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 以前から私と游心流に関してネットストーカーしている者が、またもウィキペディアなどにくだらんことを書き込みしていると会員から連絡を受けました。

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游心流DVDラインナップ

● 4/18 ~ 游心流教材DVDチャリティー半額セール実施中
・詳細:こちらのブログ最下方を参照
・対象DVD: 『武術極意特別講習会DVD』以外のもの、全て半額になります。
・期限:未定

游心流DVDラインナップ

 通常の武術系DVDは5000~6000円くらいが相場ですが、これは販路の大きい大量に作れる会社だから可能な値段設定です。うちはチマチマと手作業で作ってますので、製作費や労力、販売部数の関係上、数倍にならざるを得ません。

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連絡専用ブログ「游心流武術健身法 インフォメーション」

セミナーや稽古会の予定、DVD、商品関連等の情報については、こちらのブログをご覧ください。
最新情報も掲載してます!)

游心流武術健身法 インフォメーション

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五月は交叉法

 月例セミナーの五月八日は、交叉法です。

 交叉法は、過日、DVD化しましたが、武術全般に通じる戦闘原理として非常に有用性のあるものです。

 私の武術研究は交叉法を芯にして進めてきたと言っても過言ではありません。

 交叉法という言葉は以前から知っていましたが、具体的な戦闘原理として教えてもらったのは1993年でしたか? 私が30歳の頃でしたね。

 当時は、武術の世界の嘘臭さに嫌気がさして格闘技の練習をしたりしていた頃でしたが、交叉法を知ることによって、「もしかして、これを追及すれば武術の達人というレベルにも到達できるのではないか?」と直感したものでした。

 そして、この直感が正しいかどうかをいろんな流儀を研究する中で実験検証していきました。

 やがて直感は確信に変わり、交叉法を深めることでほとんどすべての武術の構造的原理が解析できてきました。

 まずは居合術に応用してみました。

 すると、既に剣を構えている相手の斬り込みに対しても先を制することができるようになりました。

 続いて、剣術、杖術に応用しました。

 これも、もはや打ち合うこともせずに先を取れるようになりました。

 武器ができれば次は無手です。

 まずは無刀取りに応用しました。

 これは何年か要しました。先が読めているのに身体の動きが遅れてしまっていたからです。

 しかし、動き出すタイミングの取り方を工夫して、できるようになりました。

 次は、普通に拳法体術に応用しました。

 まず、簡化24式太極拳。

 これは中国で国民健康保健体操として編纂されたもので、武術的な要素は無いとされていましたが、楊式太極拳の簡略化されたものとも言えるので、交叉法の原理で動きを解析すれば武術として応用可能ではないか?と思ったのです。

 これも思った通り武術的な応用が可能でした。

 その次は、空手の形の解析に応用しました。

 空手の動作は突きと蹴りしか無いと思われていますが、形の動作に関しては逆技や投げ、崩しなどが混然一体となっています。

 平安、三戦、ナイハンチ、ニーパイポ(二十八歩)、天真五相(松濤會空手道から分かれた新体道の基本形)や、沖縄空手の源流である南派鶴拳のパープーリャン(八歩連)等の形から抽出した動作から用法を探りました。

 特に三戦は実に応用性が高いですね? 「実戦形ではなく鍛錬形だ」とよく解説されていますが、私はむしろ超実戦形だと思います。それくらい応用自在です。

 試合には使えなくとも、護身術としては極めて有用性の高いものであることがはっきり解りました。

 さらに、形意拳、八卦掌、蟷螂拳、通背拳、八極拳、劈掛掌、白鶴拳、詠春拳、酔拳等々の中国の拳法にも応用して用法を研究していきました。

 こうした交叉法の研究によって判明してきたのは、「武術は先を取って戦うものである」ということでした。

 先の先、後の先、対の先という区分は、賢友流の友寄隆一郎先生の提唱されたものですが、「武術は結局、読みと交叉、これしかない!」と、友寄先生は明言されていました。

 私は、この典型例が居合術であると考えて、独己九剣の型を考案しました。

 これは、居合術で稽古する中で、読みと体捌きを養成するのが目的で、最終的には無手であらゆる敵に対応できるようにするための稽古型です。

 この中に、先の先、後の先、対の先のすべてが入っていますし、瞬間的な縮地法を使った体捌きも入れています。

 さらに、その動きの中で腰の刀を抜き付けるという複雑な動作も同時に処理する訳ですから、無手でやれば繁雑な動作を省けるので、結果的に異常な速度が生まれることになります。

 つまり、読みと交叉法に特化した稽古型なんですよ。

 極論すれば、コンバットシューティング(拳銃の抜き撃ち)の型にしても成立する訳です。

 私が武芸百般にこだわっているのは、武器が何でも使えるということは、武器がなくても周辺の物を武器に応用できるし、何も無ければ素手でも自分の肉体をいかようにも武器化できるようにする・・・ということなんですね。

 これは、思考の柔軟性と発想のクリエイティビリティーが必要です。

 頭の悪い人は武術に向いていないと言うのは、こういう意味なんですが、頭が悪いと言うのは思考が固定していて一定の考え方しかできないということなんですね。

 今回は、交叉法を通して、このような思考の柔軟性についても伝えられれば?と思っています。

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オタクは偉い

長野先生の本で初めて知りました」と言われることが多くなり、隔世の感もあるのですが、青木宏之先生のことを知らない武道修行者が増えています(ブルース・リー知らない人もいるからな~?)。

 今の40歳以下の武術愛好家は知らないかもしれませんが、80年代から90年代初頭にかけて日本武道の最高峰と目されていたのが青木宏之先生なんですね。

 前衛武道「新体道」の創始者で、“遠当ての達人”として注目されていました。

 武術に少し詳しい人になると、もう神様扱いでした(空手家・プロレスラーなんかが挑戦しても一撃ならぬ“一触”で退けていた)し、精神世界関連の人達にも尊敬されていました。

 また、現代思想家や前衛芸術家にもシンパが多かったんですけどね。

 いわゆる“超能力武道家”“神秘武術の大家”として有名で、TVにもちょくちょく出られていたんです

 でも、実際の青木先生はアーティスト気質で、お祭り好きな性格だからパフォーマンスは派手でも、本質的にシャイで、ナルチシスト気質ではないので、ある時期を境に天の岩戸じゃないけど籠もってしまっていたんですね。

 これにはある事情があったんですが、いろいろ迷惑がかかる人もいるので話は割愛します。が、事情を知った身としては、「青木先生も、あまりにも人が好過ぎるよな~?」とは思います。

 しかし、その間、青木先生が何をやっていたか?というと、かつての楽天会を発展させたとも言える天真会を組織して書道と瞑想、ボランティア活動に励まれていたようです。

 そして、剣武天真流を新たに創始したのが数年前で、その前後に私は相談役の一人みたいなポジションだったと言ってもいいと思うんですけどね。

 例えば、「天真流剣武にするか、剣武天真流にしようと思ってるんですけどね~」とか言われていました。

 ちょうど、私も同時期に剣術、居合術の研究に熱中していたので、割りと意見交換もさせていただきましたが、武術に関する私の知識量を青木先生が高く評価してくださって付き合いが深まったと言えるんじゃないかと思います。

 松田隆智先生友寄隆一郎先生もそうでしたが、斯界の最前衛に居る先生というのは孤独なものなんです。

 どうしてか?というと、理解してくれる者がいないからです。

 あまりにも突出した立場になってしまうと、周囲に対等に話せる人間がいなくなってしまうのです。

 なので、一般的に武道家はオタクを毛嫌いするんですが、青木先生も松田先生も友寄先生もオタクを馬鹿にしてはいませんでしたね。知識があることはそれだけで力になりますから。

 オタクというと、蔑称として認識されていますが、世の中に偉大な発明をしたような人物は大体、オタクですよね?

 もう、徹底的に一つのことを突き詰めて調べあげて研究しまくったから、発明ができたりする訳で、後の歴史に偉人として伝えられるのですが、当時は単なる変人扱いされた人が多かったみたいですね。

 武術の世界も以前はオタクが中心でした。

 本やビデオを集めまくって雑多な知識を披露し、いかに他人が知らないことを知っているか?がステイタスでした。

 オタクが高じてライターや編集者になったり研究家や評論家になったりするのも自然なコースでしたし、私もその典型例でした。

 例えば、今、Hという武術雑誌の編集をしているSさんという人は、以前、勤めていた会社では「あいつはオタクだからな~」と陰口を叩かれていましたが、私は彼が日本の武術メディアをけん引していく力のある唯一の編集者だと思っていました。

 また、武術系ライターのNさんという人も、私を非常に嫌っている様子ですが、でも客観的に判断して武術に関する知識と見識は私が唯一、「手ごわい」と思う相手で、時々、彼が書いた記事を読んで、「う~む・・・流石だ・・・」と唸っちゃったりしてます(マニアック過ぎて一般受けしない記事も時々あるけど)。

 別にお世辞で書いてる訳ではありませんよ。お世辞書いても私が得することはありませんからね。

 私が言いたいのは、「オタクを馬鹿にするのは洞察力が無い人間だぞ」ってことです。

 でもね~、どうも最近はオタクが少なくなってきている感じですね~?

 本当に武術の知識が驚くほど無い人が武術を語ってる。安っぽい業界になっちゃったな~?と、嘆かわしいです。

 ライターやっていた頃、全空連の選手で自分の流派を知らない人がいました。形を見せてもらって、「あ~、貴方が学んだのは松濤館流ですよ」と判定すると、「あ~、そうです! 思い出しました! 確か、先生がそう言っていました!」と言われてギャフンとしたことがありました。

 伝統空手道では四大流派と言って、松濤館流、糸東流、剛柔流、和道流がメジャーな流派とされます。それぞれ構えの姿勢などに違いがあり、形を演武すれば大体、判別がつきます。

 沖縄空手にはもともと、流派という概念が無くて、“どこそこ地方の手”とか、“誰それさんの手”とか言っていただけなんだそうで、富名腰義珍翁が本土に伝えて以降、本土式に流派名をつけるのが習慣化したとされます。

 ちなみに最初に流派を名乗ったのは剛柔流で、一説に、中国南方の武術、白鶴拳系統の秘伝書『琉球伝武備誌』の「剛柔呑吐」の呼吸法の極意からネーミングしたものなんだとか言われています。

 居合道でも制定居合道とは別に、古流居合道として、夢想神伝流、無双直伝英信流、伯耆流、無外流、新陰流などがあります。が、無外流は本来は自鏡流(多賀自鏡軒が創始し無外流に併伝された)で、新陰流は制剛流(制剛僧が創始した居合と柔術拳法、縄術、隠し武器術を伝える流派で尾張藩に伝わり、長岡桃嶺によって尾張柳生家の新陰流に併伝されたもの)がベースになっています。

 こういう事実に関しては知っていても黙っている師範がいたりしますが、よりメジャーな流派名を名乗る方がウケがいいと考えてしまうのかもしれませんけれど、はっきりいって、それは伝統文化の捏造であって許すべきではないと思います。

 事実、本当に平気で捏造する人が多く、これは歴史的な伝統?という側面もあるので、研究家としては非常に困った点なんですけど、多分、“どうでもいいことだ”と考えているから平気で嘘つくんでしょうね?

 でも、私は研究家だから、嘘は嘘、間違いは間違いとはっきり書かせてもらいます!

 そうしないと文化伝承の学問体系として成り立たなくなってしまうからです。デタラメばかりだと・・・。

 余談ですが、青木先生の80歳の記念プレゼントを持って西荻の事務所を訪ねて、昼食を御馳走になったんですが、ここに書いたような話をしたところ、青木先生もほぼ同意見でしたね。

 かつて、「戦えない武術じゃダメなんでしょうか?」と言った武術指導者がいましたが、その人の師匠は「馬鹿者!」って叱ったそうでした。

 戦いを考えないなら、もう武術である必要が無い。命懸けで武術の研鑽をし伝えてきた先人に対する冒涜なんですよ!

 青木先生も、「私の悪口言われるのは何とも思わないけど、私の技が効かないと言われたら怒りますよ」って言われていますし、松田先生も「僕が発表していることが嘘だと言われると中国武術の恥になっちゃうから黙ってる訳にはいかなくなる」と言われていましたね。

 私が甲野氏とかを糞バカにしているのは、まさに“この点”ですよ。まともに戦って勝ったこともない癖(全戦全敗?)に現代武道を馬鹿にしたようなこと言いますからね~。

 どうも、誤解する人が多いみたいなんですが、私が脱力技法に行き着くまでにはいろんな訓練を重ねてきて、その結果としての理論を提唱しているのであって、経験を経ないで空想を書いている訳じゃありませんからね。

 事実、脱力系技法の優越を説いている人物が格闘技や現代武道の人とまともに手合わせして惨敗したみたいな話はよく聞きます。戦い方を知らなければそうなりますよ。

 私も確信が持てるようになるまで長い試行錯誤の時間を要しました。ざっと20年。修行というのは長い期間を要するのが当然で、どんな天才でも突然悟るなんかあり得ないんです。

 日々の蓄積によって開花するんですから、オタク的な探究心を馬鹿にしてはいけませんよ・・・。

 例えば、游心流の次期宗家と私が公言している体道塾の仁平師範は、まだ20歳そこそこですが、幼少の頃から様々な武術を修行し、うちに入門したのは5年前くらいでしたが、それはもう物凄い速度で吸収し、尚且つ発展させていきました。現在では、その実力は既に達人のレベルを越えていて、斯界の名だたる師範が驚く程です。

 これを簡単に天才という言葉で言うのは逆に失礼でしょうね? 何しろ、物凄い鍛練と研鑽を日々、積み重ねてきて「武医同術」を地でいっていますから。

 修行と口で言うのは誰にでもできますが、真に修行を実践することは並大抵の努力ではありません。

 彼は立禅を最低3時間やるというのですが、私は最長でも2時間がやっとでしたよ。

 私には無い素質と才能に恵まれていることは確実ですが、それ以上に鬼のような稽古の虫になれる! それが彼の真の才能です。

 彼には、単なる一つの流派の伝承者というレベルではなく、武術という文化を丸ごとけん引していき、これからの時代に貢献していってもらいたいと願っています。それは彼ならできる! 私はそう確信して微塵も疑っていません・・・。

 もちろん、游心流の会員には、皆、それぞれの人生を最大限に生き切って欲しいと思います。ひょっとすると、仁平師範以上に社会貢献できる人間が出るかもしれません。

 武術修行も、そういうエネルギーにはなると思います。

 どんな苦境に陥っても諦めないで突破していく勇気を養う・・・それが武術の修行であって欲しいと思いますね。

 私は、口先で立派なこと言うような人間はまったく信用できません。人間は行動で示し、現実の実績を挙げていくことでしか評価は得られません。

 50年以上生きての一つの結論ですね。

 死ぬ時までに何ができるか? それはこれからの人生です。

 そして、死んだ後に本当に評価される人もいます。これは私の今年のテーマなんです。

 だから、アスペクトの武術シリーズは今年はお休みします。

 自分の武術理論を発表するより真に価値ある先人の研究成果を世に出すことも使命だと考えます。

PS;5月のメイプルホール稽古はお休みします。5月22日(日)にはメイプルホールで上映会やりますので、是非、おいでください!

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ほびっと村『セーラー服忍者』上映会感想

 4月17日(日)は、西荻窪ほびっと村学校にて『セーラー服忍者』の上映会でした。

・・・が、もう朝から台風並の強風が吹いていて雨もパラパラ・・・。いや~な予感がしましたが、案の定、八王子駅で電車が止まっていて、「強風のため速度を落として運転しております」とのアナウンスが・・・。

 予約制じゃなかったんで、この悪天候にわざわざ映画を観に来るお客さんがいるだろうか?という諦めモードに入ってしまいました。

 というのも、都合が悪いと支部長連がそろって欠席するというメールが来ていて、これは一人も来ないかも?という感じで監督と二人で投げやりになっていたんです。

 が、一人、二人と来ていただき、来れない筈だった小塚師範もひょっこり顔を出してくれました。

 何か、山田師範の畑仕事に行く予定だったものの悪天候で諦めて、代わりに来てくれたのだとか?

 そして、稲吉先生も来られるということで、総勢9人で鑑賞することになりました。

 お一人、岩槻映画祭で声をかけてくださった方も来られていて、何と! 横浜から来られたということで、有り難過ぎですよ!

 そんなに気に入ってくださったのか?と思ったら、途中から見たので最初の方を見逃してしまっていたからとのことでしたが、それでも、この悪天候の中を来てくださって、やっぱり岩槻映画祭に来られる人は本当の映画好きな方なんだな~?と、ちょっとジーンとしました。

 映画は一時間なので、後の半分は私がトークしたり感想を聞いたりで費やしました。

 撮影中の思い出話で、一時間くらいはすぐ終わってしまいますよね?

 映画の感想も概ね、良好でした。

 傑作とか名作というような作品じゃありませんが、やっぱり苦労して撮っただけの愛情が詰まった作品ではあると思うんですね。

 私は5~6回観てますが、毎回、ラストシーンでじわっと来ます。

 結局、この作品、400年の刻を跨いだ家族の絆を描いているんですよ。

 意図してじゃなくて、脚本を直しているうちに結果的にそうなったんですね?

 もちろん、見る度に、「ここはこうすれば良かったのにな~?」とか思うんですけど、撮ってる最中はギリギリまで頑張っていたんで、例えば、もっと潤沢に予算があって有名な役者さんばかり使って撮っていたとしても、こんなに愛すべき作品になっただろうか?という気はします。

 何しろ、30年前に岡山理科大学を中退して上京した目的が「映画の仕事をやりたい!」だったんですよね~。

 一体全体、私はどこで間違って武術研究家なんてケッタイな仕事をやるようになってしまったんだろう?と思う訳ですよ。

 無論、当初は東京の自主映画の世界に入って、そこからプロへの道を探ったりもしていましたが、プロというのは明確に才能の有無で道が決まってしまうものですよね?

 私は映画製作の才能は無かったんですよ(代わりに武術研究の才能が有った)。

 出会った人達も武術に関する人が多くて、これはこれで嫌いじゃなかったし、これでしか食う手段が無かったので、別に今の境遇に不満がある訳ではありません。

 しかし、やっぱり映画が好きなんですよ。

 アクション映画、ホラー映画、特撮映画・・・。

 特に決定的に映画やりたいと思った切っ掛けになったのは、『最も危険な遊戯』『狼の紋章』『夢見るように眠りたい』『忍者武芸帖百地三太夫』『ドランクモンキー酔拳』『ゼイラム』『ヒルコ妖怪ハンター』『エコエコアザラク(佐伯日菜子版)』『子連れ狼死に風に向かう乳母車』とかですかね~?

 だから、ながせき監督から『セーラー服忍者』の原案の話を聞いた時は、「そりゃあ面白い! 是非、やりたい! いや、俺たちでも充分、できるかもしれない?」と思った訳でした。

 だけど、今だから言えますが、実際にこの話を撮るのは非常に難しい・・・というか不可能に近いのではないか?と思った訳です。

 何千万円も製作資金があればそれなりのものができるでしょうが、我々だけで撮れるとは到底、思えなかったんですよ。

 でも、酒飲み話だったら罰当たらないでしょう?

 話半分で企画を進めました。

 で、具体的に撮るとしたら、我々だけでは鑑賞に堪えるものにはならないから、大前提として、つばさ基地に全面協力をお願いしよう!ということにしました。

 特に、企画の前提として、岩下めぐみさんにアクションスタントをやってもらうことを第一に考えました。

グリムリーパー』の時に、僅かでしたがスタントアクションをやってもらい、そのポテンシャルの高さに我々はほれ込んでいたんですよ。

 と同時に、「どうせなら、秋本つばささんにも重要な役をやってもらおう!」ということにしました。

 ところが、ここで予期せぬ障害が発生しました。

 くノ一が現代にタイムスリップして必殺仕事人みたいなことをやるTVドラマが放送されたのです・・・。

「いくらなんでも、これではパクリと思われてしまう。残念だけど、延期しよう」と話して、一度はお蔵入りにしていました。

 が、このドラマ、さして話題にもならないまま終了してしまいました。見ていた私もタイトルを思い出さないくらいですから、もう誰も覚えていないんじゃないでしょうか?

 そして、ながせき監督から「そろそろ、あの企画やりませんか?」と電話があったのが、昨年の夏・・・そして、なんだかんだと怒涛のように企画進行させて撮り上げてしまったのでした。

 私がプロデューサーやることになったのも成り行きでしたが、奇跡のように凄い人ががしがし出てもらえることになり、何か、ある意味、ゴージャス過ぎる映画になりました。

 まあ、多くは語りません。見てもらえば解るでしょう。

 2015年の夏、狂ったように熱中して撮った作品。

 30年前の思いがようやく実った・・・今はそう思っています。


 次回上映会は、5月22日、相模原千代田メイプルホールにて午後1:00から上映します!(併映は『いちごジャム』)


PS;我が郷里、熊本が大変なことになってしまいました・・・柄にもなく少しでも助けになれたら?と思い、義援金を送る資金稼ぎにDVDすべて(特別講習会DVDを除く)を半額セールとすることにしました。「買いたいけど高くて買えなかった」という方、是非、この機会に・・・。

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17日はほびっと村で上映会

 今度の日曜日は、西荻窪ほびっと村学校でのいつもの講座を特別講座として『セーラー服忍者』の上映会(特別料金1500円。いつもの半額)を実施します。

 ニューハーフ忍者の妃羽理さんの鎖鎌術は必見ですよ~! 鎖縛りの技や九節鞭のような使い方もしますし、十字手裏剣を握った隠剣術(投げずに握ったまま相手の急所をかき切る)も披露してくれていたので、主人公が使っています。

 忍者の戦闘法といえば、基本は体術であり、そこから多彩に応用されて剣や小太刀、棒、槍、鎖鎌なども使う訳ですが、妃羽理さんは万能の遣い手なんですよ!

 今回は導入部しか出演していませんが、メイキングではいろいろ取材して紹介したいですね~?

 秋本つばささんのアクションも必見です。やっぱり身ごなしがシャープで柔らかいし、私が一回やって見せたタイ捨流逆握の技を即座にコピーしてやって見せられたのにはギャフンとしましたね~。

 スタントの岩下さんがまた素晴らしいんですよ~!

 中国武術世界チャンピオンの下田さんとの中盤の格闘シーンは必見です!

 つばさ基地のアクション俳優の皆さんは本当に素晴らしかったですね~! この辺もメイキングで取材したいです。

 改めて見ると、私も結構、武術の技遣ってましたね? 現場では無意識だったから忘れてましたよ。

 足刀蹴りや当て身(打拳体術)に八卦掌の螺旋掌打も出していました(どこで遣ったか当てた人にはDVDプレゼントしますよ)。

 必殺技は抜き付け! 最初は“変位抜刀霞斬り”と相討ち。

 最後の決戦は、青木宏之先生の“後ろ向き無刀捕り(これは相手の脳波が読めないとできません)”をヒントにしてヒロインが勝つ!

 いや、なかなか、武術的な意味のある伏線になったな~?と思いました。

 皆さん、是非、ご覧くださいませ・・・!

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熊本で大地震が

 14日の夜、原稿書いていて、そこそこの揺れがありましたが、ちょっと休憩・・・とTVをつけたら、何と? 私の郷里の熊本で震度7の地震があったとのニュースで、驚きました。まさか、熊本の揺れがここまで伝導してきたのでしょうか?

 震度で言えば、東日本大震災に匹敵するではないですか?

 まさかと思いましたが、誤報ではなく、余震が続いているそうでした。

 ニュース番組でしばらく様子を確認してから、弟と兄貴に電話してみましたが、弟は繋がらず、兄貴は留守電になっていました。

 焦っても仕方がないですし、夜ですから朝まで待たないと被害状況はよく判らないだろうと思って、TVを見続けました。

 朝になってから、また兄貴と弟に電話してみたら、今度は繋がりました。被害は大したことなかったみたいですが、経験したことの無い揺れだったそうで、食器が落ちて割れたとか、タンスが倒れたとかくらいだったそうで、家が壊れたりはしていないそうでした。

 私が天草に居た頃には滅多に地震を体験したことがありませんでした。上京してから頻繁に地震があるので驚いたくらいです。

 まして、こんな激しい地震が熊本で発生するなんて予想もしていませんでした。

 一番、衝撃的なのは日本一堅牢な城とも言われていた熊本城の石垣が崩れ、天守閣の瓦が落ちて無残な姿になっていたことでした。熊本県人にとっての誇りですから・・・。

 熊本はあまり地震が無いことから、東日本大震災の後、熊本に移住した人が多かったみたいです。日本でも最も地震が少ない場所だと思ったからではないでしょうか?

 しかし、予兆はあったのではないでしょうか? 阿蘇山や桜島などの噴火です。九州の火山活動が活発化するというのは地底の動きが変化していたということではないでしょうか?

 今回、やはり、心配だったのは原発であり津波の有無でした。

 海底が震源ではないらしく、津波が無かったのは不幸中の幸いでした。が、東北で起こり、南西で起こったということを重く受け止めねばならないでしょう。

 原発近くでこのクラスの大地震が発生した場合、持ちこたえられるでしょうか? 直下型で地面がひび割れて原子炉がダメージを受けたらどうなるか?

 もう、日本はどこで大地震が起こっても不思議ではない国になっている。それを忘れかけていた頃に再認識させる地震だったのではないか?と考えるべきだと思います。

 政府は原発政策を、今度こそ本気で考え直さねばならないでしょう。地震、津波のみならず、テロのターゲットにされたら国が滅亡してしまうという現実を考え、利権や国策を放棄する勇気を持たねばなりません。

 どっかの国の顔色うかがってる場合ではありません。政治家は自分の命を捨てても国民を守るという気概が必要です。

 無理難題を押し付けてくる外国には「日本人をなめんじゃねえっ!」と言え、既得権益しか考えないような政治家や財界人には「貴様は日本人の恥だっ!」と叱りつける人間を首相にしなければいけません。

 国土が失われれば、日本という国は滅びます。

 日本人が世界の漂流民族になるという結末は、小松左京の『日本沈没』のラストでしたが、福島クラスの原発事故がいくつか起これば、もう日本列島に人間の住める場所は無くなってしまいます。

 そうなってしまってから後悔しても遅いのです。日本を守るとはどういうことか? それを考えなくてはなりません。


 被災した皆さんの御健勝を祈ります。


PS;ほびっと村学校での上映会では上映後、トークもあります。武術についての質問もOKです。また、『交叉法』DVDを半額にて販売しますので、高くて買えないと嘆いていた方もどうぞ(作品中に私が螺旋掌を使ったシーンを当てた人一名様にはプレゼント)。
PS2;『セーラー服忍者』が完成したことを青木先生にお話しました。剣武天真流は世界で猛烈に普及しているみたいですね? やはり海外では青木先生への期待度は絶大だったということでしょう。そんな青木先生が大作ではなくて超低予算のB級アイドルアクション映画に特別出演しているというのが、前衛的でカッコイイですよね?

 
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四月脱力技法感想

 今月の月例セミナーは、游心流がお家芸にしている脱力技法です!

 脱力するのは、重心力を自在に駆使するために必要なものであり、また、相手の加えてくる力とぶつからないで制圧するためにも重要です。

 今回は、久しぶりに、体道塾の仁平師範と、帰ってきた大石総教練も参加したので、游心流としては幸手支部の山田師範を除いてのフルメンバーとなりました。

 また、久しぶりに古武術を専門に修行されている参加者も来られて、大石総教練の動きに「うわ~っ、本当に超達人だぁ~っ?」と驚かれていました・・・。

 ふふふ・・・わかる人にはわかるんですよ・・・。

 まずは、脱力技法の原理から説明するのに、前回の伸筋による合気揚げと、脱力による合気揚げの違いについて説明しました。

 この“脱力による合気揚げ”は、かつて甲野氏がフェードアウト(溶暗)技法と名付けていた技法原理をシンプルにしたものです。

 シンプルな教え方にしたのは、甲野氏の教え方に従っても、何年も会得できないからであり、細かいコツを集積するより、ダイレクトに技法の原理を理解した方が、簡単に体得できることに気づいたからです。

 恐らく、教えたくなかったんでしょうね? 原理が解ると副産物的に封じ方にも気づいてしまうので、自分の神業?が途端に通用しなくなるのを警戒したのでしょう?

 私は自分で気づいたので、誰にも気兼ねする必要がありませんし、合気の専門家ではないので、隠さねばならない義理もありません。

 だから、誰でも即座に体得できるように余計な解説を省いたのです。

「力を抜いてズラす・・・」 たった、これだけ・・・。

 さらにその応用として片手での合気揚げ、複数の相手への合気揚げ、指一本での合気揚げ・・・をやりました。

 普通は、こういう技は達人しかできないものだとされていますが、私にとっては見世物演芸でしかない(実戦に通用する技ではない)ので、教えても一向に構いません。

 で、普通はこれで「はい、達人一丁上がり!」なんですが、今回は返し技のやり方も教えました。

 即ち、“合気破り”ですよ。

 脱力技法を応用すれば合気技を封じることもできるのです! “嫌がらせ”にもなりますが・・・? 教えれば、一瞬で誰でもできます。

 どんな合気の達人でも、これをやられると、まず、掛からない。事実、甲野氏でも木村達夫氏でも掛けられませんでした(嘘か本当か、証明しろと言われるなら、やってもいいですよ?)。

 こういう人達は他流を糞馬鹿にして語ったりしますが、自分の技が通じなかった話を何故、しないんですかね? 非常にアンフェアですよね?

 で、ここまでで「はい、達人破り一丁上がり!」なんですが、今回はさらにその“先の対策”を教えました。

“合気破り”を破る技ですよ・・・(これは、ヒ・ミ・ツ・・・)。

 まっ、教えたら、「な~んだ?」って感じなんですが、「極意は睫の先にあり」って言葉もあるくらいなんで、その「な~んだ?」に自分で気づける人は滅多にいない。

 武術というのは、このように、段階的にどんどんバージョンアップしていかないと、簡単に形骸化してしまうんですよ。

 見世物演芸にばかり血道を挙げて、武術のリアルを目指さない愛好家の増殖が、日本の武術文化を危機に追い込んでいると思います。

 今日では、日本の武術は日々、形骸化の危険性を孕んでいます。まともな専門家がおらず、フェイクとリアルの区別がつかない人達がネットやメディアでどんどん発信しているからです。

 誰かが成功すると、我も我もと似たような物真似やりだすから始末におえません。糞使いものにならない技?を、さも万能の技のように見せかけるだけの猿芝居がブームとなった20世紀終盤から21世紀初頭にかけては日本武道の暗黒時代として未来永劫に歴史の汚点となることでしょう。

「武術の身体操作がスポーツに役立った」から、と・・・介護だ何だ、日常生活の動きが楽になった・・・といった方面での評価ばかりで、ウンザリしますよ。

 肝心の自己防衛術として役立たない技術を持て囃すのでは、武術という概念をイメージ的に利用して自己の売名、権威付けに利用して商売しているだけで、武術そのものを矮小化しているとしか私には思えませんよ。

 本当に、こいつらプライドは無いのか?と思います。素人に誤解を広めて崇められたがってる自己愛性平和ボケ連中に武術を語って欲しくはありませんよ! 個人的にはね?

 むしろ、欧米の武術愛好家のほうがフェイクとリアルの区別がつく人が多いでしょうね~。実際に戦ってみないと納得しない人が多いから。

 私は武術研究家として、日本の、この大馬鹿な悪循環を解いていかなくてはならないと思っています。

 それには、リアルな武術を体現できる人間を一人でも多く育てること!

 これに優る方策はないでしょう・・・。

 合気揚げは、あくまでも原理体得のための稽古法です。

 実際の武技は、殴る蹴る・得物で打ち掛かるというリアルな攻撃をしてくる相手を制圧できなくては意味がありません。

 そこで、今回は突き・パンチ・キックへの脱力技法による対応法を解説指導しました。

 実は、脱力技法といえば合気技の崩しだと考える人が多いと思うんですが、相手の攻撃技を無力化してこちらの攻撃力を倍加することができるのですね?

 もっとも、まともに使うと威力があり過ぎて致命傷を負わせかねないので、理解している人間同士で力を加減しながら練習しないと危険過ぎるのです。

 毎年やっているので、常連さんには新しい発見がないと面白くありませんよね?

 今年は、そういう意味で、パンチやキックへの対処法をいくつかやりました。

 いつもパンチへの対処法ばかりになりがちなので、今回はキックへの対処法もいくつかやりましたが、ミドルキックを脇腹で受けつつ、そのまま蹴り脚キャッチして直下に潰す・・・という技もやったんですけど、北島師範の蹴りが凄く重くて、威力が浸透してきたのでちょっと焦りましたよ。

 仁平師範は脇腹で蹴り受けても全然、平気なんで、私も蹴らせてもらいました。

 すると、太い柱を蹴ったような感触で、まともに蹴ったら、こっちの脚が折れてしまいそうな感じでしたね。

 本当に、凄いことになってきてますよ~? こりゃあ、嫉妬されても仕方ないか?

 また、参加者の質問で「剣術への応用はどうやるのか?」というものがあったので、剣vs剣と、さらにその応用の無刀捕りもやりました。

 これは、目付けもできないと無理なんですが、それはまた次の機会に・・・。


 今回も遠方からの参加者が多くて、有り難い限りでした。

 DVD見ながら練習してもらえば、誰でも体得していけると思いますので、お試しあれ!

 話は違いますが、格闘家の前田日明さんは、何とサバイバルゲーム方面にも進出していたんですね?

 日本刀にも造詣が深いのは知っていましたが、Gunもか~?

 本当に戦闘について考えていたら、当然、そういう風に視点が移っていかないと嘘ですよね~?

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四月セミナー“脱力技法”

 三月はえらい忙しくなってしまって往生しましたが、四月は岩槻映画祭があり、ほびっと村上映会もあり、小説デビュー作の仕上げもあるので、相当忙しくなるのは覚悟していました。

 三月三十日には大阪に賢友流の取材(DVD撮影が目的)で行ってきたんですが、生憎、近所が工事中で騒音が煩く、とても撮影できたものじゃなく、急遽、予定変更して本の打ち合わせ中心にしてきました。

 三代目宗家を継がれた愛子先生の演武(ニーパイポ・二十八歩)も拝見しましたが、友寄先生の動きを彷彿させる見事なもので、賢友流の形は現代の空手形に源流の中国武術のエッセンスが融合されているのだな~?との感銘を受けましたね。

 空手家のほとんどが、沖縄の古伝空手こそが源流であると考えていますが、実際は中国まで逆上らないと真の理合が見えてこないと私は思っています。

 無論、琉球で発展している部分や、本土に伝わって発展した部分、あるいは海外に広まって発展した部分もあるとは思うのですが、武術としての真価は中国武術に学ばないと見えてこないのではないか?と個人的には思います。

 この考えは、友寄隆一郎先生や松田隆智先生といった、空手道から中国武術を研究した先生の実感であったかと思います。

 もっとも、その中国武術も、国の政策によって武術としての真価は隠されてスポーツとして普及されたので、実戦用法を知る人は非常に少なくなっているようです。

 しかし、これは空手道でも事情は同じであって、形の動作の意味をきちんと理解している人は非常に少なく、ボクシングやムエタイの影響を受けたフルコンタクト空手が誕生して以降は、武術というよりは格闘技としての発展をしています。

 ご承知のように、私は武術と格闘技を別のものとして完全に分けて考えています。

 武術は言葉を換えるなら“実戦護身術”とでもなるでしょう。

 格闘技は、“格闘競技スポーツ”です。

 論じるまでもありませんが、実戦護身術である以上、武術の技はまともに使えば簡単に人命を奪えます。

「そんなのはハッタリだ!」と言う人は知識が無い故に勘違いしているのです。

 武術は一撃で人命を奪うことのできる“武器を使うこと”が大前提であり、何も武器が無い時に限って、素手でも人命を奪うことのできる技術を工夫したものなのです。

 いや、実はそればかりではありません。

 奥伝に至れば、毒薬の知識や、呪術(密教や陰陽道、仙道)をも駆使するのが本来の武術の姿であり、もう技とか威力とかの話ではなく、イメージ力(想念の力・観念力)の世界になってしまうので、普通の武道や格闘技を修行している人達からすれば、もう何が何やらチンプンカンプンで、得体が知れないでしょう。

 ですから、まともに使えば人命を奪ってしまえるのが武術です。危険過ぎるから秘伝のシステムができあがって教える人を厳選したのです。

 一方、格闘技は競技スポーツであり技術の優劣を競うのが目的で相手の人命を奪う目的などありません。むしろ、安全に競技できるようなルールを工夫することに注力されてきています。

 つまり、似てはいても目指す方向は真逆なのですね。

 この点はよくよく理解していなければなりません。現代の武道が競技スポーツの方向性を選んだのは、社会的に考えても当然の成り行きだったと言えるでしょう。

 一方、武術は秘伝システムによる選別教授法が災いして伝承者が激減しました。失伝してしまった流派も多く、伝承している流派も内容が大幅に劣化していたり、伝承者が秘伝の内容を知らなかったりする事例が大半という、絶滅危惧種(あるいはUMA?)のようなジャンルになってしまっています。

 何しろ、現代では、武術家を自称している人間がまるで武術のことを理解していなかったりしているのですから・・・。

「身体操作がどうしたこうした」とか言っている時点で、真相は何も知らないのがモロバレなんですが、真相を知っている人間から見たら、乳幼児が得意げに刃物振り回しているみたいで危なっかしいですね?

 どうして、このような事態になってしまったのか?と考えた時、恐らく、知的水準の低い人間しか学ばなかったことが影響しているのではないか?と、最近は思うようになりました。

 要するに、体育会系の人間しか学ばず、単なる運動法だとしか考えなかったから、膨大な理論体系が理解されないまま捨てられ続けてきたのではないか?と・・・。

 最も気になるのは、“応用性が無い人が大半”だということです。

 平気で「形なんか意味が無い」とか、一つ教えられたら、それを金科玉条にして外のやり方を認めないとか?・・・そういう頭の堅さ、発想の固定化をする人があまりにも多過ぎたと思います。

 そして、柔軟に考える者を屁理屈を付けて排斥するような“既得権益を守ることしか考えない組織と権力の維持しか頭に無いようなクズ”によって組織的拡大をしてきた側面も否めないでしょう。

 ですから、普及するのと技や理論が深まるのとは往々にして反比例してしまうのです。

 そういえば、取材中、私が「沖縄空手の源流である白鶴拳や詠春拳は女性が創始した伝説を持ち、実際に三戦(サンチン)の歩形が膝と爪先を内股にする点が、姑娘(クーニャン)歩と言うんですよ・・・」とか話していたら、愛子先生が非常に驚かれて、隆一郎先生以外で、空手の源流から中国武術のことまで知ってる人がいるとは思わなかったのだそうでした。

 確かにそうだと思います。私が知る限り、こういう方面の知識があるのは数人しかいないだろうと思います。私も友寄先生の影響があって研究を深めているので、もしお会いしていなかったらどうなっていたことか?
 多くの空手家は「沖縄が空手の源流だ」と言いますが、その沖縄空手がどこから来たものか?という点を考えない人が多過ぎます。

 太気拳の先生方が、澤井先生が亡くなった後、意拳を学び、「意拳こそが実戦中国拳法だ」みたいに主張する風潮が流行りましたが、そこから更に源流を研究する人がほとんどいなかったのはどういう訳なのか?と、私は不思議で仕方ありませんでした。

 意拳から形意拳、更に戴氏心意拳や心意六合拳を研究しても良さそうなものですし、また意拳に影響を与えたと言われる白鶴拳や梅花拳を研究する人となると噂にも聞いたことがありません。

 特に、意拳の構えは形意拳よりも白鶴拳の影響の方が強いように思われますし、脇下を空けるのはボクシングのショルダーブロックの影響もあるのではないでしょうか?

 澤井先生の太気拳は、形意拳に近く、さして白鶴拳の影響を感じません。習った時期による違いなのかもしれません。

 やはり、ちょっとでも分野が違うと専門家でもまるでわからなくなってしまうものなんですね?

 私が友寄先生にお会いした回数は、最初に某先生に紹介してもらった時、それから取材で一回、東京で二回、出版の打ち合わせで訪ねたのが一回、大会にお邪魔したのが一回・・・ですから、僅かに六回しかお会いしていません。

 それなのに、非常に強い縁を感じるのです。友寄先生からいくつもヒントを与えていただき、そこからいろいろ研究してきたんですね。それが逆に愛子先生の参考になったとすれば本当に嬉しいことです・・・。


 さてさて、四月の月例セミナーは、お待ちかねの「脱力技法」です!

 前回の伸筋技法から進化したのが脱力技法だと私は考えています。

 つまり、筋肉の力から重心力を駆使するものへと根本的な原理の転換が起こったのだと私見しています。

 重心力を駆使することで、初めて体格や体力の差を乗り越えることができます。

 即ち、女性や子供、老人や身体虚弱な者でも屈強な者を倒す威力を出せるのです。

 ブルース・リーが言う「水になれ・・・」という言葉の意味をお教えします・・・。

PS;当日、久々に、游心流体道塾の仁平師範も来ます。お花見会で久しぶりに会いましたが、もう達人というレベルを超えてましたね? K野氏とか0.06秒で倒せるだろうし、U氏ももう問題にならないでしょう。リアル武侠小説みたい・・・。

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著者プロフィール

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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