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横浜で剣術講習会

・・・を、開きます。日時は24日の昼1時から5時まで。

「Xマスイブに何やっとんね~ん?」という感じもしますが、横浜同好会代表のKさんが東京同好会の小塚師範代に指導をお願いしていて、「24日なら俺も空いてるよ~ん」と言った訳で、急遽、特別に臨時で講習会をやることになりました!

 前回の横浜での剣術の講習会では独己九剣全部はやれなかったそうなので、今回は型を全部やって、その応用法(素手の技や無刀捕り等)や、変化技(技が極まらなった時に変化していく用法)についてやってみようかな~?と思っております。

 まあ、せっかくですから、会員だけでなくセミナー“常連”受講生の方や、長らく練習に来ていないんだけど・・・という幽霊会員さんもお気軽においでくださいませ~。


 話は変わります・・・。先週の土曜日は親戚の英会話学校のXマス・パーティーに参加して、それから橋本同好会にも久々に顔を出してきました。

 何しろ、まだ顔も見ていない新入会員さんもいらしたので、代表者として面識が無いままだといかんと思った訳ですね。

 たまたま二人来られていて、どちらも初顔合わせだったので、せっかくなんで私も少し技を実演したりしました。

 すると、あまりにも地味(パンチも蹴りもうちはモーション無いからね)で、そのくせ凶悪なので面食らったみたいでした。

 トンファーを教えて欲しいということでゴム製トンファーを持って来られていたんですが、ブンブン振り回す練習をしていたそうですが、私の使い方がまったく振り回さないので首を捻ってらっしゃいましたね。

 なので、「じゃあ、トンファーをブンブン振り回してみてください・・・」と振り回させておいて、傘で脚を叩いて「ほらね? 振り回しても意味ないでしょ?」と・・・。

 要するに動きの作用点は力が働いているから強い! だけど動かない支点は力が働いてないから弱い! よって、動いてない箇所を攻める!という次第・・・。

 武術で動きが重要視されるのは動いていると力が働くからであって、大きく動いた方が力は当然大きくなる訳なんですけど、大きな力を出すために動こうとすると、予備動作も大きくなるし身体の中に動きの支点が生じる訳。そこが火元?だから、そこを狙ってるだけの話。

 ちなみに大きなエネルギーを生み出すために身体の内部で重心を加速移動させるから発勁は見た目が動いていないようなのに大きな威力が出せる・・・という仕組みです。

 仕組みが解らないと神秘的に見えたりインチキに見えたりする訳ですよ。

 案の定、よく解らないらしくて、何だか、どよ~ん・・・とされてましたね。

 とにかく一般の武道や格闘技のイメージと違って、先手先手で急所をドンッと一撃して相手に何もさせない・・・というのに徹底しているので、やられる側はムムムゥ~と、フラストレーションが溜まる訳ですよ。うちのやり方は・・・。

 それと、私が実演すると一挙動で3撃以上(鞭手で相手の突き腕を弾いて、そのまま顔面に裏拳入れて、さらに下から顎を肘打ちで跳ね上げて・・・ってな具合)・・・あるいは5~6撃連続して入れるので反撃の暇が無い。

 その上、情容赦なく致命傷になるところ(目とか喉とか金玉とか?)を致命的に攻撃するので、かなり怖く見えるみたいです。

「後ろから抱えられてバックドロップされそうになったらどうするか?」というのも返し技を実演しましたが、脱力技法と沈身を使い、相手の手を掴んだままぐるっと回身して肩固めにしてみせましたが・・・これもアドリブでやったので、一度もやったことない技です。そのままサンボみたいに飛びつき腕十字やってみようかな~?と思いましたが、やめときました・・・。

 もちろん、加減したり直に当てないように注意しながらやっている訳ですが、これを競い合えば殺し合いにしかならないことは御理解戴けたでしょう。

 北島師範は、フフフ・・・と微笑しながら、「どうですか? 僕は長野先生よりずっと優しいでしょ?」と言っていました。

 伝統的な武術が型稽古主体なのは、技と戦闘理論の関係上、仕方がないのだと私は思いますね。

 昔は、「自由組手バンバンやらなきゃ~強くなる訳ないじゃん!」と、型稽古なんぞクソの役にも立たないと思っていたんですが、武術の理合を知れば知る程・・・「う~ん・・・これって、理合を理解した上で段階的に積み上げて練習していかない限り、何も身につかないよな~」と思うようになり、更に、「う~ん・・・これは自由組手とかやって感覚的に反射神経で対応する訓練をしていると、そういう動きしかできなくなるな~。何か、余計にできなくなるかも~?」と思うようになりました。

 結局、危険なのも手伝って、うちでは自由組手はやらないことにしたんですが、「それじゃあ、相手が自由に動き回って攻撃してくるのに対処できないでしょう?」と、よく聞かれるんですね。

 確かに、それは一理あるんですよ。

 読みが未熟で的確に先が取れないレベルでは競技武道や格闘技で自由に動き回って攻防するのに慣れている人に対処するのは無理です。翻弄されてメタクソにやられてしまうでしょう。

 しかし、自由な攻防訓練にも重大な欠点があるんですよ。

 それは、“ルールに従った闘い方のパターンが染み付いてしまうと、それしかできなくなる”という致命的な欠点です。

 私、これに気づくまで随分、時間が掛かりましたよ。

 私が「試合やったら勝てません」と平気で言えるのは、試合の形式の枠組みで闘えば、自分の技能を発揮できないと解っているから平気で言える訳です。

 逆説しますと、“何をやっても勝ちさえすればいい”という戦闘状況で勝つことしか考えていないので、それ以外の試し合いで勝ちたいという欲求が全然無いからなんです。

 もっと言えば、私、ここ5年くらいかな~?・・・の期間でいろんな武道・格闘技の闘い方のパターンを分析して徹底的に弱点を研究してきたんです。

 これは技の破り方のみならず、“その流儀の戦闘パターンを崩して逆手を取る”という考え方なんで、もし実力が互角程度であれば必ず私が勝つ・・・と思っています。

 自分でも試してますが、会員にちょこっとアドバイスしただけで他流との手合わせに勝たせたりもしましたよ。

 もう10年くらい経過しますか? うちの会員が甲野氏の公開稽古会に参加して甲野氏を圧倒したのも、彼の戦術の欠点を事前に教えておいたからなんですよ。

 こういうのは実力の問題ではなくて戦略・戦術なんですよね。

 信じられない人が多いと思いますが、こう考えてみてください。

 手品を見る前にそのタネも仕掛けも知っていたらどうなるでしょうか?

 純粋に技能で構築されているパフォーマンスと、仕掛けがあるパフォーマンスでは、後者の場合は仕組みが解ればどうということも無い訳です。

 先日も、確かDVDの注文をされている方だったか?が、「甲野氏の技の解説をしてください」と書かれていたんですけれど、私にとっては素人騙しも甚だしい武術として実用性0の演芸を分析するのは気が進まないんですよ。バカ臭くって・・・。

 ヒントだけ書きますと、彼のやってる技の基本的な動力源は、沈身による重心落下のエネルギーであり、技法としては脱力技法。そして状況設定という名の限定約束組手パフォーマンスで達人風に装うしかできない哀しい人なんで、持て囃す人達が悪いんですよ。

 回りの人達が、「そんなの通じないよ。馬鹿なことやって勘違いしてちゃダメだよ」って言って、時々ポカッてやってやれば、彼も真っ当にやっていたでしょうからね。

 もう、あそこまでおだてられてたら無理でしょうから、本人は放っておいて、とにかく、みんな、騙されちゃ~ダメ! 介護術やスポーツに役立っても武術として護身術に使用不能な技を武術だの何だのと言っていたらコントにしかならないでしょう?

 武術の第一の実用の目的は、あくまでも生命の危険が迫っているだけの暴力を排除する自己防衛術にある訳ですから、戦えない武術では困るのですよ。

 私はそう思ってるので、今後、「すんません。これは古武術をベースに考案された身体操作法であって戦う技術ではありませんから護身術にはなりません」と甲野派の方々が明言するまで、ずぅ~っとダメ出しし続けますので、夜露死苦!

 そもそも武道やっている人は、意外にも戦略・戦術を丸で考えない人が大半なんですよ。いや、マジで・・・。だから、屁理屈と素人演芸にコロッと騙されてしまう・・・。


 游心流の戦闘理論は戦略・戦術の研究をフィードバックさせたものなので、他流破りの戦略と戦術を基盤にした上で技術が成り立っています。

 腕試し気分でいろんな流儀の人がやってきたので研究には困らなかったですね。

 もちろん、未熟な人だと論外ですが、数年やっていた人なら基本的なその流儀の戦闘パターンくらいは身についていますから、原理的に弱点をつく“破法”を考える参考にはなります。

 ここ数年は、いろんな流儀の指導者クラスの人が来て、大石総教練や北島師範に何もできずに翻弄されて驚かれたりするんですが、ここで重要なのは、「何もできずに翻弄される」という点なんですよ。

 私は武術には本来、“受け技という概念は無い”と考えています。

 どうしてか?と言うと、受けてから返していたのでは時間がかかり過ぎてしまい、敵が複数いたらアウトなんですね。

 一瞬で相手を倒せなかったら、複数の敵と戦っても勝ち目はありません。

 しかし、相手がボケッと突っ立っていてくれるならまだしも、慎重に隙をうかがって攻撃してくる敵を一瞬で倒すなんかできる道理がありませんよね?

 でも、実はできるんですよ。

 技だけじゃダメですが、先を取る読みの能力があれば、敵が攻撃しようとする寸前の先手を取って一方的に瞬殺できる。その技能を磨くためには型稽古が最適だったんですよ。

 千葉師範代とこの前、打ち合わせしていた時に「実は今だから言えますが、最初は先生の言ってる意味が全然、解りませんでした」と打ち明けてくれました。

 言われるまでもなく解ってないだろうというのは察知していましたが、この“先を取る”というのは自分が明確に駆使できるようにならない限り、どうも理解できないようなんですね。

 しかし、これが理解できるようになって初めて、「あっ、新体道は凄い!」とか、「合気道はメチャクチャ実戦的だったんだ」とか判るようになってきたんです。

 普通は、個別の技の合理性でしか考えないんですが、私は技なんかどうでもいいと思っていますから、いちいち見ません。要は、技の形は返し技を工夫する手掛かりにしかならないので、パターンとしての技を数多く覚えても実戦的な意味は乏しいからです。

 戸隠流の初見先生は同じ技を二度とやらないと言われるくらい千変万化ですが、パターンが無く、相手と自分の感覚に任せて反応するだけだからそうなる訳です。

 私もそんな具合になっていますから技をパターンで覚えることしかできない人には理解不能な様子なんですが、仕組みが違うだけなんですよ。私は一つの技のパターンから常に変化させていっているだけなんです。

 だから、技は重要ではない。戦闘理論に読みが組み込まれているかどうか?が私の判断基準なんです。

 読みの技能が無い流儀は私にとっては参考にならないんです。

 例えば、読みの技能が無かったら無刀捕りは不可能です。気合で踏み込んでも脳天かち割られるだけですよ。

 でも、そういうやり方しか知らない武道の先生が意外と多いみたいですね。

 お陰で私の活躍の場が広がる訳なんで、まっ・・・いっかぁ~?と思ってますけどね。

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游心流横浜同好会 稽古会概要

新しく連絡専用のブログを立ち上げました。
最新情報については、今後はこちらをご覧ください。
游心流武術健身法 インフォメーション

2012/08/12
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 横浜市戸塚区で“游心流横浜同好会”は毎週金曜夜に稽古を実施しております。

 こちらは、游心流の稽古理論による太極拳を中心にした護身と健身に特化した同好の稽古会とすることに決めまして、料金も一回毎に1000円と、本部、東京支部の半額になっています(2011年5月22日より)500円となりました。

20100606_01.jpg 20100606_02.jpg

・今後の稽古予定
2012/06/22(金)19:30~21:00 フォーラム(男女共同参画センター横浜)2階和室1
2012/06/29(金)お休み
2012/07/06 (金) 19:30~21:00 戸塚地区センター工芸室
2012/07/13(金)19:30~21:00 戸塚地区センター工芸室
2012/07/20(金)19:30~21:00 フォーラム(男女共同参画センター横浜)2階セミナールーム1
2012/07/27(金)19:30~21:00 フォーラム(男女共同参画センター横浜)2階セミナールーム1
2012/08/03(金)19:30~21:00 戸塚地区センター工芸室
2012/08/10(金)19:30~21:00 フォーラム(男女共同参画センター横浜)2階セミナールーム1
2012/08/17(金)お休み



参加資格:游心流武術健身法研究会会員であること。シダックス受講生、セミナー参加者は含まれません。
     入会希望者は下記の入会手続きに則って下さい。会員の方は、メール申し込み・予約は必要ありません。(会員以外の方の見学は、原則、お断りしております。)

日時:毎週金曜で19:00~21:00を予定。

内容:基礎錬体・歩法・対錬、簡化24式太極拳、太極拳の技を応用した推手、差し手からの交叉法の研究 など 
会費:1,000円  大学生以下 500円 (お釣りの無い様に!お返し出来ません!)    
会場:上記稽古日程をご参照下さい


●入会手続き

・游心流会員以外(※シダックスの受講生は游心流会員ではありません)の参加希望の方は、游心流事務宛メール(yusin_mail_from2006アットマークyahoo.co.jp)にて、下記の形式で申し込みください。(稽古日より前もって申し込みください。後日、入会申込書付きメールをお送り致します。)

  ①氏名(+ふりがな)
  ②年齢(何歳代でOKです)
  ③住所 (郵便番号から)
  ④電話番号
  ⑤Eメール
  ⑥ご職業
  ⑦武術・武道・格闘技・スポーツ歴(安全上必要なので詳細に。後で発覚すると…)
  ⑧用件  『游心流入会希望』『横浜同好会稽古参加』 + 稽古日の日付 をご記入ください
  ⑨何か一言
  ⑩今までにかかった、又は現在かかっている病気・怪我歴(安全上必要なので詳細に。)

未記入項目がある場合、返信致しません。
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横浜同好会、会員大募集!

 横浜同好会の常連会員だったIさんが、突然、退会を申し出てしまったので、フィックスの会員さんがいなくなってしまいました。

 いや~、せっかく場所も確保してやっているのに、人がいないのではもったいない。

 それで、主催者のK原さんと相談して、会費は一回500円に値下げすることにしました。横浜方面の会員さんは、是非、いらしてくださいませ。

 大々々歓迎ですよ~。


 さて、話は変わりますが、私のところに以前、所属していた者が、大変、御迷惑をおかけしたという事実が判りまして、また事情を御説明しておくべきか?とも思いまして、武神館の中太啓治先生にお詫びのお手紙を出しました。

 中太先生のお噂は以前から度々、耳にしておりましたので、本来だったら、面識もないのに、いきなり手紙を出すのも逆に失礼かな~と思って遠慮するところなのですが、事情を御承知でないままだと問題が発生する可能性があると考えられたので、あれこれ考えた末に、敢えてお手紙を書いた次第です。

 そうしたら、早々に御礼のお手紙と、練習風景を記録された映像集も贈ってくださいまして、話に聞いていた以上に、立派な人格の先生だな~と感激しましたよ。

 映像の中には、うちの会員だったOさんも映っており、きびきびとした動きで組手をこなしていて、元気そうで安心しましたよ。

 その後、どうしているか?と心配だったのですが、中太先生の下で修行を積んでいけば一人前の武術修行者になるのではないでしょうか。

 それにしても古武術系で自由組手の研究をしている道場は珍しいので、本当に貴重な資料を頂戴したものだな~と思います。

 限定的なルールを決めてライトかセミコンタクトくらいに加減して組手されていましたが、エキサイトしてくるとバシバシ当てあう感じになるので、練習の意味を互いに理解している者同士でないと難しいだろうな~と思いました。

 戸隠流の技はまともに使えば非常に危険なので、組手の研究は他の先生方からは異見もあるのではないかと思いますが、実戦経験もないまま危ない技を約束された状況の中だけでやっていたら勘違いする者も出てくるでしょうから、そういう点からも大切なものを教えようとされているのが、よく解りました。

 お弟子さんたちの身のこなしも素晴らしく、突き蹴りが脱力されてスパーンと出るところなど、一般の古武術系とは一線を画した練度です。

 軽く出していても重さが乗って、「あっ、これは見た目よりずっと痛いぞ~」とか思って見ましたね。

 中太先生の御門下にはいろいろな大会で上位入賞や優勝もされていて武道マスコミでも噂されていた舘さんもいらっしゃいます。

 ライターやっていた頃にはよく名前を見かけたので、「へえ~、戸隠流忍法をやりながら大会で活躍されているって凄いな~。何か、陸奥円明流みたいだな~」と、よく編集者と噂したものでしたよ。

 切っ掛けは、うちの元会員がかけた迷惑で、「あのバカタレどもめ~」って感じではあったんですが、素晴らしい古武術師範と縁が繋げて、本当に嬉しいです。

 でも、やっぱり、組手で痛い思いもしているから人格が練られるのかもしれませんね。

 型稽古しかしなくて痛い思いを経験していないと自惚れて根性曲がる率が高いからね。


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ハマの夜は嵐を呼ぶ・・・かも?

 六月から始まった游心流横浜同好会ですが、新規会員希望者もあって、7月9日は私も行きました。

 何しろ、開始初日に満員電車中で持病の発作を起こしてしまったもんですから、「スマンです。毎週行くのは勘弁して~」と主宰者に任せっきりにしていたんですが、東京支部と違って主宰者はまだ指導員資格を認定していないので、せめて月一くらいは顔を出すようにしようと思っています。

 東京支部は民間のレンタルスタジオを借りているのである程度の固定人数がいないと赤字になってしまう(現在、稽古場所と曜日の変更を検討中です)んですが、金をかけているだけ矢嶋師範代が理論的に工夫してみっちり指導しているので、まあ、游心流として恥ずかしくない水準の稽古内容になっている・・・と言うか、私がテキトーに教えるよりずっと身に就いてきてますよ。

 やっぱり、うちに習いに来る人は、私が直接、教えると劇的に上達できると期待されているみたいなんですが、私は、初心者と覚えの悪い人に教えるのは苦手なんですよ。根っからの面倒臭がり屋なんで、同じことを二回教えてできない人は、もう、放置しちゃいます。

 下手でも真剣にやる人だったら、我慢して付き合いますが、下手な上にボケボケ~ッとチンタラ練習やってるような人は、もう眼中にありません。

 皆さん、勘違いしがちですが、私が厳しいことを一切、言わなければ、それはまともに教える気がない訳なんですよ。

 セミナーの時なんてサービス・デイ?だと割り切って教えているので、滅多なことで厳しく叱ることもありません。

 というか、普通、私は滅多に怒らないですよ。怒った時は破門にするか半殺しにするかと頭の中で考えています。今まで半殺しにした人はいませんけど、今後もないとは言えませんね~、フフフ・・・。

 武術なんだから、不埒なヤツの手足の一本や二本、目ン玉、金玉の一つくらい平気のヘーザで折ったり潰したりできるような凶暴さも持てなくちゃダメですからね。

 もちろん、その凶暴さを徹底的にコントロールできる強靭な理性も必要ですから、それこそ並の精神力では使いものにならないんです。

 うちの指導員の認定は、その辺の意識も持てる人を選ぶことにしています。

 その点、今のところ横浜は支部じゃなくて、“同好会”。たまに私が顔を出して稽古内容を修正していかないと問題があります。料金が半額なのも、そのためなんですね。

 で、今回は、発作が起きないように満員電車を避けて早い時間に出発して、戸塚駅ビルの本屋さんで時間潰したりして過ごしました。

 すると、武道をバイオメカニクスで解析していた吉福康郎先生の新刊『武術「奥義」の科学・最強の身体技法』(講談社ブルーバックス)を見つけて、おおっ!と思って、手にとってパラパラとめくってみましたら、吉福先生は甲野善紀氏に学んでいたんですね~(そういえば、誰かから聞いたような気がする)?

 正直、「アッチャ~・・・やっちまったね~」とも思ったんですが、でもバイオメカニクス的に武術の身体運動を解析するというのは面白そうだと思ったので、即買いました。

 甲野氏は「私の技は科学では解明できない」なんて言っていましたが、吉福先生はかつて武道の技を科学的に調べた学者として有名な方ですから、甲野氏の技に関しても明確な科学的理論構造を解明してくれているかも?と思って読みました。

 う~ん・・・そうですね~・・・正直、書いちゃってもいいですか?

 科学的に説明すると、何か、余計に小難しくなっちゃうんですね~? 「理科系大学出身なんだから解るだろ?」って責めないでくださ~い。私は中退なんですよ~。しかも、ろくすっぽ勉強しないで武術ばっかりやってたんですよ~。

 武術に関することだったら何でも来~いっ・・・って感じなんですけど、数学的に解説されるとチンプンカンプンです。

 そんでまあ、何か、読んでいてもフに落ちない箇所がいろいろあるんですよ~。何でかっていうと、「武術は身体運動だけじゃないから」というのが私の認識だからなんですね。

 結局のところ、筋肉の収縮の問題というところに論を落とし込むのは無理があるし、神経の反射作用に言及するのなら、心理的な側面を検討しないと意味がないと思うんですよね。

 武術の心理作用について言及した人としては、現在は武道指導は休止されていると聞きますが、柔氣拳法の今田柔全先生は気の武道に関する考察として催眠と関連付けて論じられていて、私的には、こちらの説明が納得いく部分が多かったですね。

 で、何がフに落ちないかというと、“戦いの中で用いる武技としての有効性”ではなく、稽古中の演武(約束組手)の技の解析しかされていないので、「それって、武術としてはどうなのよ?」と言いたくなるんですよね。

 まあね~、それがまったくの無意味だとは申しませんよ。十分に意義はあると思いますよ。少なくとも「武術の技を科学的に解明する」という試みにはもろ手を挙げて賛成します。

 だけど、何か、武術というより身体奇術?の解析しているみたいで、これじゃ、誤解が広まるだけかもしれんな~と、より権威付けして誤解を広めているようにしか思えないのは私だけなんでしょうか?

 もっとも、個人的な利害で言うと、武術ブームも沈静化しつつある今、改めて武術に光を当ててくださるのは、武術の本書いて生活費を稼いでいる私としては有り難いことでして、吉福先生に感謝!ですね。

 それに、吉福先生の御健在ぶりを知ったのも嬉しい。『最強格闘技の科学』は面白かったです(松田先生の寸勁の威力測定実験なんかも興味深かったですね)。吉福先生の御活躍を期待しています。


・・・ふうっ・・・脱線脱線・・・。

 一カ月ぶりの横浜同好会

 この日は新規入会希望者が二名来る予定なので、面談も兼ねて足を運んだ次第。

 一人は20代、もう一人は40代。

 最近、指導者クラスの人や若手でもズバ抜けて才能のある人が入ってきていたので、私はもう初心者を手取り足取りして教えてはいません。

 師範と師範代に任せています。

 この日も主宰者に任せました。教えるのも最良の稽古になりますからね。うちに入会して七年目になるそうで、「げげっ、もうそんなに?」と思うと、早く指導者として独立させねばならん・・・という気持ちもわきます。

 思っていたよりも、ちゃんと指導されていたので、ほっとしました。同好会としては及第点でしょう。細かい修正点はありましたが、大筋が正しければ無問題です。

 やっぱり、DVD教材つくって良かった・・・。

 ただ、一応、せっかく来たので、横からあれこれアドバイスはしました。技も少しは実演しました。最近は、場合によっては横で見てるだけで、まったくやらないこともあるので、この日は大サービスのつもりです。

 ところが・・・差し手の要領を教えるために実演したら、相手が激しく突っ込み過ぎて目に指先が当たってしまい、慌てました。眼鏡に当たってから瞼に入ったので眼球直撃はしなかったと思うんですが、久しぶりにゾッとする感触でした。

 事前に爪を切ってきて正解でしたよ。眼球に爪が刺さったらヤバイですからね。なんとな~く、こうなるような予感もしたんですよね。経験のある人で初めて来る人だと悪気がなくとも試したがるような気持ちが出てくる場合があるので、最近は初めての人に教える時は、稽古中の万一に備えて、臨戦の意識をしています。

 いざ勝負となった時には交叉法は絶招(必殺技)そのもの。相当な力量差があっても、人間同士が戦う場合、捨て身で相討ちになる覚悟さえできれば、そうそう負けるものではありません。そして、覚悟の差はなまじの技量差なんか問題にしなくなります。

 というのも、交叉法使うと、相手が激しく攻撃すればする程、こちらの迎撃の威力が倍加してしまうんです。

 一刀流剣術の切り落としを突きでやっている訳で、相手が激しく突いても交叉したこちらの拳あるいは貫手が相手にまっすぐ突き込まれれば、こちらは当たって相手の突きは外れます。

 我ながら恐ろしい技を工夫したもんだと思います。原理的にこれを使う流派はあると思いますが、基本技として練習しているのはうちだけと思います。

 最近はドンピシャで技を出せるようになった(十数年かかった)ものの、この技の怖さを知らない人だと突っ込み過ぎて自分から当たってしまうのです。今回も自分の距離感覚ではきちんと止めたんですが・・・ヒヤッとしました。

 私が腕試しの人が嫌だな~と思うのは、こういう技はこっちが止めても相手は気づかないでしょう? でも、本気で当てたら相手に治療不能の大怪我させてしまう訳で、軽い気持ちで腕試しに来た人をいちいちカタワにしてしまうのでは危な過ぎるでしょう?

 だけど、いくら口で言っても納得しない人もいます。そういう人はもう仕方がないから、身体に傷を負うことで心を矯正してください・・・という気持ちで臨むことにしていますので、腕試ししたい人は覚悟しておいでください・・・という気持ちです。

 どうして、うちは約束組手でしか練習しないか?というと、これを自由組手で使うと冗談でなく相手に致命傷を与えてしまうからなんですよ。これを教えて試合や自由組手で使って相手に怪我を負わせてしまった人も何人かいます。

 なので、交叉法は試合には使わないこととして、稽古の意味を理解して互いに相手を怪我させないように注意しながらギリギリの技の精錬を目指さないといけない・・・と決めた訳ですが・・・。

 先日は、矢嶋師範代と居合の対錬をやった時に真剣を使ったんですが、互いにギリギリで相手を傷つけないようにする・・・という意識の上で技を体得していかなかったら、実戦も糞もない訳です。

 武術の技は一撃必殺。一瞬で息の根を止めてしまう技だからこそ、秘して隠して生涯使わぬが花なんですよ。呑気に身体の動きがどうのこうのと言ってるようじゃ話にならないんですね。

 でもま~、それだけじゃ楽しめないから、初心者向けの“娯楽的な技”も作らなくちゃいかんな~と思っている今日この頃。本物の武術というのは軽々しく広められないのですから、使いものにならないインチキが持て囃されてしまう・・・皮肉なもんですね~。

 新しく入会された二人は、武術経験はあるものの、やはり胴体の動きが予想以上に堅くて技も力任せになっていました。力を抜いて身体を柔らかくしなやかに使うためには、正直、これを矯正するのは時間がかかるな~と思われました。

 こういうのは本人は気づいていない場合がほとんどです。人間は自分の欠点は失敗したり人から指摘されないと自覚できないものです。

 欠点を指摘した時に謙虚に直す努力をするかしないか・・・そこが上達するかしないかの分かれ目ですね。

 感触としては、週イチの練習だとそれなりにサマになるのに一年以上は必要か? その期間が短くなるか長くなるかは本人次第なので、残念ながら私は関知できません。

 まずは基礎錬体でじっくり身体を練り込んで、柔軟でしなやかな動きと、居着かないでスルスルッと動ける運足を体得してもらって、それからですね。技を体得するのは。

 四月に入ったばかりの会員さんもこの日は参加していたんですけれど、学生時代に合気道部の主将をやっていたそうで、まだ三カ月弱しかやってないのに、何だか、もう既にうちで二、三年やっているみたいな感じになっていて、早く上達する人は早いんですが、しない人はしない・・・う~ん、難しいもんだな~・・・。


追伸;延壽宣次(えんじゅのぶつぐ)、拵えも完成しました! 游心流居合術の特殊抜刀“卍月”がやり易いように鐔は特に小さいものを装着し、縁頭は梅花、肥後拵え風で柄は太く、黒染め鮫に目貫はトンボ、柄糸は黒牛革にしました。無論、柄木はいつものように針金を巻いて強化しております。この刀は二尺四寸九分で長めですが、樋も入っていて軽いので、当分、居合の稽古に使って、それから頃合いを見計らって研ぎ直してみようと思います。清麿風の刃紋に相州伝風の地肌が綺麗に出たら、さぞや美しい刀になるでしょう。でも、試し斬りとかには使いたくないな~。もったいない・・・。
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追伸2;教材用DVDを買った方から雑音があるとかプレーヤーで映らないという苦情がたまにあります。出荷前に作動チェックしておりますが、一応、交換には応じております。が、戻されたものをDVDプレーヤーで見てみると問題なかったりします。家内産業で手作りしておりますので、撮影時の戸外の音などが混じっていたりすることもありますし、プレーヤーとの相性の問題もあると思われますので、恐縮ですが機種を変えて再生してみることをお薦めします。また、DVDは強力な磁気に近づけたりするとダメになったりしますので、携帯電話とかに近づけないようにしてください。


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横浜同好会始動!

 6月4日は、游心流横浜同好会の初稽古の日でした。

 特に予約制にもしていなかったので申し込んでいた人もおらず、「まあ、初日は誰も来ないかもしれないから・・・」と、同好会の主催者と私と北島師範の三人だけになると思っていたんですが、予定時刻になると、ひょっこりと会員さんが三人現れ、都合、六人で稽古できました。

 稽古場所の男女共同参画センター横浜は、戸塚駅のホームから見えるくらい近いんですが、駅前の再開発整備が進んでいるのだそうで、ちょっと、初めて行くと解りづらいみたいです。

 私は主催者と駅で待ち合わせて行ったので問題ありませんでしたが、皆さん、「ちょっと迷って人に聞いたりしました」とか言っていました。

 しかし、場所は素晴らしいです。設備的にも綺麗だし、男女共同参画センターということなので、フェミニズム関係の本などを中心にした図書館もあったりして、昔、社会運動の団体に参加していた時のことも思い出したりしました。

 フィットネスルームだと、エアロビクスやヨーガ、気功太極拳やバレエ、ストレッチなどのプログラムもあるようです。

 この日は、多目的スタジオを借りて稽古したんですが、元々は音楽向けのスタジオらしくて、隣の調整室までが外から覗けるようになっていて、ちょっとミュージシャンのレコーディングやラジオの収録をやっているみたいに見えたりします。
外から見た多目的スタジオ

 まあ、公共施設ですから安く借りられるんですが、その分、武器とか振り回すのは宜しくないでしょうから、太極拳を中心に、基礎錬体と対錬、そして推手を練習しました。
対練指導   太極拳

 この同好会では、「太極拳で護身と健身を養う」というテーマでやっていってもらおうかな~と思っています。

 うちの場合は、型としては簡化24式健康太極拳を練習しますが、意拳・太気拳・八極拳・八卦掌・形意拳などの要素も入れているので、健康法としてよりも、“必殺太極拳”を求めています。

 つまり、太極拳の動作に秘められている武術としての実戦技法を抽出していこうとしている訳です。

 横浜は中華街がありますね。華僑の人も多いですよね。華僑の人には中国武術の隠れた遣い手(武林隠者?)が実際にいたりします。

 そういう土地柄でもあるから、やっぱり単なる健康法としての太極拳ではない武術性を追究してもらいたいですね。

 私は正当な修行をしていないものの、だからこそ逆に太極拳を虚心坦懐に技法分析して原理的な身体運用、技撃理論、心法作用を研究することができました。

 なので、純然たる“武術性”から判断した新しい応用変化技を創意工夫していくことができます。

 伝統的な武術の教授制度の中で学んだ人は、この独創の部分が禁じられているため、師匠に教わったこと以上に技を発展させていくことができません。

 なので、厳格に学べば学ぶほど、代が変わる度に技の数は減ってレベルも下がってしまう・・・という矛盾した現象が現れてきます。

 そして、問題なのは、「この技はこういう具合に遣うのが正しい」という一面的な観方しかできなくなってしまうのです。

 しかし、素人相手ならまだしも、今の情報が膨大に溢れている時勢で、そのような一面的な技の用法の正誤を論じているようでは話になりません。

 この日も、太極拳の用法の説明の中から、“空手の受け技の意味”について解説したり、「なぜ、差し手するのか?」という游心流の戦闘理論の根幹に関する説明をしたりもしました。

 こういった個別の技から技の原理や戦闘の理論を説明するというのは、一般向けの月例セミナーではあまりやらないので、参加された会員さんは驚かれていたようです。

 そういえば、セミナーを二、三回受けて入会された他流を10年くらいやっていた人が、個人指導でいろいろ教えていると、真顔になって、「長野先生は、セミナーの時に何でも説明してくれるので出し惜しみしない人だと思っていたんですが・・・本当に危険なことは隠して教えていなかったんですね・・・。この技を本気で遣ったら一瞬で殺してしまいますね・・・」と、身震いするようにされていました。

 先日、シダックスの講座を受講された伝統空手を長く修行されている方も同様の感想を言われていました。

 私が、ハッタリをかまして強がっているのだと思いたい人は、どうぞ自由にそう思ってください。私は疑ってかかる人に理解してもらいたいとはまったく思っていません。

 誤解のないように申しますが、武道、格闘技の技というのは、すべて無防備な素人に本気で遣えば殺傷してしまうものです。

 かなり前の話ですが、外国人の空手修行者が外を走っている途中、酔っ払ったカップルの女性がふざけて「助けて~」と言ったのに対して、相手の男にハイキックを入れて殺してしまった・・・という事件があったと記憶しています。

 心身が無防備な状態だと軽い打撃でも致命傷になりかねないのです。

 しかし、競技化、社会体育化されていく段階で、それらの中でも本当に危険な技というのは禁止されたり隠されたりしていきました。

 例えば、極真空手では顔面を素拳で攻撃することを禁止しています。「ナンデモアリ」が売りのアルティメット大会でも噛み付きなどは禁止されていたようです。

 私は、弱者が自分の心身を護るための合理的な技を研究しているうちに、いろんな流派の禁じ手や隠されていた秘伝の技を解明することに夢中になり、結果的に現代武道や格闘技では捨てられてしまっていた技ばかりを発掘して体系化していきました。

 私がかつて学んだ先生は、「空手は体育、中国拳法は殺し技」だと先生の師匠が言っていたという話をされていました。

 もう、技の目的が違うという認識だったのです。

 私も戦闘理論に着眼して研究しているうちに、「あ~、確かにそうだ。中国武術の技は試合向きではないけれどもルール無用のストリートファイトには極めて親和性があるよな~。だから、遣い方を隠して表演スポーツにして普及したんだな」と確信するようになりました。

 中でも、太極拳はそんな中国武術の到達した一つの極致だという気がします。

「あんな健康体操は使えないよ」と思う人は、単に使い方を知らないだけですよ。

 ただし、空手やボクシング、ムエタイなどに対抗するためには、そういった戦い方を無効化するための練習も必要だと思います。

 ユーチューブで目隠しして組手をやっているのも、別にハッタリでやっているのではないのです。

 あれは、護身術ということを考えた場合、暗がりで襲われる確率が高いのを想定しているから、練習体系の過程に組み入れている訳です。

 もちろん、いきなりやらせてできる道理もありません。

 推手と差し手を組み合わせて熟練してから、目を瞑った状態で練習していき、そこから更に離れたところから対応できるように練習していく訳です。

“読み”も、初心者には目付けが必要ですが、熟練していけば皮膚感覚の察知力へと発展していく必要があります。

 もっとも、最初から感覚主導でやると過剰反応し過ぎるようになって、社会生活に困る事態にもなりかねないのです。人によっては霊感体質が開花して発狂してしまったりもします。

 それに、感覚は個人差があり過ぎます。自分でコントロールできない能力は無い方がいいのです。

 まあ、初日ですから、試験的に軽く流すように練習しましたが、北島師範の太極拳が、何だか凄い闘気がゴゴォーッと放射されていて、「何か、会社で嫌なこととかあったの?」と聞いたら、そうではなく、倉本先生のDVD付き本を私が貸していたんですが、それを観てから凄く感銘を受けて、やる気が出ていたようでした。

 ちょっと、私が見てても怖かったですぅ~。


 そんなこんなで、横浜同好会は、武術としての太極拳の可能性を模索するサークル活動として続いていってもらいたいと思っていますので、近郊にお住まいの方は、どうぞ、おいでください。


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横浜同好会始動!

 東京支部同好会が始まって日も浅いんですが、横浜在住の会員さんの要望で、横浜市戸塚区で“游心流横浜同好会”も6月から毎週金曜夜に始動することになりました。

 こちらは、游心流の稽古理論による太極拳を中心にした護身と健身に特化した同好の稽古会とすることに決めまして、料金も一回毎に1000円と、本部東京支部の半額になっています。

 料金体系は統一したかったんですが、会場の賃貸料金が格安で維持費が安く抑えられるのと、それとは逆に稽古内容は規制されてしまう(武器術は無理)ので、協議した結果、「支部ではなくて同好会に留める」ということで、通常の半額とすることにしました。

 東京支部の場合は、基本的には本部と同様の稽古内容ですので、今はまだ居合術などの武器術はやっていませんが、おいおい参加者の熟練度によって居合術などの武器術(半棒・杖・ヌンチャク等)も稽古していく予定でいます。

 そして、都内の施設賃貸料金は額が高いので本部と同じ2000円に統一した次第でした。

 横浜同好会は、身体作りと動きの精錬、それに読みと交叉法の体得に目的を絞った稽古会にしてみようと思っています。

 なので、名目としては、以前、シダックス橋本駅前店の講座で名乗っていた「游心流太極拳」とします。

 稽古内容は、基礎錬体・歩法・対錬と、簡化24式太極拳、太極拳の技を応用した推手、差し手からの交叉法の研究などになります。

 ちなみに、よく質問されるので少し書いておきたいのですが、私が学んだ太極拳は、大友映男先生(正宗太極拳)・小林直樹先生(陳ハン嶺太極拳)・高小飛先生(呉氏太極拳)・河原達先生(楊名時簡化24式太極拳)・山下さん(楊名時太極拳)に、それぞれ一回から数回学んだだけです。

 私が松田隆智先生に親しくさせてもらっていることから、一部に、「長野さんは松田隆智の秘蔵弟子で、八極拳や心意六合拳、そして陳式太極拳の絶招(必殺技という意味)を教わっている」という妄想都市伝説?があったことがあるんですが、私は陳式太極拳は学んだことがありません。

 松田先生が都内で内々に八卦掌の講座を催されていた時に、御厚意で三回だけ受講させていただいたことがあるだけで、その時に松田先生が八極拳と陳式太極拳を少し演武されたのを見たことがある・・・というだけで、直に御指導いただいたことはありません。

 強いて言えば、お喋りしている時に技術解説を何度かお聞きして私なりには大いに参考にさせていただいた・・・という意識はありますし、恩師のお一人という認識はありますが、到底、弟子を名乗れる立場ではありませんし、松田先生も武術として教えていらした講座ではありませんでしたから、余計に御迷惑になってしまうでしょう。

 なので、私の太極拳は我流以外の何物とも言えませんし、合気道みたいに「一時間半の体験入門だけ」という程ではありませんが、トータルで10時間も学んでいません。

 しかし、練習そのものは結構、やりました。太極拳の動きは心身に不快感がなく、気持ちいいので無意識のうちにも練習してしまうのです。この十数年、太極拳の動きをやらなかった日は恐らくないでしょう。そのぐらい日常生活に溶け込んでしまっています。

 ただ、私は、套路そのものよりも動きの原理を探るためにやっていたと言うべきでしょう。

 だから、套路の動作を正確にやろうという意識は全然ありません。私は根本的に“流派”という概念に馴染めないのです。どうにも形式やルールを遵守するというのが性に合わない。

 そんなですから、「長野さんはまともに修行してないからね~」と、伝統武術に勤しんでいる人から批判されたりするんですが、勘違いしてもらいたくないのは、私は24時間、武術のことばっかり考えて生きている人間であって、一日十時間練習していた頃より、今の方が遥かに日々の向上が実感できています。

 はっきり申し上げますが、“流派”というのは枝葉末節です。型や技も枝葉末節。

 伝統武術愛好家の多くは「その道の先達に習うことが修行である」と信じて疑いませんが、そんな依頼心ばっかりの連中が大成することは不可能でしょう。せいぜい、師匠の半分もできるようになればいいところでしょう。

 伝統武術のレベルが代をおうごとに低下していくのは、こういう依頼心しか持たない連中の怠慢に原因があります。

 いかなる流儀であっても真に上達し得るのは本質を掴んだ者だけです。

 武術の本質は“理合”にあります。“理合”が読み解ければ、流派の極意なんか一目観ただけで盗めます。盗めないような人間に極意を学ぶ資格はありません。

“理合”が読み解ければ、型から技を無尽蔵に抽出することも簡単なことです。

 以前、ある古武術研究の第一人者から「アンタは一体全体、あんなに色々な合気のやり方を誰に習ったんだい?」と驚かれたことがありましたが、ほとんど自分で考え出したんですね。

 その方の話では、私は、大東流・八光流・合気道のいくつもの流儀の極意とするやり方を組み合わせてやっているというのです。その時は三十歳半ばでしたから、その年齢で、どういう修行歴があるのか?と驚かれたのでしょう。

 ですが、これもまた、その方が誰かに何年も習わねば会得できないものだという思い込みがあったから誤解されたのでしょう。専門家でも、こういう考えから抜け出せないという次第です。

 言葉を変えると、情報を集めることでしか判断しようとしない人が武術の世界は圧倒的に多いということでしょう。

 私も情報収集という点ではオタク的に相当やってきていますが、それ以上に、異なる流儀の共通項を探って、その奥にある本質を探究することに腐心しました。

 なので、太極拳も陳・楊・呉・孫・鄭などの派閥の違いではなくて、根底にある共通原理を探ることに熱中したのです。

 考えてもみてください。派閥の違いというのは、人間の個性のようなものです。短気な人間が太極拳を学んだら、自然に速く動くようになるでしょう。ケンカっ早い人間なら発勁を強烈に放つことに熱中するでしょう。

 最初は同じ太極拳でも学ぶ人によって少しずつ変化していく筈です。それは自然な変化であって正しい正しくないという問題ではないのです。

 しかし、派閥が分かれても変化しないものがあります。それが、その流儀の特質であるところの“理合”です。

 私はこう考えたので、太極拳の形や派閥には興味を持たずに、放鬆(ファンソン)と、「何のための放鬆か?」という点を探ることを中心に練習したのです。

 それというのも、太極拳を学んだことで、合気の技の秘密が解明できてきたと思ったからですし、丹田と発勁、化勁の意味なども具体的に自分の身体で理解できていきました。

 技に関しては、ほとんど誰にも教わらずに自分で自然に編み出せるようになりましたし、簡化24式だけで超実戦的武術性があると考えるようになりました。

 無論、教わった先生方が良かったのだと思いますけれど、游心流の核になっているのは、身体操作の面でも戦闘理論の面でも、実は太極拳の影響が一番大きいのです。

 太極拳が解ると、空手の動きの意味が物凄く簡単に解るようになります。

 どうしてか?というと、太極拳の動作は突き・蹴り・逆・投げ・崩しなどが混然一体となっており、一つの技の動作から五つ六つの応用実戦技法を抽出できるのですが、空手の場合は動作の意味するところが太極拳よりずっと明確だからです。

 換言すると、空手は楷書で太極拳は行書から草書の武術なのです。

 空手の型を太極拳みたいに、ゆっくりと技の切れ目を無くして演武してみると、何も知らない人が見たら太極拳と勘違いしてしまうでしょう。

 余談ながら、倉本成春先生の型をDVDで見ると、まるで太極拳のようです。つまり、行書・草書の動きに自然に発展されたのだと思います。

 これがどういう意味かというと、個別の技の形には大した意味はないということです。

 拳法の口訣に「一招を極めれば千招も恐れず」というものがあります。

 この言葉は、「技の威力を高めて必殺技に至れば無敵だ」と解釈されることが多いのですが、「一つの技を極めて本質を悟れば、千の技を知る者をも及ばない無限の技の変化を秘めた無敵の技が駆使できる」というような意味だと私は解釈しています。

 また、太極拳の戦闘理論は合気道にも親和性が高く、実際に両者を同時に学ぶ人も多いようです。合気と化勁は理合から検討すれば同一の技法と言うこともできます。

 なので、例えば、「空手(合気道など)を長年やっているが型の意味が解らない」といった人が集まって技の研究をしてもらうというのも面白いのではないか?と思います。

 もともと、要望を出された会員さんがフルコン空手を長くやっている方なので、幅広く流派を超えた技の研究稽古をしたいと考えられた様子でした。なので、参加料金も「500円にしたい」とのことだったんですが、「流石に1/4の額だと差があり過ぎるので」と却下したんですね。

 東京支部と違って、どのくらいメンバーが集まるか予想がつかないのですが、少人数で密度の濃い稽古ができると思いますので、横浜近郊で真面目にやってみたいという方は、是非、おいでください。

 基本的には会員限定ではありますが、恒例ですから、六月中は横浜同好会限定で入会金免除期間とさせていただきますので、気楽にどうぞ。

 尚、当面は私も自分の稽古がてら指導に行きます。セミナーより格段に安いですから、どうぞ、気軽においでください。


追伸;東京支部の矢嶋師範代がブログを開設しました。特撮話では私とジェネレーションギャップをまったく感じさせない彼は、早速、夢枕獏原作漫画話を炸裂させています。細かいことを気にしない私と違って、きめ細かい指導が若い会員さん達に人気の彼です。そのお陰で、東京支部に通っている会員さんの上達スピードは何か異常に早くてビックリしました。どうぞ、読んでみてくださいませ。

追伸2;東京支部の6/1(火)と6/7(月)の稽古は、矢嶋師範代が仕事の都合で来られないので、ピンチヒッターで私が指導に赴きます! 参加希望の方は、やって欲しいことをリクエストしてくれたら、やりますよ。

追伸3;調子に乗って稽古生募集のチラシを作りました。支部や学校のサークル、同好会などをやりたい方は御相談ください。DVD教材もあるので地方の方でもOKですよ。それと指導員希望の方も募集します。


(事務局注)
游心流横浜同好会
2010/06/04(金)19:00~21:00
男女共同参画センター横浜(フォーラム) 多目的スタジオ
http://www.women.city.yokohama.jp/find-from-c/c-yokohama/accessmap/
横浜市戸塚区上倉田町435-1
交通 JR・横浜市営地下鉄戸塚駅下車 徒歩5分

6/11(金)、6/25(金)も同様です!
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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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