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渡瀬恒彦さん逝去

 闘病中だった渡瀬恒彦さんがお亡くなりになりました。

 男っぽいカッコイイ昭和の名優が、また一人、消えていってしまった・・・という喪失感があります。

 芸能界ケンカが強い人ランキングでいつも名前が挙がった渡瀬さんは、居合の遣い手だったと聞いたことがあります。

 お兄さんの渡哲也さんは空手の遣い手であることが知られていましたが、主演時代劇『忍法かげろう斬り』では、病気降板された渡さんに代わって渡瀬さんが主演をつとめて、まったく違和感が無かったことを思い出します。

 やはり、一般的には『仁義なき戦い』が話題になるのでしょうが、私は、『化石の荒野』や『セーラー服と機関銃』といった角川映画のイメージがあります。

 あるいは、『マッドポリス』や『お宮さん』といった刑事のイメージ。

 また、『恐竜怪鳥の伝説』や、『女必殺五段拳』『極道拳法(だったか? タイトル名よく覚えてません)』『激突!合気道』だったか? いわゆる東映のB級特撮やカラテ映画への出演もありましたが、「えっ? なぜ、この作品に渡瀬さんが?」という違和感を感じるくらいでしたね。

 現代劇は無数に出演されていると思うのですが、私は『赤穂城断絶』での千葉ちゃんとの対決シーンや、名匠・工藤栄一監督が撮った(千葉ちゃんが出ない)劇場版『服部半蔵影の軍団』での下服部の半蔵役が非常に印象に残っています。

 映画通の間で傑作と評価が高い『鉄と鉛』の探偵役も素晴らしかった!

 日本で数少ないハードボイルド役者だった渡瀬恒彦さん。

 早過ぎますよ・・・。

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唯一無二の鈴木清順監督逝去

 どうも、最近、予知能力でも芽生えたものか? ふと頭に浮かんだ人が亡くなったりする。あまり嬉しいことではない・・・。


 シュールレアリスムか、はたまた、夢幻の映像化か?

 私が鈴木清順監督を知ったのは、松田優作が主演した『陽炎座』を劇場で観た時だった。
 確か、私が岡山の大学に行っていた頃だったと記憶しているのだけれど、昔のことだから記憶が定かでない。浪人していた頃だったかな~?

 また、映画の中身が輪を掛けてヘンテコなものだから、尚更、記憶が混乱してしまう。

 当時、角川から出ていた映画雑誌『バラエティ』の記事で松田優作が「清順監督がヘンな芝居の要求ばかりするので困惑した」という感想を言っていたのを覚えている。

 混乱して途方に暮れてしまった時に、「そうです。それです!」と言われて、余計に面食らってしまったのだとか?

 確か、そんな感じだった。

 この時期から松田優作は怪しい演技に突っ走っていた。

 それまでハードボイルドなアクション俳優というイメージだったのを、『野獣死すべし』『ヨコハマBJブルース』『家族ゲーム』、TVスペシャル『断線』『断崖』でヘンな男ばかりを演じたりしていた。

 どうも、もともとの演技嗜好にシュールさが加わったのも『陽炎座』がきっかけになっていたのかもしれないと思っている。

 その後、『ツィゴイネルワイゼン』を観た。

 これまた、実に異様な映画だった。薄ら寒くなるようなホラー風味のある超現実映画とでも言うべきか?

 とにかく原田芳雄の代表作の一本?ということになっているが、なんとも異様過ぎて、評価が難しい前衛芸術のような作品だった。

 日本映画には舞踏系の人を意味なく出演させて芸術性を際立たせようとする手法がしばしば見受けられるが、清順監督の場合、芸術の持つ高尚な権威性を小馬鹿にしているような印象も受ける。

 かつて、どうしてヘンな映画ばかり撮るのか?と聞かれた清順監督は、「だって、普通に撮ったら面白くないでしょう?」と、スッとぼけてみせたそうだ。

 確かにその通りだと笑ってしまった。

 例えば、まったく同じ脚本でも演出家によって作品の印象が大きく異なる場合がある。

 黒澤明の『椿三十郎』とリメイクされた『椿・・・(以下、自粛)。

 それはそれとして、清順監督の名を高からしめている『殺しの烙印』の続編として撮られた『ピストルオペラ』をテアトル新宿で観た時は、ラストシーンで劇場内が「ええ~っ!」と絶叫に包まれ、私は椅子からズリ落ちそうになった!

 まさに、「なんじゃ、こりゃあ?」な展開だった・・・。

 そんな清順監督は巨匠然とした人ではなく、お茶目なお爺さんという雰囲気もあり、当然のように役者もこなしていた。

 その風貌は、水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する井戸仙人のようなポップでキュートな雰囲気であった。

 確か、『美少女仮面ポワトリン』の神様役でも出演されていたと思う。

 亡くなられた時の新聞のフィルモグラフィーには載っていなかったようだが、ルパン三世の監修もされていて、劇場版『バビロンの黄金伝説』は監督もされていた。

 ちなみにルパン三世の裏話を書いた本によると、清順監督は宮崎駿監督と打ち合わせで対立したことがあったらしい。

 後に国民的アニメ映画の巨匠となった宮崎監督と比すれば、清順監督はメジャーとは言い難いのかもしれないが、日本映画界の歴史に特筆されるべき名監督として記憶されるべき人物だと私は確信して疑わない。

 鈴木清順監督に献杯。

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この映画、この本

 先日、見逃していた『あぶない刑事ファイナル』をTVでやっと見ました!

 いや~、吉川さんがメチャクチャ格好良いですね~?

 高瀬先生の映画秘宝の連載で、撮影中のトラブルで足を骨折されていたということでしたが、ステッキをついての登場でしたが、『ブラックレイン』の松田優作を越えてるんじゃないか?というくらいの悪役っぷりで、立ち回りシーンでは怪我している足での蹴りも繰り出すんだから、唖然とさせられました。

 クライマックスのバイクの曲乗り対決シーンなんて、何と素晴らしいアクションでしょうか?

 ウエスタンの決闘シーンをも彷彿とさせつつ、吉川さんの悪のダンディズムが滲み出ていて圧倒されました!

 高瀬先生も凄いけど、それをやった吉川さんは凄い!

 ファイナルと言っても、外伝ならまた作れるんじゃないですか?

 年よりが活躍するアクションというのも見たいですよ。

 ちなみに、高瀬先生が監督した『國士参上!』地方巡業公演開催中ですので、是非、スクリーンで見ましょう!


 それから、『ツマヌダ格闘街』が終わって淋しい気持ちでいたんですが、上山道郎さんの新作『オニヒメ』を読みました。

 むむぅ~・・・個人的に、こっちの方がより好きかもしれない・・・?

 何しろ、剣術物であり、また妖怪退治物であり、主人公は超美少女・・・という、私が小説講座で毎回毎回提出して先生が苦笑いしている企画そのままな話・・・。

 というか、私は小学生の妄想話みたいなのしか思いつかないんですけど、それを漫画で表現して「ヤラレタ~っ!」と思うくらい面白くするというのがプロですよね~。

 それゆえに、いちいち私の心の琴線に響いてくるんですよ~、これが・・・。

 柳生十兵衛や宮本武蔵はまだわかるけど、柳生連也厳包はあんまり知られていないでしょう?

 しかも、連也の愛刀・鬼の包丁を使う・・・。

 新選組の近藤・土方・沖田も出てくるし、丸目蔵人佐も出る?

 具体的なことは、是非、本を買って御確認ください!

 いや~、また楽しみが出来て良かった良かった・・・。


 それと、『テラフォーマーズ』地球編になってから、面白くなってきやがりましたねっ?

 この作品、ちょこっと武術ウンチクが出てくるのが、良か!


 歴史のウソ本当?みたいな本も随分、出てますが、この前出てた本を読んでいたら、峰打ちで刀が折れる原理について私が書いたそのまま載っていたんですが、今回は参考資料一覧にも載っていて、有り難い限りでした。

 ただね~?

 情報って、いったん世に出ると、知らない間に拡散していくものでしょう?

 それはもう止めようのないものだし、発表する時点でこちらも覚悟しなきゃいけないと思いますね?

 最近、北島師範に教えてもらって、スマホでようやくググれるようになって、楽しいからいろいろな人や会社とかググッてたんですが、ネットは便利で一通りの情報が得られるんだけど、やっぱり広く浅い感じなんですよね?

 それと、真偽の区別が判然としないのが問題ですよね?

 要するに、誰でも書けるから嘘や妄想話もどんどん増殖してしまうという問題点がある訳で、逆に直に確かめることの重要性が高まっているのかもしれません。

 しかし、迂闊に直接繋がることでカルトな宗教団体に関わってしまったりする場合もありますから、私はもうよその団体を推奨したりすることは慎もうと思っています。

 武術の世界はいろいろと問題があります。一般の人が安易に食いつくと危険な面があります。

 今でも、「どこの流派がいいですか?」と私に聞いてくる人がいますが、いろいろアドバイスしてもうまく行くとは限りません。

 だから、最近は、「游心流が一番いいです!」と、きっぱり言うことにしました。


追伸;何か、細川茂樹さん(仮面ライダー響鬼)もトラブってて、やっぱり仮面ライダーの呪いが発動してるのかな~?

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スクール・オブ・ナーシング感想

 10日、土曜日は横浜の映画館ジャック&ベティで、『セーラー服忍者』にも出演していた木村知幸さん(帝国TVのレポーター五味役)がメインキャラで出演していた『スクール・オブ・ナーシング』を観てきました!

『セーラー服忍者』の撮影合間に木村さんから「是非、観てください!」と言われていたのと、私が熱烈大ファンの佐伯日菜子さんも出演しているとのことで、それならば観たいと思って、行った次第です。

 実は私、今年はほとんど映画館に行けていませんでした。確か、『シン・ゴジラ』しか行っていないんですよ。

 後は岩槻映画祭に行っただけかな~?

 CS、BSで観れるから、家でワープロで仕事しながら観るというパターンが習慣になっちゃってます。

 今年は新作本も出していないし(昨年末に出ただけ)、仕事と勉強(資料本読み)は異常にやっているんですが、それが形になるのは来年に持ち越しになったんですね?

 で、木村さんから「横浜でロードショーがあって舞台挨拶で佐伯さんも来るから」とのメールを頂戴したんですが、この日はいろいろ用事があったので無理かと思ったんです。

 でも、「時間はいつですか?」とメールしたら、昼の12時40分ということで、それだったら行けるかも?と調べてみたら、ギリギリ大丈夫そうだったんで行ってきました。

 横浜線で東神奈川まで行って、そこで京急線だったかに乗り換えて黄金町駅で降り、徒歩5分くらいでジャック&ベティに到着しました。

 途中に川を渡るんですが、私、何げなく眺めてビックリしましたよ!

「これって・・・松田優作が『最も危険な遊戯』で誘拐されたキョウコちゃんの乗る車を延々と走って追いかけていた、あのロケ場所では?」と・・・。

 この作品を深夜のTV放送で観てから、私は映画の仕事をやりたいと思ったんです。

 確か高校の卒業式の前日だったと記憶しています。35年くらい前・・・。

 この映画で優作演じる殺し屋鳴海昌平が使うS&Wモデル29.44マグナムの8・3/8インチ銃身が大好きで、ダーティハリーが使った6・5インチ銃身のものより、こっちが好きなんですよね~。

 実際にも、いかに反動のきつい.44マグナムであっても銃身が長いモデルだと反動がマイルドになって撃ち易いらしいです。弾丸が同じなら銃身が短い小形の銃の方が実は反動がきつくて撃つのは大変になる訳で、女性向けの短銃身の小形拳銃使わせたりするのは、実は逆に危ない訳ですよ。

 そんなデジャヴュ感と共に観た『スクール・オブ・ナーシング』でしたが、この作品の舞台は熊本県人吉市!

 何と何と? 『セーラー服忍者』の相良忍者とその頭領であるタイ捨流の開祖・丸目蔵人佐が居た場所なんですよ!

 これは撮影中にも偶然の一致とも思えないシンクロニシティーに驚いていたんですが。

 また、劇中、死期の近づいた榎木孝明さんが娘に会いたいと主人公に言うことで訪れる天草御所浦は、まさに私の故郷である天草なんですよね?

 もっとも、私は車で通り過ぎたくらいしかないんですが・・・意外と天草って広いので私が一度も行ったことない場所はいくらでもあります。特に離れ島だと・・・。

 しかし、それもこれも含めて、何とも奇妙な縁を感じる作品です。

 正直、木村さんに誘われなかったら、私が観に行くことはなかった作品だと思います。

 私が自分から観に行くとすると、ホラーか特撮物かアクション。この三つに限られますからね。

 時代劇好きな私でも殺陣が無かったら観に行きません。

 看護師の卵を描いた作品というと、非常に地味な印象を受けるし、感動的なシーンはあるだろうけれど、そもそも私は感動作が苦手なんですよ。

 映画館で50過ぎたオッサンがメソメソしてたら不気味でしょ?

 こっ恥ずかしいから、感動作はなるべく行きたくないんですよね~。しかも、最近、感動症になっちゃって、先日もホラー小説書きながら昔飼ってた猫思い出してメソメソしながら書いてたもんね~。

 参っちゃったよね~。もう自分でも病気なんじゃないか?って思いますよ。

『セーラー服忍者』ですら、ラストシーンでウルウルッてしちゃうもんね~。自分で考えたのに・・・。また、鶴巻さんがいい演技するんだよね~。本当、いい女優さんです!


 でも、やっぱり私にとってみたら、「佐伯日菜子さんがメインキャラで出てる」っていうのは苦手なジャンルでも観たいと思わせてくれる一番の要因でした。

 申し訳ないんですが、木村さんが出てる(益田さんと真柴さんも出てた)というだけでは、行かなかったかも? ごめんね~。

 何しろ、私は佐伯さんが演じた黒井ミサにはクリエイターとして最高のヒロイン像を感じています。

 TVシリーズ『エコエコアザラク』の衝撃は、数多の特撮ドラマ中でも『怪奇大作戦』『ナイトヘッド』と並ぶ歴代トップの大傑作であり、その理由は佐伯さん演じる黒井ミサ像の魅力そのものだったからです。

『エコエコアザラク』と言えば、吉野公佳、加藤夏希、上野はるひ、近野成美等が演じてきていますが、佐伯日菜子の黒井ミサは原作を超えたダークヒロイン像を確立しつつ、天然ボケの人間味もあるキャラクターでした。

 事実、あの作品によってホラーとヒーロー、ヒロインがからむジャンルが生まれたと思われ、例えば『牙狼』シリーズは明確に影響を受けているでしょう。

 しかし、本来の佐伯さんがホラーアイドルと呼ばれるような人柄でないのは明白で、『毎日が夏休み』のような明るい普通の少女役が似合っていたのでしょう。

 ところが、リメイクされた『ねらわれた学園』で未来からやってきたアンドロイド少女役を演じたことから人外のファンタジー・キャラのイメージが定着し、『らせん』の貞子役で決定的になってしまったのでしょう。

 その後、これと言った当たり役に恵まれなかったのも、定着したイメージの再生産を望まれたことが一因だったとは思うのですが、多くのクリエイターが誤解していたのは、佐伯さんがジャンル映画のキャラでしか真価を発揮できないと思い込んでいた点ではないでしょうか?

 私が思うに、佐伯日菜子は松田優作のように何を演じても佐伯日菜子化してしまうタイプの女優だということです。

 高倉健や勝新のように、何を演じても健さんでありカツシンであるというような俳優なんですよ。

 それは演技者としては、不器用なタイプなんですが、俳優として持って生まれた余人に代えられない存在感を持っているということです。

 だから、正直いって脇役では光らないんですよ。

 最近では、『牙狼~魔戒の花』や『南くんの恋人』のゲスト出演がありましたが、実にもったいないな~と思いましたね。

 で、『スクール・オブ・ナーシング』もそんな感じなのかな~?と思っていたんです。

 けれども、嬉しい誤算とでも言いますか・・・佐伯さんのこれまでの作品中でも屈指のハマリ役だったと言えるのではないでしょうか?

 シングルマザー役は実生活ともかぶりますが、担当したお婆さんを介護する時の一所懸命さと優しい眼差しには演技を越えた佐伯さんの人柄が出ているように思えましたね。

 いや、そもそも、この作品、淡々とした内容ながら、クスッと笑わせるところもあれば、泣かせるところもキチッとツボを押さえていて、決して派手な作品ではないのにエンタメとして実に入念に作られています。

 主演の桐島ココさんを周囲がもり立てる作品だろうと思っていたんですが、メインキャラ一人一人を均等に描き出している群像劇として非常に楽しんで観ることができました。

 メインの人達以外は地元の素人さん達が演技しているから・・・と低い評価を聞いていたんですが、そんなことはまったく気になりませんでした。

 演技力がどうとかという話ではなく、実に丁寧に愛情深く撮られた(これ大事!)作品で、非常に志しが高いな~・・・と思いました。

 登場している人達すべてが愛すべきキャラで、本当に素晴らしい作品だな~と、感動させられましたね。

 木村さんも、もちろん、素晴らしく良かった!

「是非とも、観て欲しい!」と言われていた意味が、凄くよく解ります。この作品は誇りたくなるでしょう!

 映画終了後は舞台挨拶がありました。

 榎木孝明さんは、この作品のために絶食していたことが判明? 凄い俳優さんだな~と、改めて思いましたね。

 私は次の用事があったので、舞台挨拶が終わると共にダッシュで帰りましたが、木村さんに一言、「良かった」と言いたかったのでメールしておきました。

 でも、直接話せば二時間以上、語れるな~?と思いましたね。



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映画の話

 平幹二郎さんが亡くなられて、息子さんが演技しているところを見たら、お父さんにそっくりで、ビックリしてしまいました。

 初めて見た時は全然、そう思わなかったんですが、やっぱり親子って似てるもんですね~?

 私も親父の葬式の時に参列者から「お父さんにそっくりだ」とやたら言われました。

 平さんと言えば、『三匹の侍』が有名で、時代劇役者のイメージもありましたが、舞台俳優というイメージもあって、仲代達矢と並んで最後の大物俳優という印象がありましたね。

 私が印象に強く残っているのは、『ジパング』の王と、『帝都物語』の陰陽師、それから『あずみ2』の真田昌幸、それと、『大殺陣』の時も印象深かったですね。

 舞台『その男』と、『剣客商売』の田沼意次も良かった。


 荒戸源次郎さんが亡くなられたのも、残念。

 荒戸さんプロデュースの鈴木清順監督作品『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』は、幻想的な不思議な作品で実に良かった。

 思っていたよりお若かったのも意外でしたね~。


 りりぃさんが亡くなられたのも残念!

 松田優作の遊戯シリーズ最終作『処刑遊戯』で謎の女を演じて歌も披露されていましたが、ハスキーな声が格好良かった。


 遊戯シリーズと言えば、『最も危険な遊戯』『殺人遊戯』にも出ていた大前均さんが亡くなられていたとは知りませんでした。

 スキンヘッドの巨漢で、時代劇や現代ヤクザ物等で数多くの悪役を演じられていて、『電子戦隊デンジマン』が『ゴーグルファイブ』のどっちかだった?と思いますが、バンリキ魔王というので出演されていました。

 日米合作の『緯度0大作戦』にも出てらっしゃいましたが、『少林拳VS忍者』ではリュー・チアフィと対戦する柔道家役でした。

 ちなみにこの作品、倉田保昭先生他、日本人俳優が大挙して出ていて日本武術と中国武術の対決が非常に面白い作品です。

 監督で実際に洪家拳の使い手であるラウ・カーリョン(『酔拳2』でフク老師を演じた人)が酔八仙拳を演じているのも見所です。


 また、『殺人遊戯』でチンピラ役で出ていた桑原大輔が主演した幻の『月光仮面THE MOON MASK RIDER』は、実質的な主役は志穂美悦子でしたね~?


 土屋太鳳がブレイク寸前に主演した『人狼ゲーム・ビーストサイド』『赤々煉恋』もモンドTVで見ましたが、演技力も存在感もただ者じゃないです。

 是非、身体能力の高さを活かした作品をやってもらいたいですね~?


 それと、『大巨獣ガッパ』の元ネタと言われているイギリスの着ぐるみ怪獣映画『怪獣ゴルゴ』ですが、港町に上陸してきた子ゴルゴ(20mくらい?)に住民が松明を投げ付けるシーンを見て、「むむっ? これは『ゴジラ対ヘドラ』で富士山でゴーゴー・フェスティバルをしていた若者達がヘドラに松明を投げ付けるシーンの元ネタでは?」と思ったんですが、いやいや、よく考えたら、『キングコング対ゴジラ』でファロ島の大タコに土人(はっ? これは差別用語だった?)が松明を投げ付けるシーンが元ネタだったか?」と思いましたね。


 私も早く映画化されるような作品を書かなくては・・・!


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マンガ・映画・アニメの感想

 小説書きの合間に創作のヒントを得るためにマンガ・映画・アニメ・特撮をよく見るんですが、ちょっと感想書いてみます。

『ツマヌダ格闘街20』
 ついに最終巻です・・・。終わってしまった・・・。そうか~? 十年も続いていたのか~? 十年一昔と言いますからね~?
 私も、この十年でガラッと・・・という程ではありませんが、人間関係とか変わりましたね~? 何が一番変わったのか?というと、道場ができたということでしょうか?
 分裂騒動があって、一時期は公園で練習してましたからね? 面倒臭くなって、もう人に教えるのは止めようか?とすら思いましたが、ついてきてくれる会員がいたから続けてこれました。
 もちろん、フェードアウトしていった人も少なくありません。が、それはそれでいいです。今でもブログや本は読んでいると知らせてくれた人もいますし、元気で頑張っていてくれるのを願うばかりです。
 先日、DVDの注文をしてきてくれた人で、私の本やブログを読んでいて、私の真似みたいなことやっていてうまくいったりいかなかったり・・・ということを繰り返して自殺まで考えたことがある・・・という人がいました。
 いや、それはいかんですよ。人は人、自分は自分。それに私は人様から憧れられるような良い生き方はしていません。失敗失敗失敗・・・挫折挫折挫折・・・の繰り返し! 成功体験なんか記憶にありません! 親兄弟に迷惑かけまくり、結婚もできず、預金通帳が毎月0に近づく定収入の無い綱渡り人生なんですよ! 真似しちゃダメーッ!
 そんな人間でも何か取り柄があって、良かった、良かった、良かったね~ってだけの話なんですよ。
 多分、私には超強力な守護霊様がついているんだと思います! そうとでも考えないと、絶対、自力だけでは克服できなかった事件がいっぱいあるもん! だから、超合理主義思考なのに、運命論者なんですよ・・・。
・・・って、本の紹介していない? 『ツマヌダ格闘街』ありがとう! それだけ。


『刃牙道』
 宮本武蔵をこんな俗物に描いたのは板垣さんの洞察眼の賜物でしょう。大体、人をバキバキ叩っ斬るような人間が求道者の筈がありません! 動物的本能が勝ってる訳ですから、吉川英治の宮本武蔵はリアリティーがありません。私は刃牙道の方が素晴らしいと思います。時刻は間違えてますけど・・・(編集者も気づかなかったのか?)。


『妖婆』
 昔、兄貴が劇場二本立てで見たという話をしてくれて、その後、一切の情報が無かった映画ですが、町田のヨドバシカメラのCD・DVD・BD販売店で見つけて、これはお宝だから買うしかない!と思って衝動買いしました。
 何か『犬神の悪霊(たたり)』(田中泯さんが出演しているんだけど、どこだか判らなかった)と似た感じのテイストで、大女優、京マチ子が妖婆に変身する不幸な女性を演じています。
 何と! 芥川龍之介が原作だったんですね~?


『人狼ゲーム・ビーストサイド』
 土屋太鳳が病んでるエキセントリックなJKを演じている! 何か、話はよくわからんけど、こういう殺人ゲームに巻き込まれる中高生の映画って、バトロワ以降、定番だね?


『吸血鬼ゴケミドロ』
 これは本当に怖い映画です。リメイクしてもいいのでは?


『宇宙大怪獣ドゴラ』
 改めて見ると特撮技術が凄い! 子供の時に見て怪獣があんまり暴れないからつまらなかった思い出があるんですが、やっぱ、日本のセンス・オブ・ワンダーは凄いな~と思います。


『モブサイコ100』
 ワンパンマンの作者の作品と聞いて見たんですが、この作者、やっぱりタダ者じゃないですよ! 一種、ハードボイルドな味わいがあります。


『ベルセルク』
 CGアニメに違和感があったけど、慣れると面白いです。前回のシリーズはトラウマ物でしたが、今回はガッツがダークヒーローとして完成されていく過程を見せてくれてるみたい。エルフもちゃんと出してるし、シリーズ構成の深見真さんって、警察物の小説も読んだんだけど、知識に裏打ちされたストーリー展開が上手いです。


『サンダーボルトファンタジー東離剣遊記』
 台湾の武侠物人形劇のホテイ劇。10年くらい前だったかに見た時は、何か今イチだったと思ったんですが、今回は編集が神業的で非常にテンポが良くて、普通に武侠ドラマとして楽しめます。昔は、『新・八犬伝』とか『プリンプリン物語』とかNHKであったな~?


『翔べ!必殺うらごろし』
 時代劇チャンネルでまた放送していますが、70年代オカルト・ブームに便乗して作られたオカルト必殺シリーズ! 中村敦夫演じる“先生”はカンフー着でパンチパーマなんですよ。だから、だんだん松田隆智先生に見えてくるんですよ! ちなみに、京極夏彦の『巷説百物語』って、絶対、うらごろしに影響受けてると思うんですよ! 私は数々のTV時代劇の中で、この作品が一番好きです!


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『セーラー服忍者』『いちごジャム』上映会

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 5月22日(日)13:00~より、『セーラー服忍者』及び『いちごジャム』の上映会を、相模原市中央区千代田2-2-15メイプルホールにて開催します。

 料金は二本立て視聴可で1500円(高校生以下は1000円)です。

 10日に、両作品を撮ったながせき監督の自宅にお邪魔して(猫目当てで行ったら、お出掛け中でいなかった・・・ガッカリ)再編集版を見てきましたが、アクションシーンを中心に再編集して全体の尺を縮めてテンポアップしました。

 前回のほびっと村上映会での観客感想を踏まえての再編集だったのですが、監督、よく頑張りましたよ!

 ちょっと、いじっただけで印象はかなり変わりましたね?

 いい感じになったと思います。

 併映の『いちごジャム』は、女子高校生のガールズバンド結成物語ですが、ながせき監督の作風としては、こちらの方が本領発揮しているんだろうな~?と思います。

 どちらもアイドル映画ですが、テイストはまったく違うもの。どちらが好きかは観客の皆さんの好みによると思いますが、アイドル映画というジャンルが消滅しかかっている現在、ながせきいさむ監督の存在は貴重ではないか?と思いますね。

「ながせき監督にアイドル映画撮らせたい!」という方がおられましたら、是非、お声掛けくださいませ!

 会場では物販もありますので、お金に余裕もって来ていただけると嬉しいです。

 ちなみに、10年前に通っていたという会員さんから突然、電話があって、この日に来たいということでした。名前聞いてもピンとこなかったんですが、後から思い出しましたよ。

 確か、最後に来たのはお花見の時で、私の自宅に寄りたいと言っていたのを、私が酔っ払ってしまって断っちゃったんですよね? それ以来、来てなくて、何か悪いこと言っちゃったな~?と気になっていて、ふと電話の前日に思い出していたんですけど、名前を忘れていたんですよね。

 一緒に模擬刀買いに行った時に、交差点で突然、「僕は女の子に興味ないんです・・・」ってボソッと言うので、ギョギョッ!としたんですけど、「あっ、別に男が好きって意味じゃなくて、単純に女に興味がないだけです」と言うので、あ~、変わってるよな~?と思ったことがありましたね。

 私も基本、人間嫌い(干渉されるのが何よりも嫌!)なんで、趣味が合う人以外とはまったく話す気になりません。普通の社会人はそもそも勤まらないでしょう・・・。

 何か、彼も仕事でストレス溜まるのでボクシング始めたそうでしたが、游心流の理論が役立ったと思って、懐かしくなって検索したところ、私の大活躍っぷり?に久しぶりに会いたくなったらしいです。

 昔の会員さん達にはいろいろ行き届かなくて申し訳なかったな~?と思うのですが、こちらから連絡とっても迷惑に感じられるかもしれないと思ってまして、まず自分からは連絡しないようにしています。

 けれども、連絡しなくてもブログだけは読んでるという会員さんも多いらしく、ごくたま~に連絡が来ることもあります。

 12年前に来ていて泊まりがけで個人指導受けて、来た時は普通の人だったのに帰りは達人になってしまった?という人すらいますからね・・・。

 の読者さんになると、それこそ全国に一万人以上は確実に居ますから、有り難いと同時に責任感じますよね?

 中年過ぎて酔っ払いにからまれて何とか逃げたけど、護身術の必要性を痛感したという地方の読者の方からDVDの注文が来た時は、何とか直接、教えられればな~?と思ったりもしますね~。

 
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岩槻映画祭

 初プロデュース作品『セーラー服忍者』のロケ地、さいたま市岩槻区で開催される岩槻映画祭に4月2日に行ってきました!

 去年は観客として参加しましたが、今回は作品上映の後に監督と主要キャストの舞台挨拶があるので、いつも一年に一回くらいしか買わない新しい服を買ってきましたよ。

 この日はクリエーターズパーティーもあるということで参加するつもりでいたんですが、翌日の午前中に道場にTVの撮影に来られることが急遽決まったので、その準備とかしないといけなくなり、パーティーはキャンセルしました。

 が、舞台挨拶って、昔々、ある自主映画の上映をやった時以来ですよ。

 丁度、桜の花が満開で、会場の市民会館いわつきがある岩槻城址公園では桜祭りが開催されていました。

 渋谷の試写会があったばかりなので、久しぶりという程でもなかったんですが、主演の鶴巻さんや駒形さんはアイドルとしてライブもやる段取りになっていて、昨年よりイベント性が高まってる感じがしましたね。

 昨年は非常に完成度の高い作品ばかりだったので、今年もいろいろ見たいと思っていたんですが、前述のように急用ができたので残念ながら映画祭をゆっくり楽しむことはできませんでした。

 でも、少し見た『蓮田の田んぼで踊りましょう』という作品、やはり完成度が高くて感心させられましたね。

セーラー服忍者』は、試写会で一回、監督の自宅で完成版の確認に一回、宣伝用DVDを一回、都合、三回見ていますが、自分が関わっているから客観性には欠けますが、何回見ても飽きが来ません。

「これ、かなり面白い作品なんじゃないかな~?」と思うんですが・・・。

 それは実際に見ていただければ幸いです。

 もっとも、うちの会員とかは武術にしか興味がないので、私が「アクションはあんまり期待しないで」と言ったら、もう映画そのものに全然興味が持てなくなったみたいで、チラシあげてもほとんど無反応・・・「そんなの興味ありません」と言わんばかりで、かなりガッカリしました。

 でも、妃羽理さんが出てて、秋本さんが出てて、中国武術の世界チャンピオンの下田さんが出てて、師匠の私が出てて、極めつけにあの青木先生が出てるんですよ?

 いくらアクションの演出や編集が下手でも“素材の凄さ”だけで見る価値あるでしょ?

 何なんでしょうね~? この無関心っぷりは・・・。


 えっと、話を戻します。

 やっぱり大スクリーンで見ると印象が全然違って見えます。

 普通に映画が好きな人には好評でした。出演してくれていた女優さんも「凄く面白かったです」と言ってくれて、安心して見れるファミリー映画になったでしょう。毒気が無いからね~。

 毒気がある部分は、妃羽理さんと私が出てるシーンくらいかな? 血がドバドバ出てるし・・・(苦笑)。

 一番、心配していた警官隊斬殺シーンも、友人のグラフィックデザイナーの伴野さんの特殊効果のお陰で逆にインパクトのあるシーンになりました。

 青木先生の登場シーンも主人公が丸目蔵人佐に勝つヒントを得るという重要な伏線になり、ラストシーンも幸せな気分に浸れて爽やかな印象が残ります。

 アクションが剣戟と忍術なので、全体的にかなり時代劇の雰囲気が勝っていますね。

 丸目蔵人佐が町中に現れるところは藤岡弘、さんの『SFソードキル』を彷彿させますし、私が意図した訳じゃないんですが、TV中継されるシーンとかは『刃牙道』の武蔵さんを想起させます。

 立ち回りは自分では満足いく出来にはできませんでしたが、刀を構えているところとかは「流石だな~? あっ、俺か?」って思いましたよ。

 中盤に下田さんが披露する蟷螂拳を交ぜた格闘シーンは、岩下さんとの秋本門下生同士の格闘で、楽しいですね。撮影が見れなくて楽しみにしていたんです。

 当初、監督が「中国拳法じゃなくて空手にしたい」と言ってきた時は私が断固反対したんですが、それでも県大会優勝とかシナリオに書いていたので、「世界チャンピオンを県大会レベルにするなんて失礼だ! せめて日本チャンピオンにしなさい!」と言って直してもらったんですけどね~(苦笑)。

 撮影後に監督が「いや~、下田さんは凄い!」と絶賛していたので、「カンフーなめたらアカンよ」と言っておきましたよ。

 ラストシーンも私がシナリオにダメ出しして監督に直してもらったんですが、非常にうまくいきました。

 これは実際に見て確認してくださいませ。

 今月17日のほびっと村の講座の時間に上映しますので、是非!

 上映後に壇上に上がり、一人ずつコメントしていきましたが、妃羽理さんがエキシビション忍者殺法術を披露するのにお弟子さんも来ていたんですが、これ、監督知ってたのかな~?

 妃羽理さんは本当に唯一無二のアクション俳優(女優?)ですよ!

 舞台に敷かれた赤い布が滑るので、ちょっと心配しましたが、まあ大丈夫でした。

 私はもう完成しただけでほっとしたし、感無量でしたね~。金作ったり小道具作ったり、本当に大変だったという思い出だけがあります。楽しむ余裕は全然ありませんでしたよ。

 本当に人生の中でこんなに頑張ったのはあまり記憶にありません。

 撮影中の事故には天を仰ぎましたし、参加してくれた人達に嫌な思い出にならないようにしたいという気持ちだけでしたね~。

 せめて準備期間が半年くらいあったらな~?とは思いますが・・・。

 そんなこんなで語りたいことは山ほどあったんですが、頑張ってくれた皆に感謝! 見てくれた皆さんに感謝! ちゃんと完成させてくれた監督に大感謝!

 正直、ウルウルッと来ましたよ。

 今後はイベント的に上映会をやりながらいろいろ展開を考えています。

 最後にこれだけ・・・「岩槻サイコォーッ!」

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『セーラー服忍者』試写会

 ついに『セーラー服忍者』が(ほぼ)完成しました!

 いや~、ガンドレスみたいにならなくて良かったぁ~・・・(未完成のまま上映して伝説になったアニメ)。

 会場の渋谷アップリンクファクトリーって、10年ちょい前くらいだったか? 親しいドキュメンタリーの映画監督の上映会があって手伝いに来たことがあったんですが、どこに在ったか忘れてしまってたんで、ちょい迷いました~。

「あれ~? こっちだったっけ?」と思いつつ、「あ~、ここだった、ここだ!」と、近づいていって思い出しました。

 ポスターとチラシもコピー取って持っていきました。
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 主演の鶴巻さんも千葉さんも駒形さん下田さん岩下さん妃羽理さん秋本さん木村さん三木さんも来られていて、軽く打ち上げもやるということだったんですが、私は小説のデビュー作の剣戟シーンの追加依頼があったんで、参加は遠慮して帰りましたけど、非常にいい試写会でした。

 私、プロデューサーなのに、まだ見てなかったもんですから、内心は期待と不安でドキドキもんだったんですけど、鶴巻さん駒形さんが所属するKIEのアイドルグループ三組のステージがあってから(そういえば私もプロデューサーとして挨拶したんですけど何しゃべったか覚えてませんです、ハイ)、映画が上映されました。

 ネタバレしたらつまんなくなるので詳細は申し上げられませんが、低予算をあまり感じさせない予想以上の面白さで、これなら誰にでも楽しんでもらえる作品になっているんじゃないかな~?と思いました。

 もちろん、まだ編集の粗いところがあって、ブラッシュアップすべき点は多々ありましたが、アイドル映画として非常に個性的で面白い作品になったと思いますし、クスッとさせてくれたりホロッとするところもあって、「これは結構、イケるんじゃないか~?」と思いましたね。

 やっぱり、つばさプロの協力を得られた点がポイントでしたし、青木先生霜剣堂さんの協力を得られたのも良かったですね~。

 ながせき監督のこれまでの作品中でも文句なくダントツで完成度高いと思います。

 正直、「すっげ~、ダッセ~仕上げになってたらどうしよ~?」って心配だったんですが、この出来なら、どなたにも見てもらえるだろうと・・・。

 私の基準では、やっぱりラストシーンが要だと思うんで、監督の最初のシナリオにダメ出ししてアイデア付け足してもらったんですけど、そこが非常にうまくいったな~?と思いました。

 ちょっとウルッときつつ笑える幸せなラストになったと思います。これは実際に見た時のお楽しみに・・・。

セーラー服忍者』の上映は、4月2日と3日の岩槻映画祭(さいたま市岩槻区)を皮切りに、小規模の上映会を繰り返してからBD/DVDの発売を予定しております。

 4月17日の西荻窪ほびっと村学校の私の講座でも上映しますので、都内にお住まいの方は是非、いらしてください!

 その次は日時はまだ調整中ですが、相模原市中央区千代田のメイプルホールでの上映を予定しています。

 私の郷里の天草でもできたらいいな~?と思いますけどね・・・。

PS;『セーラー服忍者』に主演した鶴巻星奈さんが主演したショートムービー『光学探偵』(シネマジャンクション2015グランプリ・撮影賞・特殊効果賞)『GrimReaper』(岩槻映画祭2015招待作品)がセットになったDVD『光学探偵×GrimReaper鶴巻星奈ショートフィルム集』が発売されています。後者は私が銃器コーディネートをし(モデルガン提供、伴野晴彦)、秋本つばささんがアクション指導をし、スタントを岩下めぐみさんが担当した作品で、『セーラー服忍者』に繋がる原点的な作品です。こちらも是非、御覧ください! たったの¥2800(税抜き)ですよ!(うちのバカ高いDVDを基準にするとタダみたいなもん?)
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PS2;『セーラー服忍者』でハイテンションな演技を披露してくれている木村知幸さんと真柴幸平さんが出演し、益田悠佳さんがスタッフで参加している映画『スクール・オブ・ナーシング』が3/19(土)より池袋シネマ・ロサにてロードショー公開されます。私の郷里の熊本県で撮られた作品で、丸目蔵人佐の相良藩があった人吉と、妖怪油すましが出た場所として妖怪ファンには有名?な天草・御所浦でロケされた作品だそうです! 何か妙な縁を感じますね~? そして、あのエコエコアザラクTVシリーズで黒井ミサを演じた佐伯日菜子さんも出ている!というのが私的にポイント高いのでした・・・。
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『セーラー服忍者』仕上げ中

 別件の仕事で、いつも映像関係の仕事をやってもらっている友人のTさんと会ったんですが、ノートパソコン持ってきてくれて、『セーラー服忍者』のデジタルエフェクト作業の進行状況を見せてくれました。

 監督から彼に依頼していたのは、グリーンバック合成の調整と、血飛沫や拳銃の発砲シーンのマズルフラッシュ(銃口から出る火薬が燃焼した時の火炎)を付け足す点でした。

 特に後者のエフェクト表現のセンスは彼が抜群に上手いので、アクションシーンにインパクトを足す意味でも頼みの綱だったんです。

 何しろ、現場でのトラブル続きで私自身が納得いくように演じられなかったんで、映像にどう映っているのか心配でしょうがなかったんですけど、素材映像を見ると、そんなに悪くなかったんで、ちょっと安心したんですね。

 この上にデジタルエフェクト乗せれば、結構、いいかな?と思っていたんです。

 で、結果は、私の予想を超える出来で、アクションシーンがググッとインパクト増しましたよ!

 これは、ちょっと凄いんじゃないの?という感じです。

 一番、驚いたのは、刑事課長が拳銃(コルト・ローマン357マグナムの2インチ銃身モデル)を発砲するシーンです!

 銃口から景気よく火炎が出るのは当然なんですが、よく見ると、シリンダー(回転弾倉)とバレル(銃身)根本のフォーシングコーン部分の隙間からも発射火薬の火花が出ているのです!

 この部分から火花が漏れるのがリボォルバー型拳銃の特徴なんですが、それは、かなりのガンマニアでないと知らないので、省略されて当然の表現なんですよ。

 彼のことだから、そこまでやるかも?とは思っていましたが、作業が面倒だろうからと思って指示しなかったんですね。でも、流石です! こちらが気を回す必要ありませんでしたよ~(笑)。

 血飛沫の表現も、若山先生の子連れ狼チックに派手で、よく時代劇で血飛沫が撮影しているカメラのレンズにビチャッと貼り付くカットがあったりするんですけど、あれをCGで再現しているのには参ってしまいました。

 普通は撮影の失敗なんですけど、それを敢えてやることで映画そのもののリアリティーを表現しているんですから、恐れ入りましたよ! 監督は何というか判らないけど、これは残しておいてもらいたいですね~。すんごいカッコイイから!

 彼はアニメ大好きなんで、アニメ的表現を試みたのかもしれません・・・。

 今回、映画で殺陣を演じてみて、武術の動きだと小さ過ぎてダメだということが実感できましたね。

 ブルース・リーだって、映画の時は大袈裟に大技をやっていて、実戦は小さく地味な技しか使わなかったようです。

 ジャッキー・チェンなんかも、喧嘩の時は物凄く速いパンチをビュバババッと打っていたそうです。

 しかし、現代は、アクションをそのまま見せるよりカメラワークの見せ方やデジタルエフェクトや編集のカットワークなどの処理を組み合わせて、いかにグレードアップしていくか?が重要だな~?と、あらためて思いましたね。


 ファミレスで飯食いながら打ち合わせした後は、町田に出て、彼が春頃に引っ越しする予定のマンションを見に行きました。

 そのマンションの近くに公園があるというので、そちらも見に行きましたが・・・。

 何ともはや、高低差の大きい巨大な公園で、町田にこんな巨大な公園があったとは初めて知りましたよ!

 等々力渓谷の公園を思い出しましたけど、谷というか住宅街から突然、崖みたいになっていて、何か砦というか城というか、非常に立体的で映画撮影場所に絶好な印象でした。

 1/4くらいしか見て回りませんでしたが、かなり広大になっているらしく、小田急線から一部が見える原生林みたいな場所が、この公園に繋がっていたのか?と、納得しましたよ。

 町田にこんな渓谷があったとは・・・?

 何か、感動しまくったな~?

 その後、駅前のヨドバシカメラに用があるというので、一緒に行きました。

 その時、プロジェクターとスクリーンも見てきたんですが、これを買っておけば、どこでも映画上映会ができますよね?

 例えば、うちの本部道場や、ほびっと村でも上映会できます!

 地方で巡回上映もできるしな~? 買っちゃおうかな~?

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『神様と過ごした10日間2015』見た

セーラー服忍者』で中国武術(ウーシュウ)世界jrチャンピオンの腕前を披露してくれた、つばさプロ所属の下田愛璃さんがミュージカル舞台に出るとのことで、秋本つばささんからお誘いを受けたので、「そりゃあ、是非、見たいです!」と言って、14日に川崎に行ってきました。

 10代の若手アイドルを集めてのミュージカルで、ヒロセプロジェクト主催の『神様と過ごした10日間2015』とのこと。

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「あれ~? 確か、鶴巻さんや岩下さん、元スマイル学園だった山田亜美さんも、ここの過去作に出ていたんじゃなかったっけ?」と思いましたけど、私は見に来るのは初めてでした。

 ながせき監督は何度も見てるらしく、今回は仕事で来れなかったので残念がってたそうです。

「そうか~・・・下田さんもアイドル路線で行くのか~? それじゃあ、得意の中国武術アクションは封印するんだろうな~?」と思っていたものの・・・いきなり、単刀(柳葉刀)を持って登場・・・えっ?・・・どういう役?

 舞台だとちょっと暗いから、顔まではっきり判らなかったりします。だから、下田さんかどうかは顔では判別できなかったんですけど、ビシッと決まったポーズは、明らかに本人! こんなに姿勢が決まる女の子が、他にいる訳ないでしょ~?

 もしかして・・・オーディションで演武して、「よしっ、君、面白いから、そういうキャラで採用っ!」ってなったのかも・・・?

 その後、皆のダンスシーンもありましたが、下田さんはダンスも上手いです。集団で踊ると特に上手い人だけ目立つじゃないですか? まさにそんな感じで、動きのキレ味が違う!

 何か一つの種目に突出し過ぎると、別のことは極端にできなくなるのが普通です。私の周囲の武術武道やってる人の大概が運動オンチだったりしてました・・・。

 私も、武術以外の運動は、ほとんど全滅に近いくらいできません。若い時にだいぶ鍛えてたから、部分的な身体能力はあるんですが、踊りだって、そもそものリズム感がないから全然できません。

・・・っつうか、踊ってるうちに武術みたい(だいたい、八卦掌になってしまう?)になっちゃうんですよ(苦笑)。

 だから、正直、驚きましたね~。中国武術が世界一でダンスも上手いのって、ブルース・リーくらい(リー先生はチャチャチャの名手)しか知らないですけどね?

 多分、下田さんは先天的に運動神経が優れているんでしょう。

 とか勝手に考えていたんですけど、「あ~、でも秋本さんみたいに何でもできちゃう先生に習ってるんだから、そうなっても不思議じゃないかもしれない?」と思いましたね。

 その後も、ちょこちょこっとですが、刀術や蟷螂拳なぞを意味なく披露(本当に意味がない! ストーリー上の必然性がナッシング!)、「学校に刀持ってきちゃダメです!」とか叱られる・・・でも、まさか見れると思ってなかったんで、私的には非常に得した気分でした!

 私くらい武術バカになると、もうね~、「普通の人間には興味がない」んですよね。

 優れた技能を持っている人にしか興味が湧かないんですよ。

 一流か、超一流の技能を持っている“その筋では名の知られた人”みたいな特殊な達人にしか興味が湧かない。二流以下の人なんて記憶に残らないです。

 よく、私のところに「合気道二段なんすよ」とかドヤ顔で言う人が来たりもするんですが、二段程度で何を勘違いして、いっちょまえの武道家ヅラしてんのか?と、その瞬間“ザコ認定”しますね。「帰れ、ヘタクソ!」って言ってやりたくなる。

 私は何が嫌いって、自惚れ屋が一番嫌い! 低いレベルで自己満足して視野の閉じてる人間と話していると、ビンタ50発くらい張り回してやりたくなります。

 まともに修行している人であれば、七段八段持っていても謙虚にしているのが当たり前なんです。

 むしろ、まともに修行すればするほど、「自分程度は、とても武道家なんて名乗れるレベルではない」と、切実に痛感して畏れおおくて名乗れない・・・という具合に感じるのが“正常な人間”ですよ!

 私なんて文章はムチャだけど、いたってノーマルな人間なんで(オタクだけど・・・)、大概、驚かれますね。「長野先生って、こう言っちゃ失礼ですけど、フツーのオッサンですよね?」って・・・。今のところ、まだ「ジイサン」と言われないだけマシかな?

 私に言わせりゃ、自分で武道家だの武術家だの名乗ってる人はアブノーマルですよ。人格が破綻してるから、平気でそういう恥ずかしいこと言えるんですよ。羞恥心が無いんでしょうね? ナルシストですよ。気持ちワリー・・・。

 青木先生からは、「長野さんが武道家と名乗らないと、皆が困っちゃうじゃない?」と名乗りなさいと言われたんですけど、「イヤです! おのれの分際を弁えない連中の同類になりたくありません!」と突っぱねてますから・・・。

 そういう意味でも、私は一流か超一流の人にしか興味が持てない訳。頂点に立った人のレベルで自惚れてる人は滅多にいないんですよね・・・?

 あ~、でも、「長野さんは、どうして甲野さんみたいな謙虚な人をあんなに悪く言うのか?」って聞かれたりもします。

 これだから、洞察力の無い凡人はムカつくんですよ。何で人間の本質に目を向けないのか? 人生で苦労したことがないのか? うちのセミナーに参加した人が、「トキだと思ってたらアミバだった・・・みたいな?」って言ってて、笑っちゃったけど、当たってますよね?

 私は自惚れ屋が一番嫌いなんですが、二番目に嫌いなのが“欺瞞家”です。

 何で、あんな詐欺体質を見抜けないのか? 誰でも気づくと思うけど・・・?

「江戸時代以前の人間は動物性タンパク質を摂取しなかった!」って・・・魚は植物なんスかね? こんなバカ発言にコロッと騙される連中は“猛烈バカ”認定!

 文化を捏造して偽説を広める極悪人だと思ってるから徹底的に批判しているんです。ナンバは古武術の用語だという大嘘をいまだに信じている人達が大勢いますからね。

「誤解されて広まった」なんて言い訳書いてて無責任の極み!

 実力があればまだ許せるけど、冗談みたいに負けまくって、「武術なんかインチキ」というイメージを武道界に広めた罪は万死に値します! 私が「武術はインチキじゃないっ!」と証明するのに、どれだけ苦労してきたか? まともに武術を伝承している師範方がどれだけ迷惑をこうむっているのか、少しでも考えたことがあるのか?

 そういう事情を知らない人達は、「長野は酷い!」って言いますが、甲野さんに騙されて悔しい思いをした武道の先生とかからは、「長野さん、仇をとってくれてありがとう!」って感謝されてるんです。

 江戸時代なら切腹して詫びなきゃ~いかんでしょう。嘘ついても無問題。真相を知っても糾弾されない平成時代で助かったよね~、彼は・・・。

 でも、いずれ天罰が下りますよ! 世を欺いた罪はとてつもなく大きいですから。


・・・はぁ~、興奮しちゃって済みません! 何やら、いまだに信じている人が沢山いるみたいなんで、「俺が言わなきゃ、誰が言う?」と思ったんで・・・。


 それは別として、必然的に武術や武道以外でも、芸術や芸能の世界で活躍しているプロに関しても同様の観点になるんですよね。

 私が批判的な批評をしてしまうのは、基準が高過ぎるからなんですよ。向上心の無い人間が心の底から嫌いなんです。「なんで、その程度で自己満足してるんだ? バカか、おのれは?」とか言いたくなっちゃうんですよね。


 またまた、脱線し過ぎたのでリターン!

 さてさて、この『神様・・・』、非常にセンスが良い。舞台美術も演出も芝居のテンションも進行のテンポも無駄がなく、ストーリーもシンプルな中にきっちりと笑わせてグッとくる点もあり、素晴らしく楽しい作品でした。

 正直、「え~? ティーン・アイドルのミュージカルって、アイドルオタク狙いなんでしょ~?」って侮ってました。失礼しましたっ!

 私も四半世紀くらい、結構、芝居見ていますが、これだけ明るく楽しくエンタメしている芝居というのは、なかなかお目にかかれないですよ。ホント!

 芝居が終わった後はアイドルのライブのようなショーがありましたが、興行的な面も考えると非常に行き届いたファンサービスだと思いました。

 アイドルファンの人達の心理がちょっと解る気がしましたよ。


 公演の後は、秋本さんとちょこっとお茶して、映画(セーラー服忍者)のこととか、腹筋のこと?とか、いろいろお喋りして帰りました。

 用事があったので、30分くらいにするつもりだったんですが、女優さんと話す機会とか滅多にないから、ついつい1時間近く喋っちゃいましたね。

 やっぱり、プロの人の意見を聞くのは勉強になりますよね? 「なるほどな~」と、納得する話が多かったです。しかも、プロの方はだいたい、謙虚なんですよね。現実の難しさを知ってるから、思ったように簡単にいかないことを解ってる。

 ただ、その先を目指している人だと、知恵を絞ってチャレンジ精神を忘れないものですけどね。

 向上心がある人は、常に外部にアンテナ張って、有益な情報を仕入れるのを怠らないものです。そういう人しか私は尊敬できないですね。尊敬できない人とは付き合いたくないんですよ。

 どんな分野も、現状に満足せず、日々の努力で研鑽を続けている人しか生き残っていけないのは当然のことです。その上で頭角を現してくる人は、常人とは違う高い意識を持っているものでしょう。

 たとえそれが、その時点で世間に受け入れられようと受け入れられまいと、いつか評価されることになる・・・というのも世のならいです。

 歴史に名が残ってる人は、みんな、そんな感じなんじゃないかな~?と・・・。

 トーマス・エジソンの嫌がらせで歴史の陰に隠れていたニコラ・テスラが、最近、急激に注目されているのも、そういう原理が働いているんだろうな~?とか思いますね。

 秋本さん自身が日々の研鑽を怠らない人だから、お弟子さん達も一流の人ばかり。いずれ、大活躍していくのではないかな~?と、これは私の予感です。で、私の予感はだいたい当たりますよ。

「コイツ、ダメだな」と思ったヤツは本当にダメになってる・・・。日々、ネットで悪口書き込み・・・ちゃんと仕事しろっ! 悔しかったら実績出して見返してみろっ!


PS;俳優の阿藤快さんが急死されました。阿藤さんといえば、私は『殺人遊戯』で松田優作演じる殺し屋、鳴海昌平を慕うチンピラ役が一番印象深いです。前作『最も危険な遊戯』では汚職警官の一人役でしたが、本当に何者にも替え難い味のある俳優さんでした。御冥福を祈ります。

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最近、観た映画

『ヌイグルマーZ』
 大槻ケンヂ原作小説でショコタン主演、井口昇監督で映画化されたものですが、まず、ショコタンがヌンチャク相当上手くなってるのにビックリした。
 変身後は武田梨奈だから、ムチャ強いです。往年の志穂美悦子を思わせますが、どんな役でも全力投入する梨奈はエライ!
 突きを出す時に腰がクイッと捻られてからバシュッと出る様子に感涙・・・。

『EVE<エヴァ>』
 エヴァンゲリオンではなくて、スペインのSF映画。感情を持ったアンドロイドの話なんですが、主人公のロボット研究者に子猫のようにつきまとってくる謎の少女エヴァは何者か?というエモーショナルな作品。ちょっと、『僕のエリ200歳の少女』を彷彿とさせました。

『怪物魚を追え!』
 映画じゃなくてディスカバリーチャンネルのドキュメンタリー番組だけど、何かUMAが出てくる映画っぽいです。大ナマズとか大ウナギとか大電気ウナギとか、子供が遭遇したら怪物に見えるかも? 小学生の時に祖父母の住む小山の中腹にある家に行った時に、細い歩道で突然、後ろを歩いていた弟が、「へびっ!」と叫んだので、んっ?と思って足元見たら、私は、でかい蛇を跨いでいた。背筋をゾゾゾ~ッと寒気が走り、ダッシュで逃げた。祖父の話では、山のヌシででかいアオダイショウがいるのだとか? 好戦的で向かってくるというのですが、イメージ的には3mくらいあったように思えたんですが、多分、実測すると1mもなかったかもしれません。もともと蛇は苦手だけど、この時から大の苦手になった・・・。そういえば・・・祖父母の家のある町にフェリー乗り場があって、よく釣りをしたんだけど、ある時、海上を数十cmの紫色のグネグネした突起がいっぱい突き出た“怪生物”が泳いで?いたのを見た。アメフラシとかウミウシの仲間なんだろうと思うけど、あんな風に泳ぐものなのか? ひょっとしたらUMAだったかもしれない?

『ポゼッション』
 イザベル・アジャーニ主演のじゃない最近のエクソシズム物。たまたま観たけど、怖かった。

『メカニック』
 チャールズ・ブロンソン主演の殺し屋の師弟対決物。空手道場で卑劣な外人弟子の奇襲に激怒した日本人空手家がブチ切れて半殺しにするシーンにドッキリ・・・。このくらいやらんと外人は納得してくれないのか?と、ウ~ン・・・?と思った。

『悪魔の追跡』
 ピーター・フォンダ、ウォーレン・オーツ主演の、悪魔教団の秘密の儀式を目撃してしまったキャンプ中の二組の夫婦を、執拗に追いかけてくる悪魔教団の恐怖を描いた作品。シャロン・テート惨殺事件とか悪魔を崇拝する連中におびえていたアメリカ人にはグッとくる話。しかし、その後、オウム事件を経験した日本人にも判る恐怖ですね。

『黒帯ドラゴン』
 アクション映画の概念を変えた『燃えよドラゴン』でリー先生に次ぐカラテアクションを見せていたジム・ケリーを主演に、ブラック・スプロイテーション(黒人主演のアクション映画)風味で撮られた作品。名前だけ知ってたけど見るのは初めて。カラテにこだわらず拳銃も使うところがアメリカンな感じ。ジムはワルサーP38持ってた。

『バトルガンM16』
 結果的にチャールズ・ブロンソンのライフワークとなったデスウィッシュ・シリーズの第四作。一作目『狼よさらば』はサスペンス映画の傑作とされたが、二作目『ロサンゼルス』でリベンジ・アクションとなり、三作目『スーパーマグナム』ではウィルディ.475ガスオートマグナムで街のギャングをブチ殺して回る必殺仕事人と化すブロンソン演じるポール・カージー。四作目ともなるとB級アクションVシネ化も迷い無し! イングラムMAC11、ウージーピストル、スタームルガーmini14ライフル、ライフルグレネード発射装置付きM16アサルトライフルなどを駆使して悪党共を成敗して回る。一作目ではポール・カージーは確か家族思いの善良な建築家だった筈なんだけど、もう別人過ぎ! 凄腕の殺しのプロフェッショナルになってます・・・(苦笑)。

『DEATH WISH/キング・オブ・リベンジ』
 ブロンソンのデスウィッシュ・シリーズの、多分、最終作だと思われます。昔は、アクション俳優は40過ぎたら引退するもんだとばっかり思っていたけれど、千葉チャンみたいに70半ばでも「動けるうちは動きます!」みたいな現役続行する人達もいる。倉田先生なんて70になっても、およそ衰えてる感じがしない動きのキレが凄いしな~? ドニーさんは私と歳一緒だけど、今の方が激しいアクションに挑戦しているように見える。本当に役者稼業の人達のプロ根性って常人の域を超えてると思うね~? あ~、でも武術の世界にも少数だけど年齢を超越したような人もいるからな~?

『狼よ落日を斬れ』
 池波正太郎原作の幕末剣豪青春グラフィティーみたいな作品。沖田総司(西郷輝彦)に心形刀流の隻腕の剣客、伊庭八郎(近藤正臣)、薩摩の人斬りこと中村半次郎(緒形拳)に、架空の主人公の杉虎之介(高橋英樹)がからむ。杉は虚弱な身体を恥じて自殺しようとしたところを幕府隠密の凄腕剣客、池本茂兵衛(田村嵩弘)に助けられ、池本に弟子入りして剣を学んで育つ。ひょんなことから出会った四人は、杉以外は、それぞれの運命に誘われて死んでいくが、明治の世になって床屋になっていた杉は、師であり大恩人である池本を斬ったのが半次郎であったと知り、再び刀を手にして半次郎に会いに薩摩に行き、仇討ちを挑む・・・が、「仇討ちなんかするな」と言い残した池本の言葉を思い出して刀を捨てて東京へ帰る。後に杉が、半次郎(桐野利明)が戦場で討ち死にした新聞を読むシーンで映画は終わるんですが、権力の中で戦った者は死に、権力に背を向けて市井に生きた者だけが生き残る・・・という展開に、考えさせられます。

『ヒミズ』
 園子温監督の傑作と呼び声高かった作品ですが、確かに、こりゃあ凄いな~?と思いました。私は、園監督の作品のバカバカしいところが好きなんですが、この作品はずっと陰鬱で笑える箇所はほとんどありません。けれども、死の衝動に捕らわれた主人公をおっかけ回す少女の願いが最後には通じて、少年は生き直す決心をする・・・というところに、絶望を死で終わらせずに、“みっともない希望”をかざす園節がのぞいています。日本映画に多いのは、“滅びの美学”で、美しく潔く死ぬことをテーマにしがちなんですが、園監督は“泥塗れになってもみっともなく生きる”という描写が多いような気もする。この作品も東日本大震災以後を描いた作品なんですよね?

『一路』
 これも映画じゃありませんが、参勤交替をテーマにしたNHK時代劇。殺陣がそんなに多い訳じゃありませんが、ストーリーが非常に面白かったですね~。藩内の陰謀がからんでいる中、馬鹿殿のフリをしている殿様が主人公を信頼しているところが秀逸です。今、本格的な時代劇を作り続けているのはNHKだけというのが、実にもったいない。映画はそこそこ作られているんだから、TVドラマもジャンジャン作ればいいんですよ。日光江戸村とか太秦で作ればできるでしょう? 『るろうに剣心』も、月9で放送すればいいんですよ! 映画で、はしょらざるを得なかったシーンもやれますよ! 明治だからカツラ気にしないでいいし・・・。

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SPEC結を見て

 見逃していた『SPEC結』前後編をTVでようやく見ました。

 堤監督はオフザケに振り切ってしまうことも多いので、ちょっと心配だったんですが、壮大過ぎる展開に驚きました。

 正直、ここまで本気で作ったのは初めてなのではないでしょうか?

 もともと、ヒット作『ケイゾク』の続編として企画されたものの、世界観がどんどん膨らんでいった『SPEC』でしたが、秘密結社や影の政府のような陰謀論系SFに寄っていったところは『エヴァ』の影響であることは明らかでした。

 ファティマ第三の予言とか出てきた時は、ちょっと言ってみただけ?かと思っていたんですが・・・。

 ところが、そんなパクり感も今回はすっ飛びましたね。

「これは・・・魔王ダンテじゃん?」という永井豪的展開!

 地球(ガイア仮説が元ネタか?)の先住民の末裔がスペックを持つ異能者たちで、普通の人間は外宇宙からやってきたアミノ酸生命体が融合して生まれたという設定・・・。

 これはミトコンドリアイブの説も入ってるけど、『魔王ダンテ』で宇宙からやってきたエネルギー生命体“神”が人間に乗り移って現代の人類になり、これに対抗するべく先住民族が怒りのパワーで“悪魔”の姿に変わって歴史の闇に潜む・・・という設定にそっくりでした。

 ちなみに、魔王ダンテは、先住民の青年ダンテが、恐竜狩り用に作ったマシーンに乗って神に反撃しようとした時、たまたま現れたティラノザウルスとプテラノドン共々神の炎で焼かれて合体! ダンテの憤怒の精神エネルギーによって誕生した最強の悪魔王となったのです!

 この魔王ダンテのアニメ化企画が名作デビルマンへと繋がっていったのです。

 このダンテのビジュアルが凄くて、怪物の額に人間の顔が張り付いてるんですよね?

 堤監督が意識したのかどうかは不明ですが、もうね~、堂々たる中二病映画の超大作ですよ。

 世界が滅ぶけどパラレルワールドに移行することで人類の歴史は続いている・・・という何とも物寂しい結末。

 何か、『孔子暗黒伝』とか思い出してしまったよ。

「ヒラニヤ・ガルバ、何を夢見ている?」

「世界を・・・」

 ジャーンッ!ってな感じ。

 あっ、意味わかんないスか? 諸星大二郎先生の原作を読んでね?

 それにしても、三本足の烏、八咫烏(ヤタガラス)が出てきましたけど、これは最近、密かな話題の天皇のボディガード結社のことですね?

 世界の秘密結社をも超える日本の秘密結社! 作家として興味が惹かれます。もしかすると合気武術の出所なのかもしれない?という点も素敵です・・・。


PS;来年の月例セミナー割引予約。一カ月毎に価格が変わりますので、御希望の方は九月中がお勧めですよ。

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映画プロデュース

 情報解禁してもいいということだったので、今夏に撮る映画について、ちょっと書いてみます!

 タイトルは、『セーラー服忍者』。まだ仮題なんですが、恐らく、これで決定するかな~?と思います。

 監督は、私も出演した(お蔵入りになってしまった)アイドル映画『ミリタリー娘』でメガホンを執った、ながせきいさむ監督。

 主演は鶴巻星奈さん。ながせき監督の連作アイドル映画でお馴染みのアイドル(カラオケでも歌があるそうです!)で、今後、モデルや女優としてどんどん活躍するでしょう。


 私にお誘いがあったのは、7月入った頃でしたか? つい先日なんですよ。

「今夏に仕事があくんで、“例の映画”やりませんか?」とのこと・・・。

“例の映画”というのは、以前に監督と話していた、「くノ一が現代にタイムスリップしてきて、追っかけてきたサムライと戦う!」という逆ターミネーター(あるいはゼイラム?)みたいな話だったんですが、脚本書いてる段階(原案はながせき監督で、試し書きの初稿は私が書いた)で、設定がそっくりなTVドラマがいきなり始まって、「こりゃあ、パクリだと思われるくらい設定が同じだよな~? 今、やるのはマズくね?」と、諦めていたんですね。

 しかし、このドラマ、さして話題にならず(タイトルも忘れた。シリーズ化予定の終わり方だったけど、多分、それは無いと思う。フジのカラーじゃないでしょう。テレ朝かと思った)に中途半端に終了してしまったので(でも、実は私、結構、楽しんで観てた。アクションにパルクール取り入れたり、チャレンジ精神があった)、「そろそろ、企画復活してもいいんじゃね?」と話した次第。

 サムライとニンジャの話だから、アクションは本格的にやりたいと思い、前提として、「つばさプロジェクトに参加してもらおう!」という方向で打ち合わせしました。

 今はアクションクラブは大小さまざまな団体がありますが、アクロバットが得意なところ、剣戟が得意なところ、喧嘩アクションが得意なところ、カンフー・アクションが得意なところ・・・と、各団体で特色があります。

 つばさプロジェクトの場合はアクロバット系だと思いますが、ニューハーフ忍者・妃羽理さんが居るので本格忍者アクションもできる。今回の企画にピッタリでした。

 私の好きな忍者映画は、『忍者武芸帖・百地三太夫』『龍の忍者』『ニンジャ2修羅の章』『妖刀斬首剣(生死決)』『スウォーズマン2』『エイリアンVSニンジャ』、好きな忍者ドラマは、『影の軍団3』『仮面の忍者赤影』といったところですか?

 ながせき監督は、『スケバン刑事3少女忍法帖伝奇』が大好きなんで、オマージュを捧げてますね。

 やっぱり、忍者アクションというとアクロバット的なのが欲しかったので、それで、つばさプロジェクトに出演交渉しに行った訳なんですよ。

 以前のながせき作品でも、つばプロの若手アクション女優のIさんに吹き替えのアクションを演じてもらい、秋本つばささん自ら現場に駆けつけてアクション演出もやって戴き、その鮮やかな仕事っぷりに、監督もプロデューサーも感心していました。

 クライマックスの短いシーンでしたが、作品のグレードがグッと上がりましたからね。

 で、今回は全面的に協力を取り付けたくて、電話で依頼していたら、妃羽理さんも出演してもらえそうだということ!

 その上、上海の中国表演武術大会で優勝した経験のある(つまり、世界チャンピオン!)若手アクション女優のSさんも出演可能とのことで、もうね~・・・映画の企画がどうこうという以前に、完全に個人的趣味で狂喜してしまいましたよ~!

 せっかくなんで、主人公のライバル?的な、Sさん向けのキャラを考えて付け加えたくらいです。

 まあ、この時点では自主映画の予定だったので、まさか、プロの映画でも成立しないような“神キャスティング”ができるとは思っていなかったんですけどね。

 ちなみにラスボスのサムライ(雨宮慶太監督の大傑作ゼイラムのイメージなんだけど、るろ剣の鵜堂刃衛の真似と勘違いする人がいるだろうな~?)は、私が演じるのが最初から決まっていたんですが、こうなるのが判っていたらキャスティングはもっと凝れたのにな~?と・・・ちと残念。

 もっと予算が潤沢な作品が撮れる機会が来るのに期待するしかないですな~。

 そして、これは全くの思いつきだったんですが、「青木宏之先生が特別出演したら凄いな~?」と思って、これも交渉しに行ってみたら、何と、スンナリOKとなりました!

 青木先生は、もともと空手をやる以前は演劇を志していたという話を聞いていたので、もしかしたら?と思ったんですが・・・意外にも芝居をするのは初めてだったんだそうです。

 確か、昔、新体道のドキュメンタリー映画を外国の映像作家が撮ったというのは聞いたことがあったんですが、劇映画は初めてになる訳で、最初で最後の機会になるかも?と思います(この作品を切っ掛けにオファーが来るかもしれませんが・・・)。

 そんなこんなで撮影はこれからですが、低予算ながら前代未聞の「超武術アイドル映画(なんじゃ、そりゃあ?)」になるかと思われます。

「どんな映画?」と言われたら・・・

「ニンジャ! サムライ! カンフー! JK(女子高生)!という映画です・・・」ということです。役者の芝居に拘るながせき監督だから、ドラマとして喜怒哀楽をきっちり表現してくれると思います(本読みで台詞の言い方にダメ出ししまくるところは鬼演出家の片鱗が?)から、単なる顔見せアクションにはならないでしょう。

 ながせき作品に出演したアイドルが本格女優目指すようになるパターンがあるから、皆、頑張って欲しいです。

 ま~、商業映画にバージョンアップしつつ、成り行きで私がプロデューサー(兼スタント兼小道具)やることになってしまったので、プレッシャーも感じておりますが、多分、一生に一度の機会だろうと思うので、ハラ括って頑張ります!

 もっとも、「クランクイン直前にプロデューサーが竹光の刀作ったり、笠塗ったり、面頬作ったりしてるのって、どうよ?」って気もしますが・・・武術の研究が役立って良かったね?ってことか・・・。

 皆様、是非とも応援宜しくお願い致しまする!


PS;最新DVD『発勁と当身』税込み二万円で新発売です! 『続・合気の応用』と同時申し込みの方は特別謝恩価格三万円(税込み)にさせて戴きます(サマーセールということで八月末日まで)。これで練習すればマジで達人になれますよ! いや、冗談じゃなくって、真似してやれば誰でも体得できると思うので・・・(また、勘違い人間を量産してしまうのか? う~ん、30万円にしようかな? ウソウソ・・・)。

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映画と動画

 坂口拓さんが主演するらしい映画のメイキング動画を観ました。

 以前、取り上げて書いたか?と思うんですが、0距離戦闘術の先生に習っているみたいですね~?

 この先生は相当、お出来になると思っていたんですが、改めて観て、やっぱり思った通りだな~?と・・・。

 坂口さんも背中で発勁したり、既に抖勁(身体中のどこからでも発勁できる)も体得しているみたいですね?

 ちなみに、フィリピノカリとシステマの動きも入れてらっしゃるみたいですね。

 カランビットナイフを使ったシラット風の技にシステマの柔軟な体操作、カリのハンドテクニックを融合させているようです。

 アクション監督は下村さんみたいなので、期待度高いです!

 多分、『レイド』を超えるアクション映画が出来上がるんじゃないでしょうか?


 それと、シラットの先生の動画も見ました。

 琉球古武術の釵のような武器を巧みに操って制圧するところが、カッコイイです。

 琉球古武術は琉球独自に発達した武器術だと主張されていますが、実際は中国南方から東南アジア全般に類似の武器術は広く伝わっています。

 ティンベー・ローチンですら、台湾に同様の武器術があります。楯が海亀の甲羅じゃなくて藤で編んだ楯ですが。

拳精』や『龍拳』に登場したトンファーのような武器も、中国南方に伝わる拐という武器だし、『マッハ!』にも似た武器が登場してましたね?

 釵は、鉄尺とか筆架叉という酷似した武器がありますし、中国製で握りが鉄砲になっているものも実物を見たことありますよ。

 双飛短剣というのも手首に紐で繋いで縄ヒョウみたいに使うだけで、ほとんど釵みたいな形でした。

『殺人空手』や『猛虎激殺』に登場する大塚剛先生も釵のような武器が得意で、猪豚を刺し殺してました・・・(今だったら動物愛護団体からバッシングされるだろうな~? 弁慶はマムシ咬んだりビタンビタン地面に叩きつけてたし・・・)。

 ブルース・リーの代名詞になったヌンチャクも、実はフィリピノカリのタバックトゥイックという武器で、『死亡遊戯』ではフィリピノマーシャルアーティストであるダニー・イノサント先生とタバックトゥィック合戦を繰り広げていました。

 ブルース・リーが『ドラゴンへの道』や『燃えよドラゴン』で披露した棒術も、フィリピノマーシャルアーツの武器術で、中国の棍術じゃなかったんですよ。

ドラゴン危機一発』で逆手に持ったナイフを使うところも、同様です。カリのダガーナイフ術!

 日本だけ世界の武術情報から隔離されちゃってるんですよ。


 ところで、『激突!殺人拳』を久々に見ました!

 アクションがオーバー過ぎて、笑ってしまいそうなんですが、やっぱり、面白い!

 千葉ちゃんは、自身のカラテ映画は気に入っていないらしいですが、このギャグすれすれのアクションの醍醐味は、孤高の域だと思いますね。

 奇しくも、『手裏剣戦隊ニンニンジャー』は、カクレンジャーやシュリケンジャーと地続きになってるストーリーらしいじゃないですか?

 だったら、伝説の忍者の頭領として千葉ちゃんが登場したりしたら、人気再燃でいいと思いますけどね~? 是非、やってもらいたいですね~?

 だって、戦隊シリーズの映画って、毎回、必ず邦画トップになったりしてるでしょう?

 ヤクザVシネに出るよりずっといいと思います!

 藤岡弘、や倉田先生も出てるんだし・・・。


 そういえば、田中泯さんが、最近、TVで大活躍してます。

 まず、ソフトバンクの光飯店の謎のオヤジ・・・。「へい、お待ち・・・」とラーメン、水・・・と超高速で出すシュールなキャラ・・・。

「何者?」と、誰もが思うでしょうね?

 それから、連続TV小説『まれ』ではレギュラーで出演していて、最初は、いつもの寡黙なカッコイイ爺さん風なんですが・・・実は“超お祭りバカ”だったという展開。

 いや~、いいですね~? こういうのを演ってもらいたかったんですよ~。

 主演の土屋太鳳ちゃんとは『るろ剣』で共演してるから、演りやすいんじゃないでしょうか?


PS;最新作DVD『中級対錬』・・・何故か? 高山本店で売れるばっかりで、さっぱり注文きません! 絶不調! せっかく作ったんだから、買ってくれ~(泣き落とし大作戦? 我ながら・・・威厳も糞も無いな~・・・)。

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岩槻映画祭で

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 2013年の秋に撮影した『GrimReaper』が短編コンペ部門に入選したので上映される・・・との、ながせきいさむ監督からの連絡を受けて、観に行ってきました。

 粗編したものは一年前に観せてもらっていたんですが、完成版は観ていなかったんですよね~。

 ながせき監督はアイドル事務所の育成プログラムとして連作で撮っていたので、自主製作とは言っても、中身はプロ仕様。演技指導も結構厳しく、粘りに粘るので、撮影は数日ですが、それはもう体育会の合宿のような現場です。

 しかし、だからこそ、出演したアイドルの女の子達はメキメキと演技力が上がり、一作毎にオーラの輝きが倍増していくのです・・・。

 最新作の『いちごジャム』も上映されるとのことだったので、そちらの上映時間に間に合うように・・・と、出発したものの、乗る予定の電車に3分ほど間に合わず、次の電車で出発しました。

 まあ、予定の電車で行けば、上映時間の一時間半も早く岩槻駅に到着してしまう計算だったので、全然、余裕だと思っていたんですが・・・。

 なんと・・・岩槻に到着したのは予定の上映開始時間を10分過ぎた頃・・・。何故、こんなに誤差が?

 取り敢えず、この手の上映の場合は何だかんだと時間がズレ込むのが常識ですから、タクシーで会場に向かえば大丈夫だろう?と思って、迷わずタクシーを使いました。

 タクシーに乗ってよかったですよ。結構、駅から離れていて歩いてくるのは難しい感じでしたよ。

 運転手さんも、「何かイベントでもあるんですか?」と質問され、「映画祭で友人の作品が上映されるんです」と言うと、「あ~、そうだ。映画祭だって言ってたな~?」と。

 で、会場に到着して受付をすると、私は上映作品関係者ということで、関係者向けの受付で名簿に名前を書いて入りました。

 開始時間から20分くらい過ぎていましたが、案の定、まだ始まっておらず(開始時刻ちょうどに始まる方が少ないという読みが当たった)、ながせき監督達が座ってる席がわからなかったので、適当に前の方で座りましたら、小声で「長野さ~ん」と呼ばれて、振り向くと、ながせき監督と主演の鶴巻星奈さん達が居ました。

 鶴巻さんとは一年ぶりくらいですか? 撮影の時以来だから、もうちょっと長いですかね? 久しぶりに会ったら、何かオーラがハンパなく出ていて(一瞬、虹色だったので驚いたよ)、10代女子の成長の凄さにビックリしましたね~。

 で、『いちごジャム』を観て、またビックリ!

 芝居が偉い上手くなっていて、主人公のライバル的なヤな女の子役だったんですが、何かカッコイイんですよ~。壁ドンもするし・・・(笑)。

 この作品は私はノータッチだったんですが、うちの千葉さんが主人公のお父さんのミュージシャン役で出ていてコメディリリーフ的な芝居を披露しているんですが、私が見てきた中で一番、いい芝居を見せてくれています。

 要は、女子高校生のバンド結成物なんですが、笑うところは笑わせてくれるし、泣けるところもウルッと来る。

 これは簡単なようで凄い大変ですよ。

 特に、バンドメンバー一人一人のキャラクターの描き分けが上手い。お嬢様も居れば、ヤンキー娘も居る・・・。実に魅力的に描いている。

 アイドル映画なら、「昔、いまぜき(今関あきよし監督。アイドル映画しか撮らない人で有名)、今、ながせき」と言われるようになれるんじゃないかな~?と思います(嬉しくない?)。

 非常にオーソドックスな話なんですが、突飛な表現に逃げないところが立派!

 映像表現に凝って、観客そっちのけで自己陶酔するような作家性を振りかざす監督も日本には多いと思うんですが、観終わって、ゲンナリするようなものじゃダメだと思うんですよね?

 ながせき監督は娯楽映画を気負わずきっちり撮れる人で、しかし、その中に自身の拘りを頑固に挟み込む・・・そんな作風だと二作御一緒して思いましたね。

 恐らく、現時点で『いちごジャム』が、ながせき監督の代表作と言えるんじゃないでしょうか? カメラワークとか若干の粗も感じましたが、そこが気になるというのは全体の完成度が高いからなのです。下手な映画はど~でもよくなりますから・・・(笑)。


 さて、『GrimReaper』は、しばらく後からの上映だったので、会場の外に出て監督やプロデューサーと話したりしていましたが、やっぱりアイドル親衛隊のファンの人達も観に来ていたらしく、メインキャストのアイドル達と一緒に写真撮ったり、なごやかでした。

 で、『GrimReaper』が始まる少し前にまた会場に入りましたが、その回で上映されていた『あやかしの世界』の妖怪の特殊メイクの凄さに唖然としてしまいました。

 河童、天狗、竜・・・等々、何か、異様に完成度高い。誰が造ったんだろう?

 昔の大映の『妖怪百物語』を思わせる百鬼夜行シーンもありましたが、もう一回、ちゃんと観たいな~?と思いましたね。さいたま市の伝説をベースにしているそうですが、幻想的な作風は私好みでした。

 岩槻映画祭、恐るべし!

 短編コンペ部門プログラムCで、三作品が上映される中の二つ目に『GrimReaper』が上映されましたが、短編と言っても32分なので、ストーリー性は一番でしょうね。

 短編というと、大概、一発ネタでストーリー性の無いイメージ的なものかコメディになるものなんですよ。他の二作が、まさにそうでした。

 完成版を観るのは初めてで緊張しましたが、以前、感じた欠点と思えるところはすべて改善されており、また、大きなスクリーンで観ると、やっぱり違うな~?と思いました。

 ちょうど、『少女ヒーロー読本』(早見慎司著・原書房刊)という本を買ってきて読んだばっかりだったんで、「これぞまさに少女ヒーローそのものだ!」と思いましたね。

 撮ってる最中にも思ったんですが、『スケバン刑事』と『エコエコアザラク』のテイストが濃厚なんですよ。

 主人公が正体不明(名前すら判らない)の謎の少女であり、パイロキネシス(発火念動力の持ち主)の能力者である・・・という“戦闘美少女”な訳ですよ。

 戦闘に向かう時にセーラー服に着替えるところとか、“わかってる”!

 その上、当初は設定になかった格闘能力も撮影段階で付加したので、超能力使わなくても相当、強いんですよ!

 最初の監督のイメージでは肉体を駆使したアクションをやるつもりは無かったそうなんですが(つまり、クロスファイアの矢田ちゃんだった訳)、計画を進めている段階で、監督が「やっぱり、アクション入れたい! スタントウーマンを使いたい」と私に相談してこられたので、つばさ基地を紹介してMIさんを紹介してもらった訳です。

 で、悪徳刑事と深夜の公園で格闘するんですが、監督がまたムチャ言い出して(苦笑)、「公園の横を通っている電車の光を背景に格闘しているシーンが撮りたい」と・・・。

 相手役の高杉心悟さんはキックボクシングの心得があるからアクションは大丈夫だと言うんですが、「おいおいっ、初対面で立ち回り合わせるのがやっとなのに、そんな難しいことできると思ってんのかよぉ~っ!」って思いましたよ~。

「格闘技の心得がある人は当てる癖があるから逆に難しいんだけどな~?」と、これも心配・・・。

 いつも高瀬先生が言われるように、“アクションは武道や格闘技の経験が実はほとんど役に立たない技能”なんですよね~。基本的に・・・。

 でも、現場にお母さんと一緒に来てくれたMIさんは、流石にあの秋本つばささんの教え子だけあって、予想以上の素晴らしい動きで高杉さんの結構マジなキックとかを見事に捌いてアクションを極めてくれましたよ!

 高杉さんもMIさんを大絶賛してましたね~。

 ま~、裏話をしてしまえば、仕事が終わって車をかっ飛ばして現場に駆けつけてくれた秋本さん自ら立ち回りの手を考えてくれたから・・・なんですけどね。

 だから、秋本さんから、「もうちょっとで到着しますから、それまで待っててくださ~い」と携帯に電話があった時は、正直、「助かった~」と思いましたよ。所詮は素人の私の演出では、無理な条件だったので・・・(電車が通っている7秒間にシルエットでカッコイイのをやってくれ!って・・・ムチャぶり過ぎです・・・)。

 一応、アクション指導のクレジットタイトルでは私の名前が先になっていますが、それも秋本さんが私を立ててくれているのであって、実際に私が指導したのはナイフの使い方と拳銃の使い方くらいでしたね。

 武器は全般的に何でも使えるんで、私・・・。

 あっ、ナイフはシラットで使うカランビットナイフを渋谷のナイフ専門店ジ・エッジで買ってきて安全のために刃はヤスリで潰しておき、型取りして厚紙で模擬ナイフも二つ作りました(一つは刃が折れるシーン用)。

 あらためて観ると、悪役の高杉さんの凶悪なキャラがあるからこそ、復讐のエモーションにカタルシスが感じられるんですね。本当に、悪いヤツだもんな~?(笑)

 それにしても、鶴巻星奈さんは、佐伯日菜子が主演したエコエコアザラクを彷彿とさせるミステリアスで哀愁をたたえた演技で、カッコイイです! 多くの人に観てもらいたいですね~?

 と、上映が終わってから、後ろの席から話しかけられて、オヤッ?と思ったら、スタントアクションを演じてくれたMIさんのお母さんでした! 御本人が試験で観に来れなかったので代わりに来られたそうでした。いい親子だな~?と、羨ましくなりましたね。

 私は本当に親兄弟や親戚から随分、長い間、まるっきり理解してもらえなかったですからね~?

 本当に応援してくれた叔父さんは早く亡くなってしまったしな~。

 今でこそ文筆業が順調ですし、武術研究家としては私がぶっちぎりで日本で一番だと自負してますけどね・・・って、こう書いたら、「長野、えらそうにすんな!」とか文句言いたがる人がいるんですけど、悔しかったら私になり替わって武術研究家としての実績をあげてみればいいんですよ。

 本の一冊も書いたことないような人間が作家名乗ってたら、誇大妄想だと思われるでしょう?

 批評なんか誰でもできるけど、実際に作品を作り出すのは全く次元が違うことなんですよ。

 ながせき監督は、初監督作である『ミリタリーむすめ』をこのまま埋もれさせたくないと、何とか世に出すことはできないか?と、リメイク作品を作って同時発売はできないか?と言っていたんですが、今、リメイクしたら相当な傑作が作れると思います。

 志しを持つクリエイターに関しては、常に“最新作が最高傑作”なんですよ・・・。

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この映画のここが凄い

 モンドTVのホラー特集で、『トーク・トウ・ザ・デッド』という作品を見ました。

 主演は、実写版セーラームーンでセーラービーナスを演じた小松彩夏。

 もともと、人形のような端正な美少女でしたが、ちっとも美貌が衰えていませんね。こういう人はホラー映画にはピッタリ。

 共演は、加藤和樹に須賀貴正・・・って、二人とも仮面ライダー俳優じゃないすか?

 ここまで美男美女を揃えると、ホラーとしてもグレードが高く感じます。

 お話は、死者と話せる携帯アプリを巡っての切なくも恐ろしいリリカルホラー。

 いや~、何か、妙に出来がいいな~?と感心していたら、それもその筈。Jホラーの巨匠として知られる鶴田法男監督ではないですか?

 特に、ラストではお約束の恐怖のオチを用いずに、ぐっとくる愛情と切なさでエモーションをかきたてて終わるところが、凡百のホラーとは格が違うな~?という感じです。

 流石はJホラーの巨匠だ・・・と、クレジットタイトルを最後まで見ていて感心しましたね~。

 私は、タイトルからしてゾンビ物だと思ってたんですけどね~。愛と孤独をテーマにした非常に考えさせる作品でした。

 鬼母の児童虐待問題もからめてあって、この母親の憎たらしさを演じた毬谷友子が上手いっスわ~。死んだ姉弟の亡霊に復讐されるところも、むしろ、拍手したくなる。

 テーマそのものは、死後の人間との通信という世紀の奇術師フーディーニが死後に妻と行ったと言われるものですが、不気味さより切なさを描き出したのは、鶴田監督ならではでしょうね?


 それと、『太極ゼロ』『太極ヒーロー』・・・。

 こちらは楊氏太極拳の創始者“楊無敵”と呼ばれた楊露蝉が、陳家溝で陳氏太極拳を学ぶ史実を荒唐無稽にブローアップした作品。

 太極拳といえば、武当派武術の創始者、張三豊を描いた『マスター・オブ・リアル・カンフー大地無限』を思い出しますが、こちらは伝説。

『太極ゼロ』『太極ヒーロー』は史実をベースにしているので、実在人物である陳長興や、実在人物の名前を変えたキャラも出ます。

 楊露蝉は、陳氏太極拳を学んで工夫を加えて楊氏太極拳を創始し、数多くの他流試合に無敵を誇ったので“楊無敵”と呼ばれますが、そこから呉氏、孫氏、武氏・・・などの各派の太極拳が広まったんですね。

 ちなみに、楊露蝉以前は太極拳とは呼ばれていなかったという説もあり、この作品中でも太極拳の命名は皇帝(清朝の粛親王かな?)が名付けています。

 なので、太極拳が広まると、道教の聖地である武当山に伝わる内家拳法の一つで、張三宝(仙人的な存在の人物)が創始者なのだという“仮託”が広まった訳です。

 この、中国で広く信じられた仮託を覆したのは、実は松田隆智先生なんです。

 松田先生が台湾で学んだ陳氏太極拳が、楊露蝉以降の太極拳の源流であるということを発表した『図説・中国武術史』が中国で無許可翻訳出版され、中国の武術史研究家の唐剛が、「これは中国人がやらねばならないことなのに、日本人がここまで調べて発表したことは大変な価値のあることだ」と評価して、陳家溝のことが知られるようになったそうですね。

 無論、陳氏太極拳そのものは伝えられていたのですが、見た目に激しい発勁動作や跳躍して蹴る技なんかもあるので、太極拳とは別種の武術だと思われていたのでしょう。

 恥ずかしながら中国の歴史には疎いので知らないんですが、ひょっとすると、風説の通りに太極拳とは名乗っていなかったのかもしれませんね。

 知らない人がパッと見たら少林拳の一種だと思うかもしれませんから・・・。

 また、『太極ヒーロー』では、ユン・ピョウが清朝皇帝の武官、李を演じていますが、この人物は、恐らく尹派八卦掌の尹福がモデルなんでしょう。

 楊が八卦門の門人八人と試合する描写の最初に登場する時計屋の親父は、多分、“眼鏡程”と呼ばれた程廷華をモデルにしているんだと思います。

 程はドイツ軍兵士の乱暴狼藉に激怒して刀を持って単身立ち向かい、何人も殺傷したものの一斉射撃で命を落とす・・・という、まるでリアル“ドラゴン怒りの鉄拳”みたいな義侠心の篤い人だったようです。

 八卦掌は、董海川が創始して、その門下の龍虎と称されるのが尹福と程廷華です。

 一般に広まったのは圧倒的に程派が多く、尹派は少ないんですが、その理由は、尹福が清朝の皇帝のシークレットサービス(武官)だったからなんですね。

 その尹福の弟子では、馬貴と宮宝田が有名です。

 私が研究したのは、宮氏が台湾系と大連系の二系統、馬氏、劉徳寛の劉氏六十四散手、尹氏、それから王樹金伝と王培生伝の程氏・・・ですね。

 尹福系が牛舌掌と点穴が特徴(華拳をやっていたから)で、程廷華系が龍爪掌と投げが特徴(シュアイジャオをやっていたから)だと言われていますが、そんなに単純には分けられないみたいですね?

 伝承者によって特徴が変わるみたいで、掌の形も様々ですね。

 あ~、それと、一説に「陰陽八盤掌という拳法を学んだ董海川が改編して八卦掌と名乗って教えた」というものもあり、松田隆智先生が古流柔術史研究家の高橋賢氏と共著で出した『神秘の拳法八卦掌』に紹介されていますが、後年、松田先生に直接、質問したところ、「間違いであった(つまり、捏造された話で騙された)」と明言されていました。

 八卦掌を学んだ某人物が、改編して「これが八卦掌の源流の陰陽八盤掌だ」と広めたのが真相のようです。

「え~っ? そんなのアリか~?」って思うでしょ?

 そんなのばっかりですよ。武術の世界は・・・。

 似たような例は日本でも今も昔もざらに有りますから、もはや私は怒る気もしませんが、この“陰陽八盤掌が八卦掌の源流だ”という偽説も割りと流通している情報で、信じている人も少なくない様子(うちの会員にも信じてた人が居た)なので、この場で改めて訂正しておきます・・・。

 まあ、信じる方が世間知らずなんだと認識して、何事も疑ってかかる批判精神は必要でしょうね?

 もっとも、このような伝承の混乱が起こるのは、董海川の前歴がほとんど不明であることと、実際に教えたのが走圏と、套路(型)は、単換掌と双換掌の二つだけで、それ以外は応用変化技を教えるだけだったから・・・との説もあります。

 なので、基本中の基本套路である八母掌さえ弟子が作ったというのです。

 そして、弟子が更にどんどん型を工夫して作っていって分派したので、中国武術史上では比較的新しい門派(流派)なのに、非常に混沌とした未整理な門派になってしまったという訳・・・だそうです。

 そういえば、八卦掌の円周上を巡り歩く練習法“走圏”の元になったと言われている道教の修行法“転天尊”は、イスラム教神秘派“スーフィズム”の旋舞“ワーリング”の影響ではないか?と、松田先生は推理されていました。

 中国北方にはイスラム系の武術が多くて、戴氏心意拳・心意六合拳・八極拳・翻子拳・劈掛掌・教門長拳なんかがあるそうですが、私も割りと最近、知ったんですが、中国でイスラム教を回教と呼ぶのは、旋舞の様子を見て回回(ホイホイとかフイフイと言う)教と呼んだことが語源なんだそうですね?

 宗教と武術は切っても切れない関係性がありますからね~?

 そういえば、『太極』では天理教(日本のとは別物)という、いわゆる秘密結社が出てきますが、中国武術は秘密結社と関係が深いですからね。

 三合会(洪門会、トライアッド)、天地会、大刀会、紅槍会、哥老会、14K、青幇、紅幇、世界紅卍会、白蓮教、義和団や太平天国(蔡李仏拳が関係深い)とか・・・。

 台湾や中国南方は秘密結社と関連深くて、武術家が竹連幇や一貫道(日本では天道。八卦掌の孫錫坤が伝えた)の幹部だったりして、私も会ったことあります。

 黒社会の幹部だと思うと中国武術はおっかね~?となりますが、日本だって空手家や古武術家がヤクザや右翼だったりしている例はざらなんで、そんな簡単に判断できないんですよ。

 ただし、そういう秘密結社系の中には現実に暗殺武術家みたいなのも居た訳で、ハチェットマンと呼ばれるそうです。

 やっぱり、中国武術はコエ~な~?と思いますけど、日本の武術にも、そういう側面はある。戦前に中国に軍事探偵として送り込まれた人は武術家が多かったそうです。

 秘密にして死んじゃった人がほとんどだから、日本の現代史の中でも最も不明な分野でしょうね? 研究家として調べてるんですけど、断片的にしか判らないですね~。

 殺し屋の語源になったアサシンとかパンシガル(サッグ)とかの暗殺教団なんてのもありますからね~。オウム真理教も、そういうの真似したんでしょうね?

 現代だと、アルカイーダやイスラム国か?

 が、これはまた、別の話・・・。

 映画の感想から、えらい脱線したな~(苦笑)。


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イマドキ、ホラー映画

 最近、モンドTVが面白いので、時々、見ます。

 ちょっと前まで、「ホラーは当たらない」と言われていて、「Jホラーのブームは終わった」とされていたそうなんですが、恐らく、その原因は粗製濫造にあったのではないか?と思います。

 私は、ホラー、アクション、特撮と頭に付けば、とりあえず、何でも見てしまう体質なんですけれども、流石に、「なんじゃ、こりゃあ?」と思うような作品もあります。

 ホラーに関しては、若手アイドルの登竜門みたいなところがあるので、売れっ子になる以前のアイドル女優が出ている作品が多くあるんですが、そのまま消えていくアイドルも実に多く、中には、嫌々、やらされてるんだろうな~?と思う場合もあります。

 けれども、ホラーに関しては、美少女がキャア~と叫んで逃げ回ってくれればそれで十分なので、恐らく、見てる側も演技力だの何だの期待していないと思います。

 それよりも、「演技は上手いんだけど、顔がな~?」みたいなのはホラーに関してはNGです!

 だって、感情移入できないでしょ?

 そういう意味で、アイドルとしてのし上がるためにはホラー作品への出演は必要不可欠なものだったんですよ。

 しかし、いつの間にか、ホラーは少なくなりました。

 これは私のようなファンには残念な状況です。

 稲川さんや『ほんとにあった呪いのビデオ』なんかをファミリー劇場で見るのが癒しのひととき・・・。でも、美少女が出てないと嫌だよな~? でも、呪いのビデオ製作委員会の女子社員は、妙に綺麗だな~? 普通の会社にこれだけ綺麗な社員はいないけどな~?とか、要らんことばっかり考える訳です。

 それにしても、『呪』ってロゴ入ってるTシャツ着てるのはギャグなのか? 嫌だよな~、これ着て歩くの・・・。

 そんなこんなで、CSでホラーとアクションと時代劇と特撮ばっかり見ている私にとって、モンドTVで時々やるような超低予算映画みたいなのは、意外と楽しいのです。

 そして、ホラー界隈で評判になっていた作品『カルト』と、『高速ばぁば』を見ました。

『カルト』は、モキュメンタリーで有名な白石監督の作品で、あびる優や岩佐真祐子が実名で出てるという奇怪な作品。いや~、これはなかなか面白いですね。

 ちょっとクトゥルー神話風でカルトな集団の暗躍を謎の霊能者が阻止するという一種のゴーストハンター物なんですが、正体不明の霊能者役を三浦涼介が演じているんですが、この人はやっぱり演技上手いですわ~。まるでアニメのキャラみたいな極端なキャラ演じても違和感がないです。

 この作品、ちょっとでも緩むと物凄い駄作になりそうなのに、緊張感をずっと維持し続けているのが凄い。

 一方、『高速ばぁば』って、私はてっきりホラーコメディなんだと思ってたんですが、これがまた、本当に不気味で怖いんですよ。

 もっと、バカバカシイのを想像していたんで、いい意味で裏切られました。

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寄生獣見てきた

 実写映画版『寄生獣』見てきました!

 今、深夜のアニメ版の出来の良さに感動している最中なんで、「実写版にガッカリするかもな~?」と、ちょい心配で出掛けたんですが、いや~杞憂でした。

 染谷くんはどうか?と思ってたけど、非常にいいです。

 橋本愛も凄くいい。番宣で天然ボケとも違う奇天烈な受け答えに笑っていたけど、演技が素晴らしい。

 出てる役者さん達はみんな良いんですが、やっぱり、田宮良子の深津絵里は抜群です。

 もっとアンドロイドっぽい美女がいいのか?とも思っていたものの、深津絵里で最高だな~と思いましたね。

 原作は長編なので、二部作でも相当に削らないといけない。

 それが、非常に上手くやってるな~?と感心させられましたよ。

 何より、山崎貴監督の臭みの無さが物足りなくならないか?と思っていたのが、グロから逃げずに残酷描写をきっちり描いたのはお見事!

 それでも原作の持つ感動的なチカラを上手く表現していて、尚且つ、躍動的なアクションとエモーションを融合してのけたのは恐れ入りましたね。

 特に弓に変形して鉄パイプの矢で錯乱した島田にトドメをさすシーンは原作以上に格好いいし、母親を殺して乗り移ったヤツと戦うシーンもネタバレになるから書かないけど、感動的な展開です。

 よくぞ、日本で撮ってくれた!と大拍手したいです。

 ハリウッド映画にしたら大味の薄っぺらいホラーSFにしかならなかったと思います。

 早く後編が見たいですね~。

 やっと『るろ剣』に対抗できる作品が出たな~という感じです。

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あ~、文太さんまで・・・

 高倉健さんの死に騒然となっていたら、何と、菅原文太さんまで・・・。

 その間にはジョニー大倉さんも亡くなったし、今年の冬は壮絶になりましたね。

 しかし、文太さんは晩年、社会活動家として精力的に活動されていて、安倍政権の戦争寄りの政策に断固として反対されていたことが印象に残ります。

 戦争を体験した最後の世代とも言うべき80歳前後の方は、命の重みを知っていると思います。

 経済がどうこうではなく、金が無いなら自ら大地と格闘して生きよ!という根源的なメッセージを感じます。

 それを言えた最後の日本人の世代かもしれません。

 でも、文太さんは、それを自らの死と共に思い出させてくれているのかもしれません。

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高倉健さんの思い出

 最近のお顔をTVで見て、多分、循環器系の疾患があるだろうな~?と思っていたので、急逝の報にもそれほど驚きはありませんでしたが、それでも、一俳優の死ということでは言い表せない喪失感がありました。

 よく、“最後の銀幕スター”みたいな言い方をされる方もおられますが、高倉健さんに関しては、もっと昭和の日本男児のシンボルみたいなイメージがあったと思うんですね。

 無口で武骨で不器用で、金や権力では動かない信念の男・・・といったイメージ。義理と人情を大切に、ストイックに生きる男の中の男・・・というイメージは、むしろ、健さんが作り出したものかもしれません。

 何しろ、現実社会にそんな日本男児は存在していませんでしたから・・・。

 もっとも、健さんのイメージは、九州男児には一般的なものでした。

“肥後もっこす”とか“薩摩隼人”とか、九州男児的イメージはありますからね。

・・・とか思っていたら、北九州出身だったんですね~? 道理で・・・。

 60代以上の人達にとっては、健さんは任侠の人というイメージが強いようですが、私の世代(50代)だとスタイリッシュなアクションスターのイメージの方が強いです。

『野性の証明』『ゴルゴ13』『ザ・ヤクザ』の、寡黙なアクションスターというものです。

『幸福の黄色いハンカチ』も良い映画だと思いますが、若い頃の任侠映画のスターだった頃や、その後のアクションスター時代があってこその“健さん”だったと思います。

 昭和の男にとっては“健さん”は理想の日本男児であり、「男と生まれたからには、かくありたい!」と思っている人も多かったでしょう。

 亡くなられた松田隆智先生と話していた時も、何度か健さんの話になりましたが、松田先生が原作を書いた『拳児』にも、健さんそっくりのキャラが出てきて、拳児が憧れるシーンがありました。

 ヤクザ稼業をやっている人達も、健さんのイメージでヤクザに憧れた人が多いのではないか?と思います。

 もっとも、ほとんど知られてはいませんが、『電光空手打ち』『流星空手打ち』でデビューした健さんは、要するにブルース・リーの先輩格に当たるマーシャルアーツ系俳優?だった訳です。

 もし、空手やカンフーのブームの時期であれば、千葉真一のような空手映画の主演作ばかりやらされていたでしょう。

 事実かどうかは知りませんが、大学で合気道部の部長だった?とか、空手をやっていたとか、ボクシングをやっていたとか、そういう話を何かの本で読んだことがあります。

 もっとも、芸能人の“特技”は、相当に脚色されていると知ってからは、本当かな~?と思うようになりました。

 ただ、あまり知られてはいない様子ですが、居合道を嗜み、相当な愛刀家であったことは事実だった様子です。

 日本刀の専門家が書いた新書の本に健さんが推薦文を書かれていたのを見ても、相当な愛刀家であるだろうことが想像できます。

 一般的にはインチキな日本を描いたハリウッド映画のように言われているシドニー・ポラック監督の『ザ・ヤクザ』では、ロバート・ミッチャム、岸恵子と共演し、元ヤクザの剣道師範、“タナカケン”を演じています。

 私は、この作品の時の健さんの殺陣の静かな緊迫感が大好きです。日本刀の鋭さ、怖さを、これほど感じさせた作品は無いと思います。

 プロの殺陣師は「健さんはあまり上手い人ではない。動きが硬かった」と、あまり、評価していない様子なのですが、真剣の重みや殺気を出してぶった斬る表現に関して、健さんの太刀捌きは極めて武道的でした。

 余計な演技を省いたリアルな真剣の戦いというのは、こんな具合になるのでは?と思わせました。

『ゴルゴ13』も、「高倉健主演で外国で撮らないと許可しない」と原作者が無理難題を出して、それが実現したというエピソードもありますが、ゴルゴのイメージが健さんだったのは誰が見ても一目瞭然だったでしょう。

 映画としては傑作とは言えないでしょうが、健さんが演じているだけで尋常でない大作感が出ていて、続編の千葉ちゃんが演じた『ゴルゴ13・九竜の首』のゴルゴがモミアゲ濃過ぎてコスプレ感が強過ぎたのと比べると、やっぱり健さんしかできなかったよな~?と思いました。

 しかし、私が一番、好きなのは、『野性の証明』。この作品でデビューした薬師丸ひろ子の神秘的な顔立ちは、角川映画の象徴になりました。

「男はタフでなければ生きられない。優しくなければ生きている資格がない」「ネバーギブアップ」という惹句も良かった。

 まさに、健さんそのものを表現していたと思います。

 原作を大幅に変更しているそうですが、私は原作を読んでないので、『野性の証明』といえば、映画のアレなんです。

 この作品には、“杉沢村”や“おいらん渕”といった心霊物のアイコンも実は含まれているんですが、自衛隊の特殊工作隊という特殊部隊的なチームが、実は政府の暗殺部隊的な存在だということが描かれて、普通の自衛隊員でも任務のためには平気で殺すシーンがあります。

「先輩」と慕っていた筈の隊員が任務になると平然と健さん達を捕まえるのも怖い(だけど、かつての仲間を平然と殺していく健さんもハードボイルド過ぎます)。

 健さん演じる味沢を、部落の虐殺事件の犯人と誤解して追い詰める夏八木勲演じる北野刑事が、「お前ら、キチガイだっ!」と罵りながらも、味沢の人柄に触れて自分が犠牲になってトラックで戦車に体当たりして死ぬシーンなんか男泣きしちゃいますよ。

 味沢と負傷した頼子(薬師丸ひろ子。父親を殺されたショックで記憶喪失し超能力発現!)を降ろした北野が、「死ぬなよ」と一言、独りでトラック走らせて戦車に激突していく・・・。

 やっぱ、男と生まれたからには権力に媚びてはいけません! 

 たった独りで巨大な権力に戦いを挑む・・・というのは男のロマンですよね~?

 使っていた銃が、アーマライトAR18というのも、一時、日本の豊和産業でライセンス生産していたことを知っていて選んだのではないか?と思われますね。

 この作品の当時は、自衛隊の小銃は国産の64式だった筈ですから。

 この銃は同じくアーマライト社から出たM16シリーズとはメカニズムが違うプレス加工で作られたシンプルなアサルトライフルなんですが、当時はモデルガンもエアガンもありませんから(今も国産のトイガンは無い)、実銃を使っている筈なんですよ。

 ちなみに、その後、自衛隊に採用された国産銃89式は、このAR18のメカニズムを参考に研究開発されたのだそうです。

 蛇足ついでに書くと、64式は、7.62mm口径NATO弾(.308win)でしたが、その後、M16に使われる小口径高速弾、5.56mm(.223rem)口径がNATOの正式口径に採用されたので、89式は5.56mm口径になりました。

 日本人の体格から考えても反動の小さい5.56mm口径の方が使いやすいでしょう。

 AR18も5.56mm口径でした。

 ところが、イラク紛争とかアフガン紛争の時に砂漠地帯の遠方の敵を撃つには小口径の弾丸では威力が足りないことが判り、旧式のM14ライフル(7.62mm口径)なんかを引っ張り出して使ったのだとか?

 遠くまで弾丸が安定して飛ぶには弾頭に重量がある方がいい訳です。軽量の弾頭だと風の影響を強く受けてしまうからです。

 実際に、重機関銃で.50口径の巨大な弾丸で1.5km以上先の敵を狙撃したことから、.50口径のアンチマテリアルライフル(ロングレンジスナイパーライフル)の需要が増大し、ゴルゴ13やカリオストロの城に出てきた戦前の対戦車ライフル(口径は14.5mmとか20mm)のような独りでは持ち運びに困るような、どデカいライフルが各社で作られるようになりました。

 そんな、『野性の証明』の裏側から考えてみる日本の軍事事情なんかも興味深いものです。

 現在は、自衛隊にもアメリカやロシアやイスラエルのような特殊部隊が設置されていますし、警視庁にもSITやSATがありますね。

 でも、日本軍にも昔はあったそうですね。ま~、当然だと思いますけどね。

 北朝鮮の拉致被害者の返還なんかも、日本にスパイ組織があれば簡単に見つけ出して救出作戦がたてられたんじゃないか?と思いますけどね。

 やっぱり、忍者の伝統があるんだから、使わないのは馬鹿だと思いますよ。戦国時代とか昔のことを勉強していると、つくづく、今の日本人は去勢されてるな~?と思います。

 健さんは、「食うため」に俳優になったと言っていました。食えるようになるために好きでもないヤクザ役を数多く演じたのでしょう。

 しかし、たった独りで巨大な権力に立ち向かっていく健さんの姿は、一役者としでてはなく、現実の一人の日本人の男として憧れを感じない人はいなかったでしょう。

 死んだ頼子を背負って、コルトM1911を片手に戦車隊に向かっていく健さんの姿には、いつも権力が踏みにじっていく民衆の怒りと意地が溢れていました。

 今の日本人に最も必要なものだと思いますよ。

 そんな『野性の証明』、必見です!


 末筆ながら、高倉健さんの御冥福を祈ります。

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ダリオ・アルジェント特集

 何か、突然、イマジカBSでダリオ・アルジェント特集やってたりして、久々に『サスペリア』見ましたよ。

 ダリオ・アルジェントと言えば、私が岡山で自主映画撮ってた頃、ちょっとしたブームで、イタリアン・ホラーの二大巨頭として、ルチオ・フルチと共に好きでしたね~。

 イタリアの映画と言えば残酷描写が有名ですが、フルチは『サンゲリア』『地獄の門』『ビヨンド』『墓地裏の家』等の蛆虫がたかってる腐乱ゾンビが有名で、汚いグロが売りでしたが、アルジェントは何となく美意識が高くてアートっぽい高尚な感じがしたものです。

 でも、代表作の『サスペリア』や『フェノミナ』は蛆虫だらけのシーンもあって、フルチとドッコイな感じもするんですけど、ホラーと美少女という組み合わせを確立した第一人者という感じもします。

 つまり、Jホラーのルーツ的な感じがあって、特に佐伯日菜子版『エコエコアザラク』にはアルジェントっぽさが濃厚です。

 アルジェントの仕事で有名なのは、ロメロの『ゾンビ』のプロデュースでしょう。

 そして、「決して独りでは見ないでください」という惹句が流行った『サスペリア』ですね。

 ゴブリンの音楽も独自性がありました。

 私は超自然的な設定が好きなんで、ミステリー物は実はあんまり好きじゃないんですけど、アルジェントはそっちも得意ですよね。

『シャドー』は、怖かったな~。マカロニウエスタンの貴公子(時代劇に於ける里見浩太朗みたいな感じ)ジュリアーノ・ジェンマが殺されたのはショック!

『サスペリア2』もミステリー物だったと記憶しています。『サスペリア』以前の作品なんだけど、『サスペリア』がヒットしたから続編として上映してました。

 この作品、高校で感動作品の上映会があった時に手違いで上映されて、それがまた御丁寧に、人形がハハハハハ・・・って笑いながら駆け寄ってくるところがいきなり映されて、トラウマになりましたよ。

 近年も『サスペリア・テルザ』や『アルジェントのドラキュラ』と新作を撮ってくれていますが、往年のパワフルなショッカー描写は、なりを潜めてしまってるとか?

 しかし、昔からアルジェントの作品は「ストーリーがとっちらかって整合性が無い」と批判されていました。

 実際、映像と音楽に圧倒されてストーリーがどうだったか?というのは、さっぱり記憶に残りません。

 でも、そんなのはどうでもいいんです!

 アルジェントの作品はシュールレアリスムの絵画のような美しさにこそ、価値がある。

 都会に潜む三人の魔女姉妹の設定である『サスペリア』と『インフェルノ』、そして『サスペリア・テルザ』の三部作には、さりげなくフリーメイソンのシンボルである「プロヴィデンスの眼」が出てきたり、魔術、秘密結社、現代社会の裏の仕組み・・・みたいな隠喩が出てきて、私は好きですね~。

『インフェルノ』は、特にストーリーがハチャメチャで何がなんだか判らない映画でしたが、何か凄い映画を見た?という不思議な余韻がありました。

 傑作の一つとしては『フェノミナ』がお勧め。ジェニファー・コネリーの美少女っぷりは『野性の証明』の薬師丸ひろこを彷彿とさせました。

 虫や動物と精神感応できる超能力を秘めているという設定も凄いです。

 マッドサイエンティスト風の怖い風貌のアルジェントですが、娘のアーシア・アルジェントは『デモンズ』の姉妹編でデビューした時から美少女っぷりが注目されてました。

 イタリアンホラーのマエストロ、ダリオ・アルジェントの歪んだ美意識は、前衛芸術好きな人なら、きっと気に入るでしょう。


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映像作品感想

 昔、観た映画を久々に観直すと新たな感動があったり、記憶違いしていたりするのに気づいたりするものですが、ちょっと気になった作品について・・・。

『グロリア』
 シャロン・ストーンのリメイク版もありますが、やはり、ジーナ・ローランズが主演したオリジナル版が素晴らしい! この時点でジーナ・ローランズは結構なオバハンなんですが、そのオバハンのキモの座ったカッコ良さといったら、男が観ても感動します。
 友達の息子を預かってくれと頼まれた直後、その友達家族はマフィアに惨殺されてしまい、グロリアは生意気なガキと一緒に逃避行をする・・・と、ここまで観ていて私は、ハッと気づきましたよ! これって『レオン』と同じじゃん?
 でも、『レオン』は最期に死にました。グロリアも敵地に乗り込んで銃撃戦を繰り広げた揚げ句、エレベーターの中で無数の銃撃を浴びて射殺された?という感じで終わるのか・・・と思ったら、独りで逃げたガキが墓地でグロリアの死を祈っていると、そこにお祖母さんに変装して現れる。意外なハッピーエンド! これって、『カプリコン1』にも通じる気持ち良いエンディングでした。

『リベンジャー』
 ソフィア・ローレンが主演で、殺された夫の敵討ちに引退した賞金稼ぎのジェームズ・コバーンを雇う、という話。ところが、実は敵のボスとローレンが通じていて・・・っつう脚本にちょっと難点があるな~という感じなんですが、当時はピンとこなかった。
 まず、ジェームズ・コバーンがS&W・M19コンバットマグナムの2.5インチを愛用していて、ちょっと次元っぽい。相棒を殺されて、拉致された?ソフィアを救出するために単身で敵地に乗り込むところが往年の電撃フリント・シリーズの主人公を思い出させます。JKD仕込みの格闘術も無駄のないリアルな所作で、拳銃射撃も流石。予めヘリや車に時限爆弾仕掛けておいたり、そつのない仕事人っぷりもいい。

『血を吸う薔薇』
 岸田森の和製ドラキュラのイメージを決定的にした『血を吸う目』の続編的な作品で、ジャズ・シンガーの阿川泰子が役者をやっていた頃の代表作の一つとしても有名。と言っても、阿川泰子は特撮に縁が深くて『ウルトラマンレオ』とかに出ていたのが有名なんですよね? そこからジャズシンガーとなって、最近は鎌倉に住んでる有閑マダムみたいな感じ。よく、わからん人ですな? で、この作品、転びバテレンが鬼になったという妖怪伝説を持ち出して、何となく諸星大二郎の『妖怪ハンター』っぽい。東北の全寮制女学校が舞台という女子向け恐怖漫画みたいな展開で、鬼になった転びバテレンとその最初の犠牲者の妻が、顔の皮を盗んで別人に成り済まし、学長になっているという話。ちょっと金田一シリーズみたいな田舎ホラーの雰囲気もあります。孤立した新任教師の黒沢年男が望月真理子演じる女子学生と一緒に学長夫妻を倒すんですが、それまで次々に味方がやられてしまって周囲は敵だらけになってしまう・・・。秘密を知る元教師が入院している精神病院を尋ねて真相を聞こうとしても答えてくれない。何で答えないか?というと喉を切られていたから・・・。早く気づけよっ! これまた脚本に難点ありですが、和製ホラーのシリーズを確立した功績はあります。復活して欲しいな~(ちなみに『血を吸う宇宙』は全然、関係ないです)。

『狼の挽歌』
 チャールズ・ブロンソンのハードボイルド作品。冒頭のカーチェイス・シーンでブロンソンがドイツ軍の軍用拳銃で有名だったルガーP08を使ってますが、独特のメカニズムのトグル・アクションで、全弾撃ち終わってトグルが上がったホールド・オープン状態になったP08を持ったまま倒れた拍子に一発発射され、ムム~ッとGunマニアの私は文句が言いたくなりました。が、プロの殺し屋がカーレースで高速で走っている車のタイヤをチャーターアームズAR7というサバイバルキットガンとして作られた組立式の22口径ライフルで撃ち抜く・・・という、これまた銃の性能上、ムリでしょ~!と言いたくなるシーンがありますが、この銃、007ではヘリまで撃ち落としていたからな~・・・まっ、いっか~? 漫画家の黒谷先生が「松田優作の『処刑遊戯』はブロンソンの『狼の挽歌』が元ネタ」だと指摘していたのですが、確かに同じ展開だったりしますね。丸山昇一さん、どうですか? ところで、ブロンソンって、M1号にそっくりだよね?

『太秦ライムライト』
 昔、京都に家族旅行した時に旅館の中居さんのお薦めで太秦に行きました。そこでサムライ姿の人と記念撮影したのを覚えています。この作品、NHKプレミアムで放送されましたが、特番で松方さんがいろいろ解説していたので松方さんが主演なのか?と勘違いしていたら、実は「日本一の斬られ役」と呼ばれた福本清三さんを主演にした作品なのでした。消滅寸前の時代劇の伝統を現実に照らして作劇されたストーリーは懐かしくももの寂しく、新人女優が福本さんに弟子入りして殺陣を学び、吹き替えからヒロインに抜擢されて人気女優へ・・・。そして、引退していた福本さんを尋ねて自分の主演時代劇に出て欲しいと説得する。映画作りの裏事情ものぞけてちょっと痛い感じもありつつ、ヒロインに斬られて得意技のエビ反りで倒れる・・・そこに舞い散る桜の花びらの美しい映像で潔く終わるところが、昔、観て私のベスト映画10に入っている『夢みるように眠りたい』を思い出しましたよ。ちなみにヒロインの山本千尋さんは中国武術チャンピオンだった、これまた本当に新人女優さん。アクションも決まってます。劇場公開もされるらしいので、もう一度、観たいですね~。

『真田十勇士』
 これは上川隆也主演の舞台を時代劇専門チャンネルで特別放送した作品。上川さんは宮本武蔵や柳生十兵衛を演じたこともあって殺陣は安心して見られます。もっと時代劇ヒーローを演じて欲しいな~と思います。大人数でのチャンバラは舞台狭しと大暴れで、十勇士の個性も出ていて豪華絢爛な印象が良かったです。一輪車に乗っての殺陣とか斬新で面白かったですね。徳川家康は里見浩太朗!

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漫画の実写化

 ついに『ルパン三世』も実写映画化されて、まずは目出度いな~という感じですが。

 最初は外国で映画化・・・という計画だったみたいですが、やはり、『北斗の拳』や『ドラゴンボール』のようになりかねないから、邦画にしたんでしょうね?

 原作漫画のイメージだったら、ルパンはジャン・ポール・ベルモンドで、次元はジェームズ・コバーン・・・みたいな感じなんでしょうが、これは当然、ムリ!

『ルパン三世念力珍作戦』というのもありましたが、目黒裕樹のルパンと江崎英子の不二子は悪くないと思いましたけど、次元が田中邦衛で・・・ってのがね~? 五エ門も出ないし・・・。

 実は発表される前からタイでロケしているという話を聞いて、キャストはどうなるか?と想像してたんですね。

 で、直感的にルパンは小栗旬かな~?なんて思っていたら、本当にそうだったんで、たまげました。

 ファースト・シリーズの最初の頃のバナナ顔のルパンに小栗旬は似てるかも?と思ったんですよ。

 ただ、若過ぎてイメージが違うかな~?と思ったんですが、全体的にアニメのファースト・シリーズの雰囲気で配役したのか?という感じはします。

 綾野剛なんて、初登場した時の目付きの悪い大塚周夫の声で喋る五エ門にそっくりですし、黒木メイサの不二子はパイロット版の絵にそっくりです。

 まあ、次元が玉鉄というのは、?だけど、髭生やせば似てるのかな~?

 夏八木勲先生みたいな渋い俳優はもういないからな~・・・。


 実写化といえば『寄生獣』もやるそうですね?

 海外で・・・という話もありましたが、これは邦画でこそ魅力が出ると思います。

 似たような設定の作品がいろいろ出たけれど、『寄生獣』は基本が青春物で、NHKの少年ドラマ・シリーズでやってもおかしくないでしょう。これは日本で作らないとダメですよ。

 漫画の実写化で成功した例としては、『エコエコアザラク』『ホーリーランド』、昔だったら『子連れ狼』があると思いますけど、アニメ化と比べて実写化はキャストのイメージがありますからね~。

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ゾンビ・ディレクターズカット完全版

 イマジカBSでジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』のディレクターズカット完全版を観ました。

 昔、ダリオ・アルジェントが編集した短縮版が日本で上映され、ちょっとしたゾンビ・ブームがありましたが、ロメロのディレクターズカット版は、確か学生時代に映画研究部の部室で皆で観た記憶があります。その時はテンポが悪くてダレる感じがしてアルジェント版の方が良かったな~と思ったんですが・・・。

 しかし、改めて観ると、その時の記憶とも大分、違う感じがして実に面白く、なるほど、これはパニックホラー映画の傑作だと思いました。

 特殊メイク技術は今と比べるとチープなんですが、ドラマの端々に古い時代の世界滅亡系SF映画に通じるペシミスティックな余韻が漂っていて、実にいい感じです。

 チャールトン・ヘストンが主演した『猿の惑星』『続・猿の惑星』『地球最後の男オメガマン』『ソイレントグリーン』や、ショーン・コネリー主演の『未来惑星ザルドス』なんかの感じですね。

 主要キャラを四人に絞ったところも良かったでしょうね。

 テレビ・スタッフの男女とSWATチームのノッポの黒人とチビの白人。

 戦闘のプロである二人がキビキビと窮地を脱出するのに対して、素人が足を引っ張る展開にも、恋人にいいところを見せたいという男の気持ちが出ていたりしますし、それを咎めることもなくプロに徹して尻拭いしてやるところも、流石はSWATの精鋭だな~という感じです。

 しかし、調子に乗り過ぎてゾンビに咬まれてしまったチビ白人が、それまでのクールさを忘れて情緒不安定になり、ノッポの黒人が「しっかりしろ」と窘めるところや、死んでゾンビになるのを待っていて射殺するシーンの何とも言えないやるせなさは、その後のゾンビ物に無数に転用されてきた名シーンです。

 恋人が妊娠していることを知って、皆がいたわって優しく接してやるところもロマンチックでいいですね。

 巨大ショッピングモールに立てこもった四人がゾンビを掃討して一時の平和を味わう中、着飾ってレストランで食事する恋人二人が、ウエイター役をやってくれている黒人に、一緒に食事しようと誘っても、「二人だけでどうぞ・・・」と、優しく断るシーンには、黒人の奴隷制度をも暗示させつつも、恐らくは、つかの間の幸せでしかないであろう二人の楽しい時間を邪魔すまいとする黒人ノッポさんの粋な心遣いを感じさせるのです。

 今回、改めて観直してみて、「どうして、死人がこんなことに・・・」と呟いたヒロインに対して、ノッポさんが「地獄が満員になると、死人が地上に溢れてくる・・・ブードゥーの司祭をしていた俺の爺さんがそう言っていた・・・」と言うのですが・・・。

「あ~、そうだった! このノッポの黒人の祖父はブードゥー教の司祭だという設定だったんだ・・・」と、思い出しましたよ。

 なればこそ、リビングデッドでなく、“ゾンビ”なんですね?

 ひょっとして知らない読者も居るかも?と思うので、解説しておきますと、ゾンビというのは、西インド諸島のハイチに伝わる土着の民間信仰ブードゥー教に伝わる妖怪?みたいな存在で、ブードゥーの呪いをかけられて“動く死体”のことです。

 実際にゾンビになっていた人の事件などから科学的に分析されて、ゾンビパウダーという秘薬を使って意識を朦朧とさせて操る術だということが判明していますが、アフリカ伝来の呪術だと考えられています。

 似たようなのにマクンバという呪殺術もあって、これは呪った相手の身体に針が生じる(転移?)という術なんですが、実は私、数年前に足のカカトに細いワイヤーが知らぬ間に刺さっていて、歩いていて違和感があったものですから、皮膚のちょっと出っ張ってるところをつついてみると、何か針状のものが入ってる感じがしたので、何かトゲが刺さったのか?と思って表皮を裂いてトゲ抜きで引っ張り出してみたんですが・・・何と、1cmくらいの細いワイヤーだったんですよね。

 ギョギョッとしましたよ。誰かがマクンバの呪い針の術を仕掛けたのか?と思いましたよ~(笑)。

 ところが、一カ月くらいしたら、また同じことがあってですね~。マジでヤバイな~と思って、般若心経唱えましたね。・・・ギャーテイ・ギャーテイ・ハラギャーテイ・ハラソーギャーテイ・ボージソワカ~・ハンニャーシンギョウ~ってね・・・(因に私、二度目の大学で仏教専攻でした。全然通わず除籍になったけど)。

 多分、新しい寝具とか使った時に紛れ込んでいた細いワイヤーを寝ている間に刺してしまったんだと思いますけど、呪術オカルト好きの人間に逆恨みされてたから、マクンバくらいやりかねないからな~、アイツ・・・と思って、念のためですね。

 結構、オカルトめいた経験もしているんですが、私自身はバッリバリのリアリストですから、推測で結論つけることはしません。

 ただし、普通の現実主義者と私が決定的に違うのは、私は起こった事実に関しては徹底的に“事実は事実”として追究するという点です。

 だから、科学的に合理的に解釈するのが私のやり方です。

 UFOも幽霊も何度か見たけれど、まず、幻視という脳機能的な原因を考えますね。

 心理学や脳生理学なんかをすっ飛ばして神秘主義で意味付けするのは頭が悪いけれど、現実に起こった現象を頭ごなしに否定するのは、もっと大馬鹿ではないでしょうか?

 原発は絶対安全なんだと言い続けてきた原発推進の人達の論理も、もうカルト宗教の熱狂的信者の精神構造と変わらない訳ですよ。

 科学信仰というのも、行き過ぎると阿呆そのものですよね?

 名作『ゾンビ』は、科学的にあり得ない現象に日常の常識が侵食されて人類が追い詰められていく点にこそ、マゾヒスティックな快感があります。

 ラスト、ヒロインをヘリで逃がして自分は自殺しようとしていた黒人ノッポさんが、突如として生きる意欲を取り戻し、ゾンビを蹴散らしヒロインの操縦するヘリによじ登ります。

 あそこが本当に素晴らしい!

 どんな絶望的な状況であっても、人間は最後まで諦めないで生きる努力を捨ててはいけない!という強いメッセージを感じます。

 戦後数十年、平和な日常が当たり前と思ってきた日本人が、3.11を経験し、福島原発事故に晒されたことで、世の中に絶対の平和など無いという現実を痛感させられました。

 今年も竜巻や台風の水害に襲われ、「いつ何時、命の危機に直面してもおかしくないのが本当の現実なんだ」という事実を、嫌でも認識させられつつあります。

 原発の汚染水漏出事故に関しても、後から後から、“実は・・・”という話が出てきて、発表されることに真実味がまったく無いことに、最早、麻痺するような感覚も出ていますね。

 後、数年後には総体としての事故の規模はチェルノブイリを越えてしまうのではないでしょうか? これだけ汚染が広がってしまっているのですから・・・。情報を隠したところで事実は消すことはできませんからね。

『ゾンビ』が発表された当時、東西冷戦による第三次世界大戦が始まって、核戦争によって荒廃した世界を死者のようにさまよう人類を象徴したものだ・・・という評論がありました。

 先日、ニュース番組で汚染水問題を解決する策として「空冷式にすればよい」というアイデアが出されていて、興味津々で観ていました。

「空冷式ならフィルターを付ければ汚染された空気は外に出ない。今現在の温度なら水で冷やさなくとも空冷式で大丈夫・・・」と、なかなか、期待できる話でした。

 が、「そのまま、しばらく放置していれば・・・」という話に、「しばらくって、どのくらいですか?」と聞かれて、「300年くらい・・・」との答えを聞いて、あっちゃ~!と思いましたね。

 300年後って、今、地球上に生きている生物のすべてが生きていませんよね?

 何世代後の人類にまでツケを残さなきゃならないのか? 原発は、一度、暴走したら人類のコントロールが効かない魔物なんだという事実を、改めて痛感させられましたよ。

 心ある日本人は、本気で考えて欲しい。勇気を持って原発をやめましょう!

 十年後の経済を考えるより、新しい安全なエネルギーを模索するのが全人類共存のために日本人が貢献できる最も正しい選択ですよ。

 エネルギー問題を解決したら世界中の紛争の大部分が解決しちゃうし・・・。

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映画手伝い

 また、映画製作に参加してま~す!

 昨年、参加して意味不明のお蔵入りにされてしまった?“某作”の監督さんから声をかけてもらって、うちの千葉師範代が役者で参加していたんですが、私にも手伝って欲しいということで、アクション・シーンとか参加してます。

 資本が入った一般映画となると何かとややこしいので、最初から自主製作のインディーズ・ムービーでやろう・・・ということで監督さんが自腹切って撮ってるんですが、プロモーション用の作品を含めると既に三作目です。

 何か三池監督もビックリというペースですが、30分くらいの中編だからできる芸当でしょうね。

 しかし、インディーズとは言っても、主演は何と芸能事務所に所属している現役のアイドルの卵で、昨年の作品と似た状況です。完成した二作を拝見しても遜色は感じません。

 規模が小さくなった分、より集中してドラマの精度が高まっていて、最初はほとんど素人同然だったのだそうですが、主演女優の演技もどんどん良くなってきていて、正直、驚きました。

 30分の作品でも撮影する量はその何倍も撮る訳ですし、監督は細かい演技のニュアンスに対する拘りが強くて何度も何度もリテイクさせるので、本番以外に同じ演技を最低でも10回はやるんです。

 今回も同じことを何度も何度もやらされて、西新宿を疾走しまくる様子は、「『太陽にほえろ』かよ?」って思いましたよ。

 これをこなすんだから、嫌でも上達する訳ですね。ワガママな大人の女優だったら文句言ってちゃんとやらない人も居る訳ですが、メチャメチャ性格がいいんですよ。一所懸命やってて文句も言わず、嫌な顔ひとつしません。今回も感動しまくり!

 私がこの子の年齢の時は、単なるテッポウ好きのバカ中学生でしたよ。

 監督曰く、「去年の作品の時に、“これくらいなら予算かけなくても撮れるんじゃないか?”と思ったんですよ。それなら、ゴタゴタしなくて済む自主製作の方が自由にやれていいんじゃないか・・・と」とのことでした。

 まあ、メジャーを目指すティーン・アイドル達の育成プログラム的(現場の場数を踏ませるということ)プロジェクトという意味もあるシリーズなんですよ。

 普通、自主映画って言うと学生がサークルで撮ってるようなのが主流ですから、演技力はあって無いようなものです。

 せいぜい、演劇部の女の子を騙して撮ってて、下手糞なのに演技論だけ達者だったりするから「こんな芝居はできませんよっ!」って、プイッとヘソ曲げて、監督も逆ギレして「うるせーよ! ブスッ!」と怒鳴ってオシャカになる・・・。

 それでも、しょーがないからサークルの痩せて小柄な後輩を女装させて無理やり完成させたものの、後輩君が急に違う方の“げい”に目覚めちゃって、「こっちをドキュメンタリーで撮った方が面白くね?」ってなドタバタ劇が貞子の呪いのように連鎖していくんですよ・・・?

 自主映画の醍醐味って、結局、素人が集まってプロになったつもりで背伸びして無謀な遊びに興じる点にある訳ですが、そういう意味では、今回の作品はセミプロですよね。

 きっちり数日の撮影で撮りおえて、きちんと作品として纏めてる訳ですから。

 エキストラのガヤでもアイドルの卵ばっかりだから、一般的な作品の水準で考えても美少女ばっかり出てて、「これで自主映画か?」って印象でしょう。

 そりゃあ、撮影してても目立つ目立つ。

 新宿の道行く男という男が老若問わずジロジロ見てるし、「私は美人なのよ~」と言わんばかりに颯爽として歩いていたお姉さんがギョッとした顔になって意気消沈する様子には、「お気の毒様でした」という感じでしたが、やっぱり芸能の世界で活躍していこうとする女の子の持っているオーラは、世間の人とは違うよな~と思いますね。

 自主映画というイメージではないですよね。

 極端に低予算で撮ってるというだけの話。

 ところが、ドッコイ。

 監督が、「長野さん、主演女優の立ち回りシーンをカッコ良くしたいから、スタントのできる女の子いませんかね~?」と電話してきたのが発端で、「それなら僕の親しくしてもらってるアクションクラブに頼めば居ると思いますから・・・」ということで、秋本つばささんに相談してみた訳ですよ。

 監督を連れて小竹向原のつばさ基地を訪ねて、秋本さんから紹介してもらったのがMIさん(完成するまで名前は伏せておきます)。主演のSTさんと身長も同じくらいで、何よりもこちらとして有り難がったのが二人ともロングヘアーだったこと!

“ウィッグ買う予算が削れたから助かった”というだけなんですけどね・・・トホホ。

 これで何だか、一挙にガンガーンっと作品のレベルが上がったみたいな印象がありますよ。

 14日(土)に朝から新宿で撮影したんですが、公園でも駅前でもスタッフとキャストが多くて規模がでかいから目立ってしまって、何度も警備関係(と警察)の方からお叱りを受けてしまい、「こりゃあ、夜間の公園の撮影をゲリラでやったら通報されてすべてオジャンになりかねないかも」と、監督と相談してナイトシーンは日を改めて撮ることにしたんですが、夕方から合流する予定のMさんに中止の連絡をしなきゃいけない。

 で、私がお昼頃に秋本さんに連絡したんですが、レッスンとか忙しいからでしょうが電話に出られなくて留守電に入れておきました。

 大丈夫かな~? ちゃんと伝わったかな~?・・・と思っていたんですが、何とか昼間の撮影を終えて夕方の“主人公が友達を探しているシーン”を撮るために場所を移動したら、そこにMさんと付き添いのお母さんも来られていまして、これは伝わってなかったか?と一瞬思ったんですが、そうではなくて、話は聞いていたものの、一応、現場を確認しておきたいので来られたということでした。

 まあ、衣装合わせとかアクションの打ち合わせもしていなかったから、それはそれで丁度いいからやろう・・・ということで、無駄にはならないと思ったんですけど・・・その後、何とレッスンが終わった秋本さんも車で駆けつけて来られて、これにはビックリしましたよ!

 教え子を大切に思っている秋本さんらしいです。

 ここ最近はつばさ基地の運営に専念されているということだったので、「もう役者はやめるつもりなのかな~? もったいないな~」と思っていたんですが、突如として現役続行の闘志もかいま見せてもらって、何か、凄い日になりましたよ!

 Mさんに衣装に着替えてもらい、すっかり陽が暮れた夜の公園でアクションの打ち合わせをやったんですが、監督の考えた立ち回りの手順に合わせて秋本さんが実演を交えてアドバイスしてくれる・・・と、主役の女の子達が、「キャーッ、カッコイイ~! 私もアクションやりた~い」と、秋本さんに子猫がスリスリするような感じになってました。

 アクションの醍醐味は、理屈抜きに人を感動させることですよね~。

 秋本さんが公園とかで自主練していると見物人が集まってくるので練習場所はちょくちょく変えなきゃならない・・・と言われていたんですが・・・。

 私なんか公園で太極拳教えてた時に、ベンチに座って見てたオバチャン二人の一方が、「うまいわね~。あの人、プロよ。達人よ~」と、しきりに感心したようにもう一人のオバチャンに説明している声が聞こえたので、“ほほ~、わかってるね~? オバチャン。そんじゃ、俺のもっと凄いとこ、サービスしちゃおっかな~?”と思って、教えている会員さんに、「思い切って殴ってきて!」と言って、殴ってきたのに合わせて“ロウ膝拗歩”の技でパンチしてきた腕を払い落としながら右掌打でドバーンとふっ飛ばして見せたんですね~・・・。

 どうだい、オバチャン!・・・とドヤ顔で振り向いたら、オバチャン二人はヒエェ~!とダッシュで逃げちゃってました・・・ガ~~~ン。

 人を感動させるアクションと武術の必殺技というのは相応の違いがあるもんだな~?と、この時によく解りましたよ。

 美しくムダの無いキレのある動きというのは、体操や舞踊に人が心惹かれるように本能的な魅力なんだと思いますね。

 ごくたま~に、動きが綺麗だと言われることもあるんですが、私の技は人体を破壊することに特化して無駄な動作を省いてきているので、恐ろしく地味だし脱力技法の特徴として外見に躍動的な力感が全然ありません。

 動きだけ見せても面白くも何ともないんですよ。多少、わざと構えを大きくとったりスピードのメリハリをつけてみたりもするんですが、美しさやカッコ良さというのはプロのアクション俳優には遥かに遠く及ばないですよ。

 武術をベースにしたアクション俳優で成功している人達も、魅力的に見せる演技に関して非常に研究している人ばかりです。

 重要なのは見せ方の工夫であり、作品中での表現のインパクトではないでしょうか?

 これは舞台で芝居している人と映画やTVドラマでやっている人でもかなり違いがあり、いわゆるフレーム感覚が無いと後者はうまくできなかったりします。

 私は自主映画やってた関係で、フレーム感覚が多少はあるらしくて、撮影していてそこからはみ出ることが少ないみたいです。

 が、例えばうちで教材DVD撮ってる時に、うちの会員でも慣れていない順番でフレームからはみ出してしまいますね~(笑)。間合を正確に取ると、極端に近いか極端に遠いかのどちらかになりますから・・・。

 だから、よく武道やっている人が時代劇とか見てて、「あの間合じゃ斬られてしまう! あんな間違いをやってるくらいなら、俺がやれば殺陣なんか簡単だ」と、自信満々でやってみたら、見るもお粗末な噴飯物のアクションになってしまったり・・・するんですよ。

 武道や格闘技のプロがアクション俳優に転向したところ、恐ろしいくらい演技ができなくて見るも無残な作品になってしまった・・・なんてことも珍しくありません。

 私の付き合いのあるアクション関係者全員が、「アクションと武道は全然別物です」と断言していますが、それはまったく正しいことだと私も思っています。

 ただし、源流を逆上っていくと、殺陣は舞踊の中に入り、舞踊には武術が流入していますから、その原点から考えていけば武術をアクションに活かすことは難しいことではないでしょう。

 映画は総合芸術であり、それぞれの専門家が集まって優れた作品が誕生する訳です。

 この点、つばさプロジェクトに協力してもらえたことがお互いにとっての大きな転機に繋がるのではないか?と思います。

 今回の連作シリーズに関しては、処女作を不可解な形で封印されてしまった監督のリベンジの気持ちも入っていると思いますし、それは私も共感できます。

 昨年、千葉師範代と監督と三人で飲んだ時に、いろんな話をしましたが、やはり映画やドラマの好きなジャンルが近かったので、盛り上がりましたね。

 中でも、今回の作品に影響を与えていると思えるのが、『少女コマンドーIZUMI』です。

“セーラー服戦士”の系譜を作ったスケバン刑事シリーズの後を受けた意欲作でしたが、視聴率が伸び悩み、わずか15話で打ち切りになってしまった作品です。

 が、“戦闘美少女”というジャンルを決定付ける記念碑的作品として再評価できるのではないか?と、個人的には思いますね。

 小説で『感傷戦士』という作品があります。太平洋戦争中に日本軍に組み込まれて戦った台湾の先住山岳民族・飛虎族と忍者の末裔のハーフの少女が驚異的な戦闘能力を駆使して活躍する話で、続編『漂泊戦士』のラストで主人公が死ぬ描写で終わります。

 この作品の雰囲気がIZUMIと重なるように思えるんですが、主人公の使う拳銃がS&Wコンバットマグナムのフレームにコルト・パイソンの銃身を合体させた.357マグナム口径のスマイソンだったりして、Gunマニアの私は狂喜したものでした。

 また、敵の使う拳銃が、.460スーパーマグナム・ホワイトホースというハンドメイドで作られた超強力拳銃で、小説発表当時の最強拳銃弾として有名だった.44マグナムの三倍の威力がある拳銃として『Gun』で日本人ガンマンとして有名なイチロー・ナガタ氏がレポートして記事が載っていました。

 ハンドメイドなので一丁しか無い訳ですが、一時はスタームルガー社でライセンス生産する寸前まで契約が纏まりそうだった筈でした。その後、噂も聞かないので、それっきりになってしまったのでしょう。

 今ではS&W社がM500という世界最強拳銃を出していますから、復活は無いと思いますけれど、銃の専門雑誌の記事からユニークな拳銃を選んで小説の登場人物に使わせるというのは、マニアにとっては楽しいものです。

 今回の作品も、拳銃とナイフ(日本の映像作品初登場のナイフ)を使うアクションがあり、それにプラスして少しばかり格闘アクションも入る訳ですが、かなりいい感じの作品ができるんじゃないかな~?と、今からワクワクしています。できあがったら、ブログで告知しますから、皆さん、期待していてください・・・。

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宮崎駿監督引退

 突然の引退宣言をニュースで見た時は、「シャレかな?」と思ったものの、マジだったので少なからず驚きました。

 もっとも、宮崎監督は以前から引退をほのめかしていたので、創作意欲に気力体力がついていかない感覚は相当前からあったんだろうな~?と思いますね。

 アニメーション製作は目と手指の疲労がハンパないし、椅子に座り続けての仕事なので腰痛にもなるでしょう。

 まして、監督であれば諸々雑多なストレスに晒されます。

 多分、健康問題もあるのだろうと思いますし、完全主義者なるが故に、老いの実感が許せなかったんじゃないでしょうか?

 最新作にして最終作になった『風立ちぬ』には、それだけいろんな想いが込められていたのだろうと思います。

 実は、私はまだ観ていないんです。

 いや、実を申せば、『千と千尋の神隠し』以降は劇場に足を運んでいません。

 レンタルビデオかTV放送で観れば十分だと思っていたのです。

 やっぱり、そこは好みの問題なんですね。

『ルパン三世カリオストロの城』『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』といったアクションで魅せるアドベンチャー的な作品が好みなので、『となりのトトロ』や『魔女の宅急便』『紅の豚』は、正直、惰性で観に行ったような感じでした。

 劇場で観て堪能したのは、やっぱり『もののけ姫』でした。

 ナウシカと表裏の関係にあるような作品で、時代劇で妖怪物だったということも私の好みに合いました。

 これは実写で撮っても凄い作品になるかも?という感じがしましたね。

 しかし、私が一番、好きなのは、やっぱり『風の谷のナウシカ』、そして『ルパン三世カリオストロの城』といった初期の監督作品ですね。

 つまり、ジブリ以前の作品。

 宮崎監督の卓越した手腕は、戦闘シーンやアクションの疾走感にあると思うんですよ。

 あの躍動感や浮遊感、そして間の取り方・・・。

『空とぶ幽霊船』の巨大ロボット、ゴーレムと幽霊船が武装を現して対決する戦闘シーンのワクワク感は、40年くらい経過した今でも、はっきりイメージできます。

『ルパン三世』のファースト・シーズン後半と、照樹務の名前で演出したセカンド・シーズンの傑作として名高い『死の翼アルバトロス』『さらば愛しきルパンよ』は、『未来少年コナン』のギガント編や『カリ城』を思い起こさせました。

 宮崎監督といえば、ゴリゴリの左翼運動家としても有名ですが、凡百の全共闘世代のオヤジ達が負け犬根性丸だしなのに比べて、実に好戦的な仕事っぷりで世の中に多大な影響力を発揮し続けてきました。

 ほんわかした癒し系のアニメ監督だと世間的には認知されていますが、例えばアカデミー賞を貰っても怒りの会見?で、「賞をもらうためにやってるんじゃないっ! 子供達のために作ってるんだ!」と、大人げなさ全開になったり、頑固なアーティスト気質、あるいは人嫌いの職人気質っぷりを見せつけていました。

 そういえば、『千と千尋の神隠し』の時に、「これは江戸時代の少女売春を暗示しているのではないか?」と質問されて、不機嫌に「そーだよっ!」と認めたという噂を聞きますが、本質的には極めてアナーキーな人なんだと思いますね。

『風立ちぬ』も、零戦の開発者を主人公にした作品という、一見、右寄りなイメージを踏襲するかのように見せて反戦を訴える・・・という現代日本の不用意な右傾化に異議申し立てしようとする意識が読めるんですが・・・でも、本心は飛行機好きで好戦的な自身の性質に折り合いをつけたかったんじゃないかな~?と・・・。

 やっぱり、アナーキーな人間じゃないと凄い作品は作れないと思うしな~?

 まずは、勇退することで若手の台頭を鼓舞するものとして、宮崎駿監督に敬意を表したいですね。

PS;9月のDVD割引セールは、『カリ&シラット』を半額とさせて戴きます! また、少し早いですが、来年の月例セミナー一括申し込みも受け付けます。毎月のテーマは後日、発表しますので、今しばらくお待ちください。

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映画の感想

『ドーベルマン刑事』

 漫画の『ドーベルマン刑事』とは全然、設定から異なっているので原作ファンからの評価は低いんですが、ハードボイルドアクション物としては面白い作品だと思います。

 原作のテイストは、主人公の名前と暴力刑事だというだけ!

 黒のライダーズジャケットを着てハーレーダビッドソンを乗り回し、スタームルガー・スーパーブラックホーク.44マグナムを撃つハードボイルド刑事・・・という原作の主人公のイメージを大幅に改編し、風貌はむしろ、原作に登場する大阪からやってきた下駄履き刑事の方に近く、沖縄石垣島から出てきた空手刑事で黒ブタを連れている・・・というのを千葉真一が演じてます。

 この作品の魅力は、ダーティーハリー以来の44マグナムをぶっ放すヤサグレ刑事という点にある通りなんですが、主人公は拳銃持ってません・・・どうすんの?と思っていたら、暴走族のリーダーが米兵から貰ったS&W・M29.44マグナムを借りて使うのです。

 やっぱり、スーパーブラックホーク使って欲しかったな~?とも思うんですが、この作品は「44マグナムは象を殺せる」という当時の物凄い勘違いをネタにしているので、この拳銃を撃ったヤクザが反動で引っ繰り返るとか、被弾したら頭が粉砕されるとかムチャなスプラッター描写があって楽しいです。

 この手の勘違いは当時のいろんな作品でネタにされていましたが、そうですね~・・・一番、おいおい・・・と思ったのは、ルパン三世のビューティーハリー刑事?でしたかね~?

 何しろ、コルトパイソンが44マグナムだと思い込んでいたし、両手で構えないと撃てないと思っていたり、中途半端な銃知識をマニアックに仕込んだために、かなり珍妙な話になってしまっていました。

 マニアックな描写って、よほど専門知識が無いと逆に間違いがクローズアップされてしまうんですよね? 私なんかも何回も大恥かいちゃいましたもん。

 作家って、ある意味、恥知らずでないとやってけないですね~。

 さて、この千葉ちゃん主演という点で、いつもの千葉ちゃん映画になってしまったドーベルマン刑事なんですが、これはもうジャッキー・チェンが主演したことでいつものジャッキー映画になってしまったシティハンターみたいなものだと思えば許せます。

 実際、もう何度も観ているんですが、何回観ても飽きないんですよね? 特に傑作という訳でもないのに、観る度に面白さが増すような気がする不思議な作品なんです。

 90年代にリメイクされたVシネ版の『ドーベルマン刑事』は、割りと原作通りのディテールで製作されていましたが、あんまり印象に残りませんでした。

 こちらは、まだ二枚目だった頃の竹内力が主演で、ちゃんとブラックホークを使ってるんですが・・・よくよく観ると、これって357マグナムのブラックホークなんですよね~?

 回転弾倉(シリンダー)に溝(フルーテッド)が有るのが357マグナムのブラックホークで、44マグナムのスーパーブラックホークはアンフルーテッド・シリンダー(溝が無い回転弾倉)なんですけどね・・・。

 ここまでディテール拘って、何で、最後のツメが甘いんだろ~な~?

 もっとも、21世紀に入ってからは、S&W・M500なんて、44マグナムの三倍もの威力のある拳銃が登場してしまったので、44マグナム程度では迫力不足なんでしょうが・・・なんて思っていたら、オーストリアのフェイファー・アームズのツェリザカという拳銃は.600NE弾なんていう冗談みたいな弾丸撃つそうですが・・・。

 何か、世界最強の460ウエザビー・マグナムがどうしたこうしたとか語っていた時代が懐かしいな~・・・。



『RED』

 ブルース・ウィリスはじめ引退していた殺しのプロである爺さん婆さん達が活躍する話ですが、老人というにはまだ若い50代後半くらいだったりするので、50過ぎた私にはピンときません。

 もう10歳くらい年とった設定でギャグ度を上げてもよかったんじゃないでしょうかね~?

 でも、年よりが活躍するというのは楽しいです。

 武術の世界では、70~80くらいでバリバリ現役で若い者が全然敵わない・・・なんて先生がいるからね~。



『レッドティアーズ』

 加藤夏希主演の吸血鬼アクション。ホーリーランド、ギャバンでアクション俳優としての実力を示した石垣祐摩が吸血鬼に惚れる刑事役で助演。

 しかしま~、70近い倉田先生のムチャクチャなアクションと外道なヤサグレ刑事っぷりにビックリしましたよ。

 吸血鬼の変身したデザインがライダー怪人みたいなんですが、特撮好きの夏希ちゃんがノリノリで演じるダンピール少女のアクションが凄いです。

 何か漫画のエコエコアザラクの黒井ミサがやったような、エビ反りヨーガの行者みたいなポーズで構えるところとかギャグすれすれで良かったですね~。

 何より倉田先生の記念作品なのに、いつものヒーロー倉田ではなくて悪党クラタだったりするところが面白いですね。

 監督はスプラッター・アクションが得意な辻貴則監督だったっけ?

 Vシネ規模だから正直、期待してなかったんですが、意外に見所の多い作品でした。アクション映画の枠を越える手法としてホラーとのカップリングはいいと思いますね。



『精武風雲』

 小塚師範代と一緒に劇場で観たドニーさん主演の『ドラゴン怒りの鉄拳』の続編。

 執拗な反日映画なんですが、これはドニーさんのムチャぶりアクションを楽しむ作品なんだから、細かいことはいいんです!

『イップマン』でトップスターとなったドニーさんが敬愛するブルース・リーへの偏愛を炸裂させた作品なので、評価は分かれるところでしょうが、ドニーさんの昔っからのファンである私としては、これくらいやってくれないと満足できません。

 それにしても天山黒侠って映画は本当にあるんでしょうか?

 グリーンホーネットのカトーへのオマージュと言われてますが、ジェット・リーのブラックマスクへの当てつけか?と思ったのは私だけでしょうか・・・。



『蛇鶴八拳』『カンニングモンキー天中拳』『少林寺木人拳』

 ジャッキー・チェン主演の初期のカンフー物ですが、この三作品に共通しているのは何か?・・・というと・・・。

 それは、金剛(カムカン)です!

 敵役が三つとも同じ人なんですよ。

 何か、東映カラテ映画に於ける石橋雅史先生のように、毎度出てくる金剛!

 メイクしまくりだから昔は気づかなかったけど、何度も観てると、「アレッ? この人、また出てる?」と気づく訳です。

 特に『蛇鶴八拳』と『天中拳』はキャストが相当かぶってるので、話の内容も重なってワケわかんなくなっちゃいます。

 要するに、武侠物だったんですね?

 チン・シュウトンがワイヤーでピュンピュン飛ばす演出するから武侠物といえばワイヤーで飛ぶ・・・というイメージが定着しましたが、昔はこういうもんだったんですね?

 それにしても、日本の劇場公開版の日本語の歌がついてるヤツが観たかったな~?

 にしても・・・、多くのジャッキー・ファンが、『プロジェクトA』以降のファンを公言していますが、私は初期のカンフー物のイメージが強くて、酔拳や蛇拳のポーズを決めてくれないと不満なんですよね。

 ブルース・リーに人生狂わされた人が多かったように、私はジャッキーの初期カンフー物の影響が強いですね~。訓練シーンとか真似しまくったし、腕試しで酔拳や蛇拳使ったりしてるし・・・(フッフッフ、ちゃんと勝ったぜ。相手は「マジっすか?」という顔してたけど・・・)。

 理想の姿が“飲ん兵衛の乞食だけど武術の達人”になってしまったし・・・。

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時代劇の嘘・本当

 ホームドラマ・チャンネルの『真相あばいたろ会議』が面白くて、毎度、楽しみに視聴しているんですが、山口敏太郎さんが出ていると、俄然、話題が私好みになります。

 まあ、妖怪、UMA、超常現象・・・なんかのムー的な話題は当然として、意外と古武術なんかもお好きみたいで、以前、山口さんが関わっている古武術系剣豪ムック本を購読したことがあって、「あ~、こういう方面も詳しいんだな~?」と、益々、親近感を覚えた記憶がありました。

 今回の番組では「時代劇」がテーマだったので、これはもう私も時代活劇大好き人間として、ワクワクしながら視聴しましたね。

 そして、「歴史劇と時代劇は別物」という主張には納得いきますし、時代劇映画やドラマの話も面白かったですね。

 特にゲストの方が『子連れ狼・死に風に向かう乳母車』について語ってくれたところは、大分、カットされていましたが拍手したかったですね~。誰か知らないけど・・・。

 流石、時代劇をテーマに語るだけのゲストだけあるな~・・・と思ったのですが、ちょっと・・・「う~ん・・・それは間違いなんだけどな~?」と思ったのは、刀に関するウンチクとか、いわゆるナンバの身ごなしに関する話を山口さんが語られていた点でした。

 結論から言うと、“仕方がない”んですが、要するに、武芸考証家として多数の著作がある故・名和弓雄氏の本に書かれていることを、そのまま信用して話されていることが私は判ったんです。

 でもね。

 私は自分で実験検証してきて、名和氏の説でも間違っていることは少なくないと確認できたんですよ。

 例えば、「背中に担いだ刀の柄は左肩側に出ていないと抜き納めができない」というのは間違いでした。

 右肩側に出ていても鞘を左手で引き降ろしながら柄を引き上げれば、左肩越しに抜くより素早く抜けるんですよ。

 確かに納める時は難しいですが、不可能という訳ではなく、現に圓心流には納刀法がありますね。

 そもそも、背中に担ぐのは大太刀みたいな長い刀を運搬するためであって、抜き納めは肩から外して両手に握って抜き納めしたでしょうね。

 居合術の様に瞬間に腰から抜きつけて斬るようにはできませんからね。

「実戦で使う時はあらかじめ刀を砂山に突っ込んで刃をザラザラにした」という説も、どうかな~?と思いますね。少なくともマキワラの試し斬りする場合は、刀の表面はツルツルの方がサクッと斬れると思います。

 粗く研いだ刀で試し斬りすると引っ掛かる感触があって宜しくないんですね?

 考えてみてください。

 細かい刃毀れをしていたり表面がザラついてる包丁で調理していてよく切れますか?

 砂山に刀を突っ込むのは、斬れ味が鈍った刀を緊急にタッチアップして刃をたたせるためなんじゃないかな~?と思うんですが・・・。

 ほら、切れ味が鈍くなったハサミでクシャクシャに丸めて広げたアルミホイルを切って切れ味を良くする・・・とかあるじゃないですか? アレと同じだと思うんです。

 やっぱり、実験してみないと判らないことはありますよ。

 いわゆる“本来の日本人はナンバで歩いた”説も、甲野善紀氏によって広まって、あたかも定説であるかのごとく一般に定着してしまいましたが、甲野氏にナンバをレクチャーしたのは名和氏であり、名和氏は舞踊家でもあったので、ナンバ論を最初に世間的に広めた演出家の武智鉄二氏に学んだと思われます。

 まあ、ナンバを古武術の専門用語と勘違いして広めた甲野氏の大間違いを鵜呑みにして自説を主張している武道の先生も随分といますが、これはまあ、甲野氏が戦犯?ですから、しょうがないですがね~。

 明確に否定した黒田鉄山師範は立派ですね・・・。

 時代劇では当たり前のように刀の小柄を手裏剣として使っていますが、これなんか歌舞伎に伝わってるから本当なんだと誤解されたんでしょうね?

 やってみたら判るんですが、小柄はバランスが悪くて手裏剣の代用にはとてもならないんですよ。至近距離なら刺さらなくはないけど、手裏剣の実用的間合である5~6m離れたら、まず、狙ったところに打てません。

 まだ、畳針や火箸なんかの方がいいくらいです。

 小柄というのは、サムライが使うユーティリティーナイフであって、サバイバル道具みたいなものなんですよ。それを、わざわざ投げますか? 回収不能になるでしょう? 手裏剣としての機能性も皆無なのに・・・、これって捨ててるのと同じですよ。

 この点は名和氏もそう解説されていたと記憶しています。

「日本刀は逆手で握っても斬れない」というのも実験してみたけど嘘!

 確かに難しいことは難しいけど、私、斬れるようになっちゃいましたからね。

 要は、“決めつけるのはよろしくない”ということです。

 武術では、原理原則に外れた技も結構多くて、それは秘伝として伝えられるものですが、流派の数だけ秘伝はあると思った方がいいんですね。

 超博識の山口敏太郎さんでさえ、間違った情報を与えられれば結果的に間違ってしまう・・・という訳で、これはむしろ、武術研究家としての私にも責任が無いとは言えない。

 つまり、斯界に、きちんとした実験検証で真実を究明していこうとする武術人がおらず、世間的に脚光を浴びた者が無責任に自説を主張し続けた結果、大いなる誤解と錯覚を蔓延させてしまっているからなんですね。

 だから、せめて、私くらいは“その役回り”を果たしていこうと思っています。

 期待できる人が他にいないんだから、しょ~がない・・・。

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『グランドマスター』感想

 私の苦手な恋愛オシャレ映画の旗手ウォン・カーウァイ監督の『グランドマスター(一代宗師)』を、やっと体調が戻ったので、地元の映画館で観てきました。

 思えば、『楽園の瑕(東邪西毒)』を何回観ても途中で寝てしまう・・・という体験以来、私はこの監督に対して、「恐ろしく退屈な映画を撮る人」というイメージを固定させておりまして、今回も寝ちゃったらどうしよう?と思っていたんですが、少なくとも退屈はしませんでした。

 ただ、カンフー映画特有のハッタリの効いた躍動感は乏しくて、ウ~ン・・・と唸ってしまうのは予想通りというか・・・。

 いや、アクションがつまらないという訳ではありません。

 巨匠ユエン・ウーピンはいい仕事してます。グッジョブです!

 問題は、バストアップやスローモーションが多過ぎ、雨降らし過ぎて、「何やってんのか、よ~わからん!」ということだったりします。

 事前にそういう噂を聞いていたので見逃してはいかんと思って、目を皿のようにして観ていたんですが、「ど~でもいいけど、フツーに撮れよ!」と思いましたね。

 詠春拳、八卦掌、形意拳、八極拳、洪家拳などが登場し、それぞれの秘術をかなり実戦性高く表現しているので、カンフーアクションとしては革新的なものになっているんですが、いかんせん、映像が凝り過ぎて足を引っ張ってしまっているのです。

 これはウーピン師父の責任ではなくウォン・カーウァイの趣味炸裂し過ぎてるせいでしょう・・・。

 それと、このヒト、いつも思うんですけど、やたらに心の声をかぶせまくるので、何だか朗読劇みたいになっちゃうんですよね?

「映画なんだから映像で語れよ!」と言いたくなるのは私だけ?

 字幕だから疲れる訳ですよ。吹き替えだったらいいのに・・・。


 じゃあ、面白くないか?というと、それほど酷くはありません。この気取り屋さんにしてはエンタメをちゃんと考えてるじゃ~ないの?と、評価してあげてもいいでしょう。

 時間軸と登場人物の物語があっちこっちに錯綜しまくるので、“語り”が無いと訳わかんなくなるのが容易に想像つく。なので、結果的に、これで良し!になってます。

 最初はイップマンの話だったのが、何か結果的にはチャン・ツィイー演じるゴン・ルオメイの話になっちゃってたりするのが、いつものチャン・ツィイー映画って印象ですが、ミシェール・ヨーのような力強さはありませんが、ダンスで鍛えた身体能力の高さで華麗な八卦掌の動きをうまく表現しています。

 でも、「アクション映画は二度目・・・」とか言ってたりして、「おいおい、『HERO』や『LOVERS』は忘れたんかい? 『ラッシュアワー』でジャッキーと共演してたやないかい?」と、ニセ関西人のようなツッコミを入れちゃいましたよ。

 トニー・レオンのイップマンは紳士的風貌で悪くないんですが、あの顔でゴーマンな発言をかますのは凄く違和感があります。監督的にはブルース・リーのキャラを足したイメージだそうですが、そこを足しちゃ~ダメでしょ?

 これはむしろ、チャン・チェン演じる八極拳の遣い手“一線天”とツィイーの恋愛物語にした方が良かったんじゃないの?と思ったのは私だけでしょうか?

 史実に忠実に描いたような印象もあるんですが、一線天のモデルである劉雲樵先生と宮若梅の父である宮宝森のモデルである宮宝田先生が亡命したのは香港じゃなくて台湾だし(中国映画だから検閲で設定を変えたんでしょう)、ツィイーがアヘン中毒になったという設定は、宮宝田がアヘン中毒だったからでしょうね。

 よって、八極拳が香港に伝わったという話は嘘で、実際は台湾に伝わった訳です。

 無論、宮派八卦掌も台湾に伝わってます。

 劉先生は中国武術史上最強の呼び声もある「神槍李」「李書文に二の打ち要らず」で有名な李書文公の関門弟子であることが有名ですが、実は宮宝田から八卦掌を学んでいますからね。

 イップマンとは全然、接点無かった筈なんですよ。

 この作品のパンフレットには松田隆智先生も寄稿されていますが、各門派の解説だけで、この辺りの事情については触れていません。

 劉先生に学んだ松田先生が知らない道理がないのに書いていないということは、作品自体は観ないまま依頼された原稿を書かれただけだったのかもしれません・・・。

 ドニーさんの代表作となったイップマン映画のブームの中、トニー・レオンのイップマンは、いささか影が薄いんですが、それは回りのキャラに呑まれてしまったせいでしょうか・・・。

 オムニバス映画のような構造にも問題があると思いますが、中国近代化の激動の時代に生きた中国武術の伝承者たちの群像劇を描きたかったんだろうな~?と思えば、ジェット・リーのワンチャイ・シリーズの最初の二本までのような志しは感じます。

 だけど、結局はプラトニックな恋愛話になってしまう辺り、ウォン・カーウァイ節が好きか否かで評価は決定的に違うものになるでしょう。

 私はやっぱり苦手・・・。

 けれども、DVDが出た時のメイキングが楽しみですね~。

 映像に残されなかったアクション・シーンや訓練風景に本格的な武術描写が見られるのではないか?と期待しているからです。

 特に、八卦掌や形意拳の必殺技をこれだけ描いた作品は初めてでしょう。

 形意拳の十二形拳の第一式、龍形拳。五行拳の劈・崩・鑽・横・炮の五拳。

 八卦掌の絶招“葉底蔵花”。宮派の源流である尹派の六十四手。

 これらの技の具体的実戦用法を出していたのは良かったですよ。

 翌日の稽古で早速、東京支部長と横浜支部長に応用変化技も含めて指導しました。これは宮派八卦掌の必殺技ですからね。

 ツィイーの得意の構えは“倚馬門路”からの“獅子抱球”。八卦掌は“游身八卦連環掌”と呼ばれるように、動きが途切れず流れの中でいろんな技を次から次に繰り出していくのが特徴なんですが、実は特徴的ないろんな構え・動作の“形”がそのまま技になっているので、見た目は踊ってるようにしか見えなくても、その実、いろんな“形”がそのまま技として使えるようになっているんですよ。

 尹派に繋がる宮派には少林拳的な要素もあるので、“前掃腿(足払い)”も遣うし“穿掌(貫手)”からの変化拳での“鳳眼拳(一本拳突き)”もある。立ち止まって繰り出すと普通に少林拳になりそうですが、走圏の運足の中で繰り出すので、すべての技が繋がって連続攻撃になるのです。

 これは、尹派を伝えた尹福が八卦掌を学ぶ以前に羅漢拳や弾腿を学んでいたかららしいですね。

 大連に伝わる宮派の系列では技そのものは7割りは羅漢拳だと聞きます。

 そもそも、八卦掌の創始者である董海川は、現在、どの八卦門でも基本となっている八母掌の第一式“単換掌”と第二式“双換掌”しか教えなかったそうで、八母掌や六十四手なんかは習った弟子がそれぞれ工夫して発展させたものだそうです。

 だから、八卦掌は派閥によって全然違う訓練体系だったりするのですね。中には円周を巡らない劉徳寛派六十四掌(演武線が直線を往復する)なんかもある。

 概ね、尹福と程庭華の二人によって二派に分かれて伝わったとされ、民間に広く普及したのは程派で、程が元々シュアイジャオをやっていたから合気道のような投げ技が多く、尹派はシークレットサービスに伝わったので伝承者が少なく、暗殺拳的色合いがあって秘密結社の殺手(殺し屋)に遣われる武術という側面もあるそうな。

 過日、見学させていただいた馬貴派も尹派の系列でした。

 この作品、香港では『グランドマスターズ』というタイトルなのだそうで、日本風に言うと、『武術宗家達』ということになるんでしょうか?

 本質的にはドキュメンタリー映画的な話なんでしょうね。そういう意味ではモキュメンタリー映画だと思えばいいのかも?

 いろいろ、ケチつけましたが、武術やる者としては必見の作品かも?

 でも、イップマンの一代記だと思ってると、アレレ?っと肩透かしを食らってしまうのは必定ですぞ・・・。

 ともあれ、退屈せずに最後まで観られただけでも、ウォン・カーウァイ映画初の快挙なのかも?

 あ~・・・そうだ・・・八極拳の戦い方だけは物凄くヘンでしたよ。

 ああいう戦い方にはならないよ。肘当てが特徴的だとしても、基本的には体当たりなんだから、ムエタイみたいに肘を回して打つとかしない。

 さすがのウーピン師父も知らなかったんだろうな~? 八極拳は中国じゃ“どマイナー”だから・・・。

 遠間で戦うのが得意で八極拳と併習する習慣がある劈掛掌で打ち込んで間合を詰めて肘打ちで極める・・・とかするのが八極拳の王道戦法なんですが、肘打ちのまま飛び込んでいったりするのは『拳児』の“箭疾歩(遠い間合を飛び込んで縮める歩法)”での“冲捶(中段突き)”の様子から発想したのかな~?と思います。

 が、これは無理があり過ぎますよね~(苦笑)。

 これなら、今野敏先生原作で阿部寛が主演した幻の空手映画『拳鬼』で石橋雅史先生が演じた老八極拳士の殺し屋のアクションの方がずっと“らしい”です!

 こればっかりは劉雲樵派八極拳に触れたことのある私としては納得がいかない!と思いまして、東京支部長に“冲捶の隠し技”を実演してみせましたが、これって、劉氏八極拳の戦闘原理であるという“捨身法(しゃしんほう)”を用いた一種のクロスカウンターなんですが、相手の腕をへし折りながら急所に突きをぶち込むという凶悪過ぎる技なので、東京支部長はちょっとばかし青ざめてました。

 知らんヤツは「中国武術なんか形ばっかりで弱っちい」と小馬鹿にしたりしますが、私は知れば知る程、「こりゃあ、完全に殺人を目的に考えられた技だよな~」と、そら恐ろしくなります。

 要するに、日本で中国武術やっている人(指導者も含む)の多くが実際の使い方とか戦闘理論を知らないので使えないだけなんですよ。

 たとえ拝師しても金ばっかり取られて役に立たないように教えられる場合もありますし、基本的に日本人が中国武術を学んでも本当のところは教えてもらえないと覚悟しておくべきでしょう。

 私もほとんど自分で実験しながら考案しています。習えない以上、自分で研究して工夫していくのが一番の早道ですよ。

 ただし、ここで注意が必要なのは、日本の古武術も同じですが、中国武術も現代的な試合を目的に技が組み立てられたものではないので、試合を目的にして技の工夫をしてもあまり成果が挙げられないということです。

 例えば、中国武術で一般的な凌陰脚みたいな股間蹴り(本来は金玉と肛門の間のツボに蹴り込む技でマジで死ぬらしいよ?)や、斧刃脚のような膝関節踏み折る技、喉や眼、頸骨を狙う技なんかは当然、使えませんよね?

 また、相手に触れた状態から打ち込む暗勁打法なんかも組み討ちにはもってこいの奥の手ですが、打たれた相手に重度の障害が出てしまう危険性が拭えません。

 試合向けにするなら危険な技を省いていくしかない訳ですが、そうすると効かない技で戦うしかなくなるから体格体力に優れた白人黒人には勝てなくなってしまう訳ですよ。

 かくて現代日本武道が世界で通用しなくなっていく問題と同じ運命を辿ることになってしまう訳です・・・。

 合気道や少林寺拳法が試合を選ばなかったのは、本来の武術性を考える上では賢明な選択だったと思いますね。

 競技試合をやるなら“スポーツ格技”という分野であるという認識で“別物”と弁えないと、益するものが無いでしょうね?

 ドニーさんの『イップマン』で白人ボクサーに打ち殺されてしまった洪家拳宗師の仇討ちに立ち向かったイップマンが大苦戦する様子も、無敵の武術家と思えたイップマンがボコボコにされて、やっとのことで勝つという展開に疑問を感じる人も多かったと思いますが、試合上のルールで技を制限されてしまうと根本的な戦闘理論が崩れてしまうからなんですね。

 だって、試合向けに考えられた技じゃないんだもん!

 私はそれがよく解ったので、もう絶対的に相手と同じ条件で試さないと決めてます。

「とにかく勝つ! 何が何でも勝つ! どんな汚い手を使っても勝ちゃ~いいんだよ!」というのが武術の本音であり真実なんですよ。

 何でかって? そりゃあ、生きるか死ぬかの時だけが武術の真の戦いを選ぶ刻だからですよ。

 弱い者が生き残るための最後の手段・・・それが武術なんですよ。

 作中、父の仇討ちに成功したツィイーでしたが、その後はアヘンに溺れて寂しく死んでいきます。門派の面目のために勝負に拘った揚げ句がそうなってしまった・・・という寂しい人生なんですね。

 その辺だけは武術家の業を描けていて納得できましたね~。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
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