長野峻也ブログ

武術研究家、長野峻也の色んなエッセイ?を掲載します。リンクフリーです。HP:【http://www7a.biglobe.ne.jp/~yushinryu/】

殺陣を見ていて気づいたこと

 武術・武道を実際にやっている人の中には、殺陣や擬闘を馬鹿にする人が少なくないんですが、私は武術の研究上、武術映画から得るところは実に多かったものです。

 最近は、チャンネルnecoの『碧血剣』が、CGに頼り過ぎずに剣法、拳法の細かいテクニックを何げに駆使していて、オオッ!と驚かされたりしています。

 この作品には、香港映画の『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』でイン道士を演じていたウー・マも出ていたり、最近の武侠シリーズがCGに頼り過ぎていた印象があったのに比較して、初期の肉体を駆使したアクションに少し戻った感じもします。

 やっぱり、タイのガチンコ・アクションが出た影響なのか、香港映画界もお家芸の肉弾アクションが復活してきているような印象を受けますね。


 実は、私が殺陣に強い関心を持つのは、武術やっている人だと自分の学ぶ流儀の動きしかできないものなんですが、殺陣師は空手・剣術・合気道・柔道・棒術・カンフー・銃と、何でもできてしまう点にあるんですよ。

 しかも、形なんか演じると本職の人より上手だったりするんですよね〜。

 はっきり言ってしまうと、私が理想とする武術家の姿に近いのは、本職の武術家よりも殺陣師のほうだと思うんですよね。

 以前、つばさ基地で打ち合わせしている時に秋本つばささんが話しながら実演してくれるんですけど、その動きがイチイチ“芸”になってるんですよね〜。たまげましたよ。

 もちろん、アクションと武術は別物ですよ。アクションは見せるために大きく動いたり、受けのリアクションもありますよね。武術は見えない・見せない動きを重視しますから、その意味では正反対なんです。

 だけど、実は、ある一点に於いて殺陣は武術で最も肝心な部分をきちんと継承しているんですよ。

 それは、「タイミング」です。間合を遠く取ったり角度をズラしたりする以外は、タイミングの取り方は、そんじょそこらの武術よりずっと上手い。

 でも、「演技だからできるんだ」って、武術やっている人は必ず批判するんですよ。

 私はそうは思わないんですね。だって、演技で相手の動きに合わせるのって、本当に打つよりずっと難しいんですよ? TVや映画では受けが上手いから、主人公が下手でもタイミングを合わせてくれる。

 逆に、武術やっている人間が、複数のド素人がアットランダムにかかってくるのにタイミングを合わせられるのか?っていうと、恐らくできないでしょう。

 かつて、リアルな格闘シーンを撮ろうと考えたある監督が、本物の空手家を招いて、段取りを決めずに、「複数のカラミが好きにかかっていくのを空手家が瞬く間に打ち倒す」というシーンを撮ろうと、いきなり本番でカメラ回して撮ったそうな・・・。

 どうなったと思います?

 哀れ、空手家は瞬く間に素人集団にフクロにされてしまったんだとか・・・。

 愕然とした監督は、以後、リアルな格闘シーンは諦めて殺陣師の考えた手(立ち回りのパターン)に一切、口出ししなくなったんだとか?

 あるいは、こんな話もあります。

 剣道経験の一切ないチャンバラ時代劇のスターが、剣道の有段者と試し合いをやってみたところ、簡単に剣道家をあしらって勝ってしまったんだとか?

 何で、こんな妙な事件が起こるのか?というと、ほとんどの空手家は複数の相手から一斉にかかってこられた経験が無く、剣道家は素手素面で刀をふるったことがないのと、相手の攻撃を斜め横に捌く運足が無いから・・・だろうと私は推理しますね。

 つまり、自分の戦い方の公式に無い攻撃にいきなり対処して、思考停止して為す術が無くなってしまったんだろうと思うんですよ。だから、そういう事件を振りかざして空手や剣道がダメだと論じることはできないんですけどね。単純に技術構造的な問題だから。

 ところが、『柳生一族の陰謀』や『影の軍団』で武芸考証を担当していた初見良昭先生の場合は、戸隠流忍法という何でもアリの総合武術だったので、殺陣の想定にも対応できたんでしょう。殺陣の形式は現代の競技武道より古い形の武術のほうが近いんですよ。

『王様のブランチ』で、殺陣を学ぶという企画があったのを、たまたま見たんですけれど、高瀬道場で刀の扱いや作法なんかもしっかり指導されていて、私は頭が下がりましたね。

 そこいらの武道の先生よりずっと、質が高いと思いましたよ。女性タレントの甘えた態度を厳しく叱責する師範のカッコイイこと・・・。私はこれが欠けてるからいかん!

 スタジオで披露した時には別人のように顔付きもキリッとして、刀を構えた姿も斬られて倒れるところも格段に良くなっていました。役者さんになるには、こういう芸をしっかりと磨いていくことが長く続けるための武器になるということを自覚すべきでしょう。

 ちなみに、カラミ役でかかっていく人には『七星闘神ガイファード』に出ていた人もいらっしゃいました。
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『ドラゴンキングダム』感想

 早速、『ドラゴンキングダム』観てきましたっ!

 本音を言うと、この作品、さして期待はしていませんでした。

 敢えてキツイ言い方をすれば、「アクション俳優として、とうの昔に全盛期を過ぎてしまったジャッキー(五十半ば)と、ジェット(四十半ば)の初共演ということ以外にウリが無いB級作品なんだろうな〜」と、B級テイスト満点のハリウッド版カンフーオタク(勘違い)映画だろうと予想していたからです。

 ところがドッコイ!

 マニアックな見所も満載ながら、十分にエンタメしているファンタジー・アクションの大傑作と言える内容で、少なからず驚きましたよ。

 ジャッキーとジェットは、『マジンガーZ対デビルマン』みたいな関係(マジンガーZとデビルマンが一切対決することなく、ドクター・ヘルに操られたデーモン一族と機械獣軍団と共闘する話で、空を飛べないマジンガーZがジェットスクランダーを装着して空を飛び、魔将軍ザンニンを真っ二つにしたりして「マジンガーZって残忍だな〜」と思ったもんだよ。ちなみに、この作品でドクター・ヘルが乗る飛行艇はデビルマンの原型になった『魔王ダンテ』に出てくる超古代の青年科学者ダンテが恐竜狩り用に作った戦闘機と同じデザインだった。魔王ダンテは、この戦闘機とティラノサウルスとプテラノドンが宇宙のエネルギー生命体“神”のエネルギーをダンテ青年の怒りのエネルギーで吸収融合して誕生したという設定でした。デビルマンのリターンマッチにこれを実写化したら面白いのでは? モロに怪獣映画みたいだし・・・)で、別に対決する訳じゃないんですが、初対面の時は結構、長く手合わせして互いのカンフーを披露してくれます。

 ですが、まずはノッケから、主人公のカンフーオタク少年の部屋の壁一面に貼られたカンフー映画のポスター等から勘違い映画っぽいオタク臭がプンプンします。

 ブルース・リー、『独臂刀』のジミー・ウォング、『大酔侠』のティン・ペイペイ、『少林寺三十六房』のリュー・チアフィ(ゴードン・リウ)、その義兄にして洪家拳の遣い手として有名なラウ・カーリョン、チェン・カンタイ、デビッド・チャン等々の絵が次々にクローズアップされます。

 これはもう、「知野二郎師父のために作っているのか?」と言いたくなるようなセレクションで、一般観客おいてけぼり感がスパークしています。

「大丈夫か、この映画・・・」と一抹の不安も広がりますが・・・。

 でも、この作品、カンフーオタクの夢オチか?と思わせつつも、意外にツボを押さえたファンタジーになっていて、マニアックさが足を引っ張ることもありません。

 ファンタジーとリアルの繋がり具合も気持ち良く見せてくれて、途中でネタバレしそうになっても作品にパワーがあるからか、ハラは立ちません。

 全体的には『ネバーエンディング・ストーリー』のテイストだけど、主人公がイジメられっ子でストリートギャングと対決するところは『ベストキッド』みたいだし、中華街の怪しい中国人老人というのは『グレムリン』、そして、西遊記の世界観がベース。

 主人公が異世界で目覚めた時の村は棚田が広がる山の中の村・・・これって『スピリット』で精神が荒廃したジェットがたどり着いて、自然の中で無欲な生活を送る中で再生した土地だよね。でも、そこに将軍の手下が乱暴狼藉を働きにくるけど・・・。

 竹林や砂漠、滝、川なんかは『グリーンデスティニー』みたいな透明感のある美しい景観。ロケーションがどんどん変わるところは、やはり西遊記風の旅物ロードムービーのイメージなんでしょうね。

 ジャッキーの演じる酔八仙拳の遣い手(八仙人のイメージをゴチャ混ぜにした感じ)と、少林寺風の坊さんを演じるジェット(孫悟空と二役なんだけど・・・)、それにブリジット・リン主演で知られる『白髪魔女伝』の白髪魔女が敵の将軍に雇われているという設定は、武侠好きの人間には涙がチョチョ切れる展開ですたい。

 そして、主人公が憧れるゴールデン・スパロー金燕子は、台湾のクロサワと呼ばれた巨匠キンフーの傑作武侠作『大酔侠』に登場する女侠客。『グリーンデスティニー』では悪の老婆ジェイド・フォックス(碧眼狐)を演じていたティン・ペイペイがキュートに演じていまして、「あ〜、あの美少女が・・・」と複雑な心境でしたが、ドキュメンタリー番組とかで見るとティン・ペイペイさんは上品な小母さんでしたね。ダンスをやっていて娘さんも女優やっているみたいです。

 このゴッタ煮感覚は『キルビル』にも通じるものがありますけど、『キルビル』が脳みそが破綻しまくったタラちゃんの“オレ妄想映画”だったのに比べると、ちゃんとファンタジー作品として成立しています。

 設定知らなくても楽しめるようにできてるところはチャウ・シンチー作品にも通じるサービス精神で、中国功夫版ロードオブザリングみたいな感じもするし、ディズニー的な大衆性も感じられます。

 ちなみに、白髪魔女を演じているのは、ミシェール姉さんが銀仮面の下で常に嬉しそうな顔をしてバリバリとアクションをかましてパンダを奪い返したりする“アタシ映画”『シルバーホーク』で、黒人マッチョメンと二人組の殺し屋の女を演じていたリー・ビンビンだそうですが、『シルバーホーク』では全然喋らなかったから、イメージが重なりません。髪もショートだったし・・・。

 鞭をピシンピシンと振り、軽功で梅花の樹の枝を折らずにヒューンと飛んでくるところは最近の武侠物のお約束で、悪女好きな人(うちの会員にも居た)にはたまらんでしょうな〜。

 ゴールデン・スパロー(と、ラストに登場する中国人少女)を演じているのは、『神チョウ侠侶』で小龍女を演じていたリュウ・イーフェイ。武侠物には慣れてるだろうし、日本語で歌も出してたから、「国際女優を目指しているんだろうな〜(事務所が・・・)」と思っていたら、いきなりハリウッドの大作で主役クラスだから、出世してますな〜。

 琵琶をひき、不死身の将軍も倒せる翡翠のピャオ(中国式の手裏剣ですな)を操りますが、短い双刀を遣っています。

 さて、最強の敵、ジェイド将軍は、コリン・チョウ。

 イメージ的には二郎神君なんでしょうけど、徹底して悪人です。『北斗の拳2』の魔闘気を操るカイオウか、『ドラゴンボールZ』で魔導師バビディに従っていた暗黒魔界の王ダーブラみたいな感じ?

 ただ、コリン・チョウでは、ジャッキー、ジェットを敵にするには少しパワー不足な感じもするんですが、千葉ちゃんくらい濃ゆい人は他にいないだろうな〜。個人的にはドニー・イェンのイメージかな〜?

 ドニーの、『ドラゴンイン』の時の最強の宦官みたいに白塗りして馬鹿笑いしながら戦って、武侠たちを蹴散らす無敵っぷり・・・あ〜、それなのに、肉斬り包丁を操る料理人に脚を骨だけにされてウギャーッ!と死ぬ・・・あの『赤んぼ少女』みたいなテイストが欲しい。

 さて、それでもこの作品、ジャッキーとジェットが対決するシーン等々、立ち回りシーンはCGに頼らず、結構、ライブ・アクションに拘っていて、巨匠ユエン・ウーピンの演出が光ります。全編、中国で撮ったそうなんで可能だったんでしょうね。

 主人公がストリートギャングのボスに蹴っ飛ばされるところなんか、無駄にパワフルだし、「え〜、それ、やり過ぎだよ」って撮影中の様子が想像されて心配になりました。


 さてさて、それではジャッキーとジェットについて解説してみましょうか?

 ジャッキーは、そもそも京劇学校で洪家拳の基本を習得しています。

 中国武術は「南拳北腿」(あるいは「南船北馬」とも言う)と呼ばれて、南派拳法は不安定な船の上でも、ぐっと足を踏み締めて手技を多用するのが特徴で、その中でも洪家拳は代表的な名門なんですね。

 よく福建省にあっとされる南少林寺の伝説で、「反清復明」の漢民族復興に燃える革命闘士たちの一人、洪煕官が洪家拳の創始者とされていますけれど、中国で最大の秘密結社と言われる洪門会(ハンモンカイ、三合会ともいう)とも繋がりがあるとされます。

 だから、洪家拳は革命闘士を短期即成で武芸を教えるために非常にシステマチックに体系たてられていて、筋骨を鍛え、呼吸法で気を練り、即戦的に敵を粉砕する技を教えています。

 ちなみに人差し指をピンと伸ばした平拳を前に突き出して、深く騎馬立ちの姿勢でじっと立ち尽くす香港カンフー映画の訓練シーンでおなじみのアレが、洪家拳の代表的訓練法なんですが、目線を使ったり呼吸法を使ったり筋を伸ばしたりして身体内部を鍛える口訣も多く、短期即成だからレベルが低いと考えるのは大きな間違いですよ。

 有名なのは、龍・虎・蛇・豹・鶴の五種の獣になぞらえた五形拳(五獣拳という名前で『拳精』に登場。本作でもジェット戦と主人公の指導中に披露)ですが、これは初期の洪家拳には無かったらしく、比較的新しくできた套路(型)なんだそうで、鐵繊拳(『クレイジーモンキー笑拳』の怒りの拳が、この套路をベースにしていました)、十字拳などが知られ、有名な黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)の秘技“無影脚”も洪家拳の中に含まれます。

 白鶴拳の影響が強いといわれる琉球空手にも洪家拳の影響はあるみたいに思えますね。

 ちなみにブルース・リーが最も修練した詠春拳も南派拳法に入り、白鶴拳が源流と言われています。

 単純に、表演大会で“南拳”と称して演じられるものは、洪家拳をベースに蔡李佛家拳の特徴的な大きく腕を振り回す技(腕ごと叩きつける)や蹴り技を入れて改編したもののようです。

 酔拳は、南派拳法にも北派拳法にもありますが、門派としてではなく、套路の一つとして、いくつかの地功拳(地ショウ拳とか狗拳とかがある。地面に転がりながら戦う技法が多い)系統の套路があるらしいそうです。北派の蟷螂門にも酔羅漢拳という套路があるそうですが、酔八仙拳は南派拳法に伝承されているみたいです。

 洪家拳の名手として有名なアクション監督で俳優のラウ・カーリョンは、監督作『超酔拳』の中で“酔猿拳”というのを披露していましたが、これは流石に創作でしょうね。

 ジェットのほうは、北派拳法(長拳・太極拳・形意拳・八卦掌・通備拳など)を一通り学んで「中国武術界の至宝」と呼ばれたほどの天才でした。いわば武術界の超エリート。

 ジャッキーのようにスタントからこなして現場の叩き上げで頂点に登ったアクション・バカ(誉め言葉)とは対極ですね。

 当たり役、ウォン・フェイフォンも、北派拳法の伸びやかな跳躍技を駆使して“無影脚”を表現していましたが、本作では蟷螂拳と棍法を披露。

 蟷螂拳は、七星派を筆頭に、秘門派、六合派、梅花派とか色々ありますが、南派にある蟷螂拳だけは周氏蟷螂拳といって技術原理がまったく別物らしく、一説にブルース・リーも学んだそうです。

 プログラムに因れば(ライターの安積さんは実際に中国武術を修行している方)、柳葉拳、猿拳、潭腿(弾腿)を挙げられていましたが、長い袖を利用して戦うところは、孫賓拳を遣っていたようにも思えます(孫賓拳は、高田馬場のラーメン屋マスターからちょこっと習ったことある)。

 孫悟空の猴棍は、京劇の西遊記物でよく演じられるものですが、猿っぽい仕草は京劇の影響だと思われ、猿拳とは孫悟空をモデルにした門派で聖天大斉の名前から採って、聖天門猴拳とか、いくつかの門派があるみたいです。

 そもそも、中国武術には猿の動きを参考にしたものが多くて、蟷螂拳の猿猴歩とか、形意十二形拳の猿形拳とか、白猿通背拳とかあるんですね。

 通臂拳なんて“手長猿”の腕は左右が背中で通じていて、一方が伸びると一方が縮むと考えられていたところから工夫されたそうです。

 猿がモデルだというと、日本でも愛洲陰流の伝書では猿が木刀構えて型を演じている絵が載っていたりして、それが中国の名将、戚継光の『紀効新書』だったか『武備志』だかに載っていたそうで、戚が日本刀法を研究して創ったのが“苗刀”という両手で柄を持つ湾刀の技法だったとか。

 本作の敵軍の兵士が持つ長柄武器も古代中国で遣われた“戈”や、“戟”が遣われていて、剣も青銅の古代剣だったりしていました。

 ジェイド将軍は方天画戟や青龍偃月刀?を使っていましたね。

 ゴッタ煮なのに細かいところがマニアックで、悟空が封じられた五行山や八卦炉、傷ついたジャッキーが運び込まれる寺が嵩山少林寺?で、『少林寺』のストーリーそのままの十三人の武僧がジャッキーを担いで助けに現れたりするところが楽しい。

 いやはや、作品の背景を知っていると何倍も楽しめるんですが、こんなの一般観客が知ってる筈もない日本では、ウケるかどうか? 『少林少女』もマニアック・ネタに白けて首を捻る人が多かったとか? やっぱり、そういうマニアック・ネタを知ってると作品の評価がガラッと変わるもんですよね。

 でも、アクション・ファンタジーとして非常によくできた作品なので、そんなに不満を感じる人はいないんじゃないかな〜?

 ただ、映画館を出る時に前を歩いていた二人連れ観客の太った男が、「う〜ん・・・オレは納得できん。ジャッキーとジェットが決着をつけると思ったのに・・・」と、何か勘違いして観に行った人もいるみたい・・・。

 私が強いて不満を挙げるとすれば、特訓シーンが少なかったところかな? あの辺りは『ドランクモンキー酔拳』でユエン・シャオティエン(本作のアクション監督ユエン・ウーピンの父ちゃん)がジャッキーを特訓するところを思い出したし、もっと、やって欲しかったな〜。

 飯食うところで肉の取り合いするとか・・・? あっ、それは『キルビル』でやってたっけ?

 普通は、主人公が秘めたパワーを覚醒させて大活躍しそうなもんですが、ジャッキーとジェットにおいしいところは全部かっさらわれてしまいます。

 多分、初期設定ではジェットが大活躍する内容だったのでは? それにジャッキーを加えたから大御所二人のバランスを取るのに脚本を練り直したんじゃなかろうか?

 まあ、リアルに戻ってからストリートギャングのボスを倒すから、オタク少年の男気覚醒!という話だとすれば、こっちのほうがいいかもね?

 これはアメリカや中国では大ヒットしたみたいだから、続編もあり得るでしょうね。

 続編は、ドニー、サモハン、ミシェール・ヨーも出して、真田広之のサムライに、ケイン・コスギの忍者とか出して欲しいですね。
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怪獣の設定ってヘン?

 怪獣って、怪しい獣って書くくらいなんで、設定がアバウト過ぎるみたいですね。

 記念すべきウルトラ・シリーズの第一弾『ウルトラQ』の第一話に登場した古代怪鳥リトラ(学名リトラリア?)なんて、5mしかないのに体重が1万t!もあることになっております。ちょっとデカイ鮫くらいの大きさなのに1万t・・・重過ぎっ。それじゃ飛べないだろっ?

 その敵役の古代恐竜ゴメス(学名ゴメテウス)も、10mしかないのに体重は3万t!

 なんてこったい! ゴジラだって身長50mというゴメス(ちなみにゴメスはゴジラ着グルミの改造です。リトラも操演用ラドンの改造だって話)の五倍なのに、体重は2万tなんだよ?

 身長が五倍ということは、人間だったら8m以上の巨人ということになるんですよ。大魔神だって4.5mくらい。大魔神の二倍かよ? 月光仮面に出てきたマンモスコングがそのくらいだっけ?

 でもゴジラはゴメスの体重が2/3なんだから、人間で考えると身長8mで体重が40kgくらいの人間になるの?・・・ゴジラ、痩せ過ぎだよぉ〜っ?

 でもね〜、そもそも5〜10mで体重が1〜3万tもあるというのがおかしい。1〜3tだったら納得できるけどね。

 でも、ガメラは身長60mで体重が80tだったけど、これもものの本によれば発泡スチロールより比重が軽いんだとか? どれくらいが適切なんだろうな〜?

 どっちにしろ、かなりテキトーな設定なのは間違いなさそうですね。

 100mもある古代植物ジュランが3千tで、40mの岩石怪獣ゴルゴスが10万t?もある。テキトー過ぎ! ガラモンも40mで6万tという設定なのに再登場の時は東京タワーの2/3くらい(推定身長200m?)のヤツもいるし・・・。

 でも、富士山を足下にしたスペクトルマンに比べたら・・・(ダイダラボッチか?)。

 怪獣の解剖図とか昔はあったけど、不思議だったのはヘドラにも内臓があったことだったり、メフィラス星人の脳なんて「いつも悪いことを考えている」とか書いてあった気がする。で、ゴーストロンなんかは脳みそがカラッポで馬鹿だとか・・・(いや、それって死んでるよ)。

 でも、実際、大海蛇なんて90mの目撃談もあるし(マンダかよ?)、アマゾンには50〜70mのアナコンダがいるとか、100mの大ミミズ(ミニョコン)が出たとかいった、マンマ、「ウルトラQかよ?」って言いたくなるような話がありますからね。

 まあ、結構、信憑性がある話では15mのマハンバと呼ばれるワニがいるという評判だし、この世には未知のUMAが潜んでいるでしょう。


 何か、単に“デカイ”というだけでワクワクしちゃいますよね。

 毎年夏の恒例のルパン・スペシャルで、今回は次元がカリ城で使ったシモノフ対戦車ライフル(多分)を入手して使うシーンがありましたけど、対戦車ライフルって、第二次大戦の時に使われた特大のライフルで、最初はドイツ軍が作って、それが他国にも波及して、シモノフの外にもラティ対戦車ライフルとかがあったそうですね。

 でも口径が一番デカイのは何と日本軍の対戦車砲だったみたいで、36mm口径だったって聞いたことあります。それも一発撃つんじゃなくてフルオートで何発も一挙に撃つものだったんだとか聞いたんですけど、ものの本を調べてもほとんど載ってないんですよね。

 それらしき代物があったのは間違いないと思うんですけどね。

 で、この対戦車ライフルみたいにバカデカイ弾丸を遠距離に撃ち出す大口径スナイパーライフルが、湾岸戦争以来、蘇っていて、大抵は重機関銃に使う50口径(12.5mm)なんですけど、中でも南アフリカのツルベロ社には20mm対空機関砲、俗にいうバルカン砲に使う弾(当たると弾頭内の炸薬が爆発するそうな)を撃てるライフルがあったりして、これって長さが2mで重量が25kgもあるんだって。

 重さが普通のライフルの五倍以上で持ち運びに不便過ぎだし、固定する三脚(ライフル用は普通二脚のバイポッドを使う)はブローニング重機関銃用のものを使って、これだけで21kgもあるんだそうで、これじゃ独りで持ち運べないよな〜。

 これは、対人用は考えてないね。スナイパーライフルというよりアンチマテリアル・ライフル。つまり、かつての対戦車ライフルそのものってことです。こうなったら、“怪銃”というべきかも?


追伸;BS2でルパン特集やっていて、私はワルサーP38のガスガン持って観てたんですけど、伝説の第一シリーズの演出をした大隅正秋さんが出演していて、初めてシリーズを降りた真相について語っていたんですけど、何か解るな〜。クリエイターの気持ちで作っていたから低視聴率で路線変更を強要された時は爆発したんだな〜。でも、再放送を重ねてルパンの魅力が大人向けのハードさに有ったことが認識されていって、国民的アニメとしてミリオンヒットした第二シリーズ以降より圧倒的に評価されたんですからね。やっぱり、作品は妥協しないで作り手の作りたいものを作らないと時代を超えた名作にはならないですよね。鬼太郎だって墓場の鬼太郎がアニメ化されたんだし。ちなみに、マニア間には知られた話なんですけど、ルパンや次元、五エ門、銭形、不二子の持ってる武器なんかも原作は無視してアニメで考えた設定なんだそうですね。ワルサーP38、357コンバットマグナム(パイロット版ではコルト・エグゼブティブ)、斬鉄剣(虎徹・吉兼・正宗を溶かし合わせて打ち直したもの)、コルト・ガバメント45、ブローニングM1930。ちなみに不二子の元相棒、殺し屋プーンはルガーP08を持っていたけど、これってドイツ軍の拳銃がルガーからワルサーに代わったことを暗示してんのかも?
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『ドラゴン・キングダム』に注目!

『ドラゴン・キングダム』で、ジャッキー・チェンとジェット・リーが共演するというのは、カンフー映画マニアにとっては一大事件ですよね。

 だのに、あんまり騒がれないのは何故? 『ラッシュアワー3』でジャッキーと真田広之が共演した時もさして騒がれなかったな〜、そういえば・・・。

 思えば、『座頭市と用心棒』『キングコング対ゴジラ』『マジンガーZ対デビルマン』『ジェイソンvsフレディ』『エイリアンvsプレデター』『マスター・オブ・サンダー決戦!封魔龍虎伝』みたいな両巨頭の対決物って、本来は燃える展開になる筈。

 で、西遊記がモチーフのファンタジー物で、ジャッキーは酔拳マスター、ジェットは蟷螂拳を使う少林寺僧ってんだから、実写版ドラゴンボールより面白いかもよ?

 敵役にはブリジット・リンが演じて有名な『白髪魔女伝』のキャラも出てくるみたいですし、今こそ、かつてのカンフー・カラテ映画ブームが再燃すべき刻なんですよっ!

・・・って、熱く語る人が少ないんだよね〜。寂しい・・・。

 でもね、この前、お昼のミノさんの番組に久しぶりに陳静先生が娘と一緒に出てて“ビューティーカンフー”を披露していたんですけど、やっぱ、あのスピードと身体能力は凄いっスわ〜。

 最強の武術家に伝統中国武術を学んでまっす・・・と威張ってみせても、陳静先生のあの電光石火の連続攻撃をズババババ〜ンッ!と食らったら鼻血出してふっ飛ばされると思うな〜。

 やっぱり、武術で一番大切なのはスピードですよね。相手より速く急所に一撃すれば終わるんだもん。

「表演武術は形ばっかりで実戦の使いものにはならないよ」なんて言いながら、伝統武術やっている人が自慢げにヘロヘロリ〜ンと蝿が止まりそうな技見せて、「どうっすか?」って顔して同意求められてもな〜?って思う武道家や格闘家は多いと思いますよ。

「俺、本気で攻撃してもいいっスか?」って言いたくなるでしょうね? だから武術は侮られる・・・。

 でも、「こりゃあ、スゲ〜ッ!」って思う人はいますよ。

 フィリピノカリなんか速いしな〜。蘇東成先生も速いよな〜。友寄先生の貫手なんて風切り音が鳴るみたいだったしな〜。岡林先生の突き蹴りもエライ速さでしたね〜。

 私の師匠も何が凄かったか?と言って、もう圧倒的に化け物みたいにスピードが速かったですよ。速過ぎて見えなくなっちゃうんだからな〜。

 ジャッキーもジェットも体力は当然落ちてると思うけど、スピードは落ちてないですよね〜。『ドラゴン・キングダム』は必見ですな〜。


追伸;ふぅ〜、やっとこさ本の原稿書き終わったんですけど、これから八月半ばくらいまで直しや仕上げの作業が続くんですよね〜。それが終わると次の本の直しが始まるし、大変だな〜。DVDも作らにゃならんし・・・(DVD情報は問い合わせください)。

追伸2;今年の夏はダンス白州に8月14、15日に行ってきます。今回は特に何もやらないんで普通に避暑と盆休み兼ねて、会員さん達と遊びに行ってきま〜す。余談ですが、舞踏の世界について勉強しようと思って、町田のあおい書店で『舞踏大全』というブ厚い本を買いました(5200円! ギョエ〜ッ、芸術の本は高いな〜)。いや〜、これって『世界妖怪図鑑』という書名でも納得するかも〜? なんちゅうか、「ヒエロニムス・ボッシュの怪奇画をダンサーで3D化してみましたっ」って感じかな・・・。
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山口崇の『柳生十兵衛』は意外にはまり役

 柳生十兵衛と言えば、古い時代劇ファンには、近衛十四郎の柳生武芸帳シリーズ(第二東映)、私みたいに40代の『柳生一族の陰謀』直撃世代には、千葉真一(現在、JJサニー千葉だっけ? ややこしいよ、千葉チャン)のイメージが強烈だと思います。

 ですが、以前にも書いた通り、『梓右近捕り物帖・江戸を斬る』『徳川三国志』の若林豪、NHK大河での原田芳雄、『徳川風雲録』の西条英樹、『柳生十兵衛』の原田大二郎、『それからの武蔵』の藤岡弘、Vシネ『魔界転生』の渡辺裕之、『将軍家光忍び旅』の勝野洋、『柳生十兵衛七番勝負』の村上弘明、テレ東新春ワイド時代劇の中村獅童、Vシネ『ムラマサ』の竹内力・・・といった人達が演じています。

 柳生十兵衛を演じて当たり役だった近衛十四郎の息子である松方弘樹と目黒裕樹も十兵衛を演じていました。

 やはり、剣豪役者No.1の評価の高い近衛の息子だけあって、松方さんも目黒さんも立ち回りの剣捌きや、やや反り身になって目を剥いて見下ろすようにする仕草などは父親そっくりです。

 松方さんは『密命・寒月霞斬り』で榎木孝明のライバル日下役の殺陣が凄かった。榎木さんを圧倒する身震いするような強敵のオーラをビンビン出していて、ここ最近の時代劇で屈指の対決シーンでした。


 さて、そんな時代劇ファンの私も知らなかった柳生十兵衛ドラマが、現在、ファミリー劇場で放送中の山口崇主演『柳生十兵衛』です。

 山口崇と聞けば、『大岡越前』の上様役くらいしか時代劇イメージがなく、70年代ホームドラマに出演されていた俳優さんという印象を受けます。

 で、剣豪のイメージは全くしないので、このドラマも特に気にしておらず、チェックしていなかったんですが、何げなく見てみたら、緒形拳が若き日の荒木又右衛門を演じていたりして、中々、豪華な配役且つ、重厚な演出でした。

 そして、山口崇の殺陣に関しても、オヤッ?と思うような俊敏な動きを見せたりして、どうせ下手だろうと思っていたものですから、意外でしたね。

 殺陣に慣れている人は様式化されたパターンの動きを見せるので、「うまいな〜」とは思うんですが、オヤッ?という意外な面白さは感じないんですが、あまり時代劇をやらない人の中には、独特の癖のある動きを示して逆に印象に残る人がたまにいたりするんですね。

 で、私は癖のある人の殺陣のほうが好きなんですよ。いくらうまくても同じようなアクションしかやらないんじゃ面白味が無いでしょう?

 だから、何か妙な緊迫感と実際に叩き斬っている雰囲気があって、山口崇の殺陣は意外と拾い物でしたね。

 殺陣師は誰かな?と思って、クレジットタイトルを見つめていたら、東映剣会の上野隆三さんでした。

 そして、監督は、何と! 集団時代劇で名を売った光と影の映像魔術師と言われた工藤栄一監督でした。
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面白い時代劇が観た〜い!

 もう一度観たいな〜と思っていると、BS・CSで放送される・・・という不思議な現象が起こって、唯識論(ナーガルジュナだったかバスバンドゥだったか?が唱えた仏教論)の真実味を感じている今日この頃ですが、映画版のヒットによってTVシリーズ化された『柳生一族の陰謀』が、BSフジで放送中です。

 映画版は、ヨロキン(萬屋錦之介)が東映時代劇に復活した!というので話題になり、同時に時代劇ブームの一時的復活の切っ掛けになったオールスター映画でした。

 柳生但馬守宗矩(ヨロキン)の権謀術策を描き、父親に利用された十兵衛(千葉チャン)の怒りが最後に爆発して・・・という仁義なき戦いシリーズの深作監督らしい掟破りの快感に満ちた作品でした。

 キャストも凄くて、三船敏郎、松方弘樹、山田五十鈴、丹波哲郎、原田芳雄、西郷輝彦、夏八木勳、そして、若き日の真田広之も志穂美悦子も出ていました。

 深作監督曰く、「JACのお陰で撮れた作品」ということで、TVシリーズはその後のJACが全面的に活躍する時代劇作品『柳生十兵衛あばれ旅』『柳生あばれ旅』『影の軍団1〜4』の先駆けとなった印象があり、主人公も宗矩(山村聡)ではなく、千葉チャン演じる柳生十兵衛になったのでした。

 もっとも、私はTVシリーズは断片的にしか観てなくて、観逃していた回もあったんですよね。

 だから、完全な形で観直してみたいと思っていたんですが、今回、第一話を初めて観て、ヨロキンが特別出演(役柄は別)していたり、映画版の雰囲気を踏襲していたことを確認しました。

 四話目では、島田歌穂(ロビンちゃんだっ!)と、早川絵美(ベルスターだっ!)がゲストで出演していて、早川絵美と志穂美悦子が一騎打ちするんですけど、もう、「うわっ、スゲ〜、ベルスターVSビジンダーだよ?」という具合にしか見えなかったですよ。

 お二人の共演は、『女必殺拳』か『少林寺拳法』以来なんじゃないかな〜? でも、対決したのは初めてかも? あっ、そういえば、『少林寺拳法』に出ていた誠直也(ファイヤーマン、アカレンジャー)の奥さんが早川絵美だったんじゃなかったっけ? ひょっとして出会いはこの映画?

 ところで、柳生十兵衛というと、チャンバラ・ファンの間では近衛十四郎が有名ですが、歴代十兵衛役者というと、原田芳雄、若林豪、藤岡弘、、村上弘明、中村獅童、佐藤浩市などが演じ、西城ヒデキや原田大二郎の十兵衛もありました(ちと、違和感が・・・)。

 また、近衛の息子である松方弘樹と目黒裕樹も演じていて、目黒さんはアニメの『十兵衛ちゃん2』で柳生十兵衛の声をアテていたりもしてます。

 それから、Vシネ系では、『魔界転生』で渡辺裕之が演じていて、これは中々似合っていました。映画版よりも原作に近くて、Vシネ規模とは思えない豪華さと田口トモロヲが由井正雪を演じて悪の親玉を怪演していました。和崎俊哉の柳生宗矩も、出色でした。

 小沢仁志も『くのいち忍法帖柳生外伝』で柳生十兵衛を演じていて、これは監督も兼任だったと思いますが香港映画っぽくて面白かった。『ゼイラム』シリーズの女バウンティハンター役が知られる森山祐子の忍者装束が、メチャメチャ、格好良かったですね〜。

 最近では、あの竹内力さえも『ムラマサ』シリーズで柳生十兵衛を演じているんですけど、これが似合い過ぎていて、ちょっとビックリしましたね。力兄ぃで『柳生十兵衛死す』とか作ったら面白いかも?

 柳生十兵衛って、ワイルド系の代表みたいなイメージが出来上がっていて、線の細い役者さんだと似合わないですよね。

 やっぱり、実在剣豪ヒーローでは、柳生十兵衛が宮本武蔵に次ぐ人気者でしょうね。その次が沖田総司かな〜?

 時代劇のヒーローというと、品行方正な人よりクセ者の方が絵になるんですよね。

 丹下左膳、眠狂四郎、座頭市、鞍馬天狗、椿三十郎、木枯らし紋次郎・・・。

 あの水戸黄門だって暴れん坊将軍だって鬼平だって金さんだって、実在人物をモデルにはしているものの、イメージは完全に創作ですからね。現実にああいう人だったら、周囲の人達からは困ったちゃん扱いされてるでしょう。

 桃太郎侍なんて、毎週20〜30人ぶった斬ってるんだから、実際にいたら殺人鬼ですもんね〜。

 でも、時代劇って、ファンタジーだと私は思うんですよね。妙にリアルに作ろうとしなくていいんじゃないかな〜?

 もちろん、時代考証とかはそれなりにやるべきだと思うんですけど、あまりにもリアリティーに拘り過ぎると制約に縛られ過ぎて逆につまらなくなってしまうと思うんです。

 何か、時代劇は真面目に作らねばならないという風潮が強くなり過ぎてるんじゃないかな〜?という気もするんですよね。

 で、それが空回りして一部のファンのためにだけ作ろうとしているみたいに思えて仕方がなかったりもするんです。

 あらためて『柳生一族の陰謀』を観て思うのは、やっぱり、この頃の時代劇の持っていたパワーは凄いということです。型に嵌まらないエネルギーを感じるんですね。

 今はエネルギー過剰の作品は敬遠する人が多くて、せせこましく纏まった作品を良しとする人が多いように思えるんですけど、私は、もっとムチャクチャなパワフルな作品が観たいですね。

 そういえば、『密命〜寒月霞斬り〜』も、第三話に登場した福本清三さん演じる無外流居合術(正確にいえば後に採り入れられた自鏡流の技)の遣い手の用心棒とテクニカルな攻防をするシーンは、久々に楽しめました。

 剣を打ち払って斬るといった攻防ではなくて、刀身を接触させたまま太極拳の推手のように刃筋を受け流して切り返したりする攻防の末に榎木さんが競り勝つんですが、福本さんの巧みな剣捌きも相俟って、非常にスリリングな攻防でした。

 こういう剣の使い方は日本の剣術ではあまり無くて(裏技としては有る)、中国の剣術の用法みたいなんですが、一つの日本の剣術の攻略法として私も多用している(DVDの剣術の演武のところでやっているので持っている人は御確認ください)ので、オォッ?と思いましたよね。

 これは榎木さんの意見も入っているんじゃないかな〜? 『必殺仕事人・激突!』の時に滝田栄さんが同様の殺陣を見せたことがあったんですが、この時の武術指導は東郷秀信氏。抜刀試斬のスペシャリストとして業界で有名な方です。榎木さんの師でもあり、技の匂いが共通するのは当然ではないか?と思うんですけれどもね〜。

『オトコマエ!』の方も、柔術テクニックの殺陣は斬新ですが、やや合気道っぽいから、もう少し柔術的な泥臭さも出してもいいかも・・・?

 合気道の体捌きは、日本武術としては少し異質なところがあるんですよね。これは古流柔術の体捌きが直線的なのに比べて、合気道は円周を回るように捌く点で区別がつくんですけど、源流の大東流と比較すると、体捌きに根本的な違いが出ているんですね。

 これは、一刀流と新陰流の違いにも似ています。

 こうした流派の技の原理的な違いみたいなものを殺陣の中に表現していったら、もっと面白くなるんじゃないかな〜?と思うんですけどね。

 そういう違いを見せていた作品で、ヘェ〜?と思ったのは、ジェット・リーの『ザ・ワン』ですね。

 あれは悪のジェットが形意拳を遣い、正義のジェットが八卦掌を遣って戦い、形意拳の直線的な攻撃を八卦掌の円曲線の動きで受け流して逆転するという戦い方をよく表現していました。

 これって、形意拳の「半歩崩拳、遍く天下を打つ」と称えられた郭雲深と、八卦掌の創始者の董海川が勝負したところ、三日三晩戦っても勝負がつかなかったので親交を結んだという創作話から採用したんじゃないかな〜?と思います。

 そういえば、『少林少女』の中で、柴咲コウが少林拳を遣ってラクロスをやるとパワーが余って暴走してしまうというシーンがあり、その後、ミンミンから太極拳を習って、パワーをコントロールする術を学ぶ・・・という演出がありました。

 この辺りの演出は特に説明されてないので、『映画秘宝』では誤解して批評されてましたけど、何か、新しい分野に挑戦するとやたらに貶すという批評が多過ぎる気がするんですけどね〜。

 ネットでも批判が多いそうですけど、ファミリー映画としてよくできてると思うけどな〜。何か、最初っからケチつけてやろうという意識で映画観るんだったら、そっちの方が日本映画の将来を潰す流れを作ってしまうように思えるんですけどね〜。

 同じ批判するにしても、建設的な観点から、「ここをこうすれば、もっと良かった」という具合の批評を読みたいですね。だって、あれだけの規模のアクション映画を日本映画界で撮るというのは中々ない訳で、その点だけでも、もっと評価して盛り上げていくべきだと私は思うんですよ。

 ダメな映画を撮ろうとしてる人なんて、どこにもいないですよ。結局、好みの問題でしかないんだから・・・。まあ、貶すのが映画秘宝的スタンスなんでしょうけどね。

 それと、チャンネルnecoで新しく始まった『碧血剣』の武闘アクションは、非常に良いです。

『笑傲江湖』から始まった中国製作の金庸武侠ドラマ・シリーズですが、徐々にCGに頼り過ぎる感じがして俳優の生身のアクションが少なくなっている印象を受けていたんですけど、その辺りの反省も入っているのか、今回は主役の人が相当高度なアクションを見せてくれています。本当に凄いんですよ〜。

 もう、ね〜・・・中国武術の高度な戦闘法がテンコ盛りで驚いてしまったんですよ。

『少林寺』の悪の将軍役でデビューした于承恵が、『笑傲江湖』の風清揚、『連城訣』の梅念生、『神チョウ侠侶』の黄薬師(東邪)に続いて、主人公の武術の師匠、華山派武術の総帥、穆人清(神剣仙猿)を演じています。

 この人の剣術は実に風格があって、私は憧れますね〜。主演作『黄河大侠』は、いぶし銀のオヤジ・ヒーローっぷりが格好良かったです。

 于先生は、両手で柄を持つ双手剣術の名手なんで、ちょっと日本の剣術にも応用が利くんじゃないか?と思って真似したりもしてます。特に下から跳ね上げる技とか、コブラが首を振るみたいにユラユラと剣尖を揺らしながら突き込む技なんかは大太刀術みたいな長剣の操作法の参考にしてます。

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『少林少女』は武道精神を描いていてグー!

「柴咲コウは目がデカイな〜」というのが、作品を見て最初に感じた点でした。まるでアニメに出てくるアクション・ヒロインが、そのままCGで実写化したかのごときググッと強烈な光を放つ眼力・・・。

 これまで彼女が出演している作品は、『案山子』『着信アリ』といったホラー、『メゾン・ド・ヒミコ』『どろろ』が印象深かったんですけれど、この『少林少女』が、一番、頑張ってるな〜という印象が強かったですね。

 何しろ、アクションのほとんどを本人が実際に演じており、それが武術を使った格闘アクションなんだから、そりゃあもう身体張ってますよ〜。

 で、そのアクションなんですが、想像していた以上に、武術の基本をしっかり訓練して姿勢が身についていたのに、まずビックリ。

 最近のアクションは、カメラワーク(撮影技術)とカットワーク(編集技術)を駆使して、スタントマンの卓越したスキルと俳優の演技が見事に融合したように見せるためにカット割りが細かくなってフレームも近接した画が多くなっている傾向があるように思っていたので、この作品もそういう技巧的なごまかしが多用されているだろう・・・と予想していました。

 ところが、柴咲コウの動きを引きの画面で割りと長く撮っているんですね。

 つまり、アクションのごまかしが利かない。本人の動きが悪ければ、そのまま残念な結果になってしまう・・・。

 例えば、『あずみ』の上戸彩は、シーンによって動きのキレに相当な差がありましたが、撮影が進む中で上達していったのが画面に反映していました。刀を使う難しさと、逆に刀を使うことによって助けられた面もありました。

 柴咲コウは、一年間訓練して撮影に臨んだそうですが、売れっ子の女優で歌手でもある多忙な身で、あそこまで形になる動きを体得したというのは驚異です。

 正直、ここまでやれるとは予想以上でした。

 役者は演技するのが仕事ですから、大抵の役柄はうまく演じられるでしょう。中卒高卒の役者が、医者や弁護士を完璧に演じてみせることも当たり前です。

 ところが、どんな優秀な役者でも、武道家の演技をするのは難しい。

 訓練された身体の動きを演技力だけで表現するのは、どだい、無理な話なのです。

 実力のある俳優、女優が時代劇で剣の達人を演じている時、ガッカリしてしまう場合が少なからずあります。

 時代劇の主演クラスの俳優が居合術などを修行したりするのも、格好だけの殺陣を訓練してもサマにならないのを自覚しているからでしょう。

 柴咲コウの動きは、殺陣や通常のアクションの手を訓練して臨んでいる様子はありませんでした。意外と泥臭い格闘シーンだったりしていたのです。

 これは下手な見せ方だと、つまらなくなってしまいかねないのですが、うまい具合に見せていたと思います。

 それと、少林拳や太極拳の理合を用いた教訓的な内容も込められていて、非常に教育的なストーリーになっていたのも意外でした。

「力だけじゃダメ。力のコントロールが大切」だとか、「武術は戦いの道具じゃない」といった教えは、実際に愛好している人間でも忘れてしまいがちな点でしょう。

 もちろん、ストーリーに御都合主義やアレ?と思う点も感じられたのですが、全体的に明るくハッピーに纏めたところは少年ジャンプ的な王道に感じられて気持ち良かった。

 何度でも繰り返し観たくなる久々の快作です。


 あっ、そういえば、劇場のプログラムで以前、F昌堂で一緒に仕事していたHさんが少林拳について書いていて、「元気でやってるね〜」と思いましたよ。


追伸;中国四川の大地震で被害に合われた方々の御冥福を祈ります。
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『少林少女』と『カンフーハッスル』

 柴咲コウが主演した『少林少女』の劇場公開に併せて、同作のプロデューサーでもあるチャウ・シンチーが監督主演した『カンフーハッスル(原題は“功夫”)』がTV放送されていたので、久々に見ました。

 この作品を劇場で見た時は、「チャウ・シンチーの作品は、金庸の武侠小説の影響が濃い」ということをそれほど知らなかったんですが、その後、私自身が金庸原作の武侠ドラマを熱中して見て、小説も読んだりするようになったので、今回はより明確に作品の背景が解るようになりました。

 作中に怪しい物売りの爺さんが幼い主人公に売り付ける武術の教本『如来神掌』や、最後にもう一度出てきて別の子供に売り付けようとして出す教本のタイトルが、「独孤九剣(笑傲江湖の主人公、令狐冲が体得した必殺剣法で、無敵の剣侠“独孤求敗”が創始した剣法という設定で、神チョウ侠侶の主人公、楊過が独孤求敗の相棒だった大鷲から学んで自得した剣法も同じらしい)」「一陽指(“南帝”と呼ばれる達人、一灯太師の得意技)」「降龍十八掌(“北丐”こと洪七公の得意技で、丐幇の幇主の代々の秘伝であり、天龍八部の主人公も当然使える。洪七公に学んだ射チョウ英雄伝の主人公、郭靖も使える。ちなみに、『ドラゴンタイガーゲート龍虎門』でドニー・イェンが敵のボスを倒す時も使ってた。流石、中国はパクリ天国だな〜?)」「九陽真功(少林寺の秘伝で、武当派を開いた張三豊から倚天屠龍記の主人公、張無忌に伝わる)」といった、金庸の代表作といわれる笑傲江湖・射チョウ英雄伝・神チョウ侠侶・倚天屠龍記・天龍八部に登場する武術の秘伝だったりするところが、マニアックな笑い所です。

 琴の音波がギャオスの超音波メスみたいに相手を切り刻むところなんかも、金庸作品ではおなじみで、気の力を駆使して戦う描写は金庸の最も得意とするところです。

 そういうお国柄の事情を知らない人達は、「ドラゴンボールの真似だ」と非難していたりするようですが、事実は全く逆なのです。

 ドラゴンボールの舞空術は、軽功の発展型であり、気光波の攻撃も、内力の攻撃をSF的に表現しているものです。

 ですから、火雲邪神の“崑崙派のガマガエル拳法”というのも、射チョウシリーズの悪役、“西毒”こと欧陽峯の得意な気功の技“蝦蟇功”のことなのです。

 あ〜、そういえば、香港の映像派の巨匠、ウォン・カーウァイ監督が武侠物に挑戦した『楽園の瑕(原題は“東邪西毒”)』は、金庸の射チョウ英雄伝では既に老人として登場する東邪こと黄薬師と、西毒こと欧陽峯の若い頃の話をオリジナル・ストーリーとして作られたもので、西毒は自殺したレスリー・チャンが演じていました。

 ウォン・カーウァイは映画好きの人の間では評価が高いものの、私はどうも、あのテンポののろさと独白調のナレーションが苦手で、この『楽園の瑕』も、サモハン・キンポーがアクション監督をやっていると聞いて期待して見たんですが、三回見て、三回とも途中で寝てしまいましたよ・・・だから、どんな話なのか、さっぱり解らない。

 この作品の撮影は途中で長く休止したりしてキャストが怒り、それを慰める意味で『大英雄』というお正月の隠し芸大会のドラマみたいなバカ武侠映画が一本作られたそうなんですが、正直、こっちの方が気取ったカーウァイ作品よりずっと面白かったですね。


 とにかく、金庸作品は、中国では国民的な時代劇(武侠物というのは、要するに日本のチャンバラ時代劇みたいなもの)として人気が高いのでしょう。

 そして、この『カンフーハッスル』でも、ブタ小屋砦の大家夫妻は、金庸の神チョウ侠侶の主人公二人、楊過と小龍女という名前ですし、ラストに天空高く昇ったチャウ・シンチーの周囲を二羽の大鷲が飛ぶところなんて、神チョウ侠侶へのオマージュが露骨なのです。

 シンチーは、『少林サッカー』の時も、植木職人に独孤九剣を使わせていますし、実在したとされる乞食の拳法家蘇化子を演じた『キング・オブ・カンフー』の時は、夢の中で乞食の秘密結社丐幇の幇主、洪七公から秘伝の降龍十八掌と打狗棒術を教わったりしていました。

 チャウ・シンチーのブルース・リー愛は有名ですが、もう一つ、このような金庸武侠物への熱狂的愛があることを忘れてはいけません。

 ここまでオマージュを捧げていると、小中千昭がシナリオを書くと、全て最終的にクトゥルー神話になる・・・(ティガしかり、エコエコアザラクしかり、ヘルシングしかり、GRしかり。流石にウルトラマンやジャイアントロボがクトゥルー神話になるとは予想外でしたよ。魔女や吸血鬼の話なら解るけど?)というのに匹敵している印象も受けます。

 コメディ作家としての評価が高かったチャウ・シンチーは、「一番なりたかったのは武術家」と発言して、周囲はギャグだと思って笑っていたら、本人は本気そのもので、ついに念願の武術映画の決定版を撮った。

 しかも、感心させられたのは、アクションの動きそのものが非常に理に適っていて、肉体も十分に鍛えて臨んでいたことです。

 もちろん、ジャッキーやサモハン、ジェット・リー、ドニー・イェンみたいな武術アクションの世界チャンピオン・クラスにはいきませんが、町道場の師範代くらいの技量はあるかもしれません。

 つまり、武術愛好家である我々に近い存在で、恐らく、昔から訓練だけはずっと続けていたのでしょう。

「クライマックスで突然、強くなる理由が解らない」という批評がいくつもあったみたいですが、あれは、主人公が少年時代に真面目に取り組んだ如来神掌の訓練によって自然に内力が養成されていて、それがコブラに咬まれた毒の作用や、火雲邪神に物凄いパンチを食らって半死半生の状態になったことで、体内の気脈のルートが偶発的に繋がり、内力が一気に流通するようになった結果と説明されているのです。

 これも、金庸の小説では度々出てくる描写なんですが、鍼灸の理論に詳しい人だったら、なるほどな〜と思うかも知れませんし、肥田式強健術の愛好家だったら、「聖中心が徹ったんだろう」と考えるでしょう。

 武術の秘伝や極意と言われるものは、ほんのちょっとした身体操作のコツを知るだけで劇的に技のレベルが上がったりするということが現実にいくらでもあります。

 長く苦しい訓練をしなければできるようにならない技も多いですが、実は高度な秘伝というものは、訓練量には比例しない場合がほとんどなのです。

 いや、むしろ、訓練していない人間の方が体得しやすかったりする。つまり、「自然にやる」というのがコツだったりする訳です。今度のセミナーでやる予定の脱力技法なんかはその典型なんですよ。

 今、『倚天屠龍記』を読んでいる途中なんですが、この作品の第一巻の最初の方は、武当派武術の創始者とされる伝説的な人物、張三豊が内家拳を創案する話なんですね。

 で、この武術の描写が太極拳の極意を非常に簡潔に説明していて、「こりゃあ、金庸先生は、やっぱり武術の心得があるに違いない。これは、やっている人間、しかも、かなりのレベルに達した人間でないと解らない筈だ」と、読んでいて唸ってしまいましたよ。

 これまでも、ツボの名前とか気功のやり方とかがかなり正確で、もしかして?と思っていたんですが、まず、間違いないと思います。

 金庸の作品は、内家武術の遣い手が活躍する話が多いので、恐らく、太極拳などの内家派の武術を修行したのではないか?とも思われます。

 時代的にも楊家太極拳は張三豊が創始したという説が流通していた頃です。この説は陳家太極拳が普及するようになってから否定されていますが、太極拳・八卦掌・形意拳が内家派三拳として武当派で修行されるようになっています。

 武侠小説では、華山派・少林派・峨嵋派・崑崙派・天山派・青城派・恒山派・衡山派・泰山派・黄山派といった武術の派閥が出てきて、これに血刀門とか日月神教とか丐幇とかいった宗教組織や秘密結社もからみますし、ヒョウ局と呼ばれる護送組織もあります。

 現実に、中国では、少林派・武当派・峨嵋派の武術はありますし、かなり昔から白蓮教のような武術訓練を課した宗教結社もありましたし、ヒョウ局も実在していました。

 映画が大ヒットした後に少林寺の周辺には武術学校が沢山できたそうですし、武当山でも武術は盛んになっているようです。ただし、ドキュメンタリー番組で紹介された武当山では、内家武術とは無関係な八極拳や酔棍を演じていたりして、「どこが武当派やねん?」と、ツッコミを入れてしまいましたが・・・。

 黒社会と呼ばれる政治的秘密結社(洪門会が有名)の流れを汲む中国マフィアの世界では、武術を用いる殺手(殺し屋)が今も存在しているとされます。これは日本の右翼が武道を訓練するのと同様だと思えばいいでしょう。

 日本に中国武術を輸入しようとした人物関係は、右翼系の人達(お名前は自主規制しておきます)でしたし、現実に日本、中国に限らず本当に強い武術の実力者は思想的に右翼系の人が多いのです。

 私自身は思想信条は持たないようにしていますし、思想信条で付き合う人を決めている訳ではありませんが、大体、性格的に尊敬できる人は右翼系の人の方が多かったです。

 左翼系の人達って、何か情が薄いというか、人間を社会の最小単位として考えているからなのか? 妙に小賢しい人が多かったように思えるし、理屈先行で実行力が足りないように思えましたね。

 右翼系の人達は、後先考えないで突っ走る人が多くて、困ったちゃんだな〜?とか思うんですが、何か微笑ましいというか人間的には魅力的な人が少なくありません。ただし、感情に溺れて現実が見えなくなる傾向はあるかも知れません。

 どっちにしろ、何かの思想信条を持った時点でものの考え方は偏る訳ですよ。

 私が、自分の研究してきた流派の名前を“游心流”と名付けたのは、思想や信条・信念といったもので心を固めたくなかったからなんですね。

「游」という漢字には、ドリフト(漂流)するという意味がありますが、心を一か所に留めないで、自由に発想を広げて常に進化するのが武術の理想的在り方だと考えたからなんですよ。

 もっとも、そういう高尚な理由を言うと、糞真面目な権威が大好きな人ばっかり集まってきて、鉄面皮の軍団みたいになりかねないから、「遊び心でつけました」と、ハナッから権威主義に背中向けた理由を言ってきた訳です。これはこれで嘘じゃないし。


 だから、『カンフーハッスル』とか、アクション映画にも妙な理屈つけたがる人っているじゃないですか? ナンセンスですよ。理屈がどうこうじゃなくって、映画は見て面白いかどうか? 感動できるかどうか? それ以外に価値なんか論じなくっていいんですからね〜。

 で、早速、『少林少女』も見てきました!・・・と、書きたいところだったんですが、1000円で観られるオヤジデーに、いつもスカスカに空いている映画館に上映10分前に行ったら、何と!ズラ〜ッと劇場の外まで人が並んでいて、「こりゃあ、上映時間までに入るのは無理無理〜」と思って、諦めて駅前の本屋さんに寄って、そのまま帰りましたよ。

 カップルに埋もれてオッサン独りで『少林少女』観てる・・・ってのもね〜?

 休みの日だったら解るんですけど、平日の午前中という最も客が入らない筈の時間帯でこれなんだから、参りましたね〜。いつも客の入りの悪い映画館は、さぞ喜んでいるでしょう。

 TVでは特番が組まれて、中でも柴咲コウが実際に少林寺近くの武術学校を訪ねたドキュメンタリー番組は、世界ウルルンみたいで中々良かったです。

 黒谷先生が柴咲コウのファンだと言ってましたけど、私は以前はあんまり好きじゃなかったんですけど、『メゾン・ド・ヒミコ』でファンになり、『どろろ』で大ファンになりました。

 今回の『少林少女』も、クランクインの一年前から定期的にカンフーの練習をして臨んだというのはハリウッド女優みたいな話で驚かされますね。よく聞く話では、「事務所に最低三カ月は特訓やらせてから撮影に臨ませたかったけど、スケジュールの都合で一カ月しかできなかった」みたいな話。

 新人女優さんだったら、まだ解るけど、超が付く売れっ子で、歌手としても活動してるしTVドラマや映画も精力的にやっていた柴咲コウが、隠れて特訓していたというのは感動的な話ですね(映画の感想は、もうちょっと待っててくださいね)。

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必殺シリーズ幻の作品を見た!

 シリーズが長く続いていると、必ずといって良いほど、異端の作品というものが生まれるものです。

 そして、あまりにもシリーズの雰囲気と違うものになってしまい、視聴率がふるわずに打ち切りになってしまったりもする。

 しかし、そんな長寿シリーズの鬼っ子みたいな作品というのは、どれも異端であるからこそ、非常にマニアックなファンが生まれるものです・・・。

 例えば、今もシリーズが続いているガンダム・シリーズの異端の作品と言えば、各国のお国自慢ガンダムが格闘技の試合をするという“ロボジョックスみたいな(しまった! 例がドマイナー過ぎて誰も判らんぞ? え〜っと・・・人形アニメを使ったZ級SF映画です。相当な特撮マニアでないと知らないと思います)”設定の『機動武闘伝Gガンダム』なんて、金庸の武侠物の影響下に生まれた素手でガンダムを破壊する男、マスター・アジア東方不敗なんてキャラが出てきてブッ飛んだ作品でした。

 あるいは、先日まで深夜に放送されていた『墓場鬼太郎』なんて、これまで正義の少年妖怪?として人間の味方だった鬼太郎の初期の原作通りに描いていて、原作を知らない人達にとっては呆然とする展開でした。

 もっとも、最近の平成仮面ライダーなんて、昔の仮面ライダーとは年々掛け離れていくばかりで、シリーズそのものが毎回、工夫し過ぎて異端そのものの作品になりつつありますが、そうなるのは、時代の要請みたいなものがあると思うんですね。


 さて、ホームドラマチャンネルで、必殺シリーズの中でも最もカルト的(比喩じゃなくて内容的にも・・・)な不人気作(これも比喩じゃなくって、一般的な必殺ファンからは無視されてますから)である『翔べ!必殺うらごろし』の放送が始まりました!

 何を隠そう、私、必殺シリーズ中で、この作品がダントツで好きなんですね。

 何故か?と言いますと、「これって必殺じゃないじゃん?」って思えるくらいシリーズから逸脱しているのです・・・。

 主要キャラは、旗竿を持ってカンフー着に裸足でボロマントを着て歩いている密教の行者らしき“先生(中村敦夫)”と、記憶喪失で元殺し屋だったらしき“おばさん(市原悦子)”、長身怪力のために女扱いされないコンプレックスのある“若(アッコ)”、江戸で仕事人の繋ぎをやっていたらしき“正十(火野ショウヘイ)”に、ちょっと頭の弱い渡り巫女の“おねむ(鮎川いずみ)”の五人。

 この作品は、京極夏彦の巷説百物語シリーズの元ネタになった(映像化された作品を見比べるとクリソツですよ)という噂もあって、毎回の事件がオカルト、超常現象がらみなんですね。

 要するに、江戸時代の都市伝説を流れ者のゴーストハンターが解決する?みたいな時代劇版『怪奇大作戦』と思った方が、必殺シリーズのイメージより近しいのです。

 それで、恨みを呑んで死んでいった人々の怨念を受けて、先生とおばさんと若が犯人を殺す・・・んですが、特別、金で仕事を請け負う訳じゃない。

 その殺し方も、いつもの必殺とはかなり違っていて、おばさんは中村主水ばりの騙し討ちで、若はひたすら殴り殺す。

 で、先生は昇る朝日に拝礼して霊が乗り移ったみたいになって、突然、旗竿持って駆け出すと、ジャンプして空中から旗竿をブン投げて串刺しにする!

 刺された相手は、『オーメン』で避雷針が刺さって死んだ神父みたい・・・。

 もう、この時の敦夫の強さといったら、手刀で敵の侍の刀を叩き折ってムンズと襟首掴むと、そのままデヤァ〜ッ!と岩壁に10mぐらい投げ飛ばして殺すとか、もう尋常な人間とは思えません。

 必殺シリーズ最強の仕事人は誰か?というファンの間の論争では、中村主水か念佛の鉄か・・・あるいは「ムチャクチャ強い」と噂されていた“死に神”とかいましたが、うらごろしの“先生”が間違いなく最強だと思います。

 多分、この先生は中国に渡って修行してたんでしょうな〜? それで仙人みたいな生活してて中国武術も習得したに違いない(決めつけてるな〜)。

 一方、おばさんの殺し方なんて、「お前さん、落とし物だよぉ〜」と呼び止め、「えっ、俺は何も落としちゃいないぜ?」って言われると、「これから落とすんだよぉ〜」「?」って具合に相手がキョトンとしてる隙をついてドスでブスッと刺して、「お前の命だよぉっ」と言う・・・コワイ・・・。

 若の殺し方は、ひたすら殴る! でも、パンチしたら相手の首が180度グルッと回って絶命・・・オイオイ・・・。

 確か、この作品、私が高校生の頃に見た記憶があるんですけど、その後、再放送されるのを楽しみにしていたんですが、さっぱりされない。他の必殺シリーズはほとんど再放送されてるのに・・・。

 それから、うらごろしのテーマ曲「愛して」はアッコさんが歌ってる中でも一番カッコイイ。時代劇テーマ曲の中でも一、二を争う名曲だと思います(ちなみに作詞作曲はハマショー)。東映ビデオのオイロケ・アクション路線XXシリーズの『美しきキリングマシーン』の中で英語バージョンがちらっとかかります。

 昨今の都市伝説ブームを先取りし過ぎた幻の時代劇。藤田まことのナレーションで、「たとえ、貴方が信じようと信じまいと・・・」と結ぶところなんて、「セキルバーグめ、ここからパクッたな?」って感じです(まあ、このフレーズはもっと昔からあるけど)。

 時代劇に今イチ馴染めない人でも、この作品は全然違う意味で楽しめる筈? ホームドラマチャンネル見れる人は要チェックですぞ!
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TV時代劇よ、永遠に・・・

 時代劇好きとして、NHKの時代劇が30分枠になってしまったことは、非常に寂しい限り・・・。

 そして、テレ朝も時代劇枠を撤廃してしまったというし、TBSの『水戸黄門』を除けば、もうTV時代劇ドラマ枠としては、最後の頼みの綱はテレ東だけ?

 そのテレ東も、時代小説ブームの新旗手として知られる佐伯泰英原作の『密命〜寒月霞斬り』を榎木孝明主演でドラマ化しました・・・。

 同枠の『おりん』で悪役だった榎木孝明は、それ以前にもNHK時代劇で悪役を演じ続けていたので、何となく主役にそぐわないイメージがあって、う〜ん・・・と思ったんですが、殺陣の上手さでは定評のある人ですし、示現流を修行していたとか、東郷秀信師範の斬心塾で稽古していたという本格的武術系殺陣のできる役者さんとして期待値が高かったのです。

 恒例になった初回の二時間スペシャルを見る限り、正直、殺陣シーンは凡庸です。CGを使った秘剣“寒月霞斬り”のシーンは中々見せますが、全体的に殺陣シーンにスピード感が足りないような印象がありました。

 榎木孝明の腕前からすれば、もっと目を見張るような殺陣シーンができる筈ですから、これは殺陣の演出(見せ方・組み立て方)がマズイのではないかな〜?と思える。

 柔術の逆技を見せるシーンも、ちょっと単調で、NHK時代劇『オトコマエ』の殺陣の方がスピード感とダイナミックさがあって良かった。

 初回の敵役は斬心塾の須藤正裕さん(ジライヤのフクロウ男爵!)でしたが、武術系殺陣の巧みな両者の対決に期待したものの、どうも見せ方が今ひとつ・・・決め技の寒月霞斬りはCG映像が綺麗で悪くなかったんですが、もうちょっと殺陣の工夫が欲しかったですね。

 でも、すっかり悪役イメージがついていた榎木孝明も、絵心のある芸術家気質の素顔がのぞく木訥な浪人役がはまっていて、回が進むに連れて面白くなっていきそうです。

 一方、NHK土曜時代劇『オトコマエ』の方は、30分枠になったからなのか? 妙に展開が早い! セリフまで早口っぽいし、こっちは何か落ち着きがないな〜という印象があります。

 でも、柔術を使った殺陣は、何か格闘技見てるみたいで斬新でした。

 やっぱり、時代劇の魅力は殺陣アクションにあると思いますね〜。古臭い手法にこだわっていないで、次々に斬新なものを工夫する実験精神が時代劇復興のポイントになると思いますね。

 剣殺陣は、特撮系アクション物の『牙狼−GARO−』『風魔の小次郎』『キューティーハニー・ザ・ライブ』なんかで格段に進歩していますからね。ああいうアクションの面白さを時代劇にも採り入れていけば人気も盛り返すと私は思います。
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石ノ森章太郎は、偉大だ!

 なんでも石ノ森章太郎の生誕70周年なんだそうで、BS、CSは石ノ森祭り状態なんですが、特にNHK・BS2で石ノ森章太郎特集を七日間連続でやっていたのは圧巻でしたね〜。

 私は、どっちかというとゴジラ、ガメラ、ウルトラマンといった巨大怪獣やヒーローの方が好きだったんですけど、仮面ライダーや人造人間キカイダーの生みの親である石ノ森章太郎と言えば、特撮マニアとして、やはり、見ない訳にはいきません。

 で、改めて見ていて、声優の川村麻梨阿は『竜神沼』のコスプレして登場して号泣したり、漫画家の島本和彦は作風そのものの熱苦しいハイテンションのコメントを連発してくれるし、精神科医の名越康文もオタクっぷりを遺憾なく発揮してくれて、この人達のコメントを朝まで生TVみたいなので、たっぷり聞かせて欲しいな〜と思いましたね。

 お約束のヒーロー役者も、藤岡弘、に宮内洋と平成ライダー555の半田健人と登場してくれて裏話が聞けたのが良かったですね。

 人選も妥当なところでしょうね〜。オダジョー呼んでたら、マジで「仮面ライダーに選ばれた時は本気で役者やめようかと思いましたよ〜」って平気で言いそうだもんな〜(そういうところがオダジョーの魅力なんだけど、石ノ森信者の怒りを買うのが必定だ)。

 それにしても、実際に作品も放送されるなんてのはBSならではでしょうが、凄いな〜と思いましたね。オタカラ番組ですよ〜。

『仮面ライダー』『人造人間キカイダー』『ロボット刑事K』『イナズマン』『星の子チョビン』『美少女仮面ポワトリン』『009−1』『幻魔大戦』『快傑ズバット』『秘密戦隊ゴレンジャー』『がんばれ!ロボコン』『化粧師』『佐武と市捕り物控え』『仮面ライダー・ストロンガー』『仮面ライダー・ブラック』『仮面ライダー・クウガ』『仮面ライダー・龍騎』『サイボーグ009』『空飛ぶゆうれい船』

 いや〜、こんなに見れると思ってなかったから、驚きましたよね〜。

 特に嬉しかったのは、キカイダーのハカイダー編をやってくれたのと、イナズマンと原作最終回後のジローが対決する特別編アニメ、それにシャドウムーンと対決するブラックにTV未放送のスペシャル版龍騎、見逃していたサイボーグ009とズバットの最終回と、エヴァやクレしん、新ルパンの最終回にも影響を与えたSF冒険アニメの古典的名作『空飛ぶゆうれい船』が見れたことですね〜。

 中でも、イチオシは、やっぱり“ゆうれい船”ですね。これは実写化して欲しいですね〜。『クローバーフィールド』みたいな巨大ロボット・ゴーレムの都市破壊シーンと、空に浮かぶゆうれい船の絵を実写で見たい・・・雨宮慶太監督で・・・。

 石ノ森章太郎さんの作品が、こんなに多岐に渡っていたとは自覚していませんでしたが、確かに、世界一多作の漫画家なんだと言われてみたら、納得です!

 ペットントンやネムリンも石ノ森さんが原案だったというのは知りませんでしたけど、そういえば、アクマイザー3に超神ビビューン、大鉄人17、宇宙鉄人キョーダイン、すきすき魔女先生、がんばれレッドビッキーズ、変身忍者嵐、宇宙からのメッセージ、原始少年リュウ、番長惑星・・・とか、私が覚えているだけでも、たくさん有りますよね〜。

 ゴレンジャーなんて、少年誌の連載中、突然、ギャグ漫画に変わったりするんですから、凄いですよ(鈴木清順か?)。

 まあ、そういうツッコミ所もわざと入れるところが巨匠の余裕というかお茶目なところというか・・・。『ロボット刑事K』なんて、特別出演した千葉真一を「新条刑事の兄である。ちなみに演じている千葉真一は新条刑事役の千葉治郎の兄である」なんてナレーションが出て、おいおいって思いましたよ。

 ズバットの最終回なんて、千葉治郎演じる神竜刑事が実はダッカーの真の支配者だった!って展開で驚かされるんですけど、治郎さんのアクションが結構あるんですけど、やっぱ上手いんですわ〜、これが。俳優は引退してるって話ですけど、戦隊シリーズとかライダーで復帰して欲しいですね〜。


 あっ、漫画繋がりですけど、先日『なんでも鑑定団』に登場した伊集院光のオタカラ漫画原稿『おれとカネやん』(古城武史著)は復刻版が出てまして、私、持っております。

 これ、面白いんですよ〜。主人公が挫折から立ち直る時に、何故か空手を修行するんですけど、その空手道場の娘と恋があったりするんです。つまり、ドン梶原的には『巨人の星』プラス『空手バカ一代』みたいなものだったんでしょうね〜?

 古城先生は特撮ヒーロー物のコミカライズも多く手掛けていて、40代で冒険王とか読んでいた人だったら、恐らく絵を見たら、「あっ、この人だ!」とピンとくる筈です。

『超人バロム1』とか『流星人間ゾーン』のコミカライズは復刻されてまして、近々、『ウルトラQ』のコミカライズも復刻する模様で、生原稿、ちらっと見たら岩石怪獣ゴルゴスが描かれていました。

 えっ? 「何で、長野さんはそんなこと知ってるの?」ってんですか?

 フッフッフ・・・それはヒミツです・・・。
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秋本つばささんが朝日新聞に!

 うちは読売とってるから知らなかったんですが、3月22日の朝日新聞に大きく「育てアクション俳優」と題して秋本つばささんのつばさ基地が紹介されていました。

 会員さんが教えてくれたので記事部分をコピーしてもらってFAXで送ってもらって読んだんですが、「女性の起業を応援するNPOからの支援で、自ら旗揚げした会社で運営している」とのことは、私も知りませんでした。

 ちょうど、クエストさんのDVD企画を進めている最中でしたが、ちょっと進行が足踏みしちゃっているみたいだったので、クエストさんに進行状況を聞きにいくつもりだったので、早速、コピー取って持っていきましたよ。

 思えば、秋本さんは『どろろ』で柴咲コウのスタントもこなしていましたけど、その様子を見ていて彼女もアクション魂に火が灯ったんじゃないかな〜?

『少林少女』って、ある意味、女必殺拳のリメイクみたいな作品みたいだもんね〜?

 何か『少林サッカー』のラクロス版だって聞いていたから、格闘シーンがそんなにあるなんて思ってなかったんですよね。でも、予告編とか観ると、むしろ『カンフーハッスル』に近い感じがするし、しかも生身の格闘アクションも相当こなしてるもんね〜。

「なんじゃこりゃ? 丸っきり女必殺拳みたいじゃん?」って、驚きましたよ。

 これはシリーズ化して欲しいですね。『少林少女・危機一発』『帰ってきた少林少女』『13階段の少林少女』『少林少女五段拳』『華麗なる少林少女』『少林少女拳士』とか? で、もちろん、ラスボスは石橋雅史先生なんですよ!

 あっ、興奮しちゃってスンマセン。いや、正直、あんまし期待してなかったんですけど、意外と期待できそうですよね〜。

 ちまたは『カンフーパンダ』に『カンフーくん』、『カクトウ便』とか『お姉チャンバラ』とか、かつてのカラテ・カンフー映画ブームが再び起こるのか?って印象が強まってきています。

 アニメでは強い女の子がひ弱な男を守って戦う・・・という設定がやたら多くなっている気がしますけど、実写作品もそういうのが増えそうだな〜?

 つい先日、『カオルちゃん最強伝説 女番哀歌(スケバンエレジー)』(竹内力がかつてイケメン・トレンディ俳優だったことも、もはや思い出せない)を東映チャンネルで観ていたら、ハマッ子お竜(だったっけ?)というスケバン役を秋本さんが演じていて、ちょっとビックリしました。フットワーク軽いな〜。

 でも、朝日にデデェ〜ンと出たから、今後は大ブレイクしていく予感・・・っていうか、はじめからそんな予感がしてたんですけど、ホント、私のこの手の予感って外れたことないんですよ、実際。

 秋本さ〜ん。ビッグになっても僕のこと忘れないでねぇ〜・・・シクシク(泣)。

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13日夜に“殺陣師の技”が放送

「待ってましたっ!」と言いたくなる番組が放送されます。

 NHK大河や時代劇で殺陣(タテ、立ち回り)の指導をしてこられた林邦史朗氏等のドキュメンタリー番組が放送される模様です。

『刀一振りに奥義あり〜時代劇を支える殺陣師の技〜』というタイトルで、13日(木曜日)の夜8:00から45分間にわたって放送されるみたいです。

 相変わらず、時代劇はブームにはなっていませんが、むしろ一過性のブームとして流行り廃りを繰り返すよりも、コンスタントに「日本の伝統映像文化」として製作され続けることが肝心でしょう。

 もう、高橋英樹も時代劇をやらなくなって久しいですし、里見浩太朗も黄門様。杉良太郎はTVから離れて随分になるし、マツケンの暴れん坊将軍も記憶が薄くなり、千葉チャンは引退?し、正和サマも時代劇は御無沙汰です・・・。

 今、現役で活躍している生え抜きの時代劇役者というと、北大路欣也と村上弘明くらいでしょうか? 藤田まことも頑張ってはいるけれど、剣客商売の新作が作られる気配は感じられません。

 絶大な人気を誇る中村吉右衛門の鬼平も、年一回のスペシャル版で観られるかどうか?というところでしょう。

 そのせいかどうか・・・読売新聞の木曜番組案内で北大路欣也のインタビュー記事が載っていたんですが、“「時代劇は好きですか」と聞くと、「日本人ですから好きも嫌いもありませんよ」と、憮然とした表情を見せた”と、記者が書いているんですけれど・・・。

 例えば、私のセミナーを受講してきた人が「長野さんは武術が好きですか」と聞いたとしたら、私は呆れて答えないでしょう。好きとか嫌いとかでなく、私の生きている存在証明みたいなものなんですからね。私から武術取ったら単なる変人にしかならない。

 この記者は、“Q「演技中のまばたきが少ない」と言われませんか?”なんて質問もしています。

「バカか、お前?」と、私だったら怒鳴りつけますよ。

 生粋の時代劇役者であり、大御所、右太衛門の息子で、現在のTV時代劇の最後の砦とも言うべき名優に対して、何をつまらんことを聞いているのか?

 ホントに、こういうバカにインタビューさせんなよと言いたくなりました。

 だいたい、プロのインタビュアーだったら、事前に相手がどういう人物で、どういう仕事を積み上げてきてどんな趣味を持っていて、どんな人と交流があるのか?といったことは、調べて臨むのが最低限の礼儀ですよ。

 まったく、呆れ果ててしまいます。

「ソフトバンクのCMで犬のお父さんの声を担当していますね」とか聞くよりも、時代劇役者として日頃からどんな稽古をされるのか?とか、そういうプロの領域の苦労について聞くのがベストでしょう。茶化したようなこと聞くのは、相応に親しくなってからですよ。
 ふぅ〜っ、疲れるな〜。

 でも、こういうKYな質問をする輩がプロにも出てくる御時世で、時代劇文化を継承していくには、啓蒙活動も必要になるでしょう。

 だから、今回の時代劇の殺陣に視線を向けたドキュメンタリー番組というのは、タイムリーな企画なのではないか?と思います。

 ここ数年続いている和のブーム。藤沢周平、鬼平、新選組、日本刀、武士道、古武術、江戸・・・これらは、日本人の原点回帰への憧憬ではないか?と思います。

 余談ですが、先日、プレゼントに当選したナイフブレードの一番小さいものを眺めて、どんな拵えに入れたら良いか?と考えていて、ふと思いついて、試し斬り練習用に東急ハンズで買って寸断していた細竹の残骸を見て、閃きました。

 この竹の中に納めたら面白いかも?と思いつき、深夜にいそいそと細工してみたところ、思った通り、ブレードは、この細竹にギリギリ納まる寸法でした。

 で、薄刃のホビー用ノコギリで二節分(20cmくらい)を切り、真ん中の節のすぐ上で切り、中をくりぬいてブレードを差し込んでみました。

 すると、非常にうまい具合にマッチします。握った感触も、彫刻刀くらいの太さで竹の皮の滑らかさと少し楕円形の断面が持ちやすく、切り余った部分に刃が納まるように精密ヤスリで内側を慎重に削って合わせると、20cmくらいの細竹の棒にしか見えない。

「これは必殺仕事人の武器みたい?」と思いましたが、なかなかシャレた和式小刀になりました。何か、ちょっと菊池槍(肥後国菊池地方で製作された鎧通し短刀を柄に装着した片刃の槍)のミニチュアみたい。

 刃先ももう少し研いで鋭くしてみましたが、細工用の削り出しナイフとして使える実用的なものになりましたよ。やっぱり格好だけじゃなくて使えるものでないとね。

 残り4本のブレードも、それぞれの寸法に合わせて別々の拵えを工夫して作ってみようと思っていますけれど、こうなったら本格的なナイフメイキングにも挑戦して、晩年はナイフ作家を目指そうかな〜? とりあえず、棒手裏剣とか鎖鎌とか自分で作ろうかな?


追伸;『鞍馬天狗』の野村萬斎。殺陣がどうこうと言うよりも、身のこなしが惚れ惚れしますね〜。あの浮遊感・・・『隠し剣・鬼の爪』で田中泯さん演じる戸田寛斎以来の感動でした。あれが古武術の極意“浮身”ですよ。浮身を使いこなせた役者は若山富三郎先生(『子連れ狼・冥府魔道』の城中での大殺陣や、『魔界転生』で宝蔵院胤舜の十文字槍を躱す動き)くらいかな〜? 武術家で使いこなせている人は少ないな〜。再放送、及び続編を期待!

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ついに『スーパーロボット・レッドバロン』が・・・

『シルバー仮面』『アイアンキング』とくれば、当然、宣弘社の巨大特撮ヒーロー物『スーパーロボット・レッドバロン』が放送される筈・・・と思っていたら、『ダイヤモンドアイ』が来て、「そうきたか〜・・・」と思っていましたが、ついに、念願の『レッドバロン』が3月からファミ劇で放送されることになり、感無量です。

 思えば、9年くらい前に新宿のツタヤの会員になった時にレンタルして見たんですが、これが不完全で一巻抜けていたり、テープの劣化が酷くて頭が痛かった・・・。

 DVD・BOXを買おうかな?と思っていたくらいだったんですが、CSの放送を期待して待った甲斐がありましたよ。

 再放送されたのを見た記憶が無いので、下手をするとこのまま二度と見れないかも?とすら思っていたので、本当に有り難や〜有り難や〜って感じですよ。

 あっ、でも別にロボットが気に入っている訳じゃないんですよ。主人公も顔がドン臭いな〜(タレ目で髭剃り跡が青々としてた)と思っていたくらい。

 この作品で華麗なるアクションを毎回見せていた女性隊員を演じていた“牧れい”さんが大好きという、それだけの理由です。

 本当かどうかは知らないけど、「ま〜、キレイ」という言葉から“牧れい”という芸名になったというくらいで、キリッとした美人ですが、まあ、それだけの女優さんだったら、私はファンにはなりませぬ。

 彼女の魅力は“戦える”という点につきます。しかも、どう見ても主人公より戦闘力ありそうです。私は「こんなカッコイイお姉さんが、何で、こんなドン臭い男に惚れちゃうんだろう?」と、不思議に思ったものでしたよ。

 牧れいさんがレギュラーで出ていた作品と言えば、『緊急指令10−4−10−10』と、この作品くらいなんですが、『スーパーガール』というプレイガール系の作品でもアクション担当で出演していて石橋雅史先生と格闘していたそうです。が、こちらは見ていません(これも放送してくれ〜)。

 ゲスト出演だったら『忍者キャプター』のクノイチとか『イナズマン』なんかにも出ていたらしいですね。TVの『子連れ狼』にもヨロキンを狙う女賞金稼ぎみたいな役で出て、あっさり斬られちゃったりしていたのを見た記憶があって、「おのれ〜、一刀〜」と、柳生烈堂みたいな気分になりましたよね〜。

 多分、時代劇なんかには結構、出演されてるのかも知れませんね。『水戸黄門』にゲストで出演した時は、ミラクルカンフー阿修羅みたいに倉田先生と合体拳法でバンリキ魔王(え〜っと、名前をド忘れしてしまったよ。『殺人遊戯』で優作にタコ坊主呼ばわりされてた人)をやっつけるという空手映画の影響をモロに受けた回に出演されていましたが、私は本放送で見た時は、てっきり志穂美悦子が演じているとばっかり記憶していまして、再放送で見て牧れいさんであったことを知って感無量でしたよ。

 あと、ヨロキンが柳生但馬守を演じた『柳生新陰流』では、クノイチの小笛を演じて、十兵衛(目黒裕樹)に片思いしつつ死ぬという役でしたね。

 初めて出演したのが『怪獣総進撃』のキラアク星人の一人だったそうですが、写真をよくよく見ると、この人かな?と確認できる程度でした。

 でもまあ、やっぱり、レッドバロンが代表作でしょうね。中でも、女アンドロイドと砂丘で一騎打ちする回では、空中にジャンプして日本刀を投げ付けて倒すという若山先生ばりのアクションを披露していました。

 ファミリー劇場が視聴できる人は、必見ですぞ!
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滝田栄の豪快な殺陣を見よ!

 旅番組とか料理番組でマッタリとした温顔を見せる俳優、滝田栄。

 NHK大河で徳川家康を演じていたことも、最早覚えている人は少ないかもしれませんが、かつて必殺シリーズ後期に於いて、スペシャル版で千葉周作、平手美酒を演じ、従来のチャンバラ風の殺陣とは異なる重厚なリアリティーに一部のマニアックな時代劇ファン(私も含む)を狂喜させたのでした。

 そして、その実績を買われたのか、シリーズ最終作『必殺仕事人 激突!』にて仕事人のレギュラー入り。しかも、江戸時代に世襲制で続いた実在の“首斬り朝右衛門”こと、山田朝右衛門を演じていました。

 この番組が、時代劇チャンネルで現在、放送中で、私は喜々として観ております。

 ここでの滝田演じる山田朝右衛門は、必殺シリーズの顔である中村主水を完全に食っちゃっています。

 巨漢でガッチリした体型に、市川雷蔵を思い起こす優しい顔立ちの滝田がルパンの五エ門みたいにムッツリと武士道に生きる達人っぷりを演じる。しかも・・・

 滝田は劇中で、明らかに真剣を使って巻藁を斬ったりしており、要するに、芝居としての殺陣ではなくて本物の武術の技を演武してみせているのです。

 これでは中村主水がどんなに頑張っても印象が薄まってしまうのは仕方がありませんよね〜。だからなのか、長く続いたシリーズも、これが最終作になってしまったのです。

 それはさておき、滝田は試斬りに用いる鐔無しの白木に鉄の責め金を咬ませた特製の斬り柄拵えで仕事に赴き、二尺七〜八寸くらいあるような剛刀(鬼包丁?)で、畳や柱ごと斬ったり、鞘で相手の刀を持つ腕にからめておいて抜刀し、ズバンッとぶった斬ったりするのです・・・。

 出奔した実の兄貴が悪に染まっており、これと対決する回なんて、格好良かったですよね〜。兄貴役は『アイアンキング』の不知火一族の首領や、『忍者キャプター』の風魔一族の首領役が有名な堀田真三。秋本つばささんも出演していた『妖剣 必殺バトルロード』の敵のボスも演じられていて、時代劇やヤクザ物のVシネ系に多く出演されています。

 ムムゥ〜・・・これを見た後は、無性に刀を振り回したくなっちゃうんですよね〜。


 ところで、分割払いにしてもらっている十文字鎌槍の今月の支払いに刀屋さんに行った時、社長さんがいつもお薦め品を見せてくれるんですが、今回は試し斬りにもってこいの身幅は広くて重ねは厚く、大帽子の大切っ先の二尺五寸の現代刀を見せてくださいました。
 数年前に初めて刀買った頃だったら、とにかく安くて切れれば形なんか拘らないよ〜と思っていたものでしたが、最近は値段が安くても格好が気に入らなければ買う気持ちが起こらないくらい生意気になっちゃっています。

 それなりに目利きができるようになってきたということかもしれません。「これは斬れるな・・・これは折れるな・・・」とか、何となく判断できる気がする。ですから、毎月、お薦め品を見せられても、安いだけで実用に使えないなと思ったら、生活費とか考えて手を出さなくなっていた訳ですよね。

 けれども、今回の刀は、現代刀とは言っても、美術品を目指して鍛えられた刀であると同時に、現代剣道・居合道・杖道の中興の祖として敬愛されている剣聖、中山博道師範が数多試斬に試した中で、唯一、実用に耐える日本刀として認めたという刀匠一族の若き継承者が鍛えたものなのだとか・・・。

 お父さんの鍛えた刀と比べて、やや未熟な印象を受けはしますが、お父さんには無い野趣溢れる裂帛の気合を感じます。

 惜しくも鍛え疵が出てしまっているが故に、現代美術刀剣としての価値が劣るとされてしまったのでしょうが、それさえ無ければ、とても私のような貧乏ライター風情の経済状況で手の出る代物でないのは明らかな見事な出来栄えです。ショーケースに並べられている百万円以上の刀と比べても少しも見劣りしません。

 恐らく、健全な作刀であったら、二百万近くしていたのではないでしょうか?

 目玉商品につき値札はつけられておらず、私もまさか自分の手の出る額ではなかろうと思って、眺めて堪能するだけとしようと、いつまでも眺め回しておりました。

 拵えは付いていない白鞘ですけれども、拵え付きの50万、60万、70万以上の刀よりも、明らかに、誰が見ても立派なのです。

 そうしたら、何と、予想を大幅に下回る値を言われて、「えっ? 本当ですか?」となってしまい、激しく動揺してしまいまして・・・え〜、そのぅ〜、またまた・・・エッヘッヘ・・・分割払いで買っちゃいましたぁ〜っ! ゴメ〜ンちゃ〜いっ。

 本の印税が入ったら十文字鎌槍の残り全部と大太刀の研ぎを頼んでも余裕だと思っていたら、また悪い癖が出てしまったぁ〜・・・。

 でもね〜。言い訳じゃないんですけど、この刀には何か、名門刀匠一族の継承者としての必死の念のようなものが籠もっているように感じられたんですよ。結果として惜しくも疵が出てしまったにせよ、現代に生きる刀匠の魂をヒシヒシと感じるんですよ。


 最近、刀を見ていて鍛えた人の気持ちが籠もっているんだな〜というのが解るような気がするんですよね。それに、私の持っている刀の中で二振りには刀と打ち合って受けた疵がいくつも付いていたんですが、これって真剣勝負をくぐり抜けた証明ですよね。

 このうち、二尺二寸の刀を譲り受けた方は、これを神社でお払いをしてもらったんだそうです。私は、拵えを作っている時に刃疵のところをヤスリで削り落としたりしていて、ついウッカリ、刃に指先を当ててしまって、浅く切ったことがありました。

 薄刃の刀ですが、切っ先三寸のところに深い錆があって、これを完全に除くのは難しいと思って、そこそこ削って放っておいたんですが、夏場に全面的に錆が浮いてしまっていたので、それを落とすついでにダイヤモンド・ヤスリで削り落としてみたんです。

 そうしたら、錆の下から微かな刃疵が出てきました。これも真剣同士で斬り合った時の名残なんでしょう。江戸時代の作刀みたいですから、幕末に斬り合った刀なのかもしれません。どんな気持ちだったんでしょうね。命のやり取りは・・・。

 それにしても、日本刀というのは、確かに美術品として優れたものだな〜と思います。以前、阿佐ケ谷の骨董店で見せたもらった郷義弘の刀(「化け物と郷は見たことがない」と言われるくらい本物が少ない名刀中の名刀)は、スッキリとした直刃にダイヤモンド・ダストのように地肌の粒子がきらめいて天ノ川みたいでした。

 本物かどうかは私には判りませんが、仮に贋物だったとしても価値ある名刀であることは変わらないでしょう。

 今回、購入を決めた現代刀は、胴田貫のような重ねの厚さと大太刀並の身幅の広さと大帽子切っ先ながら、刀身全体の肌は相州伝と思しきスッキリと滑らかで、かつダマスカス調に鉄の層が美しく重なっている気合の入ったものでした。刃文は互の目乱れの華やかなもので、ちょっと飛び焼きも入っています。

 極めて覇気に満ちた剛刀ながら、繊細な美しさもある。現代刀にありがちな表面上の精緻な美観のみ求めて日本刀の機能を考慮しないような代物ではなく、あくまでも日本刀本来の機能美を極めた姿を生み出そうとした作刀であることが素人目にも判ります。

 つまり、「この刀なら命を預けて戦える」という信頼感を与えてくれるのです。

 これなら試斬りで畳を両断することすら難しくないでしょうし、薄い軟鉄板くらいなら斬れそうに思えます。試斬り用に初代小林康弘が鍛えた刀を探そうか?と思っていましたが、この刀なら遜色ないと思えました。

 二尺五寸という長さも、実戦を考えた時に適当な長さです。刀身が重いので、二尺六寸以上あったら持て余してしまいます。が、相手の刀と斬り結んだ時に負けない強度も持ち、尚且つ、有利に戦うには長い刀の方がいい。室内戦用としては長過ぎますが、野外戦闘用の刀としては最適でしょう。

 ただし、試斬りに用いるにはもったいないな〜とは思いますが・・・。

 長く武術を研究してきて、日本刀の研究を進めてから、随分と謎が解けてきたような気がします。特に日本の武術は日本刀の機能と操法と密接に結び付いています。

 これは、中国武術の影響が強い空手道であっても同じです。沖縄空手が対日本刀を想定していたフシがうかがえるからですし、本土に渡って以降の空手道が剣道の理合を導入していった経緯を考えると、現代の日本の武道家は、ある程度の年齢になったら居合道などを修行してみるべきではないかと思います。

 そういえば、青木宏之先生と電話でお話した時に、「日本刀を持つと日本人のDNAを自分の中に感じるんだよね〜」という点で意見が一致しました。新体道は空手道を母体として合気武道の影響を受けて誕生しましたが、その成立には剣の理合が大きく関係しているんですね。

 現在、書道家として活動されている青木先生が、剣・体・書が一致した境地を模索し続けられているところは、修行者として素晴らしい姿勢だと思います。

(滝田栄の話から、全然、あさっての方向に脱線してしまったよ〜)

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やっぱジャッカー電撃隊は見逃せなかった・・・

 いや〜、やっぱし、見逃してると損でしたよね〜? 

 何が?

 アレですよ。『ジャッカー電撃隊』ですよ。

 志穂美悦子が女空手家として登場し、しかもその弟は大葉健二(ギャバンだっ)なんですよ〜。何というお宝映像でしょうか。

 志穂美悦子の特撮番組の登場というと、『キカイダー01』のビジンダーの人間体マリ役が有名ですが、それ以降は、特撮ドラマって出てないですよね〜。

 今から考えると、倉田先生の『闘えドラゴン』みたいに『女必殺拳』もTVドラマ版製作してれば良かったのにな〜と思いますね。

 いや、今からでも遅くないです。『女必殺拳』リメイク希望! エッちゃんの娘が主演で主題歌はナガブチで・・・ってどうかな?

 李紅竜の娘って設定で(そのマンマやんか?・・・つぅ〜か、あやや主演のスケバン刑事と一緒やんか?)、それでエッちゃんも女優復帰するんですよ。で、今回は日本少林寺拳法じゃなくて新極真が後ろ盾になってるってのはどうかな〜?(って、また妄想話でスマンです)。

 でも、柴崎コウに「リメイク版女必殺拳の主役やらない?」ってオファーしたら、絶対、大喜びで受けるかもね。そんで“日本で公開しても全然当たらない”のに、世界中で異様にヒットしてハリウッドでタランティーノが監督してリメイクしようって話になっちゃうんですよ〜(って、またまた妄想話でスマンです)。

 でも、以前、私が勝手に妄想話で“北村龍平監督であずみ撮ったら”って書いていたら、本当に実現しちゃったことあるからな〜。女必殺拳もありえるかも?

 さ〜て、それはそれで『ジャッカー電撃隊』に、さらに大物が出演しておりました。

 そうです! 世界の真田広之が若かりし頃、まだ真田宏之だった頃です。

 麻薬捜査官だった兄を殺されて復讐を誓ってクライムに侵入していた空手家・・・という、カラテ映画とかGメン75で5〜6回見たような設定なんですけど、カレン水木ことミッチー・ラブが鬼コーチとなって宏之を鍛えるんですけど、いきなり石で拳骨叩いたりして鍛える“かわいがりっぷり”にビックリ!

 そして、クライムの首領、アイアンクロー(石橋先生です!)の側近を決める武道大会で宏之は勝ち進み、決勝で、『俺たちの勲章』で松田優作をボッコボコにした黒人ウィリー・ドーシーと対決します。

 が、極真空手の遣い手である優作が敵わないくらいだから、宏之も苦戦します。と、そこでミッチーが教えた必殺技“目突き”を食らわして宏之が勝ちます! えっ・・・?

 あの〜・・・目突きって、普通、悪役が善玉に食らわす卑怯技なんですけど〜。

 まあ、帰ってきたウルトラマンが毒ガス怪獣モグネズンに食らわした時以来の衝撃でしたね。だって、ミッチー・ラブが乙女チックに宏之の勝利を祈って、「ピンチの時はアレを遣うのよ・・・」なんて心の声で祈ってるんスけど・・・あんた、そんなあこぎな技教えとったんかい?って感じです・・・。

 でも、改めて見ていて気づいたのは、ミッチー・ラブって、エッちゃんや広之と比べても空手アクションに関しては遜色ないんですね〜。凄いな〜、この人。

・・・っていうか、やっぱり、ありし日のJACは凄かったんだな〜と改めて実感。


 さて、話は変わります(あんまり変わらない?)。

 かつて、JACで“第二の真田広之”といわれて『魔拳カンフーチェン』『激闘カンフーチェン』に主演し、『伊賀野カバ丸』では黒崎輝のライバル霧野を演じていた高木淳也が香港映画(真田主演の『龍の忍者』みたいな忍者映画)に主演していたことを知る人は滅多におりますまい。

 先日、クエストさんに打ち合わせ(三月発売のDVDの特典映像が録画されてるビデオカメラ持っていくのと契約書にサインしてきた)に行った帰り、新宿のモンドDVDショップ、ビデオマーケットに数年ぶりに立ち寄ってみたんです。

 そこで、この高木淳也が主演した幻の作品『NINJAS AND DRAGONS』を発見! 購入してきましたよ。もう一つ、タイのチャイヨー・プロが円谷プロと合作製作した『ハヌマーンと7人のウルトラマン(邦題はウルトラ6兄弟VS怪獣軍団)』のDVDもネタのために買いましたよ。

 で、高木淳也の動きのキレの鋭さにはたまげましたね。極真やってて暴れん坊だったのを隠して爽やかジャニーズ系で売る戦略だったのを、根っから硬派だったからJACの中でぶつかったみたいですね。

 でも、その後、政治結社作ったり議員やったり突破者の本領発揮して最近はVシネ系で復帰しているみたいですけど、刃牙に出して欲しい人ですね。

 それから、何かと話題になって、最近、裁判に負けたと新聞に出ていたチャイヨー・プロのウルトラマン作品ですが、字幕も無い上に文化の違いからか、さっぱり意味が分かりません。

 でも、意味不明でも問題ありません。信心深い少年が仏像の首を泥棒した連中を追いかけて射殺され、ウルトラの母の力でインド神話の猿神ハヌマーン(孫悟空のモデルだね)に生まれ変わり、泥棒たちを踏み潰し、握り潰して殺す・・・という前半は『マッハ!』みたいな話。

 後半は、いきなり地中から出てきたゴモラ、タイラント、アストロモンス、ドロボン、ダストパン(ミラーマンの怪獣)とハヌマーンが対決。多勢に無勢でやられそうになるとウルトラ兄弟が駆けつけてハヌマーンに助太刀して怪獣軍団をやっつける・・・という話なんですけどね〜。

 噂には聞いていたけど、確かにハヌマーンがやたらウッキ〜ッ!って、はしゃぎ過ぎるし、登場シーンからしてウルトラマンと同じ構図でウルトラマンの一族か?って感じなんですよ。BGMはウルトラQからウルトラマンタロウまでリミックスしまくり!

 それに怪獣軍団のボスであるゴモラ(普通、ウルトラ兄弟を倒しまくったタイラントだよね?)をよってたかってリンチするようなシーンは、いかがなものか?と。

 まあ、噂通りの怪作でありました。裁判にも負けたことだし、この作品も、『ジャンボーグAとジャイアント』『ハヌマーンと5人のモッデーン(パチモン仮面ライダー)』も、見れなくなるんでしょうな〜? でも、別に見なくてもいっかぁ?って感じ・・・。

 しかし・・・若山先生のエクストリームな殺陣が爆発する子連れ狼シリーズの海外版DVD・BOXも取り揃えられていましたが、残念、パソコンでしか見れないそうな。

 何で海外版はあるのに日本では無いの? 若山先生の超絶スキルが評価されないのは、見たくても見れないからなんだよな〜。

 それからそれから、暗黒舞踏の神祖、土方巽がプロフェッサー・ギルみたいな格好で出てくる『江戸川乱歩全集−恐怖奇形人間』の海外版もありました。『犬神の悪霊(タタリ)』も『追悼のざわめき』もDVD化されたんだし、この作品も芸術作品として評価されてもいいんじゃないですかね〜? そういえば、『ミラクルカンフー阿修羅』(手無し足無しコンビが合体カンフーで戦う障害者プロレスみたいな封印作品)もありましたよ〜。
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ケーブルTVをデジタルにしたら、観たい番組だらけで、さあ〜大変!

 おばんです・・・。

 さっき、新刊本のゲラ・チェックと最終直しが終了したところでヤンス・・・ふぅ〜、疲れた〜。

 昨日中に終わらせて、今日は下北沢に若山先生の名作『五人の賞金稼ぎ』をうちのビジュアル系バンドやっている会員さんと観にいく予定だったのに・・・作業が全然終わらなくって、「ゴメン、一人で行ってくれ〜」と電話しちゃいましたよ。ふぅ〜。

 結構、直す箇所多くて参った。難読漢字にルビふるだけでも疲れるもんですな〜。


 さて、2月1日で、はれて45歳となりました・・・フォーティーファ〜イブです。確実に人生、半分終わったな〜って感じがしますです。

 月曜に、ケーブルTVのメンテナンスに来られた社員の人の説明で、丁度いいからそろそろデジタルに変えたいと思ってたので、さくさくっと手続きして工事もしてもらいました。

 もう、部屋の中片付けるのも面倒だったんで、刀とか薙刀とか放ったまんま入ってもらって、「武術のライターやってて仕事で要るんですよ〜」なんて、無意味に愛想ふりまいたりしてですね。

 まあ、仕事で入った部屋が武器庫みたいだったら、大概の人はギョギョッとしますからね〜。こっそり通報されちゃ〜かなわない。学生時代に友達入れた時も驚いてたけどな〜(高校までは普通でしたよ。オタク度が一気に高まったのは大学時代)。

 ところで、デジタルにしたから、観れるチャンネルが一気に倍増したんですけど、それで前からもう一回観てみたいな〜と思っていた『ジャッカー電撃隊』がたまたま観れて、凄く得した気分でしたね。

 これって、東映のカラテ映画によく出てたミッチー・ラブが出演していて、かなりハイレベルな空手アクションをやってくれてたり、志穂美悦子がその空手の先輩役で特別出演していたんですけど、残念ながら私は観逃していたんですよね。

 戦隊シリーズの中で、ゴレンジャーとこの作品だけ、まだ巨大合体ロボが出てないんですよ。この次のバトルフィーバーJからバトルフィーバーロボが出て、以後は恒例になったんですよね。巨大ロボは東映版『スパイダーマン』の方が先に出たらしいけど(原作者がぶったまげたそうな・・・スパイダーマン続けるのなら、ハリウッドで東映版リメイクしてほしいな〜)。

 だいたい、戦隊シリーズと言っても、そのルーツを考えたら、里見八犬士とか真田十勇士にまで行き当たると思うんですけど、『七人の侍』もそうだし、よく言われるところでは、『忍者部隊月光』とかが戦隊物のフォーマットを完成させたルーツと言えるかも知れませんね。

 ただ、それなら『科学特捜隊』『ウルトラ警備隊』『MAT』『TAC』『ZAT』『MAC』といったウルトラ・シリーズの対怪獣組織もそうだし、アニメのコンバトラーVとかボルテスV、ゲッターロボといった合体ロボ物もそうでしょうね。

 サイボーグ009やガッチャマンもそうだし、『忍者キャプター』なんかは、ほとんど戦隊シリーズに入れてもいいくらいでした。

 そういえば、ジャッカー電撃隊は今ひとつ人気が出なかったそうなんですけど、隊員がサイボーグという設定がちと重かったのかも? 後半はテコ入れでMr特撮ヒーロー宮内洋演じる行動隊長ビッグ1が登場しておいしいところを全部、かっさらってしまっていたとか?

 ところで、もう一つ、私が観たことなかった幻の戦隊シリーズで『電撃ストラダV』というのがありまして、機会があったら観て