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内藤VS亀田戦と極真全日本

 個人的には、やっぱり内藤に勝って欲しかったんですけど、薄々、亀田興毅が勝ちそうだな~と思っていました。

 内藤のドラマも再放送で観て、感動的でしたし、TBSも、どちらかというと内藤が勝った方がドラマチックになるのでは?という目論みが感じられました。

 でも、成人してから始めた内藤と違って、子供の頃からずっとずっと続けている亀田とでは、トータルの練習量と目的意識に差があったんですよ。

 格闘技というのはフェアであるからこそ、残酷なまでに結果が明白に現れます。

 弟の反則で総スカンを食って雌伏の時期を味わった興毅にとっては、いろんな意味で成長する期間だったんだな~と思いました。

 ここで負ければ亀田伝説は回復不能なまでに失墜して支援者も失ってしまうでしょう。

 だとすれば、当然、ガムシャラに立ち向かうようになる。少なくとも以前の亀田スタイルならば・・・。

 しかし、蓋を開けてみれば、堅くなっていたのはベテランの内藤の方で、亀田は至って冷静に着実にカウンターを合わせる後の先のボクシングをやっていました。

 スピード、テクニック、パワー、そして戦術と戦略のどれをとっても亀田の方が一枚上でした。

 内藤の持ち味である左右にバランスが崩れるくらい大きく上体を振って、タイミングをずらして打ち込むフックは、ストレートには強くともフックやアッパーには弱くなるでしょう。

 ロングフックしか出さない中国の選手に苦戦したのが、その証明でした。

 そして、内藤の弱点は、フックを出す時に中心が開くところでした。私は、最初、「あれはヤバイな~。この人、下手だな~」と思ったくらいでしたが、戦術としてわざとやっていたことを知って、感心したものでした。

 が、戦術でやっていることが敵に知られれば通用しなくなるのは自明です。

 かくして動きのパターンが読まれてしまえば対策を練られるのは当然のことです。

 亀田は不用意に打って出て内藤の必勝パターンにはまることをせず、逆に冷静に内藤の動きを観て、隙間が空く瞬間に的確にノーモーションの左ストレートを顔面に打ち込んでいました。

 唯一の持ち味である戦術が通用しなくなった以上、もう内藤の勝ちはほとんど望めなくなりました。亀田が冷静さを忘れて不用意に打って出ないでもしない限りは・・・。

 しかし、亀田は最後まで冷静でした。

 試合後の大きく変形している内藤の顔面が両者の差を雄弁に物語っていました。

 けれども、もし、二年前の亀田だったら、恐らく結果は逆だったと思うのです。一気に力任せに潰そうとするだけの亀田だったら、弟がそうであったように内藤に翻弄されて敗れていたでしょう。

 あの大バッシングは、亀田興毅を成長させるために必要なことだったんですよ。

 強ければそれでいいのだという単純な図式は格闘技であっても実は当てはまりません。

 人から嫌われているだけでは弱くなった時に誰も助けてくれなくなる・・・それを痛感したからこそ、興毅は言動に注意するようになった。

 試合後、内藤へも感謝の言葉を贈ったのがその証しでしたし、試合後のニュース番組での解説している時も、内藤を侮辱するようなことは言わなかった(それを言えば負けた弟も侮辱することになる)。

 格闘技は残酷なまでに結果を出して明暗を分けてしまうものですが、その言い逃れのできないところが良さなんですよ。

 そして、言い逃れをすることのみっともなさ・・・結果がすべてだからこそ、その厳しさによって人間が磨かれるものなんだと思います。

 素晴らしい対戦を見せてくれた内藤と亀田にエールを贈りたいものです。


 同日、深夜にフジTVでは極真全日本が放送されていました。こちらも素晴らしい。

 私が感動したのは田中健太郎さん。

 以前、オーバーウエイトで出てきた時は「これはマズイ」と思いましたが、また絞って重心の落ちた武道家らしい風格で現れて、「これは強くなってるぞ」と思いました。

 何かもう、オーラが違う。

 前蹴りや横蹴りも鋭く、上から打ち降ろすパンチがいい。

 決勝戦は顔面攻撃の反則を何度も受けて不本意な反則勝ちになってしまいましたが、そうでなくても勝ったでしょう。

 かつての数見さんのように、もっともっと強くなって、これからの極真の顔になっていかれるのではないでしょうか。


 やっぱり、格闘技も武道も、試合の場で日頃の修行成果を自己表現できるところが良いですね。もちろん、結果ははっきり出てしまうから負けたら悔しい。

 けれども、負けた試合の方が多くのことが学べるのは事実ですよ。

 武術だと負けたら死ぬってことだから、やり直しがききません。だから、極力戦わない方向を探る訳ですね。

 でも、私は、いざとなれば敢然と戦う人が好きだし戦える人間でありたいですね。

 だって、武術やりたがる人間って、何だかんだと理屈こねて戦いから逃げて、逃げながら相手を誹謗するようなウンコ野郎が多いから、最低過ぎて嫌なんですよね(まあ、武道格闘技やっていても落ちこぼれてる人間にはいるけど・・・)。

 現実逃避で武術修行したがる人間も多いんですよ。自尊心が屈折してて誰にも認めてもらえない自分を自己弁護したいんですね。

 でも、現実の自分がすべてですよ。それを認めて現実の自分を変えていくための修行でなかったら、そんなのやる価値ありません。

 私が武術やっているのは生活がかかってるからだし、はっきり言って、矢沢みたいに「成り上がってやる」って思ってるから。趣味で自己満足得たくてやっているんじゃないんですよ。

 だから、武術本のシリーズがトータルで4万部越えた程度じゃ目標には程遠いんであって、一冊で何万部も売れなくちゃ意味ないと思ってます。

 よって、どうすれば売れるか?って、そればっかり考えてるもんね。

「何? 長野? あ~、あのオタク野郎ね。あんなヤツ弱いよ」とスカした顔してる連中にホエヅラかかしてやるのが楽しみだから、日々、隠れてこっそり精進する訳ですよ。

 精進なくして結果なし!

 人生がうまくいってない人は、はっきり言って、努力が足らないだけなんですよ。

 私のところに問い合わせしてくる人間で割りといるのが、「病気があって働けない。親が年とって介護が必要。武術で自分を鍛えたい」という意味不明のことを言う人・・・。

「アンタ、武術なんかやってる場合じゃないでしょう。生活保護受けるか、病気でも働ける仕事探すかしかないでしょう?」ということ。

 自然界の摂理で、弱い個体は生きられずに死んでいきますよね。「人間は弱くても生きていける」という妙な通念を掲げるから、強く生きようとする意志を無くしていい年こいて幼稚園児みたいな甘ったれた人間が出てきてしまう。

 私はそういう人に言いたいです。

「お前は気持ち悪いよ」と。

 そして、後ろめたいからなんでしょうけど、そういう人間に限って、世の中の役に立つ仕事や人を助ける仕事をやりたいとか言ったりする。

「フザケてるのか? その前にテメーの生ぬるいオツムをどうにかしてくれ」って言いたいですね。

 自分を支えられないような弱い人間が、どうやったら人を助けたり世の中に役立ったりできますか?

 勘違いしてるよね。

 私が指導している游心流は、心身を本質から強靭にして世の中で活躍できる人材を育てるための教育システムとして考案しているものであって、現実逃避のマニアのサークルじゃありません。

 武術修行は、その人の生き方を根本から変革するのが目的なんですよ。

 私がその典型例だし、うちの会員の何人かもそうなりつつあります。

 いや、別にうちが特別なんじゃなくて、武術って、もともとがそういうものだと思うんですよ。

 修行するというのは生き方を変えるということなんです。

 だから、内藤にしろ亀田興毅にしろ極真の空手家の面々にしろ、良い修行をしているな~と思いましたね。

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日本刀完成!

 青木先生から依頼されていた日本刀が完成しました。
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 丁度、鞘を削っている時に青木先生からお電話をいただいたんですが、「鞘割れしないように頑丈に造りましたから・・・」とお伝えしておきました。

 そうです。

 青木先生が工夫された居合秘技は、鞘割れの危険性があるので、万が一、鞘が割れても手指を切ったりしないように、鞘の鯉口近くの左手で握る箇所には安全対策をしておく必要があったのです。

 それを以前、聞いていたので、依頼された作業には入っていなかったんですが、今回は思い切って私のアイデアで鞘を補強してみたのです。

 まず、栗型の位置は通常より遠くして欲しいとのことだったので、指二本分くらい広く後ろに下げてみました。

「栗型はゴツクして下緒が出し入れしやすいように穴も大きくして・・・」とのことだったので、東急ハンズで桜材のブ厚い正方形のチップを買ってきて、これをホビー用ノコギリで切って、キリでいくつも穴を穿ち、彫刻刀で穴を繋げて下緒の入る形に細いヤスリで削って形を整え、鞘の方に栗型の嵌まる溝を彫刻刀で彫って、調整しながら削り、ギチギチで嵌まるくらいで瞬間接着剤塗ってはめ込みました。

 いつもだと、栗型の角を丸めたりするんですが、今回はゴツク武骨な感じの方が青木先生の好みだろうと思って、角張った大きめのままにしておきました。

 で、問題は、鞘の鯉口周辺の刃側の部分です。

 ABS樹脂の板を貼ればどうか?と思っていたんですが、それだけだと不安です。

 それに、鞘の内側は柔らかい朴の木質の方が刃が傷まないでしょう。刀身にヒケ傷がつくのも避けたいところです。

 で、内側はそのままにして、上半分を削り、そこにABS樹脂の板(20年くらい前に買ってカスタマイズしたガスガンCZ75のスライドを工具箱の中に発見したので、これを寸法合わせて削り出した)を接着し、さらにヤスリで溝を彫って、そこに針金を巻きました。

 ABS樹脂だけで大丈夫だとは思ったんですが、動画で見た青木先生の竹斬る様子を思い出して、針金巻くことも思いついたんですが、最初は三カ所に二巻きしただけ。

「これじゃまだ危ないかな?」と思って、七カ所に増やしました。

 鯉口にも安い美術刀の鞘に装着されていたABS樹脂製の補強鯉口を外して接着し、その寸法に合わせてエポキシパテで肉盛りしました。

 エポキシパテが硬化してから、「このままウルシ塗料塗ればいいかな?」とも思ったんですが、表面のデコボコをヤスリとスポンジ研磨材で整形しているうちに、エポキシの意外な削れ具合にハタと考え込みました。

 見た目上は、このまま塗料塗って仕上げた方がカッコウはいいんですよ。

 でも、青木先生が求めているのは試し斬りしたり居合術の稽古する実用強度と使いやすさの筈なので、ここで手抜きするのは良くないな~・・・と思った訳。

 それで、試しにタコ糸を巻いてみました。

 結構、見た目もいい感じ・・・ただし、太過ぎて握り心地が悪い。

 では、思い切って、パテ盛りしたところをもっと削ってみよう・・・と思って、目の荒いヤスリでジャジャジャッと削りました。

 ところどころ、巻いた針金やABS樹脂がのぞくくらいまで荒っぽく、削り目が残るくらいザックリと削ります。

 削り目を残したのは、ツルツルにするより糸を巻いた時の滑り止め効果が仕上がった時に違う筈と思ったからなんですね。

 やっぱり、狙い通り、荒削りしてから巻いた糸の感触はかなり良くなりまして、しかし、これだけだとパッとしないので、固まるとゴム状になる黒色の接着剤を厚塗りします。

 これも滑り止め効果を狙ったもので、マグナムガンとかに使うゴム製のグリップ“パックマイヤー”をイメージしたものです・・・が、これはちと甘かった・・・。

 やっぱり、塗料じゃないので、かなり汚くなってしまいました。

 乾く時間を計算していなかったので、塗ってるうちに固まってきて重ね塗りがうまくいかなかったんですね。

 しょうがないから、鞘全体にウルシ塗料を塗った時に、ここにも上から塗りました。

 以前、糸巻いた上に直接ウルシ塗料を塗ったら、ガチガチになってしまったので、その対策のつもりだったんですが・・・まあ、実用性を考えた上だから、御容赦いただきたいところです。

 やっぱり、職人への道は険しいですな~・・・。


 さてと・・・もうひとつは肝心の刀です。

 こちらは、既製の斬り柄に茎(なかご)を密着させるのに、何度も何度も出したり入れたりして試行錯誤を繰り返したんですが・・・、嵌めるのに苦心するくらいピッタリにしたつもりでも、振ってるうちに、どうも、茎穴の中で茎がガタついているような感触がしてくるんですね。

 最初から茎に合わせて柄作った方がいいかも?と思いつつ、何か、もう、こうなったら最後の手段だと思って、硬化したらゴム状になるボンドの透明な色調のものを茎穴に流し込み、ズボッと挿してみましたよ。

 もう、何かヤケッパチなんですけど、これで刀身外せなくなったら困るからな~と思って、茎に薄く油を塗っておきました。

 これで外せる筈・・・多分・・・。


 ちなみに、接着剤とか買うために、またホームセンターに行ったら、もう、「手裏剣にしてください」といわんばかりのブルポイントがありましたよ。

 何故か、もっとでかいヤツより値段が高いんですが、手裏剣として見れば、大型の棒手裏剣という感じです。

 だから、早速、先端を鉄工ヤスリで研いで、尾部に糸を巻いて、手裏剣にしてみましたよ~!
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 ホームセンターって、本当に楽しいな~。

 でも、工事に使う道具を武術用具に改造しているとは誰も思わないでしょうね~?

追伸;こんなことばっかりやっていたから、親指にヤスリタコができてしまいました。

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サバットはフランス人が考えそうだな~

・・・と、思いますね。

 うちの会員中、随一の技術分析マニアのOさんが、フルコムから出ている達人シリーズの『もっと強くなれる究極ハイキック修得術』で紹介されている技を早速使っていたのを見て、面白そうだと思って貸してもらったんです。

 新極真の緑健児先生の伝説の蹴り技や、蹴りの魔術師と呼ばれる塚本選手の蹴り技の秘訣と併せて、テコンドーとサバットのテクニックも収録されていたんですが、それぞれ勉強させられますけれど、私的にはサバットのセミナー風景が非常に勉強になりました。

 サバットといえば、『空手バカ一代』で飛鳥拳(大山先生のことだね)がビビリまくる作中で一、二を争う強豪がサバットの遣い手でした。

 また、初代タイガーマスクの得意技ローリング・ソバットが、サバットから転用されているという話も昔はあって、格闘技好きな人には、覚えている人もいるんじゃないでしょうか?

 そういえば、ザ・グレート・カブキの骨法由来のトランス・キックも、ちょっと似た技でしたね。

 アメリカで活躍していたカブキが日本で活躍するようになると、一躍、骨法がプロレスに採り入れられるようになってブームになったもんでしたね~?

 永井豪先生の『骨法夢伝説』って漫画もあったし、ダイナミックプロと骨法の蜜月がありました。超カルト漫画『地上最強の男・竜』の風忍先生も挿絵描いてたな~?

 猪木が骨法の浴びせ蹴りとかを学んで、ライガーに船木に少女コマンドーいずみ?まで骨法の掌打を使っていた・・・。

 あ~、あの時の久米捲き(鳳眼拳のことね)や柔法徹化拳の鳥居隆篤先生に教わったというカムイ改め徹しの技(発勁のことね)はどこへ行ってしまったんでしょうね?

 鷹爪流換骨拳はどこへ行ってしまったんでしょう? 武田流や佐川道場の先生は「あの裏切り者め~」と怒ってましたよ、H先生。

 あの、骨法司家って、どこへ行っちゃったんでしょうね?

 ママァ~、ドウ・ユゥ・リメンバァ~・・・


 おっとっと・・・ヤバイこと書いちゃったかな? 

 でも、誤解されると困るんですけど、私は、流派の捏造だの経歴詐称だのを糾弾しようなんて全然思ってないですよ。

 だって、それもまた武術界の伝統ですからね。嘘つきの巣窟みたいなもんだから、イチイチ批判しててもしょうがない。

 信じる者は騙される・・・それが武術界。情報を鵜呑みにしたらあきまへん!

 信じるのは自分の眼だけ! だから、眼力を鍛えて真実を洞察しなきゃならない。考えてみたら、いい修行になるじゃないですか? ね~。


 え~っと・・・サバットの話でしたね?

 JKDのセミナーの中での講習会の様子を収録したということなんですけど、私が感心したのは、相手をどう攻略していくか?という観点で技が組み立てられているという点。

 実にスマート。「実に理屈っぽいフランス人が考えそうな知的なマーシャルアーツだな~」と、感動しましたよ。

 日本人の武道やっている人だと、自分本位にしか考えない傾向があるんです。

 つまり、より強いパンチ、より強いキックを出す・・・ということばかり考えている。

 武術の身体操作法に皆が関心を持ったのも、やっぱり自分本位のものだったと思うんですね。自分の技のパフォーマンスを上げることしか考えていない。

 でも、戦うというのは相手がいてはじめて成立するんです。

 確実に勝つには、相手の戦力と戦法を分析して、それを攻略するために適切なやり方を工夫すべきなのです。

 無論、ルールがあれば、その枠組みの中でやれることは制限されてしまいますが、海外の選手は最大限の研究をして臨むのが常です。

 それは合理精神が浸透しているからなんじゃないでしょうか?

 日本の武道家は、自分の内面と向き合うことが修行だと考える傾向があり、それが勝ち負けよりも「自分を高める」という哲学的なテーマ性となっていきます。

 が、それ故に、勝負の構造的な研究がなおざりになってしまい、単純に「自分が高められて強くなれば勝手に勝てる」と信じ込んでしまっている。

 この考えは残念ながら完全な間違いです。

 どんな技でも万能ではありません。

 例えば、かつて地上最強の拳銃弾薬と『ダーティハリー』で紹介された44レミントンマグナム弾より強力な拳銃弾薬は、45ウインチェスターマグナム、475ウイルディマグナム、454カスール、50アクションエクスプレス、480S&Wマグナム、500S&Wマグナム・・・と、いくつもあります。

 50AE(アクションエクスプレス)が44マグナムの1.5倍、454カスールが2倍、500S&Wマグナムに至っては3倍の威力があるってんだからね~。

 そして、拳銃弾薬の何倍もの威力があるライフル弾薬も、最近は大戦中の対戦車ライフルみたいな重機関銃に使う50口径の弾丸を撃つバレットやウインドランナーといった2km以上先を狙えるアンチマテリアルライフルが出現し、その中には南アフリカのツルベロアームズが作った20mm口径の弾薬を撃ち全長が2mを超えるカノン砲みたいなライフルすらあります。

 しかし、こんなバカでかい銃になると独りで携行するのに無理が生じてしまいます。

『ダーティハリー』を観て大ヒットになった44マグナムが撃てる拳銃S&W.モデルNo,29も、それまでは狩猟用のサイドアーム(止めをさしたり緊急時に使う銃)くらいしか使い道がなく、重いし反動が強過ぎるし人気が出なかったそうです。

 要するに、ただ威力だけ求めても意味がなく、戦う相手に応じた適切なやり方を採らねばうまくいかない・・・ということです。

 実際、44マグナムが登場した当時も、「対人用としては357マグナムでも強力過ぎるくらいだが、狩猟用と考えれば、44マグナムで猛牛や大型の灰色熊を一発で仕留めるのは難しい」といわれて実用性に疑問符が掲げられていたくらい。

 西部劇に出てくるコルト・ウォーカーモデルなんかは44マグナムより威力があったというんですから、アメリカでも昔の人は強かったんですね~。

 大型野生獣の狩猟用拳銃としては、454カスール以上の威力がないと頼りにならないという熊撃ちライフルマンもいるようです。が、そうなると反動がキツ過ぎて拳銃で撃てるものではなくなる。

 基本、狩猟はライフルでないとダメなんですね。

 しかし、人間相手なら改造エアガンでボールベアリング撃ち出す程度でも殺傷力でますからね。

 ドゴール大統領暗殺を巡る正体不明の殺し屋と敏腕警部の対決を描いた『ジャッカルの日』で、ジャッカルは、何と標的射撃に使う低威力の22口径ロングライフル弾を撃てる単発式の組み立て狙撃銃を使います。

 威力が小さくとも弾頭の中に火薬の入った炸裂弾を使えば良い・・・という訳です。

 サバットの蹴りは、フルコンタクト空手やムエタイのような破壊力は感じませんが、靴先を的確に当てるテクニックに関して、実に巧妙に研究されていると思いました。

 相手の体勢と姿勢を読んで巧妙に技を極めていく戦術を駆使するところは、私が研究している読みを駆使した戦術とも重なるもので、JKDを創始したブルース・リーも研究していたようです。

 だから、私としてはサバットが一番、参考になりました。

 しかし・・・後でちょっと考え込んでしまいましたね。

 何でか?というと、読みを駆使するのは本来であれば日本武術のお家芸だった筈だからですよ。急所を晒した状態で、予備動作を丸見えにして技を繰り出すことに何の疑問も感じないままやっている日本の武道・格闘技の世界は、もう、本来の武術とは全然別物になっているな~・・・と思わずにはいられません。

 最早、パワー、スピード、スタミナ、精神力で勝負する時代ではなく、日々革新していくテクニックと確かなタクティクスがないと勝利することはできないでしょう。

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不況の今こそ地力養成に集中すべきでは?

 事業仕分けの是非が問われていますが、「無駄を無くす」という民主党の公約はよしとしても、何か、それでいいのかな~?という気持ちが拭えません。

 文化芸術や教育に力を入れるのは、国民の教養の質を上げるために必要なことだし、麻生さんのアニメの殿堂はおバカそのものだったと思うけれども、日本が世界に誇れるのは、技術力の高さにあった筈。

 日本人の良さって、真面目でコツコツ努力する勤勉さにあった訳で、それが失われてきつつあるから国力が傾いてきたんじゃないかな~?

 口八丁でハッタリかまして開き直る国じゃないから良かったんじゃないかな~?

 もう、国民はハッタリかます偽装野郎にはウンザリしているから、自民党じゃなきゃどこでもいいよ~みたいな感じで民主党に期待したんじゃないですか?

 でも、事業仕分けの様子を公に晒しているのもパフォーマンスだし、目先の合理精神で切り捨てているだけにしか見えない。

 構造改革が挫折した上は、それに代わる改革が必要なのは解るんですが、金を切り詰めて別のところにつぎ込むというだけでいいのだろうか?と思うんです。

 無いのなら作ればいいじゃないですか。

 中国なんて外貨稼ぐのになりふり構わない感じです。北京オリンピックの凄さ、大作映画の量産・・・あのパワーには見習うべき点がありますよ。

 オバマ大統領が日本優遇から中国へシフトしつつあるといったって、そんなの当たり前でしょう。アメリカは破産寸前なんだから、国力のある国と仲良くしようと思うのは当然なんですよ。

 これからの日本に必要なのは、日本にしかできない産業や文化、芸術に力を入れて世界に注目される国になることですよ。

 そのためには日本の科学技術や文化芸術を国は支援しなきゃならない。それが結果的には国力を盛り返していくことになる訳で、無駄と切り捨てたりする前に、何が必要なのか?ということを、目先の合理性ではなくて判断しなきゃダメですよ。

 不況な時こそ地力をつけなきゃいけない。何もしないで不況が過ぎるのを待っていたってどうしようもないんです。

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武術で何ができるのか?

 筑摩新書向けに書いた原稿に合わせた写真とイラスト用の写真撮影をするために、原稿を読み返してみました。

 いや、もう、何を書いたか?なんか忘れていたんですけど、イラストをお願いしている黒谷先生が「今度のは物凄くわかりやすい」と絶賛してくれたので、読み返してみたんですが、確かに、「俺、こんなこと書いていたんだ~?」と思うくらい面白く、ササッと読めました。

 いつものように、色んな方面に喧嘩売ってるような内容なんですが、大手の新書版だからと多少は意識したものか? 割りといつもより脱線しないように抑えて書いていたのが判ります。

 編集担当者がお題を出してくれていたので、それに合わせて書いたんですが、専門雑誌やムック本で書いていたのが役立ちましたね。

 新書版だと内容が薄くならざるを得ないかな~?とも思っていたんですが、そんなこともないです。

 ただし、脱線してアクションや特撮のマニアック話を書いてしまうギャグ路線は意図的にかなり抑えているので、そういう点は自分では不満なんですが、色んな人から「要らんこと書かないで真面目に書きなさい」と注意されていたので、そういう点ではより一般向けになったかな~?という気もしています。

 いや、率直に言って、これはベストセラー狙いました。

 狙ったからって、そうなるものじゃないのは重々、承知していますが、でも、何となく、これまでの武術ブームとは違った潮流が起きつつあるんじゃないか?という予感がするんですよ。

 これは武術に限った話じゃなくて、世の中が、「もうオタメゴカシの嘘やハッタリだらけのイメージ宣伝戦略は沢山だ。本当のところはどうなんだ?」という本音を求めはじめているように思える。

 やっぱり、インターネットの普及で、誰もが自己表現できる場を得たことと無関係ではないと思うんですね。

 昔は、本を出したりできる人は、特別な才能の持ち主でした。文章を書くというのは普通の人には無い特別な才能だったんです。

 でも、今は誰でも文章を書いて作家になれるチャンスがある。

 ケータイ小説がそうでしょう? 文芸の修業をしたことのない人でもベストセラー作家になれるという状況を生み出した功績は大きいと思います。

 無論、功罪の罪もありますよ。才能の無い人間が勘違いする風潮もつくった・・・。

 私の場合も、文芸の修業をやったことなんか、ほとんど無い訳ですよ。浪人時代に高校時代の友達と手紙のやり取りを繰り返していたことから、文章書く習慣ができてきて、大学時代に「長野は文才があるな~」と、級友の栗原君(元気にしてるかな~?)が何げなく言った言葉が妙に意識に残って、後に物書きになっていったんだから、不思議なものです。

 もっとも、やはり、修業したことがないとは言っても、学生時代に授業も受けずに哲学・現代思想・宗教学・神秘学・武術・健身法・環境問題なんかの本は膨大に読んでいたし、元々がオタク気質だったから、興味を持つと研究したくなる性格なんですね。

 映研に入った時も8mmカメラの扱い方とかフィルムの編集の仕方、シナリオの書き方、照明の当て方、特殊メイクや弾着の作り方なんかを何冊も本読んで独習しましたよ。

 だから、今でもビデオ撮影の時の構成とか見せ方とか、絵コンテ描いたりもしますし、色々と役立っています。

 そういう点から考えると、私は甲野善紀氏に出会ったのは感謝しなきゃならんと思うんですよ。

 私はあの人は大っ嫌いだけれど、研究熱心さに関しては影響を受けたと思います。

 刀の拵え作ったりするやり方も、初歩的なことは彼に教わりましたからね。

 もっとも、私は教わったことを、そっくりそのままやるのは嫌なんですよ。自分なりにアレンジしたり、常に発展させていきたくなるんです。同じことを二度やるのは嫌な性格なんです。

 たとえ同じ作業をやるのでも、二度目は応用発展させないと気が済まないんです。

 これはセミナーの常連さんや、うちの会員さんは解ると思います。去年と同じことやっても今年は全然違う感じになっている筈ですから・・・。

 例えば、二年前の今頃は、秘伝極意の技として蛟龍十八式という対錬型を研究していました。

 が、今現在は、もう、それを当たり前の用法として実用技法の中に組み込んでしまっているんですね。

 全体的に会員のレベルが上がって、アドリブで変化できるようになってきたので、形として教える必然性が無くなりつつあるんですよ。

 人間、無理だと思っていたことでも、続けているうちに自然にできるようになっていくもんですね。

 基本的な突き蹴り受け身の訓練もやろうか?と思っていたんですが、これも現時点では止めました。

 どうしてか?

 初心者にそれを教えると“その動きしかできなくなる”からです。

 むしろ、全身をバラバラに動かして、次に連動させられるようにし、最後にいろんな技のキメを取れるようにする・・・こうすることで、空手も合気道も太極拳も八極拳も剣術も・・・何でもできるようになれる。

 鍛えるのではなくて、徹底的に身体を練り込む。餅を作るみたいにする。

 システマの訓練風景を見ると、そうやっていますよね。

 そうやって完全柔体をつくってから、瞬間に剛体化して打撃を出せるようにする。

 そうやれば、個別の基本技を繰り返して覚えるより遥かに機能的な基本技が体得できると私は考えています。

“機能的な基本技”とは何か?

 それは、正拳突きから鞭手打ち・貫手・掌打・肘打ち・巻き投げ・崩し・・・へと、相手の反応に応じて無限に変化していけるような技のことです。

 私は、こういうことは武術の本質的な技法原理を追究しているうちに気づいてきたんですが、こうなると強いとか弱いとかを論じるようなものじゃなくなっていくと思うんですよね。

 武術の技は本質的には殺人術でしかありません。しかし、殺人を犯すことを目的にしている訳ではなく、「いかに殺さずに制圧するか」という工夫が凝らされています。

 ここが、現代で武術を学ぶ場合の最も意義のあるところだと思うんですよ。

 つまり、武術が目的にしているのは暴力を駆逐することなんですね。対暴力の知恵であり戦術戦略なんですよ。

 だから、最終的には心法に行き着かなくてはおかしい。身体操作術というレベルで持て囃していたりするのは、実は“角を矯めて牛を殺す”に等しいんですよ。

 武術は、そんな薄っぺらいものじゃない! 人生をより高いレベルで生きていけるようにするための修行の手段だと思う今日この頃です。

・・・とか思いつつ、写真撮影に臨みました。

 とても二時間の稽古時間中には終わらないかな~?と思っていたんですが、割りとサクサクと進んで、残り40分くらいで終了しました。

 相当、いろんな技を撮ったんですけど、やっぱり、うちの会員さん達はビデオ撮影なんかも経験しているので写真撮影ならサクサクと進むんですね~。

 担当編集者の方は武道・格闘技の経験もある人なので、ちょっと体験してもらったりしました。見ても解らないと思うので・・・。

 やっぱり、実際に鍛えている人だと、こっちも壊れ物を扱うみたいにせずに済むので助かります。

 でも、重心移動で生じるエネルギーを利用した打撃だとパワーがどのくらい出ているのか、よく判らなかったりするので、注意しないと危険なんですよね。

 今回は、介護術なんかにも応用できる原理を示すようなこともやってみたんですが、体重60kgくらいの小柄な会員が体重90kg以上ある会員を椅子から立たせるということもやらせてみたんですが、あまりにもヒョイッと簡単にできてしまうので、本人もビックリしてましたね。

 要は、固定している重心を動かそうとするのは力がいるけれど、重心が動いている状態で引っ張りあげると簡単だということなんですよ。

 歩いている時にちょこっと小石に蹴つまずくと倒れたりするけれど、安定して座り込んでいる人を動かすのは難しいでしょう?

 でも、体重は変わらないんですよ。要点は重心を操作するということです。

 武術の身体操法というのは、“自分と相手の重心を操作する方法”だと簡単に考えても間違いではないでしょうね。

 何か、原理的に観たら、ごくごく簡単なことなのに、やたらに小難しく説明したがる大先生ばっかりでしょう?

 頭が悪いのか? あるいは自分を権威付けしてエバりたいのか? そのどっちかでしょうね~。

 もうね~、「エエ加減にしなさいっ!」と、私は言いたいですね。

追伸;DVD『游心流 武術秘伝の戦略』発売中です! これを見れば某合気の達人の技を封じたりできるようになれるかも? もう、武術を神秘とは言わせません! 原理が解れば仕組みが解る! 自身の学ぶ流儀のスキルアップにお役立てくださいませ。

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海老蔵の父ちゃんの宮本武蔵は凄い!

 市川海老蔵と小林麻央が熱愛?だとか・・・。

 そんな海老蔵が主演したNHK大河ドラマ『武蔵』は、数ある宮本武蔵の映像化作品の中でも、残念ながら私のランキング的にはかなり下になっています。

 何故か?

 殺陣を思いっきり蔑ろにしていたからです・・・。

 いや、恐らく殺陣指導の段階では良かったと思うんですよ。だけど、完成した映像では、ズタズタになったりヘンな演出をつけられたりしていて、殺陣の醍醐味を完全に殺してしまっていたように思いました。

 中でも、宮本武蔵の超人的強さを印象付ける中盤の大殺陣“一条寺下がり松の決闘”の、唖然となるほどの短さと、「真空斬りか?」と思わせる3m以上は剣先から離れた相手が斬られて倒れるシーン・・・。

 アレは、意図的にカメラアングルを無視して編集したとしか思えませんでした。

 そして、マトリックスみたいに空中静止した武蔵を360度回って見せるCGの見苦しさ・・・。

 これは、劇場版『蝉しぐれ』での能を採り入れたというキテレツな殺陣に匹敵するダメっぷりでした。

 香港アクションを見習えとまではいいませんが、せめて、昔の時代劇を研究して殺陣の文化に敬意を払ってもらいたいものです。

 時代劇で殺陣がダメだと、どんな素晴らしい芝居と演出がされていても全部、台なしになってしまうのです。

 宮本武蔵という作品は、希代の剣豪の人生を描く作品なんですから、殺陣の重要性は格別な筈です。それを理解していない演出家は関わってはいけません!

 武蔵を演じた役者というと、片岡千恵蔵、三船敏郎、萬屋錦之介・・・と、多くの人が演じてきましたが、海老蔵の父ちゃん、現在の市川團十郎が海老蔵であった頃にも演じていたんですね。

 ところが、時代劇専門チャンネルで見直してみて、驚きましたね~。

 海老蔵の父ちゃんの殺陣の烈しさ! 吉岡一門との決闘なんて、棚田を駆け巡って、飛び上がり、飛び降り、凄いのなんの・・・追いかける吉岡一門が追いつけないスピードでギュンギュン駆け巡りながら斬る!

 いや~、ビックリしましたね~。今の海老蔵は全然及ばないですよ。本当に凄い!

 何か、やっぱり、昔の時代劇は役者のスキル自体が凄かったから面白かったんだろうな~と思いますね。

 最近の作品では、『山桜』の殺陣が非常に良かった。殺陣の説得力と東山君の身体性が侍になっていた。『必殺2009』も悪くなかった・・・。

 今は、『十三人の刺客』に期待しているんだけど、どうかな~? オリジナルで西村晃が演じた平山九十郎を誰が演じるか?で成否が決まるように思えるんですけど・・・。

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桜美林0PAP公演“カサブタ”感想

 渕野辺駅近くの桜美林大学のホールで、コンテンポラリー・ダンスの第一人者として有名な木佐貫邦子さんが振り付け・演出するダンス公演があるということを、自宅郵便受けに“地元の方へ”の告知の付いたチラシを見て知りました。

 ダンス好きの指導員からも情報を知らせてもらって、地元同士の師範代に予約してもらって師範代と二人で観てきました。

 木佐貫さんのお名前は、一応、知ってはいたんですけれども、ダンスの世界にそれほど通暁している訳じゃありませんから、コンテンポラリー・ダンス界のクイーンとして有名な方だということまでは知りませんでした。

 しかし、昨年の夏のダンス白州を観に行った時に、たまたま泊まった宿が木佐貫さんと同じだったらしく、朝食の時に「おはようございます」と、誰だか知らずに挨拶したことだけが縁?で、その後、田中泯さんが絶賛されていたのを聞いて、「そうか~、そんな偉い方だったんだ・・・」と思ったんですが、残念ながら木佐貫さんのダンスを拝見しないまま帰ってしまっていたんですね~。

 だから、今回は滅多にないチャンスだと思いまして、ウキウキして観ました。

 学生の公演だというのに会場は超満員で、何かスゲ~な~?と思いましたね。

 で、開演してからは、もうビックリ! 本当に学生なんですか? 私の目にはプロにしか見えないんですけど・・・。

 師範代も唖然としていて、終わってからも呆然顔が戻りません。何か幽体離脱しちゃってる感じです・・・。

 いやね~。武術の身体操作だの身体運用だのとほざいている人達に見てもらいたいですよね~。

 テコンドーの選手だったら脚が頭の上までヒョイッと上がるでしょう。顔の高さなら太極拳の選手もゆっくり上がるでしょう。

 でも、ここの学生ダンサー達は、太極拳のユックリした動きのまま頭の上まで脚がス~イッと上がってしまう。

 ジャンプするのも脚力じゃなくて、全身がフワッと浮き上がるような浮遊感。

 いや~、こいつらスゲ~な~・・・。

 正直いって、こんな身体能力の高い学生が渕野辺にゴロゴロいたとは夢にも思いませんでしたよ。

 これだけ動けたら、三カ月特訓して交叉法と発勁と化勁を教えたらマジで達人化すると思いますよ。本当にそんじょそこらの道場の先生を超えますよ(私が教えればね)。


 師範代がショック受けるのも無理ないです。

 彼は、私の武術理論を最も忠実に実践してきているから、私の考えが解る筈だから。


 うちの会にはプロのダンサーも入会されているんですが、まだ直接指導したことがありません。もし、集中的に原理だけ教えたら、これはとんでもない超達人化するかもしれませんね・・・。

 もうね~。武術の基礎訓練はダンスやった方がいいかもしれないね?

 カチンコチンに動きを固める基礎訓練なんか、やればやる程、ダメになるだけだよ。

 こうなったら、コンテンポラリー武術?とか名乗っちゃおうかな?(意味わかんね~)


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人生、至るところDIYアリ!

 刀の拵えを作ったりするのに、私はよく町田の東急ハンズを利用するんですが、最近は渕野辺と町田の中間にある古渕にあるホームセンターにも行きます。

 ここのホームセンターはペットコーナーもあって、子犬や子猫が見れるのも楽しみなんですけど、“犬猫は捨てられている赤ん坊を拾うのが当たり前”の感覚からすると、数万円から十数万円も出して買うというのは、何か抵抗を感じますけどね。

 まあ、ベストセラー何冊も出して、一件家に住んで、ムツゴロウ王国みたいに犬猫飼うのが理想なんですけどね。

 以前は橋本にあるホームセンターに行っていたんですが、駅からちょっと距離があって、荷物が多くなるとシンドイので、古渕のホームセンターを利用するようになったんです。

 車の免許失効しちゃったのが悔やまれるな~(学生時代に苦心して取ったのに更新忘れてダメにしちゃった)。

 この前は試し斬り用の竹と、竹を立て掛けるための台になりそうなものを物色しに行ったんですが、今回は刀の鞘の材料とかダイヤモンドヤスリ、鉄工ヤスリと、ナイフメイキング始めるためには必需品のドリル!を買ってきました。

 ついでに、大型の彫刻ノミも買いました。これは普通の彫刻刀でチマチマ削るのがシンドイので、作業効率を上げるためです。

 もっとも、効率上げるだけなら電動のものを揃えた方がいいに決まっているんですけど、何か、作業効率だけ上げると、あっという間に出来上がってしまってつまんなそうなので、敢えて手作業に拘っちゃうんですね。

 自分で自慢しちゃいますけど、私、文章書くのも早いんですけど、作業するのも早いんですよね。自分で驚くもんね。

 今回、剣武天真流の青木宏之先生の依頼で試し斬り用の刀の拵えを作ることになりましたが、刀の方は部品を組み合わせるだけなので、鍔の装着は、宅急便で届いてからヤスリで穴を広げる作業時間5分くらい?で終わってしまいましたよ。

「わざわざ送ってもらわなくても事務所にお邪魔して、お茶飲んでるうちに終わっちゃったよな~? これだったら・・・」と思いました。

 しかし、送っていただいた刀のハバキが異様にデカくて目茶目茶バランスが悪いので、このまま組んだらブサイク過ぎると思って、私の刀の二重銀ハバキと交換してみたら、まだ少し大きいけれど、見た目のバランスは良くなりました。

 柄の方も試し斬り用の図太く長目のもので、茎穴がブカブカ。

 刀そのものは無銘で、刃渡りが二尺二寸五分ちょっとくらいの反りの浅い新刀か新々刀みたいなんですが、この柄の大きさだと二尺七寸から八寸くらいの長刀か、二尺五寸か六寸くらいの胴田貫みたいに重ねのブ厚い刀でないとバランスが悪いんじゃないかな~?と思いましたよ。

 もう、何か気質的に刀職人化してきてますよね。私の発想が・・・。

 でも、茎穴のスペースを埋めるのに木の弁当箱の塩分を抜いて干しておいたものから適当に切って穴に挿入して刀を挿してみたら、ピタッと固定できました。

 構えてみると、思ったほど違和感はないです。

 ただ、武蔵が考案した海鼠透かし鍔の厚味があるので、目釘穴はズレがあります。

 さて、ここをどうするか?

 柄に改めて穴を開けると汚くなる。茎に新たに穴を開けるのは法律的にNG(登録証と違うことになると登録し直さねばならない)。

 まっ、ちょっと検討してみましょう・・・。

 う~む・・・柄にも茎にも余計なことしないで目釘穴の位置を調節するには・・・?

(ポクポクポク・・・チーンッ!)閃いたっ!

「銀ハバキが深く刀身に入るようにすれば調節できるじゃん?」と気づいて、早速、ヤスリでシャシャシャーッと削ってみました。

 ハバキを取り付けると狙い通り深く入る。これで切羽と鍔をはめれば・・・って、アレ? 鍔が入らない?

「そうか、ハバキが深く入った分、鍔の穴も少し広げないといけないのか・・・」と、またヤスリでシャシャシャーッ・・・。これで鍔も深く入り、また切羽をはめて柄をはめると、惜しいっ! 目釘穴までもう少しズレがある。

 また、ハバキと鍔を削るか?と思って、ふとピーンときて、柄側の切羽を外して柄をはめると、何と、ピッタンコ。元々、柄が太くて切羽が小さいのがカッコ悪いと思っていたので、鍔に直接柄を接してはめた方がカッコ良いみたい。まあ、いいでしょ~。

 後は、目釘穴が少し小さいので、ちょっと広げて目釘竹も太くしようと思います。ここをしっかり作っておかないと試し斬りの衝撃で刀身がふっ飛ぶかも知れない。

 実際、この刀は白鞘白柄のままで試し斬りして柄が割れて、ハバキもすっぽ抜けて無くなってしまったのだとか?

 私も、テキトーに作った刀で試し斬りしていたら緩んできたということもあったので、頑丈さに拘るようになりましたよ。そういう点では美術品として拵えを作っている職人さんより武用刀の拵えを作っていることになると思います。

 鞘も剣武天真流の技がやりやすいように、ちょっと工夫して作ってみるつもりなので、しばし預かって納得できるものに仕上げようと思います。


 刀を見ると、持ち主の性格が解ります。青木先生は刀や鍔の好みとか見ると、豪放磊落さと神経質なくらいの繊細さを両面備えていらっしゃるんだな~と、つくづく思います。

 造りは豪快だけど刀は短目で繊細なものを好まれている。

 私が現代の達人と思う先生方には共通してそんなところがあります。

 男性性と女性性が極端にある。普通の武道家だと男性性ばっかり前面に出す人が多いんですが、こういう人ってダメなんですよね。

 宮本武蔵なんて芸術や工芸に文もやった人ですが、こういう感性はワイルドな武蔵のイメージにはそぐわない。だから、同名異人の武蔵が10人くらいいたという綿谷雪さんのような研究家もいる訳です。

 カリスマ性のある人って、分裂型ですよね。特に新しいものを生み出していくタイプはそうです。

 私も、顔を出していなかった頃に、「甲野先生に恨みを持つ人間が10人くらいでユニット組んで長野峻也という名前で書いている」という噂があったそうです。

 日本古武術に詳しいヤツ・現代武道に詳しいヤツ・中国武術に詳しいヤツ・海外の武術に詳しいヤツ・日本刀に詳しいヤツ・銃に詳しいヤツ・特撮に詳しいヤツ・健康法に詳しいヤツ・精神世界に詳しいヤツ・宗教に詳しいヤツという具合に一芸に秀でた人間が10人集まって“合体チーム長野峻也”をやっていた?というんですが、後に独りの人間だったと判明して驚かれたんだそうですけどね。

 そういえば、剣武天真流の青木先生からも新作DVDの感想で「長野さんは本当にいろんな武術についてよく知ってますね~。というか、物凄いパクリまくってますね~(笑)」と言われてしまいましたよ~・・・テヘヘ・・・新体道の技も平然とやっているしね。

 でも、ちゃんと今回は文句言われないように、「これは太気拳の・・・」とか「これは新体道の・・・」とか、いちいち断ってやってますからね。

 うちの師範代も、「長野先生は実は双子でユニット組んでるんじゃないか?と本気で思っちゃいますよ」と、よく言います。

 いや、ほんとに双子の弟とかいて仕事分担してくれたら有り難いんですけどね~。


 さて、ホームセンターで工具や材料を見繕っている時に、“ブルポイント”という六角形の断面のハイス鋼の棒を見つけました。

 反対側に機械に装着する加工がされているので、多分、工事用のガガガガッと石とか砕く時の機械に装着するヤツだと思うんですけど、これは私の目にはでかい手裏剣に見えてしまう・・・。
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 手に取ってみると、特大の棒手裏剣みたい・・・。重心点も真ん中よりやや前方にあるみたい。ピーンと閃いて、480円と980円のものを買い物カゴにほうり込みました。

 帰ってから、段ボール紙を集めてゴミ出しするのに纏めたものを立て掛けて、480円のブルポイントを手裏剣打ちにしてみたら、ボズッと突き刺さりました。

 イケルッ! これは手裏剣として使える! 仮に刺さらなくとも脳天に当たったら頭蓋骨陥没骨折するな・・・フフフ・・・。

 今度は980円の長特大のブルポイントをぶん投げてみましたが、こっちはバランス取るのが難しくて三回目でドズッとぶっ刺さりました。こっちは45cmの長さがあるので、流石に手裏剣として使うには重すぎて遠投すると肩壊れそう・・・。

 握りを作って打撃用の武器にすれば日本刀でも叩き折れそうです・・・フッフッフ。

 先端をもう少し鋭くすれば480円のものは特大手裏剣として利用できるでしょう。

 しかし・・・これじゃあもう、手裏剣の代名詞である「不殺剣」ってのは使えないな。

 何か、最近、槍の拵え造ったりしてから、東急ハンズやホームセンターが武器製造工場みたいに思えてきている長野でした・・・。

追伸;先日、エポキシパテの余りで造った竹ナイフ。彫刻刀代わりに使うと、なかなか良い感じです。やっぱ、ナイフは実用できてナンボですよね~。

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自分の欲望のために人殺しできる?

 最近の立て続けに起きている事件をニュースで見ていると、自分の欲望を満たすためには他人を殺すことを何とも思わない人間ばっかりに思えてしまいます。

 不況だ何だという話より、そっちの方が怖くないでしょうか?

 昔の思想犯は、自分なりの正義と信じて犯罪を敢えて犯していたと思います。が、今はそういうタイプの犯罪者は寡聞にして聞きません。

 詐欺のみならず相手を何人も殺すというのも邪魔だから殺しているというだけにしか思えないし、そこに人を殺すということへの禁忌や躊躇は感じられません。

 市橋容疑者にしても、整形を繰り返して逃亡し続けるために肉体労働で金を稼ぐというまっとう過ぎる手段を選ぶ点や、「医者になれなかったコンプレックス」という私的な理由付けが唐突に出てくるところに首を捻らざるを得ません。

 かと思えば、女子大学生の猟奇的バラバラ殺人事件が起こったり・・・、人間としての重要な心の安全弁が外れてしまっているのではないか?と思える人間が、知らない間に増殖していっているように思えて仕方がありません。

 もちろん、「そんな異常な事件は昔からいくらでもあった」と言う知識人もいるでしょうが、ここ最近の事件とは質が違うように思えてなりません。

 欲望が優先して愛情が希薄になっているように思えてしまうのです。

 他者に向かう愛情より、圧倒的に自己愛の方が強い人間が多くなっているような気もします。

 もっとも、そういう私自身も、自分以上に大切だと思える人はいません。結婚していたり子供がいたりすれば違うのかもしれませんが、何か、ちょっと人間嫌いなところがありまして、尊敬できたり憧れられるような人でないと、関わりたくないと思ってしまうのですね。

 毎週欠かさず観るのが『ポチたま』だし・・・。

 私の場合の愛情は、ほとんど道楽に向かっているのかもしれませんね。武術愛・刀愛・特撮愛・・・とか?

 う~ん・・・典型的なオタクだな~。

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松田優作を知らないヤツとは口をききたくない!

・・・というのが10代後半から20代の頃の私でしたね。

 だから、松田優作が『ブラックレイン』で凄い演技で圧倒的な存在感を示してみせた時は、「あ~、これで日本の俳優が世界を変えていける」と、凄く嬉しくて、だからこそ、その直後の松田優作の死が、いろんな意味で悲しくって仕方がなかった。

 確か、11PMじゃなかったかな~? 司会の高田純次が呆然とした顔で優作の死を伝えたのを聞いた時、私もまた呆然となり、いつの間にか『最も危険な遊戯』のビデオを観返していました。繰り返し、何度も何度も・・・。

 それはまるで、「嘘だろ。優作はこうして生きているじゃないかよ」と思いたかったのかも知れません。

 多分、私より上の世代の男で松田優作が嫌いという人はいないんじゃないか?と思います。

 それは、ブルース・リーが嫌いな男がいないというのと同じような意味で、男にとっての憧れの存在であった訳です。

 俳優にウルトラマンや仮面ライダーのようなヒーローのイメージを持って憧れられた最後の存在だったようにも思えるんですよ。

 何といっても、初めて松田優作を見たのが『太陽にほえろ』のジーパン刑事。拳銃嫌いで空手で悪漢をぶっ飛ばす長身の兄ちゃん・・・。

 やっぱり、男は喧嘩の強い男に憧れるもんなんですよ。

 そして、『蘇る金狼』でのピカレスク・ヒーローを見て、ハードボイルドに目覚めた。

 多分、それから私は本格的に松田優作信者になった。

 浪人していた時に福岡のテアトル西新という名画座でオールナイトで見た松田優作特集では、『最も危険な遊戯』『殺人遊戯』『処刑遊戯』『野獣死すべし』を見た。

 また、特撮物の珍しい作品のオールナイトで見た『狼の紋章』が、凄く好きで、これが切っ掛けで自主映画の世界に入り込むことになった。

 その後の、『ヨコハマBJブルース』『陽炎座』を見た頃にはファッションまで似てしまった。

 もっとも、優作はアクション離れしていってしまい、TVにはほとんど出なくなっていた。

 そんな時に新作のアクションをやるというので、『ア・ホーマンス』を見た。

 監督もつとめた優作の唯一の優作映画。『ア・ホーマンス』は賛否両論だったが、私は監督としての松田優作の孤高の志しの高さと前衛的なセンスの良さを感じて、実は優作主演作品の中でも最も好きな映画である。

 俳優が監督した作品は、どこかバランスが悪い。映画全体の見せ方を理解していないからではないか?と思う。とっ散らかって纏まりがついていなかったりして、素材が良くても壊れた感じになってしまう。

 ごく最近、そういう映画を見た。題材に関心があったので期待したのだけれど、ちょっと違うな~と思ってしまった。

 しかし、『ア・ホーマンス』は物凄く計算された緻密さと丁寧さが感じられる。それが画面を通じて伝わってくる。

 大学映研時代の先輩が遊びに来た時に、少し用事で出掛ける時に『ア・ホーマンス』のビデオを見てもらっていて、帰ってきた時が終わり頃。先輩は何と、泣きながら見ていて、「優作はカッコエエな~・・・」と感動していた。

 多分、先輩は、作品の内容以上に、作品にかけている優作の魂に触れて泣けてしまったんじゃないか?と思う。

 ちなみに、この先輩が「長野君。本気で映画やりたいんやったら、やっぱ、東京に行かんとあかんでぇ」とアドバイスしてくれたから、私は岡山の大学を辞めて上京する決意をした。

 まあ、今のところはまだ映画の仕事はやっていないけれど、割りと近い将来にそういうチャンスがやってきそうな気がしている。私は運を引き寄せる力が強いから・・・。

 余談ながら、大学を辞める時に映研の仲間が「プロの物書きになってください」と祝いに万年筆をくれた。そっちの約束は果たしたけれど、映研時代の仲間の思いが力をくれたんだと今も感謝するばかりだし、期待に応えるよう、もっと活躍したいと思う・・・。


 それにしても・・・松田優作が死んでから20年も経過したのか?と思うと、それだけ自分も年食ったんだよな~と思うばかり。

 優作の死んだ39歳という年齢も大分、越えてしまった。あと3カ月くらいで47歳になる。技はまだまだ伸びているという実感があるけれど、肉体そのものは確実に老いていく・・・。

 記憶の再生速度が明らかに遅くなり、老眼も進んでいると実感する。

 だけど、私はまだ生きている。生きていれば新しい仕事ができるし作品も作れる。人を育てることもできる。コツコツと生きていれば、私も死んだ後で多くの人から憧れられるような爺さんになれるかもしれない。

 伝説はこれからだ・・・。

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格闘技に活かす武術セミナー報告

 11月の月例セミナーのテーマは、「格闘技に武術の技と戦略を活かす」というもので、丁度、11月20日に発売されるクエスト新刊『武術秘伝の戦略』と同様のものでした。
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「格闘技と武術は基本的に全然、別物だ」というのが私の考えです。

 が、武術がスポーツと融合して誕生した近代“武道”の多くが、試合競技を主な目的に置いてしまっている以上、ゴタクを並べる前に、まず、勝てなくては話にならない。

 何故なら、競技スポーツは勝つことを追求するのが当然のことであり、「参加することに意義がある」のであれば、それはレクリエーションであるからです。

「武道とは勝つことに意味はないのである!」と言うのなら、試合競技の場からは撤退すべきでしょう。競技スポーツは勝つために練習するのであって、やる以上は、勝ちを目指すのが相手に対しても礼儀です。負けていいのなら、競う必要そのものがないでしょ?


 最近、日本武道の弱体化は目を覆わんばかりになってきたように思えます。

 柔道・伝統空手道・フルコンタクト空手道・剣道・・・昔は欧米人に勝てないのは体格と体力の差だと言われてきましたが、現在はそうではないと思います。

 肝心要の技術に差があるのです。

 どうしてか?

 海外の修行者は流派に拘らず、いろんな流派の技術を研究して毎年、スタイルの違う闘い方をしているのですが、日本の修行者は10年も20年も前のやり方を愚直に続けて技術的進歩がさっぱり感じられない。

 率直に申しますが、これは指導者の責任ですよ。

 指導法も常に効果的なやり方を採り入れるべきだし、闘い方も日々進化していかなくては通用しなくなるのが当然のことです。

 当然のことをやらないのだから、勝てなくなるのが当たり前なのです。


 そういう残念感が最近は凄く強くなってきていまして、何とかして日本武道や日本人格闘家を勝たせてあげたい・・・。

 そんな訳で、今回のセミナーは武術を格闘技に活かすことをテーマにしました。

 やっぱり、うちのセミナーに参加される方は、元々、何かの武道や格闘技をやっている人が多いので、今回のテーマは興味津々で臨まれた方が多かったようです。

 私は本来はルール決めて互角にやり合うのは大の苦手なんですが、苦手意識を克服するためにも最近は力を入れて研究してきていたんですね。

 何を? もちろん、「相手に技を出させずに一方的に攻め倒す戦術」を・・・です。


 セミナーでは、立ち技格闘技の構えを制圧していくやり方・差し手からのパンチ・ローキックで崩す・逆技から逃れるやり方・・・などを色々と解説していきました。

 特に、フルコンタクト空手系の経験のある人は、もう、目の色が違うんですよ。凄く嬉しそうです。今でも試合で頑張っている人だったら、尚更、その試合で使える技と戦術を伝えていきたい。

 やっぱり、勝って欲しい。そして、「武術って、凄いな~」と言われるようになって欲しい。

 最近、システマとかペンチャックシラットとかカリとかの動画をいろいろ見ていて、悲しくなってくるんですよ。「あ~、今のままじゃ日本武道は世界から取り残されてしまうよ~」って、頭を抱えてしまいたくなるくらい進化している・・・。

 日本は未だに発勁だ・合気だ・気のパワーだ・・・って、言ってる本人が意味が解ってない状態で連呼しているだけ。そして、およそ実用不能の演芸をやってはしゃいでいたりするんだから、期待できる人は皆無に近い・・・。

 あの町井先生みたいに超人的な技を駆使する拳法家とか古流柔術家とか出てきてくれないかな~?と、祈るような日々です。

 じゃあ、海外の進んだ武術を学べばいいのか? ブラジリアン柔術しかりクラブマガしかりシステマしかり・・・。

 率直に申します。

「お前ら、日本人としての誇りは無いのかょぉ~っ?(号泣)」

 そりゃあ、私も中国武術とか海外の武術も好きでいろいろ齧り歩いたりしましたよ。でも、やっぱり、日本の武術の凄さってものを見せたいじゃないですか?

 だから、最近はもっぱら、居合術・剣術・合気術・空手術の技を磨き直す研究に没頭しているんですよ。

 歴史の一時期、確かに日本武術は世界を制していた。柔道、空手道は東洋の神秘であり、ニンジャやサムライは誇り高い戦士にして哲学者だった・・・。

 世界の人が日本人を類い稀な戦士にして崇高な精神を持った気高い民族だと畏怖していたのに・・・。

 あ~、それなのに、今の日本武術のこの体たらくは、何たるザマか?

 悲しい・悔しい・情けない・・・恥ずかしいったら、ありゃしない・・・。

「よ~し、なら、俺がやってやるぜぇいっ! 凄い日本人をどんどん育てて世界のドギモ抜いてやるぜっ! 日本人をなめんじゃねぇっ!」・・・なんてこと考えたりしておりまする・・・(誇大妄想かな?)。


“予告編!”・・・次回12月13日の月例セミナーは、今年の最終日ですので、11:00~14:00までが今年一年を総括する復習をやりまして、そのまま一時間の忘年会になだれ込みます。忘年会は参加費無料で会員かセミナーに二回以上参加したことのある方はどなたでも参加可能です。いつも懇親会に参加できなかった方も、どうぞ、延長一時間分、お付き合いくださいませ。セミナーの後半はアルコール入れて酔拳やったるでぇ。

追伸;クエスト新作DVD『游心流 武術秘伝の戦略』、11月20日に発売予定です。いや、今回は自分で言うのも何ですが、かなり良い出来になっていると思います。多分、相当、ビックリする人が多いと思いますよ。私ができても当たり前だけど、今回は会員にも見せ場が沢山ありますからね。空手や太極拳、新体道の用法や試し斬り(マキワラ斬るよりずっと難しい硬くて撓る細黒竹を一発で斬った)、浸透勁の打法はすべて会員にやらせているんですけど、私が思っていたよりずっとハイレベルで、客観的に観て「スゲ~な~」って思いましたもん。過去、二作品では原理解説に重点を置いていたので「どうやって使うの?」という点が理解できない方もいらしたと思いますが、今回は使い方をみっちり解説したので、御納得いただけるのではないか?と思います。特に、相手に技を出させないまま打ち倒すやり方については本邦初かも?と思いますが、近日発売予定のアスペクトの新作本と関連する内容になっています。これで三部作完結しましたが、自主製作DVDの方は引き続いて製作していく予定ですので、御期待ください。

 あっ、ちなみに、特典映像で、某・気の空手の先生がやっている秘技“空中腕相撲”のネタをバラしております。その他、脱力技法と脱力している相手に技をかける“合気封じの技”もやっております。脱力の大切さについて説く人は多いけど、封じ方解説したのは多分、私が初めてじゃないかな~? 自分の得意技は、返し技も考えておくのが私の流儀です。脱力系武術の有効性が広く浸透するようになりつつあるから、先手を打って破り方も考えておかなきゃ武術研究家とは名乗れませんからね。真面目な先生方を困らせたくはないんだけど、素人騙して付け上がってる師範方の目を覚ますには、これくらいやってやるしか仕様がないと思ったもんですから、合気武道学んでいる方にはお詫びしておきます。

※事務担当注※
2010年月例セミナー12回一括申し込み(半額割引)11/30までです!お早めに!
2009年一括申し込み頂いた方、又は、游心流会員の場合は半額からさらに1万円引きの50,000円です!!
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11月“格闘技に活かす武術”セミナー

 2009年のセミナーも、残すところ、後、2回となりました。

 11月は格闘技や武道の試合に、武術をどう活かすか?ということについて解説指導していきたいと思います。

 格闘技と武術の一番の違いは、「ルールがある」という点です。

 武術というのは、要するに、「ただ、勝ちゃあいいんだよ」というムチャな考えが根底にあるので、武器を使ったり毒殺したりなんてのもアリなんですね。

 卑怯という概念はない訳ですよ。

 若山富三郎先生の『子連れ狼』なんて、騙し討ちは序の口で、刀は投げ付けるわ、ドロップキックかますわ、高機動戦闘乳母車のマシンガンで射殺するわ、竹筒手榴弾で爆殺するわ、そりゃあもう卑怯も糞もありません。

 そこが素敵ですよね。

 だから、基本的に私はもう武道だの格闘技だのの試合にはドンドン興味が無くなってきているんですが、やっぱり、生真面目な日本人が負け続けてしまうところは見たくないんですよ。

 それで、「何とか勝たせてあげたい」という気持ちでルールすれすれの武術式悪知恵?をお教えしようと思っている次第です。

 基本原理は、「相手に技を出させない」「相手のペースに乗らない」「相手の知らない技を使う」の三つです。

 指導予定は、伝統空手・柔道・フルコン空手・ボクシング(キックも)・剣道・総合格闘技などへの対策をやってみようと思っています。

「えっ、そんな色んな格技に対策できるの?」と思われるかもしれません。

 ですが、とにかく、種類がどうとかの問題じゃなくて、人間が動いて技を繰り出すのにそんな特別なやり方はない訳で、動き出すのを抑えれば何も関係ないんです。

 銃も引き金を引かなきゃ、ただの鉄の固まりです。引き金引かれても、銃口の前に立たなきゃ安全です。

 この原理原則を弁えて闘えばいいんです。

 かつてのグレイシー柔術が無敵の強さを誇ったのは何故か? 相手の技を出させず、攻撃の及ばない位置に回り込んでいたからですよ。

 武道や格闘技をやっている日本人に欠けているのは、戦略がないということです。戦略がないまま技を仕込んで闘うことしか考えない。相手の強い攻撃を、自分がより以上の力で粉砕しようと考える・・・。

 日本人に合わないやり方で強くなろうと考えたってダメですよ。舶来のものばかり有り難がって日本人の原点を追究しようとしないのは恥ずかしいことですよ。

 俺がそんな風潮を変えてやるぜぇ~っ!(といいつつ、中国武術も使ってるけどね~)



 それから、来年2010年の月例セミナーの内容についても概略を御説明しておきますと、基本的にテーマは本年と同じです。
 しかし、内容は、日々の研究成果を漸次、盛り込んでいきます。

 毎回のセミナーの前半では遊心流の基礎錬体を実施します。

 新しく参加される方を指導していて毎回思うのは、とにかく身体がメチャクチャに固いということです。それも長年、武道をやっている人に限ってそうなっています。

 理想的な身体性はダンサーです。全身を細かくしなやかに連動させられることが重心移動を駆使するのに必須なのです。

 私がお薦めしたいのは、タコ! 「タコになれ~っ!」

 ウエイトトレーニングは武術に関してはやってもメリットありません。筋肉を肥大させればさせるほど、動きが固くなって、武術の技は使えなくなると思って間違いではありません。

 ここまでいっても、「そうはいってもウエイトトレーニングも本当は必要ですよね」と、しつっこく聞いてくるムキムキ君がいるんですが、私は断固として否定します!

「ダメ! 絶対!」(覚醒剤に手を出すなってこと?)

 ストレッチはいいでしょう。ダンスもいいでしょう。ジョギングもダメじゃありませんよ。でも、ウエイトトレーニングはマイナスにしかなりません。

“踏ん張る癖”がつくんですよ。「踏ん張りが効かないと技が効かないだろう」って、武道やっている人間は考えがちですが、それは筋肉の収縮で力を出すためには必要ですが、重心移動のパワーを最大限に用いるには絶対に踏ん張ってはいけません!

 もし、筋肉の収縮に頼れば、筋肉の絶対量の大きい欧米やロシアのヒグマみたいな連中には勝てませんよ。

 筋肉の生み出す力に頼る発想をやめて、塩田剛三先生のような技の力を使えば体重が二倍も三倍もある相手を制圧できる。

 皆さん、目先の強さではなくて達人の世界を目指しましょう!

 達人の世界は筋肉力ではなくて自然のパワーを用いないと入れません。自分の力(小乗)を捨てて、自然の力(大乗)を借りるんです。

 武道家には我の強い人が多いですが、真の達人は我を捨てられる人です。ならば、最初から我を捨ててしまえば誰でも達人になれるじゃありませんか?

 いや、本当になれると私は思います。

 目先の強さばっかり求めている武道家なんか、実は大したことないんですよ。

 人間が真剣に戦うのに武道家も普通の人間も変わりません。

 私の知り合いの武道家が「私は一回だけ負けたことがある。その相手は武道家じゃなくて天然で強いケンカ屋だった」といっていました。

 結局、ものをいうのは気迫ですよ。

 2010年の月例セミナーのメインテーマは“自然体”です。

 毎回の個別のテーマに沿って後半は進めますが、それらは一年を通して全体で一つの達人養成プログラムになっていますので、一年通して参加してもらうことで精神と刻の部屋で特訓するような差が出ると思います。

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新体道&剣武天真流・羽野昌二 ライブ&パフォーマンス

 前回に続いて江古田にて、新体道&剣武天真流と羽野昌二さん(ドラム)のライブパフォーマンスが開催され、観てきました。
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 当日は、昼からアスペクトのシリーズ本の編集打ち合わせをやり、いつもイラストを描いていただいている漫画家の黒谷薫先生にも会社に来ていただき、イラストの打ち合わせをさせていただきました。

「終わってから一緒にライブイベントに行きませんか?」と言いましたが、「漫画の締め切りがあるので」ということで、独りで行きました。

 黒谷先生には、いつも忙しい時に仕事をお願いして恐縮です・・・。

 さて、神保町から江古田へ、都営新宿線で新宿に出て、大江戸線に乗り換えて新江古田駅へ。

 私、開演が7:00と思って急いで来たら、お客さんは全然来ておらず、「なんてこったい」と思っていたら、開場が7:00で開演は7:30の間違いでしたよ~ん。あ~、驚いた・・・。

 会場ではリハーサル中のゲスト出演の方々が・・・。

 むっ、どっかで見たような人が・・・?

 新体道の道着を着た方に、「あの方は、ひょっとしてコウノ先生ですか?」と聞くと、「そうです」とのことで、私は大慌てで、その方の前に行って、「コウノ先生、本の中で批判して書いたりして失礼しましたっ!」と、お詫び申し上げました・・・。

 すると、噂通りのメッチャ優しい方で、そんなことはちっとも気にしておられないようで、私、安心しました~。

 いんや~・・・同じコウノでも、さっすが、“河野智聖先生”は大人だな~(って、ビックリした? “あのヒト”だと思った?)。

 事前に青木先生から、「河野智聖先生も来られます」と聞いていたので、お会いしたらソッコーでお詫びして「長野さんって、文章はムチャクチャだけど実際に会うと常識弁えた良い人じゃな~い?」と思っていただこうと、日々、努力しておりますです、ハイ。

 いや、もちろん、それも相手によりけりで、青木先生と吉田さんから、河野智聖先生がすごい真面目で愛情深い方だというお話を聞いていたのですね。

 そうでなかったら、私も普段は自分から挨拶に行くタイプじゃないんですよ。武道関係者と下手に付き合うと後でえらいことになったりする場合が多いので、最近は、意識的に避けてるくらい・・・。

 でも、河野智聖先生に関しては、とにかく直に会ったことのある人が誰一人として悪く言わない。謙虚で優しくて真面目で・・・という、私が全然、言われたことのない言葉がツラツラと並ぶ。だから、割りと安心して御挨拶できましたよ。

 しかし、もう一つ、安心したのは、「俺、演武頼まれたの断っといてヨカッタ~」ってことでしたね。見比べられて、「長野、ダメじゃ~ん」って評判になったらヤだもん。

 私、一応、身の程は弁えておりますんで・・・。


 今回は会場もほぼ満杯で、前回よりグレードアップ。しかも、前回に引き続いて日子流宗家の田中光四郎先生、クエストの小暮社長、BAB『秘伝』塩澤副編集長(知る人ぞ知る柳生心眼流の遣い手で、昔、福昌堂ライター時代にお世話になりました)、そして私、お名前は存じ上げないのですが、無外流の先生もいらっしゃっていたそうです。

 そして、剣武天真流のDVDプロジェクトの試験的な意味でのクエストさんの資料映像撮影班もいらっしゃいます。

 開場してすぐ、うちの会員のYさんも来て、青木先生ともちょっとお話しました。

 また、吉田さんの娘さんの智子さんと少し話していて、新体道の大師範として活躍されていた岡田先生が、現在はフィリピンで御活躍されているということを知り、私はまた、辞めてしまわれたのかな~?と思っていて、聞いちゃいけないことかも?と御遠慮していたんですが、本当に安心しましたよ。さすが、岡田先生だ。

 取材の時に、私が突いて、岡田先生の下段払いを受けさせていただいたことを今でもはっきり覚えています。

「普通の人だと身体ごと崩れるんですが、長野さんは崩れないからさすがですね~」なんて誉めていただいて嬉しかったのをよく覚えているんです。人間、嬉しいのと悔しいのは忘れないもんです・・・。


 さて、開演時間です。

 羽野昌二さんのドラムが鳴り響きます・・・。タキシード仮面のようなコスプレした司会?が登場して前口上を述べます。

 いいな~、新体道はシャレが利いてて・・・。やっぱり、武術武道に必要なのは、“お笑い”だよね・・・。カチンコチンにシャッチョコ張ってやっても意味ないんですよ。

 続いて、大井秀樹首席師範の演武。男相手には容赦なし、女の子には優しく技をかける紳士的な大井師範・・・。

 剣武天真流の居合は刃筋が率直で伸びやか、一般の居合のように身体を締めて刀を止めるのでなく間が空かない・・・。

 青木先生が心血注いだ居合の技は、基本ベースが新体道で、そこに様々な古流居合のエッセンスをぶち込んでエキスを抽出したもの。

 動画で観た青木先生の青竹斬りは、よく観るとかなり太い竹を茹でた竹ノ子みたいにパッカンパッカン斬っていて、その斬り方もすごい無造作で、試し斬りの専門家だったら、「何で、アレで斬れるの?」と首を捻ることでしょう。

 しかも、使っている刀は身幅も狭くてやや細身に見えます。あの刀であの太さの竹を斬ったら、ほんのちょっと刃筋が狂っただけで、カキーンッて折れるんじゃないかな~?

 剣体一致の威力の凄さは、貫通する威力の突きを体現した江上茂翁の空手から発展した新体道の身法原理の延長上に具現化したものに思えます。恐ろしい剣です・・・。

 が、そういう必殺の技なのに、この人達ったら、妙にオチャメで楽しそうなんだから参っちゃうな~(苦笑)。

「あの、白髪の年配の人、凄いですね~」と、会員のYさん。

「うん、俺もそう思ったんだよ。剣を振る手の内が凄く柔らかくて身体がフワッとしているのに軸がスッと徹っている。ただ者じゃないね~」と、私・・・。


 ゲストの河野智聖先生の演武は、素手の拳法、ヌンチャク、釵。

 修験道をされているからか、手印を用いた構えがカッコイイ! やっぱ、集中力が違いますね。

 拳法の動きでは柔らかく突きを出して、最後にギュンッと突きが伸びる様子から、寸勁の打法なのが判ります。動きが非常に端整ですね。生真面目な性格の方なんだな~という印象を受けました。

 Wヌンチャクをされているところを見ていると、ふと、ドラゴン魂の持ち主なのだという直感がありましたよ。私の妖怪アンテナがビビビーンと反応しましたね。

 後で、「先生、ブルース・リー好きでしょ?」って聞いたら、「長野さんも好きでしょ?」と、返されちゃいましたよ~。

 河野先生が習われたという竜明広先生は仮面ライダー・スーパー1の赤心少林拳の指導をした方として知られていますが、やはり、ヌンチャクが非常に上手かったということでした。


 えっと、それから、後半のパフォーマンスでは、凄い居合を見せてくれていた白髪のオジサン(え~っと、名前をド忘れしちゃいました。スンマッセン!)のソロダンスが、特に凄かったですね~。

 なんか、田中泯さんがメッチャ踊ってる時の様子を思い出しました。

 なるほど、舞踊家の方だったのか? 道理で凄いと思いましたよ。とはいっても、こういう柔らかいダンスのできる舞踊家もそうそういないと思うんですが・・・。

 それから、吉田智子さんの小太刀二刀流(シノモリアオシ? byるろうに剣心)も素晴らしかった。新体道の原理を応用した二刀流の演舞は個人的には今回のパフォーマンス中、一番好みですね。

 まだ粗削りだけれど、練り込んでいくと素晴らしいものになっていくでしょう。

 というのも、以前、青木先生に「二刀流をやったらいいですよ」と、不遜にもお勧めしたことがあったんですね。吉田さんはもちろん、そんなことは知らずに御自分のインスピレーションに従って工夫したんだと思います。

 新体道は空手がベースだから左右対象の動きが基本なので、一般的な右半身優位の日本剣術の右手右足を前に構える身法よりも、左右半身が同等に遣われる身法を用いた二刀、しかも寸法が同じもの・・・となると小太刀の二刀流がそのまま遣える・・・って気づいたんでしょうね~。

 小太刀の二刀は柳生心眼流など、一部の流派にしかありませんが、青木先生もいわれていたんですが、大抵の流派に実は二刀流は伝わっているんですね。香取神道流、新陰流、神道夢想流、心形刀流・・・と、別に二天一流にしかない訳じゃないんです。

 そんなことはまったく知らずに、インスピレーションでやってしまうなんて、この人はやっぱり天才だな~・・・と、あらためて感心しましたよ。


 いやはや、前回もぶったまげましたが、今回はもっと驚かされました。羽野さんのドラムも、休憩除いた休み無しで2時間ぶっ通しですからね。凄いです!

 新体道&剣武天真流、これからどこまで進化していくんでしょうか? 私はそれを見届けてみたいと思っています。

 あっ、そういえば、私のブログを読んで観に来たという方もいらして、少しは宣伝にもお役に立てたみたいで良かったです・・・。

 武術武道の在り方の一つの提案として、こういったアート的なアプローチが今後はもっと評価されていくといいんじゃないかな~?と思います。

 闘うところを見せる試合って、何かもう、あんまり共感わかなくなってきてですね~。

 やっぱり、殺気を撒き散らしてぶつかり合うのって、直接見るのは気持ちよくはないですよ。「俺の方が強いぞ~!」って、いい年こいた大人が自慢するこっちゃないでしょ?

 だけど、「弱いヤツはもの言うな!」って世界も潔くって嫌いじゃない。口先ばっかりのヤツが武術武道の世界に、これ以上、増殖するのは良くないと思うしね~・・・。

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町井勲先生の技を否定する人がいるの?

 いや~、ちょっと驚いたんですが・・・、私、相変わらずパソコン使えず携帯電話のメールすら満足に打てない君なので、会員さんが気をきかせていろんなネット情報をプリントして持ってきてくれたりするんですけど・・・。

 私が、ブログで何度も「凄過ぎる!」と絶賛している町井勲先生の超絶の技について、「(居合道)連盟の五段しかもっていない」とか、「武道をわかっていない」「何が実戦居合なんだ」といった言葉を書いている人もいるそうで、それに対して町井先生も御自身のブログで自身の考えを書いておられるようです。

 噂には聞いていたんですが、本当にこんな“やっかみ・ねたみ・そねみ”そのものの誹謗中傷を書く人間がいるんだな~?と、何か、他人事ながら哀しくなってしまいました。

 いや、町井先生に同情しているんじゃないですよ。そんな愚劣な中傷をしている人達の卑屈さ見苦しさがもの哀しいんです。

 あのですね。

 私は、町井先生とは何の面識もないし義理も何もない人間ですよ。だから、一切の利害関係なしで意見を申し上げます。

 あの驚くべき絶技を体得するのに、どれだけの苛酷な修練が必要か? ちょっとでも居合を学んだことがあれば判らない筈がないでしょう?

 私は、TVで初めて拝見した時に、驚きを通り越して頭が真っ白になるような不思議な感動を覚えました。

 人斬り半次郎と呼ばれた薩摩の中村半次郎は、軒先から滴り落ちる雨垂れが地面に達するまでに刀を三度抜いて三度納めたと言われますが、町井先生の正確無比な居合斬りの技は、そういった伝説的名手に勝るとも劣らぬものだと思いました。

 鉄板斬りや生卵斬りは、斬心塾の東郷秀信先生も挑戦されていましたが、東郷先生も、かつては「あんなものは居合ではない」「邪道だ」と、執拗な誹謗中傷を武道界から受けて、かなり長い間、表立った活動をされていなかった様子です。

 何事も“出る杭は打たれる”ものであり、また、前衛を行く者は向かい風を独りで受けねばならないものです。

 特に武道の世界では、突出した技を持てば、目障りな存在として意味なく敵視されてしまうのが常のことではありましょう。

 けれども、“やっかみ・ねたみ・そねみ”に捕らわれた心で誹謗中傷の言葉を吐く己の姿を恥ずかしいと思う気持ちはないのでしょうか?

 我が及ばずと率直に認めて称賛の言葉を贈ることに何の躊躇が必要でしょうか?

 私は武術としての居合術を求めておりますが、居合抜きに斬る技術に於いて、町井先生の技は私の遥かに先を進んでいるのが明白であり、高き目標とはなり得ても、それ以外にケチをつける隙もないと感じます。

 例えば、私は先を読むことに関しては長く研究してきて相応の自信をもってはいますけれども、アットランダムに落ちてくる枯れ葉を抜き斬りにすることは到底、及びもつきません。

 どうしてか?というと、私は人間の身体構造から筋肉・骨格の連動を観察して予備動作が生じるのを観るからであり、樹木のように予備動作がなく、ふいに落ちてくるものでは読めないからです。

 が、町井先生の場合、反射神経が尋常ではなく、その枯れ葉を空中で捕らえて見事に両断していたのです。恐ろしいばかりの手練!

 以前、居合道五段の人と抜き打ちの早さを競ってみた時、完全に私が勝ちました。その人は、抜く前の予備動作がミエミエだったので、そんなに早く抜かなくとも私の方が早く抜けたのです。が、町井先生の速度には及ばないとTVを観ていて思いました。

 ふわっと構えていて、いつ抜かれるか予測できないんですよ。

 同じ五段でも抜き方がまったく違う。

 早撃ち0.2秒の人と0.06秒では次元が異なる・・・そのような違いがあるのですが、その違いを見極められる人は稀れでしょう。

 しかし、あれだけの絶技を見せられて、誹謗中傷の言葉を吐ける人のオツムはどうなっているのか?と、私は首を捻るばかりです。

 ですから、ちょっと、私が反論しておきましょう。

「連盟の五段しかもっていない」・・・段位の権威に頼るような未熟者は論外! アレを見て段位を云々・・・と論じる低脳の輩に武を語る資格はありません! ちなみに私は段位は一つも持っておりませんが、いろんな流儀の師範クラスの方に指導しています。要は、どれだけ本質を追究し得ているか?が重要でしょう。

「武道をわかっていない」・・・この人が言う武道とはいかなるものでしょうか? 殺し合いのない現代日本に生きる者が、自らを“武道家”と称する時に、そこに一定の定義付けがなされ、それに自らが相応しいか否か?という判断の基準が必要になる筈。武道とは何か? それを明確に示せる者にしか、このような発言は許されません!

「何が実戦居合なんだ」・・・“実戦に通用する居合術”という意味であれば、「町井勲先生の居合術は、現代で最も実戦に通用する可能性を示している居合術である」と言えるものであると私は考えます。その最も基本にして必須の技能は、“抜き打ちで斬れる”ということであって、私の知る限り、片手抜き斬りでマキワラを両断し、電動エアーガンから発射された6mmBB弾を鞘から抜き放つ片手斬りで両断してのける人が実在しているということそのものが驚異です。普通、居合の初撃は牽制で、両手でしっかり柄を握っての二撃目で仕留めるというのが観念として定着しています。が、厳密に言うなら、それは剣術に分類されるべきでしょう。鞘から抜き放つ動作そのものが斬撃力を持たねば瞬殺の居合斬撃とはならないでしょう。故に、それを実現してのけている町井先生の技が、最も実戦居合に近い境地に立っている・・・と、私は評価している次第です。


 まあ、余計なお世話とは思いましたが、韓国に取られていたギネス記録を日本に取り返して日本の剣技剣術の誇りを取り戻してくれた武道界の大恩人を素直に応援しようではありませんか。

 武を学ぶ者が、嫉妬心で誹謗中傷するなんて、こんな見苦しいことはないんですよ。恥を知りましょう!

 そして、いいものはいい。悪いものは悪い。それを論じる時は、きちんと理由を添えましょう。それでなくては建設的な論議は成立しないでしょう。権威主義から離れて本質を観ていきましょう。

 マキワラ一本、満足に斬れないフェイク武術家を現代の達人と持て囃すバカな時代に、私は、居合を追究する者の一人として、居合術の大いなる可能性を示してみせてくれた町井勲先生には心から御礼を申し上げたい。

 ただ、それだけです。


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東京創造芸術祭2009

 昨年だったか・・・毎月のセミナー会場である江古田ストアハウスのロビーで、ほんの数分お話して、名刺をお渡ししていた佐藤亜紀さん(舞踊家・演出家。アキスタジオダンスカンパニー主宰)から、パフォーミングアーツ・フェスティバルのお誘いのお手紙を頂戴したので、ダンス好きの会員を誘って、観に行ってまいりました。
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 私、最近は、どういう訳か、武道・武術・格闘技の演武や試合にどんどん興味がわかなくなってきておりまして、ダンスやアクション、ジャグリング、殺陣といったボディパフォーマンスを観る方が圧倒的に増えてきています。

 どうしてか?

 武道・武術・格闘技をやっている人達の身体性が、案外、低いという事実に気づいてしまい、観れば観るほど、ガッカリ感が高まるようになってしまったからです。

 もちろん、マーシャルアーティストとして優れた人もいることはいますよ。

 でも、数人・・・。十人はいませんね。

 そこにいくとプロのダンサーやアクション俳優の身体性の高さは、武の世界のトップレベルが平均的なレベルでしかありません。

 武術の重要な要素は、身体感覚の精度に負うんですが、その身体感覚の鋭敏さにおいて、プロのダンサーは武術の大家と同等以上だからなんですよ。

 あ~、もう、別にいいや。そんな世界は・・・。人は人、私は私・・・。


 それにしても、本当に最近、芸能芸術関係のイベントばっかり観に行ってるな~。でも、やっぱり楽しいし面白いし、何より実際に勉強になるんですよ。

 今回のフェスティバルは、板橋区のグリーンホールというところでありました。

 せっかくなので、自主製作DVDの在庫余りのものをお土産に持っていきましたよ。

 プログラムは三部構成。

 第一部は「ソプラノと舞踊のアンサンブル」。特に、小学3年生の西絛里菜さんの踊りは、中学生以上?と思える完成度で、会員と二人で顔を見合わせて呆然となりましたよ。将来、どんなダンサーになるんでしょうかね?

 第二部は「Sonic Train」。ぐぐっと前衛的な芸術の雰囲気になり、第一部とはガラリと変わりました。

 第三部は「扉の向こう」。アキスタジオダンスカンパニーの作品。ちょっと、ミュージカルっぽいドラマ性、ストーリー性があって、キャスト独り独りの見せ場もあり、素晴らしいです。

 区分としたら、コンテンポラリー・ダンスということになるんでしょうが、このドラマ性は親しみやすくて、観ていてハッピーな気分になりますよね。


 私も、これまで、クラッシックバレエ、モダンバレエ、フラメンコ、パントマイム、ジャズダンス、能、狂言、バリ舞踊、インド舞踊、そして前衛舞踊と、色々と観てきましたが、ダンスの世界は奥が深いものだな~と、つくづく思います。

 予定終了時間を30分以上も越えていたので、終わってから猛スピードでアンケートを書いて帰りました(それでも帰宅したのが12時近かった)が、非常に気持ちのいいフェスティバル体験でした・・・。

 人を幸せな気分にさせるというのが芸術・・・だとすると、武術もそういうものにしていかなくちゃいけないよな~と思いますね。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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