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Xマスにポン刀持って、山下公園を歩くオッサン二人・・・(哀)

 例によって今年のXマスも女っ気なく孤高を保った私ですが(涙)・・・スーパーで買い物すると、パーティ仕様の中華総菜だのフルーツタルト・ケーキだの、Xマスだけの食い物が並んでるもんですから、何か発作的にアレコレ買ってしまって、一人でバカ食いしてポンポンを壊してしまったのでした。

 が、今年の年末はちょっとばかり懐があったかくて(でも、人に貸すほどはありませんから、ヨロシクッ!)、毎年、年末はハンコで押したように金が無くなってピーピーになっちゃうもんですから、「ナンカ、今年はラッキー! 来年はオラもついにブレイクするのか?」なんて気分です。

 年末ジャンボも買ったし、ドクター・コパの言う通りにしたから、一億円当たらないかな~? 一億円当たったら、道場付きのビル建てちゃうけどな~・・・。


 はっ? スンマセン。白昼夢を見ておりました・・・。

「次回の支払いの時に刀渡すから・・・」と横浜名刀会の社長さんに言われていたので、年内に入手して年末年始で拵え作って、新年から、おニューの刀で居合の稽古するぞ~っと思って、今月は二度目の支払いに行きました。

 前日、中村晴一先生から電話がかかってきて、「俺も刀が欲しいよ~」と言うので、「明日、ちょうどお店に行くので、一緒に行きますか?」と聞くと、ちょっと都合が悪いということでした。

 が、朝になって中村先生からまた電話があって、「都合がついたから行く」ということで、昼にお店で待ち合わせることにしました。

 中村先生も以前に一振り、稽古用の刀を持っていたんですが、何か売り払っちゃったかどうかしたらしくて、今は持っていないんだそうですね。

 それで、私のブログ読んでいて、今が刀が一番底値になっていると知って、稽古用のをまた買おうかと思ったんだそうです。

「それだったら、凄いのがあったんですよ。虎徹の本物かも知れないくらい良い刀があって、それが65万くらいで売ってたんですよ。あれだったら偽銘でも欲しいですね~」と話して、中村先生もそれを目当てにしたんですね。

 ところが、お店に行ってみたら、タッチの差で売れた後でした・・・ザンネンッ!

 でも、頃合いの稽古用に使う刀を店内で見せてもらっていて、30万足らずで拵えもバッチリついたやや短か目の刀を見せてもらって、それを買おうと中村先生が決めた後、私が「中村先生・・・こっちに長光がありますよ~。備前長舩・長光ですよ~」と見せたら、パッと手に取って、「ああっ、こりゃあいいっ! バランスも最高!」と、値段を聞いたら、「そっちと、おんなじだよ」とのこと・・・。

 えっ、じゃあ、30万円以下ってこと? 「スイマセン。こっちにしますっ!」と中村先生も即決で、銀行に金おろしに行って、即買いしていました。

 う~む・・・しかし、結構、高い目の棚に置かれているから、てっきり50万以上クラスだと思っていたのに、こんなに安いんだったら、私が買ったのに~・・・と、ちと悔しいです(30万円を安いと感じるようになってしまった私・・・意識だけ既にリッチ)。

 で、何でこんなに安いのか?というと、刃と地の境目に補修で埋め金してあったからで、恐らく、実戦をくぐり抜けたんでしょうね。結構、疲れた感じになって美術的価値がガタ落ちしてしまっていたんでしょう。

 しかし、我々、武術バカにとっては、そんなの関係ありません。備前刀の名門、長舩の長光といえば業物ですよ。佐々木小次郎の物干し竿も長光だという伝説。

 無論、本物かどうかは素人の私どもには判りませんが、古刀特有の迫力が漲ってる。

 夕方、中村先生から御礼の電話があって、物凄く気に入ったということです。何か運命の出会いのような気がするとのこと・・・。前世で愛刀だったとかね?


 まあ、それはそれとして、私は一目惚れした二尺七寸のゴッツイ無銘の新々刀を引き取ってこれたのでウキウキです。

 金具類もちょっとゴージャスなやつを買いました。今回は超実戦的な感じに拵えも作ろうと思って、柄当てかますのに適した釣鐘状の頭金具にしています。

 帰ってからじっくり見てみたところ、手元に来るに従って重ねも非常に厚く、頑丈にできています。先に行くに従って細くなっていくので重心のバランスが良く、全体の重量はかなり重いんですが、それほどまでには感じません。

 小宮四郎国安より重くて胴田貫もビックリみたいな鎌倉時代の戦場刀風の感じなんですが、反りが深くて元と先で身幅がかなり差がある小切っ先の刀なので、ゴツイ割りには優美な感じもします。

 ただし、柄を外して茎を見てみたら、茎はかなり短く小ぶりなんですね~。

 これは柄木に鉄板かましたり色々やっておかないと刀身の重量があるから柄が折れる危険性が高いですね~。でも、ものは考えようで、重りを仕込むスペースもあるから、工夫のし甲斐がありますよ。

 薄刃で軽い刀の方が軽快に使えて演武には向いているんですが、やっぱり、実戦で戦うにはゴッツイのに限る訳ですよ。重くてゴッツイ刀をどう軽快に扱えるか?というのは、腕前と同時に拵えの作り方にも左右されますからね。

 もう十本以上、作ってきましたから、どこをどうすればどういうバランスになるか?ということも解ります。

 そして、重要なのは、振っている時にいかに身のこなしと一体化して使うことができるか?という点であって、本来は自分に合わせて注文打ちしてもらって、拵えは自作して微調整していくのが一番いいと思うんですね。

 この微調整というのは、案外、誰もやろうとしないみたいなんですが、恐らく、必要なことなんです。

 だって、自分の腕前が上がったら拵えもカスタマイズしていかなきゃいけないだろうと思うんですよね。

 あのですね。できる人ほど、こういう面は細かい要求が出るものなんですよ。

 昨日まで良しとしていたのが、今日は「これじゃダメだ」と思ったりするんです。

 これが、上達していくという感覚なんです。向上し続けている人は絶対に自己満足に陥りませんからね。だから、ずっと向上し続けていられる・・・。

 凡庸な人って、自己満足そのものを求めてしまうんですね。

 私は、これまで一度も自己満足したことないです。

 常に、「う~ん、これでいいのかな~? もうちょっとこう~違うやり方があるんじゃないかな~?」って考えてしまうんですね。

 完全主義者とか、そういう高尚なもんじゃないんです。私は至ってテキトーな人間ですから・・・。

 でも、それは現実的な折り合いをつけるには妥協せざるを得ないからであって、そこに満足している訳じゃないんですね。

 例えば、刀買う時も、「次はもっと良い刀を買おう」と思うんです。常にレベルアップし続けていないと嫌なんですよ。

 武術の技もそうだし、仕事もちょっとずつでもバージョンアップしていきたいんです。

 同じレベルにずう~っと留まる・・・というのが凄く嫌なんですよね。

 一番、嫌いなのは、「昔は良かったな~」みたいな話・・・。年とって下降線辿るのなんか嫌で嫌で、「爺さんになってこそ最強になってやるっ!」って感じですね。

 まっ、そういう次第なので、今度の刀は最新最強に仕上げてみせますよっ!


・・・にしても、中村先生と直に会ったのって・・・5年ぶりくらいだったらしくて、しょっちゅう、電話で喋ってるから、そんなに会ってなかったのか?って、ちょい驚きです。

 お互いに刀買って、お店の隣のレストランでコーヒー飲んで、それから、快晴で眺めも良かったので、ちょっと山下公園で海を眺めてから別れましたよ~。

 しっかし・・・Xマスにポン刀持ったオヤジが二人で、アベックがのし歩いてる山下公園歩くのって・・・異様だよね~?

「隣歩いてるのが長野さんじゃなかったらな~」・・・って・・・、そりゃ、俺のセリフじゃ~いっ!

 私も山路さんみたいになってみたいな~・・・。


追伸;買ってきたその日のうちに切羽と鐔をヤスリでガシガシ削って刀に装着! 寸法をテキトーに勘で決めて柄木の端っこを工作用薄刃ノコギリで切って、ミニカンナとノミとヤスリで柄木削って金具をはめました。ふうっ、結構疲れるけど、出来上がりのイメージもできてきましたよ~。年始には写真付きで御披露しますね。刃紋がまた凄い綺麗なんですよ~。

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映画秘宝にオラの名前が載ってる?

 昔は、毎月買う雑誌が多くて、空手道・フルコンタクトKARATE・剣道日本・秘伝・Gun・コンバットマガジン・アームズマガジン・宇宙船・・・等々だったんですが、この頃は、毎月必ず買う雑誌というと、『映画秘宝』くらいになっています。

 やっぱり、適度にギャグが入ってて面白く読めるような雑誌でないと、ただ情報を仕入れるだけだったら、今はネットで調べた方が速いですからね~(ガセネタの場合も多いから注意が必要ですが)。

 なので、『映画秘宝』のブラックな味付けの記事が好きで、やっぱり買い逃したくないな~と思っている訳です。

 ホラー映画批評家の鷲巣義明先生がお薦めする作品はいつも注目していましたし、また、高瀬道場の高瀬将嗣先生の連載や大槻ケンヂさんの対談も楽しみにしています。

 特に、親しくしていただいている関係もあって、高瀬将嗣先生の「技斗番長活劇与太郎行進曲」は、知られざる芸能界のリアル活劇?裏事情が知れて、毎回、熟読しています。

 で、読んでいて、いつも唸らされるのは、高瀬先生の本職顔負けの武術武道に関する見識の深さなんですね~。

 私、研究家と名乗ってから20年くらいになりますが、その間、斯界の著名な武術武道の先生にも何人も会ってきているんですが、確かに専門分野に関しては詳しい先生が多いんですけれど、ちょっとでも専門分野から外れると、途端にそら恐ろしい“無知蒙昧さ”を露呈してしまったりする人もいたりするんですね~。

 分かりやすく言うと・・・「オッサン、阿呆ちゃう?」と言いたくなるような世間知の欠落したオヤジなんかもいたりする訳ですよ(YKさんとか・・・)。

 だいたい、武術武道をやっている人というのは、カラダデッカチで学習能力の無い人なんかざらにいますし、あるいは一部分だけは物凄く熱中して追究するけれどトータルにものを客観視する能力が欠けているとか、俗にいう“専門家バカ”が多いんですね。

 空手に限ってみても、伝統空手の狂信者・沖縄空手の信奉者・フルコンタクト空手最強論者・・・と、見事なまでに唯我独尊タイプの人ばっかりですよ。

 合気と中国伝統武術の愛好家になると、さらに悲惨です。まともに殴り合いの喧嘩すらしたことないような連中が最強論争に血道を挙げてたりするんですから・・・。

 要は、自分のやっている流儀こそ本物で、他は全部、インチキでダメなんだという妄想的な思い込みしかなかったりするんですね。

 でも、ほぼ例外なく、「自分は観察眼も論理的分析能力もある」と思い込んでいるもんだから、そりゃあもう~、悲惨なまでの勘違いっぷりを露呈して笑かしてくれる人や本なんかもありますよ。

 映画秘宝の今月号の高瀬先生の記事を読んでいたら、“そういうこと”について書かれていたんですが、何と、私の名前も書かれていて、ビックリ!

「お~、俺もついに映画秘宝に(名前だけ)デビューか~?」って、感慨深かったですね~。これって、『秘伝』に載った(名前だけ)時以来ですね~。

 なんか、私は前々から、全然、無関係なところにヒョコッとだけ出る?みたいなパターンが多くって、ラジオに出た時も突然だったし、TVに出たのもNHKの芸術劇場で田中泯さんのダンス白州の紹介の時に、たまたま映ってたし、そうだな~・・・自分で確認していないんですが、「ファイティングTVサムライのビデオ紹介コーナーに出てた」とか、「黒田先生の講習会を映したビデオに出てた」とか言われたりします。

「心霊映像かよっ?」って感じ・・・。

 そういえば昔は「長野峻也は実在しない!」という陰謀説(某先生を陥れるために10人くらいが結集したチーム名だという説)があったな~・・・?

 だから、私が写真で出たりした時には「マジか? ホントにいたのか? 長野って」って驚かれたらしいです。

 でもね。TVとか自分から出ようとすると、大体、ダメになるんですよ。二回くらいお話あって、その気になってたんですけどね。残念っ・・・。


 10年以上前だったかと思いますが、ビートたけしのスーパージョッキーのガンバルマンのコーナーには、ちょくちょく、いろんな武道の先生が出ていました。

 中には、たけし軍団員に負けてしまうような恥ずかしい人(古武道研究家と名乗ってるJOさん)もいましたが、この番組に出ることで世間一般の知名度が上がることから、出たがる武道家もいたものです。

 結局、出演する前に番組が終了してしまったのですが、私の親しいある先生も出演依頼を受けていたそうです。

 私は、「たけし軍団は本格的に格闘技やっている人もいるから、甘く考えてるとやられてしまいますよ」と電話でアドバイスしたんですが、その先生は、「長野さんね~。いくらなんでも芸人に負ける訳ないだろ~?」と鼻で笑っていましたが・・・。

 こういう考えは、大抵の武道の先生が思っていることでしょう。

 でも、私は、そんじょそこらの武道の先生なんかより実力のある芸能人は多いだろうと思っています。

 例えば、プロボクシングやキックボクシング、K-1などの格闘技のチャンピオンになった人が引退後に芸能活動をしている例はざらにあるでしょう?

 タコ八郎、ガッツ石松、魔裟斗・・・数え上げたらキリがありません。

 あの国民的ヒーローだったキックの鬼こと沢村忠だって、一時期、役者をやっていたんですよ。

 プロレスラーだったら、Vシネマなんかによく出ているし、下手な新人俳優より芝居も上手だったりしますからね。

 率直に申しますが、こういったプロ格闘技の世界のトップで闘っていた人とまともに闘って勝てる武道家なんて皆無に近いんですよ。

 だから、「芸能人の武道修業なんか片手間なんだから、専門にやっている自分たちに勝てる道理がない」みたいな考えをしていると、手ひどい目に会うんじゃないかな~?と私は思っている訳です。


 高城淳也という俳優はご存じでしょうか?

 かつて、JACの次代を担う逸材として、『魔拳!カンフーチェン』『激闘!カンフーチェン』に主演し、劇場版『伊賀のカバ丸』では、カバ丸のライバル霧野を演じていました。

 しかし、その後、JACを辞めて独立プロ的に活動していたものの、音沙汰を聞かなくなっていました。

 田舎で政治活動をやっていたらしく、吉田豪さんの本でインタビュー記事を読んで、「あ~、なるほど、そうだったのか?」と思いましたが、映像製作の世界に復帰すると書かれていて楽しみにしていました。

 そして、東映チャンネルで『ジャングルクロウ』なるVシネマを主演監督した作品を観ましたが、とにかく居合斬りのアクションが素晴らしく、JAC仕込みのビルからのダイブ・アクションも火だるま状態でチャレンジするというハンパないチャレンジ魂で感心しましたよ。

 恐らく、私と年あんまり変わらないくらいだと思うんですけど、スゴイですわ~。

 敵役は須藤雅宏さん。中国武術を本格的に修行し(『中国北派拳法』という本ではクンリー拳の演武モデルを務められています)、殺陣試斬も長年修練されている芸能界の隠れた武道家ですよ。『ハイキックガール』にも出てましたね~。

 この須藤さんと高城さんの対決シーンは、「お~、フクロウ男爵とカンフーチェンが戦ってるよ~」という特撮マニアならではの妙な感慨がありましたね。

『ハイキックガール』の時は、須藤さんは中師範にあっさりやられてしまっていましたが、「やっぱり日本刀持たせたら格が違うな~」って感じがします。あの作品では、もったいないな~って思っていたので、『ジャングルクロウ』での須藤さんのアクションは堪能できましたよ・・・。


 さて、それはそれとして、高瀬先生の記事に書かれていた南郷継正さんは唯物弁証法で知られる武道理論家として70年代から活躍していた人ですが、吉本隆明に評価されて武道界初の思想家として知られます。

 私も高校生の頃には何冊か本を読んでいましたが、高瀬先生が違和感を感じたと書かれているところとか、いろいろと疑問に思ったものでした。

 その当時の違和感は、20代に本格的に武術研究を志した頃には、明確に理由が判りました。

 つまり、南郷さんは理屈は立派だけれども武道武術に関する知識は実はあまりなかったんですね。要するに、主観的な体験的論評をしているだけだったんですよ。

 現在は武道武術に関する情報は膨大に公開されているので、南郷さんの説いていた論理の基盤そのものがガタガタになっています。

 武道はまだ納得できる面もありますが、武術に関しては、知識の量で理解度が決定してしまうようなところもあるので、南郷さんが言うような量質転化の法則とかが通用しない面があるんですよ。

 いや、そもそも弁証法を絶対視することそのものが論理的破綻に繋がっているのであって、例えば、同様の論理構造で独自の空手道を追究していった富樫義資先生からは「実体が伴ってない」と一言で切り捨てられてしまったりしていましたね。

 武道武術は論理は二の次。できるかどうか? 戦って勝てるかどうか? そこにしか価値がないんですからね。本質的には・・・。

 だから、“ブルース・リーの空手は白帯レベルだ”なんてクサすんだったら、JKDのインストラクターと戦ってみたら?って言いたくなりますよね。

“演技と実際の戦いは違う”とか、「そんな当たり前のことは小学生にも判るよっ」って話ですよね。バカっすね~? ブルース・リーだって、そんなことは百も承知でやっているんだから・・・。

 剣道と剣術の区別すらまともについていないような感じがするし、南郷さんの太極拳論とかは涙なしには読めませんっ・・・(涙が出るほど爆笑した)。

 知らないことを知ったかぶりして良いことなんか全然ないですよ。

 高瀬先生の立派なところは、御自分の知らないことは専門家に頭を下げて教えてくださいって言えるところですね。

 権威に胡座をかいてるようなヤツは、もう進歩しないんですよ。本当にできる人は日々、自分を高めるように勉強を怠らないもんなんですよ。

 はっきり言って、高瀬先生の居合抜刀の技量は、そんじょそこらの道場師範より上ですよ。よくいるんだけど、いっぱしの武道家みたいなつもりで踏ん反り返って、「殺陣師風情が・・・」とか見下したりするバカチンもいるんですが・・・、私は恥ずかしいですよ。武道やってるなら、一目で観抜けなきゃダメダ~メ。


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ツイッターは怖いね・・・

 大桃美代子さんが別れた亭主の不倫相手が麻木久仁子さんだと知ってショックでツイッターでつぶやいてしまった・・・というのが大問題に発展して、いや~、有名人同士だと怖いな~と思いましたね。

「気持ちは解るけど、実名を書くのは常識がない」みたいに非難されて大桃さんも可哀想に思います。

 ツイッターって、その場その場の気持ちを呟くんでしょう? 冷静にあれこれ考えて推敲する余裕がないんじゃ~、こういう失敗も致し方ないと思う。

「仕返ししたかったのか?」って質問も、そんなの当たり前なんだから聞くなよって思いましたね。いいじゃないの、人間なんだから・・・。

 実名を書くのがマズイとはいっても、相手もメディアに出て名の知れたコメンテーターですから、週刊誌に出たのと比べて、そんなに問題になるのかな~?と私なんかは思ってしまいます。

 無名な人だったら問題なかったのか?

 それではツイッターで書く意味がありませんね。

 私は、ホームページやブログは、表現活動の媒体だと認識しています。それに付随して宣伝の意味があったり、社会的に発信する批評活動のミニコミだと考えています。

 そして、私は実名バシバシ出して書いているのは、「自分は批評活動をしているプロ」という認識があるからです。

 ブログも本もTVでも、多分、私はあんまり変わらないですよ。

 だから、「常識がない人だ」と非難されても、「当たり前だ。このヤロー。こっちはそんなの百も承知で計算してワザとやってんだよ。品行方正な文章なんぞ、面白くもなんともね~だろ~が? その辺のマニアがさえずってるのと同列だと勘違いすんじゃね~よ、バーロー・・・」と、一瞬、激怒して、すぐに冷静になります。

 このブログもそれなりに推敲して書いていて、一時の感情だけで書くことはないです。ツイッターは垂れ流しに書いてしまいそうだから、私の場合はやっちゃダメだと思ってます。

 世の中に名前が知られるということは、本人の意識いかんに関わらず、商品価値ができてきます。私は、それを重々承知しておりましたから、昔から意識的に自分の商品価値を高めるような戦略的文筆活動を実践してきました。

 要するに、“キャラ”を作ってきた訳です。

 結果はどうですか? 今や私は武術界で孤高の存在ですよっ!

「専門雑誌から絶対に声をかけられない危険人物視されているってヒガミかよ?」って言いたい人もいるでしょう。

 その通りっ! 当たりですっ!(はっ、自爆してしまった?)

・・・いや、そういう意味じゃなくって・・・私は自分のポジションを確立するために、誰もやらないようなことを進んで実践してきた訳ですよ。

 もっとも、叩かれて強くなるタイプじゃないと、私の真似してもムリだと思いますけどね・・・。

 だから、そういう私なりの観点からすると、今回の大桃さんは、「でかしたっ!」と言いたいんですね。

 いいじゃないですか? スキの無い女なんてヤでしょ?

 そして、それを受けて、アッサリと認めてしまう麻木さんも、「アンタ、凄いよ!」って思ってしまったんですね。

「ぶえぇ~? いきなり全面的に認めちゃうの~?」って、ビックラこいちゃいました。男らしいな~・・・えっ?・・・

 ついでに言うと、山路さん。義侠心の篤い人だと思っていたら、こんなに女ったらしだったの?という、ある意味、“男の鏡”みたいな人ですね。

 他にも貢がせてる女性がいるって話だし、別にカッコ良くも何ともない人なのに、どこがそんなに知性派の女性を惹きつけるんでしょうかね~?

 何か、ふた昔前の大物俳優みたいな感じも、ちょこっとします。

 それにしても、私が何よりもビックリしたのは、大桃さんも麻木さんも40過ぎてるのに、あの美貌を維持しているのは凄いっ!と思いました。

 俺なんか30後半からバルンガみたいに体型膨張してくるし、老眼は始まってるし、頭はハゲチョロげてくるし、金無いから歯も治療してないし(あっても刀に変わるだけだけど)、この前、「なんか臭いな~?」と思ってクンクンしてたら自分の加齢臭だと気づいてガァ~ンとなっちゃいましたよ。

 最近、青木先生と並んでると同世代に見えたり、下手すると俺の方が爺臭く見えてそうなんだもんな~? この調子だと5年ぐらいしたら酔拳の爺さんみたいになりそうだよ。

 もっとも、青木先生、50代だと言っても誰も疑わないだろうから、比較にならないかな?


 それから、ちょっと気になるのは、海老蔵に対する世論ですね。

 歌舞伎って、もともと“傾き者”って、現代で言うところのロケンローラーみたいな人間から来ているんだから、そんなに立派な人間性を要求するのが正しいのかな~?と思いますね。

 品行方正な歌舞伎役者って、何か間違ってる気もするんですけどね。

 役者って、どこか毒気とか狂気の部分とかを潜めていないと魅力を感じないんです。

 真面目なだけの役者って、面白いですか?

 私は、人から「真面目な人だ」とか言われると、「つまんないヤツ」って言われたみたいで嬉しくないんですね。誉められたように聞こえない。

 変人扱いされたり怖がられた方が、まだ嬉しいです。

 だから、海老蔵が、今回の事件で品行方正な真面目なだけの人間になったら、役者としての魅力が半減してしまうんじゃないか?と、ちょっと心配なんですけどね~。


 何かね~。世の中、ど~でもいいことに目くじら立て過ぎてる気がしますけどね~。酒飲んで殴り合いのケンカするなんて、当たり前のことじゃ~ん。

 大の男が殴り合いのひとつもしたことないって方が、本来、不自然の極みなんですよ。

 海老蔵も、記者会見でニラミを利かせて、「いんや~。酒飲んでてボッコボコにされちゃいましたぁ~。はぁっはっはっは・・・」とかやってくれたら、みんな、呆れかえって、“さっすが、歌舞伎のプリンスはカブキ者だっ!”って、余計に人気出ると思うけど。

 勝新みたいにシャレが利いたことやったら面白いのにな~・・・。

 そんでもって、団十郎さんが平身低頭しながら、「うちの息子は、これ、この通り、生まれながらのカブキ者でございまぁ~す・・・」とか言っちゃったりしたら面白いのにね~?

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またも破滅型刺傷事件・・・

 またも、「人生を終わらせたかった・・・」という男がバスの中で刃物を振り回して捕まるという事件が起こりました。

 はっきり言いたいんですけど、「死にたきゃ、テメー独りで勝手に死ね!」ってこと。

 別に自殺を勧めるつもりはまったくありませんが、何で他人を傷つけたり殺したりして自分の死にたい気持ちを表明しようとするのか?ってことです。

 甘えるのも大概にしろって言いたいですよ。

 恨みのある人を傷つけたり殺したりしたっていうのなら、まだ同情の余地はありますが、こういう手合いは同情どころか理解しようという気持ちさえ起こりません。

 確かに、生きていくのは辛いことが多いし、食っていくだけで必死になっている人も多いでしょう。「もう死んでしまいたい」という気持ちになるのは誰にだってあることですね。

 だけど、圧倒的大多数の人間は、そこで必死になって頑張っているんですよ。自分だけが不幸みたいに考えることが間違いなんであって、第一、「それならお前は今までどうやって生きてこれたんだ?」って話です。

 親なり何なり、助けてくれたり養ってくれたりする人がいたからでしょう?

 戦争や飢餓に苦しんでる国でもないのに、何を考えてんだ?って思いますね。

 それでも、死にたいなら勝手にすればいいんですよ。「お前が弱過ぎるのが悪いんだ」って、私ははっきり言いますね~、そういうヤツがいたら。

 もっとも、昔、左翼の小母さんに、こんなこと言われたことあります。「じゃあ、あなたは弱い人間に生きる資格はないとでも言いたいのか? 弱いことがそんなに悪いことなのか?」って。

 私、こう答えました。

「はい、その通り。生きていく力がないくらい弱ければ長く生きられないのは自然の摂理。それに、あなたが言ってるのは、弱い人間じゃなくて努力しない人間の意味でしょう? 生きていくには生きていくだけの力を養成しなきゃいけないし、そのために教育がある訳ですよ。強く生きようとする人間がいてこそ、本当に力が無い弱い人間を守って一緒に生きられる訳ですよ。だから、強くなろうとしない人間を俺は心の底から軽蔑してますよ」と・・・。

 何か、呆然とした顔されてましたね。

 自殺するのって凄く勇気がいることでしょう。大抵の人間は怖くてできないですよ。

 今回の刃物男も、人生を終わらせたいなんて言ってるけど、自殺する勇気がない上に、世間に注目して欲しいから無関係な人達を巻き込もうとしたんでしょう。

 もし、私が警察官で現場に駆けつけてたら、有無を言わさず、その場で撃ち殺すね。こういうヤツが一番、ハラが立つ。黙って人様に迷惑かけないところで自殺してもらいたいですね。一片の同情心もわきませんよ・・・。

 顔を切られた女の子もいたでしょう? 一生、心の傷が残るでしょう。

 この手の事件起こす人間は、あるいは、他人の注目を集めたいのかもしれませんが、それなら、人を助けたり世の中のためになることをして死ねばいいでしょう。

 暴力団の事務所に殴り込んで蜂の巣になって死ぬとか、世の中の平和を願って即身成仏するとか、「私の身体を臓器移植を待っている人達のために役立ててください」って遺書残して死ぬとか・・・やり方はいろいろあるでしょう。

 死に方だって、“死に甲斐”ってもんがありますよ。

 昔は、「死んだ気になってやり直せば何だってできるじゃないか」って励まし方をしましたが、「とにかく事件起こして有名になりさえすればいい」って方向に向かってしまう人が増えてるのは“恥”という観念を子供の頃から植え付けるべきですね。


 誰でも水嶋ヒロみたいにはいかないよな~・・・なんて思っていたら、彼は外国でイジメにあったり、帰国してからは言葉の問題で苦労したり、案外、人知れず苦悩して生きてきたみたいですね。

 でも、そういう体験を恨んだまま腐っていく人間と、それをバネにして頑張って活躍する人間がいる訳ですよね。水嶋ヒロは後者だっただけかも知れません。

 要するに、自分の意志が人生を決めていく訳ですよ。

 人を恨まば穴二つ・・・ってことですね。


 さて、本年最後の16日の本部道場稽古会は、またも北島師範と二人だけになってしまいましたが、こういう時こそ特訓のチャンス!

 居合抜きも、360度回転しながら抜いて、斬って、納めるを一挙動でやる技とか、回転系の抜刀術をいろいろ指導しました。

 ちなみに、身体サミットで青木先生がお手本を見せてくれたお陰で、私も回転しながら斬る技が楽にできるようになってきましたよ。

 回転している時に刀に重さが乗ってるのが判るようになりました。実際に斬ってみたら判るでしょうね。

 右回り、左回り、右回り右回り、左回り右回り前後転換・・・とか。

 この日は、二尺四寸八分の延壽宣次の支払いも終わっていたので、はみ出し鐔は柄の操作で怪我する危険性があるので普通の鐔とつけ替えて、北島師範に譲ると言っておきました。

 彼は恐縮してまだ受け取れないと言うので、しばらくは私が預かることにしておきましたが、北島師範に譲ると決めて鐔をつけ替えただけなのに、バランスが僅かに変わったみたいで、全然、別の刀みたいに使い易くなりました。

 真剣だと怖くて、あんまり速抜きとかしていなかったんですが、この刀だとビュビュビュッ!とできます。本当にこれは使い易いですよ~。

 目釘は、青木先生に頂戴した竹片から削り出して、やや太目で作っていたので、安心して振れますし、樋入りの刀身は現代刀としてはかなり軽いので、模擬刀並みに感じます。

 柄を太く作っていたので、それで重心がかなり後ろに来て振り回し易くなったのだと思いますが、これなら片手斬りも楽にできます。

 もっとも、現代刀で凄く綺麗な刀なので、これは研ぎ直したら、使わずに飾っておくべきでしょうね~。居合だけでも鞘の中で擦れてヒケ傷ができてしまいますからね。

 そういえば、テレ東で刀匠の吉原義人さんが出ていて、S・スピルバーグが刀を打ってもらうのに2年待ちしたとか?

 吉原さんの名前は刀好きなら知らない人がいないというくらい現代刀匠の中でトップレベルに有名で、青木先生も吉原さんの刀を二振り所持されていて、私も見せてもらいましたが、一つは丁子刃の堂々とした美しい刀で、もう一つは聖徳太子の佩刀だったという片刃直刀の七星剣の移しでした。

 私は横浜名刀会で吉原さん作の太刀と打ち刀を見せてもらいましたが、やっぱり一点の傷もない素晴らしい刀でした。

 しかし、TV見てて驚いたのは、折り返し鍛錬して刀の形に打ち上げていくのに、ものの一時間半くらいでやってしまう・・・というのは尋常なスピードではないですね。

 上手いとか言うレベルの話ではなくて、何だか錬金術師か何かのような魔法のような巧みさです。

 私、真似事みたいなことやったことあるから判るんですけど、そら恐ろしいスキルですよ。たまげました・・・。

 刀剣マニアで有名な松本零二も3年待ちで刀を注文していたそうですが、これを見ていると私も吉原さんの刀が欲しくなりましたね~。

 数百万するそうですが・・・(ムムゥ~)。


 北島師範には、居合以外にも、先々週、できなかった限定自由組手の時のコツを教えました。

 彼に限りませんが、武道(特に空手)やっていた人間は、相手と面と向かうと無意識に緊張して力んでしまうんですね。これが居着きになってしまう訳です。

 筋肉は意識に先導され、意識は無意識に先導されます。つまり、心が緊張すると身体も緊張してしまうんです。

 よって、戦闘に際しても、相手がいないものであるかのように落ち着いて対処するのが肝心で、アドレナリンをバンバン出して対処しようとするようなIQの低いやり方をやってはダメです。

 でないと“読み”が使えなくなる。

 もはや、游心流は身体操作の段階は卒業して、心法技術(読み)をひたすら磨かなきゃ~いけない・・・という段階に入りましたよ。

 カラダ・デッカチはダメですよ~!


追伸;26日の忘年会の申し込みは、お早くお願いしま~す! 何年も来れてない会員さんも遠慮しないで来てね。詳細はブログ・トップを読んでね~。

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恩師に真剣プレゼント

 15日(水)に、赤羽の躾道館の稽古場であるバレエスタジオ“アルトー館”へ、数年ぶりに足を運びました。

 営業で、神保町の高山本店さんへ新作DVD『発勁と化勁 原理と用法』の注文が入っていたので卸に行ったんですが、何と、店内で古武術家でいろいろな大会に出て活躍されていたTさんとバッタリ!

 こりゃまた、奇遇だな~と、少し話してお別れしましたが、昨年、うちの月例セミナーにも参加されていて、「その後は仕事が重なって参加したくとも中々、行けないんです」とのことでしたが、高山本店にも来られていたとは、流石です・・・。

 えっ? 何でかっていうと、この店は武術武道の古い専門書なんかの品揃えも豊富で、特に関東の古武術関係の師範なんかが、よく通ったりするお店だからなんですよ。

 私も、かれこれ20年以上は足を運んでいますね~。

 何度か古武術関係では著名な師範と出くわしたこともありますよ。

 まあ、それはそれとして、営業も終わったので、その足で都営新宿線で市ケ谷に出て、南北線に乗り換えて赤羽岩渕に行きました。

 この駅がアルトー館に近かったと記憶していたんですが、何しろ数年ぶりで町の景観も少し変わっているようで、何だか、妙に迷ってしまいまして、ちょっと焦ってしまいましたよ。

 あの~、ルング・ワンダルング?ってやつかな~・・・(確か、この辺りの筈なんだけど・・・)と思うところを何度も行ったり来たりして、どうも解らないので、クリーニング屋さんに入って、「アルトー館というバレエスタジオがこの辺りになかったでしょうか?」と聞いたら、もう少し先で曲がらなきゃいけなかったんですね~。

 赤羽は人情の町だな~。親切に教えてくださいましたよ~。

 でもね~、本当に来る度に町の景観が変わっていて、目印にしていた建物とかが無くなってたから、すっかり迷いましたよ。

 で、見慣れたアルトー館の前に立つと、何か、妙に感慨深くなりましたね~。

 いやね。何でか?っていうと、以前、ある人間が私のところにやってきて、私が小林先生のことについて書くことを先生が非常に嫌がっているという話をしまして、「そうか~、そんなら俺はもう一切、小林先生のことは書かずに躾道会にも二度と足を運ぶまい」と決めていたんですよ。

 私はプライドは常人の百倍は強いですから、「もう、ここに来ることはあるまい」と思っていたんですけどね~。

 以前のブログでそういうようなニュアンスのことを書いていたので、察しのいい方は「あ~、あのことか?」とピンと来られたかもしれません。

 が、後日、小林先生本人から「あいつと俺とどっちを信じるんだ!」と言われて、内心、「う~ん、本当に言いそうだけどな~・・・でも、こう言われたら先生を信じないとは言えないじゃ~ん? ズルイな~(苦笑)」と思いまして、まあ、仮に本当にその時はそう言ったとしても、今現在の小林先生が私を認めてくれるんだったら大恩人を疑う訳にはいかんでしょう・・・という次第で、以後は小林先生の名前もビシバシと書いてきている訳なんですよ。

 で、実は以前から最もお世話になった先生なんだから、何か感謝の気持ちを顕したプレゼントをしたいな~と思っていて、それで“真剣”を準備していたんですね。

 打ち落としの刀身を自分で研ぎ、鞘と柄を自作し、そろそろ持って行こうか?と思っていた時期に、その件の“彼”がやってきた訳ですよ。

 それで私も腹立ち紛れに、この刀は北島師範に「これは、君にやるよ」とか言っていたんですが、小林先生自身と話して、やっぱり、最初の予定通り、この刀を渡そうと思って(北島師範には支払いの終わった延壽宣次を贈りましたが、実はこっちの方がずっと高い)、せっかくだから研ぎに出した・・・という次第でした。

 で、研ぎから返ってきた刀の予想以上の見事な出来に感動して、またアレコレと考えたり(青木先生に売って、その金で別にもう一振り買おうかな~?)もしたんですが、そこはやはり、初志貫徹ということで、小林先生に贈ることにして、持参した次第・・・。


 玄関のドアを開けると、既に小林先生が一人で来られていました。

「お久しぶりです」とご挨拶して入り、しばらく、近況とかDVD撮影のこととか話し合いました。

 この日は沖縄空手の先生を紹介されるとのことで、飲みに行く予定だそうでしたから(一緒にと誘われたんですが、最近、パニック障害が酷いので遠出した時の酒は控えていますとお断りしました)、今のうちに・・・と思って刀をお渡しして、基本的な手入れの仕方とか携帯のやり方などを説明しました。

「長野さんは本当に器用だね~。自分で作っちゃうんだ~」と、一応、喜んでいただけたみたいです。

 私が何で日本刀をプレゼントしようと思ったかというと、小林先生の師匠である桜公路先生は、元来、居合を最も得意とされていたらしく、“交叉の理合”も拳法ではありながら、原理的にはまったくの居合術の抜きつけそのものだと思えたので、小林先生が居合の稽古もされたら、交叉法がさらに奥深くなっていくのではないか?と・・・。

 また、澤井先生もまた居合の遣い手だったのは有名な話です。大山倍達先生も晩年は日本刀の斬りに拘っていらしたとか?

 私も今は居合しか自分の稽古ではやっていません。もともと好きだったのに加えて、日本武術の理合の根本を理解するには、真剣刀法と居合の抜き即斬の点・線・円曲による空間の描線のイメージを細密に意識化する訓練が重要だと思われたのです。

 素手の武道・格闘技しかやったことのない人は、剣術や居合術が何の役に立つのか?と、はなっから関心も持たないものですが、両方やっている人なら気づくことがあるんです。

 例えば、うちの場合、差し手の技術は一刀流の“斬り落とし”の原理に、槍法・杖法の捻転による弾き逸らしの原理を加えて用いています。

 これは空手の手刀受けの滑らし割り込み、突き技の捻り逸らしにもインスピレーションを受けましたが、日本剣術の刀法を原理分析し整理しているうちに気づいたのが先です。

 そして、剣術で練った方が、技の精度は格段に上がります。

 手先でやると、感覚の鈍い人は無意識に必要以上に受け外そうとして、自分の正中線がガラ空きになっているのに自分では気づけないのに対して、薄刃の刀では正確に斬り落とさないと相打ちになってしまい、嫌でも納得させられます。

 つまり、刀でできれば、“拳法でやるのは遥かに簡単”なのです。

・・・こういう効果を私がここ2~3年痛感してきているので、小林先生にも桜公路先生や澤井先生の想いを体感してもらえるんじゃないかな~?と思ったんですね。

 小林先生が拳法に強い拘りを持っていることは以前から解っていましたし、この日も同様の話をされていました。

 が、拳法は剣法にも通じると私は思うんですね。

 新体道は空手から出発して合気を採り入れてまったく独自のものになりましたが、その根本は剣の理合だった・・・と、創始者である青木宏之先生は明言されていました。

 日本の武術武道は、須らく剣の理合に大なり小なり影響を受けているのです。

 実際、私が交叉法を武器術などに幅広く応用してみようと考えたのも、小林先生が稽古中に時々、物差しを使って剣術の理合を示してくれていたことから直感したんですよ。

 確か、「居合の抜き納めだけはやらされたよ」と言われていたと記憶していましたから、これからまた躾道館武術がさらに発展していってくれると、落ちこぼれOBとしては嬉しいですね~。

 今回、嫡流~と太気のDVDを出したことで、小林先生自身、二つの原点に敬意を表することは果たされたと思うんです。

 そして、今後は、守・破・離の、破と離の段階へと発展していくのが本当の師や先輩への御恩返しになるんじゃないかな~?と私は思いますね。

 これは小林先生ばかりじゃなくて、私にとっても同じことです。

 私は研究家として何をやっていくべきか?ということを常に考えていますが、やっぱり、単純に殴り合いが強いか弱いか?なんてことばかり考えていたら頭がど~かしてるよ~って話になっちゃいますからね~。

 かといって、そういう思想無きリアルな現実を無視するのはもっと良くないと思うんですよ。武術が思想にかぶれると偽善と欺瞞を無限増殖させてしまうだけですからね。

 要するに、口先だけの人間にはなりたくないんですよ。

 だから、稽古は徹底的に技と戦術の訓練に費やして、その上で日頃から戦うことの意味や人生の過ごし方・・・なんかの哲学的な応用実践法について思索する習慣を持つことが武術の修業ではない“修行”になると思うんですよ。

 武道や格闘技に熱中する人は、近視眼的な修業しか考えなかったりするでしょう?

 だから、発展もしないし自分の身にもならないんですよ。技術の追究に行き詰まると、途端に高邁な思想を掲げたりする・・・嘘臭いっ!

 揚げ句に世間を欺くカルト宗教みたいな真似しだしたりすると、「こいつ、頭おかし~んじゃね~のか?」って思っちゃいますよね。

 そんな“最狂武術家”を野放しにしていたら日本武術はダメになりますよ。

 世の中、有名人は名人じゃないんです。自分からしゃしゃり出てオレがオレが・・・みたいなアンポンタンを崇め奉るような腑抜けた風潮は変えていかなきゃ~ダメ!

・・・だよね~?

 帰りの電車の中で、そんなことが頭の中をグルグル巡ってましたよ・・・。

 そういえば、死んだうちの父ちゃんは、「ボロを着てても心は錦」とか「名もなく貧しく美しく」みたいな言葉が好きだったんですけどね。

 小林先生は、今は絶滅寸前の、そういう昔気質の武術家の数少ない生き残り?の一人だと思いますね。

 本当に、武術の世界に失望していた頃に出会った先生でしたから、今でも全然変わらない姿を見るとほっとしますね。

 だから、一人でも多くの人に躾道館武術のDVDを観てもらいたいですね~。

 それにしても・・・太気拳編の小林先生を見ていてチーズ星人を思い出したのは俺だけか・・・?

PS;21日(火)の夜10時から、NHKの『続・遠野物語』に田中泯さんが出演されているそうです。『龍馬伝』の吉田東洋で初めて知った人も多いと思いますが、今回のはゾンビみたいな役らしいから舞踊家・田中泯の真価がより出てると思いますよ~。ちなみに、映画になった『遠野物語』の脚本を書かれた高山由紀子さんとは会ったことあって、『メカゴジラの逆襲』でデビューされたことを誇りに思っておられて感動しました!

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正和サマ・タダシ山下と、うらごろし・・・

 12月はCSが熱いっ!

 何か、時代劇チャンネルでは、(田村)正和サマの伝説の主演時代劇『運命峠』が放送され、ワクワクしております。

 この作品は観たことなくて、マツケン(松平健のことで松山ケンイチじゃないよ)主演の時代劇スペシャル版は観たんですが、正和サマのTVシリーズが観たいというのが念願だったんですよ。

 柴田錬三郎原作のこの作品は、柴錬がお気に入りだった(正和サマ主演の眠狂四郎に特別出演していたぐらい。これって、子連れ狼に小池一夫先生が出演するようなもん)正和サマ版が、やっぱり観たいんですよ~。

 古畑任三郎とかしか知らない人も多いと思うんですが、正和サマは、かの有名な伝説の剣戟王、坂東妻三郎の息子なんですよ。殺陣が上手いのは当然なんですね。

 よって、眠狂四郎、若さま侍捕り物帖、鳴門秘帖、乾いて候、髑髏検行、魔界番町皿屋敷、勝海舟、子連れ狼、刀化粧・・・等の時代劇主演作品も沢山あるんですね~。

 そんな中で『運命峠』は観てなくて、時代劇専門チャンネルが開局したばかりの頃には放送されていたらしいんですが、その頃はまだケーブルTV入ってなかったんで観れなかった訳です。

 第一、二回を観た限りでは、柳生十兵衛(伊吹吾郎)、柳生但馬守(近衛十四郎!)、猿飛佐助(桜木健一!)、天海僧正(悪魔くんでメフィストを演じた吉田義夫)、沢庵和尚(有島一郎)などが出てきて、おまけに主人公の秋月六郎太というのは家光の双子の兄弟で幼い頃に捨てられて浪人生活の一介の兵法者だというではないですか?

 さすが、柴錬だな~・・・と思います。私は、こういうリアルと虚構がゴチャマゼになったエンターティンメント時代劇が大好きですね~。

 最近、妙にリアルにしようとし過ぎて、肝心の時代劇の活力を殺してしまってる気がしてですね~。その点、『十三人の刺客』は偉かったよ!


 かと思えば、私が好きな必殺シリーズ中の最も異色作だとされる『翔べ!必殺うらごろし』も放送されるので、こっちも楽しみです。

 最近、気づいたというか思いついたのは、この『うらごろし』って、京極夏彦の『巷説百物語』の元ネタなんじゃないかな~?ということです。

 京極さんの作品は疲れそうなんで一冊も読んだことないんですが、アニメ版と実写映像化されたのは観たんですけど、何か類似性を非常に感じます。京極さんも必殺大好きだそうだから、インスピレーションを受けたのは事実じゃないかな~?

 オカルトと必殺のドッキングという斬新過ぎる作風から、従来の必殺ファンの拒否反応を起こしたといわれる作品ですが、案外、業界的にはファンが多かったんじゃないかな~?という気もするんですよ。実際、私なんか必殺シリーズ中ダントツで好きだし。

 第一、キャラが立ちまくってますもん。

 市原悦子演じる記憶喪失の仕事人“おばさん”なんて、時々、カルトな物真似芸人のネタで出てくるし、和田アキ子はカラテで殴り殺すし、中村敦夫演じるサドゥ(インド・ヨーガの行者)みたいな“先生”は、旗竿持って朝日に向かって瞑想していると、恨みを残して死んだ者の魂が憑依したみたいな神憑り状態になって、旗竿持ってダッシュ!

 そして、仇を見つけるとジャンプして空中から旗竿をブンッと投げ付けて、オーメンみたいに串刺しにしてしまうんだから、必殺シリーズ中、文句なく最強ですよ。旗竿振って神風も起こせるし・・・。

 んでもって、この人達、結局、何者なのか、よく判らないんですよ。仕事もしてないからホームレスだし、必殺なのにお金も貰わないし・・・おばさんが仕事人だったということが判明しただけ(でも、すぐ死ぬ)。

 しかし、和田アキ子の主題歌もハマショーが作ってて、カッコイイんですよ。

 カルトな時代劇というと、『おしどり右京捕り物車』とか『唖侍・鬼一法眼』とか『人魚亭異聞・無法街の素浪人』とか『参上!天空剣士』とか色々とありますが、キング・オブ・カルト時代劇といえば、文句なく、“うらごろし”だと思います。そういう意味でも、今こそ再評価されるべき作品じゃないかな~?


 時代劇専門チャンネルだけじゃありません。東映チャンネルも凄いですよ~。

 山下タダシの『ザ・カラテ』シリーズ!

 私、観たことなかったんですけど、東映カラテ映画黄金期にシリーズで製作されてるってことが、まず凄いことです。

 だって、千葉ちゃんや倉田先生なら知名度とか(香港での)実績とかがあったから解るんですけど、「山下タダシって、誰?」って感じでしょう?

 この時期って、空手できりゃあ誰でも主演映画作れたのかな~?って、ちょっと疑問に思ってしまうんですけどね。

 でも、金輪際、主役顔ではない山下タダシですが、何か妙にチャーミングなところがあって、千葉ちゃんや倉田先生や志穂美悦子の映画と区別がつかない感じなんですが、アクションは独自性があって面白かった・・・というか、面白過ぎます!

 第一作では、恐らく、ペンチャックシラットの遣い手と思われるライバルと死闘を繰り広げますが、目隠ししたまま琉球古武術の“二丁振り鎌”(紐で手首と結んだ鎌をヌンチャクみたいにぶん回す)を披露したりしていまして、これが凄いですよ。

 ペンチャックシラットは、日本では全然知られていませんが、アメリカではJKD(ジークンドー)の中に含まれていたことから、SPの岡田くんがインストラクター資格を得たというので注目されているカリと近い拳法体術です。

 映画で登場したのって、007の『黄金銃を持つ男』だったかな~? アレと、大塚剛先生のフェイクドキュメンタリー?『殺人空手』(この中ではシラリンチャンと呼ばれていたけど・・・)とか、あるいは飛鳥拳がバリ島で戦った“カマキリ拳法”も、これだったのではないか?と思われます。

 日本でも、シンランバ派シラットを教えている道場とか、一つか二つはあるみたいですが、岡田くんに指導したJKDの中村頼永先生がブドーラのDVD付き本のシリーズの中で披露されていたのを観たんですけど、素晴らしかったですね。

 JKDをやっている会員さんから私の技がペンチャックシラットにそっくりだと言われて動画をいろいろ観たんですが、確かにパクッたみたいにそっくりで唖然となってしまいましたよ。

 マジで全然、参考にしていなかったんですけどね~。寸勁を基本技法にしているのがうちの特徴なんで、強いて言えば、そこが違うかな~?という程度でした。

 なので、「こりゃあ、パクリ疑惑を払拭せんといかん!」と思って、最近は意識的に違う技を使うように注意していますよ。

 だけど、自分で工夫していったものが伝統的な流儀に似ていたというのは、そんなに悪い気持ちはしませんよ。

 先日、日曜の公園での稽古をしている時に、通りすがりのカップルが、「ナニやってるの~、アレ?」「さあ~、合気道だろ」と小声で言っているのが聞こえてですね。

「こりゃあ、いかん! もっと打撃技も使わないと・・・」と思って、先週は腕が触れる間合でパンチをバッシュン、バッシュンと打って(安全のために顔面は打たずに胴体だけ)、それをいなす練習とかやらせましたけど、さっぱり捌けなくて困ってましたよ。

 推手がかなり上達してるからできると思ったんだけど、相手の攻撃意欲に反応してやたらに力んで速く動こうとしてしまっている。

 原因は明白。無心で脱力したまま、触れている相手の手が動こうとする瞬間に反応して僅かにズラせばいいんですけど、緊張してちょっとでも力んだら、自分の腕のセンサー機能が殺されてしまう・・・だから反応できなくて捌けないんですよ。

 仮に捌けなくて打拳を食らっても、顔面無しだから打たれた瞬間に胴体を柔らかくして威力を吸収すれば平気なんだけど、こっちも緊張して胴体がカチカチに固まってしまってる。あれでは軽く打たれていても、数打たれたら効いてしまいます。

 結局、一番、日の浅いKさんが割りと落ち着いてやれていたのは皮肉な結果でしたが、空手・拳法系出身者はアドレナリン全開で立ち向かう習性があるので、こういう心法を駆使するのが非常に苦手みたいです。

 心法というと判らない? 神経を張り詰めて集中するとでも考えてもらいますか?

 でも、こう言えば、神経を張り詰めてるつもりで、筋肉を張り詰めてるだけになってしまう人も多いんですよ。脱力して意識を集中しないとダメ。アドレナリンは神経を麻痺させて暴れるには有効だけど、それやっちゃあ武器使えば致命傷負いますよ。

 思うに、武術の技って、身体操作は基本であり、実際に使う場合は九割以上は心の問題なんですね。「身体の動きを変えるのが武術」なんて大嘘広めた馬鹿野郎の罪は重いですよ。

 本当に重要なのは、度胸・冷静さ・集中度。すべてメンタルな要素です。武術は、これらができていないと使いものにならない。この点、まだまだ道は遠いですな~。

 度胸と言えば、山下タダシの振り鎌術は見てておっかないですね~。

 私は大抵の武器は練習したけど、こればっかりは練習しようという気すら起きませんでしたよ。いきなり失敗して死にそうだもん・・・。

 琉球古武術、恐るべし!

 それに、『激突!殺人拳』シリーズや『女必殺五段拳』や武道のドキュメンタリー映画にも出てた鈴木正文先生も出ていて、ますます、他のカラテ映画と混同してしまいます。

 山下タダシというと、80年代にチャック・ノリスが主演したニンジャ映画で悪のニンジャを演じていたと記憶しているんですが、その時も琉球古武術の技を披露していたな~という気がします。

 第二作目では、ハプキドー(朝鮮合気道)の遣い手(連続蹴り技が見事です)や、燃えドラ・Gメン75シリーズでおなじみ、筋肉男ヤン・ツェーがスカーフ巻いて何となくカッコ良さげに出てきます。

 山下タダシは一作目で失明してから、そのまま。何か座頭市っぽかったり、『刑事物語2りんごの詩』みたいに、いじめられっ子の子供に懐かれたりします。

 第三作目の『ザ・カラテ3 電光石火』では、もう目は治ってて、太極拳を遣う早川絵美(ベルスター!)に惚れられて、その父親の陳松林先生(空バカの陳老人と松林流のドッキング?)から、「娘と結婚して後を継いでくれ」と頼まれたり、何か、顔のわりにモテモテです。

 一、二作でいい感じだった鈴木先生の娘とはどうなったんでしょう?


 東映チャンネルといえば、『キカイダー01』が終わって、『変身忍者・嵐』が始まりましたよ~。『仮面ライダー響鬼』の元ネタといえばいいでしょうか?

 この作品は、仮面ライダーの大ヒットにあやかって、仮面ライダーの時代劇版として石ノ森先生が考えた作品だったそうです。

 マニア的には林寛子がヒロインで出演していたとか、白影さん役が有名な牧冬吉さんがレギュラー出演していたことでも知られていますが、本放送当時はウルトラマンAと放送時間が重なって視聴率がふるわず試行錯誤をした作品だと言われます。

 私もあんまりよく覚えていないんで、また見直すことができるのは嬉しい限り。

 ちなみに、主演の南城竜也さんは、確かPプロの『鉄人タイガーセブン』にも主演していたり、志穂美悦子の『13階段のマキ』にも出てました。『闘え!ドラゴン』にも出てたと思うし、『新必殺仕事人』の最終回では悪役でヒデさんに殺されちゃってたよ~。

 特撮物に出ていた俳優を昔は小馬鹿にする風潮があったみたいですが、主演作があるということは、それだけ多くの人の心の中にしっかりとイメージが刻まれているということなんですよね。

 有名な俳優でも主演作がない人のほうが多いんですから、やっぱり誇りに思っていて欲しいですよね。

 だから、現在、特撮物に主演することは俳優としての成功への道が開かれるようなイメージに変わっているのは、非常に良いことだと思いますね。

 劇場版『牙狼』のメイキング特番で、主演の小西さんが「僕は牙狼が一番カッコイイ、ヒーローだと思っているんで・・・」と語っていたところがファンとしても嬉しかったですね~。

 だって、多くのスタッフもファンも、作品を愛している訳ですから、主演している人が作品への愛情と誇りを持っていてくれないと悲しいじゃないですか?

 うちの会員で俳優やっているCさんは、むしろ、「特撮物にしか出たくない」って勢いで特撮愛が凄いですよ。去年は一緒に新百合が丘のマイカルにウルトラマン観に行ったし、今年も行く予定です。

 先日、彼の舞台を北島師範と一緒に観に行ったんですが、本人が隠していたから知らなかったんですが、要するに主役だったんですよね。(俳優なのに自己顕示欲無さ過ぎだよぉっ!)

 無論、全然、特撮じゃなくて戦争時の内幕物だったんですが、北島師範と二人でマジで泣けましたよ。またね~、演じてる役者さんが、みんな上手いんだもん・・・。

 芝居で泣けたって記憶はあんまり無いけどな~・・・。

 俳優もそうですが、芸術や芸能を生業にしている人は、不特定多数の人達を感動させる優れた仕事をやっているんですから、本当にプライド持っていて欲しいですね。

 実は、私も自主映画とか寸劇とかで何度か演技したことあるんですけどね。上手にやれたら楽しいだろうな~と思いますよ。私は演技は自信ないし照れちゃうから、役者やろうとは一度も思ったことないですけど、作品創るのは大好きですね・・・。

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『小林直樹・躾道館武術太気拳編』発売迫る!

 先月の「嫡流真伝中国正派拳法編」に続き、今月17日には“太気拳編”が発売されますが、サンプル映像を送っていただいたので一足先に拝見しました。

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 私は、嫡流~の交叉法には関心がありましたが、太気拳には実はあんまり関心がなくって、小林先生にもほとんど習ってはいません。見て覚えただけ。

 技術的なことに関しては、取材を通して体験させていただいた至誠塾の高木先生、そして、岩間統正先生の絶技に感銘を受けたものでした。

 それでも、小林先生の歩法の驚異的なスピードだけはものにしたくて、相当、苦心惨憺、研究してきまして、多少はできるようになり、また、会員にも数名はできるように教えることができました。現在、私以外にも現役会員で3名はできますし、かなりできそうな会員も3名はいます。

 私が游心流を名乗った切っ掛けになったのが、この小林先生の“加速歩法”を自分ができるようになったという点でもあり、流派の奥の手にしています。

 何で奥の手か?というと、この歩法をフルスロットルで使うとスピードが加速し過ぎて技を止められなくなって相手に大怪我させてしまいそうだからなんですが、小林先生は完璧に技をコントロールしたままスピードをギュンギュン上げられるんですから、到底、真似できませんが・・・。

 前回の嫡流~を観た時は、即刻、小林先生に電話して感想を話したんですけれど、小林先生としては太気拳編の方を観て欲しいみたいだったので、楽しみにしていました。

 しかしですね~。今回は、まず、一言で言って、「小林先生って・・・威厳がないなぁ~(苦笑)」って感じですかね~?

 前回のDVDでは、眼光鋭く、峻厳な雰囲気があったんですが、今回の小林先生は、別人のように“お茶目な感じ”になって、ノリノリでやっているのは解るんですけど、単なる“オモチロイおっさん”と化してしまっていて、少々、悪ノリし過ぎてるんじゃないかな~?という気がしてしまいましたよ・・・。

 後で佐藤嘉道先生に、「もっと真面目にやんなさい」と叱られるんじゃないかな~?というくらい、“はしゃいじゃってます”。

 ほら? 犬を散歩に連れていって広い公園で放したら、目をランランとさせてピューッて走り回ったりするじゃないですか? あんな感じ!

 だから、技や理論の素晴らしさ、内勁運用の異様なまでのレベルの高さを、お茶目な解説で台なしとまでは申しませんが、妙にスカしてしまっているような印象を受けます。

 こりゃ~、困っちゃったな~(俺が困るこっちゃないけど・・・大苦笑)。

 そうですね~。個人的には、音声消して観られることを勧めたいと思います。


 いやね~、正直言ってですね~。道場での雰囲気とか普段の小林先生は、こんな感じのオチャッピーな人なんですけどね。

 でも、そんなの知らない人が見たら、単にノリの軽~い、強いのか弱いのかさっぱり解らないオッサンにしか見えないと思うんスよ~。んでもって・・・「太気拳って、ホントに強いんスかぁ~?」って具合にナメたこと言ったりした日にゃ~、リアル北斗百烈拳を食らって浄仏しちゃったりなんかして・・・?ってな光景を数回、目撃している私としては、「魔神サマ~。怒りをお鎮めくだされ~い」って感じ・・・。

 別に、いかにも武道家って感じにしなくてもいいと思うんですけど、もうちょっと嫡流~の時みたいに触れたら斬るぞって感じの畏怖を感じさせるようにしてくれたらいいのにな~と思いました。

 説明は半分、いや、1/3で充分だったんじゃないかな~? 視聴者のほぼ全員が知らないであろう太気拳の先輩の名前を出したりするのも、小林先生としては先輩への義理として話しているであろうことは解るんですが、無駄な話なんですよ。視聴者にとって。

 だから、私として、「このDVDのここを観て欲しい」と思ったのは、何と! 太気拳ではなくて“太極拳の演武”ですよ。

 こりゃあ~、“もの凄い”ですよ。

 王樹金系の99式太極拳でありながら、内功の練られたゴンフーの凄さは内勁のうねり出てくる体幹から手先、足先への身体連動で一目瞭然。内力の凄さは誰の目にも明らか。

 御自分でも言われていますが、これは立禅と練り、這いと融合して出てきた小林流の太極拳であって、沈墜・纏絲・紬絲・呑吐・六面力・矛盾力などがエッセンスとして宿った内家武功のエキスなんですね。

 小林先生自身は外家的錬功の必要性も言われていますが、自身は内家武功の極致に到達していると私は思いますよ。内勁のうねり具合からそうと知れます。

 最後の太気拳の探手(タンシュ)に関しては、ちょっと“はしゃぎ過ぎ”てヒップホップダンスっぽく見えてしまいましたが、多分、ドーパミンとかエンドルフィンとか脳内に出てんじゃないかな~?

 この“軽さ”で技の威力は“重い”んだから、立ち合った人はみんな、面食らうんですよね。

 まあ、私は見慣れてるから、こういう感想になったんですけど、初めて見る人はどう感じられるでしょうかね~?

 あと是非、やってもらいたいと思っていた“超加速歩法”は、歩法そのものをあまりやって見せてくれていなくて、少し残念なんですが、恐らく、内功のレベルが上がって、無駄に動いて撹乱する必要が無くなったので、やらなくなったんじゃないかと思います。

 私も2、3日前に試しにやってみたんですが、呼吸器系にかかる負担の大きさを減らすために意図的に呼吸を止めずにやってみたんですが、それでも5秒と保たなかったですから、50代半ばを過ぎたらハイリスク過ぎるでしょう。心臓が保たないですよ。


 けれども、もう十年くらい御無沙汰していた小林先生の技が観れて、衰えるどころか更に進化していたのを確認できたのは嬉しかったですね。

 太気拳は武術の中では人気があるブランド門派ですから、私が宣伝するまでもなくDVDは売れるだろうとは思っていますから、敢えて辛口の批評をしました。
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 嫡流~と比べると解説が大ざっぱ?な感じ(疲れたのか?)がするのですが、小林先生自身は、こちらの方が観てもらいたいという感じでした。

 もっとも、「ど~だ、オレの技は?」というオレオレな感じじゃなくて、「澤井先生や先輩たちに教えてもらったことは表現できたかな~?」という小林先生のヒトを立てて自分は一歩下がる・・・という謙虚さは出ているので、昨今の自惚れ馬鹿武術家増殖の時代に一石を投じる作品にはなっていると思いますね。

 先日、電話で話した時は、「誰だって、自分独りの力や才能でのしていけるもんじゃない。人から伝えてもらったものをいかに自分の力にしていくかというのが大切だし、お世話になった人達のことを忘れてはいけない」と言われていました。

 まあね~、私もお世話になった人達のことは忘れていないけど、嫌なことされた人達のことも忘れてませんけどね~(ニヤリッ・・・)。

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天真書法塾発表会2010

 今年も、天真書法塾の発表会に行ってまいりました。

 12月の4日、5日の土日にあったので、日曜日の公園での稽古会(新しく考えた限定自由組手をやらせたら、みんな四苦八苦してた。矢嶋師範代が、「それだと手打ちになって威力が出ないのでは?」と言うので、ドスッと打ってみせて、「当たってから重心移動するから、関係ないよ」と教えたら顔色が青ざめてた。最近、説明する前にやってみせてます)をやってから、そのまま会場の飯田橋の日中友好会館へ行きました。

 先日、研ぎ上がってきた刀を青木先生にも見せたくて、またもウキウキと持って行きましたよ(何か、最近、ポン刀持ち歩くのが習性になりつつあるな~?)。

 先日、三鷹で河野先生の身体サミットの時にお会いしたばかりでしたが、青木先生がその後に横浜で剣舞をされた映像を見せてくださいましたが・・・。

 うむぅ・・・・絶句!

 本当にね~・・・もう・・・何て言えばいいんでしょうかね~?

 言葉が出てこないっスね?

 この時は、吉原さんの打った片刃直刀の七星剣を使われていたんですが、確か天河だったか?で演舞された時の映像だったか?と比べて、恐らく、三倍・・・いや~、私の記憶が確かだったら、最低でも五倍以上は向上されているように思いました。

 私は人の演舞を見てウットリ・・・ということは、ほぼ無い人間で、根っからの研究家気質ですから、「う~む、この身のこなしは凄いな~! あ~、ここをこういう具合に使ってるから、こうすればできるかな~?」とか、すぐに技能レベルと習得法の分析に意識が行っちゃうんです。

 以前は、相当、「生意気なヤツだ」って陰口たたかれたもんですよ。でも、何冊も本出してからは、「私の技のどこがいけないでしょうか?」って聞かれるようになりましたけどね。

 武術の世界に評論する人って、ほぼ、いませんからね。ウッカリしたこと言うと嫌がらせが殺到したり道場破りが来たりするから、そういうことを覚悟してないと言えないんですよ。

 私の場合も長年、嫌がらせや脅迫に屈せずに続けてきてるから、何となく立場が確立しちゃってますけど、他人には勧めないですよ。捨て身にならないとできないから・・・。

 そういう性格だから、純粋に作品として楽しむということが、どうにもできなくてですね~。

 例えば、映画観てても、「このシーンはどうやって撮ったのかな~?」とか、作ってる側の視点になっちゃうんですよ。

 けれども、今回は、もう参りましたね~。単純に陶然と惹き込まれました。

 青木先生もちょっと言われていたんですが、踊っている本番の最中に上達していく・・・ということが稀に起こる場合があるんですが、青木先生の剣舞は、まさにそれなんでしょうね。

 もちろん、“稀に”というのは、「滅多に起こるものじゃない」という意味であって、普通の人間には一生に一回あるかどうか?ってくらいですよ。

 つまり、“奇跡”と言い換えてもいいくらいなんです。

 それが、青木先生の場合は、ほぼ、“毎回”なんですよ・・・。

 私が言わんとしていることが解ってもらえるでしょうか?

 でも、奇跡と書いてしまうのは陳腐な感じがするんですね。

 何しろ、青木先生が日々、こっそりとどれだけのトレーニングを費やして技の練度に耐え得る肉体を維持しようと懸命に努力されているか・・・ということの一端を見せてもらった身としては、「天才だから・・・」の一言で片付けてしまうのは、とてつもなく無礼なことのようにも思えるからです。

「人間は誰でも年とったことないんだから、日々、年とっていく自分に新たな発見があるんですよ」と言われた青木先生の言葉は、極めて重層的ですよ。

 私はまだ50前ですが、20代の頃のイメージだと、40過ぎたら武道の実力は徐々に衰えていくもんだと思ってましたし、もうすぐ48になろうかという今の私でさえ、もう若く活気に満ちた運動能力は得られないと確信していますね。ムリなものはムリ!

 それでも、瞬間的な勝負なら、そうそう、引けは取らないでいられるもんだな~と思ったりしますね。

 あっ、ごめんなさい。嘘です。パワーもスピードもテクニックも、実は今のほうがずっと自信あります! 昔は何も知らないで動いていたな~と思って恥ずかしいです。

 もちろん、スタミナとかガムシャラさとか、そういうのは無くなりましたが、今は必要ないんで・・・(って、こう書くと文句つけてくる人がいるんだよ。自分の物差しを他人に当てはめて考えちゃ~、ダメ・ダメ・・・)。


 身体サミットの時に観客の質問に答えて、「年とってできなくなる技もあれば、また新たにできるようになることもある」と言われていた青木先生の言葉は、まさに今の私自身にも既に当てはまっていますし、恐らく、今後、日々、痛感していくことになるでしょうね。


 さて、書の話。

・・・っても、私は素人だから、さっぱり解りません。

 ですが、やっぱり、三回目ですか? 私が拝見したのは。

 当然なんでしょうけれども、素人目で見ても、昨年より上手いな~と思いましたね。

 私は字を書くのが苦手なんで、マス目もついてない広い紙に、どうやって文字を配分して書いていくんだろう・・・とか、そういう空間の配置が不思議ですね。

 特に、今回、会場に入ってすぐのところに掲げてあった、円相に一本の縦線が書かれた書法の基本中の基本を書いたコーナーには、シンプルだからこそ、ごまかしの効かない筆致が顕れています。

 何でも、天真書法塾で独立した教室(シャンバラ教室)の生徒さん達の作品なのだそうでしたが、更に驚いたのは、私が以前、このブログ中で書いていた苫米地李紗さんが師範になって開いた教室なのだそうです。

 お連れ合いの小原大典さんを会場で青木先生から御紹介していただき、小原さんから李紗さん御本人を御紹介していただいて、初めてお会いしたんですね。

 なるほど~・・・単に上手いという以上に、何か、“タダ者じゃない”という感じがしたんですけど、スピリチュアルな仕事をされているそうで(だから教室名も“シャンバラ”)、「俺の読みも捨てたもんじゃないな~」・・・なんて、ムフフッとしちゃったりして・・・(自画自賛しても~たよ。スマンです!)。

 ただ、私、ちょっとスピリチュアル系の人は怖いっちゅうか、何ちゅうか・・・「貴方の背後に血だらけの鎧武者が立ってますよぉ~」とか言われそうで・・・。あ~、古刀じゃなくて現代刀を持ってきていて良かったぁ~・・・。


 それにしても・・・青木先生の周囲には、やっぱり異能の人が集まってくるんだな~と、しみじみ思いました・・・(はっ、俺も?)。何か、魂が呼ぶのかな~?


 青木先生、吉田先生、天真書法塾の皆さん。来年も素晴らしい作品を観せてください。


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2010年月例セミナー終了!

 今年は、無事、12回連続の月例セミナーも終了致しました。

 御参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
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 また、来年はどうしようかな~?と思ったりしておりましたが、「続けてください」との何人もの要望がありまして、引き続いて2011年も続けることとしましたが、早くも何人もの方の連続受講申し込みを戴いており、感謝感激であります。

 これだけ期待されていると、以前はプレッシャーに感じたりしていたものでしたが、最近は、「もう、ドンと来てください。やる気さえあれば誰でも達人になれますよ~」という自信も芽生えてきたりしております。

 それと、一つ、嬉しいお知らせがあります。

 この度、アメリカから参加されていて游心会々員でもあるH氏を游心流アメリカ支部長として正式に依頼し、任命させていただきました。

 元々、武術・格闘技の経験も豊富で、実力、人柄共に文句無し!と、常連会員間でも協議の上、反対意見は一つも無く、H氏が12月に帰省した折りにセミナーに参加したいとのメールがあった時に、これは渡りに船だと思いまして、こちらから依頼したものです。

 無論、うちは総合的武術文化の研究を目的とする団体ですから、一流派としての組織的制度等はありません。支部長に任命したからといって、道場を開くも開かないもH氏次第ですし、組織拡大が目的ではないので上納金制度のようなものもありません。

 副業にでもなれば幸い。ビジネスに転用できれば尚、宜しい。とにかく、重荷にならずにH氏の今後の活動にプラスになれば、私としても嬉しく思います。

 アメリカで游心流が知られるようになって要望が強くなったら、私も指導に行く機会があるでしょう。そして日本の武術の哲学的な要素(敵を殺さず活かす)が共感を得られれば、日本のステイタスも上げられるでしょう。どうせなら、そこを目指したい。

 彼からアメリカの武道事情の話などを聞いたりしても、日本と大同小異の問題がある様子ですが、一つだけ違うのは、アメリカでは日本の武道に対する尊敬と憧れの気持ちがあるということでした。

 私は、もともと自分の研究してきている武術を海外に広めたいとは、全然、思っていませんでした。

 20年くらい前から思っていたのは、「優しく温厚」と言えば聞こえはいいけれども、あまりにも弱々しい日本人が増えているように思えて、例えば、ちょっとイジメを受けたら自殺する・上司に叱られたら自殺する・暴行されても無抵抗でされるがまま・・・みたいな事件が多過ぎる・・・。

 要するに、日本人が逆境に立ち向かう戦う意志を失いつつあるように思えたのです。それは、戦後民主主義教育の中に潜められた愚民化政策だったとしか思えない。

 そのくらい、戦うことそのものを罪悪視する歪んだ平和思想が蔓延し、人間を平等に扱うという観点から“民衆”を主体とする社会主義が、個人の成長と確立を阻もうとしてきたように思えるのです。

 政治的な全体主義の中で個人は飼い慣らされるのに便利なように均質化されていくための教育を施され、結果的に自立できない弱い人間を増殖させています。

 昨今の民主党の迷走ぶりを見れば、現代日本の、個人の力を無視して力無き民衆が結集すれば何かができる?とする空理空論が露呈しているように思えます。

 私は、「何とかしたい」と、「心身共に強い日本人を育てたい。一騎当千の力を持ち、その自信の裏付けで人生を切り開き、世の中に活力を持って動かしていける人材を育てたい。そのための武術を広めたい」と思っていました。

「一人一人は弱くても人間は結集すれば大きな力が出せるのだ~」という妄想的論理が烏合集散を繰り返してきたことを理解しなければならない。無力で知恵のない人間が集結しても大事はできません!

 世の中を良くするには有能な人材を一人でも多く育てた方がいいんです。

 有能な人材というのは、力があって知恵があり、勇気と覚悟を持って世の中を良くするために無私の心で働ける人間のことです。

 今の日本の政治が何であんなにダメなのか? 無能な人間しかいないからですよ。無能な人間が結集しても何も変えられない。

 今の日本で本当に有能な人材は、文化芸術の世界には多いと思いますよ。

 でも、残念ながら武道の世界には少ないな~。青木先生くらいかな~? どうしてか?というと、武道やっている人間は自分のことしか考えない人が多いからでしょうね。脳みそも筋肉でできているのか?と思えるくらい単細胞な人間も多いし・・・。

 なので、残念ながら、私の研究内容を本当に評価してくれる日本人は極めて少数です。

 武術という文化そのものを日本人はまったく理解しようとせず、茶化して冷笑するだけです。あるいは、下手くそな手品紛いの見世物ばかり演じて武術を権威付けしようとする脳みその腐った“外道”がいるばかり・・・。

 また、学ぼうとする人達も、単に物珍しい技術と知識を得て自分を権威付けしたいだけの自己チュー野郎が少なくありませんでした。

 よって、注目度はあっても、私の研究内容を真摯に評価して礼儀をもって学びたいとする人は至って少なく、少数の人に細々と教えていくしかないのだろうか?という諦めの念すら生じていました。

「まあ、武術でもやってみようか?」と考えているような人は、私はあんまり教えたくありません。価値の解らない人間は、自分に相応しいところに行けばいい。

 けれども、ここ最近は、武道を真摯に追究する過程で私に学びたいと思って尋ねて来てくれる人も徐々に増えてきています。

 H氏もそんな一人でした。

 人生、意気に感じるものですね。

 また、タイミング的にも、「いくら頑張っても日本人は海外で評価されているという舶来思想に弱いものだから、一回、海外で認められてからの方が結果的に日本で評価されるようになりますよ」というアドバイスも受けていて、そうするつもりになっていた時期だったのです。

 確かに、目前に危険が迫っても自分から戦おうとはしない日本人に武術を教えたってモノになる筈がありませんね。ブタに真珠です。

 当面、国内は少数精鋭に徹してみるつもりです。一人でも多く本物の達人を育てます。


 さて、例によって、今回のセミナーは、11回分の総まとめとして、気ぃ狂ったようなスピードで、縮地・発勁・合気・推手・・・と、ダダダーッと指導して復習してもらいました。

 約、一年ぶりに参加されたH氏の武友の方(達人!)も喜んでいただけたみたいで、しかも入会もされました。12月に入ってから入会希望者が何故か増えてきましたよ。

 月に一回でも、一年通せば、相当な実力アップになりますね。でも、一、二回来てそれっきりだったりすると肝心なことは何も身につかないんです。

 確かに、うちに来てもらえば、発勁でも合気でも専門にやって教室開いているレベルの人と“同等かそれ以上”のパフォーマンスは即座に体得できます!

 嘘だと思うなら参加してみてください。納得できなきゃ金返しても構いませんよ。

 だけど、パフォーマンスと実際に戦うのはまったく別のことです。

 TVや専門誌に出て、本もDVDも出しているような人でも、いざ実際に戦えば素人同然の相手にボコボコにされちゃった・・・みたいな事故はざらにあるんですよ。

 経験者に負けるんなら話は解ります。私も何度かありますよ。

 生涯不敗というレジェンドのある武術家であっても、修行時代の未熟な頃とか年とって身体そのものが衰えた時には敗れた話は必ずあるものなんです。表に出さないだけで。

 でもそれは、真摯に立ち合ってきた証しでもあるんだから、恥とするには及ばないでしょうね。戦わなかったら負けもないんだから・・・。

 私が尊敬する青木先生や光四郎先生、友寄先生、小林先生も、自分が負けた話を平然と聞かせてくれましたよ。人間なんだから、時には思いもよらない不覚を取ることはありますよ。

 だから、私は、自分の負けた話をできない武術家なんか信用できませんね~。

 もっとも、“向かうところ、勝ったことがない”というコントみたいな人もいますけれど、世間的にはまだまだ武術家として売っていこうってんだから、あの売名欲の深さには、心底、恐れ入ります・・・。

 やっぱ、人間は、自分に正直に、他人にも“なるべく”正直に・・・という生き方をすべきですよ。


 それにしても、多くの方の御参加をいただきまして、DVDも買ってもらい、来年の申し込みもいただき、この構造的不況の中で揺るぎない期待を向けていただけるのは有り難き幸せというものです・・・。

 具体的に言うと・・・ゼゼコがたまって、今年は奥義“現金玉”を使わずに年を越すことができそうです(ふぅ~、自由業は辛いぜぇっ)。

 お陰様で刀の支払いも残り一本分になりましたぁっ(えっ?)。


PS;26日の本部稽古会後の忘年会ですが、コース料金だと値段が高くて大変だと思う方もいらっしゃるかも知れませんので、普通に自分の好きなの頼むようにしましょうか?
 とにかく、予約するにも人数が解らないと困るので、早く返事してくださいね~。

PS2;そういえば、一年ぶりにセミナー参加された方から、「去年よりずっと進化していて驚きました」と言われました。まっ、それが游心流の最大の特徴です。常に新しく日々改革していってこそ武術!・・・であると、私は確信して疑いません。

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2010ラストセミナー&ラスト稽古会

 いやはや・・・本当に、今年は超絶的に速く過ぎ去っていったような感じがします。

 何か、感覚的に「一月過ぎて二月はまだ寒いな~っ」て感じです。

 何か、春と秋がちゃんと経過してなかった感じがするんですね。寒いのから、いきなり超暑っ! そして、極暑っ!!!!!!!・・・・。夏が一年の2/3くらいあったような気がする・・・。

 そんな感じなんで、何か、頭も身体もボヤァ~ッとしたまま、気がつくと一年が終わろうとしていたような感じがしますです、ハイ・・・。

 あ~、そのせいかな~? 今年は持病のパニック障害が発症した頃と同じくらい酷くなって、一番、酷い時は電車の一駅分すらきつかったくらいで、本当に今年はきつかった。

 でも、考えてみたら、今年はも二冊出したり、支部同好会も発足させたり、いろいろと頑張ってるな~と思いますね。

 まだ言えませんけど、来年はさらに計画がありまして、もっともっと頑張ろうと思ってます。


 さて、そんな2010年は節目の年でしたが、ラストをきちんと締めて終わろうと思っております。

 まず、月例セミナーのラスト、12日(日)は、忘年会込みで江古田ストアハウスでおこないますので、いつも来れなかった方や、申し込みしていながら来れなかったという方もおいでくださいませ。

 発勁・化勁・合気・脱力技法・丹田開発・読み・交叉法・縮地法・無刀捕り・・・等々、時間の許す限り、全力で指導致します!

 常連の参加者の方の中には来年のセミナーも予約申し込みされた方も複数おられますが、自分で言うのも何ですが、本当に素人から見たら“達人”としか言えないような水準に達してしまった人も何人かいらっしゃるんですね。

 私より強い人はゴマンといますが、“武術を実用的に教えられる”という一点に関してだけは、私以上の人は恐らくいないだろう・・・と、本気でそう思うようになりました。

 私に自信を与えてくれた参加者の皆さんに御礼を申し上げたいですね。

 12日は楽しくやりたいと思いますので、宜しくお願いします!


 それから、相模原の日曜稽古会は、26日が稽古納めです。稽古が終わってから、徒歩5分くらいの和食レストランで忘年会をやりますので、参加される会員さんはお早く申し込みくださいませ。
 相模原本部道場での稽古会は、16日が今年最後となります。道場開いてから一年と四カ月。隔週なので参加者は中々増えませんが、広々とした道場は快適で、試し斬りやコンバットシューティングの練習までできる道場なんて、関東でうちだけじゃないかな~?と思ったりしています。

 将来的に常設道場が開設できても、ここメイプルホールの道場は継続していきたいと思っています。何か、相模原市の中央部にあって、文化芸術の交流センターみたいな印象もあって、いろいろとイベントもできそうなんで、来年は何か催し物をやってみたいですね。

 ちなみに、2月20日(日)には、参加費500円で護身術の講習会を開催する計画ですので、近郊にお住まいの方は是非、どうぞ。

 そうそう・・・何か、相模原って、武道・武術・格闘技のメッカみたいになっていて、伝統空手、沖縄空手(沖縄剛柔流・上地流)、キック、総合格闘技、合気道、大東流、蟷螂拳、通背拳、忍法、柳生新陰流とか、いろいろあるみたいですよ。

 私が相模原に腰を落ち着けたのも、何かの因縁があるのかな~?


 あっ、そうそう・・・2011年は、1月9日に月例セミナー2011の第一回があり、翌週16日には、游心流を名乗る前から武術の講座をやらせていただいていた西荻窪ほびっと村学校に、久々に凱旋?して単発の講座をやってみます

 遠くは霊峰富士、そして近くは高尾山から霊気を都心に導くルートとされる中央線・総武線・東西線の沿線中、最も霊気が集中しているとされ、いろんな宗教団体や精神世界関連のサークルや人が住むとされる東京の幻想魔街?(イナズマンFのデスパーシティみたい・・・)“西荻窪”・・・。

 その中でもヒッピー文化に始まるカウンターカルチャーの中核を担っていたニューエイジ・ムーブメントの、日本で最初の発信地となった聖地・・・それが、“ほびっと村”なんですね~。

 霊感体質の人の中には、「ビルに入れなかった・・・」という人もいたりするくらい霊波動が強烈なビル。私は、ここで何人もの異能の人と出会いましたよ。一種、ここは人間の潜在している適性を引き出してくれるパワースポットなんだと思います。

 周囲から“変人”と言われているような人が、“その筋の第一人者”へと成長していくためのある種の学校なんだろうな~と思います。

 このリアル都市伝説である場所が、私の成長を促してくれていたのかもしれないな~?と、最近は思ったりしています。

(何か、今年は神憑ってるな~? オレ・・・)

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2010年月例セミナー(事務連絡)

2009年武器術セミナー感想より)来年2010年の月例セミナーの日程も今年と同じ第二日曜日の11:00~14:00と決まりました。昨年も実施しましたように、10月、11月中(※事務注※2009年です)に全十二回申し込みされる方は半額サービスとなります。それと、今年も申し込みして来年も引き続き受講したい人は、二回分サービスとし、全十二回分を十回分半額サービス(5万円)とさせていただきます(会員の場合もお得になります)。月一回の受講で武術の基礎から極意までが習得できる武術セミナーとして定評がついてきましたが、来年はさらにバージョンアップしていきたいと思っておりますので、ふるって御参加ください。


游心流武術健身法では2010年も月一セミナーを実施します。
各月の題目は2009年とほぼ変更無しですが、内容は長野峻也の最新研究結果が反映されます!
詳細は以下の通りです。

2010年月例セミナー(会場は江古田ストアハウスを予定)

 2010/01/10(日)11:00~14:00   1月セミナー『勁力と武術体(予定)』
 2010/02/14(日)11:00~14:00   2月セミナー『交叉法(予定)』
 2010/03/14(日)11:00~14:00   3月セミナー『丹田力と縮地法(予定)』
 2010/04/11(日)11:00~14:00   4月セミナー『スリ足のステップワーク(予定)』
 2010/05/09(日)11:00~14:00   5月セミナー『合気の壱:脱力技法(予定)』
 2010/06/13(日)11:00~14:00   6月セミナー『合気の弐:軸の操作と崩し(予定)』
 2010/07/11(日)11:00~14:00   7月『読み:目付け(予定)』
 2010/08/08(日)11:00~14:00   8月『聴勁:推手(予定)』
 2010/09/12(日)11:00~14:00   9月『型に秘められた技と戦術(予定)』
 2010/10/10(日)11:00~14:00   10月『武器術と体術(予定)』
 2010/11/14(日)11:00~14:00   11月『格闘技に武術を活かす(予定)』
 2010/12/12(日)11:00~14:00   12月『2010年総まとめ』

 7月以降も毎月第二日曜を予定しております。

<料金> 
●各回10,000円 (会員5,000円 高校生以下会員2,000円)


<参加方法>
下記の必要事項を漏れなくご記入頂き、メールアドレス【yusin_mail_from2006(アットマーク)yahoo.co.jp】宛にお申し込み下さい。折り返し、返信を致します。

  ①氏名(ふりがなもご記入下さい)
  ②年齢(何歳代でOKです)
  ③住所(郵便番号・都道府県も漏れなくご記入下さい)
  ④電話番号
  ⑤Eメール
  ⑥ご職業
  ⑦武術・武道・格闘技・スポーツ歴 (安全上必要の為、詳細のご記入を御願い致します。会員の方は会員暦も追加。)
  ⑧用件  セミナーの場合、参加希望セミナーの日付・タイトル(『20**年**月セミナー申し込み』 とご記入ください)
  ⑨何か一言
  ⑩(セミナー参加・入会希望者必須)今までにかかった、又は現在かかっている病気・怪我歴(安全上必要なので詳細に。)


(未記入項目がありますと、参加受付出来ない場合がございます。予約なしのご来場は即刻お帰り頂きます。交通費払いません。)


※※※ブログ『11月“格闘技に活かす武術”セミナー』より※※※

 それから、来年2010年の月例セミナーの内容についても概略を御説明しておきますと、基本的にテーマは本年と同じです。
 しかし、内容は、日々の研究成果を漸次、盛り込んでいきます。

 毎回のセミナーの前半では遊心流の基礎錬体を実施します。

 新しく参加される方を指導していて毎回思うのは、とにかく身体がメチャクチャに固いということです。それも長年、武道をやっている人に限ってそうなっています。

 理想的な身体性はダンサーです。全身を細かくしなやかに連動させられることが重心移動を駆使するのに必須なのです。

 私がお薦めしたいのは、タコ! 「タコになれ~っ!」

 ウエイトトレーニングは武術に関してはやってもメリットありません。筋肉を肥大させればさせるほど、動きが固くなって、武術の技は使えなくなると思って間違いではありません。

 ここまでいっても、「そうはいってもウエイトトレーニングも本当は必要ですよね」と、しつっこく聞いてくるムキムキ君がいるんですが、私は断固として否定します!

「ダメ! 絶対!」(覚醒剤に手を出すなってこと?)

 ストレッチはいいでしょう。ダンスもいいでしょう。ジョギングもダメじゃありませんよ。でも、ウエイトトレーニングはマイナスにしかなりません。

“踏ん張る癖”がつくんですよ。「踏ん張りが効かないと技が効かないだろう」って、武道やっている人間は考えがちですが、それは筋肉の収縮で力を出すためには必要ですが、重心移動のパワーを最大限に用いるには絶対に踏ん張ってはいけません!

 もし、筋肉の収縮に頼れば、筋肉の絶対量の大きい欧米やロシアのヒグマみたいな連中には勝てませんよ。

 筋肉の生み出す力に頼る発想をやめて、塩田剛三先生のような技の力を使えば体重が二倍も三倍もある相手を制圧できる。

 皆さん、目先の強さではなくて達人の世界を目指しましょう!

 達人の世界は筋肉力ではなくて自然のパワーを用いないと入れません。自分の力(小乗)を捨てて、自然の力(大乗)を借りるんです。

 武道家には我の強い人が多いですが、真の達人は我を捨てられる人です。ならば、最初から我を捨ててしまえば誰でも達人になれるじゃありませんか?

 いや、本当になれると私は思います。

 目先の強さばっかり求めている武道家なんか、実は大したことないんですよ。

 人間が真剣に戦うのに武道家も普通の人間も変わりません。

 私の知り合いの武道家が「私は一回だけ負けたことがある。その相手は武道家じゃなくて天然で強いケンカ屋だった」といっていました。

 結局、ものをいうのは気迫ですよ。

 2010年の月例セミナーのメインテーマは“自然体”です。

 毎回の個別のテーマに沿って後半は進めますが、それらは一年を通して全体で一つの達人養成プログラムになっていますので、一年通して参加してもらうことで精神と刻の部屋で特訓するような差が出ると思います。

※※※以上※※※



※※※ 事務担当注 ※※※

ブログに記載されている通り、長野が体調不良等で欠席した場合は、師範代が指導致しますのでご了承ください。
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松田優作ドキュメンタリー映画『SOUL RED』

 東映チャンネルで、松田優作のドキュメンタリー映画『SOUL RED』が放送されていました。

 昨年、劇場公開された時に観に行こうかと思っていたんですが、観そびれてしまいました。

 最近、うちの30代より若い会員さん達と話していると、彼らは松田優作の作品をほとんど観たことがない!という、“日本男児として許すべからざる怠慢を犯している”という事実を知って、唖然・呆然・慄然・燦然(んっ? シャンゼリオン?)となってしまいましたぜよ。

 龍平や翔太も活躍しているけど、親父にはまだまだ遠く及ばないですよ。

 何てったって、松田優作は全国の無頼派少年たちの憧れであり、「男としてカッコイイとは、こういうことなんだ」ということを仕事としても実際の生き方としても実演して見せた唯一無二の存在ですよ。

 最初にそれを示したのは拳銃嫌いの空手使いの新米刑事、柴田純(そうです。中谷美紀がケイゾクで演じたヒロインの名前は、ここからパクッたのです)ことジーパン刑事!

 助けた男に拳銃で撃たれて婚約者の女刑事を残して、「なんじゃ~こりゃあ?」と絶叫して殉職してしまった『太陽にほえろ』中の最大のクライマックス劇となった、あの伝説の怪演・・・。

 アレが無ければ、奇才・竹中直人は誕生していなかったかもしれません・・・。

 そして、『俺たちの勲章』での、すぐにマグナムぶっ放す中田刑事。『大都会パートⅡ』の冗談ばっかり言ってる徳吉刑事。『人間の証明』の棟末刑事。遺作となったTVスペシャル『華麗なる追跡』でも刑事役を演じていたのは、何だか因縁を感じましたね。

 しかし、優作の真価を現したのは、何といっても『最も危険な遊戯』『殺人遊戯』『処刑遊戯』の殺し屋、鳴海昌平でしょう。この三作で日本のハードボイルド・アクションの旗手としての評価を定着させ、『蘇る金狼』でダークヒーローの頂点を極めた印象がありました。

 ところが、ここからが松田優作の松田優作たる所以であります!

 周囲からハードボイルドアクションのヒーロー役ばかり期待されることへの不満から、TV主演ドラマ『探偵物語』はコメディ調とし、『野獣死すべし』で精神にトラウマを負った奇怪なキャラクターを演じたり、『ヨコハマBJブルース』で小池一夫キャラのような乾いた性格で、強いんだか弱いんだかよく判らないブルース・シンガー兼探偵というヘンな役を演じます。

 ところが、これらのキャラがいいんですわ~。

 松田優作は、時代劇映画『ひとごろし』でも、臆病で剣の腕もからっきし・・・という侍を演じていますが、身体的強さを見せつけたいというような武道やっている人間に特有のナルチシズムは無かったようです。

 この時期からはいろんな役柄に挑戦していき、鈴木清順の『陽炎座』では大正時代の劇作家・松崎春狐を演じて泉鏡花の怪談の世界で翻弄される経験を、撮影中に鈴木監督からも受けたと言っています。

 その後も、出世作と言われる『家族ゲーム』『それから』や、『華の乱』。TVドラマ『熱帯夜』『春が来た』『新・事件ドクターストップ』『追う男』『夢千代日記』『女殺し油地獄』など、意欲的に演じてきています。

 しかし、『嵐が丘』で海外の映画祭に行った時に、もう時代劇というだけで邦画が評価される時代は終わったと感じたようです。

 松田優作が唯一監督主演した映画『ア・ホーマンス』は、観念的なSF映画ですが、彼が撮影現場で学んできた表現手法などを果敢に試行しており、賛否は分かれましたが、無視できないエネルギーに満ちた作品です。

 この頃、松田優作は仏教や精神世界への関心を深めていたらしく、作中でも宗教的な神秘体験を思わせる幻想的シーンが散見されます。

『ア・ホーマンス』の原作は、映画とはかなり違いますが、記憶喪失の主人公は、かつて幻覚を催すサボテン、ペヨーテを食べる呪術的祭儀に参加したことから、当時の神秘体験のフラッシュバックが起こるかもしれないと断って結婚し、失踪した後の帰りを待つ妻と再会したものの、また旅に出る・・・という不思議な話です。

 松田優作が、この原作のどこに共感して映画化の企画を思い立ったのかは解りませんが、彼自身に、この作品の主人公に共感する精神性があったことは間違いないでしょう。

 それは、生死を超えた魂の自由に対する憧れであったのではないか?と私は思う。

 だから、膀胱ガンを隠して『ブラックレイン』へ出演したのも、「自分は生死を超えてみせる」という、精神による肉体の完全な制御、“気の力”への挑戦的な意志による面もあったのではないでしょうか?

 彼は40歳になるかならないかの年齢で亡くなってしまいましたが、その存在感は今も褪せることなく多くの人の心の中にズシリと残っています。

 多くの人間は、死ねば、時間と共に存在を忘れられていきます。

 しかし、歴史に名前が残るような人間は、それだけ人生を濃密に精一杯生き切ったのではないでしょうか?

 人生は時間だけが価値を持つものではありません。無為に不毛に長く生きるよりも、たとえ短くとも鮮烈に生き切るほうが良いように思います。

 松田優作の作品を観たことがない人へ・・・「観なさいっ!」。

 私の言いたいのは、それだけです。

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コンバット・シューティング!

 12月2日の相模原本部道場稽古会は、俳優をやっている会員のCさんのリクエストで、コンバット・シューティング(実戦拳銃射撃術)の基本を指導しました。

 もっとも、実物はありませんから、すべてガスガンでやったんですが、6mmBB弾を撃ち出すガスガンの性能も、私が学生時代の頃とは格段にアップしていて、実際にアメリカのポリスSWAT(特殊部隊)が日本の電動エアガンを訓練に使っているくらいですから、馬鹿にはできません。

 Cさんは芝居で拳銃を使う時のために使用法を覚えておきたいということだったので、ある程度の種類のものを持って行きました。

 リボルバー(回転式拳銃)にもいくつか種類があるし、セミオートマチック(半自動式拳銃)も機種で操作法が多少違うからです。

 まず、西部劇に多く出てくるコルト・シングルアクション・アーミィー.45。西部開拓の象徴とされる名銃で、“ピースメイカー(平和の創り手)”という通称もある拳銃です。銃身の長さで通称も異なり、極端に銃身が短くて抜き撃ちしやすい“シェリフズモデル”から、騎兵用の銃身の長い“キャバルリーモデル”、ネッド・バントラインが考案して当時の有名なガンマン数人に贈られた極端に銃身が長~い“バントライン・スペシャル”(何か、999でトチローからテツローに渡った“戦士の銃コスモ・ドラグーン”みたいですが、西部劇好きの松本先生はこの逸話も知ってたかも?)とかあります。

 ガスガンでは、タナカのペガサス・システムのものが性能がいいんですが、本物と同じような操作ができる、マルシンから出ているカートリッジ式ガスガンを持参。シルバーメッキにアイボリーのグリップパネルがオシャレです。

 ローディング・ゲート(弾丸を込めたり空薬莢を排出する箇所)を開いて、一発一発、シリンダー(回転弾倉)を回しながら込めていくのは面倒臭いですが、ウエスタン・マニアにとっては、この面倒臭さもまた魅力なんですよね~。

 せっかくなんで、ファーストドロウ(抜き撃ち)のやり方と、トリガー(引き金)を引きっ放しにしてハンマー(撃鉄)を掌で煽るように連続して起こして撃つシングルアクション方式独自の速撃ち法“ファニング”(次元がやったりしてるけど、次元愛用のコンバットマグナムのようなWアクション・リボルバーでは機構的にできませんし、リアサイトで掌を傷つける危険性がある)と、後はガンプレイの基本であるスピン(人差し指をトリガーガードに入れたままクルクル回すやつ)のやり方も教えました。

 思い出しますね~。中学時代にマカロニ・ウエスタンの大ファンになって、世界拳銃大百科?みたいな本買ってプラ弾をハンマーの打撃力だけでちょろっと飛ばす鉄砲買って練習したもんです。

 まあ、クリント・イーストウッドの『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』、ジュリアーノ・ジェンマの『荒野の一ドル銀貨』『怒りの荒野』、フランコ・ネロの『続・荒野の用心棒』、テレンス・ヒルの『風来坊』、リー・バン・クリーフの『西部悪人伝』『西部決闘史』なんかが好きでしたね~。

 もちろん、本場アメリカのウエスタンも『荒野の七人』『リオ・ブラボー』『荒野の決闘』『OK牧場の決闘』『シェーン』『アラモ』とか好きですけど、何か、この当時からB級作品の方が好きで、マカロニ・ウエスタンの方が断然、好きでしたね~。

 40代以上のガン・マニアって、だいたい、ウエスタンから入ってるんですよね。それから、スパイ映画に行ってワルサーPPKが好きになり、ルパン三世に行ってワルサーP38とコンバットマグナムが好きになり、それから『ダーティハリー』で世界的に大ヒットとなったS&W M29.44マグナムに狂うんですよ。

 そんでもって、ドーベルマン刑事でスタームルガー・スーパーブラックホーク.44マグナムと.44オートマグが好きになり、次にウエザビー・マークⅤ.460ウエザビーマグナムという象狩り用のライフルに憧れるんですよ。

 そこから更に、シティハンターでコルトパイソン.357マグナムの4インチバレルを夢見る訳ですわ~(BGMは当然、『GET WILD』ね)。

 そして、私のように、毎月『Gun』と『コンバットマガジン』を買うようになって、立派なガン・クレイジーへと育っていった男が日本中に推定1万人くらいはいると思います。

 まあ、『燃えよドラゴン』観て手製ヌンチャク振り回してた男はもっと多いと思うよ。

 武器というのは、高度に扱えると理屈抜きに楽しいのです。トリッキーな操作法は映画が開発した殺陣みたいなものと思っている人も多いかもしれませんが、アメリカでは、ちゃんと競技もあるんですね。現代のコンバット・シューティングのルーツですね。

 ちなみに、クリント・イーストウッドは、実際にもガンマニアで、この種の競技大会に出場したこともあるそうですが、成績は、あんまりパッとしなかったらしいですけどね。


 それから、20年以上前に発売されていたコクサイのS&W M19コンバットマグナムの2.5インチ・ショートバレルのガスガン。これは、『リベンジャー』というアクション映画の中でジェームズ・コバーンが使っていました。

 次元は、このモデルの4インチバレルのものを愛用していますが、第一シリーズではシリンダーがスイングアウトされると5連発になっていて、初期のモデルには5連発のコンバットマグナムがあったという話もありますが、ほとんどが6連発なので、多分、作画の段階で間違ったのかな~?と思います。

 これは、残念ながらガス注入ができずに実射不能でしたが、これもカートリッジ式なので、現代のWアクション・リボルバーのオーソドックスな操作法(シリンダーを横に振り出してスピードローダーを使えば六発同時に込められる)を教えるために持参しました。

 ちなみに、これは買った当時、何故か引き金が異常に重くてWアクションで引くのがあまりにもシンドクて、分解してスプリングを少し切って引き金を軽くしたり、グリップをモデルガン用のものと交換したり、少々手を入れています。

 このガスガンが発売される少し前にカートリッジにガスを注入する方式のリボルバーを発売したところ、「改造して実弾が撃てる!」という嘘情報が出て発売中止に追い込まれていた(数年前にも同じような事件があってニュース番組に出ていたけれど、不起訴になったことは新聞に小さく出てただけで悪意を感じたね)ので、規制を過剰に警戒して引き金を不必要に重くしたんじゃないかな~?と思いますが、私みたいにメカニズムに詳しいマニア以外は、「こんなの、とても撃てないよ~」と、飾っておくしかなかったんじゃないでしょうか?

 エアガン、ガスガンはBB弾を飛ばして的に当てるのが醍醐味なのにね~。


 それからタナカ製のペガサス・システム搭載の最新のS&W M500マグナム。この銃は、かの有名な44マグナムの三倍の威力があるという世界最強のマグナム拳銃ということで持参しました。

 実物を作ったS&W社も、とにかく世界最強のマグナム拳銃を作れ~というだけで作ったので、そんなに売れると思ってなかったらしいんですが、最近では珍しい大ヒットをしたらしいです。

 リボルバーは頑丈に作れるので、460ホワイトホースとか、454カスール、500ラインバー、480ルガーとかいった強力な弾丸を撃てるような銃が作られていましたが、反動がキツ過ぎて実用的ではないとして、そんなにメジャーにはなりませんでした。

 しかし、S&W M500は、銃口のところに反動を抑えるマズルブレーキが付いているので、何とか撃てる感じにはなっていました。

 リボルバーは、大抵がシリンダーのスイングアウト方式なので、これくらい知っておけばOKでしょう。


 次に、セミオートマチック拳銃は、東京マルイのSIG P226。これは、握りが太くて私のような手の小さな人間には使いづらいので、練習用にCさんに差し上げましたけど、WアクションでWカアラムのマガジン。デコッキングレバー方式でフラッシュライトやレーザーサイトを装着できるレイルシステムを装備している現代の最新式セミオート・ピストルのスタンダードな拳銃(銃に詳しくないと意味不明と思いますが、イラスト無しで説明すると余計に難しくなりそうなので割愛しまっす)。


 それから、マルゼンのポリマーフレーム製拳銃、ワルサーP99。グロックの大成功を受けて世界中で大流行したポリマーフレーム(強化プラスチックだね)の拳銃の一つで、結構、ヒットしたらしい。グリップが小さくて私みたいな手の小さな人間向き。引き金の引き具合が粘る感じで、ちょっと好きじゃないですが・・・。


 そして、マルシンの44オートマグ・クリントワン。これはデカいです。8mmBB弾を使うのと、スライドじゃなくてボルトが高速で動くので、迫力あります。ちなみに夏のお中元のお返しにつばさプロジェクトの秋本つばささんにお贈りしたら、「これ・・・ライフルですか?」と御礼の電話で言われました。デカ過ぎてピストルじゃなくてストックを装着して撃つんじゃないか?と思われたみたいです・・・。

 実物のオートマグはM16系ライフルみたいなロータリー・ボルト方式なので、確かにメカニズム的にはオートマチックライフルに近いかもしれませんね~。いっそ、オートマグ・カービンとか作った方がヒットしたかも?

 Cさんには、一応、それぞれの銃の機構を説明して、基本的な握り方や操作法、狙い方、構え方、ホルスターの装着の仕方と抜き方・・・などを指導しまして、紙コップを標的にして撃ってもらいました。

 事前に拳銃の照準の調整も何もしていなかったので、それぞれバラバラな命中精度でしたが、SIG P226は命中精度も良好で、弾のスピードも速くて真っすぐでした。ちょっと、怖いくらいバシューンッ!とBB弾が飛んでいく(コンクリの壁に当たったBB弾が町井先生の居合抜きで斬られたように真っ二つに割れていた)ので、これは護身用にももってこいだな~と思いましたよ。


 二番目に良かったのは、ワルサーP99。

 シングルアクション・アーミィも、意外と弾道が安定していました。

 オートマグは使った弾が軽かったのか? それとも銃身が長過ぎて跳ねたからか、狙ったところより上にピョコンと跳ねるように飛んでいってしまいました。軽量BB弾を使ったので、もうちょっと重いBB弾を使えば真っすぐ飛んだかな~?と思います。

 しかし、各社を比べてみると、東京マルイのが、ダントツで優秀です。電動エアガンもスプリング式エアライフルも持ってますけど、どれも極めて精度が高く、安定した弾道を保ってBB弾が飛ぶので、競技用エアライフル射撃やっている人の普段の練習にも使えるでしょうね。真っすぐ安定して飛ぶから、ストレス無く気持ちよく練習できます。

 他の会社の製品だと銃によって性能のバラツキがあるんですよ。

 室内でエアガン、ガスガンで的撃って楽しみたい人は、特にどれでも構わないと思いますが、本格的な射撃に移行したいと思っている人には東京マルイの製品をお勧めしたいですね。これで日頃から練習しておけば、実銃を撃つ時にも役立つでしょう。

 要は、反動と弾丸が飛ぶ飛距離が違うくらいですからね。

 でも、本物は射撃場でないと撃てないけれど、ガスガン、エアガンは家の中で撃てるし、広い庭があれば庭に本格射撃訓練場を作るという手もあります。

 北島師範はハワイで実物を射撃場で撃ってきていますが、来年は、是非、游心流の有志でグアムに射撃訓練研修に行ってみたいと思っています。

 ちなみに、コンバット・シューティングは、アメリカの警察官の実戦訓練で考え出されたものが一般にも広がり、発展したものです。

 最初は警察官向けだったので、リボルバーを使う競技が主流だったようですが、凶悪犯罪に対抗するために警察官も多弾数を撃てるセミオート・ピストルを使うようになっていきました。

 現在は、軍の特殊部隊出身者が実戦向けの射撃訓練を教える学校を開いたりすることによって、ショットガン、サブマシンガン、アサルトライフル、スナイパーライフルのコースなんかもあるようです。

 それと同時に、銃が使えない場合のナイフ術や素手の戦闘術を教えるクラブマガやシステマのような武術系との融合も始まっているようです。

 コンバット・シューティングの世界に武術的な要素を感じていた私の予想は当たっていたのでしょう。海外の武術は、競技からセルフディフェンスに向かっているようです。

 武術が元来、素手だけでなくあらゆる武器を活用する徹底的な戦闘システムを持っていることに、海外では直感的に気づいていたということかも知れません。

 ますます、日本の武道が単なる競技のための競技でしかなくなっていくのかな~?と思うと、“実戦的”という言葉の不毛さを感じるしかありませんが・・・。

 せめて、私は武芸百般何でもゴザレ!と言える武術を確立していきたいと思います。

 火繩銃とかの古式銃も買おうかな~?

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日本刀も人も磨くことで真価を顕わす

 打ち落としで買って、研ぎも含めて外装を自作したままでいた二尺四寸の現代刀“坂一貫齎繁綱”を、金銭的に少し余裕ができたので、先月の29日に水道橋の尚武堂さんで“居合刀向けの並研ぎ”に出していました。

「一カ月くらいかかります」ということでしたが、今月26日に仕上がったという電話を戴きまして、29日の月曜日に受け取りに行ってきました。

 繁綱刀匠には、三尺二寸一分(五分くらいあるかと思っていたけれど、正確に測ると一分でしたね。ほぼ三尺二寸ということ)の大太刀の打ち落としを注文製作してもらっていて、あまりの出来の良さに感動していて、定寸の打ち落としも買ったんですね。

 できれば自分でそこそこに研ぎ上げたかったんですが、やっぱり、専門職人の研ぎは雲泥の差ですね~。

 並研ぎなのに、もう、予想を遥かに超えた仕上がりで、お店で抜いて観た時は感動のあまり、ポカ~ンとしてしまいましたよ。

 正直、こんな見事な刃紋で小切っ先の上品な刀姿だったとは・・・もっと早く研ぎに出していれば良かったと反省してしまいました。

 逆足丁子の高低差のある激しい乱れ刃は、私の大好きな刃紋で、これで並研ぎだったら、上研ぎにしたらどうなるのか?と思って、今度は大太刀を上研ぎでお願いしたいな~と思いましたね(安い刀一本買えるくらいお金かかるけど)。

 私が刀を買い始めた頃は、日本刀には実用価値しか求めていませんでした。好みの刀姿すらありませんでした。全然、知識もなかったのです。要は、使いやすいかどうか、斬れ味がどうか・・・くらいしか求めていなかったのです。

 今でも基本的な考えは変わっていません。日本刀には武器としての機能を第一に求めています。

 けれども、それだけで十数本も買う訳はありませんよね。

 つまり、現代で日本刀に認められている唯一の価値である“美術性”を私も認めるようになったのです。

 それまでは試し斬りに使えればいい・・・くらいにしか考えていなかったんですが、最近では試し斬りは安い刀で・・・と使い分けるようになりました。

 一回でも試し斬りすると刃紋に擦れ疵が付いてしまいますし、美術品としての日本刀の価値を著しく下げてしまいます。

「日本刀で試し斬りするなんて、とんでもない!」と怒る人達の気持ちも少し解るようになりました。

 激しく鞘の中を擦って抜き納めする抜刀術でさえ、数回繰り返せば“引け疵”が刀身の表面に付いてしまいます。

 私の買った延壽宣次も、居合道の稽古に使っていただけなのに、刀身が擦れて刃紋が薄れたりしていました。これも上研ぎしたら、相当に良い刀ですよ。

 日本刀の材料である玉鋼(和鋼)は鉄の成分純度が極めて高いので、案外、軟らかいのです。純度が高いから木炭を燃やして炭素を含浸させることで高純度の炭素鋼が得られた訳ですね。

 低温精錬で砂鉄から抽出した純度の高い柔軟にして強靭なカーボンスチール・・・それが日本刀の素材である和鋼です。

 鉄鉱石を高温炉で溶かして圧延して造る現代的な西洋製鉄では不純物も多く含まれてしまうため、日本刀の素材には向かないとされます。

 確かに海外のナイフ類と日本刀を見比べれば、一目瞭然に誰でも判ります。

 どれだけ装飾に凝った美しいナイフでも、肝心のブレイドを見比べれば、日本刀の地鉄そのものの美しさとは天地の差があります。


 いや、それにしても・・・二年くらい放置したままだった刀が、磨いてみたら、かくも美しい刀だったとは・・・驚きましたね~。

 これは、人間にも当てはまりますね。

 子供の頃は目立たなかった人間が、大人になったら別人のように立派になっていたりすることってありますよね。

 または逆に、子供の頃は神童か?と思われた人が大人になったら、パッとしないとか、評判の美少女が「誰、このオバサン?」というような具合になってしまったり・・・。

 人間、自己研鑽している人と、そうでない人では雲泥の差が出るものです。

 この点、現代日本では圧倒的に女性の方が意識が高いというか、自分磨きしている人が多いような気がしますね。

 ただ、こういう自己研鑽している人間の目には、そういうことしない人間って、凄くダメに見えてしまう。

 気をつけなきゃ~、傲慢なだけの人間になりかねません。

 7~8年くらい前でしたかね? 友人の芝居を観に行った時に、観客の中で舞台女優で殺陣教室の指導員?をやっているらしい人がいたんですが、『ラストサムライ』の真田広之の殺陣が「身体が回ってしまっていてダメだ」と小馬鹿にしたことを言っていたのを小耳に挟んで、思わず、「あのね~。真田広之は凄い上手いよ。何を言ってんだ、君は?」と叱りつけてしまいました。

 どうも、彼女の師匠が甲野理論の“身体を回さない”というのを鵜呑みにしていたらしく、その影響から真田広之の刀の使い方が間違いだと思ったらしいのです。

 しかし、“何、このオッサン?”みたいな見下した視線を向けただけで不機嫌そうにそっぽを向いてしまいましたが、後日、この女優さんが模範で演じているDVD付きの殺陣の教本を書店で見つけて観たんですが、なるほど、デカい口を叩くだけあって、中々、上手でしたね。

 指導してもらっている師匠より上手でしたから、自惚れるのもやむを得ない。

 けれども、女優は人気商売なんですから、口は災いの素だから、気をつけた方がいいですよね。自分が損するだけだもんね。

 あっ、そういえば・・・コンバットマガジンの甲野氏の連載記事で、刀の柄の握り方の俺ジナル理論について、ちょっと軌道修正し始めてましたね。多分、私の批判に対してビビッたんじゃないかな~?(笑) ちょっとでも反論されると途端に軌道修正して責任逃れするからな~、甲野氏は・・・。だったら、中途半端な理論を発表すんなよ!



追伸;新作DVD『発勁と化勁・原理と応用』を神保町の高山本店さんへ卸して来ましたので、東京近郊の方はどうぞ、宜しく。尚、絶版となっている『発勁と合気』『発勁と丹田』も店頭販売分が在庫ありました。先日も在庫確認の問い合わせがあったりしたんですが、在庫が無いのでお断りしたばかりで、欲しい方はお早くどうぞ(ちなみに、今回の新作DVDは全て新たに撮りおろしていますので内容はまったく別物です)。直接申し込みのセール期間は年内となっておりますので、お早くどうぞ!

追伸2;游心流の忘年会は、12月12日の月例セミナーの時(13時から一時間)と、26日の相模原渕野辺の本部稽古会の後の二回です。後者は会員のみの参加となりますので、予約申し込みはお早くお願いします。お店を予約しなければいけないので・・・。普段、来れないでいる方も是非、どうぞ・・・。あっ、それと、シダックスの講座は12月はありませんので、お間違いのないようにお願いします。シダックスは、また、来年、宜しく。



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久しぶりの東京支部稽古会

 29日の東京支部稽古会は、矢嶋師範代が仕事で来れないので、急遽、代理で4月に入ったばかりのKさんに指導をお願いして、私も久々に足を運びました。

 研ぎ上がった刀のあまりの出来の良さに、誰かに見せたくて仕方なかったので、意味なく持って行きましたよ。

 この日の稽古会は、新しく入会されたばかりのセミナー常連だったオジサン組が二人参加されていたんですが、セミナーにずっと通われていたから基本的なところは既に直す必要がありません。

 Kさんは学生時代に合気道部の主将をやっていたそうなので、まだ一年にもなりませんが、練習熱心で日曜日の本部稽古にも通われていて急速に上達していっていますし、指導も上手です。

 矢嶋師範代にも、「ウカウカしてたら追い越されるぞ~」と、皆でハッパかけてるくらい。

 基礎錬体と歩法、対錬は問題なく指導されていたので安心・・・。

 でもまあ、私も久々に来たし、場所が広いので、推手と差し手、それから独己九剣の左剣・右剣・影抜き・龍尾・追い燕まで指導しました。

 推手は、単推手の基本的なやり方と、推手から逆固め技を掛けながら推し飛ばしたり、目付けを殺しながら死角を打つやり方などの応用法を指導しました。

 こういうのは口伝で伝える技を成功させるための秘訣なので、入会したばかりの人に教えるのはどうかな~?と、以前だったら出し惜しみしていたんですが、最近は、セミナーでもかなり突っ込んだ内容まで踏み込んで指導しているので、ちょっと感覚がズレてきてしまってるかもしれませんね?

 また、意拳でよくやられている伸筋の張り出す筋肉の使い方と、太極拳の脱力して化勁しながら相手の攻撃を誘い出して瞬発的に発勁を打ち出したり崩したりするやり方との違いを指導しました。

 この伸筋技法と脱力技法の違いについては、よく区別できないでいる人が多く、また、「屈筋の力だけ抜いて伸筋を用いるのが真の脱力なんだ」と説く指導者が非常に多いんですが、これは誤解に基づいていることも実演しながら説明しました。

 まあ、口で説明したって判らないし、感触と技の効果を体感して納得してもらうしかありません。

 拳法系の武道をやってきた人は、伸筋技法までは理解できるんですが、脱力技法については、どうしても理解できない場合が多いみたいなんですよ。

 どうしても、「筋肉の収縮でしか力は生み出せない」という強固な思い込みがあるみたいで、「重心移動を使えば筋肉の収縮に頼らなくとも大きな力が簡単に出せる」と説明しても理解し難いみたいですね。

 だから、合気道とか大東流合気柔術の技のメカニズムをいつまで経っても理解できず、「気のパワーだ」とか「特殊な身体操作による深層筋の力を使うのだ」という具合に解釈してしまうのですね。

 違うんですよ。

 脱力するのは“重心移動によって力を発現させるため”。人体の2/3を占める水分を利用して、ウォーターカッターのように一挙に集中させることで驚くべき力を発揮する。

 だから、伸筋の力も抜かなきゃダメなんですよ。結局、それがブレーキになってしまうからです。

 とにかく、徹底的に力を抜く! これ以上抜いたら倒れるくらいのギリギリまで抜いた方がいい。

 どうしてか? 身体に作用している重力を利用するためです。下に働いている重力を目前の相手に全てぶつける! 拳の質量カケル速度・・・じゃあないんです。拳の質量と全身の質量では比較にならないですよね? さらに、膝を抜いてストーンと真下に落ちるスピードを前方に向ける・・・相撲取りがぶちかましするようなパワーが誰でも出せるんですよ。

 新作DVD『発勁と化勁・原理と応用』では、私が物凄く軽~くチョコンと打っていますが、受けた矢嶋師範代はドドド・・・と後ろに弾かれています。無論、1/3以下にセーブして軽く当てているだけですが、それでも吹っ飛んでしまう訳です。フルパワーで打ち込んだら死ぬか大怪我するのが解っているから、相当、注意して軽く推し飛ばしているんですが、ヤラセかどうかは自分ができるようになれば納得されるでしょう。

 多くの意拳では、伸筋を張って技を出していますが、澤井先生は、もっと力を抜いて動いていて、当たった瞬間、触れた瞬間にバチッと重さを乗せて刺すような貫通力を発揮していた・・・のだと写真やビデオ映像から類推できます。

 姚宗勲老師の写真を観ると姿勢がすっと上に伸びていますね。でも、別に腕の筋肉とか張ってませんよ。軽く緊張させてるだけ。

 姚一門系のある人物は、不自然に筋肉を張り伸ばしていました。外見だけ真似して間違ってしまったんでしょうが、門下生には間違いが伝わってしまっています。

 澤井先生の写真を観ると、背骨が伸びていても腰は落ちています。そして、ゴムマリが弾むような伸縮自在な感じがします。打拳は全身が一体化して集中しています。

 この身体性は、澤井先生亡き後に意拳を修業された先生方には見られません。意拳は中丹田(胸)で動き、太氣拳は下丹田(腹圧)で動いているからでしょう。


 推手の時に、この違いについて説明しました。

 伸筋主導を説く人達は、張り出すことで相手の攻撃を遮って自分の安全圏を守るという考え方がある訳ですが、これは拳法の発想なんですね。

 拳法系の人は、無意識的に自分のパンチが的確に当たって威力が出せる距離を確保しようとしてしまうのです。それより内に入られると対処法が無くなるという恐怖心が働くんです。

 でも、そこが弱点になる訳です。グレーシー旋風吹き荒れた時に、組み討ち系の人と戦うことに対して、拳法系の人はくっつかれたら終わりだという恐怖心を植え付けられてしまったんですよ。

 だから、誰もが、「やっぱり実戦は組み討ちだ」と思って、ブラジリアン柔術や総合格闘技に入門する人がどっと増えた。

 でも、弱点は補えばいいだけでしょう?

 逆に、組み討ち系の技にも弱点がある。「そうだ。一対一じゃ戦えない」・・・って話じゃありませんよ。組み討ちになると関節極めるか首絞めるかしか知らない人が大半じゃないですか?

 関節技や絞め技は技に入って極まるまで時間がかかり過ぎるのが弱点です。この時間がかかるというのが最大の弱点ですよ。

 完全に脱力している相手に関節技や絞め技を極めるのは非常に困難です。ますます時間がかかる。

 ということは・・・反撃の余裕が出てくるということです。

 私は密着してても自由に打拳出せるし、点穴法・分筋錯骨法・閉気栽脈法なんかの裏技も知ってる。だから、組み討ち系の人と戦うのも恐怖心はないんですね。

 こういう技を体得するために推手の練習法は非常に有効なのです。

 今回は、手技だけ指導しましたが、さらに足技や胴体の使い方なんかも指導していけば、触れれば勝手に技をかけられる境地に到ることができます!

 無論、推手だけでは不十分です。推手の状態に持ち込むための差し手も必要です。

 差し手を本格的に研究しはじめたのは、三年くらいですか? これで飛躍的に研究が進みましたね。

 最後に居合術もやりましたが、新入会員のオジサン二人が妙に上手でビックリ! 「あ~、そうか、DVD見て練習されていたのか?」と思いましたが、それにしても50過ぎてから始めて達人になったら、面白過ぎるな~。


 もう、12月になって、2010年も恐ろしく早く過ぎていきましたが、も二冊出せたし、東京支部横浜同好会も発足したし、何よりも会員が上達しました。

 それに、私が心から尊敬する青木宏之先生小林直樹先生のDVDが出たし、友寄隆一郎先生、松田隆智先生からも久しぶりにお手紙を頂戴しましたし、本当に私にとっては非常に成果があった年でした。

 世の中は不況に紛争に不安がいっぱいですが、恐怖していても一歩も進めません。来年は飛躍の年としたいと思います。


追伸;東京支部、横浜同好会、もうちょっと、私も顔を出そうと思います。とにかく一人でも多くの本物の達人を育てていきたいと思っています。

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暴力は身近にある・・・

 朝鮮半島がキナ臭くなってきて、このままでは、いつ戦争状態に突入しても不思議ではない状況です。これは、戦争が起こることも覚悟して過ごさなければならないでしょう。

 日本が巻き込まれるかどうか?が問題ではありますが、仮に南北朝鮮の戦争となれば、アメリカは韓国に加勢し、その前線基地となるのは日本であることを自覚していなければなりません。

 もし、中国とロシアが北朝鮮に加勢すれば、それこそ第三次世界大戦に発展してしまうでしょう。


 戦争が起こる切っ掛けは、不況にあるそうです。

 鬱屈した生活を強いられる中で抑圧され続けた感情が爆発し、破壊的衝動となる。これは、あの秋葉原通り魔事件にも共通する人間の暴力衝動を起こす原因でしょう。

 衣食足りて礼節を知ると申しますが、裕福な生活環境にある人は、他人をうらやんだり妬んだりする感情が乏しいようです。

 私は、金持ちなんて人間性が最低の守銭奴みたいなヤツばっかりなんだろうと昔は思っていたんですが、実際は、金に困っている人間が守銭奴になりやすく、嫉妬心も強くて感情も激しいものです。

 裕福な生活をしてきた人は性格も穏やかで気持ちに余裕がある。やっぱり、必要なだけの金が稼げないと心がトゲトゲしくなってしまいますね~。

 結局、北朝鮮が軍事力で他国を威嚇し続けるのも、国の中が余裕がなくて貧困であえいでいるからですよ。その事情を公開して世界に助けを求めればいいのに・・・と思いますが、そこで空威張りし続けるから、くだらん真似をする。


・・・かと思えば、海老蔵が暴行されたという事件。

 こういうのは被害を受けた側に一方的に感情移入しがちですが、事件の背景を客観的に分析しないと、どうこう言えませんからね。

 情報が出てくる度に、何だか海老蔵が自業自得だろう?と思えてしまいますが、結婚したばかりで嫁さんに心配かけるのは、何か幸せの反動なんですかね~?

 酒飲んでケンカになるというのは、よくありますが、私みたいに酒が弱いとすぐ眠くなったり発作起こって気持ち悪くなるだけなんですけど、缶ビール一本くらいが適量で、このくらいだと酔拳の技がキレますよ~。

 今は滅多になくなったらしいですが、ふた昔前の芸能界なんて、酒を飲んでの殴り合いの大立ち回りなんて珍しくもなかったんじゃないですか?

 実際、役者志望の人間には武道や格闘技を齧った人は非常に多いし、プロ格闘家が役者に転身するのも珍しくありません。

 私も30歳前後の頃に学生演劇とかで頼まれて何度も殺陣の指導に行ったりしていましたが、やっぱり、空手や合気道、少林寺拳法、剣道なんかをやっていた人間がいて、わざと挑発的な態度とったりしてきていましたね。

 だから、最初にそういう人に実力見せて納得させないと指導に従ってくれなかったりする訳ですよ。殺陣の指導に行ってんだか、立ち合いに行ってんだか判らない。ちょっとヤンキーに近いかも?

 うちに入会している俳優の会員さん達も、いくつか武道や格闘技を習っていましたし、俳優業をやる場合、武道や格闘技の修行経験を役立てたいという気持ちのある人は少なくないみたいです。

 ところが、俳優業で演じる時に役立つ武道や格闘技は実際は少ないんですよ。居合道は多少、役立つでしょうが、剣道経験は時代劇の立ち回りには、ほとんど役立たない。

 そもそも、刀の使い方は竹刀とは違うし、時代劇の立ち回りは一対一で戦う状況は少ないですからね。

 昔の侍は、弓術も馬術も槍も薙刀も小太刀も柔術も使えただろうし、一種類の武道を学んでも大して応用が利かない筈なんです。

 だから、私は、殺陣の状況設定というのは、リアルなストリート・ファイトに近い面があるので、普通に武道や格闘技やっていても、ずっと気づかないケンカ殺法とかの研究にしましたね~。

 やっぱり、普通に武道やっていても気づかないような実戦的なケンカ殺法が表現されていたりするんですよ。

 役者の中には武道や格闘技の経験はないけれどケンカ番長みたいな人もいます。そういう人は、「武道や格闘技はケンカに役立たない。むしろマイナス」とはっきり言う人もいますよ。

 ヤンキーや暴走族上がりの会員に聞くと、やっぱり、何度か武道経験者とケンカしたことがあるけれど、乱戦になると武道経験者は対応できないと言っていましたね。ケンカは気合で先にキレて暴れた方が勝つと言っていました。

 場数踏んだ経験で言ってるから、単なる思い上がりじゃないんですね。

 私も、「まあ、そうだろうな?」と思います。武道や格闘技を真面目にやってきた人に限って、ケンカには対応できなかったりするんです。なんでかっていうと、正々堂々と闘うことに異常に拘るから、シチュエイションが整わないと彼らは戦えない。

 だから、いきなり攻撃されると意外とそのまま食らっちゃったりするんですね。

 無論、臨戦態勢になってタイマンやるんだったら強いだろうとは思いますが・・・。

 FBIでは「日本の武道家は理屈は立派だが実戦に役立つ技術は教えられない」と言われているそうです。形に拘るから相手が何をするか?ということに対応し切れない。


 海老蔵が入院している時に親父さんの團十郎がお詫びの記者会見をされましたが、役者としての自覚や人間修行の足りなさに言及されていて、さすが、かつて宮本武蔵を演じた役者さんだな~と感心しましたね。

 普通の親だったら被害を受けた息子の落ち度には言及しません。が、危機管理意識の足りなさについて厳しく説かれたところが芸道修行者の感覚なんですね。

 幕末だったか、もう明治に入っていたかは定かではありませんが、文武に秀でた立派な侍として尊敬されている人が、寝ている時に地震が起こって、倒れた箪笥の下敷きになって絶命してしまったそうです。

 ところが、かつて同僚だったこの侍の親友は、「武士たる者が就寝中の不測の事態を予測し対策を講じておかなかったとは、何たる不覚悟か?」と厳しく批判したそうです。

 普通の感覚では、「死者に鞭打つ心ない言葉」だと思うでしょう。

 けれども、現代に生きる日本人にとって、こういう予想外の出来事をも想定内として対策を講じて生きるということの必要性を考えるべきではないか?と、私は思います。

 私も、朝、新聞を取りに玄関のドアを開けようとして、鍵をかけるのを忘れていたりすると、「もしも、発狂したネットストーカーが侵入していたら・・・」と考えて、猛烈に反省したりします。

 ちなみに、私は就寝中も布団の横にポン刀置いて寝ています。キチガイ染みてるでしょ?

 でもね。やっぱり、不測の事態に備えているという意識があるのと無いのとでは気持ちが違ってきますからね。

 不思議なもので、こういう意識があると、何か起こるな~という予感が働いたりするんですよ。


 ちなみに、久しぶりに朝生を見ましたが、桜井よし子さんが出ていて、非常に男気溢れる考えを理路整然と話されていて感心しました。

 けれども、“日本の覚悟”“筋論”を話せば話すほど、私には、その正論のリアリティーの無さが感じられてしまいました。

 例えば、領土問題に関して、いくら日本の正当性を理論的に主張してみたところで、ロシアや中国がその論理を尊重する道理がありません。

 ちょっと考えれば解ることです。

 ロシアも中国も、長い歴史の中でいろんな少数民族のいる土地を奪ったり奪われたりして国家を築いてきたのです。

“領土は力ずくで奪い取るもの”というのが、彼の国の伝統的常識であるのは明白で、そこに日本の常識をいくら主張したところで理解してもらえる筈もない。

 だから、“領土は力で守る”しかあり得ない。

 なので、「日本は覚悟を持たねばならない」と主張するのなら、それは、「血を流しても戦って守る」という意志を持つことを意味しています。

 戦って守るためには、戦いに勝てなくてはなりません。負ければ全てを失う。領土も国も国民も、日本という国そのものが失われて、無くなってしまうかもしれません。

 私が戦争に大反対なのは、ここにも理由があります。

 感情論で「日本の誇りを取り戻せ」と言うのは簡単ですが、「その言葉の意味する先に待ち受ける同朋の血と命であがなう戦争の絶望的なリスクを、本当にあなた方は承知の上で言っているんですか?」と・・・。

 私は、個人としては必要な時はいつでも戦う覚悟をしていますし、戦う技能も磨いてきています。そして、戦う以上は、どんなことしてでも必ず勝つことを目指します。

 しかし、私は戦う技能を持たない人達に「俺と一緒に戦え」なんて言葉は、とても吐けません。「俺ができるだけくい止めるから、あんたら、早く逃げなさい」と言うつもり。

 これは別に正義感で言う訳じゃなくて、“戦う技能のない頼りにならない人間がいたら邪魔になるだけ”だからです。下手したら、そいつらのせいで私が危なくなるかもしれないでしょう?

 実際に戦う時は、戦い方知らないヤツは邪魔なだけなんですよ。

 ましてや、殴り合いひとつしたことのない人間が過激な戦争論を話すのを聞いていると、「バカ言ってんじゃないよ。テメーの正義を貫くために死人が何人出るか?って考えてモノ言ってんのかよ?」と言いたくなります。

 例えば、戦争も辞さずの思想を説く人の中には「日本も核兵器を持つべきだ」と主張する人もいますけど、よく考えてみてくださいよ。日本には原子力発電所がいくつもありますよね? そこに普通に攻撃されたらどうなります? 日本攻めるのに核兵器なんか要らないんですよ。

 スパイが潜り込んで原発に爆弾仕掛けりゃいいだけなんだから、こんな簡単に致命傷与えられる国は珍しいでしょ? だって、アサルトライフルやサブマシンガン持った兵士が見回ってる訳でもないんですよ?

 訓練受けた特殊工作員が数人、入国したら日本は制圧できちゃいますよ。そのぐらい無防備だと思いますね~。武器なんか持ち込む必要ないんだもん。手製爆弾ひとつで足りるでしょう?

 あるいは、伝染性の病原菌を持ち込むという手段もある。昔の日本軍だって731部隊で研究していたでしょう? 致死性の化学薬物をラジコン飛行機で空から撒くことだってできる・・・。

 本気で敵国を滅ぼそうと思ったら、やり方は無限に考えられるんですよ。

 そういう、戦いに備える意識そのものが失われている今の日本が、単純に軍事力を強化しようと考えても意味ないんですよ。

 桜井さんは本当に聡明で勇気のある人だと思いましたが、凡百の批評家と同様に、申し訳ないけれども、戦闘のリアルを知らない“思想だけの人”だな~と思いましたね。

“誇り”や“覚悟”で、人や国を守ることはできませんよ。

 御立派な観念論を掲げる余裕があるのなら、何故、戦闘訓練をしないのか? 私は、いつもそう思います。

 海老蔵が大怪我して入院した時、麻央ちゃんは、「生きててよかった・・・」と言ったそうですが、まさに、これこそが偽りのない人間の本音じゃないですか?

 生き残れば、後からいくらでも挽回できるんです。殺されないことを、まず考えなくちゃ~いかんですよ・・・。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
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