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『子連れ狼』がチャンネルnecoで放送!

 四月五月のチャンネルnecoで、若山富三郎先生の至高の殺陣が拝める伝説の時代活劇『子連れ狼』シリーズ六部作が放送されるそうですっ!

 皆さん! これは必見ですよぉっ!

 何つったって、これを観たら、もう他のチャンバラ映画観ても物足りなくなってしまうこと請け合いです。

 抜き斬り納めが一調子の超絶居合術! 敵の刀を片手で逆手奪いにしての二刀流! 仕込み槍と仕込み長巻の分離合体殺法! 鎧通しの手裏剣打ち! レミントンの二丁拳銃!
 ガトリングガン並みの連射銃が搭載された水陸両用高機動戦闘乳母車! スタントマンが要らない空中殺法! ライダーキック張りの飛び蹴りで馬上の敵を蹴り落とし、着地と同時に居合抜き斬り! 炸裂する竹筒手榴弾! 真剣を使ってのアドリブ御前仕合! 林与一もビビッた大五郎の死生眼! ルパン三世みたいに変装が上手い裏柳生忍者! シースルー鎖帷子で後ろ向きに走って去っていく松尾嘉代の高笑い! 乳母車の装甲も貫くアーマーピアシング大根! コブシが効き過ぎて笑いを誘ってしまう若山先生の歌! 立ち回りのドサクサに紛れてフンドシ一丁でミル・マスカラスみたいなドロップキックをかます若山先生! 雪山で「寒い~」と泣き言を言う土蜘蛛ゾンビ・トリオ!・・・

 もうね~。見所がテンコ盛りですよ。

 そう言えば、若山先生が和製ダーティハリーみたいな刑事を演じた『桜の代紋』も、同時期に撮影されたらしくて、監督も三隅研次だし、『子連れ狼』シリーズに登場していた役者さんが多く出ていましたね。配給も東宝だし・・・。

 小林昭二(黒鍬支配頭・小角)、大木実(弁天来三兄弟の長兄・弁馬と柳生烈堂)、松尾嘉代(明石柳生の別式女軍団の首領)、草野大悟(馬上短筒の名手)、渡辺文雄(柳生備前だったっけ?)、東三千(乞胸お雪)、それに殺陣の名手、佐藤京一先生も出てましたよ。

 しかし、犯人役の石橋蓮司を尋問するのに、「スポーツやろうぜ」と言い出して柔道で痛めつけるシーンは、流石、役者になるか柔道の道場主やるか悩んだというだけあって、若山先生の体術の冴えが拝めます。

 本当に、こんなに万能に何でもできちゃう役者さんって、他にはいないと思いますよ。

 勘が良いというところでは長門勇さんも上手いですよね~。槍も上手いし、居合や二刀流も上手いし、トンファーや釵なんかも器用にこなせるし、体捌きも身軽で、身体能力的に若山先生と似てますね。

『いも侍』シリーズは最高でしたよ。

 殺陣の名手と言えば、近衛十四郎ですが、近衛さんは長尺の槍を素晴らしく上手く扱ってましたね~。武術的に観ると、ちょっと変だと思う箇所もあるんですが、柳生武芸帳シリーズの『無頼の谷』の逆手二刀流は物凄かったですね~。

 そう言えば、高瀬道場の高瀬将嗣先生が『映画秘宝』の連載中で、殺陣の上手い役者さんについて書かれていて、「流石は高瀬先生だな~」と、唸ってしまいましたよ。

 それは、『十兵衛暗殺剣』で、近衛さんが引き立っていたのは小太刀の名手、幕屋大休(実在した剣客です。幕屋新陰流)を演じた大友柳太朗の上手さにあったと評されていた点です。それが判るのは、高瀬先生御自身が、舞台演武で小太刀を用いた立ち回りをよく演じられているからこそだと思いますね。

 大体、立ち回りで見栄えがするのは長い刀であって、近衛さんは二尺八寸の刃渡りに柄も45cmくらいの長柄の刀を使っていたようですし、主役の刀はからみ役より少し長い場合が多いように見受けられます。

 小太刀で相手を圧倒するような強さを表現するのは非常に難しい筈で、自然、体構えから滲み出てくる気迫が表現されなければ弱々しく見えてしまうものです。

 大友さんは実際に古流剣術なども習いに行って殺陣の研究をされていたそうですが、この作品の時の強豪っぷりは近衛さんがたじろぐのも無理からぬと思わせるものでした。

 けれども、それほど評価する人がいなくて、私は不思議に思っていたんですが、流石は高瀬先生だな~と思いましたよ。

 小太刀を用いて戦う主人公と言えば、『たそがれ清兵衛』『必死剣鳥刺し』といった藤沢周平作品の主人公が多いですが、私が凄く記憶に残っているものでは、五社英雄監督の『闇の狩人』で、原田芳雄が演じた記憶喪失の仕掛け人が、屋内で大刀を振るのが不利だと判断して、いきなり脇差を抜いて、障子を蹴倒しながら飛び込んでいって、目的の侍達を斬るシーンですね。

 ここで慌てて応戦した侍が大刀を天井のハリに切り込んでしまい、そこを斬られるという『たそがれ清兵衛』で田中泯さんが斬られたシーンの原型がありました。

 これってマヌケそうですが、幕末には本当にあったみたいで、勤王刀という刀身が三尺近い刀が流行ったものの、しばらくすると二尺二寸くらいの短い刀が流行ったんだそうですね。

 つまり、屋内で襲撃された時に長い刀は邪魔だったということです。龍馬を暗殺した刀も脇差だったとされています。

 武器の携帯性ということでは、1970年代から80年代初頭のアメリカの私服警官は、拳銃を二丁持つ場合が多かったそうですが、これは何故かというと、警察官の持つ拳銃はリボルバーと決まっていたので、弾数が少なく、撃ち尽くして弾替えしている最中を狙われると危険だということから、銃身の短いスナブノーズ(猪っ鼻)の小型リボルバーをもう一丁、アンクル(足首)ホルスターに入れていたりしたらしいです。

 当時はセミオートマチック・ピストルはジャミング(回転不良)を起こすと危険だというので、回転式拳銃が好まれたそうですが、その後、セミオートマチック・ピストルの性能がグングン上がって、弾丸が数多く撃てて作動も確実なものが多く発売されたので、警察でもセミオートマチック・ピストルを採用するようになったそうです。

 映画『SP』に出てくる拳銃もSIG.JPモデルという日本向けの中型セミオートマチック・ピストルになっていますね。

 武器は実際に使われて不具合があると改良されていく・・・というのが自然な流れですが、そういえば、『子連れ狼』も、シリーズが進むに従って、乳母車の装備がバージョンアップしていき、最終作『地獄へ行くぞ大五郎』では、装甲板付きスノーモービルみたいになってましたね・・・。


PS;高瀬道場の多加野詩子先生が八王子の読売文化センターで女性向け殺陣講座を担当されているようです。刀剣女子、歴女の皆さんは習ってみられてはいかが?

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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