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知ってる人が出てる作品だから誉めてる訳じゃない!

 先日、立て続けにお会いした、岩本淳也先生と谷垣健治監督が、それぞれ武術指導と出演、監督を担当した作品がある!ということを、香港カンフー映画マニアのK塚さんから聞いて、是非、観たいと思ってDVDを貸してもらいました。

 その作品は、蒼井そら主演作品『くノ一 五人衆VS女ドラゴン軍団』なるコテコテのカンフー作品でありました!
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 察しの良い人は想像がつくように、蒼井そら主演ですから、“エロス”が加味されたカンフーアクション作品であることは必至! ジャケットも煽っておりまする・・・。

 ですが・・・そちらを期待して観た方は、恐らく、「何コレ?」と思われることでありましょう。

 谷垣監督は、“生粋の香港アクションバカ”であるということが容易に想像できましたね~。

 もうね~、あまりにもお座なりなオッパイぽろりんが出てくるだけであります。

 恐らく、GPミュージアムソフトの偉い方から、「どんな内容にしてもいいけど、裸だけはちゃんと出してね」と言われていたのでは? だから、「ハイ、出したからいいでしょ?」って感じで、そっちの演出する気は、ものの見事に“0”ですね。

 だけども、私は別にそれでいいです。エロスに力入れてアクションが緩くなるのは嫌だから・・・。

 何故なら、『ヤングマスター』の護送されるウォン・インシックが助け出されて敵を蹴散らして手下に飛び蹴りかましてから握手っ!ってなシーンとか、『酔拳』で飛鴻がウォン・チョンリーに「この鉄心様の股をくぐれっ!」って屈辱的な言葉責めで悔し泣きするシーンとか、『蛇拳』で白長天が教えた足捌きを独りで練習するシーンとか、ナイフの刃を指先でペキッと折ったり、猫舌だから毒入りお茶を入れ替えてて助かった・・・というシーン等々、70年代後半のジャッキーの香港カンフー映画にオマージュを捧げた印象深いシーンを再現していたり、音楽が『龍拳』の「ドラゴン・フィ~スト・・・」ってな音楽の流用だったり、マニア心をくすぐる演出が随所にあって、香港カンフー・アクション愛がビシバシ伝わってきたからです。

 つまり、まさに私のようなマニアのためだけに撮ってるの?ってな感じの作品だったからですね。

 そらちゃんはじめ、女の子のアクションは「頑張りました~。お疲れ~っス」ってな感じで子猫がじゃれてる感じではありますが、いろんな意味でカラダ張ってます。

 でも、この作品の一番の見所は、やっぱり、カンフーアクションです。本場中国でチャンピオンになった岩本先生のカンフーアクションが見れるだけでも感涙物ですよ。

 それと、松田賢二さんのアクション・センスは素晴らしいですね。岩本先生とそんなに遜色ない感じに動けるんだから、大したものです。

VERSUS』以来、数々のVシネ・アクション物や仮面ライダー・シリーズで活躍してきたアクション派の面目躍如という印象がありました。

 しかし・・・ここまで自分の趣味だけで作って、怒られなかったんでしょうか? 谷垣監督・・・。だって、蒼井そら主演に釣られて観る人達には、貴方のハートは1mgも伝わらないと思うんですけどね~(あっ、俺みたいな人間には伝わるから、まっ、いっか)。


 また、自主映画、学生演劇にかかわっていた頃からの友人である島本和人さんが、久々に芝居をやるというので、日暮里のd-倉庫に行ってきました。
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 公演作は『カラスバレット』。戦国時代の風雲児で織田信長を狙撃したので有名な鉄砲一族、雑賀(さいが)衆の雑賀孫一の活躍を描いたファンタジー時代劇でした。

 いやね~・・・これがまた、私が今まで観た演劇の中でも三本の指に入るんじゃないか?と思えるくらい面白くって、エンターティンメントに徹底していてサイコーでしたよ。

 島本さんは、演技修行時代の同期に仮面ライダー・クウガを演じる前のオダギリジョーがいたりします。

 その彼が久しぶりに芝居をするというので、私は楽しみにして観たんですが、予想をずっと上回っていましたね~。羽柴秀吉役でしたが、コミカル且つワイルドな野人的秀吉で面白かったですね~。

 本当に円熟した境地に達しているのと、演出側が彼の持ち味を最大限に活かす術を知っているというか・・・「コレだよ、コレ」って感じでしたね。

 自主映画時代からの友人ですが、彼の演技は本当に誰の模倣でもなく、誰も模倣できない味わいがあるので、好むと好まざるにかかわらず、役者としてやっていくにはオール・オア・ナッシングになってしまうんじゃないか?と思っていたんですが、私は彼の芝居は大好きですよ。アレが見れないと残念。

 何か、かなり久しぶりにやるというので、本人は「自己満足だよ」みたいに謙遜していたらしいんですが、ストーリーは山田風太郎の忍法帖と中島かずきの髑髏城の七人を足してアニメ風に味付けしたみたいなぶっ飛んだ面白さがあるし、アニメ的なポップな感じでありながらも、笑わせる所、泣かせる所がきっちりと演出されていて、お世辞抜きに、本当に抜群に面白かったですよ~。

 そうですね~。大地丙太郎監督でアニメ化したら面白いんじゃないかな~?

 それに、私が感動したのは、殺陣アクションが非常に素晴らしくて、壇上はそんなに広くないのに、ダイナミックなアクションと剣殺陣、棍術などが非常に魅力的に披露されていて感心させられましたね。芝居の殺陣で、これだけ魅せるのは凄いですよ。

 私、ここ数年、プロのアクションを見慣れているので、中途半端な殺陣では満足できなくなっているんで、正直、もしダメだったら「あんな中途半端な殺陣ならやらない方がいいよ」って言っちゃったと思うんですが、これは完璧です! パーフェクト! 

 使っていた刀は合金製かアルミ製の模擬刀のように思えましたが、よく訓練された役者さん達がスピーディーに操っていて危なげなかったですね。

 殺陣はT.P.O.の奥住英明さん、殺陣協力で自身もカラクリロボット(えっと・・マジ・・・みたいな?)を演じてダイナミックな連続蹴りや棍術を披露していた梶武志さん。それと、雑賀衆を演じていた木戸雅美さん、嵐田由宇さん等女性陣の殺陣も見事でしたね~。刀持って転がったりするの難しいからね~。

 あんまし誉めてばっかりだと「身内だから宣伝してるのか?」って思われると困るので、少しは問題点も指摘しておきますか?

 そうですね~・・・強いて言えば、雑賀孫一の使う鉄砲を、もうちょっと工夫して六連銃身のもの(実際にあります)とか長距離狙撃タイプの銃とかを使い分けるとかしたら、もっと良かったかな~?とは思いますね。

 仲間にガンスミスみたいなヤツがいて新案の銃をいろいろ作ってるとかウンチクを語ると、もっと面白くなると思うな~。

 もちろん、ストーリーも凄く面白いのでラノベ化するのもアリだと思います。

 ラストシーンなんて、ちょっと『夢みるように眠りたい』を思い出したし、明智光秀は生き残ったから、今度は第二部とかもやってもらいたいですな~。

 江戸時代になってからの雑賀衆が影の軍団みたいに活躍する話にして、光秀がその後、天海になったという話とかとからめると面白いと思うけど・・・。

 ちなみに織田信長と根来忍者のボスを演じた大岡伸次さん、狂言回し的な巌太夫を演じた岡見文克さんも存在感が際だっていて、久々に見る友人知人の芝居の熟練した芸に、男子三日会わざれば刮目してまみえよって言葉を思い出しました。

 それにしても、みんな変わらないな~。好きなことやってる人間って年とらないのね?

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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