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武術に“受け”は無し!

 現代武道では受け技の練習をやりますが、基本的に游心流では受け技の練習はやりません。

 これは、「受けるヒマがあったら攻撃せよ」という論理でもあるからなんですが、長年、武術の研究をしていろんな流儀の技を分析してきて、「あ~、武術には純粋な意味での相手の攻撃を受ける技は存在しないんだ」という認識に於いて、受け技そのものの練習を捨ててしまったんですね。

 例えば、伝統空手でも、上段揚げ受け・内受け・外受け・手刀受け・掛け手受け・下段払い受け・十字受け・・・などの受け技を練習しますが、「これは基本だからやっているけれど、試合では使えない」と、割り切った説明をされたりしています。

 試合で使えなくても実戦では有効だからやっているのか?というと、そうでもない。

 やってみたら判るんですが、相手の突き蹴りを受け止めても、次の攻撃がすぐに来るから、むしろ危険なだけなんです。

 そうなると、受け技を単体で使うと危ないから、受けたらすぐに飛び退くとかやらないといけない。

 でも、受けたらすぐに間合を保って後退する・・・って、何かヘンだと思いません?

 相手の二撃目を食らわないかもしれないけど、間合が保たれたままだと、相手は次々に攻撃してきます。こっちは受けたら退く、受けたら退く・・・を繰り返さなきゃならなくなるでしょう?

 試合が延々とラリー状態になるのは、間合を保ったままで攻防をやろうとすることに主因があると私は考えています。

 空手、剣道、ボクシング、フェンシングなどでは、そんなヘンな攻防が繰り広げられても違和感を感じなくなっていますが、足場の悪い場所や狭い場所、相手が複数いたりするようなストリートファイト的な状況では、こんなやり方は使えないですよ。

 私は基本的にストリートファイト的な状況設定を考えて武術を工夫してきているので、武道や格闘技の試合を見ていてもピンとこないのです。

 特に、素手で突き蹴りを応酬する組手で受け技を駆使している様子を見ると、「あ~、相手がカランビットナイフ隠しもってたら殺されてたな~」とか考えちゃうんですよ。

 今、アメリカではフィリピノ・マーシャルアーツがブームになっていますが、それはストリートファイト的な状況に対応できるテクニックを持っているからでしょう。

 うちでやっている交叉法は、受け技ではありません。受けと攻撃が合体した戦術技法です。

 感覚的には、「攻撃のついでに防御している」という感じでしょうか? あくまでも敵を瞬間で仕留めることを考えて、「一の太刀を疑わず、二の太刀は負けと思え!」というものです。

 なので、攻防一体が武術の原理原則であって、攻撃技と受け技を別々に練習するという発想そのものが間違っていると私は考えています。

 その考えから、空手の受け技も、本来の使い方はまったく別だったと考え、攻防一体の技へと用法をまったく変えて練習しています。

 こうすると、間合が従来とは決定的に変わって、ほとんど組み討ちに近い間合になりますが、この間合は詠春拳の攻防の間合と同じですし、太極拳の“推手”も自在に使うことができます。

 沖縄空手(那覇手)のカキエー(掛け手)も、この間合で戦うための訓練法だったと考えられます。

 では、蹴り技はどうか?

「蹴りは間合が離れていないと蹴れない」という単純な考え方をしてはいけません。

 私はほとんど蹴りを使いませんが、公園で稽古するようになってから回し蹴りなんかも出すようになりました。

 当時、矢嶋師範代はビックリして、「游心流には回し蹴りもあったんですか?」と言っていました。

「あたり前じゃん。今まで使わなかったのは、基本的な稽古のやり方を指導していたからで、戦い方は全然教えていなかったんだよ。今は戦い方(戦術)を指導しているから、どんな技でも、その場、その瞬間に有効なら迷わず使うよ」と答えました。

 回し蹴りは軌道が大きくなったりモーションが大きくなって察知されやすいから本来の沖縄空手にはなかった・・・という説もありますが、那覇手にはあったようです。要は状況次第なんですね。

 回し蹴りも相手の死角に入りながら出せば、日本刀で撫で斬りにするように効果的なんです。それまでまったく使わなかったのは、相手と正面で対峙している時に使えば、それこそ交叉法のエジキになってしまうから使わなかっただけで、相手を崩したり死角を取って自分が安全な状態を確保した瞬間なら、使える・・・という訳だったんです。

 実際、現在はローキックやミドルキックはたまに使います。

 もっとも、矢嶋師範代は私が一回見せたら、喜んで、回し蹴りばっかり出しているので、「ウ~ン・・・、こいつ、勘違いしたな~」と思ったんですけどね・・・(苦笑)。

 もちろん、回し蹴りが使える状況についても教えたので、現在は、こんな阿呆なことはやらないと思いますよ・・・んっ・・・そういえば、この前、大石教練とやってる時には、やっちまってたか・・・? 俺の気のせいかな~?


 相手の状況に応じて自然に適切な技を繰り出せるようになれば、どんな技でも使えないということはありませんが、自分の得意技にこだわっていたら、不合理な状況でも無理して同じ技ばかり出すということになってしまいます。

 そして、そんなパターン化したやり方ばかりやっていたら、すぐに裏をかかれてやられてしまうという訳で、稽古は基本練習で、実際に戦う場合は応用変化できなければダメなんです。

 そして、応用変化するためには明確な戦闘理論を理解し身体で具現化できるようでないといけない。

 何故、「武術に受けは無い!」と私が考えるかというと、受け続けても、相手が攻め続けていたら次第に追い詰められてやられてしまう危険があるからです。

 つまり、「対症療法では病気は治せない」ということで、病気の根本原因を無くさないとダメ・・・ということ。

 そこで交叉法がいかに優れた戦術となっているかが判る。

 相手が攻撃すると同時に迎撃して“根本を潰す”。これしか命のかかった戦いを確実に勝ち抜く方法はないでしょう。

 そして、相手が攻撃しない限り、こちらも何もしない。

 正しく、“平法”であり、平和な社会を崩さない戦闘理論ですよ。

 ただし、迎撃した時に確実に相手をぶっ潰す威力がないとダメですね。武術は一発で確実に相手を仕留める威力がないとダメですよ。

 アドレナリンが出まくってれば、肋骨の3~4本折れようが、痛みは感じないもんですよ。空手の出稽古ではそうだったし、高校の柔道の試合やってる時も足の小指が骨折してたのに気づかないでやってましたからね。

 高瀬先生が『映画秘宝』の連載記事で書いていたリアルな喧嘩の話は本当ですよ。街場の喧嘩師にヘナチョコな技は通用しません!

 だから、私は一発で人間を戦闘不能にするにはどうすればいいか?って、長年、研究しました。受け技の練習するなら、攻撃技を磨きあげるべきですよ。それと、急所とその効果的な攻め方・・・。

 目ざせ! 二の打ち要らず! 七孔噴血! 一撃必殺の技を体得しなきゃあ、武術はダメですよ。やっぱ・・・。


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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