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結構、評判いいみたい?

 アスペクトの武術シリーズ最新刊『潜在力を引き出す武術の丹田』、周囲の評判は上々です。

 うちの特別名誉会員で、ダンス・カンパニー『ラクド』を主宰されている稲吉先生は、特に「武術の本を読んで、こんなに感動したことはありません」とまで感想をメールしてくださって、私の方が感動してしまいましたよ。

 私はラクドのダンス公演を矢嶋師範代と観にいった時に、本当に「武術もこういう具合に披露していくべきだよな~」と思ったんですね。

 私自身は、武術そのものよりも殺陣アクションの方が多分、ずっと好きだと思うんですよ。本当に優れた技だと感動しちゃうんじゃないか?と思うんですね。『あずみ』で、あずみに斬られた相手が、あまりに見事に斬られて感動しながら死んでいったりするじゃないですか?

 町井先生の居合斬りや、ボブ・マンデンの超速早撃ちをTVで観た時は感動しましたもんね~。

 でもね~、なんか、今回の本は、書き直しが凄くて、原型を留めていないくらいになったので、正直、自信なかったんですよ。

 いつもだと、「今回のはスゲーぜっ!」って自信満々だったりするんですけど、今回は「う~ん・・・どうかな~?」って、本当に自信なくってですね~。

 なんで、自信がなかったかというと、今回は“物凄~く、抑えた”んですね。

 自分の考えを遠慮なく出したという実感がないので、やり切ったという感慨がなくて、その代わり、ただただ苦心惨憺したという印象しか残ってないんです。

 ですから、本になっているのは書いた原稿の約1/3くらいなんですよ。

「これじゃあ、本にならない」というダメ出しばっかり食らって、何度、投げ出してしまおうか?と思ったか・・・。

 青木先生には、私が苦心惨憺しているのを見抜かれてしまいましたね。

「正直いって、今回の本は疲れが見えるよ」っていわれてしまいましたよ。

 事実、本当に疲れ果てましたよ。今回は・・・。

 だって、本来はオカルティズムに入ってしまう領域のことなんだから、一般の人に理解できるように書くのなんて、どだい、無理な話なんです。

 ぶっちゃけ、“丹田なんて存在してません”からね~(爆弾発言?)。

 オカルティズムの思想を借りれば、アストラル体・コーザル体・エーテル体とか、そ~ゆう概念も説明していかなくちゃならん訳ですけど、益々、怪しくなるだけでしょう?

 あのですね。自慢じゃないけど、私はオカルト(神秘学・魔術・錬金術)からニューサイエンスから気功、仙道、ヨーガなんかも阿呆みたいに調べていたりするんですよ。

 呼吸法だの瞑想だのもいろんなの実践したりしてるんですよ。

 だから、体験談として語れば、いくらでも書けることは書けるんです。

 だけど、それをやってしまうと一般読者はドッシェ~ッ!ってドン引きしちゃうに決まってるし、イカレポンチなオカルトマニアが団体さんで押しかけてくるのが自明なんで、いつも否定的なことしか書かないんですね。

 こういうムー的な事柄って、真面目に追究したらアカンのですよ。

 どうしてか?っていうと、自己暗示がかかって世界観が異次元にぶっ飛んじゃって、現世に帰ってこれなくなる危険性があるからです。

 永井豪さんがデビルマンや手天童子を描いていた時や、栗本薫さんが魔界水滸伝執筆中に超常現象に見舞われた・・・といった逸話がありますね?

 あるいは心霊番組やホラー映画を撮ってる時に怪現象が起こったとか、そういう話は無数にあるじゃないですか?

 四谷怪談を上演する時に、きちんとお参りしないと事故が起こったりするというのも、とても伝説だと笑い飛ばせないくらい、事件が起こっています。

 何で、断定するかっていうと、知り合いにも起こってるのを聞いてるからです。

“呪い”のメカニズムはユングの集合無意識とか、仏教の唯識論で説明できますが、未だ、科学的合理性では説明し切れない事象は無数にある訳ですよ。

 けれども、オカルティズムの方面では、取り敢えず、説明はできる訳です。

 なので、私はオカルティズムの説明を、できるだけ科学的に納得できるように解説し直してみようと努力してみた・・・というのが今回の本の元々の趣旨ではあったんですね。

「長野さんならできる!」とか周囲の人からはいわれたんですが、やっぱ、無理なもんは無理!

 感覚を育てなければ実感できない事柄を今回は扱っているので、かなり、無理がありましたね~。

 例えば、河野智聖先生なんかは、野口整体の考え方をベースにして解説されていると思うんですが、野口整体そのものを知らない人にとっては、やっぱり納得できないだろうと思うんですよ。

 私は野口整体もいくらか知ってるから、言わんとされてることは理解できますが、だからといって、それが正しいとは言えないんですね。

 だって、野口整体の考えが正しいとするなら現代医療は間違ってるという話になりかねないでしょう? 

・・・って言うか、専門家はみんな本気でそう思ってたりしてるんです。

 いまや世界的に愛好家を生み出している桜沢如一のマクロビオティックだって、これこそが正しいのだとすれば、現代の食文化と栄養学をほとんど全面的に否定することになるでしょう?

 中には、甲野善紀氏のように、「江戸時代以前の日本人は動物性タンパク質は摂っていなかった」なんて妄想話を平気で披露するようになる人もいるんですよ。

 日本人が大昔から魚や貝なんかを食べてたのは論じるまでもありませんからね。鴨鍋や鹿鍋もあるし・・・。

 実を言えば、私も岡山に居た学生時代、玄米食中心で肉類を絶っていた時期もあるんですけど、精神的にかなりおかしかったと思いますよ。学校にも通わなくなったし・・・。

 動物性の必須アミノ酸が欠乏すると鬱病になったりするのは医療の方面では常識なんですが、厳格な玄米食信奉者は、そういう栄養学自体を否定したがりますからね。

 感覚的に「これじゃ~いかん」と思って、やめましたけど、20代はいろいろ実験してましたね。

 私の場合、結構、自分で実験して確かめてるので、「これはこうです」ってはっきり言える面があるんです。

 ただ、自分の場合はこうだったけれど、それが他人にも共通するのかどうかは判らないんですね。

 だから、いろんな先生を訪ねたのも、自分だけでは判らない面を補う意味があった訳ですが、研究心で訪ねているんで、もう、短い時間で本質まで観抜いてやるっ!っていう執念がありますからね。

 余談ですけど、最近、教えていて習いに来る人達に感じるのは、総じて執念が足りない人が多いですね。ただ、漫然と身体動かしてるだけ。そんな心の入ってない練習だと何年やったって上達しませんよ。

 むしろ、月例セミナーに通っている人達の方が驚くくらい伸びていったりしていますが、それは回数が少ない分、集中しているからだと思います。要するに心の持ち方ですよ。

 私の場合は、普通の人とは観てる内容が全然、違います。

“研究家”と名乗るようになったのも、自分の資質に気づいたからです。「オタクも極めればプロフェッショナルになれる!」というのに気づいた訳ですね。

 でも、最近は、こうも思います。「オタクは所詮、オタクだな~」と・・・。

 どういう意味かというと、「オタクって近視眼的視野狭搾に陥ってしまって社会性を失ってしまいがち」なんですよ。

 つまり、自己完結してて、探求心を満足させることしか欲求がないんですね。

 コレクターに近いかな~? 生産的な方向に向かわないんですね。

 内向きで自己満足しか求めない。伝統武術やっている人に多いタイプですね。


 まあ、ともかく・・・今回の本は、これまで書かないように注意していた部分を公開してやろうと思った本なんですが、結果的には抑制せざるを得なかった面が大きくて、テーマ的には限界かな~?と思ったんですね。

 内容も、以前の本の焼き直しの箇所も多いんですが、書かなかった部分を広げて書いたというところです。

 なので、周囲の評価がこれまでより高いのが意外な感じがしているんですが、要は、武術と格闘技の質的な違いをより明確に書いたという点を評価してもらえたのかな~?とも思います。

 けれども、この路線で書けるのは今回が限界かな~?と思いました。

 何でか?っていうと、これ以上は普通の人が入ってはいけない領域だと思うからです。

 オカルティズムの本来の意味は隠秘学ってことで、隠して秘密にする必要がある学問だということなんです。これは、それだけ危険だってことなんですよ。

 今回の本で危険性を煽って書いているように思われた人もいると思いますが、それは正しい読み方です。

 本心では、私は、こういった領域の稽古を興味本位に取り組んでもらいたくないのですよ。狂信的なカルトになってしまう危険性があるからです。

 熊本で滝行と称して精神疾患の娘を拷問死させてしまった事件がありましたが、憑き物落としの拝み屋に頼んで拷問死させてしまう事件は田舎では時々ありました。

 でも、21世紀になっても起こるとは、盲信することの恐ろしさを知らせてくれた事件だと思います。

 なので、今回、伝えたかったのは、「興味本位に甘い考えで武術に取り組んではいけない」ということです。

 どうぞ、御理解くださいませ・・・。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
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