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森田芳光監督も急逝・・・

 キム・ジョンイルが死んだというのは、以前から健康不安だったので、まあ来るべき日が来たんだな~としか思わない訳で、むしろ、北朝鮮の軍がはっちゃけちゃったら大変だよな~という問題の方があるんでしょうけど、もうね・・・そういうのは天災の範疇に入ってしまうから、しょーがないと思うんですね。

 でもね~・・・。

 市川森一さんに続いて、森田芳光監督が亡くなるなんて・・・もう、絶句してしまいましたよ。

 森田監督といえば、軽妙なユーモアセンスが光る人でしたが、やっぱり代表作といえば松田優作がアクションを封印していた時期の怪演が有名な『家族ゲーム』でしょう。

 しかし、優作好きの私でありながら、個人的に森田監督の作品で良いな~と思うのは、『のようなもの』と、『ときめきに死す』なんですよ。

 リメイクした『椿三十郎』は、あまりにも原作に忠実に描き過ぎたから、何だか凄く鑑賞していてお尻がムズムズするような居心地の悪さを感じてしまいましたが、やっぱり作家性として森田監督にアクションのダイナミズムを期待するのはお門違いでしたね。

 何よりも、ラストの立ち回りがあまりに酷くて、いや、いくら何でもアレはないだろう?と思いましたよ。柄取りの柔術技法での攻防を表現したかったんでしょうが、あんな密着した間合でウンウン相手の刀を抜かせまいと互いに頑張るなんざ、阿呆の極致!

 原作の、長い長い睨み合いの果ての、抜く手も見せない神速の抜刀一閃で決着がつくというリアリティーを超えたファンタジーに及ばざること百万光年でしたね。

 大体ですね? あんな密着した間合だったら、片手で柄を抑えたまま片手で殴るとかパッチギかますとかして相手の虚をつくのが当然なんですよ。

 殺陣師の方も研究熱心なのは良いとしても、「ど~して、こんな風にしちゃうの?」みたいに思う白ける演出を見せて斬新なことやったつもりでいる人もいますよね?

 特に中途半端に武術や武道を採り入れようとすると失敗しやすいと思うんですよ。

 やっぱり、バランスの問題。

 必ずしもバランスが整っていればいいという訳じゃありませんが、バランスが極端に崩れていると、やっぱりダメですよね。

 基本ラインはバランスが取れていて、アクセント的にわざと崩して見せるのも演出の腕というものでしょう? 若山先生の『子連れ狼』シリーズがその極致だと思う。

 高瀬先生が『映画秘宝』の連載記事中で論じておられましたが、純粋にリアルな戦闘というのは、面白くも何ともないと私も思います。

 何か、リアリティーがあることが高尚な作品だという間違った認識が広まり過ぎてると思うんですが、創作されたドラマは基本的にファンタジーなんですから、いかに感情を刺激してくれるか?が重要だと思うんですよ。

 その点、森田監督の上手さは、絶妙な間の取り方とか、鈴木清順監督っぽいシュールさがアクセントにあったりする軽妙さにあると思うんですね。

 押井守監督にもちょっと共通していると思うんですけど、落語的と言うか、ウェットなところをドライに描き出す突き放した感覚が凄いな~と思うんですね。

 でも、作家性が強い監督のようなイメージがあるものの、意外と職人的な感じもするし、いつまで経っても巨匠の風格が現れない永遠の挑戦者みたいな監督だったと思いますね。

 そういう意味では、実はまだ代表作と言えるものは監督されていなかったんじゃないか?という気もします。

 だから、まだまだ映画を撮って欲しかったし、あまりにも早過ぎると思いましたね。

 本当に残念です・・・。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
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