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Gun誌の復活を祈る

 毎月、月末の27日には、相模原・町田周辺で一番大きな町田のあおい書店に行くのが楽しみなんですが、どうしてか?っていうと、この日は月刊の『空手道』や『剣道日本』『剣道時代』『Gun』『コンバットマガジン』『アームズマガジン』などが発売される日で、もう、学生時代からずぅぅ~~~っと続いている習慣なんですね。

 最近は、立ち読みして気に入ったら買う・・・という感じで、毎回買っている雑誌は『SPA!』と『映画秘宝』『宇宙船』くらいになってしまったんですが、私が最初に買うようになった雑誌というのが、『Gun』なんですね。

 確か、高校生の頃に書店で見て、「あっ、鉄砲の専門雑誌なんてものがあったんだ?」と思って手に取った記憶があります。それまでは拳銃図鑑みたいな少年向け図鑑くらいしか読んだことなかったんですね。もう、30年以上前ですよ・・・。

 その時の特集記事は、“.460スーパーマグナム・ホワイトホース”で、日本人シューターで銃専門カメラマンとしてGunマニアで知らぬ者はいないイチローナガタ氏が取材されていました。

 イチロー氏は発表誌を変更しながらずっと第一線の書き手として活躍されていて、現在は『StrikeAndTacticalマガジン(通称・SATマガジン)』で連載されていますが、タクティカル・シューティングを追求した結果、非常に武術的な考え方に行き着いて、セルフ・ディフェンス術の専門家としても注目されています。

 そんなイチロー氏が30年くらい前に取材していた頃は、まだまだ単なるテッポウ大好きが高じてアメリカに移住しちゃった人・・・くらいにしか感じられなかったんですが、そんなイチロー氏が取材そっちのけで夢中になってホワイトホースを撃つ様子に、読んでるこっちまで興奮させられたものでした。

 この巨大な拳銃、ブルース・ウッズという人がハンドメイドで一品製作したシングルアクションのマグナム・リボルバーで、.308ウインチェスター弾の空薬莢をカットして作った拳銃弾としては特大の.460口径のマグナム弾を六発詰められ、弾丸の威力を数値計測すると、当時、世界最強と言われていた.44レミントン・マグナム弾の約三倍という冗談みたいな弾であるということでした。

 姿形は、スターム&ルガー社のスーパーブラックホーク.44マグナムをそのままスケールアップしたような感じで、既に某社で量産市販する計画まであったそうですが、その後、製品化されたという話は聞きません。

 この拳銃は『感傷戦士』『漂泊戦士』というSFヒロインアクション小説で仇役が愛用する拳銃として登場していましたが、それ以外に漫画などで出てきたことはありません。

 時代は変わり、.44マグナム以上の威力の弾丸はいくつも現れ、.44マグナムの三倍の威力を誇る.500S&Wマグナムを撃てるS&W・M500という拳銃も大ヒットしています。

 もはや、ホワイトホースが登場する可能性は無きに等しいかもしれませんが、シングルアクション・リボルバーで六連発の超強力拳銃というのはノスタルジーを誘います。

 もっとも、この雑誌を発見した時は小遣いが少なくて買えず(数年後に古本で購入)、後日、買いに行った時は次の号になっていましたが、その時の特集は、うってかわって“ベイビールガー”。

 ドイツの名銃、ルガーP08の銃身と握りを切り詰めて小さくした拳銃。何か可愛いんです。

 これまた、ルガーとワルサーに命をかけたジョン・マーツという人がカスタマイズしたものだそうでした。

 でかいのもいいけど、小さいのもいい・・・。

 この号を買って専門用語に四苦八苦しながらむさぼり読んだGun・・・。

「トランスファーバー・ローディングゲート・メカニズムって何?」「マズルベロシティ?」「ショートリコイル?」「ディレード・ブローバック?」「エジェクターロッドシュラウド?」「クーリングホール?」「カートリッジ・インジケーター?」・・・とまあ、最初はチンプンカンプンでしたが、Gunの美しい写真が多数掲載されていて、銃の戦闘的な姿形の機能美にはまったものでした。

 また、タカトクからオートマグのエアガンが発売される!という広告にワクワクして、これは通信販売で購入しました。

 今から見れば、オモチャ然とした形でしたが、当時は「カッケェ~! 威力もスゲー! 薬莢もバヒューンと飛び出てスゲー!」とか感動物でした。

 唯一、一発一発ボルトを引いて押し込んで撃つという手間がかかる点に不満は感じましたが、メカニズムに詳しくなるに従って、スプリングエアー式である以上、手動で操作するしか仕方がないのだと解りましたが、これまた数年後にガスで連発する方式が出て、さらに電動で連発できるエアガンが出た時は、本当に驚きましたよね~・・・。

 後発で『コンバットマガジン』『モデルガン・チャレンジャー(すぐに休刊になった)』が、さらに『アームズマガジン』が出て、エアガン、ガスガンがサバイバルゲームの流行と共に次々に新機種を発売してジャンルを確立したものの、心無いバカ者が社会的に問題を起こし続けてこのジャンルを世間的に白眼視されるようにしてしまい、法規制も招いてしまいました。

 そして・・・。

 渕野辺周辺の書店を何件も回っても、今月、『Gun』だけは見ませんでした。

 いやな予感がしました。

「もしかして、出版元が潰れてしまったのでは?」

 私は、不吉な予感はかなり高い確率で当たってしまいます。

 神保町の高山本店さんからDVDの注文が来ていたので、持っていった時に、大型書店に寄って探してみましたが、ここにも『Gun』だけはありません・・・。

 ほとんど確信しつつも店員さんに質問してみましたら、「営業がダメになってしまって、編集部は残ってるけど、本が出せない状態なんですよ。今、新しい版元を探しているみたいで、長く続いている雑誌だから、何とか頑張って欲しいんだけど・・・」とのことで、嫌な予感は当たってしまいました・・・。

 本当にショックです。

『宇宙船』が休刊した時もショックでしたが、版元を変えて復活しましたよね。『Gun』も、是非、復活してもらいたいです。

 確か、『Gun』の版元は、モデルガンメーカーのコクサイだったんじゃないか?と思いますが、モデルガンが売れなくなって、エアガンやガスガンも作ったものの、性能的にイマイチだったり、ガスカートリッジを使うリボルバーが発売禁止に追い込まれたりといった受難が続いて経営は大変だったんじゃないか?と想像します。

 恐らく、モデルガン・メーカーとしてのプライドが人一倍強くて、「エアガンやガスガンなんか作れるかっ」みたいな気持ちが無意識にも製品に反映してしまっていたんじゃないかな~?という気がします。

 でも、モデルガンに愛着のある人は50代以上だと思うんですよ。私はエアガンやガスガンは買ってもモデルガンはどんなにリアルでも買わないんですね。

 どうしてか?というと、やっぱり、テッポーは“弾が出て的に当たる”というのが面白い訳ですよね。銃はそもそもがそのために作られている訳ですから、どんなにリアルに作られていても弾が出ないんじゃな~・・・と思ってしまう訳です。

 例えば、真剣を収集するようになってから、私はどんな素晴らしい模擬刀を見ても欲しいとは思わなくなりました。

「だって、真剣みたいに斬れないからな~」と思っちゃう訳ですよ。

 これって武術も同じで、どんな神秘的な秘技や美しい技を見せられても、「で、その技、本当に実戦で使えるんですか?」って質問したくなるのが普通の感覚でしょう?

 殺陣やアクションのプロは、「いや~、私たちは全然戦えませんからね~」って微笑んだりして謙遜されるから、武道や格闘技をやっている者は侮って「所詮、殺陣は嘘だからね~」って言うんですね。

 でも、殺陣やアクションのプロの技量は、多少、武道や格闘技をやってきたという人なんかより、よっぽど優れていると私なんか思う訳ですよ。

 単純に身体能力だけ比べれば、圧倒的に殺陣やアクションのプロの方が上です! 実際、戦っても下手な武道家なんかより強い人はいると思う。

 実をいうと、武道やっている人って、押しなべて身体が硬いんですよ。

「そんなことはないっ! 俺は脚が180度開くんだ!」とか言いたい人もいると思いますが、そういうのは柔軟性とは言わないんですよ。ある方向にだけ筋肉を引き伸ばしただけだったりするんです。

 特に胴体が異常に堅い人が多いですね。反っくり返って固まっていながら、本人は“正中線が通った良い姿勢なんだ”と勘違いしていたりするので、注意してもダメです。

 なまじ、その世界では実力があったりするから、もう直らないんですよ。

 つまり、手足が柔らかいだけなんで、いざ闘う場合は胴体を固めてパンチやキックする場所だけ柔らかくして動く・・・というのが癖になってる訳です。

 これでは格闘技の人には勝てないでしょう。ボクシングでもレスリングでもサンボでもムエタイでも総合格闘技でも、上手い人はみんな胴体を柔軟に使います。胴体を固めて直立不動で闘うような人は初心者だけですよね。

 本当に重要なのは、“全身を柔らかく使って連動させること”です。ヒクソン・グレーシーがそうだったし、システマの上の方の先生方がそうですね。


 またまた、脱線してしまいましたが、やっぱり、経営、営業ということを考えたら、頑固一徹ではなくて、柔軟に進取の精神で時代を先取りして業界の未来を開拓していってやるぞ!くらいの気持ちでやらないと、ジリ貧になって、やがて立ち行かなくなるもんじゃないでしょうか?

 その点、ウエスタンアームズと東京マルイは勝ち組だな~と思いますね。

 でも、エアガン業界もチャイニーズ旋風が吹き荒れていて、今のところ性能的にイマイチらしいんですが、これからは発展していく一方でしょうね。

 もう、モデルガン業界という狭い枠組みで考えるんじゃなくて、新しいホビーが新しいエクササイズやスポーツ・レクリエーションとして発展確立し得るのだという考え方で開拓者精神を持ってやって欲しいと思いますね~。

 伝統を守るのは結構ですが、それと同時進行で常に発展させていく気概が無くては、その分野は衰退していく一方なんですよ。

 日本人は“頑固さ”を称賛する国民性がありましたが、単に頑固なだけな人は人間として欠陥者なんですよ。柔軟に支える人がついていなければ干乾しになって死ぬだけです。

 これからは、芯は厳然とした剛の者でありながら、外側は柔らかく穏やかで軽妙洒脱にコミュニケーションが取れる“外柔内剛”の人にならなきゃいけません!

 そうです! それこそ武術修行者の理想とする姿なんですよ。

・・・という訳で(って、余談が多すぎて何を言いたいのか、よくわからん?)、新しい『Gun』の一日も早い復活を心から祈ります!


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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