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新年明けましておめでとうございます

 大激動の2011年も終わり、1999年以来の世界の終末が訪れる年と噂されていた2012年になりましたよ~。

 いやはや、去年の想定外の大震災によって、流石の平和ボケ日本人も危機感を強く持ったかな~?という気もしていましたが、やっぱり人生の大部分を平和中毒で生きてきた人には、なかなか危機感を持って生きるという状況にはならないもんだな~?と思います。

 無論、それが悪いとかどうとか言いたい訳じゃありません。

 危機感が無くて呑気に生きていられる人は幸せなんじゃないかと思います。

 かつての赤軍派みたいに「革命は暴力によるしかないんだ」という思想より、「戦うより逃げるのを選ぶ」という絶対平和主義の人の方が、少なくとも世の中に迷惑かけないでしょう?

 ここ近年の通り魔事件とかは、思想や怨恨や欲望によるのではなくて、漠然とした自殺願望と自己顕示欲が入り混じって、どうせ死ぬなら沢山の人を殺して・・・みたいなのが増えているような気がします。

 ナルシスト型とでも言ったらいいんでしょうか? 要するに、世間に注目してもらいたいんでしょう。

 これって、ネット掲示板に一日中、書き込みしているような人間に共通する精神性なんだろうと思います。

 現実の社会で世間的な注目を浴びて活躍している人は、神憑りのような天運の持ち主だとも考えられます。

 それは、そんな人達が必ずしも一流の実力を持ち合わせていなかったりすることからも明らかです。

 やっぱり、天運なんですよ。

 ただ、天運というのは気まぐれで、一挙に世の中を席巻するような人気を集めてくれたか?と思うと、潮が曳くように離れていってしまい、当人は奈落の底まで堕ちていってしまう場合も珍しくありません。

 私が中国拳法を教わった小林直樹先生は、「運は誰にでも平等に訪れている。ただ、それに気づいて掴む人と気づかないで掴まない人がいるだけだ」と言われていましたが、これは太気拳の澤井先生が言われていたことだったようです。

 私は、拳法の打拳速度に関して小林先生が世界一だと信じて微塵も疑いません(フルスピードで動くと手足が完全に消えて見えなくなる! 刃牙だって少しは見えてたのに?)が、御本人はそれを誇るでもなく、恐らく死ぬまで隠したままでいるつもりなのだろうと思います(DVDでも歩法は完全に隠して無理やり動かなかった)けれど、それは、小林先生自身が世間的な名利栄達を得ることを望んでおらず、むしろ、そんな虚栄を得ることで人としての幸せを見失ってしまうことを避けたいと思われているからでしょう。

 天運を望むのは誰しも同じと思いますが、問題は、天運を掴んだ時に何を為すか?ということであり、その時に自己の欲望の充足しか求めなければ、恐らく、後に何も残らないでしょう。

 やはり、重要なのは、“人事を尽くして天命を待つ”という態度であり、自分が為すべき仕事を最大限に努力してこなすことだと思います。

 そして、そうやっている人間が天運を掴んだ時は、昇龍、天に駆け登るごとくの活躍をし、偉大な成果を世に還元するでしょう。

 小林先生が、運の話をされた時、「長野さんは気づいて掴んだから、それだけ活躍できるようになったんだから・・・」と言っていただきました。

 僭越ながら、確かにそうだと思っています。

 小林先生に会い、学んだ人は少なくはありませんが、その中で何人の人が、あの武芸の真価(読み・交叉・体幹主導・スリ足歩法)に気づき、ものにすることができたでしょうか?

 単に、「いや~、小林先生は強いな~」で終わってしまっている人が多いのではないか?と思います。

 で、その強さは黙って言われる通りに練習すれば自分も得られると盲信してしまう・・・。でも、いつまで経っても小林先生に近寄れないから諦めてしまったという人が少なからず居たのではないか?と思えるのです。

 武道・格闘技を愛好する人の多くが、強いか弱いかしか見ようとしないし、それでしか考えられないようです。何故、強いのか?という理由を考えようとしない。

 武術の凄さは外からは見えません。力感や見た目のスピードではなく技の効力も身体内部から出るものだからです。

 要するに、外に現れるものしか見ない人には何も見えない。身体内部の動き・意識の働き・理合の意味・・・それらを洞察し、尚且つ、自分の中で咀嚼しなければ何も理解できないし体得もできません。うちの会員でも上達できない人は総じて観察力が足りません。

 これは専門でやっている人でも同じです。まったくもって目玉はついていても本質が観抜けない連中がほとんどで、観抜けないのに勘違いしたことを発表し続けています。影響力があるだけ、こういう連中の方が問題ですね。一挙に間違いを広めてしまいますから。

 武術に関しては闘って見せることが滅多にありませんし、実力のある人ほど正体を隠す傾向があるので、尚更、判らない訳です。が、判らないのも術の内なんですね。

 小林先生しかり、青木宏之先生しかり、です。

 私が普通の武道や格闘技に馴染めなかった理由の一つがコレで、強い人は見た目が強そうなんですよ。強さの尺度が外見と比例しているんですね。意外性が無くて、つまらん。

 そんな次第で、我が游心流は、外見は強そうに見えないまま、実力は超絶的に凄いっ!という“超達人育成プロジェクト・チーム”を目指した訳です。

・・・っつう次第で、今年は新年2日には初稽古をしました。

 初稽古は下は高校生、上は年金生活の人まで参加され、寒風吹きすさぶ鹿沼公園で練習しました。

 正月から集まってるくらいだから、皆、気合入ってるな~?って感じなんですが、特に高校生会員のNさんは、大石教練のマンツーマンで、ほとんど自由組手風にやり合っていたんですが、何かもう、リアル刃牙?って感じで、伝統空手に八極拳・白猿通背拳・劈掛掌・形意拳・太極拳などの技をからめて繰り出し、迎える大石教練は、太気拳に蟷螂連珠砲・大東流合気・新体道・フリッカージャヴ・鴛鴦脚なんかも繰り出して、何かサモハンが監督したデブゴン・シリーズの立ち回り見ているみたいで面白かったっス・・・。

 このNさんの素質と才能は驚くのを通り越して“神”のレベルですよ。何しろ、「最近、賢友流の友寄隆一郎先生の形意五行連環拳を『JKファン』の記事の写真からイメージして練習しています」と言うので、実演してもらったんですが、ナンとっ! これが、かつて友寄先生が自宅道場で演武してくださった形意五行連環拳にそっくりで、体動の竜がうねるような螺旋連動と、バシュッと空を斬るような鋭い掌法の発勁! そして緩急自在の流れと瞬発する腰のキレ・・・それはもう、友寄先生が憑依したのでは?と思えるくらい見事な演武で、もう七割以上完成形と言っても過言じゃなかったですね。

 本当にぶったまげました・・・。友寄先生の動きをここまで真似できるのは小林先生くらいしか知りません。

 しかも、Nさんは友寄先生に会ったこともなければ演武している映像を見たこともない訳です。『JKファン』の記事の掲載写真から友寄先生の動きの特徴を“読んで”、自分で再現してみた結果なのです。

 正直、こんな化け物みたいな才能の持ち主は生涯に二度も会うことはないでしょう。

 私が会った化け物武術家の先生方は、既に完成形でしたから、ある意味、凄いのも当然と言えば当然だったでしょう。が、Nさんはまだ高校生ですからね。今後、どんな風になっていくのか?と考えると、ただもう、彼がダークサイドに引っ張られないように見守ることくらいしか私にはできそうもありませんね~。

 Nさんに引っ張られる格好で、大石教練もハッスルして動いていましたが、こちらも40過ぎた人間がこんな動きできるのか?って感じでドニー・イェンみたいな高速回転パンチや老獪な暗脚連環腿法を使って翻弄してのけていたのは流石でした。

 大学合気道部で主将だったK塚さんも、正中線を切り返す絶妙の見切りと体捌きを遣ったり、脱力して重い蹴りをドコッ・ドコッ・・・とNさんに繰り出して、先輩の貫禄を見せていました。

 K塚さんの成長ぶりも驚きです。合気道とフルコン空手と中国拳法と游心流がうまい具合にブレンドされてハイブリッドしてきた感じですが、やっぱり、合気道の素晴らしさというのが改めて実感されますね~。

 そういえば、この日は参加できなかったんですが、いろいろ習っていたCさんも合気道の裏入身を遣うのが上手くて、歩法のスピードも倍加してきていました。

 横浜同好会代表のK原さんも形意五行拳の崩拳が恐ろしく鋭くなっていて、何か短刀でブスッと刺してるみたいな感じで、とてもフルコンタクト空手家とは思えない柔らかい動きになっています。

 2011年は世の中は大変でしたが、彼らの進展を見ていると、游心流にとっては地盤固めになった年でしたね。

 目下、最新会員のUさんも、御齢72歳ながら、太気拳風の構えがサマになってきて、一年後が楽しみです。ほとんどの稽古会に通われていますからね。


 私は体格も体力もスタミナも無いし、年齢も50に近いですから、格闘技的な実力なんか望むべくもありません。でも、瞬間的な勝負なら私が勝ちます(豪語!)。

 若くて体格も体力もスタミナもある強い人が、明らかに弱い筈の私にあっさりと負けてしまうのは、これは、簡単な話、「戦闘理論がまったく違うから・・・」起こる現象なんですね。

 相手と同じ土俵でまともに立ち合わない。相手の技の効力が発揮できないようにして自分の技を一方的に掛ける・・・だから、勝てる訳であり、これなら技量の強い弱いではなくて戦術の優劣で勝敗が決まる訳ですね。

 こう書けば、いくら頭が悪い人でも納得できるでしょ?

 補足しておけば、通常の打撃技は間合を潰してしまえば出せなくなるし、組み討ち技は離れて足で動き回って闘うヒットアンドアウェイ戦法には太刀打ちできない。

 この理屈は解りますよね?

 游心流は、接近密着戦法で、しかも打撃技で仕留めます。逆技・投げ技・絞め技は二の次、三の次です。

「寸勁が打てなければ絵に描いた餅」だと言っているのは、くっついた状態で自在に打撃技を出せなければ接近密着戦法が成立しないからなんです。

 よって、游心流では、自由自在に一打必倒の寸勁を拳・掌・前腕・肘・肩・背中・膝・スネ・足裏などで打てるようにする“基礎錬体”を基盤に修練し、それができるという前提で、読みと交叉、そして歩法を修練する訳です。

 で、これができれば相手がどんな技が得意でも、とにかく接近密着してしまい、しかる後に、寸勁をドカドカ打ち込んで相手が息の根止まるか戦闘意欲を失うまで攻撃し続ける訳ですね。

 何しろ、間合を潰されてしまうと相手は打撃技が出せなくなるし、組み討ち技を出す前に致命的な打撃を打ち込まれるという八方塞がりな状態になってしまう訳ですよ。

 私が自信満々で「瞬間の勝負なら勝てる」と豪語するのは、触れる位置まで間合を詰めてしまえば、大抵の人が戦闘力がガクンと落ちてしまうのに対して、私は逆に圧倒的に戦闘力が上がるからなんですよ。

 もちろん、「離れて戦えば長野は実力が出せないだろう?」って思われるでしょうが、それは考えが甘いですね。私も自分の弱点をさらす以上は既に対策はたてています。歩法を重視したり、手裏剣やら銃を研究しているのがその証拠ですが、それ以上はヒミツ!

 どうっスか? 理論的には無敵でしょ?

 もちろん、理論は理論だから、実際にできなきゃ無意味です。

 でも、うちの会員の何人かはそれができるようになってきたんです。

 もっとも、この戦闘理論は、本来、中国内家拳では当たり前なんですね。ところが実際に駆使できる人が滅多にいなかった(最初から推手の状態で始めようとする)もんですから、私が独自に歩法や崩し、読みを研究して再編成していった訳です。

 さらに、武器術にも応用していった結果、独己九剣ができた訳なんですね。体術と武器術の相互連環システムが出来上がった訳です。

 この游心流独自のシステムは、他流にも応用可能です。その辺のことは次に出す技術解説書で明確にしたいと思っていますので、乞、御期待!ですね。

 技術的なことを書けば・・・

 まず、「筋力に頼らない」ということが非常に大きな要素です。

 筋力に頼る武術家も少なくありません。ですが、高齢になっても実力を維持できる人は筋力には頼っていません。むしろ、徹底的に筋力に頼らない方がより効率よく勝てるのではないか?と私は考えました。

 脱力することで身体に常に作用している重力を最大限に利用する・・・それが武術の行き着いた答えであると私は考えています。

 身体に働いている重力を一点に集めて体内を流動させ加速させることで瞬間的に莫大なエネルギーを生じさせる・・・。

 物理的な気のパワーの正体はこれであると私は考えます。

 また、重心をバラバラに体内で拡散させ相手の攻撃を受け流したりすることで相手の体勢を崩す技法も戦術的に大きな意味を持ちます。

 この二つを自在に体内で処理することで武術の戦闘理論は飛躍的に進化させられます。

 それが、発勁であり、合気であり、化勁であり、縮地法です。

「武術とは、煎じ詰めれば、重心の奪い合いである」との言説がありますが、高度な技法上の展開を考えれば、まさにその通りです。

 2012年は元日の昼から、やや強い地震が関東地方を襲いました。昨年の3・11の時を彷彿させる長い時間の揺れを感じました。

 これは、「あの大震災を忘れるな」という警告のようにも思えました。

 いつ、いかなる時にも災難は不条理に唐突に訪れるものです。

 武術修行はそれに備える覚悟と、起こってしまった災難を乗り越える技能を与えてくれます。

 私は、その武術に伝承されている有益な知識と技能を次代に伝えていくために生かされているようにも思えます。

 8日(日)には恒例の月例セミナーも始まります。15日(日)には、ほびっと村でも講座『必殺合気』があります

 今年も新しい出会いを期待しています。志しある方の御参加を待っております。


追伸;新年より、新しく師範代二名、主将一名を任命しました。
千葉一博 二段 海外指導部長兼師範代
小塚孝太郎 二段 師範代
仁平尚人 二段 主将
この三名は、進境著しく、特に仁平さんは高校生ながら実力・技能・見識共に抜群でありますので、特段の異例として認定致しました。また、USA支部のabe hiro支部長には五段、横浜同好会代表の栗原章氏にも二段を認定します。今後も一層の精進と研鑽を期待します。

追伸2;游心流師範代及び段級位は、破門除籍処分された者に関しては無効です。退会者に関しては役職は無効ですが段位は有効です。通信講座受講生の段級位申請は長野まで申し出てくだされば検討致します。段級位の認定基準は游心流の理合の理解度と体現度をメインに審査しており、修行期間は無関係ですので、御参考まで・・・。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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