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批判の真意に驚き

 矢嶋師範代からメールで連絡があり、私がお世話になっていた小林直樹先生の躾道館の福岡支部長という人物が、名指しこそしないものの、明らかに私を揶揄し人格否定をした内容の意見を自身のブログに書いている・・・と知らせてくれたので、拝読しました。

 内容的には私の発言の言葉尻を捕らえての「指導者にあるまじき人間である」との批判であり、「武道武術は克己心を養うためのもので、自分から敵を作るような発言をすべきではない」といった内容でした。

 このような内容の批判意見は、これまで耳にタコができるくらい聞いてきました。

 個人の考えで、「長野の言っていることは私の考えとは違う。賛成できない」というのであれば、随意に意見を書いてもらえばよいと思います。

 また、私が指導者に相応しくないとの考えも、その人が個人的に思って主張されるのであれば、私がとやかく言うつもりはありません。

 しかし、今回は、その人が躾道館の福岡支部長であると名乗っている以上、彼の見解は躾道館の見解であるというニュアンスを持ってしまいますから、これは看過できないと思い、早速、躾道館の代表である小林先生にお電話で陳情を申し上げました。

 その上で、「本人には伝えたから、後は自分で話しなさい」とのことで連絡先を教えていただきました・・・。

 翌日、本人に電話しました。忙しいらしく、何度かけてもなかなか出ない。夕方、やっと出て、「仕事が忙しいので、夜にかけてください」とのことでした。

 この時は、「こいつ、どうしてくれようか?」という超人機メタルダーに瞬転しそうな勢いでしたが・・・(って、この譬えは解らないでしょうね~。人間体の剣流星が、「怒る!」って言って、メタルダーに変身するんですね~。あ~、こういうの説明するのは、メッチャ空しいな~)。

 その後、新宿で東京支部の新年食事会に出掛けて参加してきました。約束の時間までに帰らねば・・・と思いましたが、ちょっと無理。新百合丘駅で途中下車して電話し、「今、駅で・・・家に到着するのがあと30分以上遅れるから待っていてくれ」と言うと、「え~、困るな~」とか言いやがるので、「お前が悪いんだから、待ってなよ」と言っておきました。

 でも、この時点の電話の様子で、「アレッ? 何か、おっかしいな~?」と、ちょっと思いました。声の調子が以前と同じなのです。憎悪があれば、どこか声が強ばったりするものですが・・・。

 以前と同じというのは、実は、彼は元々、私に教わっていたのです。私が紹介して小林先生に習うようになったので、いわば、私は彼にとっては恩人の筈なのです。

 それが何故、私に憎悪を向けて潰しにかかるようなことをブログに書いたりするようになったのか?・・・と、まずはそれが不可解だったのです。

 いや、率直に言えば、「こいつは正気なのか?」と思いました。精神を病んでいる人間がしつこく嫌がらせの書き込みをする・・・というのなら、いくらでもあるでしょう。

 だから、実際に久しぶりに声を聞いてみて、別に私を憎悪するような調子は全然なかったので、「これは、何か、おかしいな~?」と思った訳です。

 で、家に到着してから電話をかけて、色々話しました。

 無論、最初は猛烈に怒っているのを抑えて冷静に話しながら様子をうかがいました。

 昔から変わったヤツだったので、ついに本当におかしくなったのか?とも思ったんですが、しばらく話していて、驚くべきことを彼は言い出したのです。

 彼は、以前の私の文章を真似して書いて、間接的に私を窘めようとした?らしいのですね。

「はぁっ? 何それ?」と思ったんですが、要は、彼は“彼の周辺のいろんな人”が私の文章に腹を立てたりしているのを聞いていて、それを何とか私に解らせて、無用な敵をつくらないように諭すつもりで、わざと書いた?ということだったそうなのです。

「僕は別に長野先生を憎んだりしていませんよ~」と、いけしゃあしゃあと言い、「あの程度で怒るなんかヘンでしょう。自分はもっと酷いことを書いていたじゃないですか?」とのこと・・・う~む・・・確かに・・・(納得しちゃってるよ、オレ)。

 で、2時間以上もいろいろ話しましたが、お互いに誤解していた点もいくつもあったらしいのと、これはもう実に驚くべきことなんですが、どうやら彼は、自分が名誉棄損で訴えられて慰謝料をふんだくられる事態になることも想定した上で、私の過激キャラの問題点を自覚させようとしていたらしい?のです・・・。

 いや、ぶったまげてしまいました・・・。

 もし、私が聞く耳持たずに怒りに任せて告訴してしまっていたら・・・彼はどうなっていたでしょうか?

 電話を切った後で、私は本当に、彼が危険な賭けをしてまで批判してくれたことを心の底から有り難いと思いました。


 これまで、いろんな人から誤解され、裏切られ、罵倒され、陰口を叩かれ、嫌がらせされてきました。

「これは俺の業だな。もう、人は信用すまい。信じていなければ裏切られても何てことはない。人は人だ。俺は俺で自分のやりたいことだけを真っすぐやっていけばいい。言いたいヤツは勝手に言えばいい。俺は必ず武術を通して偉大な業績を挙げてみせる・・・」と、自分に言い聞かせて生きてきました。

 自分の力だけ頼り、自分の観る眼のみ信じて武術研究をやってきました。

 他人が何と評していようと、私は自分の眼しか信用しませんでした。

 だから、観る眼を鍛えることに関しては貪欲に磨き抜いてきました。世界中の誰よりも観る眼を磨いて、一目観れば技の本質を観抜けるだけの超洞察眼を養成しようとしてきました。それが私の最高の武器になると信じて・・・。

 ところが、今回は、まったくもって“フシアナ”でした。

 私は、彼の意図することがまるで観抜けませんでした。名誉棄損で訴えられるのも覚悟の上で、私が誰かに恨まれて刺されたりして命を落とすことのないように諌めようと考えてくれたというのは、信じ難い行為です。

 もちろん、私が過激な文章を書くのは芸風でキャラを際立たせるのが目的で、いわばコリン星?みたいなものなんですが、シャレの解らない人が多い武道の世界では敵を増やすのは必然であると承知の上ではありました。

 率直に言いまして、武道の本は2000部売れたら万々歳というのが相場です。この程度では武道専門の小さな出版社でしか出せません。これで食っていくのなんか無理です。

「もっと、きちんとした武道の本を書きなさい」といろんな先生が言われるのですが、一度、売れない本を書いたら“もの書き”として失職しかねないのが今の出版不況の御時世なのです。無味乾燥な1000~2000部しか売れないような本を書く訳にはいかないのです。

 私は10000部以上売れるような本を書くにはどうすればいいか?と考え、結論としてシャレのめした文章で書くというスタイルを作り上げました。この戦略は成功してアスペクトさんで最初に出した本は増刷を重ねて10000部を越えました。

 シリーズがずっと続いているのも、毎回、コンスタントに売れているという実績があるからです。が、ちょっとカタイ感じに書くと売上に響くので、文体を変える訳にはいきません。

 売れる商品を作るというのは実に大変なことです。内容が良ければ売れると考えるのは素人考えです。プロは売るためにどうすればいいか?と日夜、知恵を絞っています。

 なので、私の文章スタイルは多少の敵を作っても多くの人を楽しませるという前提で書いています。内実を知らない人が気楽に論評するのとは違って、私は売れる本を書くというのが大前提なのです。

 そういう事情があるので、一部の頭の固い人達を喜ばせるために、美しい立派な誰からも文句を言われないような文章とかを書く気は、最初っから微塵も無いのです。

 そういうのは宗教の本とかなら歓迎されるでしょうが・・・。

 私はもともと、本音と建前を使い分けるのが嫌いだったのと、武道の世界の権威主義的体質が馬鹿馬鹿しくって、おちょくってやりたくてウズウズしていました。

 特に、綺麗事ばかり言いながら行動が全然伴わないのは最低にカッコ悪いと思っていたので、本音バシバシの毒舌芸風が馴染んでいたんですね。

 私が最も嫌いな軽蔑する人間は、相手によってコロコロ話を変える二枚舌の人間です。

 いつでも過激、どこでも攻撃・・・の行き行きて神軍みたいな人が面白いし好きなので、自分のキャラをそういう具合に作ってきた訳です。

 これは、そうそう変えるということもできません(本が売れなくなると死活問題なので)が、少なくとも、今回、彼が大変なリスクを犯して私の問題点を自覚させようとしてくれた男気は、有り難く受け止めねば、申し訳無いことだと思っています。

「でも、それならそれで、最初っから私に意見してくれれば良さそうなものなのに」とも電話で言いましたが、後から考えてみると、「いや、このくらいやられないと私が自分のやり方を考え直そうとはしない頑固者なのも解っていたんだろうな~?」とも思いましたね。

 やり方はメチャクチャですが(長野先生のやり方を真似ただけだそうです。あ~、そうですか?)、今回は気持ちよく負けを宣言させていただきます・・・。参りました。

 人から裏切られることに慣れっこになっていて、彼の真意を観抜けなかったことが恥ずかしいですね。疑心は暗鬼を生じる・・・ということですね。

 彼の真意はよく解ったので、今後は私の問題だと思う点は遠慮なく批判してもらいたいと言っておきました。

 いや、本当に今回は、「困ったな~」と思いましたが、予想外に嬉しい結末になって、災い転じて福と成す・・・というのは本当のことだな~と思いましたよ。

 前々から疑問に思っていたことも大分、解けて、「あ~、なるほど~。そういうことなのか?」という点もあり、情報交換の点でも有益でした(電話代の請求が怖い・・・)。


 最後に・・・。

 森坂。ありがとう! お前は本当にええヤツだ。でも、私の真似して事情知らない人に誤解されるようなことは、もう、やめておいてくれよ。普通に批判してくれよ。

 ちゃんと批判してくれる人は有り難い存在です。


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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