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『孫文の義士団』を観た

 いつも映画批評が辛口の黒谷先生が誉めていたので、『孫文の義士団』のDVDを橋本駅ビルのレコード屋さんで買ってきて観ました。

 イップマン役で日本でもようやく注目されてきているドニー・イェンが主演していると思っていたら、割りと群像劇でしたね。

 ドニーさんは、バクチ好きのダメ兵士なんだけど、別れた女房に頼まれて、彼女の今の夫を護る隠れ義士団?役。

 いつもの超人的ヒーローとは違って、ダメ男が必死で頑張って超人的活躍の果てに死ぬ・・・という男気再生ドラマでした。

 また、親父の仇討ちをする女武芸者とか、少林寺出身だけど戦ったことがない巨漢とか、車夫とか、飛び抜けた戦闘力を持ってる義士はいません。

 だから、やっぱりドニーさんが一番スゲーって感じになるのかな~?と思っていると、レオン・ライ演じる、親父の後妻に惚れて人生誤って乞食になってしまった良家の若旦那が、でかい鉄扇を武器に正装して最期に登場。

 多数を相手に死闘を繰り広げてラスボス独りになるまで奮戦! 惜しくも最期は力尽きますが、死ぬ寸前に惚れた女の幻影を見て死ぬところなんか、『GONIN2』の緒形拳さんを思い出しましたよ。

 ちなみに、この作品。緒形さんは工場を経営していてヤクザに脅されて奥さんが自殺し、復讐を誓って車の板バネを材料に刀を作ってヤクザを惨殺して回る元剣道家の男を演じていました。

 やっぱ、虐げられた男が最期に怒りを爆発させて死に花を咲かせて散るって~のは、男の死に方で最もカッコイイと思いますね~。

 それにしても、この義士団の中で、昨日まで乞食だったヤツが一番、武芸の遣い手である!という設定が素敵ですね~。

 乞食が達人という設定って、北丐こと洪七孔や、『酔拳』の蘇化子とか、武侠小説ではおなじみなんですが、日本だとピンとこないかもしれませんね?

 だけど、中国だと武術やっているのを隠している人が多いみたいですから、乞食が達人でもおかしくないかもしれません。

 弱い立場の人間を馬鹿にしていると、しっぺ返しを食うかもしれませんよ~?

 ところで、この作品のドニーさんを見ていると、何か風貌が、うちの大石教練に似てるように思えてきましたよ。

 何か、彼はカンフー映画を見ると、その技をそっくりパクッて日曜日の練習で披露する・・・というのが毎度のパターンになってきて、イップマン見てから詠春拳?というかドニーさんの高速回転パンチを多用してました・・・。

 観の眼が育つと、習わなくても観ただけで技をバンバン盗めるようになります。

 嘘だ!って言いたい人も多いでしょうけど、そもそも、昔の先生は口で細かく技を教えたりしなかったんだし、やって見せて、後は勝手に覚えなさいって方式が普通だった訳で、見取り稽古ができない者は上達できなかった訳ですからね。

「長野さんは物真似がうまいだけ」と、よく言われたんですが、それを言ってる人は皮肉のつもりなんでしょうけど、私にとっては最高の誉め言葉ですよ。

 真似る能力がない者は技芸を伝承していけないんですからね。

 外見をそっくりに真似るのも難しいですが、その上、身体の内部操作や意識の働きを外側から洞察するのは至難の技ですよ。

 実は、“読み”の技術はそこにも関わってくるんです。

 場合によっては、本人よりも技の本質を洞察できる・・・それが“読み”の面白さですが、それを達成するためには、いろんな勉強をしていかないとダメだと思います。

 武術を習う人で上達できない人に共通しているのは、習ったことだけ繰り返しやっているような人。

 そんなんじゃ~ダメ!

 ありとあらゆる分野から多角的に分析して技を深めていくようにしないとダメですよ。

 その意味で、カンフー映画なんかは中国武術の用法を研究するのに絶好の教材です!

 殺陣の中に、ちょこちょこっとリアルな用法が隠れていたりするんです。私なんか、いつも「お~、こりゃあ使えるっ!」と感動しながら観てますからね。
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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
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