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クトゥルー神話のアニメが・・・

 ライトノベルにクトゥルー神話ネタのコメディ作品があるとは聞いていたんですが、それが深夜アニメ化されるというので、楽しみに観ました。

『這いよれ!ニャル子さん』がそれ・・・。

 ニャル子さんとは、クトゥルー神話に登場する邪神の中でも最も人間的なキャラで狂言廻し的存在であるニャルラトホテプ(ナイアルラトホテップ)で、千の顔を持つ何にでも変身できる邪神なんですが、この作品中ではラノベのお約束である美少女キャラ・・・。

 当然ながら、クトゥルー神話に登場する邪神キャラも次々に登場するんですが、何か、この作品の著者は恐らく特撮オタクでもあるんでしょうね? 宇宙刑事のパロディがあったり、妙に趣味が私とカブります。

 先日、『中二病大事典』という本を買って初めて知ったんですけど、私は典型的な“中二病人間”だったことが判明! そ~だったんだ・・・。

 50歳目前なのに精神年齢が中二・・・これって、ど~なんでしょう?

 武道マスコミ業界でも、「長野さんは単なるオタク」だと、散々、陰口を叩かれてきましたが、私は自信をもって「その通りです!」と胸張ってきましたけれど、これからは、「私は元祖・中二病です!」と言いますよ。

 でもね~。精神年齢が幼くったって、それは裏を返せば、発想が若いってことなんで、メディアに関わる人間としての耐用年齢が長い!という利点がある訳ですよ。

 本業の武術研究だって、私は自分で新しい技と理論をどんどん生み出していく邪神ウボ=サスラのような能力があるので、既存の流派の技と知識を溜め込むしかできないボンクラ連中に何を言われようが、知ったこっちゃ~ありませんよっ!

 大体、いい若いモンが老成して守りの発想ばっかりしとったらいかんとですよ・・・。


 え~、それはそれとして、クトゥルー神話について知らない読者のために、少し解説をば、致しまする・・・(何か、日本語おかしくね? オレ)。

 クトゥルー神話とは、ハワード・フィリップス・ラブクラフトによって創始されたコズミック・ホラー小説に登場する異次元から襲来する邪悪な神々と遭遇した人間たちの恐怖を、数多の作家によって描かれて広がった世界観の、神話小説群・・・というような感じ・・・(つうか、一応、物書きなのに、説明がわかんなくね? オレ)。

 日本でもクトゥルー神話の愛好家は多くて、かの有名な江戸川乱歩もまたラブクラフト作品を高く評価したそうですし、『帝都物語』の荒俣宏に、巨匠・水木しげる先生もまた、ラブクラフトの傑作『ダンウィッチの怪』を翻案した作品を描いています。

 そして、栗本薫が『魔界水滸伝』で、クトゥルー神話の邪神と日本の妖怪の対決を描いたことから広く認知されるようになり、また、菊地秀行がクトゥルー神話への造詣が深いことで有名であったり、風見潤が、そのものズバリのクトゥルー・オペラ四部作を発表しています。

 魔術に造詣が深い朝松健(アーサー・マッケンから採ったそうです)は、『邪神帝国』という作品を書いていて、日本に於けるクトゥルー神話研究の第一人者といわれますが、最近は時代小説も書かれていて、「あ~、やはり、今は時代小説でないと売れないのか・・・」と、何か複雑な心境でしたね~。

 魔術といえば、ラブクラフトはオカルト方面の知識に精通していたとも言われていて、当時、注目されていた神智学協会やアレイスター・クロウリーの『法の書』との共通性が論じられたりもしています。

 そもそも、邪神という概念そのものが、異教の神々を邪悪な悪魔へと貶めていくキリスト教的な世界観へのアンチテーゼなのですし、そこにSF的な解釈を施してコズミック・ホラーという分野を開拓したラブクラフトに宗教哲学的な思想家の側面が見いだせるのは当然のことかもしれません。

 その他にも、村上春樹がクトゥルー・ネタを盛り込んでいるのはマニア間で有名ですし、シナリオライターの小中千昭がアニメや特撮ドラマにクトゥルー・ネタを露骨に入れていたのもマニアには知られていました。

 中でも、『ギミア・ぶれいく』中の『インスマスを覆う影』は傑作で、主演の佐野史郎はクトゥルー神話マニアとしてつとに有名。自身もクトゥルー神話作品を発表しているほどですし、『ゴジラ・ファイナルウォーズ』では邪神を信じるテロリスト役をアドリブでキャラ付けしていたほどでした。

 いっそ、佐野史郎が監督したクトゥルー神話の映画が見てみたいですね。何か凄い作品になりそうな予感がするんですが・・・、ちょっとヤバイ事件が起きるかも?

 最近では、ウルトラQにクトゥルー神話の影響があるのでは?とも言われていますし、日本のホラー映画批評の第一人者である鷲巣義明氏が、公害怪獣ヘドラとクトゥルー神話の邪神との類似性について言及しています。

 海外ではクトゥルー神話作品の映画化は少なくありません。『ダンウィッチ・ホラー』『ダゴン』『ネクロノミコン』『フロムビヨンド』『マウス・オブ・マッドネス』『ミスト』等々、結構な数があるようです。

 意外なところでは、『サンゲリア』で有名なイタリアン・ホラーの巨匠、ルチオ・フルチの作品『地獄の門』などで、クトゥルー・ネタが出てきたりして、ホラーに於けるアイコンとしてのクトゥルー・ネタは定番中の定番となっています。

 しかし、世紀末ムード漂う90年代後半に放送された『ウルトラマンティガ』の最終回に登場した最強の怪獣ガタノゾーアは、海底の古代都市ルルイエから出現します。このガタノゾーアは、そのものズバリの邪神であり、マニアはかなり驚いたものでした。

 同時期に放送されていた『エコエコアザラク』もまた、クトゥルー・ネタが随所にちりばめられていましたが(脚本に参加した漫画原作者の七月鏡一がクトゥルー神話ファンらしい)、最終回の邪教教団が崇める神は、明らかに邪神をイメージしていましたし、TVシリーズの人気を受けた劇場版『エコエコアザラク3』は、劇場映画としてはアトラクション・ムービーの域に留まってしまいましたが、『ダンウィッチの怪』を元ネタにし、多層的なホラー要素を入れた堂々とした正統派のクトゥルー神話作品となり、主人公の黒井ミサは邪神と対等に戦える伝説の魔女としてエポックメイキングなホラーヒロインとなったのでした・・・。

『這いよれ!ニャル子さん』を観てみると、案外、この『エコエコアザラク』の影響があるのかも?と思えました。

 もちろん、『エコエコアザラク』はコメディではありませんが、特に佐伯日菜子が演じたTVシリーズでは、黒井ミサが天然ボケをかます演出があったりして、コメディ路線もあり得るかも?という予感もありました。

 ホラーとコメディは相反するものでありながら、“怖過ぎて笑ってしまう”という感覚もあり、ただ怖いだけのものを延々と見せつけられるより、ふっと笑わせてくれるような要素があった方が楽しめます。

 好みの問題でしょうが、私は真面目なだけの作品は好きではないし、その逆に、単なるおフザケだけでも白けてしまいます。

 短い作品なら、ひたすら怖いだけでもアリだと思いますが、長編で延々と怖いのは流石に疲れるでしょうね。

 クトゥルー神話のパロディということでは、諸星大二郎の『栞と紙魚子』シリーズもそうですが、ド真ん中でパロッた『這いよれ!ニャル子さん』をラブクラフト本人が見たら、一体、何と感想を言うのでしょうか?

 案外、シャレが好きな人だったみたいなので、逆にコメディに目覚めてメジャー作家になっていたかもしれませんね~?



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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
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