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オウム的なる心性

 オウム真理教のテロ事件が記憶から風化しつつあった時期に、逃走し続けていた犯人が捕まった・・・という点から、いろいろ考えさせられることがありました。

 オウム事件が起こった時、精神世界系の愛好家や専門家の人達で、我が心に共通する問題として反省する声を、私は寡聞にして聞きませんでした。

 つまり、「オウムが特別なのだ」という認識だったのです。

 当時、通っていた道場で、事件が起こった直後、「あれはオウムがやったんじゃないかな~?」と私が言った時、「長野さ~ん、まさか宗教団体がそんなことする訳ないじゃないですか~?(笑)」と言っていた知人が、ニュースでオウムの仕業だと判った時、青ざめた顔で「長野さんは、何で知ってたんですか?」と聞いてきたものでした。

 別に知っていた訳じゃありません。雑誌『トワイライト・ゾーン』で麻原が人気を得ていた頃、つまりオウム真理教の出発の時点から、反社会的な方向へ行くだろうことが予想できていたからです。

 だから、脱会問題で揉めている事件などにも注目していましたし、関係者の不可解な死などから、「あ~、これは殺ってるな・・・」と思っていた訳です。

 宗教に詳しくない人達は、宗教というのは平和と愛と慈悲を説く誠実で心優しい人がやるものだという固定観念があるようですが、私はそうは思いません。

 自分の信仰心に凝り固まって自惚れが強くて信仰に沿わない人や物事、他の宗教に対してはどこまでも凶暴になれる“狂人”の量産装置だと思っています。

 一般に、なにがしかの信仰で結ばれている人間の集団に対して多くの人が感じる不気味さの正体が、その凶暴性を引き出す発狂マシーン原理に有るでしょう。

 つまり、熱狂的な崇拝の原理であるカルトに対して、人は恐怖を感じるのです。

 しかし、それは別に特別なものなどではありません。

 人間は大なり小なり、何かを信じて依存しているものです。

 美容と健康に良いからという理由でヨーガに取り組む人達のほとんどが、ヨーガの宗教的側面を知りません。それを知った時に、「凄いっ! ヨーガとはそんな深いものだったのか?」と痺れてのめり込んでいった揚げ句が、テロ事件を起こしても何とも思わない精神が壊れてしまった人間になってしまう・・・。

 でも、世界の紛争地域を見てみれば、イスラム教の派閥やユダヤ教、キリスト教原理主義の対立であったりする訳ですね。

 つまり、異教徒を滅ぼせ!という論理があるから、あそこまで徹底的に殺戮に励むことができる訳です。

 全共闘運動の過激派だって、革命のためには犠牲も必要だという論理で突っ走ってしまった訳ですね。それは北朝鮮を見れば明らかでしょう。

 レーニン、ポルポト、毛沢東・・・みんなそうですよ。

 松本智津夫が麻原彰晃と名乗って「自分は人類の救世主マイトレーヤである」と雑誌の連載で言いだした時点で、「あ~、こいつは単なる権威主義者だな」と私は思いました。

 武術業界で活動するようになった頃、今の游心流の前身になる研究会をやっていたんですが、ある時、オウム真理教から「セミナーに来ませんか?」という葉書が来たことがありました。

 私は、オウム真理教は危ない方向へいっていると思っていたので、無視して行きませんでしたが、どうも、いくつかの武術サークルに誘いをかけていた様子ですね。

 テロ事件が起こった後、オウムがいくつもの武術サークルに接触して人材を引き抜いていたという事実が判りました。

 大阪のある中国武術団体の主催者からは、オウムの青山弁護士が八極拳の講習会を受講している様子を撮った写真を見せられましたし、ライターをやっていた福昌堂では、オウムの本部が近かったこともあって、中国武術のビデオを信者が買いに来ていたという話を聞きました。

 いや~・・・私も、もう少し世間知らずだったらオウムに取り込まれてテロ事件に関わって逃げ回ったりしていたかもしれない・・・。

 そういえば、游心流初期の会員で物凄い問題を起こしたKさんという人も、学生時代にオウムに入っていたそうでした。

 彼の場合、幼少期から物凄いイジメを受けて精神が屈折してしまっていたのがオウムなどの精神世界や武術に憧れた理由だったそうですが・・・。

 実際に、私も学生時代にヨーガや仙道を自習して大学を一年間通わずに自宅に引きこもり状態だった時期があります。宗教や哲学の本ばっかり読んでました。その頃に統一教会のビデオセンターに引き込まれたこともあります。

 その当時は我ながら精神科で診察してもらっていたら病気と診断されていただろうな~?と思いますね。「俺は世の中、悟ってしまった・・・」って思ったりしていましたからね~(苦笑)。

 でも、こういうのって、要するに現実逃避でしかないんですよ。

 そのことに気づいて、大学に復帰したんですが、そこで今度は映画にのめり込んで完全ドロップアウトしてしまったんですけどね~・・・。

 ここまで来ると、天命だと思ってます。


 まあ、それはそれとして、オウム真理教にエリートが取り込まれたのが不思議がられていますが、エリートだからこそ、自分の限界を思い知った時の耐久力が低く、現実逃避の方舟としてオウムにのめり込んでいったんじゃないでしょうか?

 精神世界好きの人や、武術やりたがる人の中にもかなりのパーセンテージで現実逃避癖のある人がいます。

 社会で自分の立場を確立するには対人コミュニケーションの技術を習得しなければなりませんが、これが下手な人であったり、支配欲が強過ぎる人なんかは精神世界や武術に入りたがるんですよ。

 つまり、自分が上から目線でいられるようにしたいんですね。

 うちの会員にも何人かいましたけど、謙虚そうに振る舞っていても内心では私を上から見下ろすような感覚でいる訳です。

 私はあんまり先生ヅラしないから、こういう人はテキメンで本性が出てきますね。

 対等なつもりになり、それが逆転して、突如として上から目線になるんですよ。

 だから、結局、やめちゃいますよね。私は自惚れは絶対に許さないから・・・。

 しかし、人を上から目線で見たがる人間は、本当は自分の劣等感を見透かされるのが怖くてたまらない自信のない人です。

 自信がないから虚勢を張るんですよ。自信がないから一般の人が関心を持たないような分野の知識を得て威張りたがるんです。

 結論から言うと、現実の社会生活の中で自分が無能な人間なのを自覚しているから現実から目を逸らして、自分が特別な存在であると思いたがっている訳です。

 私を目の敵にする人達に共通するのが、“武術を特別な聖域に置いておきたい選民意識の強さ”ですね。

 こういうのは武術マニアに多い心性です。武術の神秘性を崇拝している自分にとって、その神秘性を暴いていく私が目障りでしょうがない訳ですよ。

 ところが、私を論破するだけの知識も無いし、実力で黙らせる自信も無いから、ネットでセコセコと誹謗中傷してイメージダウンさせようとやっきになる・・・いや~、ミジメったらしいですな~?

 今回、捕まった高橋克也が留置場で蓮華座組んで瞑想修行してみせたりしているのも、そういう示威行動で自分を守ろうとしている訳で、こんなヤツの洗脳を解いて反省させようとするのは無駄でしょう。

 そのまま食事抜きにして即身浄仏させてやったらどうでしょうかね?

 結局、武術にしろ宗教にしろ精神世界にしろ、修行している自分に酔っ払っていたいだけの社会的に糞の役にも立たない“自己満足自惚れ馬鹿”が非常に多いということです。

 くだらんゴタク並べるヒマがあれば、世の中に役立つような仕事をちゃんとやらなきゃ~ダメですよね?

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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