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武器はもろ刃

 先日、ブルース・リーの『死亡遊戯』を観ていて、雨中に殺し屋が車の中からタンロン演じるリー先生をライフルで狙うシーンで、日本の玩具メーカー、タカトクが作っていたエアソフトガンの名銃TM-ガンSS9000(後に会社がマツシロに代わり、スーパー9と改名)を使っていたのを確認しました。

 非常に特徴のあるデフォルメされた形のガン(当時のエアソフトガンはモデルガンのように実銃にそっくりなものはありませんでした。今じゃ下手なモデルガンよりリアル!)なので、以前から、そうなんじゃないかな~?と思っていたんですが、今回、じっと目を凝らして観ていて、間違いありませんでした。

 このガンは、私が高校生の頃から売られていて、数年後の第一次サバイバルゲームの時期には、マルゼンのKG-9と共に、ポンプアクションに改造されてメインウエポンに使われたものでした。最初はツヅミ弾をカートリッジに入れて五発ロータリーマガジンに詰めてボルトアクションで撃つ方式だったんですけど、エアシリンダーの容量が大きいので技術のあるマニアがカスタマイズするとBB弾が70mぐらい直進して飛ぶようなムチャなエアライフルに変身したりしていたんですね。これだと本物のエアライフルみたいに雀撃ちに使えたりしますよ(もちろん、違法です!)。

 エアソフトガンが発展したのはサバイバルゲームと重なったという理由が大きいでしょうね? 欧米のサバゲーではペイントボール弾をCO-2ガスで発射するオモチャっぽい専用銃が使われていたんですが、逆に日本のリアルなエアソフトガンを使う方がカッコイイという具合に逆輸出され、その高性能っぷりにトレーニングガンとしてSWATやシューティング学校で使われたりするようになりました。

 また、2000年前後になると香港で人気になって香港製のエアソフトガン、ガスガンがどんどん作られるようになったみたいなんですけど、最初は下請けでカスタム用のパーツを作っていたものの、それで機構に詳しくなって日本製エアソフトガン、主に東京マルイの電動エアソフトガンを真似て独自に作るようになったんですね。

 もっとも、「香港製は造りが甘くてちゃんと作動しない」というマイナスの評判も広まってしまったんですが、時間が経過すれば技術力も上がりますし、実銃に触れやすい香港だと最新モデルをどんどん造ってしまうみたいです。

 例えば、私が持ってるcheytac M200なんて、国内で製品化しようと思ったら、企画進行が相当揉めそうなんですが、向こうは「カッコイイから、今度、コレ!」みたいに簡単に決めちゃうみたいですね。

 新製品の発売頻度がハンパないですもん!

 で、売れなかったらどうするか? バンバン安くなる。無問題!

 私のM200も、ARESという会社が最初に造った時は32万円くらいしたんですよね。私は9万8千円で買ってますが、これだけバーゲンになったのも、他社で15万くらいで再販されたからなんですよ。

 多分、造ったけど、あまりに高くてさっぱり売れない(実銃買えるもんね~)。だから型枠売っぱらっちゃって、それ買った他社は廉価版で売ってんじゃないかな~?と思います。

 これらは日本にも輸出されていますが、日本の場合、阿呆のエアガン犯罪が多発したことから威力規制とかありますので、日本の法定基準にパワーを調整しないといけないので、一手間かかるみたいですね。

 で、『死亡遊戯』は、リアルなエアソフトガンが出てくるちょっと前に完成した作品なんですね。確か1978年だったと思います。

 それなりの大作の筈なんですが、せめてモデルガンのライフルとか使えなかったんでしょうかね~?

 リー先生が監督した『ドラゴンへの道』では、ウィンチェスターM73のモデルガンを殺し屋が使っていて、「おいおい、いつの時代だよ? それって西部劇で使う19世紀の銃だぜ?」って、ツッコミを入れたものでしたが、まあ、イタリア製のウエスタンで使う銃のレプリカ・モデルだと思えば、ギリギリ納得はいきます。舞台がローマだし・・・。

 それとも、壊れてもいいように単純に安いのを使ったということなんでしょうか?

 あれから30年以上経過して、日本のエアソフトガンも、下手なモデルガン顔負けにリアルな外観になりました(私が参加している『ミリタリーむすめ』を観て確認してくださいね)が、射撃場でないと撃てない本物の銃と比べると、家の中で気軽に段ボール撃って遊べる点で趣味の満足度は高いのではないか?と・・・。

 何しろ、本物の武器というものは、慎重に扱わないと大怪我どころか死ぬことさえありますし、気軽に外に持ち出すこともできません。

 興味の無い人にとっては恐怖心の対象にしかなりませんからね~。

 昔、新宿のロッテリアでドキュメンタリーの映画監督の友人とお喋りしていた時に、サバゲーマニアのような集団が、あろうことかテーブルの上にエアガンだのガスガンだの置いて雑談し始めていたのを見た時は、あまりの常識の無さに注意しようかな~?とも思ったんですが、ここまで阿呆な連中に注意したらエアガン撃ちまくって暴れる危険性もあり得るな~と思って、無視しました。

 これまでの長い武術指導経験上、“非常識な人間に常識を説いても無駄であり、かえって逆恨みされるだけだ”ということが明白なので、私はバカを見ても注意しようとは思わなくなりました。

 先日も、雨が降った日に橋本駅のコンコースを傘の先端を勢いよく後ろに振って歩いているバカ・リーマンが居たので、一瞬、注意しようか?と思ったんですが、顔付きを見たら目付きがおかしい・・・。

 こりゃあ、うかつに注意したら逆ギレして暴れそうだな~・・・と思って、やはり無視しました。

 通報されて捕まって警察でこってり絞られた方が、そういうバカの矯正には役立つでしょう・・・。

 しかし、それにしても人様を傷つけることを何とも思わない前頭葉が腐りかかってる人間が増殖してきているような気がします。

 例えば、あの渋谷駅でのサバイバルナイフ傷害男。

 あいつは、護身用?に刃渡り30cmのサバイバルナイフをいつも持ち歩いていたってんですから、発狂してますよね~?

 それに、護身用の筈のナイフで肩がぶつかったくらいで口論になった相手を追いかけて後ろから刺すなんて、そんなキチガイは一生、どっかに閉じ込めておかないと危険過ぎますよ。

 海外の治安の悪い国とかなら、護身用に銃で武装するのだって、私は個人的にOKだと思っていますが、日本でそれをやっちゃあダメでしょう。

 大体、現在、護身用に刃物を持ち歩いている時点で違法なんですよ。刃渡り5cm以下だったらOKという法律はあっても、それが適用されると期待しない方がいいでしょう。

 違法じゃないのに任意同行させられて長々と調書取られるなんて話はざらにあります。

 だから、私も以前は小さいナイフが内蔵されているコブタンをキーホルダーにして持ち歩いていましたが、今はナイフは外して自宅に置いています。

 ちょっとでも疑われる要素は除いておいた方がいい。

 何しろ、私のように武術を仕事にしている人間にとっては、本身の日本刀を稽古で運搬したりするので、きちんと登録証を携帯したり、ケースに納めて外部の人に脅威を感じさせないようにする・・・といったことは神経質なくらい注意しなければなりません。

 これは、模擬刀や木刀だって同じです。

 道場の中なら判りますが、外で模擬刀や木刀を持ち歩いていたら、知らない人には恐怖心を与えるだけなんですよ。

 自分を中心に考えてはいけません。何も知らない第三者が見た時にどう思うか?ということを優先して考えないといけないのです。

 この点に関してはマニアは本当に配慮できない人が多い!

 辞めさせた元会員にも駐車場でバール振って鍛えていると自慢してる人がいました。本人が言うには、「警察官に質問されたけど、話したら解ってもらえた」とか、「人に迷惑かけてる訳じゃないし僕の勝手でしょ~」と、シャアシャアとしてました。

「あのね~。警察官から質問されたということは、誰かが通報したということであって、通報されるくらい怪しい人物だと警戒されているってことなんだよ。職質された時点で、そういう行為はアウトなんだよ。もし、そのバール振りを続けるのなら、うちは辞めてもらうよ」と言ったら、渋々、納得していましたが、まあ、それだけ周囲へ配慮できない性格だから、やっぱり、分裂騒動の時の中心人物の一人になりましたが・・・。

 もっとも、この人は解りやすいです。非常識さを「俺の自由だ」と言い張る人なんだから、話すだけ無駄。好き勝手にやりたいなら、人に習おうなんか思わないことです。


 武器というものは、それに関心の無い人にとっては恐怖の対象でしかありません。

 たとえそれが模擬刀やモデルガン、エアソフトガンであっても、第三者の目には本物かもしれない?と思わせてしまうのですから・・・。


 また、これは逆の意味で、一見、武器に見えないような物でも、熟練した者は武器に転用してしまえるということも知っておいてもらいたいですね。

 先日、近藤等則さんの講座にゲストで講師をやらせていただいた時に、DVDで扇子術を解説しているのが面白かったという感想がありました。

 扇子を使う武術は中国でも日本でもポピュラーなんですが、その事実を知る人も今では専門家でも少なくなっています。

 しかし、本来の武術に精通していれば、身の回りの物を武器に転用するくらいは基本的な心得であって、習っていなくとも咄嗟にアドリブで使いこなせるくらいじゃないといけません。

 例えば、ボールペン、コイン、切符、カバン、傘、折り畳み傘、雑誌、靴、ベルト、鍵、箒、フォーク、スプーン、箸・・・これらは隠し武器や防具にすぐに転用できます。

 催涙スプレーなんかもプッシュ式の香水やエアーサロンパス、スプレー塗料なんかでいくらでも代用できますし、街中で通り魔に遭遇した場合でも看板や停車してある自転車なんかを盾にすれば十分に対抗できるのです。

 店の中だったら手当たり次第に周囲の物をガンガン投げ付ければいいのですし、喫茶店やファミレスで遭遇したら、熱いコーヒーを顔面に引っかけて怯んだところに蹴りをかましたりフォークで手の甲を突き刺してやればいい。

 人を殺そうとしている人間に遠慮してはいけません!

「そんな乱暴なことはとてもできない」という人が多いのですが、自分や、あるいは家族が殺されそうになっている緊急事態に、そんな寝ぼけたこと言っている馬鹿はいないでしょう。

 生きるということは、時に残虐にならねばなりません。戦うという行為は必死で生きる場合に必然的に発生する行為なのです。

 死んでもいいと思っている人は戦う必要は無いでしょう。

 これからの時代は、必死で生きるために戦わねばならない時代だと思います。自分が戦わずとも誰かが代わりに戦ってくれた時代は、もう終わったのだと私は思います。

 これからの時代、戦っていかないと世の中は良くならないと思いますね・・・。


 殺傷する技ばかり解説してもしょうがないので、最後に救急処置について・・・。

 骨折した時に添え木が無い時、傘を添えてネクタイやベルトで縛って固定するとか、手足を血止めする時も同様にできます。

 これは、昔、戦場で怪我した時に刀の鞘を添え木にして下げ緒で縛ったりするなどの応急処置法が口伝で伝えられていました。

 活法や整体接骨ばかりが武医術じゃ~ないんです・・・。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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