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俺は活劇しか書かんっ!

 作家デビューが決まったのは有り難いのですが、ふと考えると、私は文芸作品と言われる作品をまともに読んだことは皆無に近いのです。

 つまり、そういう作品は書こうと思っても書けない。

 いや、はっきり言ってしまうと書こうという気持ちがまったく無い!

 何故か?

 面白いと思わないから・・・。

 私はエンタメ小説しか読む気がしないし、それも活劇調の作品でないと手に取らない。

 だから、自分が書く物語も、必然的に活劇調のものになる。

 それは、私は自分が本当に読みたいと思う作品は自分で書くしかないと思っているからなんですよね。

 もちろん、好きな作品はありますよ~。

 夢枕獏のキマイラシリーズ・菊地秀行のバンパイヤハンターDや魔界都市シリーズ・柴田錬三郎に山田風太郎の剣豪や忍法の小説など・・・。

 特に浪人時代から大学時代には随分と本読んでました。哲学や宗教、神秘学、ヨーガ、仙道、魔術、武術、詩・・・等。小説以外も膨大に読むようになっていたんですけど、幻想文学系にはまってましたかね~?

 HPラブクラフトが好きになったのもこの頃でしたね。

 ブルース・リーが心酔していたというのでJ・クリシュナムルティにはまったのも、この時期でしたね。

 いわゆるニューサイエンスとかニューエイジ・ムーブメントが日本で活発になり始めた頃(80年代半ば頃)だったんじゃないか?と思いますが、最近はナリを潜めてしまっていますが、当時はトランス・パーソナル心理学が思想関係で脚光を浴びていた時期でもありました。

 大体、その頃はポストモダンの現代思想がブームになっていたので、その延長線上だったのかもしれませんが、ヨーガ、禅、気功、太極拳、合気道なんかが注目されて、よりディープな人達は伝統武術(中国武術や日本古武術)に深入りしたり、野口整体や野口体操、操体法に注目したり、あるいはTM(超越瞑想)やシルバ・マインド・コントロール、そして新体道に入る人が多かったみたいですね。

 確か、この時期に麻原彰晃がオウム神仙の会を結成して休刊した『トワイライトゾーン』で連載していたと記憶しています。

 で、今も続く『ムー』では、高藤聡一朗が仙道本でブレイクし、続いて高木一行が肥田式強健術でブレイク、治郎丸明穂が新体道や大東流六方会のビデオブックを出していましたね。(骨法も出てたな~?)

 90年前後には高岡英夫が『光と闇』という武道評論本で突如デビューし、『格闘技通信』では無門会が注目されていましたね。

 ついでに言えば、『武術(うーしゅう)』での呉伯焔の経歴詐称暴露事件というのも、確か、この頃じゃなかったかな~? あっ、そういえば、西野流呼吸法の捏造事件が『フルコンタクト空手』で書かれたのも、この頃だったように思います・・・。

 何か、時代性というのは確実にありますよね~? どっかの出版社で武術と精神世界についての評論本とか書かせてくれないかな~? これは私しか書けないと思うんだけど。意外と社会学的な内容になると思いますけどね?


 あれっ? 何か全然、違う話になっちゃったな~?(苦笑)

 まあね~。自分の見たい・読みたい作品は自分で書くしかないと思うようになったのは、やっぱり映画が好きで映画製作の仕事に関わりたいと思っていたことと無関係ではありませんね~。

 シナリオだって自分で書いたりしてましたし、シナリオライター目指して上京して、紆余曲折の果てが今の自分になっている訳ですからね。

 しかし、シナリオライターって自分のオリジナルで話を作れる仕事ではない訳で、むしろ、小説や漫画を原作にして映像化するというのが普通ですよね?

 武術に関する本は結構出しているから、これからは小説か漫画原作をやりたいな~と思って、それで小説家養成講座に通ったんですが・・・。

 ところで、小説家志望の人は日本中にゴマンと居るそうですが、デビューするには二つの手があります。

 一つは、新人賞に応募して受賞すること・・・。

 もっとも、大体、確率としては1%も無いらしいですね。講座の先生が傾向と対策を練るために、新人賞取った人が、受賞するまでに大体、何回くらい応募して落っこちたのか?という回数を調べたそうなんですが、何と! 驚くなかれ・・・平均して40回くらい落ちているんだそうです。

 私も恥ずかしながら学生時代に2回、30代に1回くらい応募しましたが、当然のことながら全然、引っ掛からなかったですね~。

 でも、この数字を知ると、才能とは“異常なまでに忍耐強く諦めないこと”なんだと思いますね。

 斬新な時代小説でデビューしたある作家さんなんて、70回も落ちているそうです。

 もちろん、書いた作品がいきなり受賞なんて人も居るんでしょうが、そんな夢物語を期待するのは素人の勘違いというものであるようです。

 そして、決定的な問題点は、受賞作家であっても、ベストセラー作家になれるとは限らないという現実です。

 華々しくデビューした新人作家が、数年後には影も形も無くなって、新しい本を出していない・・・というケースの方が多いようです。

 ただし、そう考えると、数十回も落ちるというのは経験として必要なことなのかも知れませんね?


 もう一つのデビューの方法は、ライターや編集者をやりながらコネを活用して小説や漫画原作を書くというものです。

 私は、こちらの方法でデビューできることになった訳ですが、これは講座の先生が出版関係の方を何人も御紹介くださったお陰で、はっきり言って、私の力は関係ありません。

 強いて言えば、“武術に関してブッチギリで詳しい”という点を高く評価していただいたのが理由ではありますが、映画好きなので阿呆なアイデアを思いつくところを面白がってもらえたのも関係しているのかもしれません。

 作家に向いているのは、“文章表現力のある人間”だと普通は思うでしょうが、実は、普通の人が知らないようなことを詳しく知っている人間の方が良いそうです。

 つまり、オタクが向いている訳です。

 それと、作家を目指していながら、一冊分の物語を書くことのできない人が非常に多いそうです。

 アイデアだけはあっても、それを地道に文章化して相応の分量の作品に仕上げることができない・・・。これでは職業としての作家になるのは無理ですね。

 黒谷先生から聞いた話ですが、以前、友人から「小説を本にしたいんだが」という相談を受けたものの、それが「7~8割までは書けているけれど完成していない」というので、「未完成の原稿を出版の検討をしてくれる編集者はどこにもいない」と突っぱねたようでした。

 その友人は私も知っている人でしたが、既にライターをやっていた人で、7~8割まで書けているのなら、徹夜して書けば完成させられるでしょう。何故、一踏ん張りして完成させた作品を検討してもらおうとしなかったのか? そこが、作家デビューできる人間かどうかの差なんだと思いますね。

 私は、携帯小説に挑戦していた頃に、一日で原稿用紙で400枚分くらい書いたことがありました。これくらいなら一冊分に十分ですが、自分でもビックリしましたよ。

 手書きで書いていた時期は、どう頑張っても40枚が限界でしたが、ワープロだとその十倍書けたんですね。時代小説家の鳥羽亮さんもインタビューで同じようなことを答えられていました。

 実際に職業作家になれば、一日に数十枚は書けないと仕事がこなせないでしょう。

 もう、書きながらアイデアを絞り出せるくらいでないと無理なんじゃないか?と思います。

 作家になりたいと思う人は多いでしょうが、それを仕事としてこなし、きちんと食えるようになるのは、やっぱり、並みの努力や覚悟では追いつかないでしょう。

 作家志望の人でも、たった一つでも作品を書き上げたことのある人は、もの凄く少ないそうです。願望として夢想しているのと、現実に書き上げるのは大きな隔たりがあるのですね。

 そう考えると、40回も落ちたと言っても、それは40の物語を考える力を持っているということなんですよ。だから、決して無駄にはならないし、デビューしてから落ちた作品を手直しして出してもいい訳です。未熟な頃に書いた作品でもアイデアを活かして熟練したプロ作家の技能で書き直せば、見違えるような傑作になる可能性がありますからね。

 ベテランと呼ばれる作家ならば、300~400冊くらい著書がある人も少なくありません。

 よく言われるのは、「まったくの素人であっても、一冊だけなら本は書ける」ということですが、プロであれば、月に1~2冊書けるくらいは当たり前にできなくては、職業として成立しません。

 これは、何よりも、好きじゃないと続かないでしょうね?

 だから、私は“小説と漫画原作は活劇しか書かない”と決めたんです。


 ちょっと余談ですが、小説講座の先生から小説を貰いまして、読みました。

 一つは『シャトゥーン・ヒグマの森』(宝島社)。これって北海道を舞台にしたヒグマとのサバイバル・パニックホラーなんですが、作者は『なぜ、木村政彦は力道山を殺さなかったのか』の著者の増田俊也(としなり)さん。名前が“俊成”だったので最初は気づかなかったんですが、著者のプロフィールを読んで、ピンと来ました。

 増田さんは、恐らく夢枕獏のファンなんじゃないか?と思います。アクション・シーンの書き方がそっくりだから・・・。

 それと、銃はあんまり興味ないんでしょうね? 散弾銃と弾丸の解説とかあって、いっけん、詳しいのか?と思わせますが、弾丸の装填の仕方とか構え方とかはおざなりになっているし、日本ではガスオート(自動装填式)であっても弾は薬室に一発とチューブマガジンに二発しか込められないようにスペーサーが入っているという細かい規制内容についてはご承知じゃなかったみたい。至近距離から発砲して散弾がすぐ散らばるというのも誤解ですし・・・。

 それに、銃に詳しい人間なら、必ずブローニングとかイサカとかベレッタとかの銃の製造会社名を書く筈ですからね。武道・格闘技を愛好する人は、「飛び道具は卑怯」という認識が強くて銃とか毛嫌いする人も多いから、増田さんもひょっとすると、銃は嫌いなのかもしれませんね。ストーリー上、書く必要があるから書いただけかも?

 でも、細かい点は置いておいて、かなり面白く読めました。流石です。お勧め!

 それと、『蛸比丘尼』(青松書院)。これは、時代劇ホラーです。著者の藤原葉子さんは、第四回『幽』怪談文学賞で佳作を受賞した方だそうですが、時代小説としての考証がしっかりしているので、私なんかお手本になるな~と思いつつ読みましたよ。

 蛸の妖怪の話なのかな~?と思ったんですが、戦場(いくさば)のリアリティーと、死が日常の中で体験する悪夢のような幻想的展開が、ちょっとマゾヒスティックな感覚で描き出されていて、「なるほど、これは怪談だ!」と思いましたね。

 蛸といえば、ウルトラQのスダールや、『テンタクルズ』の大蛸なんかを思い出すのですが、海洋冒険物だと定番ですよね?

 私が書いたら、巨大蛸が海から現れて侍たちをパクパク食べてしまう怪獣物にしかなりそうもありませんが・・・。

 そういえば、天草にも大蛸を退治する話が伝わっています。しかも、夏休みによく潮干狩りに行っていた海岸が舞台だったので、驚きましたよね~。

 熊本県の怪異な民話を集めた本の中に載っていて、確か小学生高学年か中学生くらいの時に読んだ記憶がありますね。いいネタ本だったんだけど、実家に残ってるかな~?

 ところで、妖怪といえば『夏目友人帳』って、熊本県人吉市がモデルなんだそうですね~? 熊本って妖怪のメッカみたいだな~? 河童・不知火・山童・猫又・油すまし・金ン主・キツネ・タヌキ・大蛸・磯女・化けフカとか・・・。


 え~っと、それと当会の特別会員でもある稲吉優流先生の著書『柔芯体メソッド』BABジャパン刊・・・も、町田のあおい書店で買ってきました。

 実用書ですが、コラムでナンバについてや武術についても書かれていて、面白いです。

 私の名前も出してくれていて、何か非常に嬉しいですね~。

 何か、「武道雑誌に出ないカリスマ武術研究家」としてのポジションが確立されてきた感じで、意外なところで、チョビッとずつ名前が出たりするというのがカッコイイような気がします。

 まあ、私、もはや、武道の雑誌とか出たいとは全然思ってないし~(金にならないから)、これからいろんな分野でバリバリ仕事してメジャー目指そうと思ってますからね。

 それはさておいて、稲吉先生の理論で私が注目したのは、意識の使い方ですね。

 いわゆる身体論って身体を機械的に使うやり方ばっかり論じていて、何か非常に底が浅い感じがしていたのです。

 というか、はっきり言ってしまうと底が浅いんですよ。身体操作法を研究している人達の意識レベルの粗雑さは、驚いてしまう程、酷かったりしますからね。

 特に武道・武術系の人はお粗末の一言である場合がほとんど・・・と言っても過言ではありません。

 私は筋トレはやらない方がいいと言っていますが、これは武道・武術系の人が筋トレをやると力む癖がつくだけで害ばかり肥大してしまうからなんです。

 また、力む癖がある人は脱力技法も使いこなせないようです。

 何のための脱力なのか?を、いつまでたっても理解できないからです。もう、武道や武術そのものをやらない方がいいのでは?と思う程ですよ。

 誰でもできることを、何故、できないのか? それは、できない自分が頑張っている姿を自己満足でとらえてしまって、それを“謙虚さ”だと勘違いしているからです。

 全部、はじまりは心の問題なんです。意識が身体を変えていくのです。身体が変わらない人は意識が頑ななだけなんですよ。つまり、謙虚な自己認識の正体は“度し難い傲慢さ”でしかない訳です。

 それを捨てれば、一瞬でガラリと変わるんですけどね~。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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