コンテントヘッダー

『アイアムアヒーロー』に見るゾンビ

 世は何故かゾンビ・ブームになっています。

『バイオハザード』辺りから新世紀のゾンビ・ブームになったかな~?という気もするんですが、アメリカではゾンビ・ドラマ『ウォーキングデッド』が大人気となり、日本でも新たなゾンビ・ブームがブレイク寸前のような気がします。

 漫画業界でもモンスターパニック・サバイバル物がブームになり、『進撃の巨人』『ハカイジュウ』と共に、『アイアムアヒーロー』が話題になっています。

 特撮マニアの千葉師範代が『アイアムアヒーロー』を貸してくれたので読みましたが、日常生活の中に突然、ゾンビが現れたら?という設定を極めてリアルに描きながら、微妙な笑いの感覚やペシミズム、哲学的な思索、社会論、コミュニケーション論、そして暴力の問題を根源的に描いていて、非常に面白かったですね。

 この手の作品では蓋をして描かないトイレや性についても手抜きしないで描いていて、ちょっと凄いな~と思いました。

 千葉師範代は「絶対、映画化されると思います」と言っていましたが、映像化する段階で規制されるところも多いだろうと思いますけれど、これまでのゾンビ物とは違う感覚をまだ出せるのか?という新鮮な驚きもありました。

 何より、これを映画化するのには低予算の自主映画でも十分にできてしまいそうなところがいいんですね。

 予算かかりそうなのは特殊メイクと血ノリ、CGくらいですからね。

 日本でも自主映画やVシネマで大量生産されたゾンビ映画ですが、ウィルスで感染するという設定が出てきてから、グッとリアリティーが出てきましたからね。

 願わくば、映画化される時に主人公をイケメンにしないで欲しいな~ということです。

 冴えない男が活躍するから面白い・・・という作品もある訳ですから・・・。

 ところで、この作品の主人公は趣味でクレー射撃をするので上下二連ショットガンを持っていて、それを駆使してゾンビを倒しています。

 ナイフやボーガン(クロスボウ)、電動エアソフトガンなんかの描写も正確で、作者はそういう趣味があるのではないか?と思いましたが、中でもマタギが使う万能剣鉈“袋ナガサ”も出てきて、ちょっと、おっ?と思いました。

 これ一本でマタギは簡易テントを作ったり、料理をしたり、もちろん獲物を捌いたりするそうです。総鉄製で握りが棒を差し込めるようにスリ鉢状になっており、ここに先端を削った棒を差し込んで簡易式の熊槍としても使えるようになっているのです。

 私は町田の東急ハンズで買いましたが、店員に「これ、見せてください」と言うと、ギョッとした顔で私を見て、無言でショウケースの鍵束を持ってきて袋ナガサを取り出すと、見せてと言っただけなのに、私に一瞬だけ見せて、そのままさっさと包装し出したので、“おいおい、見せてと言っただけで買うとは言ってねえよ~。まあ、いっか、買っちゃお”と苦笑しながら見ていました。

 私がよっぽど危ないヤツに見えたのかな~?と、ちょっと反省しましたね・・・。


 作品中のゾンビはZQN(ズキュン?)と呼ばれていますが、血液や唾液で感染し、感染すると脳内麻薬でも出るのか多幸感に浸って痛みを感じなくなり、異常なパワーを発揮するようになります。

 そして、お約束の人喰い性や頭を破壊されると活動停止する点などは従来のロメロ・ゾンビの属性に従っています。

 音や匂いに反応するらしいのはキョンシー的ですが、このZQNの怖いところは、現実に居そうな感じがする点ですね。

 最近、脱法ドラッグで異常行動とった男の事件が増えてきていますが、アメリカでドラッグでおかしくなった男が人を襲って顔面を70%も喰い千切った・・・という事件があって、「ゾンビが出た!」と騒がれたそうですが、そういう事件も日本でも起こりかねなくなってきましたね。

 麻薬や覚醒剤の恐ろしさは、幻覚・幻聴が起こったり、妄想に支配されて異常行動を取ったり、暴力をコントロールできなくなったりすることです。

 こういうのは特殊なことだと思う人がほとんどでしょうが、そうではありません。

 インフルエンザの薬を飲んで異常行動で死んだ・・・なんて事件が何年か前に問題になりましたが、薬も体質によっては麻薬と変わらなくなったりするんですし、酒に酔って痴漢で捕まったNHKアナウンサーの事件なんかもありますでしょう?

 精神科医療への批判でも過剰な薬物投与によって患者を慢性化させてしまっているというものもありますでしょう?

 恐らく、通り魔事件を起こした人間の何割かは精神疾患があったと思います。

 犯罪者にも精神薄弱気味の人間が多いと言われますし・・・。

 もちろん、こういう話は「差別だ!」と非難されがちなので、知っている人達も公には言わないのが通例です。人権問題でつるし上げられる可能性もあるからです。

 しかし、だからといって放置しっぱなしにしていたら問題は拡散するだけです。

 ゾンビ映画には、そんな差別問題の奥にある暴力の真相を描いた秀作もあります。単純に悪人を倒すアクション映画に代わって広まっていったゾンビ映画には、根本に人間存在への無常感が漂っています。

 死んでいるのに動き回り、人を襲って喰う・・・これはもう地獄の餓鬼ですね。

 つまり、この世が地獄と繋がってしまった時に、必死で蜘蛛の糸を登るカンダタの姿を描いているのがゾンビ映画なのかも?

 そう考えた時、何だか、今の世界は先の見えない経済不況と泥沼の紛争、いつ起こるかも知れない大災害への不安の中で、もうとっくにゾンビ映画のシチュエイションになってしまっているのでは?という印象を持つ人も居るんじゃないでしょうか?

 例えば、最も身近に暴力を感じる警察官の自殺事件って異常に多いでしょう?

 ネット中毒の人間で引きこもっている者にも社会に出てしまうと自分の無力を思い知らされてしまうので、それへの恐れから過剰にネットにのめり込んで上から目線で語って斜に構えて見せる虚言武装タイプが多いみたいですが、そういう人はだんだん精神が崩壊していく傾向がありますね。

 そういう意味ではネットも電脳麻薬みたいなものでしょうね~。


 それにしても、ウォーキングデッドやアイアムアヒーローのように、突然、ゾンビのように理性を失って凶暴化する伝染病が流行ってサバイバルしなければならなくなったら?と思う時、私は取り敢えず主な会員に刀や槍、薙刀、手裏剣などを渡してゾンビ・ハンター軍団を組織しようとするでしょうね~?

 エアガンじゃゾンビ撃退は無理ですからね。痛み感じないだろうし、脳幹を破壊しないと活動停止しないんでしょ?

 それに警察や自衛隊が来るまで待ってらんないでしょ?

 いや、仮に救助に来てくれたとしてもピストルやライフルで正確に脳幹を狙い撃って破壊するのは難しいと思います。

 アイアムアヒーローの主人公が使ってるのがショットガン、つまり、散弾銃だという点がミソですね。小さい鉛弾がバァッと散らばって発射されるから、ある程度の狙いで当たる訳です。

 アメリカのポリス・デパートメントで使われるのもショットガンで、暴徒鎮圧用(ライオット)ショットガンと呼ばれるスライド・アクション式の連発ショットガン、レミントンM870なんかがよく使われているそうです。

 私が護身用に手裏剣を使うことを考えて2~3本同時に打つ練習をしたのも、ショットガンの効果をイメージしたからなんですが・・・。


PS;小烏丸造りの刀にはハバキが付いていなかったので、先日、水道橋の尚武堂さんで買ってきたハバキを加工して装着しようとしていたんですが、茎が太過ぎて無理。仕方が無いので錆び錆びになっている茎の方を金属加工用のヤスリで削ることにした(無銘で良かった)んですが、これまたいくら削っても中々細くならない・・・。疲れるのでミニルーターで削ることにしてホームセンターでペーパードラムのビットを買ってきました・・・が、取り付けようとしたら嵌まらない。軸径が若干太かった。また、買いに行くのも面倒だったので一計を案じて軸を削って細くすることにしました。金属用ヤスリでジョリジョリと地道にやって、ようやく装着! あ~、何か余計に疲れたよ。で、夜にギューンとやると御近所迷惑なんで朝になって9時過ぎてからギューン・・・ガガァ~っと削りました。それで何とか装着できましたが、途中でハンマーで叩いて嵌めたら、ちと変形。その上、定位置に嵌まった寸法が大きい。う~ん・・・これはつまり、それだけ刀身が研ぎ減りしてるってことかな~? だとするとどう考えても古刀だよな~? コレ・・・。

20121122_001.jpg
関連記事
スポンサーサイト
このページのトップへ
コンテントヘッダー
著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

FC2カウンター
リンク
最新記事
カテゴリー
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

月別アーカイブ
ブログ内検索