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射撃訓練

 本物の銃を持つことが日本では極めて難しく、拳銃となると、もうほとんど不可能と言ってもいいくらい(免許を取ることができないということじゃありませんがね)。

 仮にクレー射撃や狩猟、エアライフル射撃の免許を得たとしても、自由に銃を選んで練習できる訳でもありません。

 狩猟は冬場で地域も限られるし、猟犬も飼わないといけない。猟場に行くのに車も必須です。独りで勝手にやるのは無理。殺しちゃいけない鳥獣も居るし、散弾が仲間に当たってしまった・・・なんて事故も起こり得ます。

 猪・鹿・熊・ヒグマだと仕留めるのに一発弾(ライフルド・スラッグ弾)を使わないと逆襲される危険性もある。特にヒグマは完全に猛獣なんで、大口径のライフル銃でないと本当は無理らしいです。

 散弾銃も散弾のツブの大きさで全然、威力が違ってしまう。


 一口に銃と言っても種類は膨大にあるし、威力も使い方も千差万別です。興味の無い人だと弾丸込めて引き金引けば撃てるんだと思ってる。

 でも、その弾丸にも種類が膨大にあって、銃に合った弾でないと使えないし、弾込めのやり方も違う。操作法もみんな違うので、撃ったことの無い人間がいきなり渡されても、恐らく、役に立たないでしょう・・・。

 拳銃にしても、大別して回転弾倉式(リボルバー)と、半自動式(セミオートマチック)に分かれていて、使う弾丸も操作法も全然違うのです。

 大体、狙い方も知らない人が多いでしょうし、構え方となると、もっと知らないでしょうね?

 実際に、うちの会員さんのほとんどが銃に興味が無かったので、狙い方も構え方も何にも知りませんでした。

 正直、ちょっとビックリしました・・・。

 何でか?というと、私と同世代か、上の世代の男子は、モデルガンから始めてエアガンで遊び惚けた世代なので、そこそこ使い方を知ってるものだったからです。

 それは丁度、ブルース・リー世代と重なっていて、ヌンチャク持つと結構、振れてしまうのと同様だったのです・・・。


 例えば、私と同世代か上の世代のオッサン達で、ワルサーP38やコルトパイソンという名前を知らない人間は、ほぼいないでしょう。

 少し好き者になると、コルト・ガバメント、コルト・ローマン、ルガーP08、モーゼル・ミリタリー、M16、44マグナム、スーパーブラックホーク、44オートマグ、南部14年式、ブローニング、ベレッタ・・・くらいは知っていて当たり前でした。

 ウエスタン好きになると、コルト・ピースメイカー(通は、ピーメと呼ぶ)、ウィンチェスターライフル、レミントン・アーミィくらいは言えるものでした。

 いや~、何か、正直、ショックでしたね~。男が武器に興味を持たないというのは、私には理解不能なことです。

「鉄砲とか刀とかが好きなんて、野蛮ね~・・・」みたいなことほざくヤツは、「あいつ、オカマくせぇっ!」っとハブされてたものですよ。

 まして、武術修行者たる者、あらゆる武器に精通しないで何とする?というのが私の認識であり、武器を否定する者に戦いを語る資格はありませんっ!

・・・と思っているので、「現代で、そんなシチュエイションはあり得ないよ。しっかり競技で強さを目指すのが武道のあるべき姿だよ」と言っていた先生もいましたが、私はこういう考えの方とは付き合う気がしません。

 私にとっての武術とは“生命の危険が迫った時に使える技術”であり、それ以外に価値があるとしても、それは付加価値でしかないと考えています。

 だから、介護に役立つとかスポーツのパフォーマンスが上がるとか、そんな“糞どうでもいい”ようなことには興味が持てないのです。

 だってさ~? 「介護に役立ちます」とか、「スポーツのパフォーマンスが上がります」っつったって、「戦いには役立ちません」ってんじゃ~、武術として意味ないでしょ?

 何で、誰も、この根本的な錯覚を指摘せんのですかね~? こういうのが、バカバカしぃっちゅうんですよ・・・。

 私は本当にフ・シ・ギ・・・?

 今でも思い出すんですが、包丁持ってバスジャックした餓鬼に刺されて亡くなったご婦人の事件・・・。あの時にバスの後ろから飛び降りて逃げたオッサンが合気道家だった?という噂・・・。

 武道家が戦う力の無い人達を放置して逃げてどうすんだよ? 私は情なくて情なくて哀しくなりましたよ。せめて、ずっとそこに居て、犯人の餓鬼が隙を見せるところを見計らって刺し違えても制圧していたら・・・。

 もちろん、現場に居なかった人間は何だって言えますよ。でも、私がそういう現場に遭遇したら、少なくとも逃げないで何とかしようとしたと思っています。

 そういう時のために修行しているんだから・・・。

 護身術という言葉を誤解している人も多いと思います。

 自分の身だけを護ればいいというものじゃないんです。できるならば、周囲の人の安全も護れる精神を養う“護心術”であるべき。

 その究極が、「なんじの敵を愛せよ」「罪を憎んで人を憎まず」でしょう。

 これは別に綺麗事じゃありませんよ。

 敵を殺したり傷つけたりしたら自分も罪に問われる可能性がある。だから、無傷で制圧するのが上策だということです。

 太気拳の澤井健一先生は、「もっと愛のある組手をしなさい」と、お弟子さん達に言っていたそうです。

 太気拳と言えば、素手で顔面をぶち合う凶暴な流儀として恐れられていますが、単に相手を痛めつけて自分の強さを確認したがるような未熟な精神の人間になってはいけないという意味だったのでしょう。

 程度の差はあれ、武道・武術・格闘技の修行とは、そういうものですよ。稽古仲間を自分の修行を助けてくれる存在として尊重しなければいけません。

 その気持ちを他流に向け、無関係な人にも向ける・・・。だから、「敬天愛人」の精神が育っていくのでしょう。

 ただし、こうした言葉を上っ面で唱えていればいいというものではなく、逆説として戦いの厳しさを徹底して追究する姿勢が無いと、何にもならないですね。

 よって、私は本身の日本刀で修練し、実銃で訓練するためにエアガン、ガスガンで練習する訳です。

 実際にアメリカの特殊部隊の訓練学校ではエアガンを使ったりしています。実銃とほとんど同じ操作で使えるから採用された訳です。

 アメリカのコンバットシューティング(実戦射撃)の競技会で活躍する日本人シューターが、日本に居た頃はエアガン、ガスガンで競技会に参加し活躍していた・・・という現実もあります。

 昔のエアガン、ガスガンと比べて、今は命中精度も操作性も非常に高くなっていて、選べる機種も非常に多く、香港製のものも増えてきています。

 個人指導で使うのに良いものを・・・と思って、最近、行きつけのホビーショップ“タムタム相模原店”に行き、S&W M66コンバットマグナムの2.5インチ銃身と、MEUピストルを買ってきました。

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 M66は、次元大介の愛銃コンバットマグナムのステンレススチール版で、銃身が短く携帯性に優れたモデルです。

 日本人ガンマスター、イチロー・ナガタ氏が長く愛用していたのが、この銃でした。

 オーソドックスなリボルバーとして使いやすく、マグナム弾も撃てるので、これに慣れておけば大抵のリボルバーが即座に扱えるようになるでしょう。

 MEUピストルは、コルト・ガバメント.45の海兵隊カスタムで、戦闘用の拳銃として第一級のものです。

 競技用のガバメントが過剰なアクセサリーでデコレートされているのに対して、必要最小限のカスタマイズで、尚且つ、競技銃に引けを取らない精度と操作性を持つとして人気が高く、このモデルのガスガンが発売された時は、早々に売り切れてしまって私は買い損なっていたんです。

 が、年末に会員になっていたので会員向けメールがちょくちょく届くので、この度、スライドにスプリングフィールドアーモリーの刻印が入れられた限定版が少数販売されるとのことだったのです。

 店で見せてもらうと、メチャクチャ渋い・・・。

 タムタムさんはセールを頻繁にやってくれるので、買える範囲内だったので、「これは今買わないとすぐに売り切れるな~」と思って、M66と併せて買いました。

 ガバメントは、1911年に正式採用された銃であり、もう百年以上も改良され続けて現役という希有なセミオートマチック拳銃です。

 あの銃器発明の天才、ブローニングが設計した拳銃です。

 もともと、私はあんまり好きじゃなかったんですが、近接戦闘銃として最も信頼されている拳銃である・・・という事実を無視することはできません。

 ガバメントは、『ワイルドバンチ』『ビッグガン』『ゲッタウェイ』『ハンター』等、多くのアクション映画で主人公が愛用してきました。

 ルパン三世の銭形警部や、スチーブン・セガール、『ベイシティコップ』の世良さん等も愛用していますし、モデルガン・マニアで有名な俳優の渡辺裕之さんもガバメント好きを公言していましたね。

 私も数年前に買ったガバメントの多弾数カスタムであるハイキャパ・デュアルステンレス・カスタムが一番、性能がいいので愛用していたんですが、手の小さい私にはグリップが太過ぎるのが唯一の難点でした。

 だから、今回の限定版MEUピストルは、お店で観た瞬間、「コイツはいいぞ~」と思いましたね。

 ガバメントを愛用する人が多いのは、この拳銃は抜き撃ちに適しているからなんです。

 薬室に弾丸が装填された状態でセフティ(安全装置)をかけて携帯できる。この状態でホルスターに入れておいて、抜き出すと同時に親指でセフティを外して引き金を引けば撃てる・・・。

 これをコック・アンド・ロックと言います。

 当時のガバメント以外の自動式拳銃は、セフティの位置やデザインの関係上、これができず、安全のためには薬室に弾丸を装填しないままにしておかないと暴発の危険性があり、銃を抜いてからスライドを引いて薬室に一発弾丸を装填する操作が必要でした。

 コック・アンド・ロックは、西部で早撃ちに使われたコルト・ピースメイカーと同様(シングルアクションの拳銃なので、撃鉄を起こしながら抜いて、銃口を向けると同時に引き金を引く)の撃ち方ができる訳で、ジェフ・クーパーといった名ガンマンがアメリカのコンバット・シューティングを、このガバメントをベースとして発展させていったのです。

 特に拳銃による戦闘は至近距離で行われる率が高いとされているので、室内で正確に抜き撃ちできる訓練をすることが重要でしょう。これは仮にアメリカであっても射撃場で練習することができませんから、むしろ、逆に実戦的になるかもしれません・・・。

 銃を使った武術・・・そう・・・GUN-KATAですよ・・・。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
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