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近藤さんの突き

 昨年に引き続いて、今年も即興トランペット奏者として世界に名高い近藤等則さんの依頼で、近藤さんが講師を勤める東京経済大学で武術の講義をやらせていただきました。

 GW中に依頼の電話をいただいたのですが、どうも喉風邪をこじらせてしまって体調が治らず、当日も電車に乗ったら咳が止まらず、これは無理かな~?と思ったくらいでしたが、何とか国分寺駅に到着し、ホームでしばらく休んでいたら大分、落ち着きました。

 どうも、電車の中の弱冷房のエアコンで汚れて冷たい空気を浴びたのが咳の原因だったようです。

 シルバーシートで咳き込んでいると、隣の小母さんが「マスクを使いますか?」と親切に差し出してくれたのにも声が出せなくて応えられなかったくらい酷くて、正直、よく、あの状態でやれたな~?と、我ながらプロ根性を誉めてあげたいくらいです。

 この日は北島師範がどうしても仕事を休めなかったのですが、小塚師範代が有給取って助手に来てくれたので、何とかなりました。

 どうも、今度の体調不良はおかしなもので、咳や鼻水、喉の荒れなんかはあるものの、特に熱が出て身体がダルいということもないんですね。ただ、咳が出始めると止まらなくなってしまうので、あまり動けない・・・。

 松田孝子先生が来られた3日のメイプルホールの特別稽古の時も、翌々日の日曜の稽古の時も、ちょっと頑張って動こうとすると咳き込みそうだったので、ほとんど何もしなかったぐらい。

 なので、今回は小塚師範代が居てくれて本当に助かりました~。

 私、もともとパニック障害とかあるもんだから、頑張りたくても頑張れない体質なんで、それが逆に脱力技法を追究するのに役立ったりした訳だし、北島師範や小塚師範代、千葉師範代・・・と、活動を助けてくれる会員にも恵まれていますから、やっぱり、天の御加護があるんだろうな~?と、本気で思っています。

 最近、思うのは、縁が続く人とは元々の天運みたいなものがあるんだろう・・・ということです。続かない場合でも、縁があった時々は、その人が居てくれて助けられたということばかりでした。

 助けられたら助け返したいという気持ちはあるのですが、なかなか、それができる場合と、できない場合もあるものです。こういうのは個人の力技でどうこうできるものではないですね。

 まあ、嫌がらせや悪質な妨害とかもあるにしても、それもまた、こっちが発奮する材料になっているので、そういうのが全然無いと私自身も甘く考える悪い癖がつくかもしれないので、建設的に解釈していますが・・・。


 駅で小塚師範代と待ち合わせて大学へ向かい、待ち合わせ場所の校舎の外のベンチで座って待っていると、近藤さんが早めに来られました。

 簡単に打ち合わせをしていると、まず、日本の武術の歴史や特徴について話してから実技講習に入って欲しいということでした。

 この辺りのことも、不思議なことに、最近、小説の勉強を兼ねて武術と関連した歴史の勉強とかしていたのが役立っていて、先日の『KARATE・BUSHIDO』誌の編集長氏の質問に答えたのも同じようなテーマでしたし、ちょっと出来過ぎなくらいのタイミングではありました。

 時間になって講義室に入り、近藤さんの御紹介で、まずは日本武術の成り立ちとか特徴について少し話しました。

 こういうのは説明するのは意外と難しいですね。私は日本の武術だけを研究している訳ではないので、必然的に外国からどのように武術が伝わってきて、それが日本の中でどう独自の発展をして今に繋がっているのか?ということまで話したくなるんですが、それをやったら時間がいくらあっても足りなくなるからです。

 聞いてる方だって、関心があれば別ですが、関心が無かったら退屈極まりないでしょうから、実技講習の方が楽なんですよ。大抵の場合、面白がってもらえますから・・・。

 それでも、ざっと解説してから、日本武術の特徴について、かなり大胆に自説を披露しました。

 それは、「日本の武術は、本来、受け技、攻撃技が一体化している」ということ。

 この点について話して、それを実技ではどのように使うのか?というのを、本来だったら剣で説明したいところなんですが、人数も多いので、“中段突きに対する下段払い受けからの交叉捻り突き”を二人組みになって簡単にやってもらいました。

 もっとも、これはちょっと強引過ぎましたね。

 小塚師範代も言っていましたが、我々は普段、武術に興味津々の人達を相手に解説したり指導したりしている訳です。興味の無い人を相手にすることは、まずありません。

 たまたま、近藤さんの講座を受講している学生さん達にとっては、「武術って何やるの?」という感しかないでしょう。

 思い返せば、私も学生時代にワクワクしながら講義を受けたという記憶はまったく無かった訳で、「なんか、タリ~な~・・・」みたいな感じ以上でも以下でもないと思います。

 昨年はまあまあ面白がってもらえましたが、今年は受講生もほとんど新しくなっているそうなので、どうしたもんかな~?と、私もちょっと考えてしまった訳です。

 ただ、近藤さんがゲストに恥かかせちゃ~ならん?といったサービス精神で、率先して動いてみせられ、新体道で鍛えた突きをビュバッ!と繰り出して見せられたのには、私も小塚師範代も、「何か、得したね」と・・・。

 そうなんですよ。近藤さんはアーティストであると同時に新体道で鍛えた武道家でもあるんですよ。何か、野性動物のような迫力で、常にオーラが灼熱しているみたいに思える人ですね。

 そうだな~、シルバー仮面ジャイアントが初めて戦ったサザン星人みたいな・・・って、相変わらず、特撮オタクしか判らない譬えでスマンです!

 今イチ、ノリが悪い様子だったので、「ここは、やっぱ、十八番でいくか?」と、続いて寸勁、合気とやっていきましたが、やっぱり、経験の無い人にとったら、合気的な技が一番、興味を持ってもらいやすいみたいですね~?

 やっぱり、指合気なんかは、誰でも驚くみたいですし、最低限、「武術は筋力ではなくて脱力して重心移動力を使う」ということだけ覚えていてくれれば、将来、役に立つかもしれませんから・・・。

 最後の質問タイムでは、意外と皆さん、疑問を次々にぶつけてくれたので、割りといい感じでしたね? セミナーなんかではあんまり質問する人はいないんですが・・・。

 ただ、いつも言われるんですが、「練習ではできても実際にはできそうもない」ということなんですが、「はい、その通りですが、こういうやり方があると頭に入れておくだけでも危機にあった時の気持ちが変わるでしょう」みたいに答えておきました。

 実際、武道を何年やったところで、殺意のある人間に襲撃された時に冷静に対応できる人は稀れでしょう。私だって、どうなるかは、そういう場に遭遇してみなければ解りません。

 ただ、知識として対処の仕方を何通りも知っていると、危機に遭遇した時に慌てないで冷静に考えられるのは確かです。いきなりナイフで襲いかかられたりした経験はありませんが、そうなりかかったような経験は何度もありますし、痴漢とかストーカーに狙われてる女性とか、何度か助けたことありますから。

 暴力がいけないことなのは当然なんですが、でも現実に暴力に遭遇することは誰でもある訳です。話して解らない相手や、理不尽なことを押し付けられることも世の中で生きていれば、いくらでも体験することがあります。

 私は何も暴力で解決しろと言いたい訳ではありませんが、理不尽な暴力から防衛する技能は持っておくべきだと言いたいだけですね。

 あっ、だけど、憲法9条を変えろ!なんてことは言いませんよ。

 戦争を放棄するというのは人類の目指すべき境地であり、それを、現状に合わせて現実主義的視点で変えよう・・・なんてするのは愚策だと思いますね。

 国家の防衛を考えるならば、日本という島国に住む我々の先祖が培ってきた文化や精神をこそ示すべきであり、他国へのアピールの仕方をもっと考えた方がいい。

 日本の本質は「和魂」ですよ。

 日本の武術は「和して同じず」の精神がある。それは敵を一方的に殲滅すればいいというものではない。

 私は戦う技能も意志も無いのに国防を語るような人達が吐き気がするほど嫌いです。

「他国から侵略されたらどうするんだ? そのために自衛隊を国防軍にするべきなんだ」なんて考えを、自衛隊員全員が持っているとは思えません。国を護るために実戦を勝ち抜く覚悟がある人は、ごくごく一部だと思います。

「自衛隊は安定した仕事だから・・・」という程度で“就職”した人が大半ではないでしょうか。否定する人は多いでしょうが、本音はそうだと思いますよ。

 命の奪り合いをするということに関する認識が甘過ぎますね。自分がやったことないから、軽々に言えるんですよ。

 戦う意志の無い人達を戦わせて、自分達は天下国家を論じて民衆を洗脳するだけで国士のような顔をする・・・そういう連中が私は大っ嫌いです!

 国防の必要性を論じる者は率先して自ら武器を取って戦う訓練をすべし! それができない者に国防を語る資格は無し! 私はそう考えます。


「他国に侵略されたらどうする?」という論議の前に、侵略されないような外交のやり方を探らねばならないし、この辺は、アベさんは危なっかしいな~と思いますね。やっぱ、権力握ってる人間の発想しかできないし、「国を護るために、私の代わりに戦って死んでください!」って、言ってみたらどうでしょう?

 先日、桜井さんがBSの番組で話されていたのを見ましたが、やっぱり上から目線の人なんだな~と思いましたね。庶民の気持ちが解ってないな~と思いました。ちょっと、がっかりしました。

 民主党も馬鹿だったけど、自民党も五十歩百歩。大挙して靖国参拝する議員たちという図を今、この時期にやれば、格好の火種を与えるだけでしょう? それでなくともアベさんの価値観外交というド下手な戦略にジリジリしてるのに・・・。

 正論だと言っても、戦略も無いのにやっちゃダメなことがあるんですよ。

 世の中、論理じゃ動きません。人間は感情が思考を優先するんです。中国・韓国に於ける日本の印象の悪さは、中国人、韓国人の感情に鈍感過ぎるからですよ。

 それが国家に洗脳された結果だとしても、まず国民の感情を考えていかなきゃ~、洗脳は解けません。

 そういうのをすっ飛ばして国防を語るのは愚の骨頂なんですよ。自衛隊の軍備を過信するのは平和惚けの判断でしょう。

 もし、戦争となれば、中国にしろ北朝鮮にしろ、まずは先に工作員潜り込ませるでしょう。内部から撹乱されたら正面きって戦う軍備も役に立たない。

 私が武術の実戦に拘って研究してきたのは、日本に侵略軍が入ってきた時にゲリラで戦うことを想定しているからです。

 でも、国家のためだの何だのじゃ~ありませんよ。国家の権威? そんなもん、知らね~よ!

 日本という国が無くなっても、日本人のDNAが残ればいいんですよ。私は日本人は素晴らしい民族だと思っています。拝金主義と権力指向で心を失った連中以外は・・・。


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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