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游心流の技はどんなものか

・・・と、よく聞かれるので、ざざっと書いておこうと思います。

1,理合(戦闘理論)

「読みと交叉法によるカウンター理論。攻防の完全一致。打撃から逆技・投げ技・絞め技・ツボ攻め等の連環技法。崩しを利用した敵の弱体化。脱力技法による崩しと発勁。武器術と体術の一体原理。スリ足歩法による角度攻撃法・・・etc」

2,体術の使用技

手技(受けと攻撃が一体化し、差し手と崩しを利した打撃から逆関節や投げに繋げる)
「正拳・縦拳・裏拳・鳳眼拳・龍頭拳・骨法拳・拇指拳・貫手・平拳・把子拳・掌底・鉤手・蟷螂手・月牙手・吊手・鶴嘴拳・手刀・背刀・前腕打・内腕打・肘当て・回し肘当て・肘跳打・鞭手・掻き手・掴み手・巻き手・差し手・捻り手・肩当て・連環打・挟み砕き・合わせ突き・劈掌・崩拳・鑽拳・・・etc」

足技(蹴り技は死角から出したり相手を崩しておいて蹴り、蹴った後も変化する)
「前蹴り・前蹴上げ・踏み蹴り・足刀蹴り・膝蹴り・内回し蹴り・外回し蹴り・ロー・ミドル・ハイ・後ろ回し蹴り・鉤蹴り・後ろ蹴り・二起脚・旋風脚・足尖蹴り・金的蹴り・斧刃脚・前掃腿・後掃腿・暗腿・震脚・連環脚・・・etc」

投げ技(投げ技は崩しと一体化しており、単体では用いない)
「裏投げ・小手返し・入身投げ・四方投げ・岩石投げ・巻き投げ・蹴り崩し等」

逆技(技の流れの中で複合的に用いる)
「指・手首・肘・肩・首・背骨・膝・足首等」

絞め技(これも逆技と複合させたりして用いる)
「顔面・首・胴体等」

ツボ攻め(技の流れの中で敵のコントロールに使う)
「顔面・首・腋の下・胸・腹・背中・腕・手・脚・足等」

急所(敵のスキを作ったり、一撃で倒すのに使う)
「眼・鼻・耳・口・頭髪・後ろ首・喉・鎖骨・金的・肛門」

3,武器術

棒術(棒の寸法によって使い分ける)
「六尺棒・杖・半棒・カリスティック・八寸拉ぎ」

日本剣術(居合を中心とし、日本刀の種類で使い分ける)
「短刀・脇差・大刀・大太刀・長巻・薙刀・直槍・十文字鎌槍・仕込み杖・二刀」

琉球武器術(参考として使い方を学ぶ)
「ヌンチャク・トンファー・釵・スルチン・二丁鎌」

中国兵器術(参考として使い方を学ぶ)
「刀・剣・双剣・棍・槍・三節棍・九節鞭・子午鴛鴦鉞・鉄扇・峨嵋刺」

暗器術(護身術として研究)
「隠し槍・南蛮千鳥鉄・鎖鎌・分銅鎖・角手・鉄刀・手裏剣・コブタン・・・等」

射撃(現代戦闘に必須のものとして操作法を学ぶ)
「リボルバー・セミオートマチックピストル・ショットガン・サブマシンガン・アサルトライフル・ライフル(これらはガスガン及びエアーガンにて練習)」

弓術(参考として使い方を学ぶ)
「和弓・アーチェリー・ボーガン」

ナイフ術(日常的に使う道具としての使い方と戦闘術としての使い方を学ぶ)
「サバイバルナイフ・ダガーナイフ(模擬)・バタフライナイフ・カランビットナイフ・ナイフの製作法等」

4,流儀の研究

中国武術(套路の分解研究)
「太極拳(簡化24式・総合99式・呉式・陳式)・八卦掌(程派・尹派・馬貴派・劉派・宮派)・形意拳・意拳・心意六合拳・八極拳・通背拳・詠春拳・白鶴拳・蟷螂拳・酔拳・・・etc」

空手(型の分解研究)
「新体道空手・松濤館・沖縄剛柔流・フルコンタクト空手(極真・芦原)等」

合気(各派閥の技法の差異を研究)
「合気道・大東流・八光流・新体道・円天流道術等」

古武術(参考研究)
「剣術(新陰流系・一刀流系・神道流系)・居合術・柔術・槍術・杖術・棒術・薙刀術・十手術・手裏剣術等」

その他(参考研究)
「カリ(エスクリマ)・(ペンチャック)シラット・カポエィラ(アンゴーラ・ヘイジョナール)・ムエタイ・カラリパヤット(ケーララ)・アメリカン武術・ロシアン武術等」

5,武医術

武道整体(天神真楊流・神道揚心流)・活法(天神真楊流・竹内流)・気体調整法・立禅(意拳養生功)・走圏(八卦掌)・肥田式・丹田歩法・気功・ヨーガ・カイロプラクティック(ディバーシファイド・トムソン・ローガンベーシック)・SOT(仙骨後頭骨療法)・MRT良法・キネシオロジー・野口整体(活元運動・愉気法)・食養(マクロビオティック・森下式)・鍼灸(石坂流及び杉山流和鍼)・・・等々


・・・等々、ざざっと、こういう具合のことを研究及び実践していきます。

 もっとも、うちの会員さんでこれを読んだ人の大半が、「げげっ? こんなに沢山やってるの?」と驚かれると思います。

 実際に私が教えているのは、20年以上に渡るこれらの研究の末のエッセンスを指導しているからです。

 例えば、以前は普通に格闘技(ボクシング・キックボクシング等)の技も研究していたんですが、交叉法で組み合わせると問題点が出てきたので、競技格闘技の技術は除いてしまったのです。

 ですから、攻撃側はわざと使う場合もありますが、こちらでは距離を取って打撃を繰り出すというのはやめてしまいました。長年の癖でやってしまう人も、今は厳しく矯正させています。

 それをやってしまうと結局は体力勝負になってしまうからです。こんな戦い方では弱者が屈強な者に勝つことはできません。そんな武術では学んでもつまらないでしょう?

 また、普通の武術は型の稽古を延々とやる訳ですが、うちの場合は“分解組手”、つまり、実際に技を約束組手で掛け合うことが中心になります。

「自由組手をやらないと実戦で使えないのでは?」と、よく聞かれるんですが、こういう疑問は武術の稽古法を理解していない人の誤解なんですね。

 自由組手をやるとどうしても攻防がシーソーゲームになってしまうのです。これでは武術の戦闘理論を体得することができない・・・と私は考えます。

 初心のうちは「実際に戦うと相手は自分の都合よく動いてくれない」という現実を理解するのに意味がありますが、中級以上になってもやっていたら武術の理合を体得するには害になってしまいます。

 つまり、無意識のうちに相手の動きに合わせて動くようになってしまうので、戦術が崩れてしまうんです。これだと、結果的に体力勝負になってしまいます。

 それを楽しみたい人なら別にいいんでしょうが、武術の勝負は負けたら人生終わりなので、とにかく何が何でも勝たなくちゃなりません。そのための戦術なのです。

 戦術を抜いた技の練習だけやっていたのでは武術にはならないのです。

 うちの場合は、読みによって先々を取っていくことによって自分が一方的に技をかけるので、徹底的に“先を取る”訓練をすることによって“相手に何もさせない”という境地を目指しています。

 無論、いかに先を取っても相手を倒す力が無ければ逆転されてしまいます。

 なので、一撃必殺の威力を得るために徹底して発勁の威力を求めます。

 ちなみに、一撃必殺の威力は自分の筋力に頼っても獲得できません。重心移動によって生じる絶大なエネルギーを加速させて打ち込むことで身体条件に左右されない強大なパワーを生み出すことができます。

 これを得るために游心流では脱力技法を使いますが、全身を極力脱力させておいて、体内の重心を急加速させて一点に集中して打ち込むのです。筋肉に力を入れてしまうと重心の流れをストップさせてしまうので、逆に体内でパワーをストップさせてしまうことになります。

 体内の重心移動のスピードを加速させるために脱力させているのであることを誤解してはなりません。

 逆説的に、脱力しておくことで相手の攻撃力を“受け止めず”、力を流して無効化してしまうこともできる・・・という一石二鳥の効果があります。

 脱力技法こそ攻防一体の理想的武術技法なのです。

 一般的に多くの武道格闘技では筋力を駆使するのですが、筋力を駆使する場合、個々の身体パーツに負担がかかり故障しやすい面があり、年齢を重ねることで出力の度合いが落ちていってしまいます。

「故障しやすいから鍛えなくてはならない」と考える人が大半でしょうが、鍛えて強くするのはバランスの取り方が難しく、結果的に肉体年齢の老化を止めることはできません。

 それに、このような考え方は、「相手の力に打ち負けてはいけない!」という対抗性の思考があるから発想される訳です。

 武術の高級技法は発想の転換によって成立しています。

 負けて勝つ!・・・のです。

 つまり、相手の攻撃してきた力を受け止めようとせず、柔らかく受け流したり、フワッと躱したりしつつ、同時に反撃していくのです。

 私が親しくしていただいている中国人の太極拳の先生は、「太極拳は9割り負けて、相手に勝ったと思わせておいて、そこから逆転するのです」と言われていました。

 この言葉が大きなヒントになりました。

 武道・格闘技を愛好している人は、ほぼ例外なく「強い方が勝つ」と信じているのですね。だから、「どっちが強いか?」ということに異常に拘り、ちょっとでも強いと思われるよう虚勢を張りたがります。

 ところが、本当に術の点で優れている人は、「自分は弱いですよ」と平然と言い、自分の負けた話でも気負いなく話したりできます。

 武術がパワーやスピード、試合経験とは別のところで勝負がつくことを知っているから、余裕がある訳です。

 簡単に言えば、相手の弱点が観えているから、どんなに強がっていても実際に勝負すれば勝てる・・・と思っていたりする訳です。

 事実、優れた武術家は相手が一見、弱そうに見えても、さーっと観察して実力を隠していないか?とかまで洞察してしまう訳です。

 特に武術家の中には徹底的に実力を隠して微塵も強がって見せない人も居るからです。

 だから、話している内容でその人の実力が判ってしまう・・・というものもありますし、よく昔の武術家の話で、「道ですれ違っただけで相手が名のある武術家だと見抜いた・・・流石は達人だ・・・」なんて話があるんですが、そんなの当たり前なんですよ。

 それが洞察できないような武術修行者は三流以下ですよ。

 こういうのも含めて“読み”と言います。“読み”ができない者は武術を体得することはできません・・・。


 近年、脱力することの有効性が知られるようになってきましたが、そのうち運動理論そのものが大きく変わることになるかもしれませんね。

「游心流とはどういうものなのか?」「武術ってどんなものか?」という御質問を多く頂戴するのですが、ここに書いた事柄を知識として頭に入れた上で練習に取り組んでいただければ、体感するものも違ってくるでしょう。御参考にしてくださいませ・・・。


PS;廃盤になっているDVDを御注文される方が時々いらっしゃるのですが、何しろ家内産業で作っているので、何年も続けて出せないんです。「内容が古くなってしまった」とか、「研究が進んで間違いが露呈してきた」といった理由もあります。できましたら最新作を一番買っていただきたいんですが・・・特に戦闘理論が欲しいと言われる方がいらっしゃるのですけれど・・・これは意味が解る人にとっては良い意味でも悪い意味でも物凄く価値があるので、あんまり表に出してはいけないんじゃないかな~?と思って、廃盤にしました。もちろん、うちに入会して人柄に問題が無ければ、もっと何十倍でも教えるんですがね~。

PS2;来年の月例セミナーの一括予約申し込み、受付中です。申し込んで受講できなくなった方は回数分の個人指導もできますので、安心してください。武術は自分ができるようになれば、何が間違いで何が本当なのか?という判別は自然につきます。できない人間が推測で論じることはまったく無意味です。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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