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映像作品の感想

 剣武天真流の教範本とDVDを、天真會の吉田晶子先生から贈って戴きました。

 何と、日本語と英語の解説が入っていて、編集作業は吉田倫子さんがされたそうなんですが、非常に丁寧な仕事ぶりで、プロでもこれだけはできないんじゃないか?と思いましたね。

 倫子さんが新体道から天真流・・・と、一貫して青木先生の技を修練してこられているので、その思想的背景から理解した上で書かれていて、これだけの水準になったんだと思います。

 武道の教本作りは専門的な知識がいるので私も「何でも聞いてくださいね」と言っていたんですが、一度も頼らず独力で仕上げられていたのですから、さぞや大変だったろうと思います。

 が、技もともかく青木先生の到達しているアルタードステーツ(変性意識)状態での悟得した内容に関して、変に武道的な解説をしては誤解が広まる危険性もあるので、遠慮されたのかもしれませんね。

 もっとも、私も実は精神世界方面のことは詳しいんですけど、知識と具体的な体感では決定的な差がありますから、やはり倫子さんでなければ書けなかったでしょう。

 実際に、新体道時代の青木先生のお弟子さんには、武道的な指向が強いために禅で言うところの魔境に陥ってしまった人達も居る様子です。

 これは気の武術を標榜する団体では避けて通れない問題です。要するに、修行していると深層心理に眠っていた本人の欲望が剥き出しになってしまってコントロールが利かなくなったりするんですよ。

 本当に別人のようになってしまったりするのですね。うちも何人か居たけどね~。本当に恐ろしいものです・・・。

 だから、基本的に善性の強い人間でないと気の武術をやるべきではないんです。どんどん誇大妄想が膨らんでしまう万能感に支配されてしまうから・・・。

 まあ、この手の人達は途中で脱落してしまいます。それを抜けていかないとダメなんだけど・・・。


 結局、私が長く青木先生とお付き合いさせて戴いてきて思ったのは、武術の技に関しては江戸時代に隆盛しながら僅か三代で消滅してしまった無住心剣術の再現であったのだろうと思っています。

 無論、形としてはまったく違いますが、心法の剣を、心法の拳にしたのが新体道であり、それがさらに心法の剣へと回帰していったのが剣武天真流なんだろうと思います。

 日本の武の本質は、やはり剣に行き着きます。

 青木先生が剣武天真流を創始する直前、随分、剣術談義をしたものでした。

 当時、私も独己九剣の型を纏めて游心流のシステムの完成形を目指していましたが、奇しくも時期が同時期だったのです。

 また、田中光四郎先生が小太刀を中心にした日子流を興したのも同時期でした。

 その後、より本質的な研究のために私は新陰流転會に入門しましたが、日々、自分の考えが間違いでなかったことを確信していっています。

 剣術を理解できれば他の武術は全部解ります。私はそこまで断言します。

 日本剣術が武的心身を自然に錬磨していってくれるシステムを秘めていたということの発見が、私にとっては交叉法を教わって以来の最も重大な衝撃でした。

 中国でも剣は武術の王道だとされていて、大抵の門派が剣術を伝えていますね。

 素手では到達できない境地があるんですよ。読み・先を取る・間合・交叉法・・・といった武術の理合は剣術が養成したものであり、素手の格闘からは芽生えないんですね。

 理合を抜いた技なんか実戦の役には立ちません。生まれつきの膂力に潰されてしまうのがオチでしょう。そんなものは武術じゃないんです!

 もっとも、うちの会員にも剣にさっぱり興味を持たない人も居ます。が、それは根っこの無い“挿し木”を求めるようなもので、成長しないんですよ。

 ここでインフォメーション! 3月9日の月例セミナーでは、この理合の中でも最も大切な“読み”の基本である“目付け”をやります。これを解ってるだけで戦い方が別次元になります。真に体格体力を超えた名人達人の境地に達するには、“読み”を磨くのが第一条件!

 そうですね~、辟邪剣法や葵花宝典に於ける「奥義を極めるには、まず最初に去勢すべし!」ってのと同じようなもんかな~?(極論過ぎ)

 それから敵をビビらす眼法なんかもやります。心の一方の正体がコレだったのかも?

 インフォメーション、おしまいっ!


 剣武天真流は、既に80人を越えて年内には100人を越えるだろうとのことでしたが、新体道が停滞してしまっていることと比べると、やはり青木先生が直接指導して育てた人達が中心になっている状況は大きな意味を持っているように思います。

 それにしても不思議なのは、新体道は、何故、ここまで衰退してしまったのか? フィリピンに行かれた岡田先生は2000人のお弟子さんがいるそうですが、海外の新体道は岡田先生が特別で、他はさっぱり増えていない様子です。

 私が思うには、青木先生が表に出ないようにしてしまったことが決定的だったのではないでしょうか?

 もし、青木先生が前面に立ったまま活動を続けていたら、新体道は、合気道のように、とっくの昔に現代武道の一角を占める大組織になっていたと私は思います。

 ともあれ、これからは天真會が青木先生の正統な後継者となっていくのは確実だろうと思います・・・。


 さて、それでは最近観た映画などについて、感想を書いてみます。

『特殊身分』
 ドニー・イェン主演で、谷垣健治さんが『映画秘宝』の連載で何度も採り上げていた作品ですが、香港土産に会員さんがDVDをプレゼントしてくれたので観ました!
 字幕が無いのですが、ポリスアクション映画だから無問題! もう、谷垣さんが「絶対、スゲーのにしてやるっ!」と燃えていた通り、物凄いアクションのツルベ打ちで大満足ですよっ! 思うに、これはドニーさん版のジャッキーの大傑作『ポリスストーリー』と考えて良いでしょう。ドニーさんも凄いけど、女刑事の大活躍っぷりは、『ポリスストーリー3』のミシェール・ヨーを彷彿とさせます。こりゃ~、ホント、凄いです!

『ザ・トーナメント』
 ムービープラスHDで放送していたのを見ましたが、ちょっとビックリ!のアクション・エンターティンメント。ケリー・フーの女殺し屋を中心に、妻の復讐を誓う殺し屋を軸にしてストーリーが転がる“殺し屋世界一決定戦”?という、ルパンや鈴木清順監督にありそうな話。流行のパルクールも採り入れた格闘と銃撃のアクションがテンコ盛りで私向きですね。人間を盾にアサルトライフルの弾丸を防ぐのはヘン?だけど、全編通してダレない疾走感はなかなか・・・。

『岩合光昭の世界猫歩き』
 NHK-BSプレミアムの猫ドキュメンタリー。カメラマンの岩合さんが世界中の猫を撮影して歩く紀行番組なんですが、猫好きの私にとってはたまらん! 『猫侍』と『猫ピッチャー』も、アニマルプラネットの『もふもふ子猫』も、フジテレビのめざましテレビの『土曜日のニャンコ』も見てま~す。犬も好きだけど・・・やっぱり猫が好き!

『本部流御殿武術・体術編』
 クエストから出ているDVDですが、あの上原清吉翁に学んだ池田守利先生が本部拳法と御殿手の技を実演解説しています。御殿手は、こういう具合にカリキュラムが公開されたのは初めてなんじゃないでしょうか? 舞踊の動きが武術的にどう使えるのか?というところが一番、興味深いですね。また、池田先生の合わせ技のタイミングの速いこと、速いこと・・・。取り手技の容赦の無さもお弟子さんの尋常でない痛がり方で一目瞭然ですね? いや~、私は可哀想であそこまで会員にできないな~・・・。

『新・笑傲江湖』
 金庸先生の代表作のリ・イマジネーション作品として作中最強のキャラでありながらアッサリ死んでしまう東方不敗に焦点を当てた、90年代初頭にトンデモ香港映画としてカルト的な人気を博した『スウォーズマン』を念頭に置いたのかな?と思っていたら、案外、原作に忠実だったりもしてます。途中で崖から落ちて死んだと思っていた東方不敗が実は生きていて最終回では毒に侵されて絶命したヒロインを救うために自分の心臓を提供するというムチャぶりな展開。結果的に愛した相手と結ばれるために心臓だけでも・・・みたいに考えていたのか?とか思ったりするとコワイです。心臓が無いのに葬られた冷たい湖底で目を開く金子監督のゴジラみたいな展開や、生き残った林平之が幽閉されていて呪いの言葉を吐くところとか、続編が作られてもおかしくないような・・・。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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