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洞察力を磨く

「日本武術の最も重要な事柄は何か?」と問われるなら、私は「それは“読み”です」と答えます。

 つまり、如何に相手の本質を洞察するか?という点にこそ日本武術が培ってきた極意がある・・・と思うのです。

 これは、まずは観察力が必要であり、次に“裏読み”の能力が必要になります。

 日本人は、特に本音を隠して建前としての外側の形(型)を重視しますけれど、言わば、それは“虚”であり、虚と虚でコミュニケーションを取ろうとする、おかしな習慣がある訳です。

 だからこそ、虚の形に隠された本音の“実”を洞察することが大切なのですね。

 もっとも、常にそんなことをやっていたら疲れるばかりで、疑心暗鬼になってしまいますよね?

 家庭の大切さというのがそこにあるのかもしれません。

 つまり、遠慮なく本音を出していける家族が居てこそ、精神衛生が確保される・・・。

 私は独り者なんで家族がいません。その代わり、本音で話せる友人は沢山います。

 なので、人間関係でストレスを溜めることはあんまりありません。と言うか、ストレスの溜まりそうな人とは付き合わないようにしている訳です。

 普通の勤め人じゃないからできることかもしれませんが・・・。


 さてさて、先週、陽明学研究家の林田明大先生の御紹介で、林田先生が教えておられる方とお会いしました。

 何でも、宇城塾に通っておられるそうなんですが、私の本やブログを読んで、私の主張していることに賛意を覚えたので、会ってみたいと思われたそうです。

 ま~、大抵、「人の悪口ばかり言うような性格の悪い人とは会いたくない!」と言う人ばかりなので、こういう具合に直接、会って話を聞いてみようとする人は稀です。

 遠方にお住まいなので、都合を合わせるのに林田先生にはお骨折り戴いたんですが、体調が優れない中、わざわざ渕野辺まで同伴して来られました。

 若い頃は暴れん坊だったとか聞いていたので、こりゃ~、いっちょ、久しぶりに手合わせも・・・?とか思ったりしていたんですけれど、林田先生がいろいろ話されていたからでしょうね? 最初っからフレンドリーでちっとも疑っている様子はありませんでした。

 ただ、私としては疑って来られても構わないんですよ。

 逆に私の言うことが百パーセント正しいと信じて来られても困惑してしまうんですね。

 私は根本的に、“信じる信じない”という二者択一の考え方をしない人間で、事実は何か?ということしか関心が無いんですよ。

 私が宇城氏を批判しているのは、いろんな周辺情報も無関係ではありませんが、むしろ、本の写真や動画で見た宇城氏の技?と、その説明に権力者志向を感じるからですね。

 早い話が時代遅れの80年代末の企業研修で流行った自己啓発セミナーの焼き直しみたいに見える点に、「そんなの武術と関係ないじゃん?」と言いたい訳ですよ。

 また、以前のようなフィードバッグ理論くらいまでなら、まだいいけれど、昨今の“気”の理論を唱える氏の恐るべき無教養さに唖然としてしまう訳ですよ。

 せめて、先天・後天・陽・陰・天・地・経脈・内修・外修・ケガレ・地脈・風水・五行・・・くらいの概念は使って説明して欲しいですよね~?

 何か、何でもかんでも“気”の働きなんだと言ってるだけみたいで、40年くらい前の武道の世界で流行った考えですよ。

 青木先生松田先生の唱えた気の理論のような芳醇な宇宙観が全然無い!

 田舎の体育の先生がはしゃいで唱えてるレベルで、聞いてて恥ずかしい・・・。

 うちの会にも宇城氏のセミナーに行ったことある人が何人か居ますが、「とにかく、さっぱり身につかない。具体的なやり方を教えず気で説明されるから、何をどうすればいいのか解らない。困っていると「お前は素直じゃない」と人格否定されるから、疑問を言えない・・・」といったことを皆、言います。

 一人だけなら、そいつが嘘ついてる可能性もありますが、こんなに誰もが言うのでは、疑問の余地が無いでしょう。

 つまり、教える気持ちが無いのか、教える能力が無いのか?のどっちかです。

 必ず言うらしいのが、「これはサンチンをやらないとできない!」といって何人もに抑えさせておいて一気に崩して見せるそうですが、私が実験したところ、別にサンチンとは関係ありません。相手がガッチリ固まっていさえすれば、重心移動を使えばどうとでもできます。

 これも、その人に実演して教えたら、両目と口を真ん丸にして固まってました。

 つまり、宇城氏のやっているパフォーマンスは重心操作のコツで簡単にできるものばかりで、その仕組みを教えないまま気の作用なんだと信じ込ませることで信者を増やしているんですね。

 甲野氏の成功を見ていて自分なりのやり方を工夫したんでしょうね?

 ま~、物まねですよ。甲野氏の・・・。

 ただ、宇城氏の場合、目標は宇城帝国建国?なんじゃないですか? 権力志向が露骨な分、危険な匂いがしますね~。

 林田先生は、私に聞く以前から、お弟子さんが宇城氏に心酔しまくってる様子に「危ないな~」と感じていたらしく、私に裏話を聞いて、確信したみたいですね。

 私だって若い頃に甲野氏を信じた時期があるし、騙された~と感じたことは何度もありますが、そこから抜け出さないと真実は見えてこないですからね。

 やっぱり、物事は信じる信じないで受け止めてはいけないんですよ。

 重要なのは、常に真実は何か?と追究する姿勢ですよ。

 世の中は真実を握ってる権力者が真実を知らない民衆を騙して支配しようとしてきた歴史の繰り返しでしょう?

 その仕組みを解っていて、そこに乗っかろうとする人間と、そこから離れて我が道を歩こうとする人間・・・私は迷わず後者を選びますね。

 だって、カッコイイでしょ?


PS;『宮本武蔵』の時代考証間違いで気になったのは、柳生の家紋が“二蓋笠”になっていた点・・・。この家紋は江戸柳生の宗矩が千姫強奪を図った坂崎出羽守事件の始末をつけた時に坂崎家の家紋を貰ったものなんです。もともとの柳生の家紋は“地楡(ワレモコウ)”で、石舟斎以降の尾張柳生家の家紋は当然、こっちなんです。これは薔薇科の植物で秋の七草の一つ。秋に赤い花をつけるそうです。一方で武芸考証で感心したのは、武蔵が次々に敵の刀を奪って斬るシーン。多数と戦う時はこうすべきだと思っていたら、流石、谷垣監督だな~。ありそうで無かったシーンですよね。沢庵が小手返しで武蔵を投げ飛ばすシーンは笑っちゃったけど、面白いから、いっか~?

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
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