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ゴジラと日本神話

 ゴジラ生誕60年を記念して、怪獣バカの端くれとして、少し評論を書いてみたいと思います。

 題して、『ゴジラはスサノオノミコトだった!』・・・


 初代ゴジラは、大戸島に伝わる伝説の神獣ゴジラ(呉爾羅)であったという基本設定は、深海に棲む怪物が定期的に浮上してきて陸に上がり、家畜や人間を襲って食べるという現象に対する神話的な解釈として成立していました。

 生け贄を捧げて神楽を舞って鎮魂する・・・その様子は、異界からやってくる神(マレビト)を祭って、送り返す儀礼のオーソドックスな形態です。

 このような祭りは、ニライカナイからやってくる神を想定した沖縄や奄美群島の祭りに共通しますが、古代の神とは福よりは災いをもたらす恐怖の対象という側面があり、キリスト教やイスラム教の唯一神のイメージとはまったく別物です。

 人間的なものではなく自然の象徴の側面が強いでしょう。

 大雨、突風、地震、津波、雷、旱(ひでり)等をも象徴するものです。

 だから、祭りという鎮魂が必要になるのです。

 生け贄という風習も、自然災害では必ず犠牲者が出ることから、先に命を捧げることで被害を免れようとする発想が先にある訳ですね。

 さて、本題です。

 スサノオノミコトは、アマテラス、ツクヨミと並ぶ日本神話の中心になる三主神の一人ですが、その性格は二面性があり、荒ぶるヤンチャな弟が姉のアマテラスを困らせる描写でおなじみです。

 この秩序を破壊しようとする性格は、まさにゴジラそのものであり、スサノオが海の神である点も、海から現れて海に帰っていくゴジラに当てはまります。

 しかし、その困った破壊者であるスサノオが旅に出て、ヤマタノオロチという強大な怪物と対決することで英雄神としての新たな性格を得ます。

 もう、お解りでしょう。

 荒ぶる怪獣ゴジラが、宇宙からやってきた金色に輝く三ツ首の竜“キングギドラ”に出会って対決することで、正義のヒーローへと性格が変わっていくのです。

 それまでのゴジラは、人類を脅かす存在“禍ツ神(マガツカミ)”としての性格の方が強く、『ゴジラの逆襲』では暴竜アンギラスと、『キングコング対ゴジラ』では南海の魔神キングコングと、『モスラ対ゴジラ』では巨大蛾怪獣モスラと戦いながらも、一貫して禍ツ神としての性格でした。

 キングギドラがヤマタノオロチをイメージして創作された怪獣であることは衆知の事実ですが、それは無意識にゴジラの中に眠っていたスサノオの魂を呼び覚ましたとは考えられないでしょうか?

 さらに、ゴジラがスサノオ、キングギドラがヤマタノオロチだとすれば、アマテラスは何か?

 もちろん、モスラです。

 モスラは純然たる善の象徴であり地球の守護神としての性格を持っており、平和を護るためにのみ戦う神獣です。

 それは、平和な南方の島、インファント島の守護神であり、妖精的な存在である巫女の双子の小美人を連れているのも神としての揺るぎない性格を持っています。

 余談ですが、平成ガメラ・シリーズに於けるガメラが四神獣の一つで北を護る玄武に相当し、南を護る朱雀に相当するイリスと戦ったのも、非常に神話的な展開でしたが、残る西の白虎と東の青龍が登場しないままだったのは残念な感じがします。

 ちなみに、この平成ガメラの設定に違和感を覚えた人も多かったそうです。「オカルトかよ?」って・・・。

 でも、輝けるシリーズ第一弾『大怪獣ガメラ』では、ガメラは北極の氷の中から出現するのですが、エスキモー(イヌイット)の長老が、「ガメラ!」と叫ぶのですね。何と、イヌイットに伝わる伝説の怪獣の名がガメラだったのです。つまり、最初の設定からして“伝説の神獣”だったんですよ。

 そもそも、日本の怪獣は八百万の神々の化身した姿と見做すことが可能です。

「妖怪は零落した神である」という説もあります。どちらも人間から見た超自然の存在であることは変わりません。

 ゴジラに続くバランも、婆羅陀魏山神という名前で信仰と畏怖の象徴であった点、地理的に東北を舞台にしたのも、蝦夷への畏怖を秘めているでしょう。異教、異民族の神への恐れがそこにあります。

 日本の怪獣が、単なるUMA、巨大生物ではなく、超自然の存在であるという感覚は、実は非常に古い人間の深層心理に刻み込まれた恐れと憧れを内蔵しているからでしょう。

 やはり、神なのです。

 古代の人間が想像した神とは必ずしも人間の姿であるとは限らない。

 大海を撹拌するリバイアサン(レビィヤタン)や、巨大なるビヒーモス(ベヘモット)といった神獣も広義の意味で神と同じなのです。

 だからゴジラは放射能火炎を吹く。サラマンダー(火蜥蜴)やドラゴンのように。

 かつてのゴジラは、そんな能力も巨体も持っていなかったでしょう。生物の本能に従って陸に上がり、エサを食べ、満腹したら海に帰る・・・それだけだったでしょう。

 しかし、ゴジラは水爆実験によって荒ぶる神へと変貌し、突然変異します。

 それは、人類への怒りをかき立て、文明を破壊するために何度も現れます。けれども、いつの間にか、人類の味方になる・・・それは、やはり、神だからです。

 神が人間を創造したのか?

 いいえ、事実は逆です。人間が神を想像したから神が顕現するのです。

 では、神とは何か?

 それは、自然の象徴であり、人知を超えるものです。


 遅ればせながら、ハリウッド版ゴジラ、ようやく観て来ました!

『パシフィック・リム』には勝てないか?と思っていましたが、勝っちゃってますね~?

 これは凄いな~と思いました。平成ガメラの構造に似ているな~という感じがしましたね。ムートーはギャオスみたいだし。

 トライスター版ゴジラに対するファンの怒りは、あれが単なる巨大化したイグアナだったという点に尽きます。

 必殺の放射能火炎を吐かなかった点で、もうダメ! ミサイル撃ち込まれて死ぬのもダメ!

 後日談のアニメの方は面白かったんですけどね?

 今回のゴジラも、最後は救世主扱いされてますけど、本人?は至って実直にムートーを倒しただけみたいで、よく考えたら、人間があれこれ騒いで事件が大きくなっただけのような気もします。

 倒した後で死んだのか?と思わせるのも、多分、疲れて寝てただけでしょうね?

 そういう具合なので、続編も決まったみたいですが、ガメラ・シリーズみたいになるのかも?

 いや、ひょっとして、これが青龍だった?みたいな・・・。そんでモンゴルに巨大な白いサーベルタイガーが出現して、これが白虎?・・・みたいな・・・。

 日本もまたゴジラを制作するらしいですが、今度こそ『ゴジラVSガメラ』を期待します。で、大魔神とギララとガッパを出して、角川大映・松竹・日活の揃い踏み。

 あっ、東映がいないじゃん?

 東映の巨大怪獣って・・・怪竜大決戦の怪竜と大ガマ? あるいは『恐竜怪鳥の伝説』のプレシオザウルスとランフォリンクス? 怪獣じゃねえ~っ!

 あっ、そうだ! ジャイアントロボが居る!

 ついでに、世界中の怪獣が登場するのもいいかも?

 中国代表・北京原人、北朝鮮代表・プルガサリ、韓国代表・ヨンガリー、タイ代表・ハヌマーン、アメリカ代表・キングコング、イギリス代表・ゴルゴ、メキシコ代表・ケツァルコアトル、ブラジル代表・ジャイアントアナコンダ、南極代表・ニンゲン、アフリカ代表・モケーレムベンベ、チベット代表・イエティ・・・etc

 何か、後半は怪獣じゃなくてUMAになってるかも?

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
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