コンテントヘッダー

健身法講座も宜しく!

 游心流体道塾を主宰する次期游心流宗家、仁平師範による健身法講座も順調に展開しております。

 彼のお陰で、游心流も“武医同術”の名に恥ずかしくない武術流派として名前を残すことができるでしょう(そんで、私は漫画原作者とかで名前を残す・・・と)。

 こちらは内容がまったくの未経験者だと、ちと難しいかな~?と思うんですが、DVD予習していただけばいいか?と思います。

 詳しくはインフォメーションをご覧ください!


 え~っと、それから、「発勁と普通の打撃技と、どう違うんだ? 結局は威力の問題だろう?」という御質問があったので、お答えします。

 いいえ、違います。単なる威力の“量”の問題ではありません。

 うちの会員でも誤解している人がいるみたいなんですが・・・。

 この前のセミナーの時も、キックミット越しに30%くらいに加減して柳生心眼流の掌底重ね打ち(俗称・てっぽう)を実演したんですが、予想以上に威力が伝わってしまって、受けてくれた会員が咳き込んで焦りましたよ。

 この技は鎧の上から振動波を送り込んで心臓を止めてしまう心眼流の必殺技で、漫画でも描かれてます。私は島津先生のビデオと本、そして、ほびっと村で太極拳を教えている大友先生に佐藤金兵衛先生系(鈴木専作系)の心眼流をちょびっと習って研究したんですけど、柳生系の雰囲気はあまり感じませんが、日本の古武術の中でも最も実戦的な印象がありますね。

 あまりにも勘違いしている人が多いので、はっきり書きますが、人を殺せないような技なんか武術の技とは言えません。

 素手であっても、まともに使えば殺してしまう・・・という工夫をされているのが武術の技であり、強いとか弱いとか論じている時点で“論外”なんです。

 だから、伝統的な武術は型でしか練習できなかったのだと思いますよ。まともに技をかけていたら簡単に殺してしまうから・・・。

 実際に、真剣を使った型稽古で事故死した人が出たので稽古をやめてしまったなんて流派もあります。型でもそうなりかねないのに、自由に戦ったらどうなりますか? 死人がじゃんじゃん出ますよ。

 発勁は、武器が無い場合でも素手で殺せる当て身技として工夫されたのでしょう。人体に致命傷を与える工夫がされているのであって、単なる衝撃力の大小ではないのですよ。

 人体の構造的な弱点に効率よく作用する工夫がされている。

 発勁は、「威力の作用の仕方、“質”が違う」ということです。

 先日、TVを見ていたら、マツコの番組に北村龍平監督や園子温監督の作品の常連で、ストリートファイト系アクション俳優(元?)の坂口拓さんが出演していました。

 坂口拓と言えば、あのゾンビアクション・ムービーの大傑作『VERSUS』に主演したことから注目され、『魁!男塾』の実写盤ムービーを主演監督したことでも知られる才能ある人です。

 私なんて、「あのカルト漫画の金字塔、風忍の『地上最強の男・竜』を実写化するなら坂口拓主演で監督は井口昇だろう?」と、勝手に夢想しているくらいガチ・アクションの上手い人で、俳優を引退したと聞いた時はすごく残念でした。

 その坂口さん。武術とは言わないものの、格闘技と武術の技の違いのようなことを発言していて、「格闘技のパンチは表面だけ痛いから耐えられるけど、“これ”だと内臓破裂を起こす」「ムーブを使う」「波動を使う」といったことを言っていましたが、どうも体内の重心移動を用いて当て身を入れたり縮地法を使う・・・ということが言いたかった様子でした。

 多分、格闘技愛好家からは誇大妄想だと非難されるかもな~?とは思いましたが、彼の言ってることは私は理解できます。要するに、高度な“発勁”について解説している。

 彼はボクシングや八極拳をやってストリートファイトが強い・・・という話がありますが、確かに『VERSUS』で見せた見切りの上手さなんかは普通の格闘技とはちょっと違う印象があったんで、それで私も注目していたんですね。

 で、この日は、「本気で打つと死ぬから1%くらいで」と言って実演してくれたんですが、それは紛うことなき発勁。しかも打撃訣も知ってますね~。

 1%は言い過ぎですが、10%以下に抑えたのは解ります。

 やり方としては形意拳の崩拳の寸勁に近いですが、骨法の堀辺さんが昔やっていた“徹し”(その前は秘技カムイと言っていたけど、鳥居先生に習った発勁だそうです)に一番、近いやり方でした。

 ただ、細かく体内を震わせるように、体表にちょっと打ち込んで、すぐに引いていたので、確かに威力そのものは1%くらいに抑えた感覚でしょう。

 それでも発勁の打撃だと威力が浸透するので、後からジワ~ッと効いてくるんですよ。

 後で下痢くらいはするんじゃないかな~?

 打撃の打ち込む方向(真っすぐ打って上か下に軌道を変化させる)についても説明していましたが、あの打撃方法を知っているなら、確かにまともに打ったら死ぬような致命傷を与えられるでしょう。

 番組はそこで終わってしまったので、変人扱いで終わってしまいかねませんが、あれはまともに打てば内臓に障害が出ますよ。

 坂口さんが誰かに習ったのか、それとも自分で工夫したのかは判りませんが、もし、拳だけでなく全身のどこからでも打てるレベルに達していたら、大言壮語しても納得しますね。

 これ以上は、松田隆智先生から止められてるので私も説明しませんけど、松田先生から教えてもらった発勁の打撃訣(当て方と効かせ方)なんかは北島師範仁平師範には全部、教えました。

 あと、教えてないのは一年殺しくらいだけど、仁平師範は自分で気づくでしょうね?

 一口に発勁といっても、門派によって、いろんなやり方があります。

 マツコから「北斗神拳みたいなもの?」と聞かれて、坂口さんが「ちょっと違う」と言っていたのは、その違いが分かっている人間しか言えません。

 発勁と点穴は違いますから・・・。

 私が重心力という言葉を造ったのは、いろいろなやり方を別として、共通しているエネルギーは何か? どうやってパワーに変換しているのか?・・・といったことを種々検討して、「重心移動によって発生するエネルギーを力(パワー)として用いる」のが共通原理だと判断したからです。

 無論、伸筋連動による筋収縮の力(形意拳の“こん歩”等)も無い訳ではないんですが、そちらを強調すると、筋肉理論に逆戻りしてしまうでしょう? 重心移動の力を用いなければ、あんな圧倒的な破壊力は人間の筋力だけでは出せませんよ。

 だから、質の違いを認識してもらうために“重心力”と言うようにしているのです。これは筋収縮を使わず、意念で誘導します。これで打たれると、ヌルッと拳や掌が身体の中に入ったような異様な感触があります。

 恐らく、脱力したまま突くことで人体の2/3の水分に作用するからでしょう。筋肉に力を入れて剛体化させて打つと筋肉が反発して跳ね返すようになるので、このような感触にはなりません。

 大まかに言うと、このヌルッと相手の体内に潜り込んだ感触があったと同時に爆発呼吸で衝撃力を送り込むことで、内臓破裂を起こさせる・・・それが高度な発勁の打法です。

 私も最初は、「うわ~っ、話には聞いていたけど、本当にヌルッて潜り込むみたいな感じだな~?」と、いささか不気味に感じました。当然、そのままスーッと引き抜いたので何事もなかったですが、あそこでフンッ!と爆発呼吸をやればどうなったか・・・?

 いや、こんなのはやっちゃダメ! もっと初級の発勁だけで充分に効きますから。

 やり方についていくつか挙げておきますと、まず、鞭のように弾き打つ弾勁。これは通背拳や翻子拳、劈掛掌、あるいは新体道の養気体の打ちなんかが使います。腕だけでなく背骨からしならせると強い力が出ます。これも、いかに腕を脱力させて振り出すか?で威力が高まる。

 次に、全身を纏めてぶち当てるのが八極拳。これは体当たりの原理。

 それから、身体の推進力を利用するのが形意拳。これも体当たりに近いですね。富木式合気道で言うところの“移動力”もコレですし、新体道の統一体の突きがコレ。

 また、細かく全身を震わせて、波動を送り込む抖勁。これは太極拳や白鶴拳の白鶴震身ですね。ある系統では波浪勁と言ってました。大きくやると弾勁になってしまいますが、小さく細かくやるのが秘訣です。坂口さんがやって見せたのがコレ。

 それから八卦掌の螺旋勁や陳氏太極拳の纏絲勁のような身体を捩っていくものもあります。ホセ・メンドーサのコークスクリューパンチがコレ。捩り込むように威力を送り込むんですね。これは差し手に用いると化勁になります。

 上下左右に身体を開き伸ばす開合勁、別名、十字勁もあります。これは抜刀術の半身を切る身法に共通します。

 後、重心を瞬間落下させて地面を踏み締める時に発生する反発力を利用する沈墜勁。これは、移動力を用いずに、その場で威力を倍加させる秘訣です。八極拳、陳氏太極拳、少林心意把、空手や竹内流、居合道なんかにもありますね。

 これら、いろんな方法を組み合わせる訳ですが、爆発呼吸を用いて発勁の打撃力を瞬間的に倍加するやり方は、当て方と併せて用います。

 重心力は貫通性の威力の作用になりますから、これに衝撃力を加えて一撃必殺の技として作用させる時に、この爆発呼吸を使う訳です。この呼吸法を用いると、雷声とか試声といった気合の発声が出ます。

 この呼吸法は逆腹式呼吸法で瞬間に腹圧を掛けるものですが、日本式に言えば「気合」ですよ。もっとも、失敗すると脱腸とかなりかねません。ハイリスク・ハイリターン!

 どうでしょうか?

 発勁が、単純な威力の大小ではない様々なテクニックを用いる技巧的な技という点“だけ”は納得いただけたでしょうか?

 私がセミナーで教えているやり方は、ごく初歩的な原理を教えるための簡略化したやり方なので、それが全てと誤解されては困ります。よく、いるんですよ。「あんな程度は誰でもできる!」と鬼の首とったように評論しているバカが・・・。

 わかってますよ。誰でもできるレベルで教えないと体得できないでしょう?

 そんな一撃必殺レベルの技が簡単に体得できる道理が無いでしょう?

 武術というのは、如何に効率よく敵を抹殺するか?という観点で千年単位の研究が積み重ねられてきたものなのです。科学的に未解明な部分も相当あります。現代的な観点で単純に理解しようなんておこがましいんですよ。

 素手の技に関してもそうですが、これにいろんな武器の操作法や、武器そのものの“造り方”まで研究されてきている訳です。

 何のためにそこまでやるのか?といったら、“生き抜くため”ですよ。

 生きて、自分の人生を充実させて、できれば世の中も良くする・・・そういう人間を育てるためにこそ、武術は存在しているのだと私は考えますね~。

 だから、文化学問の体系だと考えて取り組まなければ、何の恩恵も得られませんよ。

 ただ、運動して汗流して気持ちいいな~?としか求めてない人は、武術の万分の一つも理解できないでしょう。

 それでは、これを伝えた先人に申し訳ないと思いませんか?

 殺す技術を徹底的に追究するのは何のためでしょうか?

 私は発勁を徹底的に研究して解明できたと確信できた時、「この技は本気で使ってはダメだ」と、自戒しました。

 松田先生からもそう言われましたが、確かにこの技をフルパワーで打ち込めば大概の人は死ぬと思います。オーバーパワー。死ななくとも、一生治らない障害を負うでしょう。

 李書文の「二の打ち要らず」や、郭雲深の「半歩崩拳、打遍天下」といった尊称は、決して伝説ではなく実際の技の圧倒的な凄さに対するものだったと思います。

 最晩年の松田隆智先生は、「俺は両手に常に44マグナムを握っているような気がしてしょうがないんだ」と言われていて、何度も軽く寸勁を空中に打ってみせてくれましたが、「あ~、本当だ。これはコワイな~」と思いました。

 私の目には、まるで目の前で日本刀を振り回しているように見えたのです。

 青木宏之先生も松田先生の寸勁を受けてみて、「これは日本の武術には無い突き技だね。これは確かに危な過ぎるから人に教えたりしない方がいいかもな~? これを食らうと内臓がグチャグチャになるよ」と、私に耳打ちされていました。

 空手の世界で一撃必殺の本当に効く突きを追究された青木先生だからこそ、軽く受けただけで松田先生の発勁の性質を洞察されていたのです。

 松田先生も、空手界の伝説の先生に実演するというのは中国武術の名誉にかかわることだから・・・と、瞬間、真剣勝負のような場に空気が変わっていました。

 私にとっては、その時の松田先生が実演された寸勁が置き土産の形で、発勁の打撃秘訣の最後の秘密を解くことができました。あるいは、ひょっとすると、松田先生もそのおつもりだったかも知れません・・・。

「お前は、見て取れるんだから、ちゃんと見て、俺が生涯かけた技を受け止めてくれよ」と思っていらしたかもしれません。

 松田先生は、ある意味で非常に孤独な方でしたからね。本当の意味で理解してくれる人がいなかったのかもしれません。その気持ちが、私も解る年齢になってきましたよ。

 だってね~。一撃必殺の発勁を体得できたという達成感なんか無いんですよ。使えないですから・・・。

 もし、使ったとしたら、相手を打ち殺した後、残りの一生を刑務所で過ごすことにしかなりません。自分の一生を台なしにしても試してみたいと思いますか?

「それでも試してみたい」と答える人がいたら、その人は頭がイカレています。変態ですよ。現実に、そんな人が何度かは「教えてくれ」と尋ねてきたことがありました。無論、断りましたよ。その人を殺人犯にしないために・・・。

 武術は護身のために学ぶ知識・知恵です。自滅したのでは論外。そして、武術を広めるということは、少しでも多くの人が良く生きていくための護りの備えとして、知識と知恵を提供することです。

 だから、武術は善人しか学んではいけないし、やさぐれて、「強ければそれでいいんだ~」なんて、悪役レスラー時代のタイガーマスクみたいなことを言ってはいけません!

 体力も体格も貧弱な人間が、自分よりずっと身体条件に恵まれているけれどもオツムがイカレている暴力的な者から危害を加えられないための“護身術”が、現代に於ける武術が担うべき要素でしょう。

 これは、政治家にも必要かな~?と思いますね。

 イスラム国の蛮行を非難する前に、何故、以前から捕まっていた日本人が急に処刑されようとしたのか?と考えてみれば、判る筈です。

 アメリカの御機嫌取りに、イスラム国を名指しでテロ集団だと対立の姿勢を明言した安倍首相の国際情勢を考えない迂闊過ぎる発言の結果ですよ。

「支援金は人道支援なんだ。イスラム国を攻撃するための金じゃない」と言ってみたところで、最初に、「テロを許すな」として、イスラム国の名を挙げている以上、「日本は敵です」と言ったことになりますね。

 敵対の意志を示した以上、卑劣な脅しをかけられるのも承知していなければなりませんが、「言語道断だ」と非難するだけ・・・。そんなこと百も承知でやっているんだから、何の意味もありません。頭が悪過ぎますよ。

 敵対宣言をした以上は、狙われるのが当然です。その対策も無しに口先で正義を振りかざして見せた安倍首相の愚かさよ・・・。

 そして、いざ戦闘になれば、最も弱いところから攻めるのが戦略です。世界一、戦闘への備えの無い国・・・つまり、日本がテロの攻撃目標にされるんですよ!

 安倍首相の“エエカッコウシイ”が招いた国難は、長く戦争から切り離されて平和に慣れ切った今の日本人の象徴的なものかもしれませんから安倍首相だけ批判しても意味がないかもしれませんが・・・。

 雉も鳴かずば撃たれまい・・・ということです。

 これはフランスのテロ事件に関しても通じる論理です。テロを起こす側にも一分の理があるということを忘れてはいけないでしょう。

 人が戦争をしてしまう構造を考えずに理念としての平和を説いても無意味ですし、いざ戦争を前にして倫理を説いても声は届かない。

 根っこは、やはり、教育であり、他者の考えを尊重し敬うこと。考えの違いを非難するばかりでは何の解決にもならないのです。

 他者の暴力性は、自分の中にもあるかもしれない・・・と考えることで解決の糸口が掴めるのではないでしょうか? テロに走る人達にも、そうせざるを得ない事情がある筈なのだと考えて、和して同ぜずの道をいけばいい。

 これ以上の犠牲者を出さないためには、国の代表たる者は独善を排除しなければなりません。そして、「暴力では何も解決できず、殺す者はいずれ殺される・・・。やり方を変えていくべきで、そのための手助けはしますよ」といった具合にメッセージを出していくべきでしょう。

PS;游心流淵野辺本部道場は、基本的に毎週日曜の午前11時から2~3時間を定期練習としています。来週2月1日は、東京駒込で昼から詠春拳セミナーがありますが、小説家養成講座にからんでの体験入門者が数名あるので通常通りの練習をします。実演するのに相手が必要なので、来られる常連会員さんは宜しくお願いします。また、相模原千代田メイプルホールでも生徒募集中です。第一・三・五の隔週木曜夜7:00~9:00です(今月は、29日もあります)。

関連記事
スポンサーサイト
このページのトップへ
コンテントヘッダー
著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

FC2カウンター
リンク
最新記事
カテゴリー
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

月別アーカイブ
ブログ内検索