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小説仲間が体験

 私が受講している小説講座で知り合った友人三人(一人は朝日時代小説大賞を受賞して既にデビューしている時代小説作家平茂寛先生で、後はKさん、Tさんの女性作家志望者二人)が体験したいということで、道場に来られました。

 平茂先生は何度か指導していますが、今回は新作用に柳剛流のスネ斬りの技について知りたいということだったので、そもそも日本刀がどのようにすれば斬れるのか?ということから体験してもらおうと思って、試し斬りと、ついでに手裏剣術も準備していました。

 前日に講座受講生の少し遅い新年会が町田であったのですが、平茂先生は二次会で飲み過ぎたらしくて思いっきり遅れてこられました。

 地方に住まれていて、こういうイベントなんかの時に上京して来られるので、久しぶりの仲間と楽しく飲んで・・・と、そうなるかな~?と、ちょっと予想していたので、私は構いませんけど、一緒に行く予定の女性二人が待ち合わせの駅で困っちゃいましたけどね~?

・・・という次第で、多少遅れてタクシーで到着されましたが、早速、試し斬りを体験してもらいました。

 畳表を半分に切って半畳巻きにしたマキワラを二つ、一晩水に浸して用意しておきました。乾いたままで斬るのは難しくて(試し斬り台の代わりに写真撮影用のライトスタンドを流用してるので安定が悪い)、私しかできなかったので、最近は初心者向けに水に浸しておくようにしています。

 まず、北島師範に斬って見せてもらいましたが、彼はうちの会で試し斬りは一番上手いですからね。危なげがありませんから、安心して見ていられます。

 フォームは私より綺麗だし、初心者に教えるのは私より上手いくらいですよ。

 平茂先生にまず挑戦してもらいましたが、問題なくスパッと斬れました。

 で、次は女性陣ですが・・・剣道や殺陣の経験もなく、当然、真剣も触ったこともないので怪我でもしたら大変なので、まず棒を空で振らせてみて、できそうだったら挑戦してもらう・・・ということでやってみました。

 思っていたより筋が良さそうだったので、二人にも挑戦してもらいました。

 すると、Kさんはスパッと完全切断! ちょっとビックリ。思いっきりのいい人だからできるだろうとは思っていたんですがね。

 Tさんも、おっかなびっくりではありましたが、9割方斬れました。ヒールの高い靴履いてたので、足元の安定が良ければ完全に斬れたと思います。

 皆さん、なまじ経験が無かったから、変な緊張をしなくて上手くいったのでしょう。

 実はそれなりの武道経験のある人の方が緊張して筋肉を固めてしまって失敗する率が高いのですよ。真剣の怖さに過剰反応してしまうからです。

 いつもイラスト描いてもらってる黒谷先生も、一発で斬れてましたね。マグレ斬りなんて言う人もいますが、マグレでも何でも斬れればいいんです! 甲野氏が試し斬りの団体で講演して実演しようとしたら全然斬れずに大恥かいた事があったと聞いていますが、専門家がそれじゃあダメですよ。

 あれこれ理屈こねるよりも、できるかできないかの現実を評価しないとダメ!

 昔の甲野氏のキャッチフレーズは、「できねば無意味」だったのにね~? 今では何の冗談なのか?って思います。


 ところで、武術は総じて性格が現れますが、武器術は露骨に現れるんですね。

 次に、手裏剣も指導しました。

 初めての人は、大抵、十字型の車剣を想像しているみたいなんですが、手裏剣の本流は棒手裏剣なので、こちらを指導しました。

 本物の棒手裏剣は重くて初心者はちと無理なので、コンクリート針でやってもらいました。これなら軽くて初心者にも打てます。

 やり慣れてる人だとコンクリート針だと軽過ぎて逆に難しくなるんですが、これもまた先入観の無い初心者にとっては関係ないんですね。

 私も最初の頃は畳針みたいな軽いのは打てなかったんですが、今では普通に打てます。

 小塚師範は独自に研究してペーパーナイフみたいにバランスが悪いものでも打てる工夫をしていました。空気抵抗を少なくする打ち方が重要ですね。

 要は、原理は同じなので、打ち物に合わせて変化するだけ・・・。

 手裏剣も、初心者の方がすぐ覚えます。難しいものだという先入観が無いので、教えた通りに最初からできるからです。

 のっけから刺さったのがKさん。試し斬りもスパッと斬れて、手裏剣もドスッと刺さる・・・というのは、女性では珍しいですね。

 あっ? そういえば、私は女性に手裏剣教えたこと無いぞ? この前、殺陣の人達に教えた時は小塚師範に教えさせたんだったよ・・・。

 でも、手裏剣は身体構造的に身体が柔らかい女性の方が向いているかもしれませんね。

 思っていたよりずっと筋が良かったので、小塚師範直伝の後ろ向いたまま下から打つやり方も指導しました。

 これは、何しろ、的を見ていないので刺さるとは思えなかったんですが、至近距離から打てば面白いように刺さるので、演武向きですね?

 これも三人共に成功しました! やっぱり、こっちの方が簡単みたい。不思議だ~。

 後は、スネ斬りのやり方とか無刀捕りとかいろいろ質問に応じて実演解説しました。

 平茂先生には無刀取りの目付けと捌き方を教えたら、北島師範がビュンッと振る木刀を難無くヒョイッと躱してました。ここだけ動画で撮ったら達人だよっ!

 自分で言うのも何ですが、本当に私は教えるのが超天才だよな~?と思いました。ズブの素人が分単位で達人しかできないと思われている技を体得しちゃうもんな~?

 もちろん、帰ってから一人でやってみたらできないかもしれませんが、一度でも成功体験があると、身体と脳には記憶されますから、繰り返していれば原理は定着し、いつの間にか当たり前にできるようになるのです。

 北島師範と栗原師範はガビーンとした顔してました。できるようになるまで苦労してますからね~?

 でも、実を言えば、私が一番、ガビーンですよ・・・。何年もかかって到達した技を数分で素人ができるようになるのって、泣きそうですよ・・・。

 しかし、Tさんが松田隆智先生が原作の『拳児』のファンだったということが判明!

 八極拳の技も実演したら、メッチャ感激されました~。

 で、彼女が書いている新作のキャラのイケメン中国人に使わせる拳法は何がいいか?ということだったので、通背拳なんかどうかな~?と思って、実演してみたら、非常に気に入ってもらえました。

 やっぱ、イケメンが使う武術はスピードが無いとサマになりませんからね~。一挙動で何発打ったか判らないくらいビュビュビューッ!と打つ通背拳はカッコイイです。

 腕を鞭のように迅速に連打していく通背拳は、別名“神拳”と呼ばれる程、中国武術の中でも実戦的な拳法で、身法は形意拳に近いですね。

 私は伸肩法なんかの基本と、基本型の五行掌しか習ってませんが、実に喧嘩向きの拳法なので、割りと研究しました。五行通背拳、通臂拳、白猿通背拳・・・それから、親戚みたいな拳法の劈掛掌、翻子拳、孫賓拳。

 南派の実戦拳法と言えば詠春拳が有名ですが、北派だったら断然、通背拳でしょう。

 そういえば、松田先生の告別式の時に、通背拳の常松勝先生も来られてましたね~。十七年くらい前に取材で一度お会いしただけでしたが、私のことも覚えていて?くださった御様子でした。

 常松先生は達人ですよ~! 全然、お変わりなかったから、ちょっと驚きました。


 翌日は、個人指導希望の音楽家の方が来られました。

 音楽家の方だと下手に怪我したりしてはいけないので、事前にどういう練習カリキュラムにするか?を、よく相談しなきゃいけません。

 駅前で待ち合わせて、近くのイタリアン・ファミレスに行って、3時間以上、話しましたね。

 整体系の勉強もされているとのことだったので、いろいろと話が弾んで、初めて会った感じじゃなかったですね。

 よく、「長野さんは凄くフランクですね~」と言われるんですが、それも相手によるんですよ。趣味や嗜好が近い人でないと、むしろ、まったく話がかみ合わなかったりするんで、話題の接点が無い人とはまるっきり話さなかったりしますよ。

 だから、自分から話しかけていくというのは、ほとんどありません。話題の合わない人と話すのは苦痛に感じるくらいなんです。

 私の年齢だと立場上、こっちから気を使って話さなきゃならないこともあるじゃないですか? でも、本当にそういうのは苦手で勘弁してくれって感じです。

 そういう意味で、小説講座に通って良かったな~と思いますよ。オタクであることがマイナスにはならないじゃないですか?

 人間、どこかに自分の存在価値を認めてもらえる場所があるものですね?


PS;『時代劇の間違い探し』(新人物文庫)、2月10日に発売されます! この本を読めば歴女にモテるぞ! 買ってね~。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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