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新作DVD撮影会

 御要望が多かったので、長らく中断していた徹底解説教材用DVDシリーズを再開することにして、2月11日の祝日に本部道場で撮影しました。

 これまでは場所を借りるのも苦労したりしていましたが、今は常設道場があるので、簡単にスタジオ代わりになります。

 また、借りた場所だと、どうしても撮影が制限されてしまう試し斬りや、手裏剣術なんかも撮れます。

 最近、手裏剣術と試し斬りがレベルアップしてきたので、今回は是非、収録しようと思った次第です。

 さて、教材DVDシリーズは、4巻まで発売(『基礎錬体』『歩法・這い・練り』『初級対錬1』『初級対錬2』)していましたが、今回は5巻と6巻を合巻にして出す二枚組セットで、“中級対錬”8本と、独己九剣は“追燕”と“流星”の二本、そして、差し手の基本解説と、推手のやり方などを解説しています。

 また、特典映像として、試し斬り、手裏剣術、木人椿トレーニング、セミナー風景などを収録する予定です。

 橋本支部長の北島師範、横浜支部長の栗原師範、東京支部長の小塚師範にやってもらっていますが、今回の白眉は、何といっても小塚師範が独自に研究した手裏剣術の自由演技でしょう。

 普通は、直打法(刃先を上に持つ)、反転打法(刃先を下に持つ)くらいしか無い訳なんですが、もう、冗談みたいにいろんな打ち方を編み出しているんですね。

 2~4本同時に打つのも当たり前だし、下から横から斜めから、手裏剣術では「やってはいけない!」と言われている手首のスナップで打ったり、端っこを摘まんで回転させて打ったり、後ろ向き、寝っ転がって・・・と、真面目な手裏剣術家なら、しかめっ面しそうな打ち方をしています。

 使っているのはコンクリート針が主ですが、ペーパーナイフでも打ったりしていて、既に小塚式手裏剣エクササイズ?みたいな感じになりそうです。

 多分、お叱りもあるか?と思いますが、手裏剣術初見の人には、型に嵌まらず自由に伸び伸びと工夫練習していくことの大切さを感じてもらえるんじゃないか?と思います。

 今はまだ、「刺さる、刺さらない」のレベルですが、この先、もっと精度が上がっていけば、武術としての手裏剣術の可能性がぐぐっと広がるのではないか?と思います。

 私も、的を見ないで後ろ向きにテキトーに打って刺さる(しかも4本同時)とは、自分で成功するまで半信半疑でしたが、まったくの素人が試しても結構、刺さるんですね。目からウロコが落ちますよ。

 こういう体技というのは、アンデルセン氏の驚異の弓術を見ても、何事も楽しんでやることが上達の一番の秘訣なんだと思います。

 試し斬りも、私が逆手持ちでの斬り、逆袈裟での斬り(意外と難しい)、そして寸勁斬りをやってみて、無反りの直刀を使ってみたら、えらく斬れ味が良くてドヤ顔でした。

 が、続いて小塚師範と北島師範に余ったマキワラで寸勁斬りをやらせてみたら、何と! 二人ともアッサリとできてしまい、斬った本人も含めて、ヘッ?と、キョトン顔になってしまいました。

 おかしいな~・・・これ、メチャクチャ難しい技の筈なんだけど・・・?

 しかも、二人とも、私より簡単にできてるように見えます・・・。

 何か、嬉しいような悔しいような、複雑な気持ちですぅ~(苦笑)。

 栗原師範は、ちゃんと私の顔をたてて失敗してくれたので? やっぱり簡単にできるものではないんだと思いましたけどね~。

 でも、半分くらいは斬れていたので、要領を覚えたらスパッと斬れるようになるでしょう。ちなみに半分斬れれば、実戦では充分ですけどね。

 うちの場合は専門の試し斬り台が高くて(4万円くらいする)買えず、撮影の照明に使うライトスタンド(5000円くらい)で代用してるんで、安定が悪いのも関係してるんですね。固定してたら斬れる実力でも、台が不安定だと刃筋が曲がり易いんです。

 私も逆袈裟に斬った時だったか? 斬れたけどスタンドが倒れてしまいました。

 逆に言えば、これでスパスパ斬れれば、かなり上達しているということになります。

 試し斬りの秘訣は、刃筋が真っすぐ通ることなんで、そこだけ注意すれば大体、斬れるんですよ。

時代劇の間違い探し』ではお名前を出せなかったんですが(編集部から個人名を出さないように言われた)、この辺りのコツについては清心館佐原文東先生にいろいろ御指導いただきました。

 佐原先生は、腕は確かで理論も立派なのに、ちっとも偉ぶらず、『剣客商売』の秋山小兵衛みたいでシャレの解る粋な先生なので、例外的に私がお付き合いできる数少ない武道家のお一人ですよ。清心館では、合気道のみならず、鹿島神流と禅も教えられているので武術の文化的な側面に関心の有る理知的な門下生の方が多いですね。「武道って、やってみたいけど、何か怖い~」と思っている方には大推薦ですよ~!


 それにしても、私のオリジナル技“寸勁斬り”をネーミングだけパクッて実質的には“尺勁斬り”になってる方もいらっしゃったんですが、自分だけできても意味が無い訳で、うちの会員には全員、できるように教えたいですね。

「武芸百般なんでもできる超達人を養成するぞ~!」と宣言してから二年くらい経過しましたか? 順調に育成進行中ですよ!

・・・ところで、撮影計画表を書いていたら、中級対錬型には名前をつけていなかったことに気づきまして、急遽、名前をつけました。

 同時に、游心流の絶招型“蛟龍十八式”も、名前だけつけて具体的な技の解説をしていなかったものにも全部、解説をつけました。

 これも幹部以上(普通の武道での五段以上くらい)には、ぼちぼち教えていこうと思います。

 ただし、これは蛟龍歩が使えないとできない技ばかりなので、一般公開はできません。

 真似してやっても足首挫いたりするだけで墓穴を掘るからです。

“絶招”というのは、中国武術の言い方で、日本式なら“必殺技”とでもなりますか?

 名前の通り、この十八の技は情容赦なく敵を粉砕することだけ考えています。加減ができないので、敵を倒さねばならない時にのみ使うために考えた技で、全て先の先で攻める示現流のような技です。

 游心流は基本的には“後の先”の技なんですが(護身術だから)、読みを駆使する相手と対する場合は、先の先でこちらから攻めていかないといけない場合もあります。そのためには歩法を駆使する必要がある。

 歩法の重要性については長くなるので書きませんが、どんな凄い技も具体的な戦闘理論と結び付いていなければ役に立ちません。

 中国武術には、「套路(型)を教えても技は教えるな。技を教えても歩は教えるな」という言葉があります。歩法が戦術的に高度な位置付けであることを暗示していますね。

 逆説すれば、自分の学ぶ流儀の戦闘理論を理解していれば、日々の稽古が即、実戦に応用できるのです。技が見世物演芸で終わってしまうのは、ただただ、戦闘理論を知らないからなんですよ。

 そこを論じないで、どれが強いの弱いのと主観的に論じてはいけません。

 合気道でも空手でも、意味の無い技なんか本来、ありません。使えないのは使い方を知らないだけなんです。

 太極拳の推手練習だって、形式的に馴れ合いでやっていると気づきませんが、打撃格闘技の戦法を根本から封殺できる戦術を秘めているんですから、決して侮れません!

 事実、長年、極真空手を修行されている栗原師範も、最初は苦心したものの今では游心流幹部中で最も推手の手練になっています! 恐らく、意拳も採り入れている極真館で学ばれているのも関係あるでしょう。

 他流を馬鹿にして顧みない空手家も多いんですが、極真の凄さは、積極的に他流から良いものは採り入れていこうとする精神ですよ。

 これは、大山倍達先生が、剛柔流空手のみならず、松濤館、和道、ボクシング、ボディビル、柔道、居合道、大東流、合気道(養神館)、太気拳、太極拳、ムエタイ、カポエィラ等々を研究されていた精神を門下が継承しているということでしょう。

 人に秀でる人物に共通しているのは、謙虚にあらゆる分野に学ぶ精神を持っているということですよ! 独善思考は、自らの進歩成長を止める“毒賎”なんですよ。

 完成されたものなんか、どこにも存在しません。

 あらゆる武術が発展途上なのです。

 何故なら、どんな優れた技であっても、原理が解れば破り方は自然に工夫できます。

 例えば、寸勁斬りができると、通常の剣術をすべて破ることができる。

 どうしてか?というと、普通の剣術では振りかぶる動作がすべて隙になるからです。振りかぶらないで斬れれば、隙ができないまま斬れる・・・という理屈です。

 小塚師範の工夫した手裏剣術も、型破りであるからこそ、日常的なあらゆる体勢から即座に使うことができる・・・という意味では、一見、見世物芸的であっても実は非常に合理的に実戦展開できる。

 以前、空手道の型と組手の世界チャンピオンであった香川政夫先生に取材した時にお聞きしたのは、「型破りは、従来の型を一通り学んで型の中の法則性を掴んで自由に動けるようになることを言う。型無しというのは形も法則性も何も無い単なるデタラメな動きだ。空手は型破りにならなくちゃいけない。そのためには型を充分に修練しなければ、型破りではなく、型無しになってしまう」という意味合いのことを言われていて、私は目の覚める思いをしましたね。

 流石は世界のトップを取った超一流の先生が言うことは違うな~と思いました。

 実際、香川先生はボクシングも研究して肩甲骨の使い方に気づかれたそうで、肩での寸勁は、それは物凄い威力でした。

ハイキックガール』で中先生を見た時も思いましたが、一流中の一流は、習わなくても自分で気づくんですよ!

 権威主義に走るのは二流以下ですよ!

 私が改めて伝統的な武術の型を研究しようと思ったのも、香川先生の言葉が念頭にあったからかもしれませんね。

 型の中には、その流儀の戦闘理論が内蔵されています。それを抽出することが達人を超えるための道であると私は確信します。

 既に何らかの流儀を学んでいる方は、その点を認識して大切に学んでください。

 指導する立場の方は、学んだ内容を解析し術技を深めていってください。

 そうすれば、単なる健康法や護身術程度に考えていたものが、いかに価値があるものだったのか?に気づくでしょう。凡人を超人に変えられるんですから・・・。

 それに気づくと、「こんな面白いものに、何故、みんな興味を持たないんだろ~?」と不思議に思えるんですけどね・・・。


 今回、撮影したDVDは近日発売予定です。御期待ください!

PS;『時代劇の間違い探し』大絶賛、発売中です! 「長野さんが半分以上書いてるの?」って、よく聞かれるんですが、私が担当したのは40%くらいですかね~? 第二章全部と、後は剣豪とか刀の斬り方とか忍者とか侍の歩き方の箇所とかと、後はちょっとアドバイスしたくらいですかね? 共著者の若桜木虔先生の博学っぷりには唖然呆然としましたよ~(笑)。それでも武術とか武器とかについては全方位的に知ってる人はいないんだろうな~?と思いましたね。でも、私は、まだまだ一生、勉強ですね~。

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著者プロフィール

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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