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12年の研究成果

 10年以上前に三カ月だけ通っていた会員さんが、泊まりがけの個人指導を申し込みされて来ました。

 個人指導は一回一万円で一時間半指導するということにしているんですが、やはり高いので、月に一回か二回くらいしか申し込みはありません。

 ただ、高いなりの成果はあって、個人指導だけ通っている人が異様な上達をした例もあります。

 何故なら、個人指導だと徹底して欠点を修正したり理合だけ教えたりできるからです。

 もちろん、普通は一回だけだと大した成果は出ないんですが、今回は四回分(四万円)を集中して教えてもらたいということだったので、とにかく最新研究成果を集中して解説指導してみました。

 基礎錬体をやってもらうと問題なかったので、いきなり抖勁を教えました。つまり、拳・掌・前腕・肘・肩・背中、そして発勁ローキックを教えました。

 特に発勁ローキックをミット越しに蹴ってみせたら、あまりの威力にびっくりされていて、やり方を教えたら自分でもできるというのに唖然とされていました。

 私ができるのは長年やっているんだから当たり前なんですよ。

 初めての人に教えて、ちゃんとできるように教えられる点に感心されていました。

 ちなみに、この方は某合気道を三カ月やっただけで武道経験はほとんど無かったんですが、理論物理学の研究者で非常に頭が良かったので、理論的に指導すればすぐに体得できたんですね?

 おまけに、うちに通えなくなった間にアニメーションダンスの教室に通ったそうで、だから発勁を普通に打てる身体になっていたんです。

 教えたそばからどんどん吸収できるので、こっちも普通は教えないような発勁の打撃秘訣までバンバン教えてしまいました。

 それから、いろんな武道の弱点(構えや戦い方のリズム)を教えて、どうやって技を封じていくか?ということも一通り指導しました。

 流石に時間が無いので個別の技や通常の稽古法を指導する暇はありませんでしたから、徹底的に理合(戦闘理論)と稽古法の意味、見取り稽古の要点などを指導しました。

 どうしてか?というと、頭の良い人は理論を理解すれば後は自分で勝手に技や戦術を創り出していくことができるからです。

 滅多に通えない人なので、それこそ一期一会のつもりで指導しました。

 で、注文されていたので、試し斬りもやりましたが、何と! 寸勁斬りを一発で成功してしまいました。

「よし、これができたら游心流二段です! ちなみに二段からは指導員資格があるので支部を開いても構いません」と言っておきました。

 男子三日会わざれば・・・の言葉のごとく、彼はこれで一挙に達人クラスになってしまいました。

 手裏剣も、ちょっとコツを教えたらビシバシ刺さったので、「はい、そこで止めておきましょう。惰性で練習しているとコツが判らなくなるので、しっかりできた時点で止めておくのが賢明です。後は距離を延ばすだけなので自分で練習してください」と・・・。

 独己九剣も、左剣と右剣だけ徹底して指導しました。

「これは居合術の組み型になっていますが、実は無刀捕りを簡単に体得できるようにするための型で、この中にいろんな応用技が内蔵されています」と言うと、一番、気に入ってくれたみたいで感心されていました。

 結局、一番重要な読み・交叉法・体捌き・歩法などは、この型の中にすべて内蔵されているんですね。武器を持っても素手でも何でもできる訳です。

 海外に行く機会もあるので屈強な巨漢からの護身術も指導して欲しいということでしたが、身体がでかいとか力が強いとかの問題ではなく、人体の構造的な弱点を知っていれば、一瞬で倒すことは難しくないのだと理解してもらうようにしました。

 その場合、鳳眼拳や竜頭拳、拇指拳などや、指一本で急所を責めるやり方、肘当てや急所掴みの技なんかもいろいろ教えましたら、「なるほど~。これなら耐えられる人はいないでしょうね?」と、笑っていました。

 なまじ武道や格闘技をやっていると体格や体力に差があったら抵抗の術はないと諦めてしまいがちなんですが、武術はもともと小柄で体力が無い人間が知恵と技術で逆転するものなので、知識があればある程、有利になるのです。

 で、現代のスポーツ化された武道には、致命的に知識が抜け落ちてしまっており、だからこそ甲野氏のような護身術として何の役にも立たないインチキ演武に簡単に騙されてしまう武道家が少なくない。実に可哀想だと思いますね。

 まあ、しょうがないですね? 私が地道に活動続けてちゃんとした達人を養成していくしか現状の混乱を解消する術はないでしょう。

 事実は事実。百の論議も一つの事実の前では何の価値も持ちませんから。

 個人指導で誰でもこうなるという訳じゃありませんが、今回、私の理論が正しいことの証明を、いずれ彼がしてくれるのではないかな~?と思うと、実に楽しかったですね~。

 何と、12年ぶりに訪ねてくれたそうでしたが、縁というのは、どこで復活するのか解らないものです・・・。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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