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アクションアワード

 GW前夜の4月28日に、毎年恒例のジャパンアクションアワードが開催されたので、小塚師範と、彼も受講している高瀬道場の殺陣講座の受講生の女性二人と観覧に行ってきました。

 今年は、趣向を変えて新宿のロフト・プラス1で開催されましたが、以前、谷垣監督のトークショーに来て以来。

 二回目だからすんなり到着・・・?とはいかず、結構、迷ってしまいました。

 何でか?というと、コマ劇場前の広場にデデ~ンとでかい東宝ビル(ゴジラの顔が覗いている)が建っていて、何か地理がわかんなくなってしまったのでした。

 ようやく見つけて、会場に入ると、一時間前なのに2/3くらい埋まっていて、アクション映画好きの人達と関係者で埋まっている感じでした。

 今年はぶっちゃけ、最初っから宴会気分で、スクリーンに映される数々の資料映像を観ているだけで楽しい!

 そういえば、『東京無国籍少女』でアクション女優賞を取った清野菜名さんは、昔、稲吉先生がダンスを教えたことがあったんだそうですね。

 多くの賞は『ハイ&ロー』が独占した感じでしたが、今年はアクションとスタントの日本の代表的な人材がほとんど、ここに集まっている感じでしたね。

 この様子はニコ生で放送されたそうですから、興味のある方はどうぞ!

 私的に面白かったのは、坂口拓さん。

 一人だけ格闘家タイプ発言で、アクション監督のセオリーと真逆の危ない発言を連発していて見ている分には面白過ぎます。

 OUTデラックスで見せたウェイブの技も実演してくれたので、よく拝見しましたが、これは太極拳の一派で言われるところの“波浪勁”と同じでした。

 御自分で工夫されたのでしょうが、原理的に同質の技は存在します。

 例えば、白鶴拳の“白鶴震身”も同じ。

 これらの打法は真っすぐ打ち抜く通常の打撃と異なり、細かく振動させるように打ち込むことで衝撃の波動を送り込んで“揺らす”のが特徴です。

 複雑な効果が出てくるので内部ダメージを負わすことになります。

 そうですね~? 地震に譬えれば解り易いでしょうか?

 熊本大地震で震度7クラスが二回襲い、一度目は耐えられた建物が二度目で簡単に崩れてしまったりしていたでしょう?

 つまり、最初の地震で内部がグズグズになっていたということです。

 アナフィラキシーショックみたいなもんです。二撃必殺!

 通常、中国武術ではこうした打ち方は“打撃訣”と呼んで、一般の生徒には教えませんから、日本人で知ってる人はほとんどいないでしょう。

 私も習った訳ではなく、研究していって、「恐らく、こういうことだろう」と推測しているに過ぎません。

 坂口さんも自分で考えたのでしょうが、大したもんだな~?と思いました。ただし、打つのに時間がかかり過ぎだと思いますけどね。

 これは発勁全般に共通する問題点ですが、威力は凄いけど打つのに“畜勁”と呼ばれる“タメ”を必要としてしまうのが弱点です。

 私も、この弱点を克服するのにえらい時間かかりましたね~。

 特に一撃必殺の威力を出すには少々、時間がかかります。

 詠春拳や蟷螂拳、通背拳、翻子拳などの高速連発系の拳法は、一発の威力はさほどでもありませんが、これを猛烈に連発することで相手にダメージを蓄積させるという考え方なのでしょう。

 これに比して、太極拳、形意拳、八極拳などの一撃必殺の発勁はやや時間がかかりますから、当たらなければ墓穴を掘ってしまいます。

 私は、一撃必殺が好きなので、墓穴を掘らずに当てられるにはどうすればいいか?と考えていて、交叉法と組み合わせることで問題解決しましたが・・・。

 余談ですが、一撃必殺の発勁が打てるようになると、どれだけ加減しても、ふとした弾みで相手に致命傷を与えてしまう場合があります。

 私も、「ヤバイっ! 殺しちゃったかも?」って、慌ててしまった経験が二度、いや、三度ありますよ(ゴメン、四度だった・・・?)。

 坂口さん、やっぱり、他人に怪我させてはいけませんからね。せっかく才能あるんだから、つまらない事件に巻き込まれないよう自分を律してくださいねっ!

 喧嘩の強さなんか何の自慢にもなりませんが、優れたアクション演技は皆を感動させることができますから・・・。


 それにしても、スクリーンで映されていた『戚継光』(明の将軍で対倭寇戦の功労者)のアクションの練習風景(ビデオコンテ?)には驚きましたね。

 対倭寇に集団の楯で護って、手槍や単刀で反撃したり、多くの枝の付いた長柄武器で突くというのは、倭寇の日本人海賊が使った景之流剣術(大太刀を使う流派。一説に愛洲陰流、猿飛陰流とも言われるが、柳川藩に景流という大太刀を使う居合流派が伝わっていて、大石進の大石神影流にも影響を与えたとされる)に民間兵が追いまくられてしまった教訓から考案された戦法だとされています。

 それに、一連の動きの中で鉄砲は使うし、剣・刀・二刀流を使うし、拳法柔術の多彩な技を次から次に繰り出すアクション演出は流石ですね!

 完成版でどれくらい使われているのか?と不明ですが、楽しみです。

 会場が小さくなった分、どうなるのか?と思いましたが、観客との距離が近くなって楽しい時間を過ごせました。

 帰り際、牙狼シリーズのアクション監督で大活躍されている横山監督とちょびっと話しました。

「昔、AACの取材したことあるんですよ~」と言うと、覚えてらしたみたいで、「月刊空手道ですね?」と、即答されたので照れちゃいました。

 あまりのオタクっぷりで覚えてらしたのでは?と思います・・・。


 帰り道、以前のアクションアワードの時にばったりお会いした林邦史朗先生のことを思い出しました。今回、功労賞を受賞されていましたが、邦史朗先生のお名前は引き継がれていくそうでした。

 多くの殺陣指導者や俳優のお弟子さんを育ててこられた偉大な方ですからね。

 
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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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