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おのれの分際をわきまえよう

 アイドルをストーカーして刺した男の事件は、本当にホラー系Vシネマみたいな話でしたが、アイドル乱立の現状からすれば起こるべくして起こった事件という気もします。

 ドルヲタの男の中には現実に誰とも付き合った経験が無くて、アイドルに金をつぎ込むことでライブ会場で握手したりお喋りしたりできることに対して、キャバクラのホステスに入れ込むサラリーマン以上に疑似恋愛妄想に陥る人間がいるんじゃないのかな~?と、前々から思っていたんですがね。

 事件を起こした男は、どう見ても女性にモテる顔ではないし、その上、性格も悪そうです。「僕はブサイクだから相手にしてもらえる筈はない。だからプラトニックな関係だけでいい。それだけで幸せなんだ」と、アイドルの成功と幸せを願うような謙虚な性格だったら良かったんでしょうけどね~。

 人間も生物学的に優秀な遺伝子を求めるものですから、美しさや強さ、頭の良さ、人柄の良さを求めるのが当たり前なんですよね。

 差別は良くないと言っても、わざわざブサイクで弱くてバカで性格の悪い相手を選ぶ人は滅多にいないでしょう?

 そもそも、そんなに完璧な人間なんかいない。

 だから、整形してでも美しい外見になろうとしたり、武道や格闘技に熱中したり、勉強したり、宗教や自己啓発セミナーに入ったりする訳ですよ。

 最も一般的なのが“勉強する”こと。

 その他のことは、あまり効果的ではありません。

 私も、武術というより、武術に関して膨大に勉強したことが役立っているんですよね。

 今も作家として歴史のこととかいろいろ勉強しなきゃいけないからやっているんですが、つくづく人間にとって重要なのは“勉強し続けること”だと思います。

 武道の世界では「バカになれないとダメだ!」なんて言われてきましたが、バカでは一流になれません。

『空手バカ一代』の主人公、大山倍達先生も、実際は非常に理知的で従来の空手界の権威に対抗する直接打撃制の試合方式を提唱して世界的な組織化を果たしました。

 ブルース・リーが欧米でいまだに尊敬され続けているのも、彼の武術理論が思想的に優秀だったからでしょう。

 日本の武道界は、理論や思考、思想をないがしろにして思考停止した“愚直なバカ”を礼讚する気質があったことが足を引っ張っていると思いますよ。

 例のストーカー刺傷事件を起こした男が柔道をやっていたという点。柔道関係者はどう思っているのでしょう?

 本来の柔道は、「精力善用・自他共栄」を旨としていると言われますが、この男は「精力悪用・自己中心」でしかありません。

 このような人間を出してしまったことに対する柔道界からの反省というものがあるのでしょうか?

 類似の事件が前にもありました。

 付き合っている女性の子供を暴行して殺したヤクザの男が元フルコンタクト空手のチャンピオンだったという事件・・・。

 こんな糞馬鹿に武道や格闘技を教えるのはキチガイに刃物を持たせるに等しい。

 教える以上は性格を矯正させる教育が必要でしょうが、果たして、そこまで考えている指導者がいるのかどうか? 私はかなり懐疑的です。

 要は、指導者の人間性に左右される問題で、システムとしての教育過程は存在していないに等しいでしょう。

 じゃあ、どうすればいいのか?

 中学校で武道教育を義務化しようとなった時に、およそ効果が望めない現実に唖然とさせられたものでしたが、まずモデルケースとして、そのような教育システムを実験検証するプロジェクトチームを個別にやっていくのが良いでしょう。

 言い出しっぺだから、私は今後、游心流の中でそういうコンセプトを立ちあげてみようと思います。

 システム化できるかどうかは判りませんが、それができる指導陣を養成できれば不可能ではないでしょう。将来的に・・・。

 まずは、「護身術」に関する点ですね。

 柔道をやっていた巨漢の男でさえ、華奢なアイドルを殺すのにナイフを使ったという点を、よくよく検討しなければなりません。

 普通に武道や格闘技をやっている人間は、自分の学んでいる技をそのまま使おうと考えるのですが、もし、本気で殺すことを考えた場合、意識的にか無意識的にかは不明ですが、確実に殺せる刃物などの武器を準備するということ・・・ここが肝心です。

 普通の武道では対ナイフなどの訓練をしません。なので、対処法を知りません。

 ここが致命的な欠陥であることを自覚しなければなりません。

 日本ではナイフの事件が起こるとナイフを規制する方向へ論点が向かいますが、凶器を遠ざければいいという問題ではなく、事件を起こす者は別の凶器を用意するだけの話なのです。

 現実的に、暴走車が何人もひき殺しても車が規制されることはありません。

 車の事故で一定数の犠牲者が出ていても、社会構造的に車を禁止する訳にはいかないからです。

 で、護身用にナイフを持ち歩けば、それ自体で罪に問われてしまいますから、暴漢のナイフにこちらもナイフで対抗することはできません。

 となれば、日常的に持ち歩ける物を護身用の武器に転用するしかありません。

 カバンは楯になり得ます。ビジネスバッグや革のハンドバッグをナイフで突き抜くのは意外に難しいものです。

 ベルトは鞭のように使えます。ネクタイは相手を後ろ手に捕縛するのに使えます。

 玄関のドアキーは握り込んだ拳から突き出せばパンチを必殺パンチに変えます。ヤクザがデカい指輪をはめているのも同様の理由です。

 革靴やウエスタンブーツ、エンジニアブーツなども蹴りの威力を高めます。ハイヒールは電車内の痴漢撃退に有効です。

 催涙スプレーの代わりにスプレー式の化粧品なども目に直接噴射すれば一時的な目潰し効果が望めます。

 ただし、中途半端な攻撃は過激な反撃を食らう危険性もあります。やるなら瞬間的に急所(目玉・金玉)を狙って潰すつもりでやらねばなりません。

 そして、ダッシュで逃げながら周囲に助けを求めるか警察を呼ぶ。

 仮にやり過ぎて殺してしまったとしたら、“必死で抵抗しただけで何も覚えていない”と力説する。あくまでも被害を受けて正当防衛をしただけである点を主張しなければなりませんし、事実、そのように振る舞う必要があります。

 後、護身術で重要なのは、諦めないこと!

 相手が武道や格闘技の使い手であろうが、複数であろうが、武装していようが、冷静に状況を分析すれば必ず付け入る隙があります!

 例えば、武道や格闘技というのは戦い方が固定していますから、まったく違う戦い方をすれば対応できなくなる欠点があります。

 格闘競技には向かない合気道や中国武術が、護身術では意外に優秀であるという事実も特筆しておきましょう。

 自分が素手で武器を持っている敵と戦わねばならない時はどうするか? 敵の武器を奪って使えばいいのです。

 そのためには日頃からいろんな武器の使い方を知っておく必要がありますが。

 どうしても自分が戦えない場合。この場合は戦う能力のある人に護ってもらうしかありません。

 ストーカー被害に悩まされている女性は、武道や格闘技の道場やジムに通って、人柄のいい人を選んで付き合うことをお勧めします・・・。

 以上、御参考になれば幸いです・・・。


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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