初見良昭先生
戸隠流忍法体術“武神館”館長として長年指導普及をされてこられている初見良昭(はつみまさあき)先生がBSプレミアムで特集されていました。
久々に初見先生の技を拝見して感銘を受けました!
もう触れるだけで相手を固めてしまっていたり、指や拳をちょいっと摘まむだけで激痛を与えてコントロールしてしまう骨指術の様子は、相当に武道をやっている人でもチンプンカンプンで何をどうやっているのか判らないでしょう。
しかし、私は最初に通った町道場が戸隠流の野口先生の道場でしたから、基本的なやり方は判ります・・・が、あまりのレベルの高さに絶句してしまいましたね?
合気道やシステマの方がまだ判り易いです。
流れで相手の重心をコントロールしているからです。
ところが、初見先生ときたら、相手の流れをプチンと切って固まらせてしまうので、もう、やりたい放題で無人の野を行くがごとし!
要するに、相手と戦わないで自滅させてしまっているのです。
・・・と解説したところで、真似できます? もう、幽体離脱(アストラル・プロジェクション)して戦っているようなもんです。
まさしく、虚実を使い分けておられる訳ですが、御自身は虚・虚・虚・・・です。
長瀬先輩は明確に虚と実を使い分けておられるのが見えるので、技の鋭さと柔軟さが判別できますし、一見、それが判るから初見先生より強く見えるんですが・・・やっぱり、本当に達人を超えてしまうと強いのか弱いのか外見からはさっぱり見えなくなりますね?
私、ここ何年かでようやく判ってきましたが、本当に武術を極めると形が見えなくなってしまうので、強さも何も外見から判別できなくなるし、俗に言う“内功・内力”でさえ外からは見えなくなってしまう・・・ということに気づきました。
だから、強そうに見えないし、底が知れない。判らない。だから抵抗できない。
現実にやられているのに何故やられてしまうのか判らない。だから、コテンコテンにされているのに顔は笑ってしまう・・・。
FBIや海兵隊、モサド・・・なんかの、普通に戦えば空手や柔道の高段者でも勝てないような猛者が、コントのようにやられてしまいながら痛がって悶えていたり、クニャクニャに固められて苦笑したり、半泣き状態になっている様子は、ここ最近の「世界の人が日本を尊敬している!」路線のヤラセと比べても、圧倒的過ぎて、どう反応していいのか判らない・・・。
判らない・判らない・判らない・・・???と、無限にクエスチョンマークが続いているような印象で、まさしく、「これが忍法(NINPO)だっ!」という印象でした。
初見先生は武道武術の世界で、これまで誤解されまくってきました。
古武術の世界でもインチキ扱いされたり、現代武道の世界からも怪しまれたりしていました。
しかし、その技の卓越した応用変化の自在性については、実は斯界の第一人者から脅威として見られていたのです。
一人は、養神館合気道の塩田剛三先生。
実戦合気道の第一人者と言われ、他流何するものぞ!との気概を示し、かの今武蔵と呼ばれた鹿島神流の国井善弥師範が植芝盛平翁にしつこく挑戦していた時に、「私が先生の代わりに立ち合います!」と申し入れる程の熱血漢だった、あの先生ですよ。
あの塩田先生が唯一、「戸隠流忍法侮り難し!」と言っていたそうです。
もう一人は、松田隆智先生。
中国伝統武術の存在を日本に伝えて、本場中国の武術界から大恩人として尊敬されている松田先生が、私と雑談している最中に、「あの初見さんは凄いよな~。あれだけ自由自在に古武術の技を応用させられるのは大したものだよ」と、突然、さも感心したように言われたのを、私はよく覚えています。
「日本の古武術の凄さを世界中に広めてくれたのは、本当に有り難いと思う」と付け足されていました。
会ったことは無いと言われていましたが、どこかで演武を見られたのでしょうね?
それと、もう一人。古武道研究家として活躍されていた高橋賢先生も、私と雑談している時に、「初見先生は凄いね。戸隠流が正当かどうかはともかく、あれだけ技を自由自在に使えるのは大したものだ」と、ほぼ松田先生と同様の感想を言われていました。
いずれの方も、武術武道に関する見識に関して斯界の第一人者と言える人である点が、初見先生の客観的評価として信用に値するのではないでしょうか?
私自身、自分で学んだ経験が無ければ、理解できなかったかもしれません。
そのくらい一般的な武道のセオリーとは逸脱しているのです。
その逸脱の仕方は新体道に近いかもしれませんが、一見、摩訶不思議ながら実は非常に実用的な護身術として体系立てられている点を見なければなりません。
そうでなければ84歳の年齢でモッサリと動いていながら屈強な若い武道家をコテンコテンにしたりはできません。
私は武術の研究家として、日本に戸隠流忍法体術という流儀があってくれて良かった!と、心の底から思っています。
そして、自分が目指すべき方向は、これだな?と、ぱっと目を開かせてもらえたような気がしました。素晴らしい番組でした!
久々に初見先生の技を拝見して感銘を受けました!
もう触れるだけで相手を固めてしまっていたり、指や拳をちょいっと摘まむだけで激痛を与えてコントロールしてしまう骨指術の様子は、相当に武道をやっている人でもチンプンカンプンで何をどうやっているのか判らないでしょう。
しかし、私は最初に通った町道場が戸隠流の野口先生の道場でしたから、基本的なやり方は判ります・・・が、あまりのレベルの高さに絶句してしまいましたね?
合気道やシステマの方がまだ判り易いです。
流れで相手の重心をコントロールしているからです。
ところが、初見先生ときたら、相手の流れをプチンと切って固まらせてしまうので、もう、やりたい放題で無人の野を行くがごとし!
要するに、相手と戦わないで自滅させてしまっているのです。
・・・と解説したところで、真似できます? もう、幽体離脱(アストラル・プロジェクション)して戦っているようなもんです。
まさしく、虚実を使い分けておられる訳ですが、御自身は虚・虚・虚・・・です。
長瀬先輩は明確に虚と実を使い分けておられるのが見えるので、技の鋭さと柔軟さが判別できますし、一見、それが判るから初見先生より強く見えるんですが・・・やっぱり、本当に達人を超えてしまうと強いのか弱いのか外見からはさっぱり見えなくなりますね?
私、ここ何年かでようやく判ってきましたが、本当に武術を極めると形が見えなくなってしまうので、強さも何も外見から判別できなくなるし、俗に言う“内功・内力”でさえ外からは見えなくなってしまう・・・ということに気づきました。
だから、強そうに見えないし、底が知れない。判らない。だから抵抗できない。
現実にやられているのに何故やられてしまうのか判らない。だから、コテンコテンにされているのに顔は笑ってしまう・・・。
FBIや海兵隊、モサド・・・なんかの、普通に戦えば空手や柔道の高段者でも勝てないような猛者が、コントのようにやられてしまいながら痛がって悶えていたり、クニャクニャに固められて苦笑したり、半泣き状態になっている様子は、ここ最近の「世界の人が日本を尊敬している!」路線のヤラセと比べても、圧倒的過ぎて、どう反応していいのか判らない・・・。
判らない・判らない・判らない・・・???と、無限にクエスチョンマークが続いているような印象で、まさしく、「これが忍法(NINPO)だっ!」という印象でした。
初見先生は武道武術の世界で、これまで誤解されまくってきました。
古武術の世界でもインチキ扱いされたり、現代武道の世界からも怪しまれたりしていました。
しかし、その技の卓越した応用変化の自在性については、実は斯界の第一人者から脅威として見られていたのです。
一人は、養神館合気道の塩田剛三先生。
実戦合気道の第一人者と言われ、他流何するものぞ!との気概を示し、かの今武蔵と呼ばれた鹿島神流の国井善弥師範が植芝盛平翁にしつこく挑戦していた時に、「私が先生の代わりに立ち合います!」と申し入れる程の熱血漢だった、あの先生ですよ。
あの塩田先生が唯一、「戸隠流忍法侮り難し!」と言っていたそうです。
もう一人は、松田隆智先生。
中国伝統武術の存在を日本に伝えて、本場中国の武術界から大恩人として尊敬されている松田先生が、私と雑談している最中に、「あの初見さんは凄いよな~。あれだけ自由自在に古武術の技を応用させられるのは大したものだよ」と、突然、さも感心したように言われたのを、私はよく覚えています。
「日本の古武術の凄さを世界中に広めてくれたのは、本当に有り難いと思う」と付け足されていました。
会ったことは無いと言われていましたが、どこかで演武を見られたのでしょうね?
それと、もう一人。古武道研究家として活躍されていた高橋賢先生も、私と雑談している時に、「初見先生は凄いね。戸隠流が正当かどうかはともかく、あれだけ技を自由自在に使えるのは大したものだ」と、ほぼ松田先生と同様の感想を言われていました。
いずれの方も、武術武道に関する見識に関して斯界の第一人者と言える人である点が、初見先生の客観的評価として信用に値するのではないでしょうか?
私自身、自分で学んだ経験が無ければ、理解できなかったかもしれません。
そのくらい一般的な武道のセオリーとは逸脱しているのです。
その逸脱の仕方は新体道に近いかもしれませんが、一見、摩訶不思議ながら実は非常に実用的な護身術として体系立てられている点を見なければなりません。
そうでなければ84歳の年齢でモッサリと動いていながら屈強な若い武道家をコテンコテンにしたりはできません。
私は武術の研究家として、日本に戸隠流忍法体術という流儀があってくれて良かった!と、心の底から思っています。
そして、自分が目指すべき方向は、これだな?と、ぱっと目を開かせてもらえたような気がしました。素晴らしい番組でした!
- 関連記事
-
- 第十五回天真書法塾発表会 (2016/12/08)
- 今月号の『秘伝』は買いだよ (2016/10/23)
- 『月刊武道』に稲吉先生が (2016/10/15)
- オカルトはなぜ、オカルトなのか? (2016/10/09)
- 武術と武道・格闘技はどこがどう違うのか? (2016/09/20)
- DVD感想 (2016/08/09)
- 青木先生久々にTV登場 (2016/07/15)
- 初見良昭先生 (2016/07/13)
- 青木先生讃寿の御祝い会DVD (2016/07/07)
- クマ出没の理由 (2016/06/30)
- アフガニスタン・ブシドウ (2016/06/21)
- 震脚で脳震盪は起こらないか? (2016/06/20)
- おのれの分際をわきまえよう (2016/06/01)
- 『セーラー服忍者』相模原上映会感想 (2016/05/24)
- オタクは偉い (2016/04/26)
スポンサーサイト