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聴勁セミナー感想

 あ~、助かりました~・・・。

 酷暑じゃなくて、曇天に涼しい風が吹く天気で、8月セミナー史上、最も快適にできました

 本当に、真夏に汗だくで練習するのって気持ち悪いでしょう?

 だから、ゆっくりタラ~ッと推手をやるしかない!と思っていたんですけど、私のボヤキが天に届いたのか? 冷房もかけずに済みましたよっ!

 こういう風が吹く日は三階はいいですね? 住宅街だから風を邪魔するビルも無い。

 初参加の人もいたのですが、今回は割りと遠方から参加された方が多かったですね?

 前回の目付けと今回の聴勁は、どちらも“読み”に分類されますが、両方やっているのは、多分、うちだけではないかな~?と思います。

 何故なら、目付けは古武術のものだし、聴勁は中国武術の特に内家拳が駆使するものだからです。

 現代武道や格闘技では、これらは体系的に教えるシステムがありません。指導する人が個人的に研究している場合でもなければ、存在そのものすら知らない人が大半ではないか?と思います。

 私はいろんな先生から断片的に学んだことを研究実験しながら独自に体系化したのですが、理論化の上で最も参考にしたのは、友寄隆一郎先生が遺された“遺稿”です。

「武術で最も大切なのは、読みと交叉(法)。これ以外にはない」と、友寄先生は断言されていました。

 無論、これは極論です。

「合気がすべて」「立禅にすべてが含まれる」「走圏が核心」・・・といった言い方でその流儀の最も重要なことを強調して言うのと同様で、友寄先生がそれ以外のことを軽視されていた訳ではありません!

 現に、友寄先生の御流儀である賢友流空手道には、那覇手系・首里手系・泊手系の沖縄空手の形のみならず、友寄先生が研究実践された台湾の白鶴拳系(鳴鶴・食鶴・五祖拳など)や北派少林拳、太極拳、八卦掌、形意拳などの中国武術の技法も内蔵されていますし、気功導引法や宗教行法の研究までされていたことが解ります。

 その結果として、友寄先生の洞察力はオカルティックな領域に入神されていました。

 誤解を恐れずにはっきりと書いておきますが、現在、私は武術の最後の研究としてオカルト的な分野の研究をしています。

 はっきり言って、科学的な説明がつく分野ではありませんし、下手をすれば精神疾患に陥る危険性もあります。若い頃にやって失敗した経験もあります。「悟った!」という自覚もありましたが、錯覚だったと言わざるを得ません。

 実は、パニック障害を患ったのも、この時の後遺症なんです。お陰でまともに働けなくなってしまって、大変に苦労しました。

 今までやって来れたのは、よほど強力な守護霊様がついてるのかな?と思うしかないくらい奇跡的なんですよ。占い師が首を捻るくらい・・・。

 それでも、武術を真に探究するには避けては通れない“道”だから、再挑戦してみるか?と思った次第なんですよ。

 ただし、人には薦めません!

 私はやっぱり例外中の例外なのが解っていますし、欲望成就の現世利益を目的にする甘い考えの人がオカルトに踏み込むとテキメンで自滅するのも解っている・・・そういう人は知らず知らずのうちに邪念妄想に捕らわれて人生を踏み外す事態に陥るのが自明だからです。

 武術を中途半端にやると、魔道に陥るんです。

 言葉を換えるなら、“天狗になる”。

 自惚れて、「自分がナンバー1だ!」とか言い出したら、もう危ない・・・。

 本当に優れた遣い手は、決して他人を侮らないし、自惚れないですよ。実力を見せつけて威圧するようなのは三流以下です。

 武術の技は、どれだけの神業を体得しても、怪我したり病気したり老化したりすれば消滅してしまうでしょう?

 みんな、空しさと葛藤しながら稽古しているんですよ。

 競技武道や格闘技だと、もう30くらいで引退の世界だったりするでしょう?

 物悲しいですよね?

 その点では、武術の極意というのは、相当、肉体の限界ギリギリまで進化できる!

 それを具体的に見せてくれた先生方もいます。

 例えば、青木宏之先生。常人だったら車椅子の世話になっているだろうくらいに肉体はボロボロになっている筈なのに、の水準は今が最高なんじゃないか?と思います。

 普通に考えても80歳で若い弟子をあしらえる時点で、もう常識外れです。

 でも、武術の世界には、こういう先生がたま~に居る・・・。

「何故だ?」と、研究し続けてきて、その秘密を解明できたから、本当に楽しいし、教わった先生方に“感謝感激雨霰”なんですよ!

 それでも、今、53なんで、後、活躍できるのは20年くらいだろうな~?(80までは生きてないだろうから)と思うんですが、その間にどこまで精錬していけるか? これは残りの人生賭けての壮大な実験をするつもりです。

 本当に有り難いことに、今のうちの会員には人格も技量も申し分ない人が何人も育ってきているので、もう、憂いは無いです。この先、彼らがどこまで進んでいけるかな~?と、楽しみです。

 結局、武術バカじゃダメなんだと、最近、つくづく思います。武術のことしか頭に無い人は自分で成長に蓋をしてしまいます。社会・経済・政治・歴史・心理・芸術・文化と、いろんな分野に興味を持っている人間じゃないと、専門家バカだと近視眼的になって頭打ちになりますね?

 専門家バカは、「これこそが究極の技だ!」と、単純に考えるからです。

 どんなに優れた技も完全ではない。だから、必ず封じられます。

 私は膨大な技を知っているので、大抵の流儀の技は封じ方を考案しています。本や映像で少しは出していますが、肝心要なやり方は隠しています。

 例えば、日本の武道しか知らない人は、太極拳の推手を見ても、「あんなゆっくり練習していても実戦では役立たない。空手やボクシングの早いパンチには通用しないよ」と判断する。

 私も昔はそう思っていました。

 しかし、練習法は意味を知らないと実戦時に応用できません。逆説すると、意味を理解して練習していれば、実戦時への応用も自在にできます!

 推手の主な目的は、化勁です。が、真の目的は聴勁です。

 つまり、対手が攻撃を出そうとする間を読むことが真の目的で、だからこそ練習は、ゆっくりやらねばならないのです。感覚を養成するということは、時間がかかるからです。

 太極拳は、元々は長拳のような離れて突き蹴りを迅速に打ち合う拳法から発展し、いかにして素早い突き蹴りを封じるか?と考えて工夫された拳法だとされます。

 スピードにスピードで対抗するのは不合理です。すぐに限界が来ますから。

 しかし、出だしを抑えてしまえばスピード勝負ではなくなります。

 太極拳が接近密着戦法を駆使するのは長拳などの素早い突き蹴りを封殺する工夫なのです。

 ところが、ここで問題が発生します。

 密着してしまったら威力のある打撃技を出せなくなる。どうしてか?というと、通常の打撃技は拳足を十分に加速させる空間が必要だからです。密着されるとそれができなくなる。グレイシー柔術が最強格闘技と騒がれた最も肝心な理由がここにあります。

 太極拳がこの欠点を克服する過程で工夫したのが寸勁打法なのです。体内の重心移動を加速させることで強大な0距離打撃を可能にした。その上、拳のみならず、掌でも指でも前腕でも肘でも肩でも胸でも腹でも背中でも・・・身体中のどこからでも打てる!

 理論的には、接触したら勝てます。“触れたら倒せる”というレベル・・・。

 ほとんど密着した状態から一撃必殺の打撃技が出せるなら、くっついてしまえば、もう勝ったと同然でしょう?

 その打撃技を出せる者ならば、推手の練習をゆっくりとやっていても、いつでも瞬間に対手を打ち倒せる・・・と考えれば、推手の練習自体が真剣で鍔ぜり合いしているようなものに見えるのではないでしょうか?

 友寄先生は発勁でスーパーセーフを叩き割ってしまう程の驚異的な打撃力があったと聞きます。

 それだからこそ、「読みと交叉、武術はこれだけだ!」という言葉の重みが実感されるのではないでしょうか?

 無論、推手にそれだけの価値があるとしても、“一撃で倒せる寸勁”を全身のどこからでも放てるように自在に駆使できることと、対手の攻撃の出る瞬間を未然に察知して接近密着できないと絵に描いた餅になってしまいますよね?

 だから、結局は“いろんな練習(身体の錬成・歩法など)をしなければダメ”ってことなんですけどね(笑)?

 もっとも、こうなると普通の武道や格闘技の動きとは全然別物だから、判別できる人は極端に限られますね? 見ても全然解らないみたいです。解った人は二、三人しかいませんでした。

 今回のセミナーでは初参加の人もいたのですが、いきなり八極拳の発勁の打ち方も体得してもらいました。できてるのに実感が無いみたいな表情でしたが、筋力で打つのと違って、打った感がほとんど無いのが問題かもしれませんね?

 ただ、発勁が打てて、交叉法を知ってれば、たいていの武道・格闘技の猛者でも冗談みたいに簡単に倒すことが可能になりますから、「なるほど、秘伝にして教えない筈だな~?」と思います。

 松田隆智先生から「公開しない方がいい」と止められたのも道理だと思います。発勁は人体を打つにはオーバーパワー過ぎるんですよ。効く効かないじゃなくて、確実に殺せますからね?

 だから、いかに危なくないようにするか?ということの方に気を使いますよ。下手に打ち込んだら殺してしまうかもしれない・・・という不安があるから、威力が体内に作用しないように吹っ飛ばすような打ち方(威力が体外に抜ける)をしています。

 お断りしておきますが、これは私が特別強いんだと自慢したいからではなく、発勁を自在に打てるようになったら、“誰でもこうなってしまう”・・・ということなんです。

 例えば、過日、泊まりがけで習いに来た会員は、来た時は普通の人間でしたが、帰る時には、かなり発勁を自在に打てるようになっていたので、確実に達人化していました。

 簡単に言えば、「一撃で人を殺せる威力の技を体得してしまった」ということなんですよ。しかも、たったの数時間で・・・。

 あり得ないと思うでしょう? 真面目に武道に取り組んできた人ほど信じませんよ。

 でも、事実です。私は、長年、武術の研究してきましたが、想像もつかなかったんですね。肉体の訓練よりも発想を転換することが体得の鍵だった・・・ということは。

 なので、うちの会では、長年、武道に真摯に取り組んできた人ほど、上達が遅い!という逆転現象があります。他流で師範クラスだった人でも例外ではありません。

 もちろん、訓練することがダメだとまでは言いませんよ。ヒマでやりたい人はやっていいんじゃないでしょうか? “無駄の効用”というものもありますからね?

 そもそも、武術というのは、いかに無駄なく自然に合理的に敵を倒すか?という技術を体得するものなんですから、時間ばかりかかって成果がなかなか得られないのでは困りますでしょう?

 通り魔に遭遇して「20年待ってくれ!」って言ってもダメでしょう?

 技を磨くことと、実際に戦うことは実は大して関連性がありません。この事実を武道を熱心にやっている人ほど解っていません。実際に戦うには戦略が大切で、場合によっては技なんか必要ないんです。島原の乱で宮本武蔵は投石で怪我して戸板で運ばれて何の活躍もできなかった・・・これがリアルな実戦。

 私はこういう考えなので、流派の優劣を論じる人達が阿呆に見えて仕方がない。本当は、解っているか、解っていないか?の違いしかない。解ってる人は本当に希少ですが。

 今回と前回のセミナーの様子はビデオ撮影しているので、『交叉法3』で近日発売します! これで、交叉法に関する23年に渡る私の研究内容の基本的な内容は解説紹介したことになります。これで全てではありませんが、肝心要なポイントはほぼ御紹介できたかな?と思っています。

 また、できるだけ他流にも応用できるような基本的ポイントに絞って紹介したつもりですので、より多くの武術武道の愛好家の方にも参考にしてもらえるか?と思います。

 特に今回は剣術の応用もやったので、剣道や居合道、合気道の剣の理合についても参考になるでしょう。

 ぶっちゃけ、身体構造的に人間は攻撃した瞬間が最も隙ができる(急所が開く)んですよ。だから、相打ちを狙えば実力差は埋められるんです。これが交叉法の根本原理です。

 私は研究家なので、あらゆる技を水平に並べて比較検討しました。極意も秘伝も基本もすべて横一線で判断し、どの局面でこの技が有効か? 技が無効になる局面はどういう場合か?・・・といったことを多角的に研究してきました。

 ですから、破れない技は一つもありません! どんな優れた技、どれほどの必殺技であっても、必ず破れます!

 どうして、ここまで断言できるのか?というと、私は強い弱いで考えないからです。淡々と、合理的に技を破る工夫をするだけだからですし、基本、ルール無用で考える。

 まあね~? 武道やっている人って、技の優劣しか考えないけど、現実の勝負は戦略を練った方が大抵、勝ちますからね。私は戦略思考を磨くのが武術修行の効用だと思ってますけどね?

 よって、私自身は読みの封じ方、交叉法の破り方も考案しているんですが、それは自分と同門の者と戦わなくてはいけなくなった場合を想定している訳です。私は信仰心が無いので、万能の技なんか信じてませんからね。もちろん、発勁の破り方も考えてます。

 とは言っても、修行者としては「自分のやっているものが最高だ!」という気持ちで追究しないとダメなんですが、それはどの流派の者でも同じ気持ちを持っているのだ・・・という冷徹な水平思考を忘れてはいけません。

 少なくとも武術の修行に真の完成というものは永遠に訪れません。何故なら、人間の肉体には限界があるから・・・。

PS,『交叉法3』、今回もDVD発売記念の割引セール実施します! 八月中に申し込んだ方は税込み20000円のところを15000円にさせて戴きます。三部作シリーズ完結作品なので、交叉法1,2,3の三巻同時注文は40000円、1,2、あるいは2,3の二巻同時注文は30000円とさせて戴きます。八月いっぱいの割引なので、ご希望の方はお早くどうぞ!

PS2,18日のメイプルホールの練習はお盆休みです! 間違って来られないようにしてください。それと、セミナー受講していて参加できなかった回は個人指導でも支部の稽古でも代替できますので、お問い合わせください。頂戴したお金の分はちゃんと教えますから、安心してくださいね?

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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