コンテントヘッダー

ゾンビの神様死す

 ジョージ・A・ロメロ監督が逝去されました・・・。

 知らない人もいると思うので書きますが、この人がいなければ、『バイオハザード』も『東京喰種』も生まれていなかったんですよ!

 ブルース・リーがアクション映画の革命児だとすれば、ロメロ監督はホラー映画に革命を起こした人物ですよ。

 彼が『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』で、それまでのゾンビのイメージを一変させたのは・・・カニバリズムと伝染病の要素。

 死人が蘇って人を襲って食う。食われた人間にもどんどん伝染していくという吸血鬼的属性を付加した点が、バンパイヤやオオカミ男をも凌駕するホラーアイコンとしてゾンビ(リビングデッド)を昇華させた大発明だったのです!

 たとえば、吸血鬼やオオカミ男は一種のセクシーな魅力もあって、ケイト・ベッキンセールの『アンダーワールド』や、アニメにもなった平野耕太の『ヘルシング』、平井和正の『ウルフガイ』、菊地秀行の『吸血鬼ハンターD』とか、いろいろあります。

 けれども、こういうお耽美系とは程遠く、汚い・臭い・気持ち悪いの3K揃ったゾンビは主人公にはなりづらいものの、お手軽な敵のザコキャラにはもってこい!

 このキャラクター性を確立したロメロ監督の功績は計り知れないものがあります!

 もっとも、ロメロ監督自身はゾンビというよりリビングデッドの生みの親なのかもしれませんね?

 ゾンビ(ゾンビー)とは、それまではブードゥー教の呪術師が秘薬(ゾンビパウダー)で仮死状態にした人間を使役したもので超自然的な存在ではなかったらしいのですが、かなり古くから映画には登場していました。

 ゾンビパウダーはフグ毒(テトロドトキシン)に麻薬を主成分にしたものらしいのですが、調合の仕方が秘伝になっているらしい。

 けれども、ロメロ監督の名前を一気にメジャーにしたのは、ブルース・リーの『死亡遊戯』と併映された『ゾンビ(原題はドーン・オブ・ザ・デッド)』ですよ。

『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』から10年ぶりくらいに撮られた続編にして、その後のゾンビ映画のバイブルとなったホラーアクション映画でした。

 この当時、高校生だった私は、事前に何の情報もないままTVに映る予告編キャッチアップを見て、「うわ~っ! 怖いよ~」と思ったものでしたね。

 その後、血しぶき飛び散るホラー映画群が大ブームとなり、スプラッター・ムービーが大量生産され、特殊メイキャップが注目され、新しい特撮技術として真似する自主映画作家が続々と出てきて日本の自主映画界が活性化した時代でした。

 私が学生時代に勉強そっちのけで自主映画製作に夢中になった揚げ句、ドロップアウトし続けて今現在に至っている・・・ということは知ってる人も多いと思いますが、やっぱり、このスプラッター・ムービーのブームと特殊メイキャップの影響は大きいと思うんですよね?

 ブームの火付け役となったロメロ監督は、『死霊のえじき(原題はデイ・オブ・ザ・デッド)』をもって、夜・夜明・昼の三部作を締めくくりましたが、それから後も『ランド・オブ・ザ・デッド』や『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』『サバイバル・オブ・ザ・デッド』などを撮りました。

 数多あるゾンビ映画の中でもロメロ監督の作品は別格として信奉されていますが、それはやはりロメロ監督が作品の中に込めているメッセージ性への評価なんだと思いますね。

 ゾンビ以外にも『ザ・クレイジーズ』や『マーティン/呪われた吸血少年』『モンキーシャイン』『ダークハーフ』『URAMI』といった秀作も撮っています。

 いずれも、人間の闇に視点を向けた恐怖映画ですが、ブラックなユーモアセンスがあるように思いましたね。

 偉大なるホラー映画の巨星の御冥福を祈りたいところですが、ロメロ監督はゾンビのように不滅でしょう!


関連記事
スポンサーサイト
このページのトップへ
コンテントヘッダー
著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

FC2カウンター
リンク
最新記事
カテゴリー
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

月別アーカイブ
ブログ内検索