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推手感想

 や~っ、えらいこってすわ~?

 今月のセミナーは一見、地味な“推手”・・・参加者もまた少なかったんですが、それだけ期待値が低かったんではないか?と思うんですよ。

 やっぱり、発勁や合気に比べると推手は地味だし、“これを練習して何になるの?感”がヒシヒシと感じられますでしょう?

 ほら、爺さん婆さんが手首を合わせてユル~リ・・・と触れ合ってる社交ダンスっぽさが、ガシガシ殴り合い蹴り合い投げ合い組み合いをしている人達からすると、「ありゃ、なんじゃい?」と失笑を誘うような練習法のイメージしかないでしょう?

 でも、こういう時に限って、内容が充実するというジンクスがうちはありまして、正直、今回はここまで教えちゃってよかったのか?と思ったりしております。

 そもそも、「推手って何?」と問われるのならば、太極拳が少林拳などの激しく速く攻撃する拳法を打ち破るために開発された“秘伝の戦闘法”なんですよね?

 即ち、激しさや速さを繰り出すための力を生み出すメカニズムを分析し、筋肉の収縮から爆発的な攻撃力を生み出すための身体操作を根本から封殺してしまう戦術「接近密着戦法」を体得するための訓練法として“推手”が編み出されたのです!

 しかしながら、私も最初は推手がそんなに有効な技法だとは期待していませんでした。

 どうしてか?と申しますと、こちらが接近して密着するまで黙って待っててくれるようなお人好しはおらんでしょう?と思っていたからですよ。

 近づく時に鋭いパンチやキックが猛スピードで襲撃してくる訳で、まずはそれを何とか捌いたり防いだりできなければ密着なんかできない訳ですよね?

 だから、少なくない中国武術修行者が空手やキックボクシングに挑んで無残なまでな滑稽な負け方をして、「ちきしょお~っ! 中国武術なんかクソだぁ~っ!」と小梅太夫みたいに涙目で叫んでキックボクシングや極真空手に転向する・・・か、スッパリ武道や格闘技から足を洗うかする訳ですね?

 また、実際に空手やキックに対抗できる中国武術家は非常に限られていて、いないことはないんだけども、巡り会える機会は非常に少ない。

 私だって30になるまでインチキ古武術やインチキ中国武術の先生に騙されて、「武術なんか山師の巣窟やんけ~っ!」と呪ってましたもんね~。

 でも、私は非常に運が良かったんですよね~。

 実際にメチャクチャ強~い武術家に次々に出会って教えを受けられましたからね?

 あ~、本当に諦めなくて良かった!

 ネット掲示板で人の悪口書いて自己陶酔してるような人達って、結局、本当に強い武術家に出会って教えを受ける機会がなかったんじゃないか?と思う訳ですよ。

 だから、かつての私みたいに斯界全体を呪うことで自己満足を得ようとしているんじゃないでしょうか?

 もしも、こういう人達も運命的な良い出会いがあったら、現実に希望を持って楽しく修行できて理想の自己実現に向かっていけているのではないか?と思う訳です。

 私は恵まれ過ぎているから、普通に学んでいたら一生、知らないままであろう秘伝も随分と学べました。

 そういうのを一つ理解できると、不思議なもので、他の秘訣も次から次に解けていったりするんですよね~?

 敢えて、私は自分が発見した秘訣を真実だとは申しません。が、私は発見した秘訣を会員や受講生と一緒に試して具体的な有効性を実験してきました。

 だからこそ、「この技はこういう具合に遣えば有効だけれど、コツを知らないとまるで遣えなくなったりする」という具合に細かく長所と短所を解説できる訳です。

 実験検証してきた技だからこそ、日々、完成度が上がり、技も進化できる訳です。

 従って、自信をもって、「これはこうやればいいんですよ!」と断言できる訳で、実験検証していない伝聞だけの技だと高い金取って教えたりできませんよ。

 とにかく、習ったことは全て実験検証してきていますから、「発勁って本当に効くんですか?」とか「合気を掛けるって何ですか?」と聞かれても、はいはいはい~っと実演解説できる訳ですよ。

 頭の中で考えている段階の技は、稽古や講習会の時にもちゃんとそう話しています。その場で試して成功すれば善し。そうでなければ問題点を検討し直すだけ。

 研究会だから許されるやり方でしょうね?

 これも一回や二回やったくらいでは実験検証の精度が低い訳で、繰り返し繰り返し何度も何度も相手を代えてやり続けていかなくてはならないし、それを年単位でやることが修行に繋がる訳ですよ。

 そうやって体得できたのが零勁斬りだったりする訳ですね。

 最近、初参加の人が一番、驚かれるのが、「合気揚げがこんなに簡単にできるのか?」ということでしたが、私はこれ、30年くらい研究していますから、30秒で教えられる訳ですよ。しかも何種類も・・・。

 結果、万能にかかる技じゃなくて、欠点もあると解った訳で、そうでなければキムタツ先生に対抗策を考えつくまでもなく手玉に取られてしまっていたでしょう?

 佐川先生が偉いところは、合気が万能にかかる技ではなく、ちゃんと欠点も解っていて、頑なに映像記録を残すことを拒否し続けていたというところです。

 つまり、私みたいな人間に見られたら、封じ手を考案されてしまうと警戒されていた訳ですよ。

 キムタツ先生が佐川先生に遠く及ばないのは、“そこ”ですよ。安易にやって見せたりする考えの甘さが決定的な越えられない差を生むのです・・・。

 習わなきゃできない人と、自分で創造できる人との差は決定的なのです。

 その決定的な差とは何か?というと、考え方の違いなんですよね。

 私が武術を教えたりDVD作ったりしているのはなぜか?というと、生活のためです。

 金を稼ぐ手段が今のところ、これしかないからです。

 昔は趣味でしたが、今は生活のための仕事ですから本気度が違いますよね?

 で、不思議なもので、本気度が違うためなのか、最近の研究進度は異常ですよ。昔は、とうていできるようになれないだろうと思っていたことが、今はあっさりできるようになっていますからね?

「スゲ~ッ? 俺って天才かも?」と思って教えてみたら、すぐ体得してしまう・・・。

「あ~、空しい・・・あんだけ努力した俺の立場は?」と思うと、会員がなかなかできないと、フフフ~ンッて内心、嬉しかったりしますよ。生活かかってなかったら教えてないですよ?

 推手も、以前は化勁で崩すための技法と考えていましたが、今は攻撃技に含んで遣っていますよ。

 つまり、発勁を確実に極めるための攻撃の手段として遣うようになりました。

 接近密着するための相手の攻撃を捌く技法にも応用できるようになりました。

 それが、空手でいうところの“受け技”であり、うちの場合は捌き・いなし・流し・封じの技法として遣うようになりました。

 今回のセミナーではある先生の沖縄空手のセミナーDVDを分析して教えて欲しいと大阪支部長から事前にDVDを送ってもらって見ていたんですが、改めて空手は難しいな~?と思いました。

 難しいと言うのは、普通の人間に教えてすぐに体得できるようなやり方ではないということです。

 言葉を換えると(失礼ながら)、「もっと効率よく安全にやれる技はある」ということなんですよ。

 私の基本コンセプトとして、「教えれば誰でもすぐに実用できるべき」というものがあります。

 武術はもともと圧倒的な体格や体力、戦闘力の差を戦略的に覆すことを目指して考案研究されてきたものですから、無闇に鍛えないと遣えない武術では意味がないと考えている訳です。

 しかし、不思議なことに武術武道の実践者は、超人的な鍛練を積まねばならないと言い張ります。実用性より訓練する日々の行為が目的となって、論理が転倒してしまっているのです。

 身体を鍛えることは手段に過ぎなかったのに、いつのまにか“目的”に刷り変わってしまっているのです。

 これではボディビルと変わらない訳ですよ。

 多分、ボディビルも本来は筋肉の鍛練のために工夫されていたのに、見せることに目的が移ってしまったのではないでしょうか?

 日本刀も斬れることより美しさに価値が転移していますよね?

 私は剣や銃も大好きなので、肉体を鍛えることにあまり意味を見いだせません。素手で殴り合うことしか考えていないような武術では話にならんだろう?と思うからです。

 昔は人並み以上に鍛えましたが(壁に踵を着けてだけど両手の親指一本で倒立して腕立てまでできたよ)、あんまり意味があったとは思えないんですよね?

 だから仁平師範がやたら「筋トレしろ!」と言ってることには「何のため?」と聞いてみたいところなんですけどぉ~(苦笑)。根性論かな?


 さて、セミナーは、単推手、双推手、脚の推手(暗腿)から始めて、推手破りの打拳・関節技、相手の構えを利用した推手、剣術(馬庭念流の“続飯付け”から香取神道流の“橋懸かる”)、牙突0式?、空手の上段揚げ受け・外受け・内受け・下段払いの交叉捻り突き、零勁斬りの応用・・・と、予定していたより大幅に多彩な内容になりました。

 御承知の人も多いと思いますが、私は質問しないと自分から積極的に教えたりしませんので、遠慮して聞かない人には延々と教えなかったりします。

 何で、そうするか?というと、「自分から求めないと与えられないんだよ」ということをまず理解してもらいたいから、敢えてそうしてるのです。

 金払えば自動的に教えてもらえると思ってる人もいますが、自動販売機じゃあるまいし、人間対人間なんだから、質疑応答がいかに大切か?ということですね?

 この様子は新作DVD『剣体一致の原理』に収録しますが、結果論ですが、何か物凄い作品になりそうですよ!

 個人的にはマジで5万円に値上げしようかな~?と思うくらい秘伝テンコ盛りです(実際、値上げするかもしれませんので、安く欲しい方は今月中の予約割引セールを御利用ください)。


 セミナー後はいつもお食事会で長々とダベるのが恒例なんですが、この日は夕方から銀座で日野美歌さんの35周年記念の朗読劇とライブのお誘いを受けていたので、私はそのまま帰らせてもらいました。

 この朗読劇には『セーラー服忍者』に主演した鶴巻星奈さんが出演されているのを事務所の社長さんに聞いていたので、うかがった次第です。

 しかし、私、銀座は過去に数回しか来たことなくって、夜だったこともあって道に迷い、開始時間に間に合わなくて焦りました~っ?

 まっ、ちょっと遅れたけど鶴巻さんの朗読劇のお芝居もちゃんと見れましたよ!

 この朗読劇の原作は、何と? ミラーマンの鏡京太郎を演じていた石田信之さんなんですね~。癌闘病中と聞いていましたが、お元気だそうですよ?

 石田さんはアクションが上手いな~?と思っていましたが、柔道黒帯で体気道という武道の会長でもあるんですね?

 ちなみに『セーラー服忍者』DVDの予告編映像、非常に評判がいいです。特典映像も使ってますから、何だか膨大に見た印象があります。他の劇場映画の予告編にも負けてませんよっ! 10月6日の発売の時はイベントやる予定ですから、お楽しみに~!

 途中休憩の時間に社長さんが呼んでくれたので鶴巻さんとちょっと話せました。今、立ち回りの稽古もやっているそうですよ! 今後の活躍に期待大です!

 後半は日野美歌さんのライブでしたが、生歌で聴くと物凄い上手い! 圧倒されましたよ。スゲ~ッ!としか感想が言えません。

 本当に素晴らしかったです!


 え~、それから、復活した大阪セミナーの場所と日時が決まりました!

 解散した後も、「また関西でセミナーやってください」とメールくださる方もいらしたのですが、随分とお待たせしました!

 進化した游心流武術をお目にかけますよ!

 久しぶりの方も始めましての方も、どうぞ、お気軽にお越しくださいませ!

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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