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『靖国』上映中止は日本の恥!

 政治の場で論議されたドキュメンタリー映画『靖国』の上映中止がほぼ決定してしまったようで、私は非常に憤りを感じています。

 日本は、芸術や宗教、思想の表現に関しては、かなり自由度の高い国なんだと思っていた私は、国が決めたのではなく、一部の暴力で他者を抑圧することを正義と勘違いしている独善的脳足りん連中の脅迫によって上映中止に追い込まれてしまったであろう現実に絶望的な救いの無さを感じるのです。

 思えば、自殺した映画監督伊丹十三が『ミンボーの女』を撮った時に暴力団と思しき男たちにナイフで顔を切られたり、『山谷(ヤマ)やられたらやりかえせ』の監督が暴力団に殺されたりした事件もありましたが、今回の『靖国』に関しては、風評被害そのものなのではないでしょうか?

 実際にこの作品を観た映画関係の方に話を聞いたばかりでしたが、特に思想的な偏向があるのではなく、極めてドキュメンタリー映画らしい面白さに満ちていて、上映が問題視されるような作品ではなかったらしいのです。

 無論、国際問題にも採り上げられる靖国神社のドキュメンタリーであるという点だけで、狂信的な人間にとってはアンタッチャブルなのでしょうが、21世紀に入って、戦争や宗教理念に関しても論議すべき時期に至っているのです。

 一部の人間の信条を逆なでするから暴力的に蓋をしてしまおうとする連中の横暴を許してはいけない。

 これはもう、製作委員会ではなく、上映実行委員会を組織してきちんと上映してこそ日本の民主国家の心意気を示すことになると私は思いますね。

 数年前に、同じく靖国を描いた『出草の唄』という、日本軍に組み込まれて戦没した台湾タイアル族の魂を返せと靖国神社に談判に来ているタイアル族の音楽隊を追いかけたドキュメンタリー作品を友人のドキュメンタリー作家が関わった上映イベントにボランティアスタッフとして呼ばれて観ました。

 この時も、ヤバイお兄さんたちが来るかもしれない?と予想していたので、私は出入り口付近に陣取って、入ってくる観客をさりげなくビデオカメラで撮った記憶があります。

 もちろん、事件が発生した時の犯人の証拠を押さえるためです。それに、出入り口で怪しい人物が入ってくるかどうかを観察していた訳です。

 結局、暴力に訴えるようなヤツに話して通じる道理はないんですよ。自分は正義なんだと思い込んでいる人間は、自分の信念を他者に押し付けて何も恥じないものです。

 私が武術やり続けてきたのも、人間は最終的には暴力で他者を抑圧したがる生き物なんだと理解しているから、その暴力を排除できる術を心得ておきたかった訳ですよ。

 武術は暴力とは違う。対暴力の智恵ですからね。

 ですから、『靖国』の上映を中止することを決定した映画館側を責めるのも見当違いな訳で、映画館としては観客が暴力にさらされるかもしれないリスクをおかして上映することを選ぶのは“蛮勇”でしかないですからね。

 暴力をチラつかせて脅す人間がいる以上は、具体的な対策が必要です。自分独りが覚悟するのは簡単ですが、家族は? 友人は? そう考えた時に非暴力主義を唱えるのは無責任というものでしょう?

 現実にある、あるいは予想される暴力に対しては、具体的な対策を講じておかなければいけません。

 今回の『靖国』は、私も観たいし、観て論議すべきでしょう? エンターティンメントとしての上映が困難ならば、シンポジウムと組み合わせたイベントとして上映する機会を設けていけばいいでしょう。

 私、ボランティアで場内ガードやりますから、是非、御検討ください。

 負けんなぁっ!

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
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