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必殺シリーズ幻の作品を見た!

 シリーズが長く続いていると、必ずといって良いほど、異端の作品というものが生まれるものです。

 そして、あまりにもシリーズの雰囲気と違うものになってしまい、視聴率がふるわずに打ち切りになってしまったりもする。

 しかし、そんな長寿シリーズの鬼っ子みたいな作品というのは、どれも異端であるからこそ、非常にマニアックなファンが生まれるものです・・・。

 例えば、今もシリーズが続いているガンダム・シリーズの異端の作品と言えば、各国のお国自慢ガンダムが格闘技の試合をするという“ロボジョックスみたいな(しまった! 例がドマイナー過ぎて誰も判らんぞ? え~っと・・・人形アニメを使ったZ級SF映画です。相当な特撮マニアでないと知らないと思います)”設定の『機動武闘伝Gガンダム』なんて、金庸の武侠物の影響下に生まれた素手でガンダムを破壊する男、マスター・アジア東方不敗なんてキャラが出てきてブッ飛んだ作品でした。

 あるいは、先日まで深夜に放送されていた『墓場鬼太郎』なんて、これまで正義の少年妖怪?として人間の味方だった鬼太郎の初期の原作通りに描いていて、原作を知らない人達にとっては呆然とする展開でした。

 もっとも、最近の平成仮面ライダーなんて、昔の仮面ライダーとは年々掛け離れていくばかりで、シリーズそのものが毎回、工夫し過ぎて異端そのものの作品になりつつありますが、そうなるのは、時代の要請みたいなものがあると思うんですね。


 さて、ホームドラマチャンネルで、必殺シリーズの中でも最もカルト的(比喩じゃなくて内容的にも・・・)な不人気作(これも比喩じゃなくって、一般的な必殺ファンからは無視されてますから)である『翔べ!必殺うらごろし』の放送が始まりました!

 何を隠そう、私、必殺シリーズ中で、この作品がダントツで好きなんですね。

 何故か?と言いますと、「これって必殺じゃないじゃん?」って思えるくらいシリーズから逸脱しているのです・・・。

 主要キャラは、旗竿を持ってカンフー着に裸足でボロマントを着て歩いている密教の行者らしき“先生(中村敦夫)”と、記憶喪失で元殺し屋だったらしき“おばさん(市原悦子)”、長身怪力のために女扱いされないコンプレックスのある“若(アッコ)”、江戸で仕事人の繋ぎをやっていたらしき“正十(火野ショウヘイ)”に、ちょっと頭の弱い渡り巫女の“おねむ(鮎川いずみ)”の五人。

 この作品は、京極夏彦の巷説百物語シリーズの元ネタになった(映像化された作品を見比べるとクリソツですよ)という噂もあって、毎回の事件がオカルト、超常現象がらみなんですね。

 要するに、江戸時代の都市伝説を流れ者のゴーストハンターが解決する?みたいな時代劇版『怪奇大作戦』と思った方が、必殺シリーズのイメージより近しいのです。

 それで、恨みを呑んで死んでいった人々の怨念を受けて、先生とおばさんと若が犯人を殺す・・・んですが、特別、金で仕事を請け負う訳じゃない。

 その殺し方も、いつもの必殺とはかなり違っていて、おばさんは中村主水ばりの騙し討ちで、若はひたすら殴り殺す。

 で、先生は昇る朝日に拝礼して霊が乗り移ったみたいになって、突然、旗竿持って駆け出すと、ジャンプして空中から旗竿をブン投げて串刺しにする!

 刺された相手は、『オーメン』で避雷針が刺さって死んだ神父みたい・・・。

 もう、この時の敦夫の強さといったら、手刀で敵の侍の刀を叩き折ってムンズと襟首掴むと、そのままデヤァ~ッ!と岩壁に10mぐらい投げ飛ばして殺すとか、もう尋常な人間とは思えません。

 必殺シリーズ最強の仕事人は誰か?というファンの間の論争では、中村主水か念佛の鉄か・・・あるいは「ムチャクチャ強い」と噂されていた“死に神”とかいましたが、うらごろしの“先生”が間違いなく最強だと思います。

 多分、この先生は中国に渡って修行してたんでしょうな~? それで仙人みたいな生活してて中国武術も習得したに違いない(決めつけてるな~)。

 一方、おばさんの殺し方なんて、「お前さん、落とし物だよぉ~」と呼び止め、「えっ、俺は何も落としちゃいないぜ?」って言われると、「これから落とすんだよぉ~」「?」って具合に相手がキョトンとしてる隙をついてドスでブスッと刺して、「お前の命だよぉっ」と言う・・・コワイ・・・。

 若の殺し方は、ひたすら殴る! でも、パンチしたら相手の首が180度グルッと回って絶命・・・オイオイ・・・。

 確か、この作品、私が高校生の頃に見た記憶があるんですけど、その後、再放送されるのを楽しみにしていたんですが、さっぱりされない。他の必殺シリーズはほとんど再放送されてるのに・・・。

 それから、うらごろしのテーマ曲「愛して」はアッコさんが歌ってる中でも一番カッコイイ。時代劇テーマ曲の中でも一、二を争う名曲だと思います(ちなみに作詞作曲はハマショー)。東映ビデオのオイロケ・アクション路線XXシリーズの『美しきキリングマシーン』の中で英語バージョンがちらっとかかります。

 昨今の都市伝説ブームを先取りし過ぎた幻の時代劇。藤田まことのナレーションで、「たとえ、貴方が信じようと信じまいと・・・」と結ぶところなんて、「セキルバーグめ、ここからパクッたな?」って感じです(まあ、このフレーズはもっと昔からあるけど)。

 時代劇に今イチ馴染めない人でも、この作品は全然違う意味で楽しめる筈? ホームドラマチャンネル見れる人は要チェックですぞ!
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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
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