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日本刀は買い時ですよ!

 世間は金融危機だの不況だのと煽られていますが、こういう時期にお金を溜め込んで使わずにいたら、消費が落ちて、余計に不況に拍車がかかるのが基本的経済の原理です。

 だってね~。安定した価値があると言われている“金(ゴールド)”でさえも最近は価値が下がっていて危険だと言われるくらいですからね~。

 けれども、そこで私は逆の発想をします。

「美術品ならそんなに値崩れしないし、将来的に価値は上がりこそすれ下がることは極めて少ない!」と・・・。

 私は美術も好きだし絵画も好き(シュールレアリスムの画家のが好き。ヒエロニムス・ボッスとかマグリット、サルバトール・ダリとか・・・)なんですけど、やっぱり、自分が武術をやっている関係で、ここ数年はもっぱら刀剣ばっかり収集しています。

 十文字鎌槍や刃渡り三尺二寸五分の大太刀、薙刀、平造りで彫刻入りの脇差、定寸の刀も数振りあります。

 もちろん、50万円以下の安いものしか持っていませんけれど、刀剣類は綺麗に磨き上げれば価値は数倍に跳ね上がりますし、私が死んだ後も遺産として何百年先にも残せる歴史的文化的な価値がある。

 おまけに、武芸の稽古にも使えるし、強盗が入った時の武器?(こんなの考えてるの俺だけか?)にもなります。

 武術研究家を称している私にとっては、刀の外装を作ったり錆び刀や打ち落としの刀を研ぐことが、日本刀のバランスや刀法の研究に繋がるので、同じ寸法のものはないんですが・・・。

 無論、金がない頃は模擬刀で十分だと思っていました。

 でも、いざ実際に真剣を所持するようになってみると、やっぱり模擬刀を持つのとは緊張感が全然違いますし、意識がガラッと変わるんですね。

 実際に斬れるんだから、やはり、どのくらい斬れるか試してみたくなるし、刀の性能を最大限に活かすために自分の技能を高めたくなる。模擬刀を使っていた頃とは意識がまったく変わってしまいました。

 これは古武術を伝承されているさる師範も、「無理をしてでも真剣を使わなければ武術の真価は絶対に解りません」と言われていたんですが、確かにその通りだと思います。

 その師範からファミレスで身振り手振りで説明していただいたことは非常に参考にさせていただきましたし、日本武芸の奥深さを感じさせてもらいましたね。

 だから、その師範の言も心にひっかかっていて、その後は金銭的に無理をしても真剣を使うようになった訳です。

「真剣は高い」とか、「所持には特別な免許が要るのでは?」とか思ってらっしゃる方も多いと思いますが、これは誤解なんですね。

 日本刀は登録証が付いていれば誰でも所持できます。銃砲のように免許制ではありません。屋外を持ち歩く時さえ注意すれば模擬刀で居合の稽古をするのとほとんど変わりありません。

 それに、刀剣店に行けば百万円以上する刀がズラ~ッと並んでいてビビるものですが、私が一番、安く入手したものは“四万円の定寸刀”でした(きちんと都道府県の教育委員会の登録証もついています)。

 無論、これは私が懇意にしていただいているお店で、疵物で拵えも付属していないものを、私が刀身の補修や拵えを自作したりできるのを知っていらっしゃるから、「稽古用にどうぞ」と儲けを度外視して譲ってもらったものです。

 模擬刀でも、居合の稽古に使えるようなものは、安くて二万~三万くらい。ちょっと程度の良い模擬刀だと十万~二十万くらいしたりします。

 コレクションするだけなら、模擬刀の程度の良いものの方がいいかも知れません。下手な真剣よりよっぽど綺麗なんですよ。

 でも、武術の稽古に使うとなったら、模擬刀に十万円以上使うんだったら、思い切って真剣を買うべきだと思います。

 私はガンマニアでエアガンやガスガンはいくつも持っていますけれど、でもモデルガンは、どんなに精巧にできていても持っていないんです。

 何でかというと弾が出ないから武器としての機能が望めない。エアガンやガスガンは護身用に使えるくらいの威力と連発性能があるものがいくらでもあります。だから、買ってるんです。

 手裏剣も随分練習してみたんですけど、総合的に考えて性能のいいフルオート・エアガンには勝てそうもない・・・という結論に至りました。「手裏剣一本打つ間に十発以上のBB弾を両目に集中射撃されたらオダブツになってしまうな~?」と思うと、何か空しくなってきちゃって、最近、手裏剣練習していません。

 私はいかに合理的に勝つか?ということしか考えないので、武術の技とか武器とかには実はあんまり拘りはないんですよ。アメリカ人に生まれていたら武術なんかやらないで銃を沢山集めてコンバット・シューティングばっかりやっていたでしょうね。


 それはそれとして、日本刀というのは、特別に貴重な値段の高い玉鋼を使ってハンドメイドで一本一本、手作りで製作されるものです。

 日本刀を作るのは免許制になっていて、素人が勝手に作っちゃいけないんですよ。勝手に作っていいんだったら、私は自分で鋼材削って作っちゃいますもん。

 その製作法にまで規定があって、日本刀の伝統的な作刀法で作らないと審査に通らないんですね。だから、ジープの板バネ削って日本刀の形にしたものだと許可が出ない。芦原先生とかが勝手に日本刀作っちゃった・・・という話も、今だったら銃刀法違反になってしまいます。

 玉鋼にも等級があって、有名な刀匠に優先的に質の良いものが供給され、無名な刀工には質の落ちるものしか渡らないのだとか? それなら技術が同じだったら質の悪い玉鋼を使っている分、無名な刀工の作った刀が出来が悪くならざるを得ないんだから、それで新作名刀展に入賞しろってのは厳しいですよね~。

 刀工として生活していくには、まず、鍛刀場が必要。これは住宅街だと近所迷惑だと文句言われかねないから、郊外に建てる必要があるし、炉と電気ハンマー、ベルトグラインダーくらいは設備が必要です。

 仕事中は室温が50度くらいになるから夏場はとてもできないそうですし、秋から冬、春の頃にかけて仕事し、しかも法律で月に二振りしか日本刀は作ってはいけないことになっているので、必然的に現代刀工は刀の単価が数百万円で売れるくらいにならないと、とても生活できない・・・というのが現状だそうです。

 でも、刀が数百万円で売れるというのは現代刀工でもそんなにいないんじゃないですかね? それはもう新作名刀展で何度も優勝して名前がブランドにならない限り、無理があるでしょう。

 それに、よほど有名だったり買ってくれる店があるとかじゃないと、注文されなきゃ金も入らない。厳しいですよ。

 新体道の青木宏之先生からお聞きした話では、“斬鉄剣”を鍛えたことで武術界に知られた故・小林康宏刀匠は、「俺の作る刀は(美術品としては)最低だけど、どんな刀と打ち合っても負けない」と豪語されていたくらい日本刀の武器としての性能を追究されていたようです。

 武術好きな人の間では小林刀はブランドになっていますが、数も少なく今後は入手は難しいでしょうね。

 小林刀匠もそうだったと思いますが、現代で日本刀を作る刀工の多くは、生活を犠牲にして好きだからこそ日本刀を作っている人ばかりだろうと思います。

 その美術工芸の極致が安い値段で売り買いされてしまうのでは可哀想ですけどね。

 日本刀が数十万円から百万円以上という車並みの値段がする理由も、理解しておいて欲しいと思いますね。


 さて、その上で、「それでは、日本刀はどこで買えばいいのか?」という方に、本当は個人的にはあまり教えたくないんですが、私がお世話になっている刀屋さんを御紹介したいと思います。

“個人的に教えたくない”というのは、ここは他店と比べて格安の刀が売られていて、刀以外にも珍しい古武器や鐔などの小道具もあるし、刀も実際に手に取って見られるんですね。

 以前、元会員さんがネット・オークションで刀を買って、写真と実物が全然イメージ違っていて大損していたみたいだったんですけれど、刀はやっぱり直に実物を手に取って見ることができないと、重量のバランスや刃文、地肌・・・などが判断できません。

 日本刀は、やっぱり見かけじゃ解りません。特に稽古に用いる場合は、持ってみてバランスを確認しないといけません。拵えのガタツキとかも自分で補修できない人は職人に頼むとえらく金がかかりますし、刀身に細い刃キレがあった場合なんて、試し斬りに使ったら折れて飛んだりして危険極まりないです。

「日本刀は折れないし刃毀れもしない」なんて力説している武道家もいましたが、嘘ですよ。どんな名刀だって下手に使えば刃毀れしたり折れたり曲がったりしますよ。

 私はネット・オークションで刀買おうとは思わなくなりましたよ。銘が付いていてもほとんど偽銘でしょうしね。

 それに、私はこのお店に月に一度は足を運んで(分割払いのため)小一時間くらいじっくりと見ているうちに、段々、日本刀の良し悪しを見れるようになってきたみたいに思います。観る眼を養うには、とにかく沢山観て持ってみることですね。

 それから、私は気に入った物を買い、稽古で使って研究しているという訳です。

 ここには刀の値段も750万円から数万円(拵えが無くて錆びている脇差が中心)のものまで幅広く揃っています。だいたい100万円以下のものは許可を得て持たせてもらえます。

 槍・薙刀・十手・袖絡みなんかもありますし、火繩銃もあります。変わった模擬刀や兜割りもあります。

 個人的にお薦めしたいのは、居合道や剣道をやっている方なら30万~40万前後の拵え付きの定寸の刀で、試し斬りをしたい人なら、10万円前後の脇差や長脇差がお薦めです。

 たまに刀について知らない人だと、有名な刀、正宗や村正、虎徹とかを百万円以下で買えると思って偽銘のものを格安で入手できたと喜ぶ場合がありますが、これらの刀って本物なら桁が一つ違います。

 正宗の本物なんて大富豪のコレクションか博物館にしかありませんし、虎徹の本物もまず入手は難しい。村正なら買えると思いますが、それでも500万円以上はすると思っていた方がいいでしょうね。

 刀は、無論、定寸の刀が一番高くて、次は短刀、一番安いのは脇差です。初めて買う人には脇差をお薦めします。

 脇差は錆びていたり拵えがついていなかったりする10万円以下の格安のものもありますが、むしろ、試し斬りで用いるのなら、錆びた刀を買って自分で砥石で研いで刃の切れ味を調整したり、拵えも頑丈に自作するのも修行になるでしょう。

 東京近郊にお住まいの方だったら、私が格安でやりますよ。職人に頼むと値段が刀の二倍以上になるから、試し斬りが目的の人はお声かけてください。材料費プラス二万円くらいでやります。

 私も自前の道場が確保できたら、会員に刀の拵えの製作法を教えて試し斬りも稽古していきたいと思っています。まあ、その時のために、この刀屋さんはあんまり人には教えたくなかったんですけどね。

「この刀はいいな~」と思っていたら売れてしまった・・・なんてこともあったりするんですよ。ただ、その買った人がうちの剣術師範代だったと知った時は、「流石は目のつけどころが一緒だ・・・」と感心しました。

 武術・武道を修行する人間にとって、日本刀はやはり、短い物であっても、一振りは必ず持っておいたほうがいいと私は思っています。

 古来から嫁入り道具の中に“お守り刀”と称して短刀を忍ばせる伝統がありましたが、これは神道の解釈でしょうか? 魔を祓うものとしての刀剣信仰は日本人のDNAに組み込まれているものなんだ・・・と、真剣を手にした時に誰もが感じると思います。

 ちなみに、青木宏之先生曰く、「本当に良い刀は、明るいものです」と言われていましたが、人間と同じで刀にも品格というものがあるし、日本刀を研ぐのはその品格を生み出すための作業なんだと思います。

 それとは逆に妖刀や魔剣に惹かれる場合もありますけれど、あれも結局、その人の持つ波動が刀と饗応した結果なんだろうな~と思います。類は友を呼ぶってことですね。

 以前、別の刀屋さんで激安の備前長舩祐定を薦められたんですが、これは軍刀拵えで全面に刃毀れが酷いものでした。鉄鋼ヤスリで整形してきちんと磨けば良いか?とも思ったんですが、結局は買いませんでした。

 刀から凶々しい邪気が発散されているように感じたからです。

 軍刀にはそういう邪気が籠もっている物が実際にあると言われます。外国人を処刑するのに使ったからであろうと思います。

 刀を研ぐ行為は、そういう斬られた者の念を祓う意味もあります。刀を持って稽古し手入れする行為自体が修行になるのです。だから敢えて、私は武を志す人には真剣を所持されることをお薦めするのです・・・。


 最後に、刀屋さんでの作法について書いておきます。

1,子供は入店禁止(下手に触って怪我をするかもしれないから)。

2,刀身には触れてはいけない(指の皮脂は錆びになるし、第一、危ない)。

3,無断で掴んで構えたり振ったりしてはならない(模擬刀じゃないから非常に危険)。

4,初対面でいきなり値切らない(気心が知れてからなら解るけど、信頼関係がないのに値切りや分割払いの交渉をするのは無礼過ぎますよ)。

5,知ったかぶりしない(マニアはよくやらかすけれど相手は専門家なんだからね)。

・・・とまあ、普通に常識の範疇で考えて行動してもらえばいいと思うんですが、意外とそれができない人がいるもんですから、念のため、書いておきました。

 それと、最近は普通に刃物を扱う作法も知らない人が多いと思うので、一つだけ注意しておきます。「刀でも包丁でもナイフでも、刃を人に向けて手渡してはいけない」という点は、よくよく心して覚えておいてください。

 このお店は剣術師範代の紹介だったんですけれど、もう、他のお店に行く気がしなくなっちゃいましたよ。直に持つこともできるから、刀剣展覧会に見にいくよりいいし・・・。


 では、肝心のお店の所在です。「游心流の長野さんのブログを読んで来ました」と言ってもらえば、サービスしてもらえるかも?(貴方の態度次第ですがね)

『日本刀常設展示・即売 横浜名刀会』
〒231-0023 横浜市中区山下町二番地 産業貿易センタービル2F
横浜名刀会

 火曜日が定休日で、それ以外は土日も営業されています。産業貿易センタービルは山下公園の手前で、地下鉄みなとみらい線の日本大通り駅で降りて徒歩3分くらいですね。2Fはパスポート・センターになっていて、その奥にお店があって、パスポート取りに来た人がのぞいていくことが多いみたいです。(電話番号は冷やかし半分の人がかけると御迷惑になるので割愛させていただきますので悪しからず)。
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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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