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『柳生一族の陰謀』に深作欣二監督が!

 深作欣二監督といえば、『仁義なき戦い』シリーズでよく知られる東映のアクション派映画の巨匠として有名な人でした。

 晩年は、『いつかギラギラする日』や、遺作となった『バトルロワイヤル』が話題になりましたが、その破天荒な生きざまはアウトローの雰囲気がありました。

 そんな深作監督も時代劇の傑作をいくつも撮っています。

 ある意味、真に正統派たる四谷怪談を描いた『忠臣蔵外伝 四谷怪談』や、TVスペシャルの『阿部一族』(傑作!)、主役の千葉ちゃん以上に若山先生が大チャンバラを披露して活躍した『魔界転生』、珍しく真田広之の仇役が拝める『必殺4 裏か表か』等々。

 ですが、深作監督の名を高めて時代劇復興のエポックとなったのが、『柳生一族の陰謀』でした。

 映画版のヒットを受けてTVシリーズ化もされ、千葉真一の柳生十兵衛を定着させた作品でしたが、このシリーズに、何と、深作監督自らが雇われ刺客の浪人者として登場し、千葉ちゃんと堂々と対決してやられる役柄を演じていて、ビックリ仰天しましたね。

 それがまた、不気味な浪人役がピッタリで雰囲気が出てるんですよ。

 映画監督が役者として特別出演するのって、アルフレッド・ヒッチコックやM・ナイト・シャマランが有名ですけど、『ミディアン』に出てたディビッド・クローネンバーグとか、殺人シーンの犯人の手だけ毎回自分で演じていたというダリオ・アルジェントとか、割りとホラーとかサスペンス系の監督は出たがり屋さんが多いみたいです。

 日本の映画監督だと、松田優作の唯一の監督作品『ア・ホーマンス』には、集団時代劇(『十三人の刺客』『十一人の侍』『大殺陣』)の確立者にしてTVの『傷だらけの天使』や『必殺』シリーズ等で“光と影の魔術師”と異名をとった工藤栄一監督が、ヤクザの親分役で友情出演していました。

 工藤監督は松田優作の異色のハードボイルド『ヨコハマBJブルース』を監督していて、その縁で『ア・ホーマンス』に出演したみたいですね。

 また、意外と役者としても出ている監督としては、孤高の奇才、鈴木清順監督も、『美少女仮面ポワトリン』の神様役でセミレギュラー出演したりしていましたが、確か『ウルトラマンティガ』では特撮の神様と呼ばれた円谷英二を演じていましたね。

 しかし、役者兼監督として最も有名な人といったら、それはもう世界の北野こと、北野たけしでしょう。元々、役者としての存在感が強かったものの、『その男、凶暴につき』が転機になったんじゃないでしょうか?

 あっ、そうそう。『バトルロワイヤル2』『スケバン刑事』を撮った深作Jr監督ですが、作風が父ちゃんに似ているような気がしますね。

 だいたい、親父が有名だと息子は比べられて不当な評価をされるものですが、客観的に観て深作健太監督の作品はエネルギッシュで私は好きですね~。

『XXエクスクロス』も面白かったですよ。映画というのはハッタリとパワーが必要だと思うし、ホラー、アクション、サスペンスにユーモアもあって、面白い。

 巨大なハサミで襲ってくるゴスロリ・ファッションの小沢真珠が最高ですね。狙われてる恋敵?の鈴木亜美が全然覚えがないというのも斬新です。もしかして、単に小沢が勘違いしているだけかも?という辺りの理不尽さといい、ブチ切れてチェーンソーで反撃する鈴木亜美というのもアニメ的で面白い。

 足刈り村という都市伝説風の味付けがどうでもよくなってしまったりするところも、むしろ爽快ですね。まるで、毒ガスが効かなかったストロンガーに、「何故だ? 何故、お前には効かないんだ」と愕然として問いかける怪人に、当のストロンガーが、「そんなこと俺が知るかぁっ!」と一喝して無理やり納得させてしまうみたい・・・。

 ちなみに、この作品、設定としては、菅原文太のデビュー作としてマニアに知られる大蔵映画の怪作『九十九本目の生娘』とかドルイド教を信じる島に紛れ込んだ主人公の恐怖を描く『ウィッカーマン』に影響受けてると思うんですけど、ペンションに泊まるところは『リング』みたいだし、巨大ハサミの殺人鬼は『口裂け女』と『バーニング』、チェンソーで戦うのは『悪魔のいけにえ』と、いろんな作品へのオマージュがうかがえます。

 このゴッタ煮感覚は、菊地秀行の作品にも通じるものがありますね。
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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
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