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遊心流の新“型”発表!

 研究会分裂騒動(うちばっかりか?と思っていたら、どこの団体でもザラにあるんだね~)を経て、約一年と半年ほど、稽古しながら研究してきた新しい技法群を新しい“型”として纏めましたから、発表したいと思います。

 まず、ここ最近、閃いて編成した遊心流居合術の対錬型ですが、これは、私の大好きな金庸先生の武侠小説『笑傲江湖』の主人公の必殺剣にちなんで、『独己九剣』と名付けました!

「うわっ、パクリ過ぎ!」と思ったアナタ! よ~く、ごろうじろ・・・。金庸先生の作品では「独孤九剣」。遊心流では、『独己九剣』。ねっ、“一字”違うでしょ? 読みは一緒だけど・・・。

 この型は、従来、無刀捕りへの応用が効く遊心流居合術の基本型として制定研究してきたものですが、体術からその他武器術への多様な応用発展ができるよう編成し直してみたんです。

 すると、何と、バッチシ、応用できるじゃ~ないですかぁ~。予想はしていたけど、ここまでできるとは、「オレ、テンサイ(天災)?」・・・な~んて、すっかり有頂天になってしまいましたぜよ。

 いや、しっかし、冗談抜きで、これは凄いのができちゃったな~・・・と、本当に我ながら自画自賛してしまうんです。スンマッセン、46にもなって、ナルシストで・・・。

 これは、新体道の青木宏之先生が門外不出の居合術の映像資料を物凄い御厚意でお贈りくださったのと、奇しくもアメリカの新体道を統べる伊東不学先生からもDVDを頂戴したことから、何だか、物凄くモチベーション上がってしまって、ここ四カ月ほど居合術と剣術の動きを根詰めて検討していたんです。

 それで、単なる日本刀の抜き、斬り、納め・・・というんじゃなくて、体捌きのやり方に抽象化して考えるようにしたんですね。その方が応用が利くと思ったもんで・・・。

 技そのものは相当たくさん考えたんですが、型として稽古するのに、あんまり数が多いのは宜しくありません。

 それで、初級対錬と同様に九つの型に纏めてみました。

 最初はテキトーに考えたんですけど、これが意外に応用性が高くて我ながらビックリしたんですけど、そもそもアドリブ感覚で動いた結果の技なんで、動きに無理が生じなかったんでしょうね。

 第一、二式は左右の体捌き。第三、四式は左右の裏の体捌き。第五、六式は真直入身からの捌き。第七、八式は向身から真半身へのいなし。第九式は全方位体転換を学ぶ型として編成してみたんです。

 基本的には二人組んでの相対鍛錬型なんですが、一般的な居合術みたいに仕太刀独りで稽古しても上達できるように構成してみました。

 その“独己九剣”の名称は・・・

第一式,左剣(サケン)
第二式,右剣(ウケン)
第三式,影抜き(カゲヌき)
第四式,龍尾(リュウビ)
第五式,追い燕(オいツバメ)
第六式,流星(リュウセイ)
第七式,柄回し(ツカマワし)
第八式,雪崩潰し(ナダレツブし)
第九式,逆斬り(サカギり ギャクギり)

 どうでしょうか? 第一、二、三、五、七式は以前からやってはいたんですが、技の意味合いは物凄く膨らんでいます。

 それから、第九式は、以前は“影車”と名付けていたんですが、現在は逆手抜きで全方位に対応できる技として極意的な技として位置付けています。もっとも、第六式とコレは、まだ具体的に稽古でやらせていないので、もう少し技として練り込む必要があります。

 それでも、この“独己九剣”は、単なる居合術でなく、いろいろな体術技法や武器術への応用ができる訳で、ちょっと、これは凄いの思いついちゃったな~?と、独りでほくそ笑んでいたりします。

 応用例としては・・・

1,無刀(刀・ナイフ)捕り
2,体術
3,ナイフ
4,棒(半棒・杖・六尺棒)術
5,ヌンチャク
6,釵(十手)
7,トンファー
8,ピストル(ガンカタ?)

・・・などなど・・・。ヌンチャク、釵、トンファーなんかの武器も、それぞれ武器の特徴を活かした体術への応用も工夫できるんですね。

 ヌンチャクなんて、鞭手技法に応用できるし、タオルやマフラー、ベルトを使った応用法もできる。これなんてナイフ持った通り魔と遭遇した時に充分に対抗できる訳です。

 特筆したいのは“ピストル術”。これは至近距離での抜き撃ち(ガバメント系オートのコックアンドロックのクイックドロー)を武術的な体術と合体させて考えたもので、『リベリオン』の“ガンカタ”をイメージしてマジで作ってしまいましたよ。

 拳銃は弾丸を撃ち尽くすと武器としての機能を失ってしまいますけれど、よく考えたら鋼鉄の固まりなんですよ。メリケンサックみたいにブン殴ればいいじゃん?ってことですよね。

 尚、応用展開する場合、体捌きの動きと無構えからの変化を優先し、それ以外の技の形式には拘らないことにしました。型稽古の一番の問題点として、型の動作の細かい形に拘るあまり、相手の攻撃へ応じられない人が非常に多くなってしまうようなのです。

 これは、うちで練習していてもそうなる訳で、稽古相手がちょっと違うことをやると、もうそこで動きが止まってしまって、困惑してしまっているんですね。

 技が掛からなければ変化して別の技にしていく・・・こういう応用変化能力を磨かなければ型稽古はむしろ害になってしまうでしょう。

 特に、うちの場合は、他流修行者が半数以上ですから、いろんな技を繰り出してきたりする訳です。オチャメな人間だとしらばっくれてワザと他流の秘伝技使って相手を困らせたりする(まあ、勉強になる分には許すけどね)。そういう時に一つのやり方に拘っていたら、墓穴を掘る訳ですよ。

 私の発想として「技がかからなかったら、それは即座に捨てて別の攻撃に切り替える」というのが上策だと考えています。これは戸隠流忍法で教えられたものです。技を万能視しがちな武道家にはけしからんと思う人もいるでしょうが、冷静に考えれば万能の技なんてある訳がないんですよ。

 この点については特に合気武道系統の修行者は、単純に「合気が通じるか通じないか?」で実戦を語る人が凄く多いんですけれど、武術なんだから「通じなかった場合にどうするか?」ということを考えていないといけないんですね。

 推してダメなら、引く、引いてダメなら回る・・・これ兵法のセオリーです。

 極論すれば、真に武術を追究するなら、核兵器だろうと細菌兵器だろうと敵対する対象をいかにして破る(制圧する)か?という一点を徹底的に考え抜かなきゃダメなんですよね。

 強いか弱いか?じゃない。戦うなら絶対に勝たなきゃならない。勝てないと判断したらためらわずに逃げたり一時撤退して勝機をうかがう。一秒でも長く生き残った方が勝ちなんですから。

 この一点で、私は現代で武道愛好している人達のほとんどが落第してると思います。個人の格闘技能しか考えないのなら、むしろスポーツとして取り組んだ方が健全です。

 でも、それはもう武術ではないんだから、勘違いしてはいけないんです。

 例えば、植芝盛平なんて国井善弥に勝負を挑まれた時に、「わかりました。それじゃあ、道場を差し上げます」と、ヌケヌケと言ってしまい、国井善弥はバツが悪くなって苦笑いして帰った・・・なんて話があります。

 これなんて、もし実力的に国井善弥が植芝盛平より上だったとしても、人間力(この場合、トンチ?)が上回った植芝盛平の勝ちですよ。こういうのが武術的戦略発想です。

 こういう武術的戦略発想を教えてくれる先生って、現代では極端に減ってしまっているんじゃないですか? でも、こういう戦略発想こそが武術の本質なんですよ。だから、技ばっかりいくら稽古していても、それだけでは単にボディビルやってんのと大した違いはないんですよ(ボディビルやってる方、ゴメン!)。頭脳を鍛えなきゃダメ!

 ですから、稽古と実戦は別ですが、稽古法から実戦意識を抜いてしまったら意味がありません。基本技は基本技として稽古すべきですが、「武術として自在に応じられないとダメ」という点は稽古中から意識しておく必要があると私は考えます。

 例えば、素人だとパターン化した攻撃をしないので、逆に技の予測がつけづらいものですが、その場合、動く前に制圧してしまうのが上策です。

 経験者の場合、動きのパターンがある程度決まっているので、後の先で合わせる方が楽だったりします。が、それ一辺倒になってはいけないんですね。こちらがワンパターンな対応しかできないのでは、勘の良い相手にはすぐに裏をかかれてしまいます。

 だから、型は原理原則を学ぶものであって、鋳型にはめて技の形を整えるという伝統武術に主流の考え方は間違いではないか?と私は思います。型は稽古の方便であり、鋳型のように身体の動きを固めてしまってはダメでしょう。

 実用を求めるならば、実戦では無形となってこそ応用変化できるものだと考えます。よって、型稽古は柔軟に臨機応変に瞬時に変化する意識を秘めて取り組まなければならないと考えます。


 え~、それから、游心流の門外不出の絶招の型『蛟龍十八式』も、一通り、制定しました。

 この十八の技は、対戦者が攻撃意欲を見せて構えている場合に、こちらから先手で攻撃して一気に制圧するものであり、縮地法と連動した打撃や投げ技、逆関節技、崩し技で構成され、攻防一致且つ最大威力を得られる游心流の必殺技法です。

 攻撃を以て防御を兼ねる先制技であることから、主に太気拳や形意拳、八卦掌などの基本構えを駆使する先々の技として工夫していますが、基本的に歩法(蛟龍歩)ができないと技としての真価が得られないので、必然的に研究試行中だった2007年以前に教えていた人達には一切、教えていません。

 なので、以前、通っていた人でも学びたい人(破門・除籍・退会した人は除く。休会者は可)には復帰してもらいたいと思っています。

 もっとも、今現在、教えている会員さん達にも数式しか指導していないので、これから地道に指導して体得してもらおうと思っています。

 師範代と指導員が少し体得しつつあるんですが、歩法の速度がまだ不充分(足の動きがまだ見える。どう動かしているのか判らないくらいでないとね~)なので、このくらいでは実戦に使うのはまだ墓穴を掘ってしまうでしょう。

 が、稽古している最中に、オヤッ?と思うくらい動きが鋭くなる瞬間もあって、十八式全部でなくとも、一式か二式でいいから完全にできるようになったら、相当、面白いことになるかもしれません。

 中でも、フルコン空手を習っている人が組手に応用しているので、今後は表に出る機会があるかもしれませんね。

 一応、こちらも名称だけ発表しておきます。

 技の内容は割愛します。ゴメンなさい。セミナーや講座では歩法を抜いて手技や蹴り技だけで指導する場合もあります。それだけでも組手への応用は結構できると思います。

第一式,螺旋拳(ラセンケン)
第二式,斬手斧刃掌(ザンシュフジンショウ)
第三式,弾手廻身掌(ダンシュカイシンショウ)
第四式,風塵掃脚(フウジンソウキャク)
第五式,転身穿脚(テンシンセンキャク)
第六式,廻身幻影(カイシンゲンエイ)
第七式,蛟龍纏身(コウリュウテンシン)
第八式,刺拳刀脚(シケントウキャク)
第九式,碧雷撃(ヘキライゲキ)
第十式,無影潜脚(ムエイセンキャク)
第十一式,旋風掛脚(センプウカキャク)
第十二式,弧月斬影(コゲツザンエイ)
第十三式,雨龍双把(ウリュウソウハ)
第十四式,流水穿山(リュウスイセンザン)
第十五式,電光閃脚(デンコウセンキャク)
第十六式,残影拳(ザンエイケン)
第十七式,穿龍拳(センリュウケン)
第十八式,風雷掌(フウライショウ)

 以上。(会員さんは一応、覚えておいてね)

 尚、これらの新しく制定した遊心流の型については、「独己九剣」は教材DVD上級編にて詳しく解説しようと思っています。こちらは本当にいろんな応用性が期待できるので、今後、エクササイズ的な方向で「居合ビクス」なんぞという世の中に迎合しまくった名称で広めちゃったりしようかな~?なんて考えたりしています。

「蛟龍十八式」は、発表しても歩法が難し過ぎるので、多分、できないと思いますし、要するに、「敵を粉砕する!」という一点のみを追求したものなので、ちょっと、コレ、広めるのも何だかな~?と思っちゃったりしています。

 ま~、オレの心の闇に潜む魔物が「コレを作れぇ~い!」と命令したような気がするのだヨ~ン・・・(ホントは、単純に男のロマンで“必殺技”を作りたかっただけだヨォ~・・・)。

追伸;青木先生に書いて戴いた「遊心」の書。ようやく額縁買ってきて入れました。こりゃあ、早く道場確保して飾らないといかんな~。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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