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“体の合気”研究開始

 大東流合気武術の伝説的名人として生前から武道界の一部で名高かった佐川幸義先生ですが、私は直にお会いすることはありませんでした。

 しかし、その伝説的秘技とされる“体の合気”とはいかなる技なのか?という点については、前々から関心はありました。

 残された連続写真から判断すると、交叉法・差し手・粘手(化勁)・発勁を瞬間的に組み合わせて用いられているようです。

 無論、こんなことを書けば批判や異論が続出するでしょう。

 ならば、「実際に体現してみせるしかない。論より証拠じゃ~!」と思いまして、“体の合気”の練習を定期稽古会でも開始しました。

 二人組んでの対錬による練習法として、これまでは推手と差し手の練習を一年以上、やらせてきたんですが、実は、この“体の合気”の要点である、「相手が攻撃してきた腕に触れただけで重心を浮き上がらせて後方に弾き飛ばす」という技を具体化するための基礎訓練だったのです。

 推手の技能が上がれば触れたままわずかな体内の重心移動だけで相手の重心を浮かしてふっ飛ばすことができるようになります。

 しかし、推手は初めから腕を触れ合わせた状態から始めるので、実用性を考えると問題があります。

 もっと、瞬間的にできなければならない。

 差し手も、相手の攻撃してくる拳打の腕に交叉接触していく技法ですが、これを巧妙におこなうと相手はバランスを崩したり居着いてしまったりする。

 ならば、触れた瞬間に飛ばすことも可能な筈・・・。

 推手と差し手を緊密に瞬間におこなうことで、突きを打ってきた相手の重心を浮かして撥ね飛ばす“体の合気”の基礎原理が体得できる筈・・・と思って、会員が、推手、差し手が十分にできるようになるのを待っていた訳です。

 ここ数週間で会員の技能も目覚ましい進歩をしてきていると思えたので、先週、少し試しに「差し手した瞬間に発勁して・・・」とやらせてみたところ、タイミングがうまく合えば、相手が弾かれるようになったので、今週は本格的な練習に入ってみた訳です。

 もっとも、私自身がまだ十分にやって見せられないので、レベル的にはヨチヨチ歩き状態でした。

 皆、一歩踏み込みながらやったり、大きく身体のバネを使ったりしているのを、「ダメ。できるだけ動かないで身体の内部で重心移動させるようにして・・・」と指導していると・・・

「先生、もしかして、これって物凄~く、難しいことやらせてないですか?」と聞くので、「うん。簡単にはできないと思うけど、簡単にできないことがやれるようになれば、簡単にできる技の威力や精度が格段に上がるし、誰も文句言えなくなるでしょ?」と、そのままやらせながら、「そこをもっと、こうやって・・・」と修正しながら練習させました。

 それでも、「難しい~」と連発しつつも、皆、それなりに消化していました。

 初回としては、まずまず満足してもいいレベルだったと思います。後は、タイミングがドンピシャになっていけば、相当な進歩が期待できるだろうと思っています。

 腕でできるようになったら、胴体や足でもできるように技を洗練させていく予定ですが、改めて考えてみると、よくぞ、ここまでできるようになってきたものだな~?と感心してしまいます。

 武術を研究していて思うのは、時代遅れで使えないと思われていた伝統武術の技が、実は開拓されないまま埋もれてしまっているだけなのだということです。

 武術を伝えた先人の工夫と実践研究の奥深さには、毎度、惚れ惚れしてしまいます。

 空手、合気、古武術、カンフー・・・この豊饒な技の無尽蔵な応用自在性・・・。研究すればするほど、どんどん深まっていくこの感覚は、まるでソロモン王が残した財宝に巡り会ったかのようです。

 私、こんな貧乏なのに財運線がメチャメチャあるんですけど、きっと、これは武術文化を復興させていく運命をあらわしているのではないか?と思えます。

「伝説の奥義の秘密をお前が解明するのだ~」と、誰かが後押ししてくれているのかな~?なんてことも考えてしまう今日この頃です・・・。

 スンマセンね~。これも一種の自惚れかもしれませんね~。

「できねば無意味」と、昔、甲野大先生がキャッチフレーズを言っていましたが、「オメーが言うの?」と笑っちゃうくらい、さっぱり“できない人”だと判って、カッコワルクて言えなかったんですが、今なら、このキャッチフレーズ使わせてもらってもいいかも?と、ちょこっと思います。

 いかんいかん・・・私ごとき研究家風情が思い上がってはいかんですね~。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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