日本刀完成!
青木先生から依頼されていた日本刀が完成しました。
丁度、鞘を削っている時に青木先生からお電話をいただいたんですが、「鞘割れしないように頑丈に造りましたから・・・」とお伝えしておきました。
そうです。
青木先生が工夫された居合秘技は、鞘割れの危険性があるので、万が一、鞘が割れても手指を切ったりしないように、鞘の鯉口近くの左手で握る箇所には安全対策をしておく必要があったのです。
それを以前、聞いていたので、依頼された作業には入っていなかったんですが、今回は思い切って私のアイデアで鞘を補強してみたのです。
まず、栗型の位置は通常より遠くして欲しいとのことだったので、指二本分くらい広く後ろに下げてみました。
「栗型はゴツクして下緒が出し入れしやすいように穴も大きくして・・・」とのことだったので、東急ハンズで桜材のブ厚い正方形のチップを買ってきて、これをホビー用ノコギリで切って、キリでいくつも穴を穿ち、彫刻刀で穴を繋げて下緒の入る形に細いヤスリで削って形を整え、鞘の方に栗型の嵌まる溝を彫刻刀で彫って、調整しながら削り、ギチギチで嵌まるくらいで瞬間接着剤塗ってはめ込みました。
いつもだと、栗型の角を丸めたりするんですが、今回はゴツク武骨な感じの方が青木先生の好みだろうと思って、角張った大きめのままにしておきました。
で、問題は、鞘の鯉口周辺の刃側の部分です。
ABS樹脂の板を貼ればどうか?と思っていたんですが、それだけだと不安です。
それに、鞘の内側は柔らかい朴の木質の方が刃が傷まないでしょう。刀身にヒケ傷がつくのも避けたいところです。
で、内側はそのままにして、上半分を削り、そこにABS樹脂の板(20年くらい前に買ってカスタマイズしたガスガンCZ75のスライドを工具箱の中に発見したので、これを寸法合わせて削り出した)を接着し、さらにヤスリで溝を彫って、そこに針金を巻きました。
ABS樹脂だけで大丈夫だとは思ったんですが、動画で見た青木先生の竹斬る様子を思い出して、針金巻くことも思いついたんですが、最初は三カ所に二巻きしただけ。
「これじゃまだ危ないかな?」と思って、七カ所に増やしました。
鯉口にも安い美術刀の鞘に装着されていたABS樹脂製の補強鯉口を外して接着し、その寸法に合わせてエポキシパテで肉盛りしました。
エポキシパテが硬化してから、「このままウルシ塗料塗ればいいかな?」とも思ったんですが、表面のデコボコをヤスリとスポンジ研磨材で整形しているうちに、エポキシの意外な削れ具合にハタと考え込みました。
見た目上は、このまま塗料塗って仕上げた方がカッコウはいいんですよ。
でも、青木先生が求めているのは試し斬りしたり居合術の稽古する実用強度と使いやすさの筈なので、ここで手抜きするのは良くないな~・・・と思った訳。
それで、試しにタコ糸を巻いてみました。
結構、見た目もいい感じ・・・ただし、太過ぎて握り心地が悪い。
では、思い切って、パテ盛りしたところをもっと削ってみよう・・・と思って、目の荒いヤスリでジャジャジャッと削りました。
ところどころ、巻いた針金やABS樹脂がのぞくくらいまで荒っぽく、削り目が残るくらいザックリと削ります。
削り目を残したのは、ツルツルにするより糸を巻いた時の滑り止め効果が仕上がった時に違う筈と思ったからなんですね。
やっぱり、狙い通り、荒削りしてから巻いた糸の感触はかなり良くなりまして、しかし、これだけだとパッとしないので、固まるとゴム状になる黒色の接着剤を厚塗りします。
これも滑り止め効果を狙ったもので、マグナムガンとかに使うゴム製のグリップ“パックマイヤー”をイメージしたものです・・・が、これはちと甘かった・・・。
やっぱり、塗料じゃないので、かなり汚くなってしまいました。
乾く時間を計算していなかったので、塗ってるうちに固まってきて重ね塗りがうまくいかなかったんですね。
しょうがないから、鞘全体にウルシ塗料を塗った時に、ここにも上から塗りました。
以前、糸巻いた上に直接ウルシ塗料を塗ったら、ガチガチになってしまったので、その対策のつもりだったんですが・・・まあ、実用性を考えた上だから、御容赦いただきたいところです。
やっぱり、職人への道は険しいですな~・・・。
さてと・・・もうひとつは肝心の刀です。
こちらは、既製の斬り柄に茎(なかご)を密着させるのに、何度も何度も出したり入れたりして試行錯誤を繰り返したんですが・・・、嵌めるのに苦心するくらいピッタリにしたつもりでも、振ってるうちに、どうも、茎穴の中で茎がガタついているような感触がしてくるんですね。
最初から茎に合わせて柄作った方がいいかも?と思いつつ、何か、もう、こうなったら最後の手段だと思って、硬化したらゴム状になるボンドの透明な色調のものを茎穴に流し込み、ズボッと挿してみましたよ。
もう、何かヤケッパチなんですけど、これで刀身外せなくなったら困るからな~と思って、茎に薄く油を塗っておきました。
これで外せる筈・・・多分・・・。
ちなみに、接着剤とか買うために、またホームセンターに行ったら、もう、「手裏剣にしてください」といわんばかりのブルポイントがありましたよ。
何故か、もっとでかいヤツより値段が高いんですが、手裏剣として見れば、大型の棒手裏剣という感じです。
だから、早速、先端を鉄工ヤスリで研いで、尾部に糸を巻いて、手裏剣にしてみましたよ~!
ホームセンターって、本当に楽しいな~。
でも、工事に使う道具を武術用具に改造しているとは誰も思わないでしょうね~?
追伸;こんなことばっかりやっていたから、親指にヤスリタコができてしまいました。
丁度、鞘を削っている時に青木先生からお電話をいただいたんですが、「鞘割れしないように頑丈に造りましたから・・・」とお伝えしておきました。
そうです。
青木先生が工夫された居合秘技は、鞘割れの危険性があるので、万が一、鞘が割れても手指を切ったりしないように、鞘の鯉口近くの左手で握る箇所には安全対策をしておく必要があったのです。
それを以前、聞いていたので、依頼された作業には入っていなかったんですが、今回は思い切って私のアイデアで鞘を補強してみたのです。
まず、栗型の位置は通常より遠くして欲しいとのことだったので、指二本分くらい広く後ろに下げてみました。
「栗型はゴツクして下緒が出し入れしやすいように穴も大きくして・・・」とのことだったので、東急ハンズで桜材のブ厚い正方形のチップを買ってきて、これをホビー用ノコギリで切って、キリでいくつも穴を穿ち、彫刻刀で穴を繋げて下緒の入る形に細いヤスリで削って形を整え、鞘の方に栗型の嵌まる溝を彫刻刀で彫って、調整しながら削り、ギチギチで嵌まるくらいで瞬間接着剤塗ってはめ込みました。
いつもだと、栗型の角を丸めたりするんですが、今回はゴツク武骨な感じの方が青木先生の好みだろうと思って、角張った大きめのままにしておきました。
で、問題は、鞘の鯉口周辺の刃側の部分です。
ABS樹脂の板を貼ればどうか?と思っていたんですが、それだけだと不安です。
それに、鞘の内側は柔らかい朴の木質の方が刃が傷まないでしょう。刀身にヒケ傷がつくのも避けたいところです。
で、内側はそのままにして、上半分を削り、そこにABS樹脂の板(20年くらい前に買ってカスタマイズしたガスガンCZ75のスライドを工具箱の中に発見したので、これを寸法合わせて削り出した)を接着し、さらにヤスリで溝を彫って、そこに針金を巻きました。
ABS樹脂だけで大丈夫だとは思ったんですが、動画で見た青木先生の竹斬る様子を思い出して、針金巻くことも思いついたんですが、最初は三カ所に二巻きしただけ。
「これじゃまだ危ないかな?」と思って、七カ所に増やしました。
鯉口にも安い美術刀の鞘に装着されていたABS樹脂製の補強鯉口を外して接着し、その寸法に合わせてエポキシパテで肉盛りしました。
エポキシパテが硬化してから、「このままウルシ塗料塗ればいいかな?」とも思ったんですが、表面のデコボコをヤスリとスポンジ研磨材で整形しているうちに、エポキシの意外な削れ具合にハタと考え込みました。
見た目上は、このまま塗料塗って仕上げた方がカッコウはいいんですよ。
でも、青木先生が求めているのは試し斬りしたり居合術の稽古する実用強度と使いやすさの筈なので、ここで手抜きするのは良くないな~・・・と思った訳。
それで、試しにタコ糸を巻いてみました。
結構、見た目もいい感じ・・・ただし、太過ぎて握り心地が悪い。
では、思い切って、パテ盛りしたところをもっと削ってみよう・・・と思って、目の荒いヤスリでジャジャジャッと削りました。
ところどころ、巻いた針金やABS樹脂がのぞくくらいまで荒っぽく、削り目が残るくらいザックリと削ります。
削り目を残したのは、ツルツルにするより糸を巻いた時の滑り止め効果が仕上がった時に違う筈と思ったからなんですね。
やっぱり、狙い通り、荒削りしてから巻いた糸の感触はかなり良くなりまして、しかし、これだけだとパッとしないので、固まるとゴム状になる黒色の接着剤を厚塗りします。
これも滑り止め効果を狙ったもので、マグナムガンとかに使うゴム製のグリップ“パックマイヤー”をイメージしたものです・・・が、これはちと甘かった・・・。
やっぱり、塗料じゃないので、かなり汚くなってしまいました。
乾く時間を計算していなかったので、塗ってるうちに固まってきて重ね塗りがうまくいかなかったんですね。
しょうがないから、鞘全体にウルシ塗料を塗った時に、ここにも上から塗りました。
以前、糸巻いた上に直接ウルシ塗料を塗ったら、ガチガチになってしまったので、その対策のつもりだったんですが・・・まあ、実用性を考えた上だから、御容赦いただきたいところです。
やっぱり、職人への道は険しいですな~・・・。
さてと・・・もうひとつは肝心の刀です。
こちらは、既製の斬り柄に茎(なかご)を密着させるのに、何度も何度も出したり入れたりして試行錯誤を繰り返したんですが・・・、嵌めるのに苦心するくらいピッタリにしたつもりでも、振ってるうちに、どうも、茎穴の中で茎がガタついているような感触がしてくるんですね。
最初から茎に合わせて柄作った方がいいかも?と思いつつ、何か、もう、こうなったら最後の手段だと思って、硬化したらゴム状になるボンドの透明な色調のものを茎穴に流し込み、ズボッと挿してみましたよ。
もう、何かヤケッパチなんですけど、これで刀身外せなくなったら困るからな~と思って、茎に薄く油を塗っておきました。
これで外せる筈・・・多分・・・。
ちなみに、接着剤とか買うために、またホームセンターに行ったら、もう、「手裏剣にしてください」といわんばかりのブルポイントがありましたよ。
何故か、もっとでかいヤツより値段が高いんですが、手裏剣として見れば、大型の棒手裏剣という感じです。
だから、早速、先端を鉄工ヤスリで研いで、尾部に糸を巻いて、手裏剣にしてみましたよ~!
ホームセンターって、本当に楽しいな~。
でも、工事に使う道具を武術用具に改造しているとは誰も思わないでしょうね~?
追伸;こんなことばっかりやっていたから、親指にヤスリタコができてしまいました。
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