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お客様感覚で武術を習う人

 リアル五エ門(と私が勝手に命名しております)こと町井勲先生のブログを読んでいる会員が、「興味深いことが書いてありました」とプリントして持ってきてくれました。

「金を払って習いに来てる自分はお客様という間違った観念を持っている者がいれば、それは絶対に改めて欲しいし、それができない者には稽古はつけたくありません」との一文には、まったく同感です。

 町井先生は道場と刀剣店の経営を生業にされているようですし、「ギャラをもらわなければ居合は見せないし、斬りもしない」と明言されているのは実に潔い態度だと思うのです。

 武道家は、「武道は金ではない」と言いながら、道場経営では苦労する人が多いようです。生業である以上、金を稼がねばならないですし、かと言っても、「金を払ってるんだから何でも教えるのが当然だ」みたいな態度の者のご機嫌取るようでは武道家失格ですからね。

 武道を指導する人は先生と呼ばれます。先生と呼ばれる以上は、そこには何らかの教育システムがある筈です。

 私も先生と呼ばれる仕事をしています。先生と呼ばれる以上は、先生と呼ばれるに足りる指導内容と同時に教育的な指導もできねばなりません。

 特に武術というのは、極論すれば人間の身体の効率的破壊のやり方を指導するものですから、倫理学・社会学の観点も最低限、指導できねばなりません。

 それをやらずに単に人体の破壊のやり方だけ教えるとしたら、それは軍隊で兵士を訓練しているのと何も変わりません。

 元々の武術はそういうものだったのではないか?と思われるかも知れませんが、それはちょっと違うんですね。

 兵法から平法になった時に武術の構造的な完成を見たのであって、それは、「平時に於いて乱を忘れず戦いに備えて生きる」という生き方がテーマになったのです。

 よって、「逃げるが勝ち」というのも戦術的に成立する訳で、必ずしも戦わねばならないものではないのです。だって、生きるために戦う訳ですから・・・。

 現在、本来の武術の形に近いのは、日本の武道よりクラブマガやシステマでしょうが、倫理的な考察が深くなされているのが日本武術の特徴ですから、そこに今後は目を向けていく必要があると思います。

 けれども、単純に礼法の形式に答えを求めるのでは本質論にはなりません。

 一回、解体して検討し直さねば伝統の形式に呑み込まれて無意味に有り難がって終わりでしょう。それではただの思考停止です。何の発展も望めません。

 御立派な先生方の御意見御高説、ごもっともでござりまするぅ~・・・みたいな態度を「美しい大和心である」と、訳知り顔で断じて済ますような気持ちの悪い連中に毒占?させていれば、日本の武術は芯から腐って遠からず滅びますよ。

 技術的には完全に海外のマーシャルアーツに負けてますからね。

 K-1見たって、もう日本人はいないでしょう? 柔道も剣道も空手道も、もう日本が母国だと胸張れる時代じゃなくなっている。

 柔よく剛を制す、小よく大を倒す・・・って日本の武術の特質が完全に忘れさられているでしょう? パワーで勝負したって勝てる道理ないのに・・・。

 でも、日本武術の原理は海外のマーシャルアーツには巧妙に導入されていますよ。

 勝てなければ、「日本がオリジナルなんだ」といくら主張しても意味はありません。オリジナルに価値を求める日本人より、応用発展させてより進化させることに価値を置く欧米人・・・どっちが賢いでしょうか?


 私は、来年の月例セミナーでは「日本武術の復興と日本武道の強化」を一年間のテーマにしようと思っています。

 日本人であることにプライドが持てるような国にするためには、日本の武術文化に秘められたいろんな可能性が役立てられると考えるからです。

 スポーツに役立つとか介護が楽になるとか、そんな程度のことじゃなくて、武術修行は鉄の固まりから日本刀を鍛えるように、普通の人間を達人に変身させられる。

 はっきり言って、今の日本の状況は、日本人が弱いから招いてるんですよ。勤勉で誠実で努力家な日本人がもっと多かったら、こんなになってないですよ。

 今の日本は女性のパワーで支えられているだけで、男は気概を失って鬱病だの自殺だの引きこもりだのになっていたりするんじゃないですかね~。

 だけど、本当にビックリするのは学校の先生が子供に脅されて殴られるままになってるだの、会社でパワハラされて自殺した・・・とかの話です。

 相手に非があるなら堂々と怒ればいいんですよ。暴力(言葉も同じ)ふるわれたら、やり返せばいいんです。

「やれるもんなら、やってみろ! 金玉潰すぞ、コラァ!」という気迫で立ち向かいましょう。ただし、口に出さずに気持ちを視線に込めて・・・。

 正当防衛が認められるのは確かに難しいでしょう。しかし、それもまた術のうちです。

“「ゴメンナサイ!」と勢いよく謝ったら、額がたまたま相手の鼻に当たって骨折させてしまった”とか、“逃げようとして転んだ拍子にたまたま靴が股間に当たって金玉潰れた”とか、“電車が揺れた拍子に思わず捕まったら、相手の肩が脱きゅうした”とか、不慮の事故と判断されるようにするのも護身術!

 無論、相手に傷を負わせず暴力を制圧できる実力になれれば、もっと平和的解決もできるようになるでしょう。

 いずれにしても武術は学んで損にはなりません・・・理論上は・・・。

 だからこそ、悪用しそうな礼儀知らずの者は排除しなきゃいけませんよね。

追伸;武道漫画の第一人者の坂丘のぼる先生が、拙著を好意的にブログで採り上げてくださっていたのを師範代が見つけて教えてくれました。本当に嬉しいですよね。何でも子供相手の空手道教室も激安月謝で始められているようです。何て欲のない人なんだろう・・・と、銭ゲバ成り上がり野心家の私は恥ずかしくなりましたよ。坂丘先生には、これまで取材で培ってきたいろんな流儀の知識を駆使して天下一武道会物みたいな漫画を描いて欲しいですね。最近、『拳児』のコンビニ版を見返していたら、格闘シーンが約束組手みたいに相手が順突きしか出さないのが気になっちゃってですね。これはあり得ないよな~と思ったんですけど、多分、松田先生が技を実演するのを写真に撮って描いたからなんでしょうね。お弟子さんが順突きで突いて、松田先生が体捌きで躱して技をかける・・・そんな光景が脳裏に浮かびました。その点、御自身が造詣の深い坂丘先生なら、いろんな流儀の戦い方を描き分けて面白い格闘シーンを描ける。そんな漫画を発表されたら数多ある格闘漫画のエポックメイキングになるでしょう。編集者の方、この先生の才能を埋もれさせるのはもったいないですよ~。

追伸2;漫画家といえば、いつも私の本のイラストを描いていただいている黒谷薫先生に、アスペクトの本用の追加分イラスト用の写真撮影に、この前の木曜日の稽古会に来ていただきました。練習後に近くのデニーズで相模原在住の会員と一緒に夕食を食べながらいろいろとお喋りしたんですが、その時に下描きの原稿コピーを見た会員のOさんが唸ってまして、黒谷先生を駅までお送りした帰りの車中で、「漫画家の人の観察力って、物凄いですね~。本人が全然、気づいてないところまで描けてるし、身体が緊張してたりバランスの崩れや重心が落ちたり浮いたりしてるのまで判るんだから・・・」と、しきりに感心していました。そうなんですよね。私も武術やっている人間としては観察眼に自信持っていますが、絵を描く人やカメラマンだったら、私以上の観察眼のある人はざらにいると思うんですよ。でも、黒谷先生は武道経験ありませんからね。それで描けるんだから、やっぱりプロはアマチュアとは違うよな~とつくづく思います。私は文章書くスピードには自信ありますが、絵を描くのは単純に労力が十倍は違うと思うんですよね。私が漫画原作に挑戦する時は、一度は黒谷先生の画で作品が発表できればいいな~と思っています。まっ、来年は頑張るぞっと・・・。

追伸3;動画に出ていた『サンダーマスク』の「サンダーマスク発狂」の回と、『怪奇大作戦』の封印回で有名な「狂鬼人間」の回を見ました。これとレインボーマンの「たけしを狂わせろ!」の回の三つが、マニア間で“特撮三大発狂物”と呼ばれています。レインボーマンは、最近、CSで音を処理して放送していましたが、「サンダーマスク発狂」と「狂鬼人間」は、ちょっと難しいでしょうね。サンダーマスクは初めて見たんですが、シンナー中毒者の頭にドリルで穴空けて脳みそをストローで吸う怪獣シンナーマン!という図だけで、こりゃダメだ~と思いました。また、等身大で原っぱで戦うサンダーマスクとシンナーマンの図はウルトラファイトやレッドマン、グリーンマン、ゴッドマンみたいで、あちゃ~って感じですが、後半でちゃんと巨大化してミニチュア都市の中で戦っていたから良しとしましょう。でも、どう見ても主人公が変身してるところがバレてる? 何か演出が物凄くテキトーです。が、魔王デカンダが化けてる婦警さんが妙にセクシーなのが気になりました。それと、「狂鬼人間」の方は、岸田森さんのノリノリの演技と、南部十四年式後期型拳銃が、発砲シーンの一瞬だけ前期型になっていたのが鉄砲好きとしては気になりましたけど、これが封印されたのは、事件が終わった後でSRI本部で原保美が話す「精神病患者を野放しにしているのは日本だけだ」という刑法39条批判らしきコメントのところなんでしょうね。脚本家の主張したかったところだと思うんですけど、そりゃ~人権問題の話になっちゃうもんね~。

追伸4;(追伸多いな~)・・・ガスガンのキットモデルでモーゼルM712を買ってきました。これって8mmBB弾でセミ・フル切り替えで撃てるガスガンなんですよ。キットモデルだと組み立てる過程で銃の構造が解るし、値段も安い。完成品で残っているトリガーガード内部の型取りで残るバリを自分で削って組み上げることもできます。私みたいなDIY好きにはもってこいです。が、この銃は細かい部品が多くて、作るの厄介そうだな~と思いましたよ。でも、ガスを充填するマガジン(箱型弾倉)やガス圧でブローバックするシリンダーなんかは完成品だったので、実際に作業してみると、思っていた程は手間取りませんでした。ちなみに、これを買った相模原市古渕の模型ショップTAMTAMさんでは福引とかあって、何か三枚もらって一つが一等に当たっちゃって、景品からサバイバルゲーム向けのウインドブレイカーを貰っちゃいましたよ(美少女フィギュアなんかもあったんだけど、46の独身オッサンがそれ選んだら変態過ぎて怖いよね)。

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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