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教材DVD上級編撮影

 昨年のうちには出すつもりでいたんですが、遅ればせながら、游心流の教材DVDの上級編の撮影を、21日に江古田ストアハウスにておこないました。

 遅れたのには理由がありまして、昨年後半は本二冊の執筆に注力していて、年明けになってしまったという次第です。

 しかし、遅れた分、会員のレベルが驚くくらいアップしてきていまして、上級編は独己九剣と武道医学の基礎技術のみで構成する予定だったんですが、急遽、特別映像も収録すべく撮影してみました。

 何を撮ったか?というと、「連続突きの捌き捕り」「木剣による連続斬りの無刀捌き捕り」(読みと体捌きによる合気系の動き)、「目隠ししての一本組手」(心法の訓練法)、「蛟龍歩を用いての先を取る組手」(読みと歩法による拳法系の動き)・・・です。

 ちなみに、これらはすべて私ではなくて、師範、師範代、特別会員という、我が游心流のトップ3に演武させたものですが、すべてぶっつけ本番、事前打ち合わせも無しの完全即興でした。

 どうして私がやらなかったのか?といいますと、私は今後、研究を優先し、指導面は彼らに任せていくつもりでいるからです。

 つい何カ月か前までは、結局、私がやらねば収まりがつかないと思っていたのですが、二年半前の分裂騒動以降に夏の暑さも冬の寒さも凌いで、少々の雨や雪が降ろうが戸外で練習を積み重ねてきた“わずか数名の会員”が、ここまで育ってくれた・・・ということを、見てもらいたいと思ったのです。

 打ち合わせをして多少の申し合わせの練習をして臨めば、綺麗な演武になるでしょうが、それは武術としてはあまり意味はありません。

 武術の想定する勝負は突然にはじまるものですから、心の準備も何もないまま反射的に反応できなければなりません。

 だから、即興で、当日、その場で「やってみなさい!」と言ったのです。

 もちろん、これが実戦だという訳ではありません。教材用ですから、稽古法の応用例として状況設定はしています。

 でも、してはいても、段取りはありません。その場で反応できなければ何もできないまま突きを食らい、脳天カチ割られてしまうかもしれません。

 技なんかもアドリブで出せないと何もできなくなります。ただボコボコ殴り合ったり、もつれて無様なダンゴ状態になるのが普通でしょう。

 でも、彼らはそうはなりませんでした。リラックスして読みを駆使することを心掛けて落ち着いていました。

 私は非常に満足しています。


 本当に私を信じてついてきてくれた彼らに報いるには、彼らを確実に向上させることが私の使命でした。

 人生、意気に感じるというのは、こういうことでしょう。

 いったんは、会を解散して独りでやっていこうとすら思ったくらい、人間不信の気持ちでした。

「裏切られた」とは、敢えて申しません。

 離反した元会員たちにも彼らなりの考えがあるでしょう。少なくとも、一時期、同じ夢に向かって私を支えてくれた事実に対しては感謝の念を忘れてはなるまいと思います。

 指導者としての未熟を自戒していかねば私自身の向上もありませんし、男の意地というものも見せてやりたい・・・。

 そう決意していた時に、私を信じてくれた数名の会員がもしもいなかったとしたら、恐らく今の私もなかったでしょう。

 やはり、人間は、たった一人だけでも認めてくれる人がいたら、頑張っていけるのではないでしょうか?

 この点、私は本当に恵まれた人間だと思っています。

 しかし、恵まれているからこそ、責任を果たさねばなりません。受けた恩義は返さねばなりません。

 この二年半の間、私は自分の持てる技と知識を惜しむことなく伝えてきたつもりでいます。

 そして、それをつかみ取ってくれた会員の向上ぶりは目覚ましく、しかし、それにもまして自惚れることなく人間的な成長を見せてくれていることが有り難く思いました。

 多忙な中をわざわざ駆けつけてくれた会員のYさんは、すぐに帰らねばならなくなりましたが、ここのところ、持病が悪化していた私の体調を心配して来てくれていた様子で、その気持ちが嬉しかったですね。

 Yさんは、長く極真空手を修行された方です。以前、世界大会に招待していただき観戦しましたが、何と清々しいものだろう・・・と思ったものでした。

 武術修行が心の修行になってこそ意義あるものと人は認めるでしょう。武術が自己満足の現実逃避の道具であってはならないと痛感しました。

 そういえば、ここ江古田ストアハウスを探してくれた元会員のS君。袂を分かったとはいえ、彼のお陰で今があるという点だけは忘れてはいけないと思っています。


 なんだか、50歳に近づいて感動症にでもなったものか?

 でも、それぐらい、今日は気分がいいのです。

 もともと私は自分だけが上達すればいいと考えていました。私ぐらい究極の自己チュー人間はそうそうおりますまい。

 ところが、会員がここまで上達したのか?という驚きが、こんなに心地よく感じられるとは予想していませんでした。

 無論、まだまだ未熟な部分はあります。

 が、この短期間で信じられないような進歩をしていることは事実。

 私が彼らの年齢の時は、この半分もできなかったでしょう。このまま彼らが進歩し続けていけば、今の私の年齢の時に、どれだけ向上しているだろうか?

 そう考えると、「誰もが達人になれる」と説いてきた私の研究を実証してくれるだろうと思います。

 彼らが、また次の世代の人達を育てていってくれることを考えれば、私の研究が真の成果を挙げる時であると同時に無数の先達の教えに報いる時だと思うのです。

 武術が人材育成の教育システムたりえたならば、どうか、日本の武道家の皆様、誇りを持って自流を探究してください!

 流儀の別なく、優劣を論じず、独善を滅して、ただ本質のみを追究して武の精神を復興して欲しい・・・と、一研究の徒として願うばかりです。

「男はタフでなければ生きられない。優しくなければ生きている資格がない」とは、映画『野性の証明』の惹句(宣伝コピー)でしたが、この作品の高倉健さんのカッコ良かったことよ・・・。

 男は愛する者を守るために命をかけなきゃいかんですよね。

 そして、真の武人は自分の敵にも慈愛を持てる者でなくてはね・・・。

 私もそうなれたらいいんだけどな~? 現実にそうなるのは難しいもんですな~。

 特に武術をやっている人間に最も多いのは独善と正義観の区別がつかない人です。自分が正しいと思えば他人を殺すことさえ厭わない・・・そんなキチガイが少なくありませんからね。

 私も、もし自分の愛する家族や友人が殺意を持った人間に襲われていたら、人殺しをやってしまうかもしれません。

 いや、はっきり言って、「正当防衛なら殺人も辞さず」という考えが私にはあります。

 ひょっとすると、何かの正当(と世間的に擁護されるであろう)な理由さえあれば殺人を犯してみたいという狂気もあるかもしれません。

 しかし、もし現実にそれをやってしまったとしたら、どんな理由があったとしても殺人は殺人ですよ。その事実はどんな理屈でも隠蔽できません。

 子供を虐待して死にいたらしめてしまう事件が増えているような気がします。もしかすると統計的にはそんなことはないのかもしれませんが、でも、他人を傷つけたりすることへの禁忌の意識が薄れている人が増えているのは間違いないような気がします。

 人間の理性が壊れかかっているのかもしれません。そして、自分自身を正当化して相手に責任を覆いかぶせて、一方的な断罪をしてしまう・・・「おねしょをしたから躾のためにやったのだ」・・・という理屈で幼児を殴る蹴るしてしまう正当な理由があるのでしょうか?

 江戸時代のある居合術の達人は、息子を鍛えるために幼少の頃から隙があれば打ちかかる常在戦場の躾を施した結果、狂い死にさせてしまった・・・と伝わります。

 本人も素行に異常性があって解雇されたそうです。

 こんな不幸な事態を招く武術なら、やらない方がいいでしょう。

 愛するからこそ厳しく欠点を直してやろうとする・・・それはいいとしても、ただ厳しくするだけではダメですし、優しくするだけでもダメでしょう。

 躾をうまくできないのは、相手の気持ちを考えないで自分の思いを押し付けているだけの場合が多い筈です。

「これをやったら相手はどう思うだろうか?」ということを考えずに自分の思いばかりを優先するのは、どんな正当な理由をつけても精神が幼稚なのです。

 そこを自覚できなければ、周囲の人を不幸にし、最終的には自分を不幸にするだけ。

 人の気持ちを読めない人は、最初から人の気持ちを読もうとしていない独善思考に脳をのっとられた愚か者です。他人がバカに見えて仕方がなくなったら、独善思考に寄生されているのですよ。

 悲しいかな・・・武術の世界はこういう幼稚な人が物凄く多いのですね。だから、私は武術関係者とは極力、付き合いたくないのです・・・。



追伸;東京支部の開設については、定員を10名としていますが、参加する方は参加する日時を予約するようにさせてください。使用する場所の規約上、人数制限がありますから、予約なしで人が殺到されると、人があぶれてしまう場合があると思います。御了承ください。本部のメイプルホールの場合は、会員であれば特に予約しなくても参加可能です。が、道場破りめいた行為をする方は、即座に警察に通報排除するとともに被害届けと損害賠償請求をします。痛い思いするより何百万円も損する方が効くでしょ?


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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