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剣武天真流DVD計画着々進行中・・・

 火曜日に、剣武天真流DVD撮影の打ち合わせに(アドバイザー的な立場で参加しているのです)、西荻窪の天真書法塾へ行ってまいりました。

 何か、季節外れの大雪で荒れた天候のために約束の時刻にはとても到着できそうもないので、一度、クエストさんに電話して伺いをかけてみたら、「遅れてもいいから来て頂戴」とのことでしたから、おっとり刀で(って、実際に拵えの完成した小宮四郎國安を青木先生に見せたくて持参してしまいました。我ながらアホやな~)、西荻窪に向かいました。

 しかし、電車の窓から外を見てると、凄い雪国みたいになってて、ちょっと壮観でしたね。水分の多いザラザラしたみぞれっぽい雪だったから翌日はほとんど溶けてましたけどね~。

 西荻窪と言えば、長年、月一回の講座でほびっと村に通っていたから、都内でも慣れ親しんだ町です。

 風水的にも、富士山から高尾山を経由して都心に龍脈が通っていると言われる中央線上でも、とりわけ霊的エネルギーの強いスポットとされていて、新宗教やニューエイジ系の団体が多く住むことでも有名な町です。

 この町で出会った人達は、今でも私の心の財産とでも言うか・・・そんな特別な町ですね。東京で一番好きな町かもしれないな~。

・・・とか、ちょっと感傷に浸っちゃいましたね。

 まっ、打ち合わせの内容に関しては守秘義務ということで、当然、ここには書けませんけれど・・・。

 でも、書ける範囲のことを書いておきますと、今回の「剣武天真流DVD」は、かつてない、ある意味で、「真の武道とはどうあるべきなのか?」という壮大な人類文化史的テーマに答える内容になるかもしれません・・・。

 私は、『ヒトを観抜く武術の読み』の中で、初めて武術の“心法”について概論的なことを書きましたが、「それでは、心法を具体的に伝えている武道はあるのか?」と問われた時に、「あります! それは新体道であり、剣武天真流です」と答えることができる!

 そう確信しているからこそ、“心法”について論じたのでした。


 本当の気持ちとしては、私自身がそれを指導できれば最も良いと思っていましたが、残念ながら、私が心法について本気で研究し始めたのは、ほんの一年程度でしかなかったのです。

 いくら何でも、こんな短期間の研究で得られる成果は高が知れています。

 だから、“読み”については、まだまだ何年か先に発表しようと思っていた訳です。

 しかし、何も私が何でも受け入れなくとも、これ以上ないくらい心法について指導教程が確立されている団体があるじゃないか?・・・と、ふと思い至ったのです。

 無論、それは青木宏之先生に親しく御教示いただくようになったからなのと、現在の新体道の指導者の技量を実際に観て、「これこそが日本の武術の真価を世界に示すことのできる本当の武道だ」と感銘を受けたからでした。

 私は、武術武道の世界で強いと言われる師範を数多く観てきました。

 しかし、“比較できる強さ”が本物と言えるのだろうか?と、次第に疑問を感じるようになってきました。

 どれだけ強くても弱点はあります。むしろ、その人が最も強いと思っている部分にこそ弱点が隠れているものなのです。

 どんなパンチに優れた人でも、パンチが効かない相手にはお手上げです。例えばカポエィラや地功拳を相手にしたら困ってしまうでしょうし、下手をしたらやられてしまうでしょうね。

 打撃技しか知らない格闘家が寝技に持ち込まれて為す術なく絞め落とされる光景が、かつては格闘技シーンで続出して、誰もが「ブラジリアン柔術こそ最強だ」と思い込んだ時期もありました。

 世界最高の刀剣といわれる日本刀でも鉄兜を両断することは不可能に近い。44マグナム弾も最新のボディアーマー(防弾ベスト)は撃ち抜けない・・・。

 万事、勝負はジャンケンみたいな関係です。その理を理解して適切な戦法を選べる者が勝ち残るのです。

 特に、強さにこだわる人は、心の内に過剰な弱さへの恐れを持っています。負けることへの異常な過敏さは、実は精神の脆弱さを顕しています。

「あいつより俺の方が強い」と自分に言い聞かせて自我を保っている異常心理に毒されている人が実に多い。

 強さを求めるのは、そういうことです。

 それに気づいてから、私は相手の弱点が手のひらを見るように解るようになってきました。どれだけ強がっていようが、強がれば強がるほど、心の弱さがはっきり解るのです。

 そして、その心の弱さ、恐れは、無意識に自身の身体の弱点を庇うような構えとなって顕在化していきます。

 だから、構えを観れば弱点が解る。本人も自覚していない弱点が解るのです。


 それに比べて、青木先生にしろ、大井秀樹先生にしろ、呆れるほどに自然体です。どこからどう見ても武道家の匂いがしません。

 つまり、構えていないのです。強さも弱さもありません。無=0です。“木鷄”です。

「青木先生はともかく、大井さんがそこまで達しているとは信じられない」と言う武友もいました。

「僕の目がフシ穴だと思いますか?」と言うと、彼は唸って黙ってしまいました。

 男子三日会わざれば刮目してまみえよ!・・・と言うではありませんか。

 強くなろうと努力する人は、同時に自分の弱さも強めてしまっていることに気づいていないことが多いものです。

 スポーツのように他人と競うのも若いうちは良いでしょう。が、武術武道は生涯に渡って向上していくものでなければ意味がありません。

 十年やっても変わらなければ、それは自分で何一つ本質を掴みとっていないということです。

 私は、研究家ですから、技の秘訣や戦闘理論については聞かれればかなり詳しく解説してしまいます。が、その解説を聞いて体得できた人は稀れです。

「聞けば教えてもらえるから、自分で考えなくてもいいや」という意識が芽生えてしまうのでしょう。

 武術は自分で「あっ、そうか、コレだ!」と悟ったものしか体得できません。感覚化できないものは体得し使いこなすことはできません。

 だから、一から十まで教えてやった人間は、まず、モノになりません。むしろ、ダメになってしまいます。

 私は何十人もの先生の技を観察し、その技をどうすれば体得できるのか?ということは、すべて自分自身で工夫しました。なので、「俺は長野には教えていないよ」と憤慨した先生もいらっしゃると聞いています。それは事実です。が、真実ではありません。

 私の観察眼だけは日本の武術の世界でもトップレベルだという自信があります。

 よって、技を一度でも観たら、必ずできるようになってみせる!と決意しています。見せるのと教えるのは私の中では同じなのです。

 先日、青木先生に教えていただいた水平三連斬りも、もう体得しました。そのままやるのでは芸が無いので、四連斬りまで練習しましたが、ただ数を増やしても意味がないと気づいたので止めておきましたが・・・。

 ですから、DVDや動画で観た国内外の先生方の技も、すべて技術分析して自分なりにアレンジを加えてはいますが、ほとんど会得してきています。

 どうしてもできないのは、躾道会の小林先生の超加速歩法くらいですが、これは糸口が掴めた段階で、とてつもなく身体に負担がかかることが解ったので、中止したものです。

 後は、試斬や手裏剣などの稽古場所に苦労するものだと単純に稽古量が足りないので熟練までに至りませんが、これらは経済的に余裕ができて専門道場とかできたら研究を進めようと思っています。

 どんな優れた技の遣い手であっても、人間である以上は、その絶技を成立させている理論構造がある筈ですから、私は一度見た技は必ず体得のための方法論を構築できる筈だと考えているのです。

 私は、武術というのは、真面目に修行していたら、一年経過したら二倍以上の実力になっていないと嘘だと思っています。

 十年経過して、十年前とどっこいどっこいの腕前だったら、その人は武術が何も解っていないということですよ。

 まして、年齢を重ねる毎に一方的に失われていく実力だったら、それは武術じゃないと言うしかありません。

 肉体が衰えるに従って、技は無駄が省かれて鋭く研ぎ澄まされるものなのです。俗に内功(内力)と言われるのがそういうものです。

 でも、これは他人と競う気持ちがあると理解できないような気がしますね。

 ただ、無心に技を極めて、心身の限界を突破するほどに追究していく人は、強い弱いの呪縛から離れて自然体に到達していくのでしょう。

「こんな技は達人にしかできない」と思う気持ちがストッパーになって、その人の体得を阻んでしまうのです。ある地点まで到達したら、後は心の在り方で大きく左右されていくのです。

 新体道は、それを最初から言っている。「意識を0化せよ」と・・・。

 これは、昔日の武術家も到達していた答えの筈です。夢想剣、相ヌケ・・・。

 本質を掴めば、答えは勝手に読めてきます。千変万化する事象に捕らわれるのでなく本質の理法を悟れば、答えを外部に求める必要はなくなるのです。

 禅や瞑想は、その本質を掴むための方法論に過ぎませんが、いつの間にか方法論が本質とすり変わって崇められてしまうのです。

 唯我独尊という言葉は、外部に崇める対象を設定するのでなく、自己の内に初めからそれは内在していることを自覚せよ・・・という教えですが、現在では単なる自己中心的自惚れ屋を揶揄する言葉に成り下がっています。

 本当に唯我独尊の意味を自覚している人は、他者に対しても尊重の態度を持つ筈なのです。自分にある物は他人にもあると解っている筈ですから・・・。

 武術を学ぶ人は、強さを求めるべきではありません。強さが弱さの相対的鏡像関係にあるものなのだと理解せねばなりません。

 大切なのは、素直に真面目に学ぶこと。優劣の分別ではなく、長所の中にある短所、短所の中にある長所をきちんと洞察すること・・・それができれば、武術は勝手に上達していきます。

 過剰に強さを求めると、同時に弱さを溜め込みます。

 肝心なのは、我執を捨ててニュートラルな状態を維持することです・・・。


 私が大井先生を凄いと思ったのは、微塵も自分を大きく見せようとするところがなかったからなのです。呆れるほどの自然体にして、ニュートラルな状態・・・。

 そんな武道家はほとんど皆無に近いでしょう。

 例えば、不肖、私も「全然、武術の先生に見えない」と言われますが、私の場合は、演技して意図的に見えないようにしている部分がありますから、まだまだ自然体には程遠いのです。

 よって、過日、ブッディでのパフォーマンス時の演武を観るまでもなく、「これは想像以上のレベルに達していらっしゃるな~」と思っていたのですが、演武を観た時にも「やっぱりね~。さすが、俺の眼に狂いはないな~」と、自画自賛したのみでした。

 そういう思いもあったので、打ち合わせの後に御馳走になった時に、「大井さんは昔から全然変わりませんね~」と言いましたが、青木先生も天真塾の吉田さんもケラケラ笑ってらっしゃいました。でも、本当に何の誇張もなく、心底、そう思いましたよ。

 立場や肩書、社会的環境によって、人の心は容易に変容していくものですが、大井先生は一会員の頃から新体道の代表者となった今になっても、どこにも何の変わるところもありません。

 これって、もの凄いことですよ~。

 人間は、ちょっと成功すれば、自惚れたり舞い上がったりして、傲岸不遜になるものです。武術の世界は特にそういう傾向が強くて、謙虚にしていた人がガラリと人が変わったように権力者のように振る舞いだしたりすることがざらにあります。

 だから、人の内面を歪めないまま向上させていく武道こそが、本当の武道なんじゃないかな~?と、最近、私はつくづく思っています。

 そんな訳で、日本武術の究極奥義“心法”を学びたい人には、新体道剣武天真流を熱烈にプッシュしておきたいと思いますね~。


追伸;青木先生の刀の打ち込み練習を見せてもらったところ、前回見た時より二倍以上、強烈になっているように感じました。前回は、音がズバーン!という炸裂音のような感じだったのが、今回はドゥゴォーン!という、ドーベルマン刑事がスタームルガー・ニューモデル・スーパーブラックホーク44マグナムを撃った時のような重く浸透するような重低音になっていたのです。前回見たのって、確か一月だったかな~? 青木先生ってば、74歳になったって言ってたよな~・・・、やっぱり、武術は年齢に関係なく向上していける・・・って言いたいんだけど、この先生は例外のような気がする・・・? 読者の皆様、伝説の超人武道家の真価が観れるのはもうすぐですから、期待して待っててくださいね。

追伸2;「クエストから出ているDVDのうち、お勧めはどれですか?」と、最近、続けざまに聞かれたんですが、「三巻とも買ってください」と言いたいところですが、強いて一つだけと言われるなら、シリーズ最後の『武術秘伝の戦略』を観てもらいたいですね。これは、歩法を使った間合の詰め方も、発勁を交えた深手もやっていますから、交叉法以外の攻撃メインの技も唯一見せているんですね。これはもう、今後は見せないでおこうと思っています。奥の手は隠しておきたいですからね。実は一、二巻ではわざと隠してやらなかったんですよ。それと、特典映像のセミナーの指導風景が自分で見ても面白かったですね。K氏やU氏の技の仕組みを何げにバラしてしまっていますし・・・。いろんな意味で、究極のおタカラDVDとして、闇取引されるようになるかもしれませんね~(苦笑)。気にいらないところは、撮影直前に足怪我しちゃったんで動きが悪くなってしまったのと、頭部の不毛地帯が照明のライトで目立って「このまま、オラはハゲチョロゲテいくのかな~?」と、大ショックだったことくらいかな~? で、現在、アロエ育毛剤を愛用しておりま~っす。これは何かいい感じ・・・。アレッ? DVDの宣伝なのか育毛剤の宣伝なのか判らなくなったような・・・?


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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