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『射雕英雄伝』再び放送中

 チャンネルnecoで武侠小説の大家、金庸先生の代表作『射雕英雄伝』が放送されています。

 何度か放送されて、確か、「これが最後の放送」ということだったと記憶しているんですが、再び放送されています。

 これは、三部作最後の作品『倚天屠龍記』も映像化されたらしく、それで三部作を続けて一挙に放送しようということのようです。

 でもね~、面白いものは何回見ても面白いですよね。

 特に、物語の背景を知らない時に見る面白さと、知った上で見る面白さというのは違う訳で、久々に見ると本当に面白い!

 主人公よりも、むしろ、登場する武侠(武術の遣い手の侠客)たちが魅力的。

 江南七怪、全真七子、東邪(黄薬師)、西毒(欧陽鋒)、南帝(一灯大師)、北丐(洪七公)、老顔童(周伯通)に、既に死んでいるけれども天下第一の遣い手だったという全真教の開祖、王重陽や、無敵の剣客、独孤求敗の名前も出てきて、武侠世界の縦軸が繋がれて、他の作品との関連が匂わされているところも面白いんですね。

『笑傲江湖』の主人公、令狐冲が華山派剣術流の隠師、風清揚から受け継ぐ独孤九剣は、独孤求敗が編み出して、『神雕侠侶』の主人公、楊過が再興したものだし、『射雕英雄伝』の主人公、郭靖が洪七公に学んだ降龍十八掌は、『天龍八部』の主人公で丐幇(乞食のネットワークで日本でいうところのサンカに近い?)の頭、蕭峯の得意技でした。

 それに、これらの作品に特徴的なのは、武術家は内功の鍛錬によって力量が決まるので、概ね、老人の方が強いんですよね。

 東邪の「弾指神通」や西毒の「蝦蟇功」、南帝の「一陽指」、北丐の「打狗棒術」、老顔童の「空明拳」といった得意技や、物語の要となり争奪戦が繰り広げられる秘伝「九陰真経」や「辟邪剣譜」などといったアイテムは、時代劇の武芸帖争奪戦を思い出します。

 こうした、武術家が群雄割拠して秘伝の争奪戦を繰り広げたりする小説が国民的な支持を得るというのは、あまり日本では見られないですよね。

 それに、気功で鍛錬する描写も日本の武術にはほとんどないものです。

 門派の対立関係を描くのも武侠小説の特徴で、少林派、武当派、華山派、天山派、峨嵋派、黄山派、泰山派、嵩山派、啌洞派といった派閥も登場します。

 これらは日本でいえば、一刀流に新陰流に示現流に神道流に・・・って話なんですが、党派観念は日本の流派以上に強いでしょうね。


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
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