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武術修行は自尊心を捨てるべし!

 修心館の町井館長のブログに、良いことが書かれていました。

 何が良いことか?というと、武術の学び方に対する読者の意見に対する回答だったんですけれど、要約すると、「上手な人とできない人を比べてさらし者にするような教え方はいかがなものか?」というのに対して、「道徳としての考えと武道の修練する上での考えは違うものと考えます。更に厳しくいえば、武道を学ぶ姿勢や師弟関係が成っていないと言えます」というもの・・・。

 まったく、おっしゃる通りだな~と思います。

 武道に限らず、およそ、芸道修行は師匠の指示は絶対であって、納得いかなくても従うのが当然です。

 いや、教育の本質は、“愛の鞭”であって、未熟な者を教え導く以上は、対等に扱ってはいけません。

 習う側が教える側に対等の意識を持つこと自体が節操がないことであり、叱られるのが当然のこととして受け止めなくてはいけません。

 本来、師弟関係は民主的ではないものです。封建的なものです。それが納得できない者が人に教えを乞うことが間違いなのです。


 もっとも、私は基本的にこう考えていますが、“だからこそ”人の師たる者の心掛けるべき覚悟は重いと思っています。

 師たるべき立場にありながら、人を欺き、世を欺き、自己の本心をも欺く“欺瞞の徒”に人を教え導く資格はありません。

 そんな人間を武道の世界は許容し過ぎてきました。その結果、味噌も糞も区別のつかない愚か者が蠢く文化的にレベルの低い分野になり果ててしまっています。

 師たるべき能力の無い者に教えられれば、弟子もそうなってしまうでしょう。それが連鎖すれば、代を重ねる度に、どんどんダメになっていくばかりです。

“師範”という言葉は、「模範となるべき師」という意味がありますが、それはつまり、師たる者は、後進の者の模範となるべく自分を律していく必要があるということを示しています。

 武道なら、まず、技はできて当たり前、その上で、教える態度が尊敬できるような真摯さが必要でしょう。

 そのためには、指導する立場になる以前に学ぶ態度が問われるのです。

 学ぶ態度が成っていない者に、人の師になる資格があるとは思えません。

 シダックスの講座の時に、師範、師範代に、「俺は口が悪いのをウリにしてきたけど、貴方たちは俺の真似しちゃダメだよ」と言っておきました。

 私の欠点まで伝承してはダメですからね。

 まず、「技」、そして、「理論」、それから、「術」、後は、「知識」と「研究」と世の中にこれを活かす道を探ること・・・。

 まずは、オタクになるべきです。徹底的に探究心をもって追究することが必要です。

 ヒマ潰しの趣味として楽しみたい人は、武術なんか選ばない方がいいですよ。好むと好まざるにかかわらず殺人のテクニックを学ぶ訳ですから、明確な目的意識がないと精神衛生に悪いですよ。

 心の弱い人が武術に熱中すると発狂する確率が高いんですよ。いろんな欲心が噴出してきて自分をコントロールできなくなるんですね。

「こんなこと覚えて何になるの?」みたいな冷めた部分もないと、熱狂的にやっているとパアになってしまいます。

「タカダカ、武術だろ?」みたいな達観がないと危険なんですよね。

 武術の独修の危険性もここにあります。叱ってくれる師匠がいれば舞い上がったり自惚れたりして人の道を踏み外す危険性が減るんですよ。

 これは、禅のやり方にも共通するんじゃないかと思いますね。「私は悟った!」と舞い上がってると、「それは魔境に堕ちただけじゃっ!」と一喝してくれる師匠の存在は有り難いものです。

 どんな人間でも稽古の量をこなせば熟練はします。上手にはなります。

 しかし、技が熟練しても理合や戦術を知らないと技を活かすことは難しいでしょう。それを適切な時期を見計らって教えてくれる師匠は必要ですよ。

 私の場合、一貫して長く師事した師はいませんが、でも、超一流の人にばかり会ってきましたから、それはもう縁がなければ一生、会うこともできなかっただろう人達に会えたからには、「学べることは盗んで学べ!」という意識で、もう目を皿のようにして観察して学びましたよ。

 だから、私にとっては一度でもお会いして技を見せてもらった日にゃあ、何年間も直に学んだのに匹敵するだけの内容をエッセンスとして吸収してやる!って、決死の想いで脳力全開で記憶しようとしてきました。

 なので、私の師匠は膨大にいますよ。それは、私の脳に映像として残っている。

 その中には、殺陣の先生もいれば、舞踊の大家もいるし、アクション俳優もいます。

 また、TVで観たプロボクサーもいれば、時代劇俳優もいます。

 いや、別に人間に限る必要もありません。昔、飼っていた猫なんて喧嘩の名手で、犬に勝った時は驚きましたよね~。

 縁側でゴロッとしている時に、庭で鎖から外していた犬が吠えながら襲いかかってきて、「あっ、猫が咬み殺される?」と思った瞬間、犬がギャ~ン!と悲鳴をあげて逃げていき、猫が背中と尻尾の毛を逆立ててバリッバリッと猫爪パンチで追撃していったのです。

「うわ~っ、こいつ、強え~?」って、本当に思いましたね~。ゴロゴロしていた体勢から一瞬で戦闘モードに切り替わるところなんか達人の逸話みたいでした。

 庭で蛇と戦っているところなんかも名勝負でした。ヒット&アウェイで素早いジャヴを繰り出して弱らせ、最後は首を咬んでトドメをさし、くわえた蛇を物凄い自慢げに家の中に見せに持って来ました・・・(困ったな~)。

 そんな様子を見ていたからか、私の動きは猫っぽいとよく言われます。今はメタボ猫状態ですけどにゃ~・・・。


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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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