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コンバット・シューティング!

 12月2日の相模原本部道場稽古会は、俳優をやっている会員のCさんのリクエストで、コンバット・シューティング(実戦拳銃射撃術)の基本を指導しました。

 もっとも、実物はありませんから、すべてガスガンでやったんですが、6mmBB弾を撃ち出すガスガンの性能も、私が学生時代の頃とは格段にアップしていて、実際にアメリカのポリスSWAT(特殊部隊)が日本の電動エアガンを訓練に使っているくらいですから、馬鹿にはできません。

 Cさんは芝居で拳銃を使う時のために使用法を覚えておきたいということだったので、ある程度の種類のものを持って行きました。

 リボルバー(回転式拳銃)にもいくつか種類があるし、セミオートマチック(半自動式拳銃)も機種で操作法が多少違うからです。

 まず、西部劇に多く出てくるコルト・シングルアクション・アーミィー.45。西部開拓の象徴とされる名銃で、“ピースメイカー(平和の創り手)”という通称もある拳銃です。銃身の長さで通称も異なり、極端に銃身が短くて抜き撃ちしやすい“シェリフズモデル”から、騎兵用の銃身の長い“キャバルリーモデル”、ネッド・バントラインが考案して当時の有名なガンマン数人に贈られた極端に銃身が長~い“バントライン・スペシャル”(何か、999でトチローからテツローに渡った“戦士の銃コスモ・ドラグーン”みたいですが、西部劇好きの松本先生はこの逸話も知ってたかも?)とかあります。

 ガスガンでは、タナカのペガサス・システムのものが性能がいいんですが、本物と同じような操作ができる、マルシンから出ているカートリッジ式ガスガンを持参。シルバーメッキにアイボリーのグリップパネルがオシャレです。

 ローディング・ゲート(弾丸を込めたり空薬莢を排出する箇所)を開いて、一発一発、シリンダー(回転弾倉)を回しながら込めていくのは面倒臭いですが、ウエスタン・マニアにとっては、この面倒臭さもまた魅力なんですよね~。

 せっかくなんで、ファーストドロウ(抜き撃ち)のやり方と、トリガー(引き金)を引きっ放しにしてハンマー(撃鉄)を掌で煽るように連続して起こして撃つシングルアクション方式独自の速撃ち法“ファニング”(次元がやったりしてるけど、次元愛用のコンバットマグナムのようなWアクション・リボルバーでは機構的にできませんし、リアサイトで掌を傷つける危険性がある)と、後はガンプレイの基本であるスピン(人差し指をトリガーガードに入れたままクルクル回すやつ)のやり方も教えました。

 思い出しますね~。中学時代にマカロニ・ウエスタンの大ファンになって、世界拳銃大百科?みたいな本買ってプラ弾をハンマーの打撃力だけでちょろっと飛ばす鉄砲買って練習したもんです。

 まあ、クリント・イーストウッドの『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』、ジュリアーノ・ジェンマの『荒野の一ドル銀貨』『怒りの荒野』、フランコ・ネロの『続・荒野の用心棒』、テレンス・ヒルの『風来坊』、リー・バン・クリーフの『西部悪人伝』『西部決闘史』なんかが好きでしたね~。

 もちろん、本場アメリカのウエスタンも『荒野の七人』『リオ・ブラボー』『荒野の決闘』『OK牧場の決闘』『シェーン』『アラモ』とか好きですけど、何か、この当時からB級作品の方が好きで、マカロニ・ウエスタンの方が断然、好きでしたね~。

 40代以上のガン・マニアって、だいたい、ウエスタンから入ってるんですよね。それから、スパイ映画に行ってワルサーPPKが好きになり、ルパン三世に行ってワルサーP38とコンバットマグナムが好きになり、それから『ダーティハリー』で世界的に大ヒットとなったS&W M29.44マグナムに狂うんですよ。

 そんでもって、ドーベルマン刑事でスタームルガー・スーパーブラックホーク.44マグナムと.44オートマグが好きになり、次にウエザビー・マークⅤ.460ウエザビーマグナムという象狩り用のライフルに憧れるんですよ。

 そこから更に、シティハンターでコルトパイソン.357マグナムの4インチバレルを夢見る訳ですわ~(BGMは当然、『GET WILD』ね)。

 そして、私のように、毎月『Gun』と『コンバットマガジン』を買うようになって、立派なガン・クレイジーへと育っていった男が日本中に推定1万人くらいはいると思います。

 まあ、『燃えよドラゴン』観て手製ヌンチャク振り回してた男はもっと多いと思うよ。

 武器というのは、高度に扱えると理屈抜きに楽しいのです。トリッキーな操作法は映画が開発した殺陣みたいなものと思っている人も多いかもしれませんが、アメリカでは、ちゃんと競技もあるんですね。現代のコンバット・シューティングのルーツですね。

 ちなみに、クリント・イーストウッドは、実際にもガンマニアで、この種の競技大会に出場したこともあるそうですが、成績は、あんまりパッとしなかったらしいですけどね。


 それから、20年以上前に発売されていたコクサイのS&W M19コンバットマグナムの2.5インチ・ショートバレルのガスガン。これは、『リベンジャー』というアクション映画の中でジェームズ・コバーンが使っていました。

 次元は、このモデルの4インチバレルのものを愛用していますが、第一シリーズではシリンダーがスイングアウトされると5連発になっていて、初期のモデルには5連発のコンバットマグナムがあったという話もありますが、ほとんどが6連発なので、多分、作画の段階で間違ったのかな~?と思います。

 これは、残念ながらガス注入ができずに実射不能でしたが、これもカートリッジ式なので、現代のWアクション・リボルバーのオーソドックスな操作法(シリンダーを横に振り出してスピードローダーを使えば六発同時に込められる)を教えるために持参しました。

 ちなみに、これは買った当時、何故か引き金が異常に重くてWアクションで引くのがあまりにもシンドクて、分解してスプリングを少し切って引き金を軽くしたり、グリップをモデルガン用のものと交換したり、少々手を入れています。

 このガスガンが発売される少し前にカートリッジにガスを注入する方式のリボルバーを発売したところ、「改造して実弾が撃てる!」という嘘情報が出て発売中止に追い込まれていた(数年前にも同じような事件があってニュース番組に出ていたけれど、不起訴になったことは新聞に小さく出てただけで悪意を感じたね)ので、規制を過剰に警戒して引き金を不必要に重くしたんじゃないかな~?と思いますが、私みたいにメカニズムに詳しいマニア以外は、「こんなの、とても撃てないよ~」と、飾っておくしかなかったんじゃないでしょうか?

 エアガン、ガスガンはBB弾を飛ばして的に当てるのが醍醐味なのにね~。


 それからタナカ製のペガサス・システム搭載の最新のS&W M500マグナム。この銃は、かの有名な44マグナムの三倍の威力があるという世界最強のマグナム拳銃ということで持参しました。

 実物を作ったS&W社も、とにかく世界最強のマグナム拳銃を作れ~というだけで作ったので、そんなに売れると思ってなかったらしいんですが、最近では珍しい大ヒットをしたらしいです。

 リボルバーは頑丈に作れるので、460ホワイトホースとか、454カスール、500ラインバー、480ルガーとかいった強力な弾丸を撃てるような銃が作られていましたが、反動がキツ過ぎて実用的ではないとして、そんなにメジャーにはなりませんでした。

 しかし、S&W M500は、銃口のところに反動を抑えるマズルブレーキが付いているので、何とか撃てる感じにはなっていました。

 リボルバーは、大抵がシリンダーのスイングアウト方式なので、これくらい知っておけばOKでしょう。


 次に、セミオートマチック拳銃は、東京マルイのSIG P226。これは、握りが太くて私のような手の小さな人間には使いづらいので、練習用にCさんに差し上げましたけど、WアクションでWカアラムのマガジン。デコッキングレバー方式でフラッシュライトやレーザーサイトを装着できるレイルシステムを装備している現代の最新式セミオート・ピストルのスタンダードな拳銃(銃に詳しくないと意味不明と思いますが、イラスト無しで説明すると余計に難しくなりそうなので割愛しまっす)。


 それから、マルゼンのポリマーフレーム製拳銃、ワルサーP99。グロックの大成功を受けて世界中で大流行したポリマーフレーム(強化プラスチックだね)の拳銃の一つで、結構、ヒットしたらしい。グリップが小さくて私みたいな手の小さな人間向き。引き金の引き具合が粘る感じで、ちょっと好きじゃないですが・・・。


 そして、マルシンの44オートマグ・クリントワン。これはデカいです。8mmBB弾を使うのと、スライドじゃなくてボルトが高速で動くので、迫力あります。ちなみに夏のお中元のお返しにつばさプロジェクトの秋本つばささんにお贈りしたら、「これ・・・ライフルですか?」と御礼の電話で言われました。デカ過ぎてピストルじゃなくてストックを装着して撃つんじゃないか?と思われたみたいです・・・。

 実物のオートマグはM16系ライフルみたいなロータリー・ボルト方式なので、確かにメカニズム的にはオートマチックライフルに近いかもしれませんね~。いっそ、オートマグ・カービンとか作った方がヒットしたかも?

 Cさんには、一応、それぞれの銃の機構を説明して、基本的な握り方や操作法、狙い方、構え方、ホルスターの装着の仕方と抜き方・・・などを指導しまして、紙コップを標的にして撃ってもらいました。

 事前に拳銃の照準の調整も何もしていなかったので、それぞれバラバラな命中精度でしたが、SIG P226は命中精度も良好で、弾のスピードも速くて真っすぐでした。ちょっと、怖いくらいバシューンッ!とBB弾が飛んでいく(コンクリの壁に当たったBB弾が町井先生の居合抜きで斬られたように真っ二つに割れていた)ので、これは護身用にももってこいだな~と思いましたよ。


 二番目に良かったのは、ワルサーP99。

 シングルアクション・アーミィも、意外と弾道が安定していました。

 オートマグは使った弾が軽かったのか? それとも銃身が長過ぎて跳ねたからか、狙ったところより上にピョコンと跳ねるように飛んでいってしまいました。軽量BB弾を使ったので、もうちょっと重いBB弾を使えば真っすぐ飛んだかな~?と思います。

 しかし、各社を比べてみると、東京マルイのが、ダントツで優秀です。電動エアガンもスプリング式エアライフルも持ってますけど、どれも極めて精度が高く、安定した弾道を保ってBB弾が飛ぶので、競技用エアライフル射撃やっている人の普段の練習にも使えるでしょうね。真っすぐ安定して飛ぶから、ストレス無く気持ちよく練習できます。

 他の会社の製品だと銃によって性能のバラツキがあるんですよ。

 室内でエアガン、ガスガンで的撃って楽しみたい人は、特にどれでも構わないと思いますが、本格的な射撃に移行したいと思っている人には東京マルイの製品をお勧めしたいですね。これで日頃から練習しておけば、実銃を撃つ時にも役立つでしょう。

 要は、反動と弾丸が飛ぶ飛距離が違うくらいですからね。

 でも、本物は射撃場でないと撃てないけれど、ガスガン、エアガンは家の中で撃てるし、広い庭があれば庭に本格射撃訓練場を作るという手もあります。

 北島師範はハワイで実物を射撃場で撃ってきていますが、来年は、是非、游心流の有志でグアムに射撃訓練研修に行ってみたいと思っています。

 ちなみに、コンバット・シューティングは、アメリカの警察官の実戦訓練で考え出されたものが一般にも広がり、発展したものです。

 最初は警察官向けだったので、リボルバーを使う競技が主流だったようですが、凶悪犯罪に対抗するために警察官も多弾数を撃てるセミオート・ピストルを使うようになっていきました。

 現在は、軍の特殊部隊出身者が実戦向けの射撃訓練を教える学校を開いたりすることによって、ショットガン、サブマシンガン、アサルトライフル、スナイパーライフルのコースなんかもあるようです。

 それと同時に、銃が使えない場合のナイフ術や素手の戦闘術を教えるクラブマガやシステマのような武術系との融合も始まっているようです。

 コンバット・シューティングの世界に武術的な要素を感じていた私の予想は当たっていたのでしょう。海外の武術は、競技からセルフディフェンスに向かっているようです。

 武術が元来、素手だけでなくあらゆる武器を活用する徹底的な戦闘システムを持っていることに、海外では直感的に気づいていたということかも知れません。

 ますます、日本の武道が単なる競技のための競技でしかなくなっていくのかな~?と思うと、“実戦的”という言葉の不毛さを感じるしかありませんが・・・。

 せめて、私は武芸百般何でもゴザレ!と言える武術を確立していきたいと思います。

 火繩銃とかの古式銃も買おうかな~?

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著者プロフィール

yusinryu

Author:yusinryu
長野峻也(ながのしゅんや)。武術研究家。游心流武術健身法主宰。
武術指導、アクション殺陣指導致します。映画等のコラムも書きます。
関係者の方、ご連絡をお待ちしております。
yusin_mail_from2006
@yahoo.co.jp

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